JP5339011B1 - 太陽電池用基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法 - Google Patents

太陽電池用基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、を含有する、バリア層形成用組成物。

Description

本発明は、太陽電池用基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法に関する。
従来のシリコン太陽電池素子の製造工程について説明する。
まず、光閉じ込め効果を促して高効率化を図るよう、受光面(表面)にテクスチャー構造を形成したp型シリコン基板を準備し、続いてオキシ塩化リン(POCl)、窒素及び酸素の混合ガス雰囲気において800℃〜900℃で数十分の処理を行って、p型シリコン基板の表面に一様にn型拡散層を形成する。次いで、受光面に銀(Ag)等の電極ペースト、裏面側にアルミニウム(Al)等の電極ペーストを塗布した後、焼成することにより、太陽電池素子を得ていた。
しかしながら、受光面側の電極の直下には太陽光が入射しないため、その部分では発電しない。そこで受光面に電極がなく、裏面にn型拡散層とp型拡散層を有し、それぞれの拡散層の上にn電極及びp電極を有する裏面電極型太陽電池が開発されている(例えば、特開2011−507246号公報参照)。
このような裏面電極型太陽電池を形成する方法について説明する。n型シリコン基板の受光面及び裏面の全面にバリア層を形成する。ここで、バリア層は、シリコン基板内にドーパントが拡散するのを抑制する機能を有する。次に、シリコン基板の裏面のバリア層の一部を除去して開口部を形成する。そして、バリア層の開口部からp型ドーパントをシリコン基板の裏面に拡散させると、開口部に対応する領域のみp型拡散層が形成される。次に、シリコン基板の裏面のバリア層をすべて除去した後に、再度シリコン基板の裏面の全面にバリア層を形成する。そして、前記p型拡散層を形成した領域とは異なる領域のバリア層の一部を除去して開口部を形成し、その開口部からn型ドーパントをシリコン基板の裏面に拡散させて、n型拡散層を形成する。続いて、シリコン基板の裏面のバリア層をすべて除去することで、裏面にp型拡散層及びn型拡散層が形成される。更に、テクスチャー構造、反射防止膜、パッシベーション膜、電極等を形成することで裏面電極型太陽電池が完成する。
前記バリア層として、熱酸化法によりシリコン基板表面に生成させた酸化膜を利用する方法が提案されている(例えば、特開2002−329880号公報参照)。一方、SiO前駆体を含むマスキングペーストを用いたバリア層の形成方法も提案されている(例えば、特開2007−49079号公報参照)。
しかし、前述の特開2002−329880号公報に記載の、熱酸化法によりシリコン基板表面に酸化膜を生成させる方法では、スループットが長いため、製造コストが高くなるという問題があった。
また、特開2007−49079号公報に記載の、SiO前駆体を含有するマスキングペーストを用いる方法では、物理的にドナー元素又はアクセプター元素の拡散を防ぐものであること、更にSiOからなるバリア層は緻密な膜を形成することが困難であるためピンホールを形成しやすいことから、ドーパントの基板への拡散を充分に防ぐことが困難であった。
そこで本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、ドナー元素又はアクセプター元素の半導体基板への拡散を充分に防ぎ、半導体基板の表面荒れを抑えることが可能なバリア層形成組成物を用いる太陽電池用基板の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、を含有する、バリア層形成用組成物を半導体基板上に付与してパターン状のバリア層を形成する工程と、
前記半導体基板上の前記バリア層が形成されていない部分に、ドナー元素又はアクセプター元素を拡散して、前記半導体基板内に部分的に拡散層を形成する工程と、
を含む、太陽電池用基板の製造方法
<2> 前記特定化合物が、シリコンアルコキシド、メチルシリケートオリゴマー及びエチルシリケートオリゴマーからなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>に記載の太陽電池用基板の製造方法
<3> 前記特定化合物がシリコンアルコキシドを含み、前記シリコンアルコキシドが、テトラメトキシシラン及びテトラエトキシシランからなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>又は<2>に記載の太陽電池用基板の製造方法
<4> 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記特定化合物の含有率が0.5質量%以上50質量%以下である、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<5> 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、金属元素として、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムからなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<6> 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウムからなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<7> 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、常温で固体の粒子であり、前記粒子の体積平均粒子径が30μm以下である、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<8> 前記バリア層形成用組成物が更に有機バインダを含む、前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<9> 前記有機バインダが、アクリル樹脂、ブチラール樹脂及びセルロース樹脂からなる群より選択される1種以上を含む、前記<8>に記載の太陽電池用基板の製造方法
<10> 前記分散媒が、水、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、グリコールモノエーテル系溶剤及びテルペン系溶剤からなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>〜<9>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<11> 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率が、0.5質量%以上100質量%未満である、前記<1>〜<10>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<12> 前記バリア層形成用組成物の25℃における粘度が0.5Pa・s以上400Pa・s以下である前記<1>〜<11>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<13> 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率が、10質量%以上55質量%以下である、前記<1>〜<12>に記載の太陽電池用基板の製造方法
<14> 前記バリア層形成用組成物の25℃における粘度が40Pa・s以上200Pa・s以下である前記<1>〜<13>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<15> 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、酸化カルシウム及び炭酸カルシウムからなる群より選択される1種以上を含む、前記<1>〜<14>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<16> 前記バリア層形成用組成物が、更に、チキソ剤を含有する、前記<1>〜<15>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
<17> 半導体基板に部分的に拡散層を形成するためのバリア層の形成に用いられる、前記<1>〜<16>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
18> 前記バリア層形成用組成物を付与する方法が、印刷法又はインクジェット法である、前記<〜<17>のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法。
19> 前記<〜<18>のいずれか1項に記載の製造方法により得られる太陽電池用基板の拡散層上に、電極を形成する工程を含む、太陽電池素子の製造方法。
本発明によれば、ドナー元素又はアクセプター元素の半導体基板への拡散を充分に防ぎ、半導体基板の表面荒れを抑えることが可能なバリア層形成用組成物を用いる太陽電池用基板の製造方法、及び太陽電池素子の製造方法を提供することができる。
本発明の太陽電池用基板及び太陽電池素子の製造工程の一例を概念的に示す断面図である。
まず、本発明のバリア層形成用組成物について説明し、次にバリア層形成用組成物を用いる太陽電池用基板の製造方法及び太陽電池素子の製造方法について説明する。
尚、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示すものとする。更に本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
また、ドナー元素又はアクセプター元素を、ドーパントという場合がある。
なお、本発明におけるバリア層は、半導体基板を平面図として観察したときに、全面に形成される場合のみならず、一部に形成される場合をも包含される。
<バリア層形成用組成物>
本発明のバリア層形成用組成物は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物(以下、「特定アルカリ化合物」ともいう)と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、を含有する。本発明のバリア層形成用組成物は、ドーパントであるドナー元素又はアクセプター元素の半導体基板への拡散を阻害する。そのため、半導体基板においてドナー元素又はアクセプター元素を拡散したくない領域に、本発明のバリア層形成用組成物を用いてバリア層を形成することで、前記領域でのドナー元素及びアクセプター元素の拡散を充分に防止することができる。よって、半導体基板内に選択的にドーピング領域を形成することが可能である。この理由について、以下のように考えることができる。
特定アルカリ化合物をバリア層形成用組成物に含有させ、このバリア層形成用組成物を半導体基板に塗布した後に、ドーパントを含有するドーピング化合物を付与すると、特定アルカリ化合物とドーピング化合物との間で反応が起こる。この反応は、ドーピング化合物と半導体基板との反応よりも反応性が高いため、ドナー元素又はアクセプター元素が半導体基板へ拡散するのが阻害されると考えられる。
なお、一般的に、ドナー元素又はアクセプター元素を含有するドーピング化合物としては、酸化リン、酸化ホウ素、オキシ塩化リン等が用いられ、これらはいずれも酸性化合物(又は水と反応して酸性を示す化合物)である。そのため、特に、特定アルカリ化合物は塩基性化合物であることが好ましい。塩基性化合物の特定アルカリ化合物は、ドーピング化合物との間で酸塩基反応し、この酸塩基反応は反応性が高いため、より効果的にドナー元素又はアクセプター元素が半導体基板へ拡散するのを阻害する。
前記特定アルカリ化合物としては、500℃以上の高温でも熱的に安定な金属化合物であることが好ましい。塩基性の金属化合物としては、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が好ましい。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物は、半導体基板に溶け込んだ際に、半導体基板中でキャリアの再結合中心として作用しないため、太陽電池用基板の変換効率を低下させるという不具合を抑えることができる。
また、本発明のバリア層形成用組成物は、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物を含む。特定化合物を含むバリア層形成用組成物を用いることで、バリア層の形成工程において、特定アルカリ化合物による半導体基板の侵食が抑制され、半導体基板の表面荒れの発生を抑制することができる。半導体基板の表面荒れの発生を抑制することで、半導体基板であるシリコン基板への損傷を抑えることができ、それを用いた太陽電池素子の発電特性の低下を抑制することができる。
(アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物)
本発明のバリア層形成用組成物は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物を含有する。アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物を含有するバリア層形成用組成物を用いることで、ドナー元素又はアクセプター元素が半導体基板へ拡散するのを阻害することができる。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物は、常温(約20℃)において液体であっても固体であってもよい。高温においても充分なバリア層性能を保持するには高温でも化学的に安定である必要があるという観点からは、熱拡散する高温(例えば500℃以上)において固体であることが好ましい。ここで、例えば、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物としては、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属酸化物、及びアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属塩が挙げられる。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物としては、特に制限されず、ドナー元素又はアクセプター元素を熱拡散する700℃以上の高温において、塩基性化合物に変化する材料であることが好ましい。更に強い塩基性を示す観点から、金属化合物が金属元素としてマグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムからなる群より選択される1種以上を含有することが好ましく、マグネシウム、カルシウム、バリウム、カリウム、ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含有することがより好ましく、マグネシウム、カルシウム及びカリウムからなる群より選択される1種以上を含有することが更に好ましく、低毒性、入手の容易さという観点から、マグネシウム及びカルシウムからなる群より選択される1種以上を含有することが特に好ましい。そして、化学的安定性の観点から、これらの金属元素からなる群より選択される1種以上を含有する金属酸化物、金属炭酸塩、金属硝酸塩、金属硫酸塩及び金属水酸化物からなる群より選択される1種以上であることが好ましく、金属酸化物、金属炭酸塩及び金属水酸化物からなる群より選択される1種以上であることがより好ましい。
特に、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化ベリリウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化ラジウム等の金属酸化物及びこれらの複合酸化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ラジウム等の金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸ベリリウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸ラジウム等の金属炭酸塩;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸リチウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ルビジウム、硝酸セシウム、硝酸ベリリウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム、硝酸ラジウム等の金属硝酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ルビジウム、硫酸セシウム、硫酸ベリリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸バリウム、硫酸ラジウム等の金属硫酸塩;シュウ酸カルシウム、シュウ酸マグネシウム、シュウ酸バリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等のシュウ酸塩;塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、塩化セシウム、塩化ルビジウム等の塩化物;などを用いることが好ましい。
より好ましくは、前記金属酸化物及びこれらの複合酸化物、金属水酸化物、及び金属炭酸塩からなる群より選択される1種以上を用いることである。
これらの中でも、低毒性及び入手の容易さという観点から、炭酸ナトリウム、酸化ナトリウム、炭酸カリウム、酸化カリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、及び酸化マグネシウムから選択される1種以上を用いることが好ましく、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カリウム、水酸化マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、及び水酸化カルシウムからなる群より選択される1種以上を用いることがより好ましく、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム及び酸化マグネシウムから選択される1種以上を用いることが更に好ましく、炭酸カルシウム、酸化カルシウムから選択される1種以上を用いることが特に好ましい。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物、又はそれを800℃以上で空気中又は不活性雰囲気中で熱処理した化合物の塩基強度は、12.2以上であることが好ましく、17.2以上であることがより好ましく、26.5以上であることが更に好ましい。800℃以上とは、実際にドナー元素やアクセプター元素を拡散する温度として採用され得る温度であり、実際の使用環境を反映している。アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の表面積や粒子径が同等の場合、塩基強度が大きいほど、それを用いて形成したバリア層のバリア能力、つまり、ドナー元素やアクセプター元素の拡散を阻害する能力が高くなる。
ここでいう塩基強度とは、Hammett指示薬を用いた酸度関数Hであり、指示薬を吸着させたときの色の変化によって測定できる。具体的には、指示薬として2,4,6−トリニトロアニリンを用い、黄色から赤橙色へ変化した場合のHが12.2以上、2,4−ジニトロアニリンを用い、黄色から紫色に変化した場合のHが15.0以上、4−クロロ−2−ニトロアニリンを用い、黄色から橙色に変化した場合のHが18.4以上、4−クロロアニリンを用い、黄色から桃色に変化した場合のHが26.5以上である。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の表面は、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物で表面処理されていてもよい。表面処理が施されることによって、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物とシリコン基板との反応性を抑制でき、これを付与した半導体基板の表面荒れを抑制できる傾向にある。
金属酸化物による表面処理量としては特に制限はなく、金属化合物の表面における金属酸化物の量は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物に対して0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上15質量%以下であることが更に好ましい。
アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、常温(25℃)で固体の場合であって粒子形状を呈している場合、その粒子の粒子径は30μm以下であることが好ましく、0.01μm〜30μmであることがより好ましく、0.02μm〜10μmであることが更に好ましく、0.03μm〜5μmであることが特に好ましい。
粒子径が30μm以下であると、半導体基板の所望の領域に均一にドナー元素又はアクセプター元素を拡散(ドープ)させやすい。また、0.01μm以上であると、バリア層形成用組成物中にアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物を分散させやすい。また、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物は分散媒に溶解していてもよい。
なお、粒子径は、体積平均粒子径を表し、レーザー散乱回折法粒度分布測定装置等により測定することができる。体積平均粒子径は、粒子に照射したレーザー光の散乱光強度と角度の関係を検出し、Mie散乱理論に基づいて算出することができる。測定する際の分散媒に特に制限はないが、測定対象とする粒子が溶解しない分散媒を用いることが好ましい。
粒子径が30μm以下の特定アルカリ化合物の粒子を得る方法としては特に制限は無く、例えば粉砕処理をして得ることができる。粉砕手法としては、乾式粉砕法及び湿式粉砕法が採用できる。乾式粉砕法としては、ジェットミル、振動ミル、ボールミル等が採用できる。湿式粉砕法としてはビーズミル、ボールミル等が使用できる。
粉砕処理に際して粉砕装置に起因する不純物がバリア層形成用組成物に混入すると、半導体基板内のキャリアのライフタイム低下を招く恐れがあるため、粉砕容器、ビーズ、ボール等の材質は半導体基板への影響の少ない材質を選択することが好ましい。粉砕時に好適に用いられる容器等の材質としては、アルミナ、部分安定化ジルコニア等が挙げられる。また、粒子径が30μm以下の特定アルカリ化合物の粒子を得る方法としては、粉砕手法以外に、気相酸化法、加水分解法等を用いることができる。
また、特定アルカリ化合物の粒子は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物以外の化合物で構成された粒子(例えば酸化ケイ素粒子)を担体とし、この担体の表面にアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が被覆又は分散担持された材料であってもよい。この形態では、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の有効表面積を大きくすることが可能であり、ドナー元素又はアクセプター元素の半導体基板への拡散を阻害する特性が向上する可能性がある。
前記担体としては10m/g以上のBET比表面積を示す材料が好ましく、SiO、活性炭、カーボンファイバー、酸化亜鉛等の無機材料の粒子を例示することができる。
特定アルカリ化合物の粒子の形状は特に制限されず、略球状、扁平状、鱗片状、ブロック状、楕球状、板状、海胆状、多孔質球状及び棒状のいずれであってもよい。前記粒子の形状は、電子顕微鏡等によって確認することができる。
バリア層形成用組成物中のアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有量は、塗布性、ドナー元素又はアクセプター元素の拡散性等を考慮し決定される。一般には、バリア層形成用組成物中のアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率は、0.1質量%以上95質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以上70質量%以下であることが更に好ましく、2質量%以上60質量%以下であることが特に好ましく、10質量%以上55質量%以下であることが極めて好ましい。アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率が0.1質量%以上であると、ドナー元素又はアクセプター元素の半導体基板中への拡散を充分に阻害することができる。95質量%以下であると、バリア層形成用組成物中のアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の分散性が良好になり、基板への塗布性が向上する。
また、バリア層形成用組成物の全不揮発成分中のアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率は、0.5質量%以上100質量%未満であることが好ましく、5質量%以上70質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上55質量%以下であることが更に好ましい。上記範囲内であることで、充分なバリア層制御効果が得られる傾向にある。
ここで、不揮発成分とは600℃以上1500℃以下で熱処理した際に揮発しない成分のことを指す。なお不揮発成分は熱重量分析計TGにより求めることが可能であり、不揮発成分中のアルカリ土類金属及びアルカリ金属を含有する金属化合物の総含有率はICP発光分光分析/質量分析法(ICP−MS法)、原子吸光法により求めることが可能である。
(特定化合物)
本発明のバリア層形成用組成物は金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物を含む。特定化合物を含むことで、バリア層の形成工程における半導体基板の侵食が抑制され、半導体基板の表面荒れの発生を抑制することができる。
半導体基板の表面荒れは、半導体基板の表面からランダムに抜き取った各部分における、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸の平均間隔(Sm)、局部山頂の平均間隔(S)の算術平均値又は負荷長さ率(tp)の算術平均値で評価することができる。具体的には、JIS B0633:2001/ISO 4288:1996に準拠して測定し、評価することができ、この中でも算術平均粗さ(Ra)で評価することが好ましい。
得られた半導体基板の算術平均粗さ(Ra)は、0.1μm以下であることが好ましく、0.05μm以下であることがより好ましく、0.01μm以下であることが更に好ましい。Raが0.1μm以下であると、それを用いた太陽電池の特性が低下しにくい傾向にある。
バリア層形成用組成物の全不揮発成分中の、前記特定化合物の含有率は、0.5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、1質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。
〔金属アルコキシド〕
金属アルコキシドは、特定金属原子とアルコールとが反応した化合物であり、下記一般式(1)で表されるものであることが好ましい。
M(OR (1)
式(1)中、Mは、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、La、Ti、B、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pb及びBiから選択される金属を表しており、aは、金属Mの価数に応じた1〜7の正数であり、Rは、アルコールのOH基を除いた残基である。
上記金属アルコキシドを形成するアルコールとしては、例えば、下記式(2)に示すものを好適例として挙げることができる。
OH (2)
式(2)中、Rは、炭素原子数1〜6の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、又は炭素原子数1〜6のアルコキシ基で置換された総炭素原子数2〜20の飽和若しくは不飽和の炭化水素基を示す。
上記一般式(2)において、Rで示される炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の炭化水素基は、直鎖、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよい。また、飽和の炭化水素基であることが好ましい。
上記一般式(2)において、Rが炭素原子数1〜6の飽和又は不飽和の炭化水素基の場合は、式(2)で示されるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等を挙げることができる。
また、上記一般式(2)において、Rで示される炭素原子数1〜6のアルコキシ基で置換された総炭素原子数2〜20の飽和若しくは不飽和の炭化水素基の場合、直鎖、分岐鎖状及び環状のいずれの炭化水素基であってもよい。また、飽和の炭化水素基であることが好ましい。更に、アルコキシ基の置換数は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることがより好ましく、1〜3であることが更に好ましい。
上記一般式(2)において、Rが炭素原子数1〜6のアルコキシ基で置換された炭化水素基の場合は、式(2)で示されるアルコールとしては、例えば、メトキシメタノール、メトキシエタノール、エトキシメタノール、エトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール等を挙げることができる。
〔シリコンアルコキシド〕
シリコンアルコキシドは、下記式(3)で表されるものであることが好ましい。
(RSi(OR4−n (3)
式(3)中、Rは、メチル基、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基又はイソシアネート基を表し、Rは、メチル基、エチル基又はプロピル基を表し、nは0〜3を表す。
式(3)において、Rは、メチル基又はフェニル基であることが好ましく、Rは、メチル基又はエチル基であることが好ましい。nは0〜2であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
具体的には、シリコンアルコキシドとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及びメチルトリエトキシシランからなる群より選択される1種以上を用いることが好ましく、テトラエトキシシラン及びテトラメトキシシランからなる群より選択される1種以上を用いることがより好ましい。テトラエトキシシラン及びテトラメトキシシランは反応性に富んでいるため、半導体基板と特定アルカリ化合物との界面に酸化ケイ素層を形成しやすく、半導体基板の表面荒れを抑制しやすい。
金属アルコキシドとシリコンアルコキシドとを比較すると、半導体基板の表面荒れを抑制する観点からは、シリコンアルコキシドが好ましい。
〔シリケートオリゴマー、シリコーンオイル〕
また、シリコンアルコキシドは一部重合されたシリケートオリゴマー又はシリコーンオイルの状態で使用してもよい。つまり、シリコンアルコキシドの加水分解及び重縮合が進行した状態で使用してもよい。
加水分解を進行させるため、必要により、水、触媒等を添加してもよい。触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、ホウ酸、リン酸、フッ化水素酸等の無機酸;及び蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オレイン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、フタル酸、蓚酸、乳酸、コハク酸等の有機酸;を例示することができる。また、触媒として、アンモニア、アミン等の塩基を加えてもよい。アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が触媒としての機能を兼ねていてもよい。
ここでいうシリケートオリゴマーとは、シリコンアルコキシドを加水分解及び重縮合したSin−1(OR)2(n+1)で表される化合物〔Rは、メチル基、エチル基又はプロピル基を示し、nは3〜10の整数を示す〕であることが好ましい。シリケートオリゴマーは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒に溶解又は分散されていてもよい。
このようなシリケートオリゴマー又はシリコーンオイルとしては、多摩化学工業株式会社製のシリケート(シリケート40、シリケート45、Mシリケート51等)、コルコート株式会社製のシリケート(メチルシリケート51、メチルシリケート53A、エチルシリケート40、エチルシリケート48)、EMS−485のようなシリケートオリゴマー、ポリジメチルシロキサン等のメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、変性シリコーンオイル等のシリコーンオイル類が挙げられる。
これら特定化合物の中でも、シリコンアルコキシド、メチルシリケートオリゴマー及びエチルシリケートオリゴマーからなる群より選択される1種以上を含むことが、バリア性能を低下させることなく、表面荒れを抑制できる傾向にあることから好ましい。
(分散媒)
本発明のバリア層形成用組成物は分散媒を含有する。分散媒とは、組成物中において上記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物を分散又は溶解させる媒体である。
前記溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のケトン系溶剤;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチル−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソアミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のエステル系溶剤;アセトニトリル、N−メチルピロリジノン、N−エチルピロリジノン、N−プロピルピロリジノン、N−ブチルピロリジノン、N−ヘキシルピロリジノン、N−シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、イソボルニルシクロヘキサノール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル(セロソルブ)、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル系溶剤;α−テルピネン、α−テルピネオール、ミルセン、アロオシメン、リモネン、ジペンテン、α−ピネン、β−ピネン、ターピネオール、カルボン、オシメン、フェランドレン等のテルペン系溶剤、イソボルニルフェノール、1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、及びp−メンテニルフェノール;が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中でも、半導体基板への塗布性の観点から、分散媒としては、水、アルコール系溶剤、グリコールモノエーテル系溶剤、又はテルペン系溶剤が好ましく、水、アルコール、セロソルブ、α−テルピネオール、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、又は酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルが好ましく、水、アルコール、α−テルピネオール又はセロソルブが好ましい。
バリア層形成用組成物中の分散媒の含有率は、塗布性、及びドーパント濃度を考慮し決定され、例えばバリア層形成用組成物において、5質量%以上99質量%以下であることが好ましく、20質量%以上95質量%以下であることがより好ましく、40質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
(有機バインダ)
本発明のバリア層形成用組成物は、有機バインダを含有することが好ましい。有機バインダを含有することで、高温下においてアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物同士を結着させ、また、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と半導体基板とを結着させることが容易となる。
有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール;ポリアクリルアミド樹脂;ポリビニルアミド樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂;ポリエチレンオキサイド樹脂;ポリスルホン樹脂;アクリルアミドアルキルスルホン樹脂;セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ゼラチン、ゼラチン誘導体;澱粉、澱粉誘導体;アルギン酸ナトリウム類;キサンタン;グア、グア誘導体;スクレログルカン、スクレログルカン誘導体;トラガカント、トラガカント誘導体;デキストリン、デキストリン誘導体;(メタ)アクリル酸樹脂;アルキル(メタ)アクリレート樹脂、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート樹脂等の(メタ)アクリル酸エステル樹脂;ブタジエン樹脂;スチレン樹脂;ブチラール樹脂;及びこれらの共重合体を適宜選択し得る。
これらの中でも、分解性、及びスクリーン印刷した際の液ダレ防止の観点から、アクリル酸樹脂、ブチラール樹脂又はセルロース誘導体を含むことが好ましい。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
有機バインダの分子量は特に制限されず、組成物としての所望の粘度を鑑みて適宜調整することが望ましい。なお、有機バインダを含有する場合の含有率は、バリア層形成用組成物中で、0.5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、3質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、3質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。
また、アルカリ土類金属及びアルカリ金属を含有する金属化合物の総含有量と有機バインダの総含有量の質量比率(アルカリ土類金属及びアルカリ金属の金属化合物)/(有機バインダ)が、99.9/0.1〜0.1/99.9であることが好ましく、99/1〜20/80であることがより好ましい。
なお、前記分散媒及び有機バインダとして、有機バインダが溶解した分散媒を用いてもよい。
なお、バリア層形成用組成物は、有機バインダと共に又は有機バインダに替わる材料として、溶剤として例示したイソボルニルシクロヘキサノールを用いてもよい。イソボルニルシクロヘキサノールは「テルソルブ MTPH」(日本テルペン化学社製、商品名)として商業的に入手可能である。イソボルニルシクロヘキサノールは沸点が308℃〜318℃と高く、またバリア層から除去する際には、有機バインダのように焼成による脱脂処理を行うまでもなく、加熱により気化させることによって消失させることができる。
バリア層形成用組成物がイソボルニルシクロヘキサノールを含有する場合、イソボルニルシクロヘキサノールの含有率は、バリア層形成用組成物の総質量中に0.5質量%〜85質量%であることが好ましく、1質量%〜80質量%であることがより好ましく、2質量%〜80質量%であることが更に好ましい。
(その他の成分)
バリア層形成用組成物は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、に加え、必要に応じて、その他の成分として、増粘剤、湿潤剤、界面活性剤、無機粉末、チキソ剤等の各種添加剤を含有してもよい。
前記界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等が挙げられる。中でも、半導体デバイスへの重金属等の不純物の持ち込みが少ないことからノニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤が好ましい。更にはノニオン系界面活性剤としてシリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及び炭化水素系界面活性剤が例示され、拡散等の加熱時に速やかに焼成されることから、炭化水素系界面活性剤が好ましい。
炭化水素系界面活性剤としては、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイドのブロック共重合体、アセチレングリコール化合物等が例示され、半導体デバイスの抵抗値のバラツキをより低減することから、アセチレングリコール化合物がより好ましい。
無機粉末としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素等の粉末を例示することができる。
バリア層形成用組成物は、チキソ剤を含有してもよい。これにより容易にチキソ性を制御することができ、スクリーン印刷に適切な粘度をもつスクリーン印刷用のバリア層形成用組成物、インクジェット印刷に適切な粘度をもつインクジェット用のバリア層形成用組成物を構成することができる。更にまた、チキソ性が制御されていることより、印刷時におけるバリア層形成用組成物の印刷パターンからの滲みやダレを抑制することができる。
チキソ剤としては、ポリエーテル化合物、脂肪酸アミド、有機フィラー、無機フィラー、水素添加ひまし油、尿素ウレタンアミド、バイオガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギナン、ペクチン、寒天、βグルカン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、ポリビニルピロリドン、シリコーン系増粘ゲル化剤及びオイル系ゲル化剤(商品名:ゲルオール(新日本理化製))を例示することができる。
前述の有機バインダがチキソ剤の役割を兼ねていてもよく、このような材料としてエチルセルロースを挙げることができる。
本発明のバリア層形成用組成物は、半導体基板を汚染しない、つまり半導体基板中のキャリアの再結合を抑制する観点から、鉄、タングステン、金、ニッケル、クロム、マンガン等の含有率が、バリア層形成用組成物中で、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが更に好ましい。
バリア層形成用組成物の粘度は特に制限はない。具体的には、25℃において、E型粘度計にて、回転速度0.5rpm〜5rpmで測定した粘度が0.5Pa・s〜400Pa・sであることが好ましく、40Pa・s〜200Pa・sであることがより好ましい。バリア層形成用組成物の粘度が0.5Pa・s以上であると半導体基板に塗布した際に液ダレが起き難く、また、400Pa・s以下であると細かい塗布パターンを形成することが可能となる。
本発明のバリア層形成用組成物は、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、必要に応じて加えられる成分をブレンダー、ミキサ、乳鉢、又はローターを用いて混合することで得ることができる。また、混合する際は、必要に応じて熱を加えてもよい。このときの加熱温度は、例えば、30℃〜100℃とすることができる。
<太陽電池用基板及び太陽電池素子の製造方法>
本発明の太陽電池用基板の製造方法は、前記バリア層形成用組成物を半導体基板上に付与してパターン状のバリア層を形成する工程と、前記半導体基板上の前記バリア層が形成されていない部分に、ドナー元素又はアクセプター元素を拡散して、前記半導体基板内に部分的に拡散層を形成する工程と、を含む。
また、本発明の太陽電池素子の製造方法は、上記製造方法により得られる太陽電池用基板の拡散層上に、電極を形成する工程を含む。
ここで、本発明のバリア層形成用組成物を用いた太陽電池用基板及び太陽電池素子の製造方法について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の太陽電池用基板及び太陽電池素子の製造工程の一例を概念的に表す模式断面図である。
なお、図1では裏面電極型の太陽電池用基板及び太陽電池素子について説明するが、本発明のバリア層形成用組成物はいずれの形式の太陽電池用基板及び太陽電池素子にも適用できる。
裏面電極型以外のその他の形式としては、選択エミッタ型および両面受光型を例示することができる。選択エミッタ型の太陽電池用基板では、受光面側の電極直下に他の領域よりもドーパント濃度の高い拡散層が形成されている。この高濃度の拡散層の領域を形成するのに、本発明のバリア層形成用組成物を用いることができる。また、両面受光型の太陽電池素子では、両面に電極としてフィンガーバー及びバスバーが形成され、半導体基板の一方の面にはn型拡散層、他方の面にはp型拡散層が形成されている。このn型拡散層及びp型拡散層を位置選択的に形成するために、本発明のバリア層形成用組成物を用いることができる。
図1(1)では、n型半導体基板10であるシリコン基板にアルカリ溶液を付与してダメージ層を除去し、テクスチャー構造をエッチングにて得る。
詳細には、インゴットからスライスした際に発生するシリコン基板表面のダメージ層を20質量%苛性ソーダで除去する。次いで、1質量%苛性ソーダと10質量%イソプロピルアルコールの混合液によりシリコン基板をエッチングし、n型半導体基板10にテクスチャー構造を形成する(図中ではテクスチャー構造の記載を省略する)。太陽電池素子は、n型半導体基板10の受光面(表面)側にテクスチャー構造を形成することにより、光閉じ込め効果が促され、高効率化が図られる。
図1(2)では、n型半導体基板10の表面(すなわち受光面)及び該受光面とは反対面である裏面に、本発明のバリア層形成用組成物11を付与する。本発明では、付与方法には制限が無く、印刷法、スピン法、刷毛塗り、スプレー法、ドクターブレード法、ロールコーター法、インクジェット法等が挙げられ、印刷法又はインクジェット法を用いることが好ましい。
上記バリア層形成用組成物の付与量としては特に制限は無く、0.01g/m以上100g/m以下とすることが好ましく、0.1g/m以上20g/m以下であることがより好ましい。上記バリア層形成用組成物の塗布厚さに特に制限は無く、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、1μm以上30μm以下dであることがより好ましい。
また、バリア層形成用組成物の組成によっては、付与後に、組成物中に含まれる分散媒を揮発させるための乾燥工程が必要な場合がある。この場合には、80℃〜300℃程度の温度で、ホットプレートを使用する場合は1分〜10分、乾燥機等を用いる場合は10分〜30分程度で乾燥させる。この乾燥条件は、バリア層形成用組成物の分散媒の含有量に依存しており、本発明では特に上記条件に限定されない。この場合、バリア層は、バリア層形成用組成物を乾燥した乾燥体として得ることができる。
なお、パターン状のバリア層は、印刷法、インクジェット法等の場合には、バリア層形成用組成物11をパターン状に付与することで得られる。一方、スピン法、刷毛塗り、スプレー法、ドクターブレード法、ロールコーター法等の場合には、バリア層形成用組成物11を全面に塗布した後、エッチング等により部分的に除去することでパターン状のバリア層が得られる。
次いで、図1(3)では、n型拡散層及びp型拡散層を形成するための塗布用拡散材料12、13を塗布する。次いで、図1(4)では、熱拡散して、n型半導体基板10にn型拡散層14、p型拡散層15を形成する。熱拡散のための熱処理により、塗布用拡散材料12、13は塗布用拡散材料の焼成物12’、13’となり、一般にはガラス層を形成する。熱拡散するための熱処理温度としては特に制限はないが、750℃〜1050℃の温度で1分〜300分間の条件で熱処理することが好ましい。
ここではn型拡散層14とp型拡散層15を同時に形成する方法を図示したが、個別に拡散してもよい。つまり、まずp型拡散層15を形成するための塗布用拡散材料13を塗布し熱拡散させ、塗布用拡散材料の焼成物13’を除去した後に、n型拡散層14を形成するための塗布用拡散材料12を塗布し熱拡散させ、塗布用拡散材料の焼成物12’を除去してもよい。
また、ここでは塗布用拡散材料12、13を用いた場合について説明したが、POClガスやBBrガスを用いた方法にも同様に適用できる。その場合、まずn型半導体基板10においてp型拡散層15を形成する予定の領域を開口部とし、その開口部とする領域以外にバリア層形成用組成物によりバリア層を形成する。そして、その開口部に対応するn型半導体基板10にp型拡散層15を形成した後、バリア層を除去する。次いで、n型拡散層14を形成する予定の領域を開口部とし、その開口部とする領域以外にバリア層形成用組成物によりバリア層を形成する。そして、その開口部に対応するn型半導体基板10にn型拡散層14を形成する。
次いで、図1(5)ではバリア層形成用組成物11、及び塗布用拡散材料の焼成物12’、13’を除去して、太陽電池用基板を得る。前記除去方法としては、酸を含む水溶液に浸漬する等の方法が挙げられ、バリア層形成用組成物11、及びn型拡散層14及びp型拡散層15を形成するための塗布用拡散材料の焼成物12’、13’の組成によって決定することが好ましい。具体的には、フッ酸を含む水溶液によって、熱拡散処理によって半導体基板上に生成したガラス層をエッチングする工程を含むことが好ましい。更に具体的には、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物を塩酸(例えば10質量%のHCl水溶液)によって除去した後、水洗し、更にフッ酸水溶液(例えば2.5質量%のHF水溶液)によって塗布用拡散材料の焼成物12’、13’をエッチングした後、水洗する方法が挙げられる。
次いで、図1(6)では、受光面である表面に反射防止膜16、裏面にパッシベーション膜17を付与する。反射防止膜16とパッシベーション膜17とは、組成が同じであっても異なっていてもよい。反射防止膜16としては、例えば、窒化ケイ素膜が挙げられ、パッシベーション膜17としては、例えば、酸化珪素膜が挙げられる。反射防止膜及びパッシベーション膜の膜厚に特に制限は無く、10nm〜300nmとすることが好ましく、30nm〜150nmとすることがより好ましい。
次いで、図1(7)では、パッシベーション膜17に、電極を形成する箇所を開口する。開口する方法に特に制限はなく、例えば、開口したい箇所にエッチング液(例えばフッ酸、フッ化アンモニウム又はリン酸を含む溶液)をインクジェット法等で塗布し、熱処理することで開口することができる。
次いで、図1(8)ではn型拡散層14、及びp型拡散層15の上に、それぞれn電極18及びp電極19を形成する。本発明ではn電極18及びp電極19の材質や形成方法は特に限定されない。例えば、アルミニウム、銀、又は銅の金属を含む電極形成用ペーストを塗布し、乾燥させて、n電極18及びp電極19を形成してもよい。次いで、n電極18及びp電極19を焼成して、太陽電池素子を完成させる。
なお、前記電極形成用ペーストとしてガラスフリットを含むものを用いると、図1(7)で示した開口の工程を省略することが可能である。ガラスフリットを含む電極形成用ペーストをパッシベーション膜17上に塗布し、600℃〜900℃の範囲で数秒〜数分間焼成すると、ガラスフリットが裏面側のパッシベーション膜17を溶融し、ペースト中の金属粒子(例えば銀粒子)がシリコン基板10と接触部を形成し凝固する。これにより、形成した表面電極18、19とシリコン基板10とが導通される。これはファイアースルーと称されている。
<太陽電池>
太陽電池は、前記太陽電池素子の1種以上を含み、太陽電池素子の電極上に配線材料が配置されて構成される。太陽電池は更に必要に応じて、配線材料を介して複数の太陽電池素子が連結され、更に封止材で封止されていてもよい。
前記配線材料及び封止材としては特に制限されず、当業界で通常用いられているものから適宜選択することができる。
なお、日本出願2012−002633の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以下、本発明の実施例を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。なお、特に記述が無い限り、薬品は全て試薬を使用した。また「%」は断りがない限り「質量%」を意味する。
また、実施例中のアルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の体積平均粒子径はレーザー回折散乱法粒度径分布測定装置(ベックマン・コールター製LS 13 320)を用い、分散状態で粒子径を測定した。
<実施例1>
(バリア層形成用組成物1の調製)
酸化カルシウム(宇部マテリアルズ製「CSQ」、体積平均粒子径15.0μm、不定形粒子)10g(18質量%)、テトラエトキシシラン(多摩化学工業製「正珪酸エチル」)10g、純水1.25g、及びブチルカルビトール(和光純薬工業製)8.75gをジルコニア製ポットに入れた。更に、ジルコニア製ポットに3mmのビーズミルを50g入れ、遊星型ボールミル(フリッチュ社製「pulverisette」)を用い、600rpmにて30分間分散処理し、分散液を得た。
ついで、この分散液15gと15質量%のエチルセルロース(ダウケミカル製、STD200)を溶解したテルピネオール(テルペン化学製「ターピネオール−LW」)10gを、自転公転ミキサー(シンキー製「AR−100」)を用いて混合し、バリア層形成組成物1を調製した。
このバリア層形成用組成物1の25℃、5rpmにおける粘度は45Pa・sであった。粘度は、E型粘度計(東京計器製)を用い、バリア層形成用組成物のサンプリング量を0.5mlとして、測定した。
(リン拡散液の調製)
リン酸二水素アンモニウム(和光純薬工業製)の20質量%水溶液を調製し、上澄みの飽和リン酸二水素アンモニウム水溶液をリン拡散液として用いた。
(熱拡散及びエッチング工程)
テクスチャー処理したn型シリコン基板(以下、「n型シリコン基板」ともいう)表面上に、スクリーン印刷(MT−320T、マイクロテック製)によってバリア層形成用組成物1を塗布し、150℃のホットプレート上で5分間乾燥後、500℃のホットプレートで1分間乾燥させた。これをバリア層付き基板とする。
次いで、別のシリコン基板を用意し、リン拡散液を500rpmでスピンコート(ミカサ社製、MS−A100)し、200℃にて乾燥した。これを対向拡散用基板とする。
バリア層付き基板と対向拡散用基板とを距離1mmで対向させた状態で、950℃で10分間加熱し、バリア層付き基板にリンを拡散させた。その後、バリア層付き基板を10質量%HCl水溶液に5分間浸漬した後、水洗し、更に2.5質量%HF水溶液に5分間浸漬した。これを水洗して、乾燥した後、下記評価を行った。
(シート抵抗の測定)
バリア層形成用組成物1を塗布した部分の基板のシート抵抗は、三菱化学(株)製Loresta−EP MCP−T360型低抵抗率計を用いて四探針法により測定した。バリア層形成用組成物1を塗布した部分のシート抵抗は240Ω/□であった。塗布しない部分のシート抵抗は40Ω/□であった。
なお、参照試料として、スライス後のn型シリコン基板を2.5質量%HF水溶液に5分間浸漬し、これを水洗して、乾燥した後のシート抵抗を測定したところ、240Ω/□であった。
(表面粗さの測定)
バリア層を塗布していた部分の表面粗さを、表面粗さ測定装置(株式会社ミツトヨ製、サーフテスト「SJ−2100」を用いて測定した。平均表面粗さRaは0.01μm以下であった。ここで、表面粗さは、テクスチャー構造のピラミッド形状の一面について測定を行った。
<実施例2〜11、比較例1、2>
表1及び2に示す組成のバリア層形成組成物を調製し、実施例1と同様にして評価した。結果を表1及び2に示す。なお、表1及び2中に示した材料は、以下の通りである。なお、表中「−」は添加していないことを示す。
炭酸カルシウム:宇部マテリアル製
炭酸マグネシウム:和光純薬工業製、体積平均粒子径8.9μm
酸化マグネシウム:タテホ化学工業製、体積平均粒子径2.4μm
シリケート40:多摩化学工業製
チタンイソプロポキシド:和光純薬工業製
アセチルアセトン:和光純薬工業製
ジルコニウムイソプロポキシド:和光純薬工業製
ポリエチレングリコール:日油製、数平均分子量20000
MR−2G:総研化学社製、中実(密実)白色樹脂粒子、平均粒子径1.0μm
シリコーンオイル:信越化学工業製、ジメチルシリコーンオイル、KF−96


以上より、アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、を含有するバリア層形成用組成物を用いることで、ドーパントの半導体基板への拡散を充分に防ぐことができ、また、バリア層を形成した箇所の半導体基板表面の荒れの発生を抑制できることが分かった。

Claims (19)

  1. アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物と、分散媒と、金属アルコキシド、シリコンアルコキシド、シリケートオリゴマー及びシリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の特定化合物と、を含有する、バリア層形成用組成物を半導体基板上に付与してパターン状のバリア層を形成する工程と、
    前記半導体基板上の前記バリア層が形成されていない部分に、ドナー元素又はアクセプター元素を拡散して、前記半導体基板内に部分的に拡散層を形成する工程と、
    を含む、太陽電池用基板の製造方法
  2. 前記特定化合物が、シリコンアルコキシド、メチルシリケートオリゴマー及びエチルシリケートオリゴマーからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1に記載の太陽電池用基板の製造方法
  3. 前記特定化合物がシリコンアルコキシドを含み、前記シリコンアルコキシドが、テトラメトキシシラン及びテトラエトキシシランからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1又は請求項2に記載の太陽電池用基板の製造方法
  4. 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記特定化合物の含有率が0.5質量%以上50質量%以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  5. 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、金属元素として、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウム及びラジウムからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  6. 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウムからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  7. 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、常温で固体の粒子であり、前記粒子の体積平均粒子径が30μm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  8. 前記バリア層形成用組成物が更に有機バインダを含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  9. 前記有機バインダが、アクリル樹脂、ブチラール樹脂及びセルロース樹脂からなる群より選択される1種以上を含む、請求項8に記載の太陽電池用基板の製造方法
  10. 前記分散媒が、水、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、グリコールモノエーテル系溶剤及びテルペン系溶剤からなる群より選択される1種以上を含む、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  11. 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率が、0.5質量%以上100質量%未満である、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  12. 前記バリア層形成用組成物の25℃における粘度が0.5Pa・s以上400Pa・s以下である請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  13. 前記バリア層形成用組成物における不揮発成分中の、前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物の含有率が、10質量%以上55質量%以下である、請求項1〜請求項12に記載の太陽電池用基板の製造方法
  14. 前記バリア層形成用組成物の25℃における粘度が40Pa・s以上200Pa・s以下である請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  15. 前記アルカリ土類金属又はアルカリ金属を含有する金属化合物が、酸化カルシウム及び炭酸カルシウムからなる群より選択される1種以上を含む、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  16. 前記バリア層形成用組成物が、更に、チキソ剤を含有する、請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  17. 半導体基板に部分的に拡散層を形成するためのバリア層の形成に用いられる、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法
  18. 前記バリア層形成用組成物を付与する方法が、印刷法又はインクジェット法である、請求項1〜請求項17のいずれか1項に記載の太陽電池用基板の製造方法。
  19. 請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の製造方法により得られる太陽電池用基板の拡散層上に、電極を形成する工程を含む、太陽電池素子の製造方法。
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