JP5338196B2 - プランジャポンプ - Google Patents

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本発明は、ポンプ室内でプランジャを往復方向に摺動させることにより液体の吸引・吐出を行なうプランジャポンプに関するものであり、特にプランジャを駆動するために送りネジ方式の駆動機構を用いるものに関するものである。
高速液体クロマトグラフ用のオートサンプラで試料液の計量やサンプリングニードル内の洗浄等を行なうためにプランジャポンプが用いられている(例えば、特許文献1の計量ポンプ12を参照。)。プランジャポンプはポンプヘッド内に設けられたポンプ室でプランジャを往復方向に摺動させることにより液体の吸入と吐出を行なうものであるが、プランジャを往復方向に駆動する機構として三角ネジや台形ネジなどのすべりネジを利用した送りネジ方式の駆動機構が採用されている。
従来の送りネジ方式の駆動機構では、分析流路に流れる有機溶媒や酸などの影響による腐食を抑制するために互いに摺動するネジ部分の材質がステンレス鋼と青銅鋳物といった金属材料の組合せであり、摺動部には潤滑剤が塗布されて摺動性の向上が図られていた。
特開2003−292641号公報 特開平10−2328号公報 特開2003−161272号公報
送りネジの摺動部分の材質がステンレス鋼と青銅鋳物といった金属材料同士を摺動させる構造であると、使用回数を重ねることによって金属磨耗粉が発生し、そのままでは摺動性が著しく阻害される。そのため、送りネジの摺動部分の分解清掃や摺動部分への潤滑剤の再塗布など煩雑なメンテナンス作業を定期的に行なう必要があった。そのようなメンテナンス作業を行なわないと、使用状況にもよるが、例えばプランジャを10万回程度往復駆動したときに、送りネジ摺動部から異音が発生したり駆動負荷が高くなってプランジャポンプが正常に動作しなかったりするなどの不具合が起こる。
そこで本発明は、送りネジ方式の駆動機構の摺動部分の定期的なメンテナンス作業を省略できるようにすることを目的とするものである。
本発明にかかるプランジャポンプは、ポンプ室と、ポンプ室内を摺動するプランジャと、プランジャに動力を与える動力部と、動力部による動力を利用してプランジャを往復方向に移動させるための送りネジ方式の駆動機構と、を備えたものであって、駆動機構において互いに螺合し摺動するネジ部の少なくとも一方がポリフェニレンサルファイド樹脂(以下、「PPS樹脂」と記す。)を含む材質からなる成型品であることを特徴とするものである。
PPS樹脂にカーボン繊維を含有したものは、摺動性と剛性の高いPPS樹脂にカーボン繊維が加えられることで剛性がさらに増し、さらに高い摺動性と耐磨耗性を得ることができる。
また、PPS樹脂はほとんどの酸・アルカリ・有機溶剤に強く耐薬品性に優れていることから、高速液体クロマトグラフに組み込まれるプランジャポンプへの使用に適している。
PPS樹脂が摺動性に優れていることは知られている。しかし、機械加工が容易でないことから、射出成型によって比較的単純な構造の円筒状スリーブ(特許文献2を参照。)や、円盤状摺動部材(特許文献3を参照。)に利用されているにすぎない。
本発明者は本来機械加工により得られているネジ部品にPPS樹脂を含む材質を利用することを検討し、射出成型品として実現できることを見出したものである。
本発明では、PPS樹脂を含む材質からなるネジ部品は成型により形成されるため、金属加工で同じ部品を形成する場合に比べてネジの表面粗さが小さくなり、耐摩耗性が一層向上する。また、機械加工よりもバラつきが少なくなる。本発明のプランジャポンプは、駆動機構の摺動部分の一方がPPS樹脂を含む材質からなる成型品であるので、駆動機構が金属同士を摺動させる構造となっている場合と違って金属磨耗粉が発生しないために磨耗粉による摺動部分の摺動性の低下がなく、PPS樹脂を含む材質による高い摺動性によって潤滑剤を塗布しなくても高い摺動性と耐久性がある。実際に使用にあたっては、より高い摺動性を得るために潤滑材を塗布してもよい。したがって、金属磨耗粉を除去するための分解清掃などの定期的なメンテナンス作業が不要となり、プランジャポンプの長期連続的な駆動が可能となる。また、PPS樹脂は、成型時の流動性がよく寸法安定性に優れているため、送りネジ機構の部品を精密に形成することができ、駆動機構を構成する部材の寸法誤差に由来する磨耗などの不具合が生じず、駆動機構の耐久性が向上する。
以下に、本発明のプランジャポンプの一実施例について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は一実施例のプランジャポンプを概略的に示す断面図であり、図2は同実施例におけるプランジャの動作を説明するための図であり、(A)はプランジャが下死点にある状態、(B)はプランジャが上死点にある状態を示す断面図である。
プランジャ4の先端4aがシール部材6を介してポンプヘッド2内部のポンプ室2aに挿入されている。ポンプヘッド2はポンプ室2aに液体を吸入するための液体吸入口2bと、ポンプ室2aに吸入された液体を吐出するための液体吐出口2cを備えている。図示されていないが、液体吸入口2b側及び液体吐出口2c側には液体を一方向へのみ流す弁機構が設けられており、ポンプ室2aに液体を吸入する際に液体吐出口2cが閉じられた状態となり、ポンプ室2aから液体を吐出する際に液体吸入口2bが閉じられた状態となる。ポンプヘッド2はポンプボディ8の先端部に装着されている。
プランジャ4はポンプボディ8内に収容されている。プランジャ4の基端部は内周面にネジが切られた雌ネジ構造部4bとなっている。雌ネジ構造部4bはPPS樹脂にカーボン繊維を含有したものからなる射出成型品である。PPS樹脂にカーボン繊維を含有したものとして、具体的にはC−7075SG(出光興産株式会社の製品)を使用する。雌ネジ構造部4bは外周面にネジが切られたステンレス鋼(例えばSUS303)からなる雄ネジ構造部材10aと螺合している。雄ネジ構造部材10aはポンプボディ8内に回転可能に取り付けられている。図示は省略されているが、プランジャ4はポンプボディ8によって回転方向への動作が固定されている。この構造により、図2(A)及び(B)に示されているように、雄ネジ構造部材10aを回転させることでプランジャ4を雄ネジ構造部材10aの軸方向の往復方向へ移動させることができる。
雄ネジ構造部材10aは回転軸を介してポンプボディ8の外部に設けられたプーリ10bと一体化されている。プーリ10bを回転させることで雄ネジ構造部材10aが回転し、プランジャ4を雄ネジ構造部材10aの軸方向の往復方向へ移動させることができる。プーリ10bはパルスモータ12によって回転駆動される。ここで、雌ネジ構造部4b、雄ネジ構造部材10a及びプーリ10bは特許請求の範囲における「駆動機構」を構成し、パルスモータ12は特許請求の範囲における「動力部」を構成するものである。
このプランジャポンプは、プランジャ4を後退させる(図において右側へ移動させる)ことによりポンプ室2aに形成される空間に液体吸入口2bから液体を吸入し、プランジャ4を前進させる(図において左側へ移動させる)ことによりポンプ室2aに吸入された液体を液体吐出口2cから押し出す。プランジャ4の移動距離はプーリ10bの回転数によって正確に制御することができる。ポンプ室2aへの液体吸入量及びポンプ室2aからの液体吐出量はプランジャ4の移動距離によって決定されるので、パルスモータ12によってプーリ10bの回転数を正確に制御することにより、ポンプ室2aへの液体吸入量及びポンプ室2aからの液体吐出量を高精度に制御できる。
上述のように、プランジャ4を駆動するための駆動機構を構成する雌ネジ構造部4bの材質はPPS樹脂を含む材質であり、雄ネジ構造部10aの材質はステンレス鋼である。駆動機構の摺動部分が樹脂と金属の組合せであるため、金属同士を摺動させたときに発生する金属磨耗粉は発生せず、その金属磨耗粉を除去するためのメンテナンス作業が不要である。さらに、既述のように、PPS樹脂を含む材質からなる雌ネジ構造部4bは、耐薬品性、摺動性及び耐摩耗性に優れているため、潤滑剤を塗布しなくても高い摺動性と耐久性を維持することができる。より一層の摺動性を得るために初めに潤滑材を塗布したとしても、潤滑剤の再塗布といった駆動機構の定期的なメンテナンス作業も不要である。
以下の表1〜表5はこの実施例のプランジャポンプの耐久性試験の結果である。この耐久性試験では、耐久性試験前(表1)、プランジャ4を20万回(表2)、40万回(表3)、150万回(表4)、300万回(表5)往復駆動した後で各注入条件で6回の注入試験を行ない、その注入量制御の精度を相対標準偏差(%)として求めた。「相対標準偏差」とは標準偏差を平均値で割った値である。この耐久性試験では、当該耐久試験を実施する前に雌ネジ構造部4bと雄ネジ構造部材10aの摺動面に潤滑剤を塗布しているが、耐久試験中は同箇所に潤滑剤を塗布したり駆動機構を分解して清掃したりするなどのメンテナンス作業を行なっていない。
Figure 0005338196
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上記表1と表2〜表5の比較の結果、この実施例のプランジャポンプではプランジャ4を20万回、40万回、150万回、300万回も往復駆動した後であってもその注入精度は変化せず、雌ネジ構造部4bと雄ネジ構造部材10aの摺動部分が磨耗劣化していないことがわかる。この結果からも、駆動機構の摺動部分の一方をPPS樹脂を含む材質からなるものにすれば、駆動機構の分解清掃、摺動部分への潤滑剤の塗布といった定期的なメンテナンス作業を行なうことなく連続的なプランジャポンプの駆動が長期に渡って可能であることがわかる。
また、この実施例に示した構造や材質は一例である。例えば雄ネジ構造部材10aの材質はステンレス鋼以外の金属材料であってもよいし、雌ネジ構造部4bと成分の異なるPPS樹脂を含む材質であってもよい。また、雄ネジ構造部材10aがPPS樹脂を含む材質、雌ネジ構造部4bがステンレス鋼などの金属材料からなるものであってもよい。要は、雌ネジ構造部4bと雄ネジ構造部材10aのいずれか一方がPPS樹脂を含む材質からなるものであればよい。
プランジャポンプの一実施例を概略的に示す断面図である。 同実施例のプランジャポンプの動作を説明するための、(A)プランジャが下死点にある状態、(B)プランジャが上死点にある状態を示す断面図である。
符号の説明
2 ポンプヘッド
2a ポンプ室
2b 液体吸入口
2c 液体吐出口
4 プランジャ
4a プランジャ先端部
4b 雌ネジ構造部(プランジャ基端部)
6 シール部材
8 ポンプボディ
10a 雄ネジ構造部材
10b プーリ
12 パルスモータ

Claims (1)

  1. ポンプ室と、
    前記ポンプ室内を摺動するプランジャと、
    前記プランジャに動力を与える動力部と、
    前記動力部による動力を利用して前記プランジャを往復方向に移動させるための送りネジ方式の駆動機構と、を備えたプランジャポンプにおいて、
    該プランジャポンプは、前記動力部により前記駆動機構を介して前記プランジャの移動距離が決定されることによって前記ポンプ室への液体吸入量及び前記ポンプ室からの液体吐出量が制御される計量ポンプであること、及び
    前記駆動機構において互いに螺合し摺動するネジ部の少なくとも一方がポリフェニレンサルファイド樹脂にカーボン繊維を含有した材質からなる成型品であることを特徴とするプランジャポンプ。
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