JP5337616B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、1回又は連続して実行される複数回の図柄変動ゲーム毎に特定演出を実行する大当り予告演出を実行可能な遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、遊技盤に配設した始動入賞口への遊技球の入球を契機に大当りか否かの大当り抽選を行い、その大当り抽選の抽選結果を複数列の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームを実行させることにより導出させている。図柄変動ゲームでは、最終的に確定停止表示された図柄が大当り図柄である場合、遊技者は大当りを認識し得るようになっている。そして、この種のパチンコ遊技機では、図柄変動ゲーム中に大当り図柄が表示されるか否かを予め遊技者に告げる大当り予告演出を実行することで、遊技者の興趣を高めることが行われている。
このような大当り予告演出として、連続して実行される図柄変動ゲーム毎に所定態様による特定演出(予告演出)を行い、複数回の図柄変動ゲームを跨いだ連続演出を実行可能な遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1のパチンコ遊技機では、始動入賞口への遊技球の入球時に大当りか否かを事前決定するとともに、当該事前決定の結果に応じて連続演出の実行可否を決定し、大当りと事前決定された図柄変動ゲーム迄に実行される1回又は複数回の図柄変動ゲーム毎に特定演出を行い、連続演出を実行するようになっている。
特許文献1のように連続演出を行う遊技機では、連続演出を実行する対象とされた図柄変動ゲーム中に特定の変動内容を含む図柄変動ゲームが実行され、連続演出と特定の変動内容(例えば、1回の図柄変動ゲーム中で図柄の変動開始及び変動停止を複数回実行する擬似連続演出など)とが複合することで却って遊技者の興趣を損ってしまう虞がある。このような問題に対しては、連続演出の対象とされた最後の図柄変動ゲームがはずれとなる場合には、連続演出と特定の変動内容とが複合することを規制して遊技者の興趣が低下することを抑制しつつ、最終的に大当りとなるときには連続演出と特定の変動内容とが複合することを許容して遊技者の興趣を高めることができると考えられる。連続演出と特定の変動内容とが複合することの規制及び許容は、大当りか否かの事前決定に加えて、図柄変動ゲームの変動内容を事前判定するとともに該判定結果を所定の記憶領域に記憶させておき、当該記憶内容に基づいて連続演出と特定の変動内容とが複合することの規制及び許容の判定をすることで実現できると考えられる。
特開平9−700号公報
しかしながら、図柄変動ゲームの変動内容の事前判定結果を記憶する構成を採用したパチンコ遊技機において、所定条件の成立(例えば、遊技状態の移行や、電源供給の停止など)を契機として事前判定結果が消去され、事前判定結果が記憶保持されていない状況となった場合には、連続演出と特定の変動内容とが複合することの規制及び許容を適切にすることができなくなるという新たな問題が生じる。
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、図柄変動ゲームの変動内容の事前判定結果が記憶保持されていない状況となっても、連続演出と特定の変動内容とを適切なタイミングで実行することができる遊技機を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームの開始直前に、大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、前記大当り抽選で大当りに当選した場合に大当り演出用の図柄変動ゲームの変動内容を決定する一方で、前記大当り抽選で大当りに当選しなかった場合に変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定する変動内容決定手段と、前記変動内容決定手段が決定した変動内容に基づいて前記図柄変動ゲームを実行するゲーム実行手段と、を備え、前記図柄変動ゲームでは、1回又は連続して実行される複数回の図柄変動ゲーム毎に特定演出を実行する大当り予告演出を実行可能な遊技機において、入賞検知手段で入賞検知された遊技球を始動保留球として記憶する保留記憶手段と、前記入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す乱数読出手段と、前記入賞検知時に、当該入賞検知を契機として読み出された大当り判定用乱数の値が前記大当り抽選で大当りに当選する大当り値であるか否かを事前判定する大当り事前判定手段と、前記大当り事前判定手段が否定判定した場合に、前記大当り事前判定手段が判定した大当り判定用乱数の値とともに読み出された変動内容判定用乱数の値に基づいて、当該変動内容判定用乱数の値に基づき前記変動内容決定手段が決定する変動内容が特定の変動内容であるか否かを事前判定する変動内容事前判定手段と、前記変動内容事前判定手段が肯定判定した場合に、前記保留記憶手段に記憶された始動保留球に基づく図柄変動ゲーム中に前記特定の変動内容を含む図柄変動ゲームが存在することを示す判定情報を記憶する事前判定記憶手段と、前記変動内容事前判定手段が否定判定する第1実行条件が成立した場合であって、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されていないときには、前記第1実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行可否を決定する一方、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されているときには前記第1実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行否を決定し、前記大当り事前判定手段が肯定判定する第2実行条件が成立した場合には、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されているか否かにかかわらず、前記第2実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行可を決定する予告実行決定手段と、前記予告実行決定手段が前記大当り予告演出の実行可を決定した場合に、前記第1実行条件又は前記第2実行条件が成立した時点における始動保留球の記憶数分の図柄変動ゲームで前記特定演出を実行し、前記大当り予告演出を実行するように所定の予告実行手段を制御可能な予告制御手段と、前記大当り予告演出の実行を規制する予告規制手段と、を備え、前記事前判定記憶手段は、所定の記憶非保持条件が成立したことを契機として、当該記憶非保持条件が成立するより前に記憶した判定情報が消去されるとともに前記判定情報を新たに記憶しない記憶非保持状態に移行する一方で、所定の復帰条件が成立したことを契機として前記判定情報を新たに記憶する記憶保持状態に移行するようになっており、前記予告規制手段は、前記復帰条件が成立した時点で前記保留記憶手段に記憶されている始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記図柄変動ゲームは、図柄の変動開始から図柄の確定停止表示迄を1回として実行され、前記図柄変動ゲームの変動内容には、1回の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止迄を1回とする変動サイクルを1回又は複数回実行するとともに、変動サイクル毎に前記特定演出を実行して今回の変動サイクルに連続して次回の変動サイクルが開始される可能性を示唆する特殊変動系の変動内容を含み、前記特定の変動内容は、前記特殊変動系の変動内容であり、前記大当り予告演出は、前記特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続して実行されるほど大当り信頼度が上昇するように構成されたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記図柄変動ゲームにて大当り表示結果が表示された場合には当該図柄変動ゲームの終了後に大入賞口を開放する大当り遊技を付与するようになっており、前記大当り抽選で大当りに当選した場合に大当り種を決定する大当り種決定手段と、前記大当り種決定手段が決定した大当り種に応じて前記大当り遊技終了後の遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を更に備え、前記入賞検知手段は、常時遊技球の入賞を許容する入球口を有する第1入賞検知手段と、所定の開放条件の成立を契機に遊技球の入球口を遊技球が入賞し難い閉鎖状態から遊技球が入賞し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する第2入賞検知手段と、を含み、前記保留記憶手段は、前記第1入賞検知手段で入賞検知された遊技球を前記始動保留球としての第1始動保留球として記憶する一方で、前記第2入賞検知手段で入賞検知された遊技球を前記始動保留球としての第2始動保留球として記憶するようになっており、前記乱数読出手段には、前記第1入賞検知手段における入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す第1乱数読出手段と、前記第2入賞検知手段における入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す第2乱数読出手段と、を含み、前記大当り抽選手段は、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されていない場合であって前記第1始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第1乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値と前記大当り判定値とを比較して前記大当り抽選としての第1大当り抽選を実行するとともに、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第2乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値と前記大当り判定値とを比較して前記大当り抽選としての第2大当り抽選を実行するようになっており、前記変動内容決定手段は、前記第1大当り抽選及び前記第2大当り抽選で大当りに当選した場合には大当り演出用の変動内容を決定し、前記第1大当り抽選で大当りに当選しなかった場合には前記第1乱数読出手段が読み出した変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定し、前記第2大当り抽選で大当りに当選しなかった場合には前記第2乱数読出手段が読み出した変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定するようになっており、前記大当り事前判定手段は、前記第1入賞検知手段における入賞検知時に、当該入賞検知を契機に読み出された大当り判定用乱数の値が前記第1大当り抽選で大当りに当選する大当り値であるか否かを事前判定するようになっており、前記予告制御手段は、前記予告実行決定手段が前記大当り予告演出の実行可を決定した場合に、前記第1実行条件又は前記第2実行条件が成立した時点における第1始動保留球の記憶数分の図柄変動ゲームが、前記第1始動保留球に基づき実行されて終了する迄の間に実行される図柄変動ゲーム毎に前記特定演出を実行し、前記大当り予告演出を実行するように前記予告実行手段を制御可能に構成されており、前記大当り種には、前記大当り遊技終了後、前記開放条件の成立を契機とした前記開閉手段の単位時間当りの開放時間を増加させる開放時間増加状態を所定回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間、付与する特定大当りを含み、前記遊技状態制御手段は、前記大当り種決定手段が前記特定大当りを決定した場合に、前記大当り遊技の終了後に前記遊技状態を開放時間増加状態に制御するとともに、前記所定回数の図柄変動ゲームの終了後に前記遊技状態を開放時間非増加状態に制御して前記開放時間増加状態を終了させるようになっており、前記事前判定記憶手段は、前記第1大当り抽選又は前記第2大当り抽選で大当りに当選することを前記記憶非保持条件とし、前記第1大当り抽選又は前記第2大当り抽選で大当りに当選した後、少なくとも前記開放時間増加状態が開始される迄に前記記憶非保持状態に移行する一方で、前記開放時間増加状態の終了を前記復帰条件とし、前記開放時間増加状態の終了を契機として前記記憶保持状態に移行するようになっており、前記予告規制手段は、前記遊技状態が前記開放時間増加状態に制御されている間、前記第1入賞検知手段における入賞検知に基づく第1実行条件及び前記第2実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行を規制するとともに、前記開放時間増加状態の終了後、当該開放時間増加状態が終了された時点で前記保留記憶手段に記憶されている第1始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を更に規制することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機において、前記予告規制手段は、前記開放時間増加状態が終了された時点で前記保留記憶手段に記憶されている第1始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間に加えて、更に1回の図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づいて終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を前記始動保留球の記憶数に対応付けて記憶する乱数記憶手段と、前記乱数記憶手段及び前記保留記憶手段の記憶内容を電源供給が停止された後も記憶保持させるバックアップ手段と、を更に備え、前記事前判定記憶手段は、前記電源供給が停止されたことを前記記憶非保持条件とし、前記電源供給の停止を契機として前記記憶非保持状態に移行する一方で、前記電源供給が開始されたことを前記復帰条件とし、前記電源供給の開始を契機として前記記憶保持状態に移行するようになっており、前記予告規制手段は、前記電源供給が開始された時点で前記保留記憶手段に記憶されている始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制することを要旨とする。
本発明によれば、図柄変動ゲームの変動内容の事前判定結果が記憶保持されていない状況となっても、連続演出と特定の変動内容とを適切なタイミングで実行することができる。
パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。 遊技盤を示す拡大図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 大当り(大当り遊技)の種類を説明するための説明図。 演出モードの移行態様を説明するための説明図。 変動パターンを説明するための説明図。 主制御用CPUが実行する特別図柄入力処理を示すフローチャート。 主制御用CPUが実行する特別図柄開始処理を示すフローチャート。 主制御用CPUが実行する特別図柄開始処理を示すフローチャート。 主制御用CPUが実行する特別図柄開始処理を示すフローチャート。 主制御基板(主制御用CPU)が出力する事前判定コマンドの種類を説明するための説明図。 主制御用CPUが実行する連続演出設定処理を示すフローチャート。 主制御用CPUが実行する第1事前判定処理を示すフローチャート。 主制御用CPUが実行する第2事前判定処理を示すフローチャート。 第1特図始動保留球用の連続演出実行可否判定用テーブルを示す説明図。 第2特図始動保留球用の連続演出実行可否判定用テーブルを示す説明図。 第2特図始動保留球用の連続演出実行可否判定用テーブルを示す説明図。 統括制御用CPUが実行する連続演出決定処理を示すフローチャート。 統括制御用CPUが実行する第1連続演出実行処理を示すフローチャート。 (a)及び(b)は、連続演出の演出態様を示す説明図。 (a)及び(b)は、連続演出と擬似連続演出の演出態様を示す説明図。 (a)及び(b)は、第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中に第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合の演出態様を示す説明図。
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図22にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からはその一部しか視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部16aと、左側枠用ランプ部16bと、右側枠用ランプ部16cとが配置されている。各枠用ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口21aが形成されており、当該セット口21aに整合して表示枠体21には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置22が装着されている。本実施形態では、演出表示装置22がゲーム実行手段として機能する。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。以下の説明において、飾り図柄を単に「飾図」と示す場合があるとともに、演出表示装置22において表示演出として行われる飾図による図柄変動ゲームを飾り図柄変動ゲームと示す場合がある。
また、表示枠体21においてセット口21aの上方には、所定のキャラクタ(本実施形態では、「桜」)を模して形成され、所定動作による可動体演出を行う予告実行手段としての演出用可動体SKが配設されている。演出用可動体SKには、図示しないアクチュエータ(モータなど)が接続されており、可動体演出として、セット口21aより上方とされ遊技者から見て画像表示部GHと前後方向に重ならない初期位置から、遊技者から見て画像表示部GHと前後方向に重なる演出位置(図2において二点鎖線で示す位置)に移動可能に構成されている。また、演出用可動体SKには、図示しない発光体(LEDなど)が内蔵されており、可動体演出中に「白色」、「青色」、「緑色」、及び「赤色」の何れかの発光色で発光可能に構成されている。以下の説明では、「白色」、「青色」、「緑色」、及び「赤色」のうち何れかの発光色での発光を伴う演出用可動体SKによる可動体演出を単に「特定演出」と示す。
図2において、遊技盤YBの遊技領域H1の(遊技者から見て)左下方には、8セグメント型の第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bが設けられている。第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bでは、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bでは、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特別図柄を表示する。この特別図柄は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器23aで特図を用いて行われる図柄変動ゲームを「第1特別図柄変動ゲーム」と示し、第2特図表示器23bで特図を用いて行われる図柄変動ゲームを「第2特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。
そして、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bでは、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特別図柄が確定停止表示される。また、演出表示装置22では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾り図柄の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾り図柄がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾り図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、第1特図表示器23aと演出表示装置22では、同時に第1特別図柄変動ゲームと該第1特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器23bと演出表示装置22では、同時に第2特別図柄変動ゲームと該第2特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が開始され、同時に終了する(即ち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器23aと、第2特図表示器23bでは、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。即ち、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bには、複数種類の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって確定停止表示される。なお、本実施形態において、第1特図表示器23aに表示される特別図柄は、特別図柄1と示し、第2特図表示器23bに表示される特別図柄は、特別図柄2と示して区別する場合がある。複数種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の7種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において演出表示装置22(画像表示部GH)は、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bに比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置22に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置22に停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(例えば、[123])が表示された場合には、大当り及び小当りのいずれかに当選したことを認識できる。この大当り及び小当りの何れかに当選したことを認識できる図柄組み合わせが、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となる確率変動状態(確変状態)が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
なお、本実施形態において演出表示装置22で表示可能な飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態を付与することを確定的に認識可能な特定図柄(本実施形態では、[1]、[3]、[5]、及び[7]の奇数図柄)と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な非特定図柄(本実施形態では、[2]、[4]、及び「6」の偶数図柄)に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態(リーチ)を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bにはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第2特図表示器23bに小当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置22にも[123]等の確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームに係わる表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤YBの(遊技者から見て)左下方には、第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの左方に隣接するように、図示しない発光体(LED)を所定の模様(本実施形態では、「○(まる)」及び「×(ばつ)」)を付したレンズカバーで覆って構成した2つの図柄表示部から構成される普通図柄表示器24が配設されている。この普通図柄表示器24では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普通図柄を導出する普通図柄による図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態の普通図柄表示器24は、普通図柄として、「○(まる)」及び「×(ばつ)」を点灯表示可能に構成されている。普通図柄表示器24では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普図当りか否か(開閉羽根26bの開動作により下始動入賞口26を開放するか否か)の内部抽選(普図当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態の普通図柄表示器24では、普図当り抽選で当りを決定している場合には普図ゲームで普図からなる当り図柄が確定停止表示(本実施形態では「○(丸)」側の普通図柄表示部が点灯)される。一方、本実施形態の普通図柄表示器24では、普図当り抽選ではずれを決定している場合には普図ゲームで普図からなるはずれ図柄が確定停止表示(本実施形態では「×(ばつ)」側の普通図柄表示部が点灯)される。
また、図2に示すように、表示枠体21の(遊技者から見て)下方には、常時遊技球が入球可能な第1入球口25aを有する入賞検知手段及び第1入賞検知手段としての第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。
また、第1始動入賞口25の(遊技者から見て)下方には、遊技球が入球可能な第2入球口26aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根(普通電動役物)26bとを備えた入賞検知手段及び第2入賞検知手段としての第2始動入賞口26が配設されている。この第2始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、第2特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口26の第2入球口26aは、常には開閉羽根26bが閉状態とされて閉鎖されている。第2入球口26aが閉鎖されている状態において第2始動入賞口26は、入球不能な状態(入球が規制された状態(入球し難い状態))とされる。そして、第2入球口26aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2入球口26aが開放されている状態において第2始動入賞口26は、入球可能な状態(入球が許容された状態(入球し易い状態))とされる。なお、本実施形態の第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26は、遊技球の入球を契機に、3球の賞球を払い出させるようになっている。
また、遊技盤YBにおいて第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26の(遊技者から見て)下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉27aを備えた大入賞口としての大入賞口装置27が配設されている。大入賞口装置27の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3が設けられている。そして、大当り遊技が生起されると、大入賞口扉27aの開動作によって大入賞口装置27が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、本実施形態の大入賞口装置27は、遊技球の入球を契機に、15球の賞球を払い出させるようになっている。
また、遊技盤YBにおいて第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bの左方には、第1特図保留表示器Raが配設されている。第1特図保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された第1特図始動保留球の記憶数(以下、「第1特図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1特図保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1特別図柄変動ゲームの回数が報知される。第1特図保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1特別図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1特別図柄変動ゲーム(又は第2特別図柄変動ゲーム)中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。したがって、第1特図保留記憶数は、保留中(実行待機中)の第1特別図柄変動ゲームの回数を示している。第1特図保留表示器Raは、複数(本実施形態では4つ)の発光体(LEDなど)から構成され、第1特図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって特図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、図2に示すように、遊技盤YBにおいて第1特図保留表示器Raの下方には、第2特図保留表示器Rbが配設されている。第2特図保留表示器Rbは、第2始動入賞口26に入球し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された第2特図始動保留球の記憶数(以下、「第2特図保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2特図保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2特別図柄変動ゲームの回数が報知される。第2特図保留記憶数は、第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2特別図柄変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2特別図柄変動ゲーム(又は第1特別図柄変動ゲーム)中に第2始動入賞口26へ遊技球が入球すると第2特図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。したがって、第2特図保留記憶数は、保留中(実行待機中)の第2特別図柄変動ゲームの回数を示している。そして、第2特図保留表示器Rbは、複数(本実施形態では4つ)の発光体(LEDなど)から構成され、第2特図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって第2特図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、表示枠体21の左側には、作動ゲート28が配設されている。作動ゲート28の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート28は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口26を開状態とするか否か(第2始動入賞口26に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口26は、開閉羽根26bにより常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口26は、開放条件となる普図当りへの当選後、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26bが開放されることにより第2始動入賞口26が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26bの開放によって第2始動入賞口26に遊技球を入賞させることができるため、遊技者は、第2特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤YBにおいて第1特図保留表示器Raの上方には、普図保留表示器Rcが配設されている。普図保留表示器Rcは、作動ゲート28を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(主制御用RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普図保留記憶数」(又は「普通図柄始動保留記憶数」)と示す)を表示する表示器であり、普図保留表示器Rcの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。普図保留記憶数は、作動ゲート28を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート28を遊技球が通過すると普図保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。本実施形態において普図保留表示器Rcは、複数(本実施形態では4つ)のランプから構成され、普図保留記憶数に対応する個数のランプを点灯させることによって普図保留記憶数を遊技者に報知する。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口装置27よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口13が形成されている。アウト球口13を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りに当選する当選確率(大当りの抽選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では5/1697)から高確率(本実施形態では50/1697)に変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す場合がある)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)状態を付与する変短機能を備えている。変短状態が付与されると、開閉羽根26bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。この入球率向上状態において、開閉羽根26bは、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
即ち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bが1回開放し、開放してから0.3秒又は1.0秒経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、変短状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1.5秒が経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26bは、変短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26bは閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26bは閉鎖するようになっている。また、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが実行される迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根26bの単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。なお、変短状態(開放時間増加状態)中は、1回の普図当りによって開閉羽根26bが開放される時間の合計が、非変短状態時よりも増加する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて第1特図表示器23a又は第2特図表示器23bに大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置27(大入賞口扉27a)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド、又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置27の大入賞口扉27aの開閉が所定回数(本実施形態では、1回)行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置27は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選で大当りに当選した場合、図4に示す4種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、4種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選で大当り当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器23aに表示される100種類の特別図柄1の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、及び図柄Dの4つのグループに分類される。そして、図4に示すように、図柄Aには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち35種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち22種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには第1特図表示器23aに表示される大当り図柄のうち38種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図4に示す図柄Hには、小当りに対応する10種類の特図(小当り図柄)が振分けられている。なお、はずれには、1種類の特図(はずれ図柄)が振り分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示器23bに表示される100種類の特別図柄2の大当り図柄は、図4に示すように、図柄a、図柄b、及び図柄dの3つのグループに分類される。そして、図4に示すように、図柄aには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち55種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄bには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち7種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄dには第2特図表示器23bに表示される大当り図柄のうち38種類の大当り図柄が振り分けられている。なお、はずれには、1種類の特図(はずれ図柄)が振り分けられている。
図柄A及び図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたとき、又は、図柄a及び図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示器23bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄A及び図柄aに基づく大当り遊技を「第1確変15R大当り遊技」と示す(なお、「R」は、「ラウンド」を示している)。また、図柄B及び図柄bに基づく大当り遊技を「第2確変15R大当り遊技」と示す。また、図柄A及び図柄aに基づく大当り(大当り種)を「第1確変15R大当り」と示し、図柄B及び図柄bに基づく大当りを「第2確変15R大当り」と示す。第1確変15R大当り遊技及び第2確変15R大当り遊技(以下、まとめて単に「確変15R大当り遊技」と示す場合がある)では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、確変15R大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置27の大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、第1確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで変短状態を付与するようになっている。一方、第2確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態を付与するとともに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として変短状態を付与するようになっている。
また、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Cに基づく大当り遊技を「確変2R大当り遊技」と示す。また、図柄Cに基づく大当りを「確変2R大当り」と示す。確変2R大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、確変2R大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、確変2R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態とその確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみを付与する場合とがある。
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたとき、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器23bに表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄D及び図柄dに基づく大当り遊技を「非確変15R大当り遊技」と示す。また、図柄D及び図柄dに基づく大当り(大当り種)を「非確変15R大当り」と示す。非確変15R大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、非確変15R大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口扉27aを「1回」開放させるように設定されている。また、非確変15R大当りでは、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態を付与せずに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として変短状態のみを付与するようになっている。
図柄Hに分類される小当り図柄が第1特図表示器23aに表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口扉27aを「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時における遊技状態を、小当り遊技終了後の遊技状態として継続させるようになっている。即ち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。
本実施形態では、第2確変15R大当り(図柄B及び図柄b)、及び非確変15R大当り(図柄D及び図柄d)が、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として入球率向上状態(変短状態)を付与する特定大当りとなる。また、本実施形態では、確変2R大当り、第2確変15R大当り、及び非確変15R大当りが第1大当りとなり、確変状態が付与され且つラウンド遊技が15回行われる第1確変15R大当りが、第1大当りと比較して利益の高い第2大当りとなる。
上述した各大当り遊技及び小当り遊技では、オープニング時間、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間及びエンディング時間が、図4に示すように、それぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、図4に示す1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間は最大時間となる。なお、確変2R大当り遊技のラウンド遊技時間(200ms)、及び小当り遊技におけるラウンド遊技時間(200ms×2)は、大入賞口装置27に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「600ms」となる。即ち、確変2R大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(200ms)内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
また、図4の「当選時の遊技状態」の欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」の状態は、非確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10においては「通常状態」となる。「低確+変短あり」の状態は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、非確変15R大当りに当選することによって作り出される。「高確+変短なし」の状態は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態(即ち、通常状態)で確変2R大当りに当選することによって作り出される。また、「高確+変短なし」の状態は、第2確変15R大当りに当選して第2確変15R大当り遊技が終了した後、予め定めた規定回数(本実施形態では、100回)の図柄変動ゲームが終了したことに伴って、変短状態が終了することでも作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、第1確変15R大当り又は第2確変15R大当りに当選することによって作り出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態(確変状態)であるのか、低確率抽選状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する遊技状態報知画像を表示させる複数(本実施形態では4つ)の演出モードを備えている。図5は、本実施形態のパチンコ遊技機10における演出モードの移行態様を示す。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出モードの移行契機を、大当り又は小当りに当選したこと、及び大当り遊技又は小当り遊技終了後に移行した演出モード後の演出モードを移行させるか否かを決定する移行抽選(モード抽選)に当選したこととし、その当選した当り(大当り及び小当り)の種類及び移行抽選の抽選結果に応じて移行する演出モードが異なるようになっている。この演出モードの移行により、遊技者は、滞在中の演出モード、即ち当該演出モードで表示される遊技状態報知画像から大当り抽選の抽選確率状態が、高確率抽選状態であるか否かを推測するようになっている。
以下、本実施形態の演出モードについて、図5を用いて詳しく説明する。
本実施形態において、4つの演出モードは、演出態様が夫々異なっている。本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されないとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態又は低確率抽選状態となっているときに滞在する通常モードMA、及び第1高確示唆モードMBが設定されている。本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されるとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態又は低確率抽選状態となっているときに滞在する第2高確示唆モードMCが設定されている。また、本実施形態の演出モードには、変短状態が付与されるとともに、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態となっているときに滞在する高確確定モードMDが設定されている。
高確確定モードMDは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態、即ちパチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であることを、遊技者に対して確定的に示唆(報知)する演出とされている。その一方、通常モードMA、第1高確示唆モードMB、及び第2高確示唆モードMCは、大当り抽選の抽選確率状態が高確率抽選状態及び低確率抽選状態の何れの場合でも実行される演出とされている。即ち、通常モードMA、第1高確示唆モードMB、及び第2高確示唆モードMCは、パチンコ遊技機10の遊技状態が、確変状態及び非確変状態の何れの状態であるかを遊技者に対して非確定的に示唆(報知)する高確率潜伏演出とされ、これらの3つの演出モードは確変状態である可能性を示唆する。
そして、前述した4つの演出モードは、確変状態であることの期待度の高低(確変状態である可能性の大小)を示唆し、その高低によって区別される演出となっている。本実施形態においては、通常モードMA<第1高確示唆モードMB及び第2高確示唆モードMC<高確確定モードMDの順に、確変状態である期待度が高い演出モードとして位置付けられている。
また、各演出モードの滞在中には、その滞在中の演出モードに対応する遊技状態報知画像が演出表示装置22に画像表示されるようになっている。具体的に言えば、本実施形態の遊技状態報知画像は、図柄の背面に映し出される背景画像と、演出モードの種類を示す文字画像(テロップなど)から構成される。そして、各演出モードに対応する背景画像は、演出モード毎に画像内容が異なるように個別設定されており、遊技者は、背景画像の種類や文字画像から滞在中の演出モードを認識し得るようになっている。
以下、演出モードの移行態様を説明する。
通常モードMAは、「低確+変短なし」と「高確+変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。そして、通常モードMAの滞在中に、第1確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、高確確定モードMDへ移行する。また、通常モードMAの滞在中に、第2確変15R大当り遊技又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。さらに、「低確+変短なし」の通常モードMAの滞在中に、確変2R大当り又は小当りに当選した場合、当り遊技(確変2R大当り遊技又は小当り遊技)を経て、第1高確示唆モードMBへ移行する。また、「高確+変短なし」の通常モードMAの滞在中に、確変2R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て高確確定モードMDへ移行する一方で、小当りに当選した場合、小当り遊技を経て第1高確示唆モードMBへ移行する。
高確確定モードMDは、「高確+変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。そして、高確確定モードMDの滞在中に、第2確変15R大当り又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。また、高確確定モードMDの滞在中に確変2R大当り又は小当りに当選した場合、当り遊技(大当り遊技又は小当り遊技)を経て、高確確定モードMDへ移行する。したがって、高確確定モードMDの終了条件は、「第1確変15R大当り、第2確変15R大当り遊技、及び非確変15R大当りの何れかに当選すること」に設定されており、高確確定モードMDは大当り抽選で15R大当りに当選する迄の間、継続される。なお、高確確定モードMDは、「確変2R大当り、又は小当りに当選すること」を終了条件として一旦終了し、当り遊技の終了後、再開されると把握することもできる。
第2高確示唆モードMCは、「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の時に滞在する演出モードとされている。即ち、第2確変15R大当りに当選したことによって移行した第2高確示唆モードMCは、遊技状態が「高確+変短あり」となる。一方、非確変15R大当りに当選したことによって移行した第2高確示唆モードMCは、「低確+変短あり」となる。そして、第2高確示唆モードMCの滞在中に、第1確変15R大当り又は確変2R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、高確確定モードMDへ移行する。また、第2高確示唆モードMCの滞在中に小当りに当選した場合、第2高確示唆モードMCへ移行する。
また、第2高確示唆モードMCの終了条件は、「大当り抽選で第1確変15R大当り、第2確変15R大当り遊技、及び非確変15R大当りに当選すること」、及び「大当り遊技終了後に付与された変短状態が終了すること」の何れかが成立することに設定されている。このため、第2確変15R大当り遊技及び非確変15R大当りの何れかに当選したことによって第2高確示唆モードMCへ移行した場合は、変短状態が終了することにより、通常モードMAへ移行する。これにより、第2高確示唆モードMCを経由して移行する通常モードMAは、確変状態の可能性も残されており、確変潜伏の状態とされる。
また、第1高確示唆モードMBは、「低確+変短なし」と「高確+変短なし」の時に滞在する演出モードとされている。そして、第1高確示唆モードMBの滞在中に、第1確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、高確確定モードMDへ移行する。また、第1高確示唆モードMBの滞在中に、第2確変15R大当り遊技又は非確変15R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て、第2高確示唆モードMCへ移行する。また、「低確+変短なし」の第1高確示唆モードMBの滞在中に、確変2R大当り又は小当りに当選した場合、当り遊技を経て、第1高確示唆モードMBへ移行する。また、「高確+変短なし」の第1高確示唆モードMBの滞在中に、確変2R大当りに当選した場合、大当り遊技を経て高確確定モードMDへ移行する一方で、小当りに当選した場合、小当り遊技を経て第1高確示唆モードMBへ移行する。なお、第1高確示唆モードMBの滞在中に、転落抽選へ当選した場合、通常モードMAへ移行する。
また、本実施形態では、通常モードMAの滞在中に昇格抽選を実行し、第1高確示唆モードMBの滞在中に転落抽選を実行している。ちなみに、昇格抽選は、現在滞在中の演出モードよりも確変状態である期待度が高く設定された演出モード(本実施形態では、第1高確示唆モードMB)に移行させるか否かを決定するために実行する抽選である。また、転落抽選は、現在滞在中の演出モードよりも確変状態である期待度が低く設定された演出モード(本実施形態では、通常モードMA)に移行させるか否かを決定するために実行する抽選である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、1回の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止(一旦停止表示)迄を1回とする変動サイクルを1回又は複数回実行する擬似連続演出(以下、単に「擬似連」と示す場合がある)を実行可能に構成されている。本実施形態の擬似連続演出は、演出表示装置22と第1特図表示器23aとで対応して行われる1回の図柄変動ゲーム、及び演出表示装置22と第2特図表示器23bとで対応して行われる1回の図柄変動ゲームにおいて、演出表示装置22(画像表示部GH)で行われる飾り図柄変動ゲーム内での演出として表現される。1回の図柄変動ゲームは、図柄(飾図と特図)の変動開始によって開始し、図柄の変動が停止した後に図柄(飾図と特図)が確定停止表示されることによって終了する。この1回の図柄変動ゲームは、1球の始動保留球(第1特図保留記憶数、又は第2特図保留記憶数)に対応して実行されるものである。即ち、擬似連続演出を伴う1回の図柄変動ゲームは、内部制御において1回の図柄変動ゲームを、恰も複数回の図柄変動ゲームが連続して行われているかのように擬似的に演出表現してなされるものである。
本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な擬似連続演出では、1回の図柄変動ゲーム中に2回、3回、及び4回の変動サイクルが実行される3種類の擬似連続演出を実行可能となっている。そして、本実施形態の擬似連続演出を伴う1回の図柄変動ゲームは、当該ゲームを構成する変動サイクルの実行回数によって大当り図柄(図柄組み合わせ)が表示されるか否かの可能性となる大当り信頼度(大当り期待度)が変化するように構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り抽選で大当りに当選した場合には大当り抽選で大当りに当選していない場合と比較して変動サイクルの実行回数が多い擬似連続演出を含んで図柄変動ゲームが行われやすくなっている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22(画像表示部GH)で行われる1回の飾り図柄変動ゲームにおいて、変動サイクルの回数が増加するのに伴って、今回の図柄変動ゲーム(第1特別図柄変動ゲーム、又は第2特別図柄変動ゲーム)において大当り図柄が導出される可能性が段階的に高くなる。
また、本実施形態の擬似連続演出では、前述した演出用可動体SKによる特定演出(可動体演出)を各変動サイクルの図柄を変動開始させるタイミングで実行し、今回の変動サイクルに連続して次回の変動サイクルが開始される可能性を示唆するようになっている。そして、本実施形態では、1回の図柄変動ゲーム中に実行される変動サイクルの実行回数に応じて、特定演出を実行する際の演出用可動体SKの発光色を異ならせるようになっている。具体的に説明すると、2回の変動サイクルからなる擬似連続演出では、1回目の変動サイクルにおける飾り図柄の変動開始のタイミングで「白色」の発光を伴う特定演出を実行した場合、2回目の変動サイクルにおける飾り図柄の変動開始のタイミングで「青色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。同様に、3回の変動サイクルからなる擬似連続演出では、更に3回目の変動サイクルにおける飾り図柄の変動開始のタイミングで「緑色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。また、4回の変動サイクルからなる擬似連続演出では、更に4回目の変動サイクルにおける飾り図柄の変動開始のタイミングで「赤色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な擬似連続演出では、特定演出における発光色が「白色」→「青色」→「緑色」→「赤色」というように、変動サイクル毎に順次変化されるようになっている。このような構成から、本実施形態の擬似連続演出では、変動サイクル毎に実行される特定演出における発光色から今回の変動サイクルが何回目の変動サイクルであるのか、及び大当り信頼度が段階的に高くなっていることを遊技者に認識させ得るようになっている。
また、本実施形態では、演出用可動体SKによる特定演出(可動体演出)を1回又は連続して実行される複数回の図柄変動ゲーム毎に実行する大当り予告演出としての連続演出(所謂、連続予告演出)を実行可能に構成されている。本実施形態の連続演出を実行する対象とされた図柄変動ゲームでは、図柄変動ゲームが開始されるタイミング(即ち、特別図柄1又は特別図柄2の変動開始のタイミング)で特定演出を実行するようになっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、1回、2回、3回、及び4回(即ち、保留上限数)の図柄変動ゲームを対象として図柄変動ゲーム毎に特定演出を実行し、連続演出を実行可能となっている。そして、本実施形態で実行可能な連続演出は、特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続して実行されるほど大当り信頼度が変化するように構成されている。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10において、大当り抽選で大当りに当選することで大当り図柄が表示される図柄変動ゲームは、大当り抽選で大当りに当選しないことではずれ図柄が表示される図柄変動ゲームと比較して、多い回数の図柄変動ゲームが特定演出を伴って連続して実行された後に行われやすくなっている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特定演出を伴う図柄変動ゲームの連続実行回数が増加するのに伴って、図柄変動ゲームにおいて大当り図柄が導出される可能性が段階的に高くなる。
また、本実施形態の連続演出では、前述した擬似連続演出と同様に、連続演出としての特定演出を伴う図柄変動ゲームの連続実行回数に応じて、特定演出を実行する際の演出用可動体SKの発光色を異ならせるようになっている。具体的に説明すると、1回の図柄変動ゲームを対象として連続演出を実行する場合では、1回目の図柄変動ゲームが開始されるタイミングで原則として「白色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。また、2回の図柄変動ゲームを対象として連続演出を実行する場合では、さらに2回目の図柄変動ゲームが開始されるタイミングで「青色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。また、3回の図柄変動ゲームを対象として連続演出を実行する場合では、さらに3回目の図柄変動ゲームが開始されるタイミングで「緑色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。また、4回の図柄変動ゲームを対象として連続演出を実行する場合では、さらに4回目の図柄変動ゲームが開始されるタイミングで「赤色」の発光を伴う特定演出を実行するようになっている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な連続演出では、特定演出における発光色が「白色」→「青色」→「緑色」→「赤色」というように、連続して実行される図柄変動ゲーム毎に順次変化されるようになっている。このような構成から、本実施形態の連続演出では、図柄変動ゲーム毎に実行される特定演出における発光色から、特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続して何回実行されたのか、及び大当り信頼度が段階的に高くなっていることを遊技者に認識させ得るようになっている。
そして、本実施形態の演出用可動体SKによる特定演出は、擬似連続演出を構成する変動サイクルと、連続演出を実行する対象とされた図柄変動ゲームとにおいて、同一の演出態様により実行されるようになっている。このため、本実施形態の擬似連続演出及び連続演出では、擬似連続演出が変動サイクル(図柄の変動開始から図柄の変動停止迄を1単位変動とする)毎に特定演出を実行する一方で、連続演出が図柄変動ゲーム(図柄の変動開始から図柄の確定停止表示迄を1単位変動とする)毎に特定演出を実行する点で相違しているものの、図柄の変動開始から図柄の変動停止(一旦停止表示、又は確定停止表示)迄の1回の単位変動中に1回の特定演出を実行する点で共通している。また、更に本実施形態の擬似連続演出及び連続演出では、「白色」→「青色」→「緑色」→「赤色」というように、変動サイクル又は図柄変動ゲームの実行回数の増加に伴って特定演出に伴わされる発光色が同一順序で変化される点でも共通している。このため、本実施形態の擬似連続演出及び連続演出では、特定演出を伴う1回の単位変動が擬似連続演出として実行されたのか、或いは連続演出として実行されたのかを遊技者が明確に識別(区別)し難くなっている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続演出と擬似連続演出とを複合させて実行可能に構成されている。ここで、連続演出と擬似連続演出とが複合して実行される状況は、連続演出を実行する対象とされた複数回の図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含んで実行される図柄変動ゲームが含まれる状況である。本実施形態のパチンコ遊技機10で実行可能な擬似連続演出及び連続演出は、特定演出を伴う1回の単位変動が擬似連続演出として実行されたのか、或いは連続演出として実行されたのかを遊技者が明確に識別(区別)し難くなっている。このため、本実施形態では、連続演出と擬似連続演出とを複合させて実行可能とし、連続演出としての単位変動数と擬似連続演出としての単位変動数を合算した回数の単位変動が特定演出を伴って実行されたかのように遊技者に視認させ得るようになっている。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各枠用ランプ部16a〜16cの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、音声出力手段としての各種スピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用CPU30aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、及び必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、第1始動口センサSE1、第2始動口センサSE2、カウントスイッチSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示器23a、第2特図表示器23b、第1特図保留表示器Ra、第2特図保留表示器Rb、普図保留表示器Rcが接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、主制御用CPU30aは、普通図柄表示器24、ゲートセンサSE4が接続されている。
また、主制御基板30(主制御用RAM30c)には、電源遮断時(停電時や電源OFF時)に主制御基板30がバックアップ処理を実行するためのバックアップ手段としてのバックアップ用電源BDが接続されている。バックアップ用電源BDは、例えばキャパシタなどからなる。バックアップ処理では、電源供給の停止によりパチンコ遊技機10の各種構成部材及び各種制御基板に供給されるべき電源電圧値(例えば、DC30V)が予め定められた規定電圧値(例えば、DC20V)に降下した際に、その時点における大当り抽選の抽選確率が低確率状態及び高確率状態の何れであるか、変短状態が付与されているか否かなどの遊技状態に関する各種制御情報が主制御用RAM30cに記憶保持させられるようになっている。
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数としての当り判定用乱数(特別図柄用)、大当り種判定用乱数としての特図振分用乱数、変動内容判定用乱数としてのリーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数(普通図柄用)、小当り図柄振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、主制御用CPU30aは、時間を計測するタイマを更新する。主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)、及び小当りとするか否かの小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数であり、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「1696」の全1697通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。また、特図振分用乱数は、大当り抽選で大当りに当選した場合に第1特図表示器23aに確定停止表示させる特別図柄1、又は第2特図表示器23bに確定停止表示させる特別図柄2としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。この全100通りの特図振分用乱数の各値には、前述した100種類の特図による大当り図柄が1つずつ各別に対応付けられている。このため、本実施形態では、特図振分用乱数の値から第1特図表示器23a及び第2特図表示器23bに確定停止表示される大当り図柄(特図)を一義的に特定可能となっているとともに、特定した大当り図柄(特図)が何れのグループに分類されるかによって、図柄変動ゲームの終了後に付与される大当りの種類を特定できるようになっている。即ち、本実施形態では、特図振分用乱数の値から、図柄変動ゲームの終了後に付与される大当りの種類を特定可能となっている。また、小当り図柄振分用乱数は、小当り抽選で小当りに当選した場合に、第1特図表示器23aに確定停止表示させる特別図柄1としての小当り図柄を決定する際に用いる乱数である。
また、リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、即ち、はずれの場合にリーチを形成し、リーチ演出を行うか否かのリーチ判定(リーチ抽選)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「162」の全163通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが更新する。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択し、決定する際に用いる乱数である。普図当り判定用乱数は、普図当りとするか否かの普図当り抽選(普図当り判定)で用いる乱数であり、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「240」までの全241通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU30aが更新する。なお、本実施形態において、当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口26へ遊技球が入球したタイミングで同一時期(同一タイミング)に取得されるようになっており、これらの各乱数は、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームにおいて共通使用される。即ち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数は、第2始動入賞口26へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び変動パターン振分用乱数と同一のものである。また、本実施形態において、普図当り判定用乱数は、作動ゲート28を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1696までの全1697通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では50個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では5個)よりも多く設定されている。なお、大当り判定値は、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームにおいて共通使用している。即ち、第1特図保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値は、第2特図保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値と同じものである。また、主制御用ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選(小当り抽選)で用いる判定値である。
また、主制御用ROM30bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、普図用の当り判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、普図当り判定値は、変短状態が付与されているか否かでその数が異なっており、変短状態が付与されている時の普図当り判定値の数(本実施形態では、240個)は、通常状態時の普図当り判定値の数(本実施形態では、10個)よりも多く設定されている。
また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、リーチ演出を実行させるか否かのリーチ判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜162までの全163通りの整数)の中から定められている。本実施形態のリーチ判定値は、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値に応じて異なる値が設定されている。具体的に説明すると、本実施形態では、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」及び「1」の場合に選択される第1リーチ判定値として「0〜17」が、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「2以上」の場合に選択される第2リーチ判定値として「0〜4」が記憶されている。また、本実施形態において第1リーチ判定値、及び第2リーチ判定値は、それぞれ複数段階に区分けされて記憶されている。具体的に説明すると、第1リーチ判定値は、第1区分判定値となる「0」、第2区分判定値となる「1」、及び第3区分判定値となる「2〜17」の3つの区分に区分けされて記憶されている。また、本実施形態において第2リーチ判定値は、第1区分判定値となる「0」、第2区分判定値となる「1」、及び第3区分判定値となる「2〜4」の3つに区分けされて記憶されている。
また、主制御用ROM30bには、上記各種判定値及びメイン制御プログラムに加えて、複数種類の変動内容としての変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。即ち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
変動パターンは、当り演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。当り演出用の変動パターンは、大当り抽選又は小当り抽選で当り(大当り又は小当り)に当選した場合に選択可能な変動パターンである。そして、当り演出用の変動パターンには、大当り抽選で大当りに当選した場合に選択可能な大当り演出用の変動パターンと、大当り抽選で大当りに当選した場合及び小当り抽選で小当りに当選した場合に選択可能な2R大当り・小当り演出用の変動パターンとがある。また、はずれ演出用の変動パターンは、大当り抽選で大当りに当選しなかったはずれの場合に選択される変動パターンである。そして、はずれ演出用の変動パターンには、リーチを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンとがある。
なお、大当り演出用の変動パターンに基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。なお、リーチ演出は、演出表示装置22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用ROM30bに記憶されている変動パターンについて図6にしたがって具体的に説明する。なお、図6には、主制御用ROM30bに記憶された変動パターンの一部のみを示している。
本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンとして、変動パターンP1が用意されている。変動パターンP1の「はずれ通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
また、本実施形態では、はずれリーチ演出用の変動パターンとして、変動パターンP2A、変動パターンP3A、変動パターンP4A、変動パターンP5A、変動パターンP6A、変動パターンP7A、及び変動パターンP8Aが用意されている。また、本実施形態では、大当り演出用の変動パターンとして、変動パターンP2B、変動パターンP3B、変動パターンP4B、変動パターンP5B、変動パターンP6B、変動パターンP7B、及び変動パターンP8Bが用意されている。そして、本実施形態では、小当りの場合と大当りの場合で共用される2R大当り・小当り演出用の変動パターンP9が用意されている。
変動パターンP2A及び変動パターンP2B(以下、まとめて「変動パターンP2」と示す場合がある)は、リーチ演出として「ノーマルリーチNR1」を含む変動パターンとされている。また、変動パターンP3A及び変動パターンP3B(以下、まとめて「変動パターンP3」と示す場合がある)は、リーチ演出として「ノーマルリーチNR2」を含む変動パターンとされている。ここでリーチ演出は、演出表示装置22で行われる飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ状態を形成してから大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。ノーマルリーチNR1及びノーマルリーチNR2は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ状態を形成した後、残り1列(本実施形態では、中列)を変動させて飾図を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている。
また、変動パターンP4A及び変動パターンP4B(以下、まとめて「変動パターンP4」と示す場合がある)は、リーチ演出として「スーパーリーチSP1」を含む変動パターンとされている。また、変動パターンP5A及び変動パターンP5B(以下、まとめて「変動パターンP5」と示す場合がある)は、リーチ演出として「スーパーリーチSP2」を含む変動パターンとされている。スーパーリーチSP1及びスーパーリーチSP2は、ノーマルリーチを経て、残り1列の飾図の変動中又は一旦停止表示した後、例えば、所定のキャラクタが登場し、登場キャラクタの名称で呼ばれる「○○リーチ」へ移行(発展)して飾り図柄を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている。
そして、本実施形態では、リーチ演出の演出内容に応じて大当り遊技が付与される大当り信頼度(大当り期待度)が異ならされている。具体的に言えば、本実施形態において、スーパーリーチSP1及びスーパーリーチSP2は、ノーマルリーチNR1及びノーマルリーチNR2と比較して大当り信頼度を高く設定されている。大当り信頼度は、各リーチが行われる変動パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に振分ける際の振分け態様に応じて決定される。
即ち、リーチ演出の大当り信頼度を高くするためには、当該リーチ演出が出現する割合(大当りの場合とはずれリーチの場合に出現する全体の割合)に対して、大当りの場合に当該リーチ演出が出現する割合を高めると共にはずれリーチの場合に当該リーチ演出が出現する割合を低める(又はいずれか一方を行う)ように変動パターンを振分ければよい。このように大当り信頼度を異ならせることにより、リーチが形成されてリーチ演出が行われた場合に、当該リーチ演出の種類に応じて遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。
変動パターンP6A及び変動パターンP6B(以下、まとめて「変動パターンP6」と示す場合がある)は、2回の変動サイクルからなる「擬似連続演出2回」を含む変動パターンとされている。変動パターンP7A及び変動パターンP7B(以下、まとめて「変動パターンP7」と示す場合がある)は、3回の変動サイクルからなる「擬似連続演出3回」を含む変動パターンとされている。変動パターンP8A及び変動パターンP8B(以下、まとめて「変動パターンP8」と示す場合がある)は、4回の変動サイクルからなる「擬似連続演出4回」を含む変動パターンとされている。変動パターンP6〜P8は、何れも複数回の変動サイクルからなる擬似連続演出の演出内容を含む変動パターンとされているとともに、各変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて最後に実行される変動サイクル中にリーチを形成し、所定の演出内容によるリーチ演出(本実施形態では、スーパーリーチSP2)が実行されるようになっている。即ち、本実施形態において複数回の変動サイクルが実行される擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8は、何れもリーチ確定の変動パターンとして位置付けられている。なお、擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8では、最後の変動サイクルより前に実行される変動サイクルは、前述した変動パターンP1で特定される「はずれ通常変動」と同一の変動内容が設定されている。本実施形態では、擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8が特定の変動内容、及び特殊変動系の変動内容となる。
また、変動パターンP9は、2R大当り・小当り演出用の変動パターンとされている。変動パターンP9では、確変2R大当り遊技又は小当り遊技終了後に、前述した第1高確示唆モードMBが設定される旨を遊技者に報知する演出内容を特定可能となっている。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括制御用CPU31aが備えられている。該統括制御用CPU31aには、統括制御用ROM31b及び統括制御用RAM31cが接続されている。また、統括制御用CPU31aは、演出実行判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。なお、演出実行判定用乱数は遊技演出の実行可否を決定するための乱数であり、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「96」の全97通りの整数)の数値を取り得るように、統括制御用CPU31aが更新する。
また、統括制御用ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
また、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)には、演出用可動体SKに特定演出(可動体演出)を実行させるための図示しないアクチュエータ及び発光体が接続されている。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、表示制御用CPU32aが備えられている。該表示制御用CPU32aには、表示制御用ROM32b及び表示制御用RAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(表示制御用CPU32a)には、演出表示装置22が接続されている。表示制御用ROM32bには、演出表示装置22の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。
最初に、特別図柄入力処理を図7に従って説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。即ち、ステップS1において主制御用CPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップ5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値、及び小当り図柄振分用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第1特図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口26に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。即ち、ステップS5において主制御用CPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2特図保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及びリーチ判定用乱数の値を主制御用RAM30cから読み出して取得し、該値を第2特図保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
本実施形態では、特別図柄入力処理を実行する主制御用CPU30aが、乱数読出手段、第1乱数読出手段、及び第2乱数読出手段として機能する。また、本実施形態では、主制御用RAM30cが保留記憶手段、及び乱数記憶手段として機能する。
次に、特別図柄開始処理について図8に基づき説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、まず、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図保留記憶数=0の場合)、主制御用CPU30aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、主制御用CPU30aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、主制御用CPU30aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1特別図柄変動ゲームを実行することを示す値[0]を設定する(ステップS18)。次に、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、及び小当り図柄振分用乱数の値を取得する(ステップS20)。
具体的に説明すると、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第1特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を取得するとともに、第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第1特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。また、主制御用CPU30aは、「1」減算後の第1特図保留記憶数を表示するように第1特図保留表示器Raの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU30aは、図9に示すように、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り抽選及び第1大当り抽選としての大当り判定を行う(ステップS21)。なお、本実施形態において、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、5/1697としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、50/1697としている。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS22)。そして、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄1による大当り図柄の中から第1特図表示器23aにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS23)。前述したように、本実施形態の特図振分用乱数の各値には特図の大当り図柄が各別に対応付けられており、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特別図柄1の大当り図柄を決定する。なお、本実施形態では、全100種類の特図の大当り図柄うち、35種類が図柄Aに分類され、5種類が図柄Bに分類され、22種類が図柄Cに分類され、38種類が図柄Dに分類されている。このため、主制御用CPU30aは、ステップS23において、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aに分類される特図を35/100の確率で、図柄Bに分類される特図を5/100の確率で、図柄Cに分類される特図を22/100の確率で、図柄Dに分類される特図を38/100の確率で決定することになる。
次に、ステップS23で大当り図柄(特別図柄1)を決定した主制御用CPU30aは、大当り図柄(特別図柄1)及び変動パターン振分用乱数の値をもとに、図6に示す当り演出用の変動パターン(大当り演出用、及び2R大当り・小当り演出用の変動パターン)の中から1つの変動パターンを決定する(ステップS24)。変動パターン及び最終停止図柄(大当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄1を変動開始させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄となる特別図柄1を指示するための特別図柄1指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。なお、本実施形態において、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、5/1697としている。ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、主制御用CPU30aは、小当りの変動であることを示す小当りフラグに[1]を設定する(ステップS27)。そして、主制御用CPU30aは、取得した小当り図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による小当り図柄(図柄H)の中から第1特図表示器23aにて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS28)。また、小当りを決定した主制御用CPU30aは、小当り遊技の当選時に選択可能な変動パターンの中から一つの変動パターンを選択し、決定する(ステップS29)。
変動パターン及び最終停止図柄(小当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS30)。具体的に説明すると、まず主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数を合算して合算値を算出するとともに、算出した合算値に基づき第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の何れかを選択する。即ち、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合、第1リーチ判定値を選択し、合算値が「2以上」の場合、第2リーチ判定値を選択する。そして、リーチ判定値を選択した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されたリーチ判定用乱数の値を取得するとともに、取得したリーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較してリーチ判定を行う。そして、本実施形態において主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合、18/163の確率でリーチ判定を肯定判定する一方、合算値が「2以上」の場合、5/163の確率でリーチ判定を肯定判定するようになっている。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器23aにて確定停止表示させる最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値に基づき、変動パターン振分テーブルを選択し、その選択したテーブルの中から変動パターンを決定する(ステップS32)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値に係わらず、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の第1区分判定値である「0」の場合、擬似連続演出の演出内容を含む変動パターンP6〜P8が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。また、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値に係わらず、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の第2区分判定値である「1」の場合、リーチ演出としてスーパーリーチを含む変動パターンP4及び変動パターンP5が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。また、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合であって、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値の第3区分判定値である「2〜17」の場合、又は合算値が「2以上」の場合であって、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第3区分判定値である「2〜4」の場合、リーチ演出としてノーマルリーチを含む変動パターンP2及び変動パターンP3が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。そして、変動パターン振分テーブルを選択した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択する。
本実施形態において、第2リーチ判定値の第1区分判定値には、第1リーチ判定値の第1区分判定値と同一値が設定されているとともに、本実施形態の第2リーチ判定値の第2区分判定値には、第1リーチ判定値の第2区分判定値と同一値が設定されている。そして、本実施形態の第2リーチ判定値における第3区分判定値には、第1リーチ判定値の第3区分判定値(「2〜17」)に設定された値と同一値(「2〜4」)が設定されている。このような構成から、本実施形態では、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数の合算値にかかわらず、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第1区分判定値である「0」の場合には必ず擬似連続演出の演出内容を含む変動パターンP6〜P8が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択し、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第2区分判定値である「1」の場合には必ずスーパーリーチを含む変動パターンP4及び変動パターンP5が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択し、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第3区分判定値である「2〜4」の場合には必ずノーマルリーチを含む変動パターンP2及び変動パターンP3が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択するようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、ステップS33に移行する。ステップS33にて主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器23aにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS33)。次に、主制御用CPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP1を決定する(ステップS34)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器23aの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、図8に示すステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2特別図柄変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS35)。次に、主制御用CPU30aは、第2特図保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS36)、当該第2特図保留記憶数に対応付けられて主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値を取得する(ステップS37)。
具体的に説明すると、主制御用CPU30aは、最も早く記憶した第2特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を取得するとともに、第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値を第2特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された各乱数の値に書き換える。また、主制御用CPU30aは、「1」減算後の第2特図保留記憶数を表示するように第2特図保留表示器Rbの表示内容を変更させる。
次に、主制御用CPU30aは、図10に示すように、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り抽選及び第2大当り抽選としての大当り判定を行う(ステップS38)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、5/1697としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、50/1697としている。
ステップS38の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS39)。そして、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄2による大当り図柄の中から第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS40)。前述したように、本実施形態の特図振分用乱数の各値には特図の大当り図柄が各別に対応付けられており、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特別図柄2の大当り図柄を決定する。なお、本実施形態では、全100種類の特図の大当り図柄うち、55種類が図柄aに分類され、7種類が図柄bに分類され、38種類が図柄dに分類されている。このため、主制御用CPU30aは、ステップS40において、特別図柄2の大当り図柄として図柄aに分類される特図を55/100の確率で、図柄bに分類される特図を7/100の確率で、図柄dに分類される特図を38/100の確率で決定することになる。
次に、ステップS40で大当り図柄(特別図柄2)を決定した主制御用CPU30aは、大当り図柄(特別図柄2)及び変動パターン振分用乱数の値をもとに、図6に示す当り演出用の変動パターン(大当り演出用、及び2R大当り・小当り演出用の変動パターン)の中から1つの変動パターンを決定する(ステップS41)。変動パターン及び最終停止図柄(特別図柄2の大当り図柄)を決定した主制御用CPU30aは、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS42)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄となる特別図柄2を指示するための特別図柄2指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の大当り判定の判定結果が否定の場合(即ち、大当りでない場合)、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS43)。具体的に説明すると、まず主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数を合算して合算値を算出するとともに、算出した合算値に基づき第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の何れかを選択する。即ち、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合、第1リーチ判定値を選択し、合算値が「2以上」の場合、第2リーチ判定値を選択する。そして、リーチ判定値を選択した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されたリーチ判定用乱数の値を取得するとともに、取得したリーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較してリーチ判定を行う。そして、本実施形態において主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合、18/163の確率でリーチ判定を肯定判定する一方、合算値が「2以上」の場合、5/163の確率でリーチ判定を肯定判定するようになっている。
そして、ステップS43の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS44)。次に、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値に基づき、変動パターン振分テーブルを選択し、その選択したテーブルの中から変動パターンを決定する(ステップS45)。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値に係わらず、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の第1区分判定値である「0」の場合、擬似連続演出の演出内容を含む変動パターンP6〜P8が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。また、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値に係わらず、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の第2区分判定値である「1」の場合、リーチ演出としてスーパーリーチを含む変動パターンP4及び変動パターンP5が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。また、主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数の合算値が「0」又は「1」の場合であって、リーチ判定用乱数の値が第1リーチ判定値の第3区分判定値である「2〜17」の場合、又は合算値が「2以上」の場合であって、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第3区分判定値である「2〜4」の場合、リーチ演出としてノーマルリーチを含む変動パターンP2及び変動パターンP3が対応付けられた変動パターン振分テーブルを選択する。そして、変動パターン振分テーブルを選択した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した変動パターン振分用乱数の値に対応する変動パターンを選択する。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS43の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、ステップS46に移行する。ステップS46にて主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器23bにて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS46)。次に、主制御用CPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP1を決定する(ステップS47)。
そして、変動パターン及び最終停止図柄(はずれ図柄)を決定した主制御用CPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器23bの表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
本実施形態では、特別図柄開始処理を実行する主制御用CPU30aが、大当り抽選手段、変動内容決定手段、大当り種決定手段として機能する。
以上のように、本実施形態では、主制御用CPU30aが所定の制御周期毎に特別図柄開始処理を実行することで、大当り判定(大当り抽選)が当該大当り抽選の抽選結果を導出(報知)する図柄変動ゲームの開始直前に実行されることになる。即ち、「図柄変動ゲームの開始直前」とは、大当り遊技及び小当り遊技の実行中ではない状態において、主制御用RAM30cに特図始動保留球(第1特図始動保留球又は第2特図始動保留球)が記憶されている場合には、現在実行中の図柄変動ゲーム(第1特別図柄変動ゲーム、又は第2特別図柄変動ゲーム)が終了した直後であり、主制御用RAM30cに特図始動保留球(第1特図始動保留球又は第2特図始動保留球)が記憶されていない場合には、各始動入賞口25,26での入賞検知の直後となる。
次に、主制御用CPU30aが実行する制御内容として、大当り遊技時及び小当り遊技時の制御内容を説明する。
主制御用CPU30aは、大当り遊技及び小当り遊技の各開始時にオープニングコマンドを出力するとともに、各ラウンド遊技の開始時にラウンドコマンドを出力し、さらに終了時にエンディングコマンドを出力する。オープニングコマンドはオープニングの開始を指示し、ラウンドコマンドはラウンド遊技の開始を指示し、エンディングコマンドはエンディングの開始を指示する。また、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時に、大入賞口扉27aを開放させるための開放信号を出力する。開放信号は、大入賞口扉27aの大入賞口ソレノイドSOL1に対して出力され、前記開放信号によって前記大入賞口ソレノイドSOL1が作動し、大入賞口扉27aが開動作される。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に予め定めたラウンド遊技時間を計測するとともに、カウントスイッチSE3からの検知信号を入力してラウンド遊技中に入球した遊技球の入球個数をカウントする。そして、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技時間が経過したこと、及び入球上限個数の遊技球が入球したことの何れかの終了条件を満たすことにより、大入賞口扉27aを閉鎖させるための閉鎖信号を出力する。閉鎖信号は、大入賞口扉27aの大入賞口ソレノイドSOL1に対して出力され、前記閉鎖信号によって前記大入賞口ソレノイドSOL1が作動し、大入賞口扉27aが閉動作される。
大当り遊技及び小当り遊技を終了させた主制御用CPU30aは、第1確変15R大当り、第2確変15R大当り遊技、及び確変2R大当りの何れかが付与された場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。また、主制御用CPU30aは、非確変15R大当りが付与された場合、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態を付与する場合、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。なお、「確変フラグ」及び「作動フラグ」は、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるとともに、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
また、主制御用CPU30aは、第2確変15R大当り、及び非確変15R大当りの何れかが付与されていた場合には、変短状態を付与する図柄変動ゲームの回数として、作動回数に100回を設定する。この変短状態を付与する変短付与回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。
そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の終了後、遊技状態を確変状態及び変短状態とする場合には高確率指定コマンド及び変短作動コマンドを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力し、変短状態とする場合には変短作動コマンドのみを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、主制御用CPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力しない。すなわち、主制御用CPU30aは、小当り遊技に当選した場合、確変状態を付与するか否かの状態移行判定を行わない。したがって、本実施形態では、主制御用CPU30aが遊技状態制御手段として機能する。
次に、統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31の統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾図を決定する。
飾図の決定において統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、第1確変15R大当りに対応する大当り図柄(図柄A又は図柄a)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、特定図柄(本実施形態では、奇数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が第2確変15R大当り遊技に対応する大当り図柄(図柄B又は図柄b)又は非確変15R大当りに対応する大当り図柄(図柄D又は図柄d)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、非特定図柄(本実施形態では、偶数図柄)からなる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、特別図柄1指定コマンドで指定された停止図柄(特図)が、確変2R大当りに対応する大当り図柄(図柄C)の場合、又は小当りに対応する小当り図柄(図柄H)の場合、飾図の図柄組み合わせとして、はずれを認識可能な図柄組み合わせのうち、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
また、統括制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドで指定された停止図柄が、小当り図柄を除くはずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御用CPU31aは、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。そして、飾図を決定した統括制御用CPU31aは、飾図を指示する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
次に、統括制御用CPU31aが実行する演出モードに係る制御内容を説明する。統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aが出力する特別図柄1指定コマンド又は特別図柄2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、大当り遊技又は小当り遊技終了後の演出モードの種類を決定し、当該決定した演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。演出モードフラグは、現在滞在している演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御用RAM31cに設定される。統括制御用CPU31aは、演出モードフラグを設定(更新)すると、滞在中の演出モードを指示するモード指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
次に、統括制御用CPU31aが実行する大当り遊技に係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32の表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。このとき、表示制御用CPU32aは、選択した演出内容をもとに表示制御用ROM32bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。
そして、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲームの開始に伴って該ゲームの開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。そして、表示制御用CPU32aは、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄指定コマンドで指示された図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU32aは、モード指定コマンドを入力すると、その指示内容に基づき、背景画像を変化させる。本実施形態では、表示制御用CPU32aがゲーム制御手段として機能する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、連続演出を実行するための具体的制御について詳細に説明する。
本実施形態の主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25及び第2始動入賞口26で入賞検知されたタイミングで、該入賞検知を契機として取得した当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及びリーチ判定用乱数の値を事前判定し、その事前判定結果を指示する事前判定コマンドを統括制御用CPU31aに出力するようになっている。そして、統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから入力した事前判定コマンドで指示される事前判定の結果に基づき、連続演出の実行可否を判定するようになっている。
最初に、本実施形態の主制御用CPU30aが統括制御用CPU31aに出力する事前判定コマンドについて図11にしたがって説明する。図11に示すように、本実施形態の主制御用CPU30aは、事前判定コマンドとして、「D6xxH」、「D7xxH」、「D8xxH」、「D9xxH」、「DBxxH」、及び「DCxxH」の6系統の制御コマンドを出力可能となっている。
事前判定コマンドD6xxHは、上位バイト「D6」により「大当り演出(15R大当り又は2R大当り)」を特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により事前判定した時点における特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)を特定可能となっている。また、事前判定コマンドD7xxHは、上位バイト「D7」によりはずれリーチ演出用の演出内容として「擬似連2回〜擬似連4回のうち何れか」を特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により事前判定した時点における特図保留記憶数を特定可能となっている。また、事前判定コマンドD8xxHは、上位バイト「D8」によりはずれリーチ演出用の演出内容として「スーパーリーチSP1又はスーパーリーチSP2」を特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により事前判定した時点における特図保留記憶数を特定可能となっている。また、事前判定コマンドD9xxHは、上位バイト「D9」によりはずれリーチ演出用の演出内容として「ノーマルリーチNR1又はノーマルリーチNR2」が特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により事前判定した時点における特図保留記憶数を特定可能となっている。なお、上位バイトで「小当り」を示す事前判定コマンドは出力されないようになっている。
なお、各事前判定コマンド「D6xxH」〜「D9xxH」の下位バイトには、第1特図保留記憶数が「1」の場合には「01H」が、第1特図保留記憶数が「2」の場合には「02H」が、第1特図保留記憶数が「3」の場合には「03H」が、第1特図保留記憶数が「4」の場合には「04H」が設定されるようになっている。また、各事前判定コマンド「D6xxH」〜「D9xxH」の下位バイトには、第2特図保留記憶数が「1」の場合には「11H」が、第2特図保留記憶数が「2」の場合には「12H」が、第2特図保留記憶数が「3」の場合には「13H」が、第2特図保留記憶数が「4」の場合には「14H」が設定されるようになっている。
以上のように構成された各事前判定コマンド「D6xxH」〜「D9xxH」では、上位バイトの値から、図柄変動ゲームの演出内容を特定可能となっている。また、各事前判定コマンド「D6xxH」〜「D9xxH」では、下位バイトの値から、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームの何れに関する事前判定コマンドであるか、及び事前判定した時点における特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、又は第2特図保留記憶数)を特定可能となっている。
また、事前判定コマンドDBxxHは、上位バイト「DB」により特別図柄1を指示する事前判定コマンドであることが特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により特図振分用乱数の値を特定可能となっている。事前判定コマンドDCxxHは、上位バイト「DC」により特別図柄2を指示する事前判定コマンドであることが特定可能であるとともに、下位バイト「xxH」により特図振分用乱数の値を特定可能となっている。本実施形態では、「0〜99」迄の全100通りの整数値とした特図振分用乱数の値を直接下位バイトとして設定するようになっている。前述したように、本実施形態において100通りの特図振分用乱数の各値には、大当り図柄(特別図柄)が100種類の中から1つずつ各別に対応付けられていることから、事前判定コマンドの下位バイトの値を参照することで図柄変動ゲームの終了後に付与される大当りの種類を一義的に特定できるようになっている。したがって、以上のように構成された事前判定コマンドDBxxHでは、特別図柄1の大当り図柄を特定可能となっている。また、事前判定コマンドDCxxHでは、特別図柄2の大当り図柄を特定可能となっている。即ち、事前判定コマンドDBxxH及びDCxxHでは、各コマンドに示される値から大当りの種類を特定可能となっている。
次に、主制御用CPU30aが実行する連続演出設定処理について図12にしたがって説明する。なお、この連続演出設定処理は、特別図柄入力処理の後に実行されるようになっている。
連続演出設定処理において主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたか否かを判定する(ステップS101)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当り中であるか否かを(大当りフラグに「1」が設定されているか否か)を判定する(ステップS102)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、変短状態(入球率向上状態)が付与されているか否か(作動フラグに「1」が設定されているか否か)を判定する(ステップS103)。この判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、図13に示す第1事前判定処理を実行する(ステップS104)。なお、この第1事前判定処理は、特別図柄入力処理において第1始動入賞口25で入賞検知されたときに取得した当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及びリーチ判定用乱数の値を事前判定し、その事前判定の結果を指定する事前判定コマンドを生成及び出力するための処理となっている。この第1事前判定処理については、後に詳細に説明する。
そして、ステップS101の判定結果が否定の場合、ステップS102の判定結果が肯定の場合、ステップS103の判定結果が肯定の場合、又はステップS104の処理が終了した場合、主制御用CPU30aは、次に、第2始動入賞口26に遊技球が入賞検知されたか否かを判定する(ステップS105)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、図14に示す第2事前判定処理を実行する(ステップS106)。なお、この第2事前判定処理は、特別図柄入力処理において第2始動入賞口26で入賞検知されたときに取得した当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、及びリーチ判定用乱数の値を事前判定し、その事前判定の結果を指示する事前判定コマンドを生成及び出力するための処理となっている。この第2事前判定処理については、後に詳細に説明する。そして、統括制御用CPU31aは、連続演出設定処理を終了する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2始動入賞口26で遊技球が入球した場合、それ以前に第1始動入賞口25で遊技球が入球して第1特図保留記憶数が1以上であっても、第1特別図柄変動ゲームを保留しておき、優先的に第2特別図柄変動ゲームを実行させている。このため、第2始動入賞口26に遊技球が入球し易く、第2特別図柄変動ゲームが連続して実行されやすい変短状態が付与されている場合に、第1特図保留記憶数分の第1特別図柄変動ゲームを対象とした連続演出の実行を設定すると、第2の変動ゲームが優先的に実行されて第2特図始動保留記憶数がなくなるまで若しくは変短状態が終了するまで連続演出が終了しなくなる虞がある。そこで、本実施形態では、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口26へ遊技球が入球しやすい変短状態が付与されている場合又は大当り遊技中である場合、主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数に1加算して書き換える際、連続演出の実行可否にかかる第1事前判定処理を実行しないようになっている。これにより、主制御用CPU30aは、変短状態中又は大当り遊技中、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されても第1特別図柄変動ゲームに関する事前判定コマンドを統括制御用CPU31aに出力しないため、統括制御用CPU31aが事前判定コマンドに基づき連続演出を実行し得ず、連続演出が終了しなくなるということを確実に防止している。
次に、主制御用CPU30aが実行する第1事前判定処理について図13にしたがって詳しく説明する。
主制御用CPU30aは、前述した特別図柄入力処理にて、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたときに取得した当り判定用乱数の値が、小当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS201)。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1事前判定処理を終了する。一方、ステップS201の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、前述した特別図柄入力処理にて、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたときに取得した当り判定用乱数の値が、大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS202)。このとき、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶された確変フラグの値を参照して遊技状態が確変状態であるか否かを判定し、確変状態である場合、確変状態時の大当り判定値(本実施形態では、50通りの整数値)を用いて判定する一方、通常状態である場合、通常状態時の大当り判定値(本実施形態では、5通りの整数値)を用いて判定するようになっている。このように、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25での入賞検知されたタイミングで、該入賞検知を契機に取得した当り判定用乱数の値が大当り抽選で大当りに当選する大当り値(大当りを示す値)か否かを事前判定するようになっている。
ステップS202の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、大当り演出を指示する上位バイト「D6」、及びその時点において主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数を指定する下位バイト「xxH」(「01H」〜「04H」)とから事前判定コマンドを生成し、所定の送信バッファにセットする(ステップS203)。また、主制御用CPU30aは、特別図柄1を指示する事前判定コマンドであることを指定する上位バイト「DB」、及び第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたときに取得した特図振分用乱数の値を指定する下位バイト「xxH」とから事前判定コマンドを生成し、所定の送信バッファにセットする(ステップS204)。なお、所定の送信バッファにセットされた制御コマンドは、次回以降の制御周期において順次統括制御用CPU31aに出力される。したがって、本実施形態の主制御用CPU30aは、大当り演出を特定可能な事前判定コマンドD6xxHを出力する際に、特別図柄1の大当り図柄を特定可能な事前判定コマンドDBxxHを同時期に出力するようになっている。そして、ステップS204の処理を終了した主制御用CPU30aは、第1事前判定処理を終了する。
また、ステップS202の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、上位バイトとして「D7(擬似連2回〜擬似連4回)」を主制御用RAM30cの所定領域にセットするとともに、第2リーチ判定値の第1区分判定値(本実施形態では、「0」)を主制御用ROM30bから読み出す(ステップS205)。次に、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたときに取得したリーチ判定用乱数の値がステップS205で読み出した第1区分判定値以下であるか否かを判定する(ステップS206)。
ステップS206の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに最後にセットした上位バイト、及びその時点において主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数を指定する下位バイト「xxH」(「01H」〜「04H」)とから事前判定コマンドを生成し、所定の送信バッファにセットする(ステップS207)。なお、所定の送信バッファにセットされた制御コマンドは、次回以降の制御周期において順次統括制御用CPU31aに出力される。また、ステップS207の処理において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている判定回数の値をクリア(「0」を設定)する。なお、この判定回数は、第1事前判定処理において、ステップS206の判定処理を実行した回数を示しており、リーチ判定値に設定された区分数分(本実施形態では、第1〜第3区分判定値の3区分)の判定処理を繰り返し実行するために用いられる値である。ステップS207の処理を終了した主制御用CPU30aは、第1事前判定処理を終了する。
また、ステップS206の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶された判定回数の値を「1」加算して更新する(ステップS208)。続けて、主制御用CPU30aは、更新後の判定回数の値が3と等しいか否かを判定する(ステップS209)。ステップS209の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている判定回数をクリアする(「0」を設定する)とともに、第1事前判定処理を終了する。また、ステップS209の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、上位バイトとして主制御用RAM30cの所定領域にセットされている値を「+1」加算するとともに、第2リーチ判定値において次の区分の区分判定値を主制御用ROM30bから読み出す(ステップS210)。そして、主制御用CPU30aは、ステップS206又はステップS209の判定結果が肯定となる迄、ステップS206、及びステップS208〜ステップS210の処理を繰り返し実行するようになっている。即ち、本実施形態では、ステップS206、及びステップS208〜ステップS210の処理を繰り返し実行することで、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第1区分判定値以下の場合には「D7」が上位バイトとして決定され、リーチ判定用乱数の値が第1区分判定値より大きく且つ第2区分判定値以下の場合には「D8」が上位バイトとして決定され、リーチ判定用乱数の値が第2区分判定値より大きく且つ第3区分判定値以下の場合には「D9」が上位バイトとして決定される。
前述したように、特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数の合算値にかかわらず、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第1区分判定値以下である場合には擬似連続演出の演出内容を含む変動パターンP6〜P8の何れかを決定し、リーチ判定用乱数の値が第1区分判定値より大きく且つ第2区分判定値以下である場合にはスーパーリーチを含む変動パターンP4及び変動パターンP5の何れかを決定し、リーチ判定用乱数の値が第2区分判定値より大きく且つ第3区分判定値以下である場合にはノーマルリーチを含む変動パターンP2及び変動パターンP3の何れかを決定する。このような構成から、本実施形態では、リーチ判定用乱数の値が第2リーチ判定値の第1〜第3区分判定値の何れに該当するかを入賞検知時に事前判定することによって、特別図柄開始処理において選択される変動パターンの区分(擬似連続演出、スーパーリーチ、及びノーマルリーチ)を特定することが可能となっている。
次に、主制御用CPU30aが実行する第2事前判定処理について図14にしたがって説明する。なお、以下に説明する第2事前判定処理は、第1事前判定処理が第1始動入賞口25で入賞検知された際に実行されるとともに第1特別図柄変動ゲームの始動保留球に係る処理であるのに対し、第2始動入賞口26で入賞検知された際に実行されるとともに第2特別図柄変動ゲームの始動保留球に係る処理である点でのみ相違しており、一致点についての説明を省略又は簡略する。なお、第2事前判定処理には、第1事前判定処理のステップS201に相当する処理が設けられておらず、小当りか否かの判定を行わないようになっている。
主制御用CPU30aは、前述した特別図柄入力処理にて、第2始動入賞口26に遊技球が入賞検知されたときに取得した当り判定用乱数の値に基づきステップS302の判定処理を実行する。また、主制御用CPU30aは、ステップS303及びステップS307の処理において、主制御用RAM30cに記憶されている第2特図保留記憶数を指定する下位バイト「xxH」(「11H」〜「14H」)を用いて事前判定コマンドを生成する。また、主制御用CPU30aは、ステップS304の処理において、特別図柄2を指示する事前判定コマンドであることを指定する上位バイト「DC」、及び第2始動入賞口26に遊技球が入賞検知されたときに取得した特図振分用乱数の値を指定する下位バイト「xxH」とから事前判定コマンドを生成し、所定の送信バッファにセットする(ステップS204)。したがって、本実施形態の主制御用CPU30aは、大当り演出を特定可能な事前判定コマンドD6xxHを出力する際に、特別図柄2の大当り図柄を特定可能な事前判定コマンドDCxxHを同時期に出力するようになっている。
本実施形態では、第1事前判定処理及び第2事前判定処理を実行する主制御用CPU30aが、事前判定手段、大当り事前判定手段、変動内容事前判定手段として機能する。
次に、統括制御用CPU31aが連続演出及び擬似連続演出を実行するための処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから事前判定コマンドを入力すると、入力した事前判定コマンドが図柄変動ゲームの演出内容を特定可能な事前判定コマンド「D6xxH」〜「D9xxH」であるか否かを判定する。統括制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドの値が「D6xxH」〜「D9xxH」である場合、事前判定コマンドの下位バイトの値から、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームの何れに関する事前判定コマンドであるか、及び特図保留記憶数を特定する。具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドの下位バイトの値が「01H〜04H」である場合、第1特別図柄変動ゲームに関する事前判定コマンドである旨、及び第1特図保留記憶数(即ち、保留中の第1特別図柄変動ゲームの回数)を把握するとともに、事前判定コマンドの下位バイトの値が「11H〜14H」である場合、第2特別図柄変動ゲームに関する事前判定コマンドである旨、及び第2特図保留記憶数(即ち、保留中の第2特別図柄変動ゲームの回数)を把握する。
本実施形態の統括制御用RAM31cには、第1特図保留記憶数の取り得る各値(本実施形態では、「1」、「2」、「3」、及び「4」)に対応付けられる4つの記憶領域(アドレス)と、第2特図保留記憶数の取り得る各値(本実施形態では、「1」、「2」、「3」、及び「4」)に対応付けられる4つの記憶領域(アドレス)とが設定されている。そして、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドの上位バイトの値から特定可能な図柄変動ゲームの演出内容を示す情報(本実施形態では、事前判定コマンド「D6xxH〜D9xxH」の値)を、特定した第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶(格納)させる。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出を特定可能な事前判定コマンドD6xxHを入力した場合、図柄変動ゲームの演出内容を特定可能な事前判定コマンドの値に加えて、当該事前判定コマンドD6xxHとともに入力した特別図柄1を特定可能な事前判定コマンドDBxxHの値、又は特別図柄2を特定可能な事前判定コマンドDCxxHの値を同時に記憶させるようになっている。
そして、統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターンの入力後、全図柄停止コマンドを入力すると、第1特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第1特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第1特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。
また、統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターンの入力後、全図柄停止コマンドを入力すると、第2特図保留記憶数「1」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「2」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。同様に、統括制御用CPU31aは、第2特図保留記憶数「3」に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンド)を第2特図保留記憶数「4」に対応付けられた記憶領域に記憶された値に書き換える。
以上のように、本実施形態の統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドの入力毎に、特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶された値(事前判定コマンドの値)を書き換え処理(シフト処理)することで、主制御基板30の主制御用CPU30aが管理する保留中の第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームの演出内容を把握することができるようになっている。より具体的に言えば、統括制御用CPU31aが第1特図保留記憶数に対応付けて記憶する事前判定コマンド(即ち、図柄変動ゲームの演出内容)は、同一の第1特図保留記憶数に対応付けて主制御用CPU30aが管理する各乱数の値(当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値)に基づき、当該第1特図保留記憶数に基づく図柄変動ゲームの開始直前に主制御用CPU30aが判定する図柄変動ゲームの演出内容と一致するようになっている。同様に、統括制御用CPU31aが第2特図保留記憶数に対応付けて記憶する事前判定コマンド(即ち、図柄変動ゲームの演出内容)は、同一の第2特図保留記憶数に対応付けて主制御用CPU30aが管理する各乱数の値(当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、リーチ判定用乱数の値)に基づき、当該第2特図保留記憶数に基づく図柄変動ゲームの開始直前に主制御用CPU30aが判定する図柄変動ゲームの演出内容と一致するようになっている。このような構成から、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドの下位バイトで示される特図保留記憶数を管理回数とし、当該管理回数分の特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、事前判定コマンドの値を記憶保持するとともに、管理回数分の特別図柄変動ゲームの終了を契機として事前判定コマンドの値を消去すると把握することも可能である。
例えば、主制御用CPU30aが第1特図保留記憶数「3」に対応付けて記憶させた各乱数の値に基づき、図柄変動ゲームの開始直前に判定する図柄変動ゲームの演出内容が「4回の変動サイクルからなる擬似連続演出」を含む変動パターンである場合、統括制御用CPU31aが第1特図保留記憶数「3」に対応付けて記憶させた事前判定コマンドの値も「D7xxH」(擬似連2回〜4回)となり、一致するようになっている。また、例えば、主制御用CPU30aが第1特図保留記憶数「2」に対応付けて記憶させた各乱数の値に基づき、図柄変動ゲームの開始直前に判定する図柄変動ゲームの演出内容が「大当り演出」であり、且つ特図の大当り図柄として図柄Aを決定する場合、統括制御用CPU31aが第1特図保留記憶数「2」に対応付けて記憶させた事前判定コマンドの値も「D6xxH」(大当り演出)であり、且つ同じ第1特図保留記憶数「2」に対応付けて記憶させた事前判定コマンドの値も「DBxxH」(図柄A)となり、一致するようになっている。
以上のように、本実施形態の統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された事前判定コマンドの値(種類)によって、保留中の第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームの演出内容、及び該演出内容が「大当り演出」である場合の特図の大当り図柄(大当りの種類)を特定可能となっている。このように、本実施形態では、事前判定コマンドを記憶する統括制御用RAM31cが事前判定記憶手段として機能する。また、統括制御用RAM31cに記憶される事前判定コマンドの値のうち「D7xxH」が判定情報となる。
なお、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶させた事前判定コマンドの値を大当り遊技が開始される際に全て消去するようになっている。具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからオープニング開始コマンドを入力すると、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数の各値に対応付けられた記憶領域、及び第2特図保留記憶数の各値に対応付けられた記憶領域に記憶されている記憶内容を全て消去(リセット)するようになっている。
次に、統括制御用CPU31aが連続演出の実行可否を決定するために用いる連続演出実行可否判定用テーブルTA〜TCについて図15〜図17にしたがって説明する。連続演出実行可否判定用テーブル(以下、単に「実行判定テーブル」と示す)TA〜TCは、統括制御用ROM31bに記憶されている。また、実行判定テーブルTAは、第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行可否を決定するためのテーブルとなっている。また、実行判定テーブルTB及び実行判定テーブルTCは、第2特図始動保留球に基づく連続演出の実行可否を決定するためのテーブルとされている。なお、図15〜図17に示す「保1」、「保2」、「保3」、及び「保4」は、第1特図保留記憶数、及び第2特図保留記憶数を示している。
図15に示すように、実行判定テーブルTAには、パチンコ遊技機10の遊技状態毎に区分けして、入力した事前判定コマンドから特定可能な第1特別図柄変動ゲームの演出内容、及び入力した事前判定コマンドから特定可能な第1特図保留記憶数との組み合わせ毎に演出実行判定用乱数が所定個数ずつ振分けられている。なお、図15に示す各数値は、連続演出を実行可と決定する演出実行判定用乱数の数が示されており、○(「○」は図15に示す各数値)/97の確率で連続演出の実行可を判定するようになっている。したがって、例えば「低確+変短なし」時において、事前判定コマンドD803Hを入力した場合には、スーパーリーチの演出内容で且つ第1特図保留記憶数が「3」であることから、22/97(22.7%)の確率で連続演出の実行可を決定するようになっている。なお、前述したように、本実施形態の主制御用CPU30aは、変短状態(入球率向上状態)中に第1事前判定処理を実行せず、統括制御用CPU31aは変短状態中に事前判定コマンドを入力し得ないことから「低確+変短あり」及び「高確+変短あり」の遊技状態に対応するテーブルを設けていない。
そして、実行判定テーブルTAでは、事前判定コマンドで「大当り演出」が指定された場合には、はずれリーチ演出(スーパーリーチ及びノーマルリーチ)が指定された場合と比較して、第1特図保留記憶数が多いときに連続演出の実行可を決定し易く構成されている。その一方で、実行判定テーブルTAでは、事前判定コマンドで「はずれリーチ演出(スーパーリーチ及びノーマルリーチ)」が指定された場合には、第1特図保留記憶数が少ないときに連続演出の実行可を決定し易く構成されている。このような実行判定テーブルTAにおける演出実行判定用乱数の振り分け態様から、本実施形態では、連続演出が多い回数の図柄変動ゲームを対象として実行される程、段階的に大当り信頼度が上昇(変化)するようになっている。視点をかえれば、本実施形態の連続演出では、演出用可動体SKによる特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続して実行される程、大当り信頼度が上昇(変化)し、遊技者の大当りへの期待感を段階的に高めることができるようになっている。
そして、実行判定テーブルTAでは、事前判定コマンドD9xxHでノーマルリーチを指定された場合であって、第1特図保留記憶数が「3」及び「4」の場合には、連続演出の実行可が決定されない(即ち、0/97で実行可を決定する)。また、実行判定テーブルTAでは、事前判定コマンドD8xxHでスーパーリーチを指定された場合であって、第1特図保留記憶数が「4」の場合には、連続演出の実行可が決定されない(即ち、0/97で実行可を決定する)。その一方で、事前判定コマンドD6xxHで大当り演出を指定された場合には、第1特図保留記憶数が「1」〜「4」の何れの場合でも連続演出の実行可を決定し得るようになっている。このような構成から、4回の図柄変動ゲームを対象に実行される連続演出は、大当り確定の確定演出として位置付けられる。即ち、遊技者は、特定演出を伴う図柄変動ゲームが4回、連続して実行されることで、当該4回目の図柄変動ゲームで大当りとなることを確定的に認識することができるようになっている。
なお、実行判定テーブルTAでは、大当り演出を指定する事前判定コマンドD6xxHを入力した場合であって、事前判定コマンドDBxxHで指定される特別図柄1の大当り図柄が図柄B又は図柄Dである場合において、且つパチンコ遊技機10の遊技状態が「低確+変短なし」のときには、連続演出の実行可を決定し得るように演出実行判定用乱数の値が振分けられている。その一方で、パチンコ遊技機10の遊技状態が「高確+変短なし」のときには、第1特図保留記憶数が「1」〜「4」の何れに対しても演出実行判定用乱数の値が振分けられていない。即ち、本実施形態では、事前判定コマンドDBxxHで指定される特別図柄1の大当り図柄が図柄B又は図柄Dである場合であっても、遊技状態が「高確+変短なし」の場合には、連続演出の実行可を決定し得ないようになっている。前述のように、「高確+変短なし」の遊技状態へは、「低確+変短なし」の遊技状態において小当り又は確変2R大当りに当選したことを契機として移行される。本実施形態のパチンコ遊技機10において、確変2R大当りに当選した場合、図示しない大当り種報知ランプ(例えば、第2特図表示器23bの下方に設けた小型LED)によってその旨が報知され、確変2R大当りに当選して確変状態が付与されることを遊技者が把握し得るようになっている。このため、当該大当り種報知ランプによって確変2R大当りに当選したこと(即ち、確変状態が付与されたこと)を認識している遊技者にとって、4回の図柄変動ゲームを対象とした連続演出が実行されたにもかかわらず、遊技状態が確変状態であることを確定的に認識できない第2高確示唆モードMCに移行する大当り(図柄Dに基づく非確変15R大当り、又は図柄Bに基づく確変15R大当り)に当選することで、却って興趣が低下してしまう虞がある。本実施形態のパチンコ遊技機10では、「高確+変短なし」の遊技状態において、事前判定コマンドDBxxHで指定される特別図柄1の大当り図柄が図柄B又は図柄Dである場合に、連続演出の実行可を決定し得ないようにすることで、このような問題が発生することを回避している。
また、図16に示す実行判定テーブルTBでは、パチンコ遊技機10の遊技状態が「低確+変短なし」の場合、及び「高確+変短なし」の場合において、事前判定コマンドから特定可能な第2特別図柄変動ゲームの演出内容、及び事前判定コマンドから特定可能な第2特図保留記憶数との組み合わせの全てに演出実行判定用乱数の値が振分けられていない。このように構成することで、遊技状態が「低確+変短なし」の場合、及び「高確+変短なし」の場合には、第2特図始動保留球に対応する事前判定コマンドに基づき、連続演出の実行可を決定しないようになっている。
また、図17に示す実行判定テーブルTCでは、パチンコ遊技機10の遊技状態が「低確+変短あり」の場合、及び「高確+変短あり」の場合において、事前判定コマンドから特定可能な第2特別図柄変動ゲームの演出内容、及び事前判定コマンドから特定可能な第2特図保留記憶数との組み合わせ毎に演出実行判定用乱数が所定個数ずつ振分けられている。
実行判定テーブルTCでは、事前判定コマンドで「大当り演出」が指定された場合には、はずれリーチ演出(スーパーリーチ及びノーマルリーチ)が指定された場合と比較して、第2特図保留記憶数が多いときに連続演出の実行可を決定し易く構成されている。その一方で、実行判定テーブルTCでは、事前判定コマンドで「はずれリーチ演出(スーパーリーチ及びノーマルリーチ)」が指定された場合には、第2特図保留記憶数が少ないときに連続演出の実行可を決定し易く構成されている。このような実行判定テーブルTCにおける演出実行判定用乱数の振り分け態様から、本実施形態では、連続演出が多い回数の図柄変動ゲームを対象として実行される程、段階的に大当り信頼度が上昇(変化)するようになっている。また、実行判定テーブルTCでは、パチンコ遊技機10の遊技状態が「高確+変短あり」の場合、第2特図保留記憶数が「1」〜「4」の何れに対しても演出実行判定用乱数の値が振り分けられていない。
なお、実行判定テーブルTCでは、事前判定コマンドで「ノーマルリーチ」が指定された場合であって、第2特図保留記憶数が2以下の場合、40/97の確率で連続演出の実行可が決定される。これに対して、実行判定テーブルTAでは、事前判定コマンドで「ノーマルリーチ」が指定された場合であって、第2特図保留記憶数が2以下の場合、97/97(即ち、100%)の確率で連続演出の実行可が決定される。このため、変短状態が付与されている場合には、変短状態が付与されていない場合と比較して、最終的に「ノーマルリーチ」で終わる連続演出の出現頻度が低くなり、相対的に連続演出の大当り信頼度が高められている。
次に、統括制御用CPU31aが事前判定コマンドの入力を契機として連続演出の実行可否を決定する連続演出決定処理について図18にしたがって説明する。なお、図18に示す連続演出決定処理は、統括制御用CPU31aが主制御用CPU30aから事前判定コマンドを入力した際に実行するようになっている。
図18に示すように、統括制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドが大当り演出を指示する「D6xxH」であるか否かを判定する(ステップS401)。ステップS401の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域、又は第2特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドD6xxHが記憶されているか否かを判定する(ステップS402)。ステップS402の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは連続演出決定処理を終了する。即ち、統括制御用CPU31aは、今回の事前判定コマンドの入力より前に入力された事前判定コマンドで大当り演出を指示する事前判定コマンドD6xxHを入力している場合、連続演出の実行可を決定しないようになっている。換言すれば、第1特図始動保留球又は第2特図始動保留球に基づく保留中の図柄変動ゲーム中に、大当りとなる図柄変動ゲームが含まれている場合には、連続演出を実行中であるか否かにかかわらず、新たな連続演出の実行可を決定しないようになっている。
一方、ステップS402の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに入力した事前判定コマンド(「DBxxH」又は「DCxxH」)で指定される大当り図柄で特定可能な大当り種が2R確変大当りであるか否かを判定する(ステップS403)。具体的に説明すると、統括制御用CPU31aは、特別図柄を指定する事前判定コマンドの上位バイトから、事前判定コマンドで指定される特図が第1特別図柄であるか第2特別図柄であるかを特定するとともに、下位バイトで指定される特図振分用乱数の値から大当り図柄を特定する。そして、統括制御用CPU31aは、特定した特図の大当り図柄が、何れの図柄のグループに分類されるかを判定して大当りの種類を特定するようになっている。ステップS403の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。即ち、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドにより確変2R大当りとなる大当り演出が指定された場合、連続演出の実行可を決定しないようになっている。このような構成から、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続演出の対象とされた最後の図柄変動ゲームにおいて確変2R大当りとなることを回避するようになっている。
一方、ステップS403の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに入力した事前判定コマンド(「DBxxH」又は「DCxxH」)で指定される特図の大当り図柄で特定可能な大当り種が第1確変15R大当り(図柄A又は図柄a)であるか否かを判定する(ステップS404)。ステップS404の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出の実行可否を決定する(ステップS405)。具体的に説明すると、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された作動フラグの値、及び確変フラグの値に基づきパチンコ遊技機10の遊技状態を把握するとともに、把握した遊技状態、及び事前判定コマンドで示される特図始動保留球の種類(第1特図始動保留球、又は第2特図始動保留球)から、実行判定テーブルTA〜TCの中から1つの実行判定テーブルを選択する。そして、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxH、選択した実行判定テーブル、及び演出実行判定用乱数の値に基づき、連続演出の実行可否を決定する。ステップS405において連続演出の実行可を決定した場合、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHの下位バイトに示される特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)を演出実行回数として決定し、統括制御用RAM31cの所定領域に設定する(ステップS406)。
なお、前述したように、パチンコ遊技機10の遊技状態として変短状態(入球率向上状態)が付与されている間、主制御用CPU30aは第1事前判定処理を実行しないことから、統括制御用CPU31aにより第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行可が決定されることはない。また、パチンコ遊技機10の遊技状態が通常状態(非変短状態)である間、統括制御用CPU31aは、実行判定テーブルTBにおける演出実行判定用乱数の値の振分け態様により、第2特図始動保留球に対応する事前判定コマンドを入力しても連続演出の実行可を決定することがないように構成されている。
このため、本実施形態のパチンコ遊技機10において、遊技状態が通常状態(非変短状態)の場合には、第2特図始動保留球に基づく連続演出を原則として実行しないで第1特図始動保留球に基づく連続演出のみが行なわれる(即ち、連続演出の実行可が決定され、連続演出回数及び情報が設定される)ようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、遊技状態が変短状態の場合には、第1特図始動保留球に基づく連続演出を実行しないで第2特図始動保留球に基づく連続演出のみが行なわれる(即ち、連続演出の実行可が決定され、連続演出回数及び情報が設定される)ようになっている。
そして、ステップS406の処理を終了した統括制御用CPU31aは、演出決定処理を終了する。また、ステップS405において連続演出の実行不可を決定した統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。
一方、ステップS404において、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンド「D6xxH」とともに入力した事前判定コマンド(「DBxxH」又は「DCxxH」)で指示される特図の大当り図柄で特定可能な大当り種が第2確変15R大当り(図柄B又は図柄b)である場合、及び非確変15R大当り(図柄D又は図柄d)である場合、否定判定するようになっている。ステップS404の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS410)。具体的に説明すると、統括制御用CPU31aは、演出実行回数が設定されている(即ち、演出実行回数が「1」以上である)場合、連続演出を実行中であると判定するようになっている。ステップS410の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。即ち、統括制御用CPU31aは、既に実行中の連続演出に継続させて、連続演出の対象とされた最後の図柄変動ゲームにおいて第2高確示唆モードMCに移行する大当り(図柄D又は図柄dに基づく非確変15R大当り、及び図柄B又は図柄bに基づく確変15R大当り)となる連続演出が実行されることを回避するようになっている。
一方、ステップS410の判定結果が否定判定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域の何れか、及び第2特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域の何れかに事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かを判定する(ステップS411)。ステップS411の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。即ち、統括制御用CPU31aは、今回の事前判定コマンドの入力より前に入力された事前判定コマンドで「擬似連2回〜擬似連4回」を指示する事前判定コマンド「D7xxH」が指定されている場合、連続演出の実行可を決定しないようになっている。換言すれば、第1特図始動保留球又は第2特図始動保留球に基づく保留中の図柄変動ゲーム中に、擬似連続演出を含んで実行される図柄変動ゲームが含まれている場合には、新たな連続演出の実行可を決定しないようになっている。
ステップS411の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出の実行可否を決定する(ステップS412)。なお、ステップS412の処理は、前述したステップS405での処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。ステップS412において連続演出の実行可を決定した場合、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンド「D6xxH」の下位バイトに示される特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、又は第2特図保留記憶数)を、演出実行回数として決定し、統括制御用RAM31cの所定領域に設定する(ステップS413)。そして、ステップS413の処理を終了した統括制御用CPU31aは、演出決定処理を終了する。また、ステップS412において連続演出の実行不可を決定した統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。
ステップS401の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、入力した事前判定コマンドが「擬似連続演出」を示す事前判定コマンドD7xxHであるか否かを判定する(ステップS420)。ステップS420の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。即ち、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンド「D7xxH」に基づき、連続演出の実行可を決定しないようになっている。換言すれば、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続演出の対象とされた最後の図柄変動ゲームにおいて擬似連続演出が実行されることを回避するようになっている。
ステップS420の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出を実行中であるか否かを判定する(ステップS421)。具体的に説明すると、統括制御用CPU31aは、演出実行回数が設定されている(即ち、演出実行回数が「1」以上である)場合、連続演出を実行中であると判定するようになっている。ステップS421の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。一方、ステップS421の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域の何れか、及び第2特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域の何れかに事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かを判定する(ステップS422)。ステップS422の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。一方、ステップS422の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用CPU31aは、連続演出の実行可否を決定する(ステップS423)。なお、ステップS423の処理は、前述したステップS405及びステップS412での処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。ステップS423において連続演出の実行可を決定した場合、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンド(「D8xxH」又は「D9xxH」)の下位バイトに示される特図保留記憶数(第1特図保留記憶数、又は第2特図保留記憶数)を、演出実行回数として決定し、統括制御用RAM31cの所定領域に設定する(ステップS424)。そして、ステップS424の処理を終了した統括制御用CPU31aは、演出決定処理を終了する。また、ステップS423において連続演出の実行不可を決定した統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理を終了する。
本実施形態では、連続演出決定処理を実行する統括制御用CPU31aが、予告実行決定手段、予告制御手段、予告規制手段として機能する。そして、本実施形態では、統括制御用CPU31aが上述した連続演出決定処理を実行することで、連続演出と擬似連続演出とを適切なタイミングで複合して実行するように構成されている。
連続演出決定処理において統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに第1確変15R大当り(図柄A又は図柄a)を示す事前判定コマンドDBxxH又はDCxxHを入力した場合、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンド「D7xxH」が記憶されているか否かの判定を行うことなく、連続演出の実行可を決定し得るようになっている(ステップS404及びS405)。即ち、統括制御用CPU31aは、特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む特別図柄変動ゲームが含まれている場合であっても、今回の入賞検知を契機として記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲームで第1確変15R大当りとなるのであれば、連続演出を擬似連続演出に複合させて実行させ得るようになっている。
その一方で、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに、第2確変15R大当り遊技(図柄B又は図柄b)、又は非確変15R大当り(図柄D又は図柄d)を示す事前判定コマンドを入力した場合であって、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されているとき、連続演出の実行不可を決定する(ステップS411)。また、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD8xxH又はD9xxHを入力した場合であって、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されているとき、統括制御用CPU31aは、連続演出の実行不可を決定するようになっている(ステップS422)。即ち、統括制御用CPU31aは、特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む特別図柄変動ゲームが含まれている場合であって、今回の入賞検知を契機として記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲームで第1確変15R大当りとならない場合には、連続演出を擬似連続演出に複合させて実行させないようになっている。
つまり、本実施形態では、主制御用CPU30aが第1事前判定処理において擬似連続演出の変動パターンの区分ではないと判定(即ち、否定判定)することを第1実行条件とし、統括制御用CPU31aは、該第1実行条件の成立を契機として事前判定コマンドD8xxH又はD9xxHが出力された場合、統括制御用RAM31cに事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かを判定して連続演出の実行可否を決定するようになっている(ステップS422)。同様に、本実施形態では、第1事前判定処理において大当りであると判定(即ち、肯定判定)することを第2実行条件とし、統括制御用CPU31aは、該第2実行条件の成立を契機として出力された事前判定コマンドD6xxHのうち、同時に出力される事前判定コマンドDBxxHで「第1確変15R大当り」が指示された場合、統括制御用RAM31cに事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かを判定することなく連続演出の実行可否を決定するようになっている。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続演出としての特定演出と、擬似連続演出としての特定演出とを同一態様で実行するようになっている。このため、連続演出と擬似連続演出とを複合させて実行した場合には、連続演出としての単位変動数と擬似連続演出としての単位変動数を合算した回数の単位変動が特定演出を伴って実行されたかのように遊技者に視認させ得るようになっている。そのところ、連続演出と擬似連続演出とが複合して実行されたにもかかわらず、連続演出を実行する対象とされた最後の特別図柄変動ゲームにおいて、実質的に賞球を得られない確変2R大当りや、変短状態(入球率向上状態)が予め定めた規定回数しか付与されない大当り(第2確変15R大当り遊技、又は非確変15R大当り)となるのでは、遊技者の興趣を却って低下させてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、統括制御用CPU31aが連続演出決定処理において、第1確変15R大当りとならない特図始動保留球に基づく連続演出と、擬似連続演出とが複合して実行されることを規制し、このような問題を好適に解決している。更に、本実施形態では、統括制御用CPU31aが連続演出決定処理において、第1確変15R大当りとなる特図始動保留球に基づく連続演出と、擬似連続演出とが複合して実行されることを許容するようになっており、特定演出を伴う単位変動が連続実行されることに対する遊技者の期待感を高めている。
また、連続演出決定処理において統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに第1確変15R大当り(図柄A又は図柄a)を示す事前判定コマンドDBxxH又はDCxxHを入力した場合であっても、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンドD6xxHが記憶されている場合には、連続演出の実行可を決定しないようになっている(ステップS402)。このような構成により、本実施形態のパチンコ遊技機10では、擬似連続演出と複合した連続演出の途中で大当り遊技が付与されることを確実に回避できるようになっている。仮に、例えば、1球目の第1特図始動保留球が4回の変動サイクルからなる擬似連続演出となる第1特図始動保留球であり、2球目の第1特図始動保留球が非確変15R大当りとなる第1特図始動保留球であり、3球目の第1特図始動保留球が第1確変15R大当りとなる第1特図始動保留球であった状況において、3球目の第1特図始動保留球に基づき1球目〜3球目の第1特図始動保留球を対象に連続演出の実行可を決定したものとする。この場合、1球目の第1特図始動保留球に対応する第1特別図柄変動ゲーム(飾り図柄変動ゲーム)において特定演出を伴う単位変動が4回行われ、更に2球目の第1特図始動保留球に対応する第1特別図柄変動ゲームにおいて特定演出を伴う単位変動が1回行われた後、当該2回目の第1特別図柄変動ゲームにおいて非確変15R大当りとなってしまう。この場合、遊技者にとっては、特定演出を伴う単位変動が合計で5回行われたにもかかわらず非確変15R大当りとなったかのように認識され、遊技者の興趣を却って低下させてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、統括制御用CPU31aが演出決定処理において、保留中の特別図柄変動ゲーム中に大当りとなる特別図柄変動ゲームが含まれている場合、連続演出を実行することを規制し、このような問題を好適に解決している。
また、連続演出決定処理において統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに第2確変15R大当り(図柄B,図柄b)又は非確変15R大当り(図柄D,図柄d)を示す事前判定コマンド(DBxxH又はDCxxH)を入力した場合であっても、既に連続演出を実行中である場合、連続演出の実行可を決定しないようになっている(ステップS410,S421)。仮に、例えば、第1特図保留記憶数が「4」の時点で連続演出の実行可を決定した場合であって、連続演出を開始(連続演出の実行可を決定)してから2回の第1特別図柄変動ゲームが第1特図始動保留球に基づき実行されたものとする(この時点では、第1特図保留記憶数は「2」となる)。そして、更に第1始動入賞口25への入賞を契機として非確変15R大当りとなる第1特図始動保留球が記憶されたものとする。この場合、最後に記憶された第1特図始動保留球に基づきその時点で記憶されている3球の第1特図始動保留球を対象として連続演出の実行可を新たに決定した場合、先の連続演出を開始した時点における第1特図保留記憶数(「4」)を超えた5回の図柄変動ゲーム毎に特定演出が実行されることになる。この場合、遊技者にとっては、特定演出を伴う第1特別図柄変動ゲーム(単位変動)が合計で5回行われたにもかかわらず非確変15R大当りとなったかのように認識され、遊技者の興趣を却って低下させてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、統括制御用CPU31aが演出決定処理において、すでに連続演出を実行中である場合には、第1確変15R大当りとならない特図始動保留球に基づく連続演出の実行可を新たに決定せず、連続演出と連続演出とが複合して実行されることを規制し、このような問題を好適に解決している。
その一方で、統括制御用CPU31aは、第1確変15R大当りとなる特図始動保留球に基づく連続演出の実行可を新たに決定することを許容している(ステップS404,S405)。このため、本実施形態では、最終的に第1確変15R大当りとなる場合、先の連続演出の開始時点における特図保留記憶数を超えて特定演出を伴う特別図柄変動ゲームが実行されることを許容し、逆に遊技者の期待感を高めている。特に本実施形態では、第1確変15R大当りとなる特図始動保留球に基づく連続演出の実行可を新たに決定することで、第1特図保留記憶数の保留上限数を超えて連続演出が実行される可能性がある。そして、この場合には、連続演出が第1特図保留記憶数の保留上限数を超えて実行された状況から、遊技者に第1確変15R大当りとなることを認識させることができる。このため、本実施形態では、連続演出と連続演出が複合して実行されること、即ち特定演出を伴う図柄変動ゲーム(単位変動)が連続して実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態として変短状態が付与されていない状態(「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」)において、統括制御用CPU31aが変動パターン指定コマンドを入力した際に実行する第1連続演出実行処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、統括制御用RAM31cに演出実行回数が設定されているか否か(即ち、演出実行回数の値が「1」以上であるか否か)を判定する(ステップS501)。なお、本実施形態では、変短状態が付与されていない場合に設定されている演出実行回数は、必ず第1特図始動保留球に基づき設定されるようになっている。ステップS501の判定結果が否定判定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出を実行中ではない(即ち、連続演出を非実行中である)と判定し、第1連続演出実行処理を終了する。一方、ステップS501の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが、第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
本実施形態において、主制御用CPU30aが出力する変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する制御コマンドであるか、第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する制御コマンドであるかを、変動パターン指定コマンドの値から特定可能となっている。具体的に説明すると、第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターン指定コマンドは、上位バイトとして「80〜8F」が設定されている一方、第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターン指定コマンドは、上位バイトとして「90〜9F」が設定されている。このため、統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドの上位バイトの値から、該変動パターン指定コマンドが、第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する制御コマンドであるか、第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する制御コマンドであるかを特定可能となっている。
ステップS502の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが、擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8であるか否かを判定する(ステップS503)。
ステップS503の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された連続実行カウンタの値に応じた発光色で演出用可動体SKによる特定演出を実行させることを決定する(ステップS504)。ここで、連続実行カウンタは、連続演出を実行する対象とされた図柄変動ゲームにおいて、特定演出を伴って実行された図柄変動ゲーム(単位変動)の回数をカウントするためのカウンタとされている。連続実行カウンタの値には、演出用可動体SKが実行する特定演出の発光色が対応付けられている。具体的に説明すると、本実施形態では、連続実行カウンタの値「0」には「白色」が、連続実行カウンタの値「1」には「青色」が、連続実行カウンタの値「2」には「緑色」が、連続実行カウンタの値「3以上」には「赤色」が特定演出の発光色として対応付けられている。ステップS504において統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された連続実行カウンタの値を参照するとともに、連続実行カウンタの値に対応する発光色で特定演出を実行することを決定する。ステップS504の処理を終了した統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値を「+1」して更新する(ステップS505)。なお、この連続実行カウンタの値は、統括制御用CPU31aが全図柄停止コマンドの入力を契機として演出実行回数を「1」減算して更新した結果、該演出実行回数の値が「0(零)」となったことを条件(契機)としてクリア(「0」を設定)されるようになっている。そして、統括制御用CPU31aは、第1連続演出実行処理を終了する。
また、ステップS503の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された連続実行カウンタの値に応じた発光色で演出用可動体SKによる特定演出を1回目の変動サイクル中に実行させることを決定する(ステップS506)。次に、統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値に「+1」して更新する(ステップS507)。続けて、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに含まれる擬似連続演出を構成する各変動サイクルで実行する全ての特定演出の発光色(演出内容)を決定したか否かを判定する(ステップS508)。ステップS508の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、第1連続演出実行処理を終了する。一方、ステップS508の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、ステップS506に移行して次の変動サイクルで実行させる特定演出での発光色を決定し、以降、ステップS506〜S508の処理を、変動パターン指定コマンドで指定された擬似連続演出を構成する各変動サイクルで実行する特定演出の発光色を決定し終えるまで繰り返し実行するようになっている。即ち、統括制御用CPU31aは、連続演出の実行中に擬似連続演出を含む図柄変動ゲームが実行される場合、連続実行カウンタの値に基づき変動サイクル中の特定演出での発光色を決定するようになっている。このため、統括制御用CPU31aは、直前の図柄変動ゲーム迄に実行された特定演出を伴う図柄変動ゲームの連続実行回数を引き継いで、特定演出での発光色を決定することができるようになっている。
また、ステップS502の処理において統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドが第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する場合、否定判定する。ステップS502の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドとともに入力した特別図柄2指定コマンドで指定された特別図柄2が図柄a(第1確変15R大当り)であるか否かを判定する(ステップS510)。ステップS510の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、ステップS503の処理に移行し、ステップS502で肯定判定した場合と同様の処理を実行する。このため、統括制御用CPU31aは、第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中に、第1確変15R大当りとなる第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合には、当該割り込み実行される第2特別図柄変動ゲーム中における特定演出の実行を決定するとともに、連続実行カウンタの値を更新するようになっている(ステップS503〜S508)。
一方、ステップS510の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに設定されている演出実行回数が大当り演出を指示する事前判定コマンドD6xxHに基づき設定されたものであるか否かを判定する(ステップS511)。具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて、演出実行回数の値と同値の第1特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶されている事前判定コマンドの値が「D6xxH」である場合には肯定判定し、事前判定コマンドの値が「D6xxH」でない場合には否定判定するようになっている。ステップS511の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、第1連続演出実行処理を終了する。この場合、統括制御用CPU31aは、ステップS503〜S508の処理を実行しないことから、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲーム中には、特定演出が実行されないとともに、連続実行カウンタの値が更新されないようになっている。
ステップS511の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理において連続演出の実行可が決定された事前判定コマンドD6xxHとともに記憶されている事前判定コマンドDBxxHで指定される特別図柄1が図柄A(第1確変15R大当り)であるか否かを判定する(ステップS512)。ステップS512の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU31aは、第1連続演出実行処理を終了する。この場合、統括制御用CPU31aは、ステップS503及びステップS504の処理を実行しないことから、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲーム中には、特定演出が実行されないとともに、連続実行カウンタの値が更新されないようになっている。
一方、ステップS512の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU31aは、ステップS503の処理に移行し、ステップS502で肯定判定した場合と同様の処理を実行する(ステップS503〜S508)。このため、統括制御用CPU31aは、第1確変15R大当りとなる第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中に、第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合には、当該割り込み実行される第2特別図柄変動ゲーム中に特定演出を実行させるとともに、連続実行カウンタの値を更新するようになっている。
そして、第1連続演出実行処理を終了した統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値に対応する発光色で特定演出を実行することを決定した場合、当該決定した内容にしたがって演出用可動体SKを制御し、特定演出を実行させるようになっている。より具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8ではない場合、図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始時に、決定した発光色を伴って特定演出が行われるように演出用可動体SKの動作を制御する。一方、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8である場合、擬似連続演出を構成する各変動サイクルの開始(図柄の変動開始)時毎に、各変動サイクルにおける特定演出の発光色として決定した発光色を伴って特定演出が行われるように演出用可動体SKの動作を制御するようになっている。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドの入力を契機として演出実行回数を「1」減算して更新する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括制御用CPU31aが第1連続演出実行処理を実行することによって、連続演出を擬似連続演出と適切なタイミングで複合して実行させることで、遊技者の興趣を高めることができるようになっている。
即ち、統括制御用CPU31aは、第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中において、第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合には、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームが「第1確変15R大当り」となる特別図柄変動ゲームである場合、又は実行中の連続演出が「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づき実行されている場合に限って、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームで特定演出を実行させるように構成されている(ステップS510及びステップS512)。
仮に、「はずれリーチ」や「2R確変大当り」となる第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中において、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームで特定演出を実行した場合には、連続演出の開始時点における第1特図保留記憶数を超えて特定演出を伴う図柄変動ゲーム(単位変動)が実行されたにもかかわらず「第1確変15R大当り」とならず、遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。また、この場合において、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームが「第1確変15R大当り」となるにもかかわらず、当該第2特別図柄変動ゲームで特別演出を実行しないのでは、恰も連続演出が終了した第1特別図柄変動ゲーム直後の第2特別図柄変動ゲームにおいて、連続演出を伴わないで「第1確変15R大当り」となったかのように遊技者に認識され、連続演出に対する遊技者の信頼感を損なってしまう虞がある。さらに、「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づく連続演出を実行中において、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームで特定演出を実行しない場合、最終的に「第1確変15R大当り」となる連続演出であるにもかかわらず連続演出が分断され、やはり遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、前述した構成の第1連続演出実行処理を実行することで、このような問題を好適に解決している。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態として変短状態(入球率向上状態)が付与されている場合(「低確+変短あり」又は「高確+変短あり」)において、統括制御用CPU31aが変動パターン指定コマンドを入力した際に実行する第2連続演出実行処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、統括制御用RAM31cに演出実行回数が設定されているか否か(即ち、演出実行回数の値が「0(零)」より大きいか否か)を判定する。なお、本実施形態では、変短状態が付与されている場合に設定されている演出実行回数は、必ず第2特図始動保留球に基づき設定されるようになっている。演出実行回数が設定されていない場合、統括制御用CPU31aは、連続演出を実行中ではない(即ち、連続演出を非実行中である)と判定し、第2連続演出実行処理を終了する。
一方、演出実行回数が設定されている場合、統括制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが、擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8であるか否かを判定する。指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8ではない場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶された連続実行カウンタの値に応じた発光色で演出用可動体SKによる特定演出を実行させることを決定する。そして、統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値の値を「+1」して更新するとともに第2連続演出実行処理を終了する。
一方、指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8である場合、統括制御用RAM31cに記憶された連続実行カウンタの値に応じた発光色で演出用可動体SKによる特定演出を1回目の変動サイクル中に実行させることを決定する。次に、統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値に「+1」して更新する。続けて、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンに含まれる擬似連続演出を構成する各変動サイクルで実行する特定演出の発光色(演出内容)を全て決定し終えたか否かを判定する。統括制御用CPU31aは、全ての変動サイクルにおける特定演出の発光色(演出内容)を決定し終えている場合、第2連続演出実行処理を終了する。一方、統括制御用CPU31aは、全ての変動サイクルにおける特定演出の発光色を決定し終えていない場合、次の変動サイクルで実行させる特定演出の発光色を決定し、以降、特定演出の発光色の決定、連続実行カウンタの値の更新、及び特定演出の発光色を全て決定し終えたか否かの判定の各処理を、変動パターン指定コマンドで指定された擬似連続演出を構成する各変動サイクルで実行する全ての特定演出の発光色を決定し終えるまで繰り返し実行するようになっている。そして、特定演出の発光色(演出内容)を全て決定し終えた統括制御用CPU31aは、第2連続演出実行処理を終了する。
第2連続演出実行処理を終了した統括制御用CPU31aは、連続実行カウンタの値に対応する発光色で特定演出を実行することを決定した場合、当該決定した内容にしたがって演出用可動体SKを制御し、特定演出を実行させるようになっている。より具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8ではない場合、図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始時に、決定した発光色を伴って特定演出が行われるように演出用可動体SKの動作を制御する。一方、統括制御用CPU31aは、指定された変動パターンが擬似連続演出を含む変動パターンP6〜P8である場合、擬似連続演出を構成する各変動サイクルの開始(図柄の変動開始)時毎に、各変動サイクルにおける特定演出の発光色として決定した発光色を伴って特定演出が行われるように演出用可動体SKの動作を制御するようになっている。また、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドの入力を契機として演出実行回数を「1」減算して更新する。
次に、変短状態(入球率向上状態)が付与された状態から変短状態が付与されていない状態(非変短状態)への移行時に統括制御用CPU31aが実行する第1特別処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、変短状態が終了すると、連続演出の実行を規制する第1特別図柄変動ゲームの回数を示す規制ゲーム回数として「5」を統括制御用RAM31cの所定領域に設定する。統括制御用CPU31aは、第1特別図柄変動ゲームが開始して終了される毎に、規制ゲーム回数の値から「1」減算して更新するようになっている。具体的に言えば、統括制御用CPU31aは、第1特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターンの入力後、全図柄停止コマンドを入力したことを契機として規制ゲーム回数の値を「1」減算して更新する。そして、統括制御用CPU31aは、前述した連続演出決定処理の実行前に規制ゲーム回数の値を参照し、該値が設定されていないことを条件として、連続演出決定処理を実行するようになっている。このため、統括制御用CPU31aは、変短状態の終了後、第1特別図柄変動ゲームが「5回」終了する迄の間、連続演出決定処理を実行しないことで、主制御用CPU30aから事前判定コマンドを入力したことに基づき連続演出の実行可を決定せず、連続演出の実行を規制するようになっている。
本実施形態では、第2確変15R大当り遊技、及び非確変15R大当り遊技の終了後に付与される変短状態は、予め定めた規定回数(本実施形態では、100回)の図柄変動ゲームが終了するのと同時に終了されるようになっている。前述したように、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域の記憶内容は、大当り遊技の開始(オープニングコマンドの入力)を契機としてリセットされる。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機10の主制御用CPU30aは、変短状態が付与されている間、第1事前判定処理を実行しないようになっており、統括制御用CPU31aは第1特別図柄変動ゲーム(第1特図始動保留球)に関する事前判定コマンドを入力することがない。
つまり、本実施形態の統括制御用RAM31cは、大当り抽選で大当りに当選したことを記憶非保持条件とし、大当り遊技の開始を契機として当該大当り遊技の開始時点で特図保留記憶数と対応付けて記憶している事前判定コマンド(判定情報)を消去(リセット)される。そして、統括制御用RAM31cは、大当り遊技中に第1特別図柄変動ゲームに関する事前判定コマンドを入力しないことで、新たに事前判定コマンドを記憶しない記憶非保持状態に移行する。そして、統括制御用RAM31cは、復帰条件となる変短状態(入球率向上状態)の終了に伴って第1事前判定処理が再開されることから、再び事前判定コマンドを入力して記憶する記憶保持状態に移行するようになっている。
このため、変短状態が終了された時点において主制御用RAM30cに第1特図始動保留球及び各種乱数(当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、及び特図振分用乱数)の値が記憶されている場合であっても、統括制御用RAM31cには、保留中の第1特別図柄変動ゲームの演出内容に関する情報(事前判定コマンドの値)が記憶されていない。即ち、統括制御用CPU31aは、第1特別図柄変動ゲームに関する事前判定の結果を参照できない状態にある。このような状況において、統括制御用CPU31aは、図18に示す連続演出決定処理を適正に実行することができない。即ち、連続演出決定処理において統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に、事前判定コマンドD6xxHや事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かの判定処理(ステップS402、ステップS411、及びステップS422)を実行し、事前判定コマンドD6xxH又はD7xxHが記憶されている場合には、連続演出の実行可を決定しないようになっている。仮に、変短状態終了時点から、図18に示す連続演出決定処理の実行を許容する場合、変短状態終了時点において保留中の第1特別図柄変動ゲーム中に、実際には大当りとなる第1特別図柄変動ゲームや、擬似連続演出を含む第1特別図柄変動ゲームが含まれている場合であっても、ステップS402、ステップS411、及びステップS422の判定処理で否定判定し、連続演出の実行可を決定して連続演出を実行させてしまう可能性がある。このような場合には、本来規制すべき連続演出の実行を規制することができず、遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。本実施形態では、変短状態の終了後、第1特別図柄変動ゲームが「5回」終了する迄の間、連続演出実行処理の実行を規制し、このような問題を好適に解決することができるようになっている。
なお、本実施形態において、統括制御用CPU31aは、変短状態中に、第2特別図柄変動ゲーム(第2特図始動保留球)に関する事前判定コマンドの入力を契機として演出実行回数を設定している(即ち、第2特図始動保留球に基づく連続演出を実行している)場合には、特に規制をすることなく連続演出を継続実行させるようになっている。これは、変短状態の終了時点において、第2特別図柄変動ゲームに関する事前判定の情報(事前判定コマンドの値)が統括制御用RAM31cに記憶されていること、及び第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームが第2特別図柄変動ゲームに優先して実行されるためである。
次に、電源投入時に統括制御用CPU31aが実行する第2特別処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、電源供給が開始されると、連続演出の実行を規制する第1特別図柄変動ゲームの回数を示す規制ゲーム回数として「5」を統括制御用RAM31cの所定領域に設定する。そして、統括制御用CPU31aは、第1特別処理と同様に、第1特別図柄変動ゲームが開始して終了される毎に、規制ゲーム回数の値から「1」減算して更新するようになっている。そして、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理の実行前に規制ゲーム回数の値を参照し、該値が設定されていないことを条件として、連続演出決定処理を実行するようになっている。このため、統括制御用CPU31aは、電源供給の開始後、第1特別図柄変動ゲームが「5回」終了する迄の間、連続演出決定処理を実行しないことで、主制御用CPU30aから事前判定コマンドを入力したことに基づき連続演出の実行可を決定せず、連続演出の実行を規制するようになっている。
ここで、本実施形態の主制御用RAM30cは、前述したバックアップ用電源BDから電源遮断後にも電源供給を受けることで、電源電圧が規定電圧値に降下した時点において主制御用RAM30cに記憶されている第1特図保留記憶数、第1特図保留記憶数に対応付けて記憶された各種乱数の値、第2特図保留記憶数、第2特図保留記憶数に対応付けて記憶された各種乱数(当り判定用乱数、特図振分用乱数、及びリーチ判定用乱数)の値を、電源遮断後も記憶保持可能となっている。このため、電源供給の開始(再開)時において主制御用CPU30aは、バックアップ用電源BDにより主制御用RAM30cに記憶されている各種乱数の値に基づき特別図柄開始処理を実行するようになっている。
その一方で、本実施形態の統括制御用RAM31cには、バックアップ用電源BDが接続されておらず、統括制御用RAM31cは、電源断後に記憶内容を保持しないようになっている(即ち、消去される)。
つまり、本実施形態の統括制御用RAM31cは、電源供給が停止されたことを記憶非保持条件とし、電源供給の停止を契機として当該電源供給の停止時点で各特図保留記憶数と対応付けて記憶している事前判定コマンドの値(判定情報)を保持しない(即ち、消去される)。そして、統括制御用RAM31cは、電源供給の停止中、主制御用CPU30aを含むパチンコ遊技機10の全体が非動作状態となることで事前判定コマンドを記憶しない記憶非保持状態に移行する。そして、統括制御用RAM31cは、復帰条件となる電源供給の開始に伴い主制御用CPU30aが第1事前判定処理を再開することから、再び事前判定コマンドを入力して記憶する記憶保持状態に移行するようになっている。
このため、電源供給の開始(再開)時点において主制御用RAM30cに第1特図始動保留球が記憶(バックアップ)されている場合であっても、統括制御用RAM31cには、保留中の第1特別図柄変動ゲーム(第1特図始動保留球)の演出内容に関する情報(事前判定コマンドの値)が記憶(バックアップ)されていない。即ち、統括制御用CPU31aは、第1特別図柄変動ゲームに関する事前判定の結果を参照できない状態にある。このような状況において、統括制御用CPU31aは、前述した変短状態(入球率向上状態)の終了直後と同様の理由から、図18に示す連続演出決定処理を適正に実行することができない。しかしながら、本実施形態では、電源供給の開始(再開)後、第1特別図柄変動ゲームが「5回」終了する迄の間、連続演出実行処理の実行を規制し、このような問題を好適に解決することができるようになっている。
なお、本実施形態において、変短状態の終了後及び電源供給の開始後の規制ゲーム回数として「5」を設定し、5回の第1特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、連続演出実行処理の実行を規制するようにしたのは、第1特図始動保留球の記憶上限数である「4」に加えて、演出用可動体SKによる特定演出が連続演出として「連続」して遊技者に認識されるために必要な第1特別図柄変動ゲームが2回以上であることを考慮したことによる。このため、本実施形態では、変短状態の終了後及び電源供給の開始後に行われる連続演出は、少なくとも2回の第1特別図柄変動ゲームを対象として実行されるようになっている。
次に、本実施形態における続演出及び擬似連続演出の実行態様について図20〜図22にしたがって説明する。なお、図20〜図22において示す保留テーブルTは、主制御用RAM30cにおいて第1特図保留記憶数の各値に対応付けられた記憶領域を模式的に示したものである。保留テーブルTにおいて、上欄に示される「1」〜「4」は、それぞれ第1特図保留記憶数「1」、第1特図保留記憶数「2」、第1特図保留記憶数「3」、及び第1特図保留記憶数「4」を示す。また、図20〜図22では、第1特別図柄変動ゲームを第1特図変動ゲームとし、第2特別図柄変動ゲームを第2特図変動ゲームというように省略して表記されている。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機10の遊技状態として変短状態(入球率向上状態)が付与されていない状態(「低確+変短なし」又は「高確+変短なし」)にあるものとする。
まず、本実施形態において連続演出が実行される状況について図20にしたがって説明する。
図20(a)は、第1特別図柄変動ゲームの実行中において、第1始動入賞口25に4球の遊技球が順次入球するとともに、1球目〜3球目の第1特図始動保留球が「はずれ通常変動」となる第1特図始動保留球であり、4球目の第1特図始動保留球が「大当り演出」となり且つ図柄Aに基づく「第1確変15R大当り」が付与される第1特図始動保留球である状況を示している。
この場合、統括制御用CPU31aは、4球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD6xxH及びDBxxH(但し、「xxH」は図柄Aに振り分けられた特図振分用乱数の値とする)を入力することになる。この場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に、事前判定コマンドが未だ記憶されていないことから連続演出の実行可を決定することができる。統括制御用CPU31aが連続演出の実行可を決定した場合、保留中の第1特図始動保留球に基づく4回の第1特別図柄変動ゲームを対象として連続演出が実行される。具体的に説明すると、1回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「白色」の発光を伴って特定演出を実行する。また、2回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「青色」の発光を伴って特定演出を実行する。3回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「緑色」の発光を伴って特定演出を実行する。4回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「赤色」の発光を伴って特定演出を実行する。また、1回目〜3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、はずれ図柄が確定停止表示される。そして、4回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aが確定停止表示される。
一方、図20(b)は、第1特別図柄変動ゲームの実行中において、第1始動入賞口25に4球の遊技球が順次入球するとともに、1球目及び3球目の第1特図始動保留球が「はずれ通常変動」となる第1特図始動保留球であり、2球目の第1特図始動保留球が「大当り演出」となり且つ図柄Cに基づく「確変2R大当り」が付与される第1特図始動保留球であり、4球目の第1特図始動保留球が「大当り演出」となり且つ図柄Aに基づく「第1確変15R大当り」が付与される第1特図始動保留球である状況を示している。
この場合、統括制御用CPU31aは、2球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD6xxH及びDBxxH(但し、「xxH」は図柄Cに振り分けられた特図振分用乱数の値とする)を入力することになる。なお、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHを入力しても、同時に入力する事前判定コマンドDBxxHで指定される大当り図柄が図柄C(確変2R大当り)の場合、連続演出の実行可を決定しない(即ち、連続演出を実行させない)ようになっている。また、統括制御用CPU31aは、4球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD6xxH及びDBxxH(但し、「xxH」は図柄Aに振り分けられた特図振分用乱数の値とする)を入力することになる。この場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に、事前判定コマンド「D6xxH」が記憶されていることから、図18に示す連続演出決定処理のステップS402で否定判定され、連続演出の実行可を決定しないようになっている。このため、図20(b)に示す状況では、1球目〜4球目の第1特図始動保留球に基づく全ての第1特別図柄変動ゲームにおいて、演出用可動体SKによる特定演出が実行されない。そして、1回目の第1特別図柄変動ゲームではずれ図柄が表示された後、2回目の第1特別図柄変動ゲームでは、2R大当り・小当り演出用の変動パターンP9に基づく表示演出(飾り図柄変動ゲーム)が実行された後、第1高確示唆モードMBに移行される。その後、更に3回目の第1特別図柄変動ゲームではずれ図柄が表示された後、4回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aが確定停止表示される。
なお、図20(b)の状況において、統括制御用CPU31aは、2球目の第1特図始動保留球が「大当り演出」となり、且つ「第2確変15R大当り」又は「非確変15R大当り」が付与される第1特図始動保留球である場合、当該2球目の第1特図始動保留球に関する事前判定コマンドD6xxHに基づき連続演出を実行中であるか否かに関係なく、図18に示す連続演出決定処理のステップS403で否定判定され、連続演出の実行可を決定しないようになっている。
次に、連続演出と擬似連続演出とが複合して実行される状況について説明する。
また、図21(a)は、第1特別図柄変動ゲームの実行中において、第1始動入賞口25に3球の遊技球が順次入球するとともに、1球目の第1特図始動保留球が「はずれ通常変動」となる第1特図始動保留球であり、2球目の第1特図始動保留球が「擬似連続演出」となる第1特図始動保留球であり、3球目の第1特図始動保留球が「大当り演出」となり且つ図柄Aに基づく「第1確変15R大当り」が付与される第1特図始動保留球であった状況を示している。この場合、統括制御用CPU31aは、2球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD7xxHを入力することになる。また、統括制御用CPU31aは、3球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD6xxH及びDBxxH(但し、「xxH」は図柄Aに振り分けられた特図振分用乱数の値とする)を入力することになる。
この場合、事前判定コマンドD6xxHを入力した統括制御用CPU31aは、図18に示す連続演出決定処理のステップS402及びステップS403で肯定判定しないとともに、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かにかかわらず、連続演出の実行可を決定する。統括制御用CPU31aが連続演出の実行可を決定した場合には、保留中の第1特図始動保留球に基づく3回の第1特別図柄変動ゲームを対象として連続演出が実行される。この場合には、連続演出を実行する対象となる第1特別図柄変動ゲーム中に、「擬似連続演出」を含む第1特別図柄変動ゲームが含まれ、連続演出が擬似連続演出に複合して実行される。具体的に説明すると、1回目の第1特別図柄変動ゲームには、演出用可動体SKが図柄の変動開始時に「白色」の発光を伴って特定演出を実行する。また、2回目の第1特別図柄変動ゲームに対応する飾り図柄変動ゲームには、擬似連続演出として4回の変動サイクルが実行される。そして、2回目の第1特別図柄変動ゲームに対応する飾り図柄変動ゲーム中において1回目の変動サイクルには、1回目の第1特別図柄変動ゲームにおける特定演出の発光色(白色)に継続させて、演出用可動体SKが図柄の変動開始時に「青色」の発光を伴って特定演出を実行し、2回目の変動サイクルには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「緑色」の発光を伴って特定演出を実行し、3回目及び4回目の変動サイクル中には、演出用可動体SKが図柄の変動開始時に「赤色」の発光を伴って特定演出を実行するようになっている。そして、2回目の第1特別図柄変動ゲームに対応する飾り図柄変動ゲーム中において4回目の変動サイクルには、リーチ演出としてスーパーリーチが実行される。そして、3回目の第1特別図柄変動ゲームには、2回目の第1特別図柄変動ゲーム中の4回目の変動サイクルにおける特定演出の発光色(赤色)に継続させて、演出用可動体SKが図柄の変動開始時に「赤色」の発光を伴って特定演出を実行する。このように、連続演出と擬似連続演出とが複合して実行される場合、連続演出としての特定演出を伴う単位変動数と、擬似連続演出としての単位変動数とを合算した連続実行回数に応じた発光色で特定演出が実行されるようになっている。そして、1回目及び2回目の第1特別図柄変動ゲーム(飾り図柄変動ゲーム)では、はずれ図柄が確定停止表示される。また、3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aが確定停止表示される。
このように、図21(a)に示す状況では、図柄の変動開始から図柄の変動停止迄の特定演出を伴う単位変動が、連続演出として2回及び擬似連続演出として4回の合計6回実行され、最終的に第1確変15R大当りが付与される。
なお、図21(a)に示すように、3球目の第1特図始動保留球が第1確変15R大当りとなる第1特図始動保留球である状況において、1球目の第1特図始動保留球が、例えば、非確変15R大当りとなる第1特図始動保留球であり且つ連続演出の実行不可を決定している場合、統括制御用CPU31aは、図18に示すステップS402で肯定判定し、連続演出の実行可を決定しない。このため、1回目及び3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特定演出が実行されないとともに、2回目の第1特別図柄変動ゲームでは、擬似連続演出を構成する変動サイクル毎に特定演出が実行される。
また、図21(b)に示す状況は、3球目の第1特図始動保留球が「スーパーリーチ」となる第1特図始動保留球である点で図21(a)に示す状況と相違している。この場合、統括制御用CPU31aは、3球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD8xxHを入力することになる。そして、事前判定コマンドD8xxHを入力した統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されていることから、図18に示す連続演出決定処理のステップS422で否定判定し、連続演出の実行可を決定しないようになっている。このため、1回目及び3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特定演出が実行されないとともに、2回目の第1特別図柄変動ゲームでは、擬似連続演出を構成する変動サイクル毎に特定演出が実行される。
次に、第1特図始動保留球に基づく連続演出を実行中に第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される状況について説明する。
図22(a)に示す状況は、第1特別図柄変動ゲームの実行中において、第1始動入賞口25に3球の遊技球が順次入球するとともに、1球目及び2球目の第1特図始動保留球が「はずれ通常変動」となる第1特図始動保留球であり、3球目の第1特図始動保留球が「スーパーリーチ」となる第1特図始動保留球であった状況を示している。この場合、統括制御用CPU31aは、3球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD8xxHを入力することになる。そして、事前判定コマンドD8xxHに基づき連続演出が実行されている場合において、2回目の第1特別図柄変動ゲーム中に2球の遊技球が第2始動入賞口26に入賞し、何れも「はずれ通常変動」となる第2特図始動保留球として記憶された場合、2回目の第1特別図柄変動ゲームの終了後であって3回目の第1特別図柄変動ゲームの開始前に、2回の第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行されることになる。この場合、統括制御用CPU31aは、実行中の連続演出が、「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づき実行されておらず、且つ割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームが第1確変15R大当りとなる第2特別図柄変動ゲームではないことから、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームにおける特定演出の実行を規制する。具体的に説明すると、1回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「白色」の発光を伴って特定演出を実行する。また、2回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「青色」の発光を伴って特定演出を実行する。割り込み実行される1回目及び2回目の第2特別図柄変動ゲームには、特定演出が実行されない。そして、3回目の第1特別図柄変動ゲームには、2回目の第1特別図柄変動ゲームにおける特定演出の発光色(青色)に継続させて、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「緑色」の発光を伴って特定演出を実行する。そして、1回目と2回目の第1特別図柄変動ゲーム、及び1回目と2回目の第2特別図柄変動ゲームでは、はずれ図柄が確定停止表示される。また、3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、リーチ演出としてスーパーリーチが実行され、はずれ図柄が確定停止表示される。
また、図22(b)に示す状況は、3球目の第1特図始動保留球が「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球である点でのみ図22(a)に示す状況と相違している。この場合、統括制御用CPU31aは、3球目の遊技球が第1始動入賞口25へ入賞したタイミングで事前判定コマンドD6xxH及びDBxxH(但し、「xxH」は図柄Aに振り分けられた特図振分用乱数の値とする)を入力することになる。
そして、事前判定コマンドD6xxHに基づき連続演出が実行されている場合において、2回目の第1特別図柄変動ゲーム中に2球の遊技球が第2始動入賞口26に入賞し、「はずれ通常変動」となる第2特図始動保留球として記憶された場合、2回目の第1特別図柄変動ゲームの終了後であって3回目の第1特別図柄変動ゲームの開始前に、2回の第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行されることになる。この場合、統括制御用CPU31aは、実行中の連続演出が、「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づき実行されていることから、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームにおける特定演出の実行を許容する。具体的に説明すると、1回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「白色」の発光を伴って特定演出を実行する。また、2回目の第1特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「青色」の発光を伴って特定演出を実行する。割り込み実行される1回目の第2特別図柄変動ゲームには、2回目の第1特別図柄変動ゲームにおける特定演出の発光色(青色)に継続させて、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「緑色」の発光を伴って特定演出を実行する。割り込み実行される2回目の第2特別図柄変動ゲームには、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「赤色」の発光を伴って特定演出を実行する。そして、3回目の第1特別図柄変動ゲームには、割り込み実行される2回目の第2特別図柄変動ゲームにおける特定演出の発光色(赤色)に継続させて、図柄の変動開始時に演出用可動体SKが「赤色」の発光を伴って特定演出を実行する。そして、1回目と2回目の第1特別図柄変動ゲーム及び1回目と2回目の第2特別図柄変動ゲームでは、はずれ図柄が確定停止表示される。そして、3回目の第1特別図柄変動ゲームでは、特別図柄1の大当り図柄として図柄Aが確定停止表示される。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されていない場合、即ち、主制御用RAM30cに記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む特別図柄変動ゲームが存在しない場合には、入力した「大当り演出」を指示する事前判定コマンドD6xxH、はずれのリーチ演出を指示する事前判定コマンドD8xxH及びD9xxHに基づき連続演出の実行可を決定可能となっている。その一方で、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドの値D7xxHが記憶されている場合、即ち、主制御用RAM30cに記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む特別図柄変動ゲームが存在する場合には、はずれのリーチ演出を指示する事前判定コマンドD8xxH及びD9xxHに基づき連続演出の実行可を決定しない一方で、「大当り演出」を指示する事前判定コマンドD6xxHに基づき連続演出の実行可を決定可能に構成した。このため、最終的にはずれとなる連続演出が擬似連続演出に複合して行なわれることを規制し、連続演出としての特定演出を伴う単位変動と擬似連続演出としての特定演出を伴う単位変動とで合計して所定回数の単位変動が連続して実行されたにもかかわらず、最終的にはずれになってしまう状況が発生することを回避できる。その一方で、最終的に大当りとなる連続演出が擬似連続演出に複合して行なわれることを許容したため、特定演出を伴う単位変動が所定回数、連続して行なわれたとしても遊技者の興趣を損なう虞がないだけでなく、特定演出を伴う単位変動が所定回数連続して実行されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
(2)主制御用RAM30cに記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に、利益の高い「第1確変15R大当り」が生起される特別図柄変動ゲームが含まれる場合に、連続演出が擬似連続演出と複合して実行される。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続演出が擬似連続演出と複合して行われる場合、より利益の高い第1確変15R大当りが生起されることを遊技者に認識させることが可能となり、特定演出を伴う単位変動が所定回数、連続して実行されることに対する遊技者の期待感をより高めることができる。
(3)統括制御用CPU31aは、連続演出を実行中の場合には、第1確変15R大当りとならない特図始動保留球に基づく連続演出の実行不可を決定するようにした。このため、連続演出に続けて新たな連続演出が行われる場合に、途中の特別図柄変動ゲームで一旦大当りとなってしまい、連続演出が途切れてしまうことを回避できる。
(4)本実施形態では、同一の演出内容(擬似連続演出、ノーマルリーチ、及びスーパーリーチ)を特定する変動パターンのみを対応付けて変動パターン振分テーブルを構成するとともに、当該変動パターン振分テーブルをリーチ判定用乱数の値に対応付けた。このため、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値が第1〜第3リーチ判定値の何れに該当するかを入賞検知時に事前判定することによって、特別図柄開始処理で選択される変動パターンの区分(擬似連続演出、スーパーリーチ、及びノーマルリーチ)を特定することができる。このため、リーチ判定用乱数の値以外に、変動パターンの区分を事前判定するための判定用乱数の値を別途用意して事前判定する必要がなく、制御構成を簡略化して制御負担を軽減することができる。
(5)主制御用CPU30aは、各事前判定処理で事前判定した変動パターンの区分、及び変動パターンの区分を事前判定した時点における特図保留記憶数を示す事前判定コマンドを統括制御用CPU31aに出力するようになっている。そして、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドの値(D7xxH)を記憶させるとともに、全図柄停止コマンドの入力毎に、各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に記憶された値を書き換え処理(シフト処理)するようにした。このため、特定の事前判定コマンド(例えば、擬似連続演出を指示する「D7xxH」)が記憶されている期間と、主制御用RAM30cに記憶された特図始動保留球に基づく特別図柄変動ゲーム中に、その特定の事前判定コマンドに対応する演出内容(例えば、擬似連続演出)の特別図柄変動ゲームが含まれている期間とを一致させ、統括制御用CPU31aに保留中の特別図柄変動ゲームの演出内容を正確に把握させることができる。このため、連続演出決定処理において統括制御用CPU31aは、連続演出を擬似連続演出と複合させて実行させるか否かを適切に決定することができる。
(6)統括制御用CPU31aは、変短状態(入球率向上状態)の終了時点及び電源供給の開始時点において主制御用RAM30cに記憶されている第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲームが全て終了する迄の間、連続演出の実行を規制する。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、仮に、主制御用RAM30cに記憶された第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲーム中に特定の変動内容(例えば、擬似連続演出)を含む第1特別図柄変動ゲームが含まれていたとしても、連続演出が特定の変動内容と複合して実行されることを確実に回避できる。
(7)そして、統括制御用CPU31aは、変短状態の終了時点及び電源供給の開始時点で保留されている全ての第1特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、連続演出の実行を規制することで、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応付けられた記憶領域に事前判定コマンドの値が記憶保持されていない状況下であっても、連続演出が擬似連続演出に複合して実行されることを確実に回避できる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、特定演出を伴う単位変動が所定回数、連続して実行されることに対する遊技者の期待感を損なってしまうことを抑制できる。
(8)統括制御用CPU31aは、変短状態の終了後、変短状態が終了した時点で主制御用RAM30cに記憶されている第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲームが全て終了する迄の間、連続演出の実行を規制する。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、仮に、主制御用RAM30cに記憶された第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む第1特別図柄変動ゲームが含まれていたとしても、連続演出が擬似連続演出に複合して実行されることを確実に回避できる。
(9)統括制御用CPU31aは、電源供給の開始後、当該電源供給の開始時点で主制御用RAM30cに記憶されている第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲームが全て終了する迄の間、連続演出の実行を規制する。このため、本実施形態では、仮に、主制御用RAM30cに記憶された第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲーム中に擬似連続演出を含む第1特別図柄変動ゲームが含まれていたとしても、連続演出が擬似連続演出に複合して実行されることを確実に回避できる。
(10)統括制御用CPU31aは、変短状態の終了時点及び電源供給の開始時点で記憶されている第1特図保留記憶数にかかわらず、第1特図始動保留球を記憶可能な保留上限数(本実施形態では、「4」)の図柄変動ゲームが第1特図始動保留球に基づき終了する迄の間、連続演出の実行を規制するようにした。第1特図始動保留球は、保留上限数を超えて記憶されることがない。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態の終了後、及び電源供給の開始後に第1特図保留記憶数を都度判定し、連続演出の実行を規制する第1特別図柄変動ゲーム数を管理することなく、連続演出が擬似連続演出に複合して実行されることを確実に回避できる。
(11)統括制御用CPU31aは、変短状態の終了後及び電源供給の開始後、第1特図始動保留球の保留上限数である「4回」の第1特別図柄変動ゲームが終了する迄の間に加えて、更に「1回」の第1特別図柄変動ゲームが終了する迄の間、連続演出の実行を規制するようにした。このため、単発の連続演出が実行されることを回避することができる。
(12)はずれリーチとなる第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中(即ち最終的にはずれとなる連続演出の実行中)に、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合、当該第2特別図柄変動ゲームにおける特定演出の実行を規制する一方で、「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づく連続演出の実行中(即ち最終的に「第1確変15R大当り」となる連続演出の実行中)に、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームが割り込み実行される場合、該第2特別図柄変動ゲームにおける特定演出の実行を許容するようにした。このため、本実施形態では、連続演出を開始した時点における第1特図保留記憶数を超えて特定演出を伴う特別図柄変動ゲーム(連続演出)が実行されたにもかかわらず、最終的にはずれとなることを抑制できる。このため、連続演出に対する遊技者の信頼感を損なわせ、遊技の興趣が低下することを回避できる。
(13)統括制御用CPU31aは、第1連続演出実行処理(図19参照)において連続実行カウンタの値を更新し、当該連続実行カウンタの値に応じた発光色(演出内容)で連続演出としての特定演出を実行させるようにした。このため、本実施形態では、特定演出が実行される特別図柄変動ゲームの連続実行回数を特定演出の発光色(演出内容)から遊技者に認識させることが可能となり、遊技者に理解しやすい演出を提供することができる。その一方で、統括制御用CPU31aは、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームで特定演出を実行しない場合、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に基づき連続実行カウンタの値を更新しない。このため、特定演出を伴わない第2特別図柄変動ゲームを連続実行回数に含めない(即ち、カウントしない)連続実行回数に対応する発光色で、次の第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲームで特定演出が実行されることになる。このため、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームの前後に分割して行われる第1特図始動保留球に基づく第1特別図柄変動ゲームの連続演出が継続していることを遊技者に認識させることができる。
(14)また、第1連続演出実行処理において統括制御用CPU31aは、連続演出を擬似連続演出に複合させて実行する場合、擬似連続演出を構成する各変動サイクルを含めて連続実行カウンタの値を更新するとともに、当該連続実行カウンタの値に応じて各変動サイクル中の特定演出の発光色を決定するようにした。このため、本実施形態では、連続演出と擬似連続演出とで実行される特定演出の発光色が継続するように変化するため、連続演出と擬似連続演出とを一体の1つの遊技演出として遊技者に把握させることができる。
(15)第1連続演出実行処理において統括制御用CPU31aは、実行中の連続演出が、他の大当りより利益の高い「第1確変15R大当り」となる第1特図始動保留球に基づき実行されている場合にのみ、割り込み実行される第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームでの特定演出の実行を許容するようにした(図19に示すステップS512)。このため、特定演出を伴う図柄変動ゲーム(単位変動)が連続演出を開始した時点における第1特図保留記憶数を超えて実行されたにもかかわらず、「第1確変15R大当り」とならないことで遊技者の興趣が低下することを抑制できる。そして、連続演出として、特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続実行されることに対する遊技者の期待感をより高めることができる。
(16)また、第1連続演出実行処理において統括制御用CPU31aは、割り込み実行される第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームが他の大当りより利益の高い「第1確変15R大当り」である場合には、当該第2特別図柄変動ゲームにおいて特定演出を実行するようにした(図19に示すステップS510)。したがって、割り込み実行される第2特別図柄変動ゲームが「第1確変15R大当り」となるにもかかわらず、当該第2特別図柄変動ゲームにおいて特別演出を実行しないことで、連続演出が終了した第1特別図柄変動ゲームの直後の第2特別図柄変動ゲームにおいて、連続演出を伴わないで「第1確変15R大当り」となったかのように遊技者に認識され、連続演出に対する遊技者の信頼感を損なってしまうことを抑制できる。
なお、上記実施形態は、以下の様に変形してもよい。
・ 本実施形態において、図12に示す連続演出設定処理を図7に示す特別図柄入力処理中に実行するように構成してもよい。具体的に説明すると、連続演出設定処理におけるステップS102〜S104の処理を、特別図柄入力処理におけるステップS4とステップS5の間に設けるとともに、連続演出設定処理におけるステップS105及びステップS106の処理を、特別図柄入力処理におけるステップS8の処理の後に設ける。そして、連続演出設定処理におけるステップS102及びステップS103の判定結果が肯定の場合、及びステップS104の第1事前判定処理を終了した場合には、特別図柄入力処理におけるステップS5に移行させる。また、連続演出設定処理におけるステップS105の判定結果が肯定の場合、及びステップS106の第2事前判定処理を終了した場合には、特別図柄入力処理を終了させるように構成すればよい。
・ 本実施形態において、主制御用CPU30aは、図9に示すステップS30の処理において、第1特図保留記憶数及び第2特図保留記憶数を合算して合算値を算出するとともに、算出した合算値に基づき第1リーチ判定値及び第2リーチ判定値の何れかを選択するように構成したが、第1特図保留記憶数を確認し、該第1特図保留記憶数に基づきリーチ判定値を選択するようにしてもよい。このように構成しても、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2特図始動保留球が第1特図始動保留球に優先して消化されることから、ステップS30の処理を行う際に必ず第2特図保留記憶数が「0(零)」になるため、合算値を算出することと実質的に相違なく処理を実行することができる。
・ 本実施形態において、統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからオープニング開始コマンドを入力した際、統括制御用RAM31cにおいて第1特図保留記憶数の各値に対応付けられた記憶領域に記憶されている記憶内容(事前判定の結果)を全て消去してもよい。すなわち、第2特図保留記憶数の各値に対応付けられた記憶領域に記憶されている記憶内容(事前判定の結果)は、大当り遊技の開始を契機として消去(リセット)せずに、保持してもよい。
・ 本実施形態において、電源供給の開始を復帰条件とする場合、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームを対象として、実施形態で説明した第2特別処理と同様の処理をさらに実行するようにしてもよい。具体的に説明すると、統括制御用CPU31aは、電源供給が開始されると、連続演出の実行を規制する第2特別図柄変動ゲームの回数を示す規制ゲーム回数(以下、「第2規制ゲーム回数」と示す)として「5」を統括制御用RAM31cの所定領域に設定する。また、統括制御用CPU31aは、第2特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターン指定コマンドの入力後、全図柄停止コマンドを入力したことを契機として規制ゲーム回数の値を「1」減算して更新する。そして、統括制御用CPU31aは、前述した連続演出決定処理の実行前に第2規制ゲーム回数の値を参照し、該値が設定されていないことを条件として、連続演出決定処理を実行するようにすればよい。
・ 本実施形態において、大当り遊技終了後、第2特図始動保留球に基づく第2特別図柄変動ゲームを対象として、実施形態で説明した第1特別処理を実行するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、大当り(確変2R大当りを含む)を契機に事前判定の結果を消去(リセット)する前提のもと、当り遊技(確変2R大当り遊技又は小当り遊技)終了後に変短状態を付与しない場合、該当り遊技終了後に実施形態で説明した第1特別処理を実行するように構成してもよい。
・ 本実施形態において、連続演出実行可否判定用テーブルTA〜TCにおける演出実行判定用乱数の値の振り分け態様は適宜変更してもよい。即ち、事前判定コマンドで「大当り演出」が指定された場合には、特図保留記憶数が少ないときよりも多いときに連続演出の実行可を決定し易く、事前判定コマンドではずれリーチ演出が指定された場合には、特図保留記憶数が多いときよりも少ないときに連続演出の実行可を決定し易く構成されておればよい。
・ 本実施形態において、入賞検知時に、当該入賞検知を契機として読み出された当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの事前判定を行ったが、大当り判定値に代えて事前判定用の大当り事前判定値を用いて判定するようにしてもよい。この場合、大当り事前判定値は、大当り判定値に設定された値と同一値を、同一数だけ設定するとよい。このように構成しても、入賞検知のタイミングで大当りか否かの事前判定をすることができる。
・ 本実施形態において、主制御用CPU30aは、リーチ判定用乱数の値に基づき変動パターンの区分を特定するようにしたが、変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンの区分を特定するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、事前判定コマンドは、上位バイトで演出内容を特定し、下位バイトで事前判定した時点における特図保留記憶数(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数)を示すように構成したが、上位バイトと下位バイトで特定可能な情報を入れ替えてもよい。また、演出内容を特定可能な事前判定コマンドとは別に、特図保留記憶数を特定可能な事前判定コマンドを別途出力するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、主制御用CPU30aは、事前判定コマンドとして「大当り演出」を指示する「D6xxH」、及びはずれリーチ演出として「擬似連続演出」を指示する「D7xxH」のみを出力可能に構成してもよい。このように構成しても、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理において連続演出と擬似連続演出とを複合させる場合と複合させない場合とを判定することができる。
・ 本実施形態において、主制御用CPU30aは、事前判定コマンドとして「小当り」や、はずれ通常変動を指示する事前判定コマンドを出力するように構成してもよい。
・ 本実施形態において、第1特別処理及び第2特別処理では、第1特図保留記憶数にかかわらず規制ゲーム回数として「5」を設定するようにしたが、異なる構成としてもよい。即ち、変短状態の終了時及び電源供給の開始時に、主制御用CPU30aが記憶されている第1特図保留記憶数を示す保留信号を統括制御用CPU31aに出力するとともに、当該統括制御用CPU31aが第1特別処理又は第2特別処理の開始時に入力した保留信号に示される第1特図保留記憶数を規制ゲーム回数として設定するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、第1特別処理及び第2特別処理では、規制ゲーム回数として「5」を設定するようにしたが、「4」を設定するようにしてもよい。また、規制ゲーム回数として「6」以上を設定するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、統括制御用CPU31aは、変短状態終了時における第1特別処理、及び電源供給の開始時における第2特別処理の何れかのみを実行するようにしてもよく、何れの特別処理を実行しないように構成してもよい。ただし、連続演出と擬似連続演出とを適切なタイミングで複合させる観点からは、両特別処理を実行することが好ましい。
・ 本実施形態において、連続実行カウンタの値の値に応じて特定演出の発光色を変化させたが、同一発光色による特定演出を毎回実行するように構成してもよい。
・ 本実施形態において、特定演出は、特定演出(演出用可動体SK)の発光色を変化させて特定演出を伴う単位変動の連続実行回数を報知するようにしたが、異なる態様で単位変動の連続実行回数を報知してもよい。例えば、演出表示装置22において、「スタート!」→「連続回数2回」→「連続回数3回」…のようにメッセージを表示したり、スピーカ17a〜17cにおいて同様のメッセージ音声を出力するようにしてもよい。
・ 本実施形態において、特定演出は、演出用可動体SKによる可動体演出としたが、異なる遊技演出により特定演出を実行するようにしてもよい。例えば、特定演出は、各枠用ランプ部16a〜16cを所定の発光色で点滅させるなどの発光装飾や、各スピーカ17a〜17cから所定の音声(例えば、「もう1回!」など)を出力する音声演出により行ってもよい。また、特定演出は、演出表示装置22(画像表示部GH)において、所定画像を表示する表示演出により実行してもよい。
・ 本実施形態において、擬似連続演出は、2回〜4回の変動サイクル数からなる擬似連続演出としたが、1回の変動サイクルからなる擬似連続演出や、5回以上の変動サイクルからなる擬似連続演出を含んで構成してもよい。
・ 本実施形態において、擬似連続演出は、リーチ演出が必ず行なわれるリーチ確定の演出としたが、リーチ演出が行われない擬似連続演出(所謂、ガセ擬似連続演出)を含んで構成してもよい。
・ 本実施形態において、統括制御用CPU31aは、事前判定コマンドD6xxHとともに第2確変15R大当り遊技、又は非確変15R大当りを示す事前判定コマンド(DBxxH又はDCxxH)を入力した場合であっても、統括制御用RAM31cにおいて各特図保留記憶数に対応する記憶領域に事前判定コマンドD7xxHが記憶されているか否かの判定を行うことなく、連続演出の実行可を決定し得るようにしてもよい。このように構成しても、連続演出と擬似連続演出とが複合して実行された場合には、少なくとも大当りとなることを遊技者に認識させることができる。
・ 本実施形態において、統括制御用CPU31aは、連続演出決定処理において、擬似連続演出を対象として連続演出と複合させるか否かの判定を行ったが、他の特定の演出内容を対象としてもよい。この場合、主制御用CPU30aが「特定の演出内容」を指示する事前判定コマンドを出力するとともに、統括制御用CPU31aが、連続演出決定処理のステップS411及びS422において、「特定の演出内容」を示す事前判定コマンドの値が統括制御用RAM31cに記憶されているか否かの判定をするように構成すればよい。このように構成することで、最終的に「第1確変15R大当り」となる連続演出のみを、「特定の演出内容」と複合して実行するようにできる。
・ 本実施形態において、統括制御基板31を備えない構成としてもよい。この場合、統括制御用CPU31aが実行する各種の制御を表示制御基板32の表示制御用CPU32aが実行するようにすればよい。
・ 本実施形態において、演出表示装置22を液晶ディスプレイ型としたが、ドットマトリクス型や7セグメントLED型の演出表示装置としてもよく、ドラム型などの機械式の演出表示装置としてもよい。
・ 本実施形態において、特別図柄1及び特別図柄2を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化してもよい。
・ 本実施形態において、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)前記予告規制手段は、前記電源供給が開始された時点で前記保留記憶手段に記憶されている始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間に加えて、更に1回の図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制する請求項5に記載の遊技機。
(ロ)前記保留記憶手段は、前記第1始動保留球を予め定めた上限数まで記憶可能となっており、前記予告規制手段は、前記上限数分の図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づいて終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制する請求項3又は請求項4に記載の遊技機。
(ハ)前記変動内容事前判定手段は、前記事前判定で肯定判定した場合に、前記事前判定で肯定判定した時点における第1始動保留球の記憶数を判定し、当該判定した第1始動保留球の記憶数及び前記事前判定で肯定判定した旨を前記事前判定記憶手段に指示し、前記事前判定記憶手段は、指示された第1始動保留球の記憶数を管理回数とし、当該管理回数と前記事前判定の判定結果とを対応付けた情報を前記判定情報として記憶し、当該判定情報で示される回数分の図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づき実行されて終了したことを契機として当該判定情報を消去する請求項3、請求項4、及び技術的思想(ロ)のうち何れか一項に記載の遊技機。
22…演出表示装置(ゲーム実行手段)、25…第1始動入賞口(入賞検知手段、第1入賞検知手段)、26…第2始動入賞口(入賞検知手段、第2入賞検知手段)、26b…開閉羽根(開閉手段)、30…主制御基板、30a…主制御用CPU(大当り抽選手段、変動内容決定手段、乱数読出手段、第1乱数読出手段、第2乱数読出手段、事前判定手段、大当り事前判定手段、変動内容事前判定手段、大当り種決定手段、遊技状態制御手段)、30c…主制御用RAM(保留記憶手段、乱数記憶手段)、31…統括制御基板、31a…統括制御用CPU(予告実行決定手段、予告制御手段、予告規制手段)、31c…統括制御用RAM(事前判定記憶手段)、32…表示制御基板、32a…表示制御用CPU(ゲーム制御手段)、BD…バックアップ用電源(バックアップ手段)、SK…演出用可動体(予告実行手段)。

Claims (5)

  1. 複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームの開始直前に、大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り抽選を行う大当り抽選手段と、前記大当り抽選で大当りに当選した場合に大当り演出用の図柄変動ゲームの変動内容を決定する一方で、前記大当り抽選で大当りに当選しなかった場合に変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定する変動内容決定手段と、前記変動内容決定手段が決定した変動内容に基づいて前記図柄変動ゲームを実行するゲーム実行手段と、を備え、前記図柄変動ゲームでは、1回又は連続して実行される複数回の図柄変動ゲーム毎に特定演出を実行する大当り予告演出を実行可能な遊技機において、
    入賞検知手段で入賞検知された遊技球を始動保留球として記憶する保留記憶手段と、
    前記入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す乱数読出手段と、
    前記入賞検知時に、当該入賞検知を契機として読み出された大当り判定用乱数の値が前記大当り抽選で大当りに当選する大当り値であるか否かを事前判定する大当り事前判定手段と、
    前記大当り事前判定手段が否定判定した場合に、前記大当り事前判定手段が判定した大当り判定用乱数の値とともに読み出された変動内容判定用乱数の値に基づいて、当該変動内容判定用乱数の値に基づき前記変動内容決定手段が決定する変動内容が特定の変動内容であるか否かを事前判定する変動内容事前判定手段と、
    前記変動内容事前判定手段が肯定判定した場合に、前記保留記憶手段に記憶された始動保留球に基づく図柄変動ゲーム中に前記特定の変動内容を含む図柄変動ゲームが存在することを示す判定情報を記憶する事前判定記憶手段と、
    前記変動内容事前判定手段が否定判定する第1実行条件が成立した場合であって、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されていないときには、前記第1実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行可否を決定する一方、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されているときには前記第1実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行否を決定し、前記大当り事前判定手段が肯定判定する第2実行条件が成立した場合には、前記事前判定記憶手段に前記判定情報が記憶されているか否かにかかわらず、前記第2実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行可を決定する予告実行決定手段と、
    前記予告実行決定手段が前記大当り予告演出の実行可を決定した場合に、前記第1実行条件又は前記第2実行条件が成立した時点における始動保留球の記憶数分の図柄変動ゲームで前記特定演出を実行し、前記大当り予告演出を実行するように所定の予告実行手段を制御可能な予告制御手段と、
    前記大当り予告演出の実行を規制する予告規制手段と、を備え、
    前記事前判定記憶手段は、所定の記憶非保持条件が成立したことを契機として、当該記憶非保持条件が成立するより前に記憶した判定情報が消去されるとともに前記判定情報を新たに記憶しない記憶非保持状態に移行する一方で、所定の復帰条件が成立したことを契機として前記判定情報を新たに記憶する記憶保持状態に移行するようになっており、
    前記予告規制手段は、前記復帰条件が成立した時点で前記保留記憶手段に記憶されている始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制する遊技機。
  2. 前記図柄変動ゲームは、図柄の変動開始から図柄の確定停止表示迄を1回として実行され、前記図柄変動ゲームの変動内容には、1回の図柄変動ゲームにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止迄を1回とする変動サイクルを1回又は複数回実行するとともに、変動サイクル毎に前記特定演出を実行して今回の変動サイクルに連続して次回の変動サイクルが開始される可能性を示唆する特殊変動系の変動内容を含み、前記特定の変動内容は、前記特殊変動系の変動内容であり、
    前記大当り予告演出は、前記特定演出を伴う図柄変動ゲームが連続して実行されるほど大当り信頼度が上昇するように構成された請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記図柄変動ゲームにて大当り表示結果が表示された場合には当該図柄変動ゲームの終了後に大入賞口を開放する大当り遊技を付与するようになっており、前記大当り抽選で大当りに当選した場合に大当り種を決定する大当り種決定手段と、前記大当り種決定手段が決定した大当り種に応じて前記大当り遊技終了後の遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を更に備え、
    前記入賞検知手段は、常時遊技球の入賞を許容する入球口を有する第1入賞検知手段と、所定の開放条件の成立を契機に遊技球の入球口を遊技球が入賞し難い閉鎖状態から遊技球が入賞し易い開放状態に可変させる開閉手段を有する第2入賞検知手段と、を含み、
    前記保留記憶手段は、前記第1入賞検知手段で入賞検知された遊技球を前記始動保留球としての第1始動保留球として記憶する一方で、前記第2入賞検知手段で入賞検知された遊技球を前記始動保留球としての第2始動保留球として記憶するようになっており、
    前記乱数読出手段には、前記第1入賞検知手段における入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す第1乱数読出手段と、前記第2入賞検知手段における入賞検知を契機として大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を読み出す第2乱数読出手段と、を含み、
    前記大当り抽選手段は、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されていない場合であって前記第1始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第1乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値と前記大当り判定値とを比較して前記大当り抽選としての第1大当り抽選を実行するとともに、前記第2始動保留球が前記保留記憶手段に記憶されている場合には、前記第2乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値と前記大当り判定値とを比較して前記大当り抽選としての第2大当り抽選を実行するようになっており、
    前記変動内容決定手段は、前記第1大当り抽選及び前記第2大当り抽選で大当りに当選した場合には大当り演出用の変動内容を決定し、前記第1大当り抽選で大当りに当選しなかった場合には前記第1乱数読出手段が読み出した変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定し、前記第2大当り抽選で大当りに当選しなかった場合には前記第2乱数読出手段が読み出した変動内容判定用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動内容を決定するようになっており、
    前記大当り事前判定手段は、前記第1入賞検知手段における入賞検知時に、当該入賞検知を契機に読み出された大当り判定用乱数の値が前記第1大当り抽選で大当りに当選する大当り値であるか否かを事前判定するようになっており、
    前記予告制御手段は、前記予告実行決定手段が前記大当り予告演出の実行可を決定した場合に、前記第1実行条件又は前記第2実行条件が成立した時点における第1始動保留球の記憶数分の図柄変動ゲームが、前記第1始動保留球に基づき実行されて終了する迄の間に実行される図柄変動ゲーム毎に前記特定演出を実行し、前記大当り予告演出を実行するように前記予告実行手段を制御可能に構成されており、
    前記大当り種には、前記大当り遊技終了後、前記開放条件の成立を契機とした前記開閉手段の単位時間当りの開放時間を増加させる開放時間増加状態を所定回数の図柄変動ゲームが終了する迄の間、付与する特定大当りを含み、
    前記遊技状態制御手段は、前記大当り種決定手段が前記特定大当りを決定した場合に、前記大当り遊技の終了後に前記遊技状態を開放時間増加状態に制御するとともに、前記所定回数の図柄変動ゲームの終了後に前記遊技状態を開放時間非増加状態に制御して前記開放時間増加状態を終了させるようになっており、
    前記事前判定記憶手段は、前記第1大当り抽選又は前記第2大当り抽選で大当りに当選することを前記記憶非保持条件とし、前記第1大当り抽選又は前記第2大当り抽選で大当りに当選した後、少なくとも前記開放時間増加状態が開始される迄に前記記憶非保持状態に移行する一方で、前記開放時間増加状態の終了を前記復帰条件とし、前記開放時間増加状態の終了を契機として前記記憶保持状態に移行するようになっており、
    前記予告規制手段は、前記遊技状態が前記開放時間増加状態に制御されている間、前記第1入賞検知手段における入賞検知に基づく第1実行条件及び前記第2実行条件の成立を契機とした大当り予告演出の実行を規制するとともに、前記開放時間増加状態の終了後、当該開放時間増加状態が終了された時点で前記保留記憶手段に記憶されている第1始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を更に規制する請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記予告規制手段は、前記開放時間増加状態が終了された時点で前記保留記憶手段に記憶されている第1始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間に加えて、更に1回の図柄変動ゲームが前記第1始動保留球に基づいて終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制する請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記乱数読出手段が読み出した大当り判定用乱数の値及び変動内容判定用乱数の値を前記始動保留球の記憶数に対応付けて記憶する乱数記憶手段と、前記乱数記憶手段及び前記保留記憶手段の記憶内容を電源供給が停止された後も記憶保持させるバックアップ手段と、を更に備え、
    前記事前判定記憶手段は、前記電源供給が停止されたことを前記記憶非保持条件とし、前記電源供給の停止を契機として前記記憶非保持状態に移行する一方で、前記電源供給が開始されたことを前記復帰条件とし、前記電源供給の開始を契機として前記記憶保持状態に移行するようになっており、
    前記予告規制手段は、前記電源供給が開始された時点で前記保留記憶手段に記憶されている始動保留球に基づく全ての図柄変動ゲームが終了する迄の間、前記大当り予告演出の実行を規制する請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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