(第一実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10と該パチンコ遊技機10が遊技場の遊技機設置設備(遊技島)に設置された際に並設される遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が略示されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される貸出用遊技媒体としての遊技球(貸し球)と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。具体的に言えば、カードユニット装置11は、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠13が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠13の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠13に重なるように組み付けられている。このため、中枠13は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口15を有するとともに、該窓口15の下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)16を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口15を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠13に装着される。また、前枠14には、窓口15のほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用装飾ランプ17と、左側枠用装飾ランプ18と、右側枠用装飾ランプ19とが配置されている。各枠用装飾ランプ17,18,19は、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズ17a,18a,19aで覆って構成されている。
前枠14には、窓口15の左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ20aと、右スピーカ20bとが配置されている。左スピーカ20aと右スピーカ20bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ20a及び右スピーカ20bの装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠13の前面側であって前枠14の下部には、上皿16から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)21が装着されている。また、中枠13の前面側であって下皿21の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル22が装着されている。また、前枠14には、下皿21の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ20cが配置されている。下スピーカ20cは、中枠13に装着されている。
上皿16には、その左方側に機内部から払出される遊技球の払出口16aが設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路16bが連設されており、さらに右方側に貯留通路16b内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿16に貯留された遊技球は、貯留通路16bにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル22の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、下皿21には、上皿16から溢れ出て流下した遊技球の出口21aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部21bが遊技球の出口21aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル22の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域YH1を形成する誘導レール23が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール23によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路23aが形成されるとともに、誘導レール23の内側に遊技領域YH1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール23の外側となる遊技領域YH1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域YH2とされている。
図2において、遊技盤YBの遊技領域YH1の左下方には、7セグメント型の表示手段としての第1特図表示器H0と、7セグメント型の表示手段としての第2特図表示器H1が隣接されている。また、遊技盤YBの遊技領域YH1には、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器H2が配設されている。また、遊技盤YBの遊技領域YH1には、装飾部材としてのセンター役物CYが設けられている。第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器H0で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。
そして、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、第1特図表示器H0と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では111種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。111種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]の8種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[123])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に表示される特図と、可変表示器H2に表示される飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0又は第2特図表示領域H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0又は第2特図表示領域H1に小当り図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[123]の確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤YBの左下方であって、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1の下方に、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて3種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、右側LEDだけが点灯する、左側LEDだけが点灯することにより、複数種類の普図を示している。なお、以下では、説明の都合上、2つのLEDが共に点灯することにより示す普図を普図「0」とし、右側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「1」とし、左側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「2」とする。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10に表示された普図が「1」「2」の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10に表示された普図が「0」である場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物CYの下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口を有する第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。この第1始動入賞口25及び第1始動口センサSE1により、第1始動入賞手段が構成されている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞口25の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口と、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根(普通電動役物)26とを備えた第2始動入賞口27が配設されている。
第2始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSE2(図3に示す)が設けられている。この第2始動入賞口27及び第2始動口センサSE2により、第2始動入賞手段が構成されている。第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口27の第2始動用入球口は、常には開閉羽根26が閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口が閉鎖されている状態において第2始動入賞口27は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口は、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口が開放されている状態において第2始動入賞口27は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。第1始動入賞口25と第2始動入賞口27は、遊技盤YBの遊技領域YH1に発射される遊技球の流下方向(上下方向)に沿って並設されており、本実施形態の遊技盤YBには始動条件を付与し得る始動条件装置(入賞検知手段)が複数設けられていることとなる。なお、本実施形態の第1始動入賞口25及び第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、3球の賞球を払い出させるようになっている。
また、センター役物CYであって、可変表示器H2の上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉28aを備えた入賞手段としての上大入賞口装置(特別電動役物)28が配設されている。上大入賞口装置28の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3に示す)が配設されている。上大入賞口装置28は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、第2始動入賞口27の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉29aを備えた入賞手段としての下大入賞口装置(特別電動役物)29が配設されている。下大入賞口装置29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE4(図3に示す)が配設されている。下大入賞口装置29は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機10は、2つの大入賞口を有し、遊技盤YBの上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉(上大入賞口扉28a又は下大入賞口扉29a)が開動作して大入賞口(上大入賞口装置28又は下大入賞口装置29)が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。なお、本実施形態の上大入賞口装置28は、遊技球の入球を契機に、14球の賞球を払い出させるようになっている。また、本実施形態の下大入賞口装置29は、遊技球の入球を契機に、12球の賞球を払い出させるようになっている。
また、図2に示すように、第1特図表示器H1及び第2特図表示器H2の下部には、第1保留表示器Raが配設されている。第1保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。
第1特図始動保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第1保留表示器Raは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、1個の発光手段が点灯している場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。従って、遊技者は、第1保留表示器Raの表示内容を見て、保留されている第1の変動ゲームの回数が減ったときには、現在第1の変動ゲームが実行されていることを認識することができる。また、可変表示器H2は、その表示領域の一部に、第1特図始動保留記憶数に対応する数の第1保留表示画像Gaを表示することにより、第1特図始動保留記憶数を示している。例えば、1個の第1保留表示画像Gaが表示されている場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。従って、遊技者は、第1保留表示画像Gaの表示内容を見て、保留されている第1の変動ゲームの回数が減ったときには、現在第1の変動ゲームが実行されていることを認識することができる。なお、第1保留表示画像Gaの方が、第1保留表示器Raよりも大きく、また、目立つように遊技機中央に表示されるため、遊技者は、通常、第1保留表示画像Gaを見て保留されている第1の変動ゲームの回数を認識するようになっている。
また、図2に示すように、第1保留表示器Raの下部には、第2保留表示器Rbが配設されている。第2保留表示器Rbは、第2始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特図始動保留記憶数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2の変動ゲーム(又は第1の変動ゲーム)中に第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると第2特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第2保留表示器Rbは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、1個の発光手段が点灯している場合には1回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。従って、遊技者は、第2保留表示器Rbの表示内容を見て、保留されている第2の変動ゲームの回数が減ったときには、現在第2の変動ゲームが実行されていることを認識することができる。また、可変表示器H2は、その表示領域の一部に、第2特図始動保留記憶数に対応する数の第2保留表示画像Gbを表示することにより、第2特図始動保留記憶数を示している。例えば、1個の第2保留表示画像Gbが表示されている場合には1回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。従って、遊技者は、第2保留表示画像Gbの表示内容を見て、保留されている第2の変動ゲームの回数が減ったときには、現在第2の変動ゲームが実行されていることを認識することができる。なお、第2保留表示画像Gbの方が、第2保留表示器Rbよりも大きく、また、目立つように遊技機中央に表示されるため、遊技者は、通常、第2保留表示画像Gbを見て保留されている第2の変動ゲームの回数を認識するようになっている。
また、センター役物CYの左方には、作動ゲート24が配設されている。作動ゲート24の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE5(図3に示す)が設けられている。作動ゲート24は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口27を開状態とするか否か(第2始動入賞口27に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口27は、開閉羽根26により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口27は、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26が開放されることにより第2始動入賞口27が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26の開放によって第2始動入賞口27に遊技球を入賞させることができるため、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では4/1439)から高確率(本実施形態では36/1439)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、確変状態は、次の大当りが生起される迄の間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。この入球率向上状態において、開閉羽根26は、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態(非確変状態)である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1460msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、9球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、9球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。また、本実施形態の入球率向上状態は、確変図柄(大当り遊技)の種類及び確変大当りとなる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたかによって付与されるか否かが決定される。
また、本実施形態のパチンコ機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態を付与する時短機能を備えている。時短状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、開閉羽根26は、前述同様、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合と異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1460msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。本実施形態では、非確変大当りとなるとき、大当り遊技終了後、時短状態が付与されるようになっている。
次に、本実施形態のパチンコ機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4〜図5に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H0〜H2に大当り図柄(及び大当りの図柄組み合わせ)が停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、上大入賞口装置28(又は下大入賞口装置29)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では16ラウンド又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、上大入賞口扉28a又は下大入賞口扉29aの開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に上大入賞口装置28又は下大入賞口装置29は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、大当り抽選に当選した場合、図4〜図5に示す6種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、6種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器H0に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D及び図柄Fの5つのグループに分類される。
そして、図柄Aには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち30種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち15種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち15種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Fには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち35種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図4に示す図柄Gには、小当り遊技に対応する10種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示器H1に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図5に示すように、図柄a、図柄b、図柄d〜図柄fの5つのグループに分類される。そして、図柄aには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち42種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄bには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち8種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄dには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち15種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄eには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち18種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄fには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち17種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図5に示す図柄gには、小当り遊技に対応する10種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R特別確変大当り遊技」と示す。16R特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、16R特別確変大当り遊技における16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において上大入賞口装置28の上大入賞口扉28aを「1回」開放させるように設定されている。また、16R特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。なお、図4〜図5では、確変状態が付与されてから次回の大当りまで入球率向上状態が付与される場合を「リミットなし」と表記している。
また、16R特別確変大当り遊技では、オープニング時間として「7(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25(秒)」が、エンディング時間として「12(秒)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、16R特別確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25(秒)」は最大時間となる。なお、図4〜図5には図示しないが、16R特別確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1.0(秒)」に設定されている。
図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、15ラウンド目及び16ラウンド目のラウンド遊技における下大入賞口装置29の開放態様を、16R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R通常確変大当り遊技」と示す。16R通常確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、16R通常確変大当り遊技では、ラウンド遊技において下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aを「1回」開放させるように設定されている。また、16R通常確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、16R通常確変大当り遊技では、オープニング時間として「7(秒)」が、エンディング時間として「12(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、16R通常確変大当り遊技において1ラウンド目〜14ラウンド目では、下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。また、16R通常確変大当り遊技において15ラウンド目〜16ラウンド目では、下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.1(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図4〜図5には図示しないが、16R通常確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されている。それとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R短縮大当り遊技」と示す。16R短縮大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、16R短縮大当り遊技における16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aを「1回」開放させるように設定されている。また、16R短縮大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、16R短縮大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「0.1(秒)」が、エンディング時間として「0.996(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図4〜図5には図示しないが、16R短縮大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されている。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、16R短縮大当り遊技のラウンド遊技時間(0.1(秒))は、1回のラウンド遊技において、下大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、16R短縮大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.1(秒))内に、入球上限個数となる「10球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R確変大当り遊技」と示す。2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)をそれぞれ「1回」ずつ開放させるように設定されている。また、2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。また、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが、入球率向上状態は付与されない。
また、2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.5(秒)」が、エンディング時間として「0.996(秒)」がそれぞれ設定されている。つまり、2R確変大当り遊技におけるオープニング時間及びエンディング時間は、16R短縮大当り遊技のオープニング時間、及びエンディング時間と同一時間に設定されている。また、図4〜図5には図示しないが、2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.5(秒))は、1回のラウンド遊技において、下大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.5(秒))内に、入球上限個数となる「10球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R特別非確変大当り遊技」と示す。16R特別非確変大当り遊技では、ラウンド遊技における上大入賞口装置28の開放態様を、16R特別確変大当り遊技の開放態様と同一としている。また、16R特別非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、16R特別非確変大当り遊技における16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において上大入賞口装置28(の上大入賞口扉28a)を「1回」開放させるように設定されている。また、16R特別非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されずに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として時短状態が付与されるようになっている。
また、16R特別非確変大当り遊技では、オープニング時間として「7(秒)」が、エンディング時間として「12(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、16R特別非確変大当り遊技において1ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技では、上大入賞口装置28(の上大入賞口扉28a)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図4〜図5には図示しないが、16R特別非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「1.0(秒)」に設定されている。以上により、16R特別非確変大当り遊技における各ラウンド遊技の上大入賞口装置28の上大入賞口扉28aの開放態様、及び入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームの回数は、16R特別確変大当り遊技と同じとなっている。すなわち、16R特別非確変大当り遊技と、16R特別確変大当り遊技は、見た目が全く同じとなっており、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームが実行されるまで、確変状態が付与されているか否かを認識できないようにすることができる。
図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄fに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄fに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R通常非確変大当り遊技」と示す。16R通常非確変大当り遊技では、ラウンド遊技における下大入賞口装置29の開放態様を、16R通常確変大当り遊技における開放態様と同一としている。また、16R通常非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「10球」に設定されている。また、16R通常非確変大当り遊技における16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)を「1回」開放させるように設定されている。また、16R通常非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されずに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として時短状態が付与されるようになっている。
また、16R通常非確変大当り遊技では、オープニング時間として「7(秒)」が、エンディング時間として「12(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、16R通常非確変大当り遊技において1ラウンド目〜14ラウンド目のラウンド遊技では、下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、16R通常非確変大当り遊技において15ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技では、下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.1(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図4〜図5には図示しないが、16R通常非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。これにより、16R通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技の下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aの開放態様、及び入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームの回数は、16R通常確変大当り遊技と同じとなっている。つまり、16R通常非確変大当り遊技と、16R通常確変大当り遊技は、見た目が全く同じとなっており、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームが実行されるまで、確変状態が付与されているか否かを認識できないようにすることができる。
図柄Gに分類される小当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄gに分類される小当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「10球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)を「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態を継続して付与させるとともに、小当り抽選の当選時に時短状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも時短状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後に入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が通常状態であれば小当り遊技終了後も通常状態を継続させる。
また、小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「1(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、小当り遊技におけるラウンド遊技の下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.5(秒)」に設定されているとともに、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「2.0(秒)」が設定されている。これにより、小当り遊技における1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「0.5(秒)+2.0(秒)+0.5(秒)」からなる「3(秒)」に設定されていることになる。このため、小当り遊技のラウンド遊技時間は、2R確変大当り遊技の1ラウンド目で下大入賞口装置29(の下大入賞口扉29a)が開放してから2ラウンド目で下大入賞口装置29が閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。従って、2R確変大当り遊技における下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aの開放態様と、小当り遊技における下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aの開放態様は同一となっており、見た目が同じとなっている。また、2R確変大当り遊技又は小当り遊技の当選時に入球率向上状態が付与されていた場合には、2R確変大当り遊技又は小当り遊技終了後において入球率向上状態の付与状態を継続するため、入球率向上状態の付与状態から2R確変大当り遊技又は小当り遊技のいずれかであるかを判別することができない。このため、小当り遊技及び2R確変大当り遊技が付与されたとき、確変状態が付与されたか否かを判別できないようになっている。
なお、小当り遊技におけるラウンド遊技のラウンド遊技時間は、ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、小当り遊技のラウンド遊技時間(3(秒))は、1回のラウンド遊技において、下大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、小当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(3(秒))内に、入球上限個数となる「10球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ17〜19の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ20a〜20cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSE1と、第2始動口センサSE2と、カウントスイッチSE3と、カウントスイッチSE4等が接続されている。また、メインCPU30aには、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1と、第1保留表示器Raと、第2保留表示器Rbが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSE5が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ROM30bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
変動パターンは、図6に示すように、大当り判定又は小当り判定に当選した際に選択される当り演出用の変動パターンP0〜P4と、大当り判定及び小当り判定の何れにも当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンP5〜P14とからなる。はずれ演出用の変動パターンには、リーチを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8と、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンP9〜P14とがある。
本実施形態において当り演出用の変動パターンには、16R特別確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R特別非確変大当り遊技、16R通常非確変大当り遊技及び16R短縮大当り遊技が決定された際に選択される通常変動パターンP0〜P3がある。また、当り演出用の変動パターンには、2R確変大当り遊技又は小当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4がある。
なお、通常変動パターンP0〜P3に基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、可変表示器H2の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
以下、各変動パターンP0〜P14について詳しく説明する。
当り演出用の通常変動パターンP0〜P3に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、大当り演出用の通常変動パターンP0〜P3に基づきに基づき第2の変動ゲームが行われた場合、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。
また、2R確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0に大当り図柄が、可変表示器H2に確変示唆の図柄組み合わせがそれぞれ最終的に表示されるようになっている。同様に、2R確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1に大当り図柄が、可変表示器H2に確変示唆の図柄組み合わせがそれぞれ最終的に表示されるようになっている。例えば、2R確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2で、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図による大当り図柄が表示されるようになっている。
また、小当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0に小当り図柄が、可変表示器H2に確変示唆の図柄組み合わせがそれぞれ最終的に表示されるようになっている。同様に、小当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1に小当り図柄が、可変表示器H2に確変示唆の図柄組み合わせがそれぞれ最終的に表示されるようになっている。例えば、小当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2で、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図による小当り図柄が表示されるようになっている。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。同様に、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2でリーチ演出が行われた後、飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
そして、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、通常変動後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、通常変動後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるパターンとなっている。例えば、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第1の変動ゲームが行われると、図柄変動ゲーム開始後、通常変動が行われ、可変表示器H2において飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると共に、第1特図表示器H0において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
なお、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。すなわち、メインCPU30aは、16R特別確変大当り遊技、16R特別非確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R短縮大当り遊技又は16R通常非確変大当り遊技の付与が決定された場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定しやすくなっている。本実施形態では、メインCPU30aは、当り演出用の通常変動パターンP0〜P3のうち、変動時間が長い変動パターンほど(本実施形態では、P0<P1<P2<P3の順番)決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の通常変動パターンP5〜P8のうち、変動時間が長い変動パターンほど(本実施形態では、P5<P6<P7<P8の順番)決定しにくくなっている。
また、本実施形態において、当り演出用の変動パターンP0〜P3及びはずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8に基づく図柄変動ゲームでは、図6に示すように、3種類のリーチ演出N,S1,S2のうち、いずれかのリーチ演出が行われるようになっている。例えば、リーチ演出Nは、飾図によるリーチの図柄組み合わせが表示された後、残り1列(本実施形態では、中列)を変動させて飾図を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている(ノーマルリーチ演出とも言う)。また、リーチ演出S1,S2は、リーチ演出Nが実行されて、全列の飾り図柄が一旦停止表示した後、例えば、特定のキャラクタが登場し、登場キャラクタの名称で呼ばれる「○○リーチ」へ移行(発展)して飾り図柄を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている(スーパーリーチ演出とも言う)。本実施形態では、リーチ演出N(ノーマルリーチ演出)が通常のリーチ演出となり、リーチ演出S1,S2(スーパーリーチ演出)が段階的に発展する特別リーチ演出となる。
そして、本実施形態では、リーチ演出の種類に応じて、大当り遊技状態が付与される割合(大当り信頼度又は大当り期待度)を異ならせている。より詳しく言えば、リーチ演出Nよりリーチ演出S1,S2の方が、大当り遊技状態が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、リーチ演出Nよりリーチ演出S1,S2の方が、大当り遊技状態が付与される期待度(可能性)が高まることを示している。大当り遊技状態が付与される割合は、各リーチ演出が行われる変動パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に振り分ける際の振り分け態様に応じて決定される。即ち、リーチ演出の大当り遊技状態が付与される割合を高くするためには、当該リーチ演出が図柄変動ゲームにおいて出現する割合(大当りの場合とはずれリーチの場合に出現する全体の割合)に対して、大当りの場合に当該リーチ演出が出現する割合を高めると共にはずれリーチの場合に当該リーチ演出が出現する割合を低める(又はいずれか一方を行う)ように変動パターンを振り分ければよい。このように大当り遊技状態が付与される割合を異ならせることにより、リーチの図柄組み合わせが表示され、リーチ演出が行われた場合には、当該リーチ演出の種類に応じて遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1438までの全1439通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では36個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
本実施形態において、当り判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数と同一のものである。また、大当り判定値も、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値は、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値と同じものである。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1438までの全1439通りの整数)の中から定められている。なお、小当り判定値は、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームとで(第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われるかを示す特別図柄変動処理フラグの値によって)、その数が異なっている。具体的には、第1の変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数(本実施形態では8個)は、第2の変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数(本実施形態では1個)よりも多く設定されている。なお、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分乱数の値を書き換えることで特図振分乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数と同一のものである。
なお、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させるかにより決定された大当り図柄が図柄A〜D,Fのうち(第2の変動ゲームの場合、図柄a,b、d〜fのうち)どのグループに分類されるか異なっている。具体的には、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させることを示す特別図柄変動処理フラグに、第1の変動ゲームを行うことを示す[0]が設定されている場合、図柄A〜D,Fのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄Aに分類される図柄は5/100の確率で表示され、図柄Bに分類される図柄は30/100の確率で表示され、図柄Cに分類される図柄は15/100の確率で表示されることとなる。また、大当り図柄として図柄Dに分類される図柄は15/100の確率で表示され、図柄Fに分類される図柄は35/100の確率で表示されることとなる。
また、特別図柄変動処理フラグに、第2の変動ゲームを行うことを示す[1]が設定されている場合、図柄a,b、d〜fのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄aに分類される図柄は42/100の確率で表示され、図柄bに分類される図柄は8/100の確率で表示され、図柄dに分類される図柄は15/100の確率で表示され、図柄eに分類される図柄は18/100の確率で表示されることとなる。また、大当り図柄として図柄fに分類される図柄は17/100の確率で表示されることとなる。他方、小当りの決定時(大当り判定が否定となって小当り判定で肯定となった場合)には、10種類の小当り図柄の中から図柄が決定され、はずれの決定時(大当り判定及び小当り判定が否定となった場合)、1種類のはずれ図柄の中から図柄が決定される。また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、RAM30cには、大当り判定及び小当り判定がはずれた場合に、大当り信頼度が他のリーチ演出と比較して高い特別リーチ演出(リーチ演出S1,S2)を実行させるかどうかを判定する際に用いる特別リーチ判定用乱数が記憶されている。特別リーチ判定用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、0〜232の全233通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特別リーチ判定用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特別リーチ判定用乱数の値を書き換えることで特別リーチ判定用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特別リーチ判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっている。
また、ROM30bには、特別リーチ判定値が記憶されている。特別リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、特別リーチ演出を実行させるかどうかを判定する特別リーチ抽選(特別リーチ判定)で用いる判定値であり、特別リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜232までの全233通りの整数)の中から定められている。なお、特別リーチ判定値は、図7に示すように、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われるかを示す特別図柄変動処理フラグの値及び入球率向上状態の有無により、その数が異なっている。具体的には、図7(a)に示すように、第1の変動ゲームが実行されるときであって、入球率向上状態が付与されていないとき、特別リーチ判定値は、0〜1となっている。また、図7(a)に示すように、第1の変動ゲームが実行されるときであって、入球率向上状態が付与されているとき、特別リーチ判定値は、設定されていない。また、図7(a)に示すように、第2の変動ゲームが実行されるときであって、入球率向上状態が付与されているとき、特別リーチ判定値は、0〜1となっている。また、図7(a)に示すように、第2の変動ゲームが実行されるときであって、入球率向上状態が付与されていないとき、特別リーチ判定値は、設定されていない。
また、RAM30cには、大当り判定及び小当り判定がはずれとなり、特別リーチ判定に当選しなかった場合に、リーチ演出を実行させるか否かを判定する際に用いるリーチ判定用乱数が記憶されている。リーチ判定用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、0〜240の全241通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値をリーチ判定用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されているリーチ判定用乱数の値を書き換えることでリーチ判定用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、リーチ判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっている。
また、ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、図柄変動ゲームがはずれとなる場合に、リーチ演出を実行させるか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、リーチ判定値は、図7に示すように、確変状態の有無、入球率向上状態の有無及び始動保留球の記憶数により、その数が異なっている。具体的には、図7(b)に示すように、入球率向上状態が付与されていないとき、特図始動保留記憶数が「0」「1」の場合、リーチ判定値は、0〜31となっている。入球率向上状態が付与されていないとき、特図始動保留記憶数が「2」の場合、リーチ判定値は、0〜15となっている。入球率向上状態が付与されていないとき、特図始動保留記憶数が「3」以上の場合、リーチ判定値は、0〜2となっている。また、図7(b)に示すように、入球率向上状態が付与されていて、確変状態が付与されていないとき、リーチ判定値は、0〜5となっている。また、図7(b)に示すように、入球率向上状態及び確変状態が付与されているとき、リーチ判定値は、0〜3となっている。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を図8に従って説明する。特別図柄入力処理は、メインCPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
メインCPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1においてメインCPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、ステップ5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。このとき、メインCPU30aは、1加算後の第1特図始動保留記憶数を表すように第1保留表示器Raの表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、1加算後の第1特図始動保留記憶数を表すために、1加算後の第1特図始動保留記憶数を指定する第1保留コマンドを出力する。続いて、メインCPU30aは、リーチ判定用乱数の値と、特別リーチ判定用乱数の値と、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、メインCPU30aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5においてメインCPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。このとき、メインCPU30aは、1加算後の第2特図始動保留記憶数を表すように第2保留表示器Rbの表示内容を変更させる。また、メインCPU30aは、1加算後の第2特図始動保留記憶数を表すために、1加算後の第2特図始動保留記憶数を指定する第2保留コマンドを出力する。続いて、メインCPU30aは、リーチ判定用乱数の値と、特別リーチ判定用乱数の値と、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について図9〜図11に基づき説明する。メインCPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
メインCPU30aは、まず、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技(或いは小当り遊技)中であるか否か判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、メインCPU30aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、メインCPU30aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値[0]を設定する(ステップS18)。次に、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特別リーチ判定用乱数、特図振分乱数及び小当り図柄振分乱数の値を取得する(ステップS20)。
より詳しくは、メインCPU30aは、最も早く記憶した第1特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出す。また、メインCPU30aは、乱数を読み出した後、第1特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。同様に、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。同様に、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第1記憶領域に記憶されている各種乱数を第1特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。また、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を1減算した際、1減算後の第1特図始動保留記憶数を表すように第1保留表示器Raの表示内容を変更させる。また、メインCPU30aは、1減算後の第1特図始動保留記憶数を表すために、1減算後の第1特図始動保留記憶数を指定する第1保留コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、図10に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS21)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1439としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、36/1439としている。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS22)。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS23)。
その後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS24)。具体的に言えば、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄A〜C,Fに分類される場合には、当り演出用の通常変動パターンP0〜P3の中から決定する。一方、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄Dに分類される場合には、当り演出用の特定変動パターンP4を決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、第1の変動ゲームであるか否か(特別図柄変動処理フラグに[0]が設定されているか否か)によって、変更されるようになっている。具体的には、第1の変動ゲームである場合、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、8/1439としており、第2の変動ゲームである場合における小当り判定の判定結果が肯定となる確率(本実施形態では1/1439)より高くなっている。
ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、小当りの変動であることを示す小当りフラグに[1]を設定する(ステップS27)。そして、メインCPU30aは、取得した小当り図柄振分乱数に基づき、特図による小当り図柄(図柄G)の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS28)。その後、メインCPU30aは、小当り遊技に対応する当り演出用の変動パターンP4を決定する(ステップS29)。変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。なお、その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出のうち予め決められた特別リーチ演出を実行させるかどうかを判定する特別リーチ判定を行う(ステップS30)。本実施形態では、メインCPU30aは、ステップS30の処理時においてRAM30cから取得した特別リーチ判定用乱数が、特別リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
詳しく説明すると、図7(a)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、メインCPU30aは、2/233の確率で特別リーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されているときに(確変状態の有無にかかわらず)、必ず特別リーチ判定を否定判定する。このため、第1の変動ゲームにおいて、入球率向上状態が付与されているときには、特別リーチ演出が実行されないようになっている。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(特別リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、メインCPU30aは、変動パターンとして、特別はずれリーチ演出用の変動パターンP7,P8の中から変動パターンを決定する(ステップS32)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の特別リーチ判定の判定結果が否定の場合(特別リーチ判定にはずれた場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS33)。本実施形態では、メインCPU30aは、ステップS33の処理時においてRAM30cから取得したリーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。なお、リーチ判定値は、リーチ演出を行うか否かの内部抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、リーチ判定値は、遊技状態、第1特図始動保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値によって異なるようになっている。
詳しく説明すると、図7(b)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図始動保留記憶数が「0」「1」である場合には、メインCPU30aは、32/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図始動保留記憶数が「2」である場合には、16/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図始動保留記憶数が「3」である場合には、3/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。このように、第1特図始動保留記憶数の数が多いほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、リーチ判定の当選確率が低くなる。このため、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームの消化が早くすることができる。その一方、第1特図始動保留記憶数の数が少ないほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、リーチ判定の当選確率が高くなる。このため、第1特図始動保留記憶数の数が少ないときには、リーチ演出を実行させて変動時間を長くする確率を高くして、第1の変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、特別図柄変動処理フラグが「0」である場合であって、入球率向上状態が付与されている場合、確変状態が付与されていないときには、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数に関係なく、6/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。また、特別図柄変動処理フラグが「0」のときであって、入球率向上状態及び確変状態が付与されているときには、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数に関係なく、4/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、無駄なはずれリーチ演出の実行を抑制し、保留される第2の変動ゲームを素早く実行させることができる。
そして、ステップS33の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS34)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8の中から変動パターンを決定する(ステップS35)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS33の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS36)。次に、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14の中から変動パターンを決定する(ステップS37)。このとき、保留記憶数及び入球率向上状態の有無により、メインCPU30aにより決定される変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図始動保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ演出用の変動パターンP12又は変動時間が24秒のはずれ演出用の変動パターンP14を決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図始動保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ演出用の変動パターンP11を決定し、第1特図始動保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ演出用の変動パターンP10を決定する。このように、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、変動時間が短い変動パターンが決定される。このため、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。このため、第1特図始動保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターンP13、7秒の変動パターンP11、3秒の変動パターンP9のうちいずれかのはずれ演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、15秒の変動パターンP13を高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、変動時間を長くして、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させる時間を稼ぐようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図9に示すように、RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS38)。次に、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS39)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、特別リーチ判定用乱数、特図振分乱数及び小当り図柄振分乱数の値を取得する(ステップS40)。
より詳しくは、メインCPU30aは、最も早く記憶した第2特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出す。また、メインCPU30aは、乱数を読み出した後、第2特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「1」に対応付けられた第2記憶領域に記憶する。同様に、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「2」に対応付けられた第1記憶領域に記憶する。同様に、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数「4」に対応付けられた第2記憶領域に記憶されている各種乱数を第2特図始動保留記憶数「3」に対応付けられた第2記憶領域に記憶する。また、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を1減算した際、1減算後の第2特図始動保留記憶数を表すように第2保留表示器Rbの表示内容を変更させる。また、メインCPU30aは、1減算後の第2特図始動保留記憶数を表すために、1減算後の第2特図始動保留記憶数を指定する第2保留コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、図11に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS41)。なお、本実施形態において、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1439としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、36/1439としている。
ステップS41の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、大当りの変動であることを示す大当りフラグに[1]を設定する(ステップS42)。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS43)。
ステップS43の処理後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する当り演出用の変動パターンP0〜P4を決定する(ステップS44)。具体的に言えば、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄a,b,e,fに分類される場合(すなわち、16R特別確変大当り遊技、16R特別非確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R通常非確変大当り遊技、16短縮大当り遊技が決定された場合)には、大当り演出用の通常変動パターンP0〜P3の中から決定する。なお、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄dに分類される場合(すなわち、2R確変大当り遊技が決定された場合)には、当り演出用の特定変動パターンP4を決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS45)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS41の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS46)。なお、本実施形態において、第2の変動ゲームである場合、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、1/1439としており、第1の変動ゲームである場合の小当り確率(8/1439)よりも低くなっている。
ステップS46の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、小当りの変動であることを示す小当りフラグに[1]を設定する(ステップS47)。そして、メインCPU30aは、取得した小当り図柄振分乱数の値に基づき、特図による小当り図柄(図柄g)の中から第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS48)。その後、メインCPU30aは、小当り遊技に対応する当り演出用の変動パターンP4を決定する(ステップS49)。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS45の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS46の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、特別リーチ演出を実行させるかどうかを判定する特別リーチ判定を行う(ステップS50)。本実施形態では、メインCPU30aは、ステップS50の処理時においてRAM30cから取得した特別リーチ判定用乱数が、特別リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
詳しく説明すると、図7(a)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されているときに(確変状態の有無にかかわらず)、メインCPU30aは、2/233の確率で特別リーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、必ず特別リーチ判定を否定判定する。このため、第2の変動ゲームにおいて、入球率向上状態が付与されていないときには、特別リーチ演出が実行されないようになっている。
そして、ステップS50の判定結果が肯定の場合(特別リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS51)。次に、メインCPU30aは、変動パターンとして、特別はずれリーチ演出用の変動パターンP7,P8の中から変動パターンを決定する(ステップS52)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS45の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS50の判定結果が否定の場合(特別リーチ判定にはずれた場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS53)。なお、リーチ判定値は、遊技状態及び第2特図始動保留記憶数の値によって異なるようになっている。
詳しく説明すると、図7(b)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第2特図始動保留記憶数が「0」「1」である場合には、メインCPU30aは、32/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第2特図始動保留記憶数が「2」である場合には、16/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第2特図始動保留記憶数が「3」以上である場合には、3/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。このように、第2特図始動保留記憶数の数が多いほど、すなわち、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、リーチ判定の当選確率が低くなる。このため、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、保留されている第2の変動ゲームの消化が早くすることができる。その一方、第2特図始動保留記憶数の数が少ないほど、すなわち、保留されている第2の変動ゲームが少ないほど、リーチ判定の当選確率が高くなる。このため、第2特図始動保留記憶数の数が少ないときには、リーチ演出を実行させて変動時間を長くする確率を高くして、第2の変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、特別図柄変動処理フラグが「1」のときであって、入球率向上状態が付与されている場合、確変状態が付与されていないときには、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数に関係なく、6/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。また、特別図柄変動処理フラグが「1」のときであって、入球率向上状態及び確変状態が付与されているときには、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数に関係なく、4/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、無駄なはずれリーチ演出の実行を抑制し、保留される第2の変動ゲームを素早く実行させることができる。
そして、ステップS53の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS54)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8の中から変動パターンを決定する(ステップS55)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS45の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS53の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS56)。次に、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14の中から変動パターンを決定する(ステップS57)。このとき、保留記憶数及び入球率向上状態の有無により、決定されるはずれ演出用の変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図始動保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ演出用の変動パターンP12又は変動時間が24秒のはずれ演出用の変動パターンP14を決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図始動保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ演出用の変動パターンP11を決定し、第2特図始動保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ演出用の変動パターンP10を決定する。このように、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、変動時間が短い変動パターンが決定される。このため、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、保留されている第2の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方、保留されている第2の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。このため、第2特図始動保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターンP13、7秒の変動パターンP11、3秒の変動パターンP9のうちいずれかのはずれ演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、第2特図始動保留記憶数が「2」「3」である場合には、3秒の変動パターンP9を高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときであって、第2の変動ゲームがたくさん保留されているときには、変動時間を短くして、保留されている第2の変動ゲームをなるべく早く実行させるようになっている。また、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、第2特図始動保留記憶数が「1」「0」である場合には、変動パターンP13を高確率で選択するようになっている。これにより、第2特図始動保留記憶数が少なくなったときには、第2の変動ゲームの時間をなるべく長くして遊技球が入賞検知される時間を稼いでいる。これにより、第2の変動ゲームが連続して実行しやすくしている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS45の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
このような特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、メインCPU30aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、第2始動入賞口27は、入球率向上状態が付与されているとき、開閉羽根26が開状態となり遊技球が入賞しやすくなっているので、結果的に入球率向上状態が付与されている確変状態又は時短状態においては第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっている。そして、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、確変状態が付与されるか否かの割合は第1の変動ゲームとは異ならないが、確変状態が付与されるときには、どの大当り遊技が付与されやすいかは異なっている。すなわち、特図振分乱数の振り分けが異なっており、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、16R特別確変大当り遊技又は16R特別非確変大当り遊技が付与されやすい。16R特別確変大当り遊技及び16R特別非確変大当り遊技は、その他の大当り遊技よりも大入賞口装置28,29の開放時間が長くなっており、賞球を獲得しやすくなっている。また、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、大入賞口装置29の開放時間が短いために、賞球の獲得が殆ど期待できない16R短縮大当り遊技が付与されないようになっている。これにより、第2の変動ゲームで大当りとなった場合、賞球の獲得を期待することができる。また、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、第1の変動ゲームで大当りとなる場合よりも16R通常確変大当り遊技又は16R通常非確変大当り遊技が付与されにくくなっている。このように、入球率向上状態においては第2の変動ゲームが連続実行されやすくなっており、その第2の変動ゲームにて大当りとなる場合、第1の変動ゲームと比較して16R特別確変大当り遊技又は16R特別非確変大当りが付与される確率が高くなっている。このことから、入球率向上状態が付与される確変状態又は時短状態において大当りが連続するときには、遊技者にとって有利となっている。
また、メインCPU30aは、第1始動保留球として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第1の変動ゲームの場合)と比較して、第2始動保留球として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第2の変動ゲームの場合)の方が、小当り判定を肯定する確率が低くなるようにした。このため、入球率向上状態が付与されており、第2の変動ゲームが行われやすい状況において、遊技者にとって利益が期待できない小当り遊技が付与される可能性が低くなる。すなわち、入球率向上状態が付与された状態において、遊技者にストレスを感じさせることなく、遊技の興趣を向上させることができる。
以上により、本実施形態において、主制御基板30のRAM30cは、保留記憶手段となる。また、可変表示器H2は、演出実行手段となる。また、メインCPU30aは、乱数取得手段、当り判定手段、リーチ判定手段、変動パターン決定手段となる。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について、16R特別確変大当り遊技、16R特別非確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R通常非確変大当り遊技、16R短縮大当り遊技及び2R確変大当り遊技の大当り遊技毎に説明する。
最初に、16R特別確変大当り遊技又は16R特別非確変大当りが付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(7秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って上大入賞口装置28の上大入賞口扉28aが開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って上大入賞口装置28の上大入賞口扉28aが閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(1.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(12秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。
その際、メインCPU30aは、16R特別確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。
また、メインCPU30aは、16R特別非確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、確変フラグ及び作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、各フラグ及び作動回数は、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグ及び作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、16R通常確変大当り遊技又は16R通常非確変大当りが付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(7秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜14ラウンド目のラウンド遊技を制御する。14ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、メインCPU30aは、14ラウンド目と15ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、15ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.1秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、15ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが開放される。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、15ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが閉鎖される。
15ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、16ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、15ラウンド目と16ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、16ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、16ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に16ラウンド目のラウンド遊技を終了する。そして、メインCPU30aは、16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(12秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。
その際、メインCPU30aは、16R通常確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、16R通常非確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「0」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、16R通常非確変大当り遊技が付与された場合には、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
次に、16R短縮大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.004秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.1秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って下大入賞口装置29の下大入賞口扉29aが閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、16ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(0.996秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。その際、メインCPU30aは、16R短縮大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。
次に、2R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.004秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.5秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aを開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.5秒)が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max0.5秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aを開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(0.5秒)が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(0.996秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。メインCPU30aは、2R確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技が付与される場合、当該2R確変大当り遊技が付与される図柄変動ゲーム開始時において作動フラグに「1」が設定されていれば(入球率向上状態が付与されていれば)、当該作動フラグに「1」を設定する。一方、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技が付与される場合、当該2R確変大当り遊技が付与される図柄変動ゲーム開始時において作動フラグに「1」が設定されていなければ(入球率向上状態が付与されていなければ)、作動フラグに「1」を設定しないようになっている。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合(小当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max3秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、下大入賞口扉29aを、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の下大入賞口扉29aの開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aを開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(0.5秒)が経過したならば、1回目の下大入賞口扉29aの開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aを閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aの1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(2.0(秒))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2回目の下大入賞口扉29aの開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、下大入賞口扉29aを開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(0.5(秒))が経過したならば、2回目の下大入賞口扉29aの開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、インターバル時間(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(0.996秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、小当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、小当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように2R確変大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、2R確変大当り遊技と小当り遊技は、大入賞口扉の開放態様からその違いを区別することができない。また、2R確変大当り遊技及び小当り遊技となる場合、図柄変動ゲームの演出内容、当り遊技の演出内容、当り遊技終了後における入球率向上状態の有無などが同じである。このため、2R確変大当り遊技又は小当り遊技終了後、確変状態が付与されているか否かについて秘匿されるようになっている。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて各種処理を実行すると共に、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
例えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力するようになっている。また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定するようになっている。さらに、統括CPU31aは、最終停止図柄として大当り図柄が指定されると、当該大当り図柄に対応する大当り遊技の種類に基づき、大当り遊技の具体的な演出内容を決定し、各制御基板32〜34に決定した大当り遊技の具体的な演出内容を指示するようになっている。また、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、各制御基板32〜34にオープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドをそれぞれ出力するようになっている。また、統括CPU31aは、第1保留コマンド又は第2保留コマンドを入力すると、当該保留コマンドを表示制御基板32に出力するようになっている。
以下、飾り図柄による図柄組み合わせの決定についての詳しい処理について説明する。
まず、図柄変動ゲーム終了時に、可変表示器H2に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(以下、単に確定図柄と示す場合もある)を決定するための処理について説明する。本実施形態の統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄及び変動パターンに基づき、図柄変動ゲーム終了時、可変表示器H2に確定停止表示させる飾図の図柄組み合わせを決定するようになっている。
具体的には、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特図A,B,C,a,bの場合には、確定図柄として、確変大当り遊技が付与されることを認識しうる大当りの図柄組み合わせを決定する。なお、本実施形態において、確変大当り遊技が付与されることを認識しうる大当りの図柄組み合わせは、[111][333][555][777]となっている。また、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特図D,d,G,gの場合には、確定図柄として、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が特図F,e,fの場合には、確定図柄として、非確変大当り遊技が付与されること(確変状態が付与されないこと)を認識しうる大当りの図柄組み合わせを決定する。なお、本実施形態において、非確変大当り遊技が付与されることを認識しうる大当りの図柄組み合わせは、[222][444][666][888]となっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8が指定された場合、飾り図柄による図柄組み合わせとして、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14が指定された場合、飾り図柄による図柄組み合わせとして、はずれの図柄組み合わせを決定する。そして、以上のように、統括CPU31aは、飾り図柄による図柄組み合わせを決定すると、飾り図柄による図柄組み合わせを指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンに基づき、飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に確定停止表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力するとオープニング演出を実行させ、ラウンドコマンドを入力するとラウンド演出を実行させ、エンディングコマンドを入力するとエンディング演出を実行させる。
また、サブCPU32aは、第1保留コマンドを入力すると、当該第1保留コマンドにて指定された第1特図始動保留記憶数に応じた数の第1保留表示画像Gaを表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。これにより、遊技者は、第1保留表示画像Gaの数から、第1の変動ゲームが何回保留されているかを認識することができる。同様に、サブCPU32aは、第2保留コマンドを入力すると、当該第2保留コマンドにて指定された第2特図始動保留記憶数に応じた数の第2保留表示画像Gbを表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。これにより、遊技者は、第2保留表示画像Gbの数から、第2の変動ゲームが何回保留されているかを認識することができる。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、複数回の図柄変動ゲームに亘って大当りの可能性を示唆する予告演出(以下、連続予告と示す場合がある)を実行可能に構成されている。本実施形態の予告演出では、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知され、始動保留球として記憶される際、当該始動保留球を表す第1保留表示画像Gaの表示態様を変更させる(第1保留表示画像Gaを予め定められたキャラクタに変更させる)ようになっている。そして、第1の変動ゲームが実行される毎に、表示変更した第1保留表示画像Gaの表示位置を変更させると共に、当該始動保留球に基づく第1の変動ゲーム(予告演出の対象となる図柄変動ゲーム)が実行されるまで複数回の第1の変動ゲームに亘って表示させる。これにより、当該始動保留球に基づく第1の変動ゲームで大当りとなる可能性を示唆するようになっている。同様に、本実施形態の予告演出では、第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知され、始動保留球として記憶される際、当該始動保留球を表す第2保留表示画像Gbの表示態様を変更させる(第2保留表示画像Gbを予め定められたキャラクタに変更させる)ようになっている。そして、第2の変動ゲームが実行される毎に、表示変更した第2保留表示画像Gbの表示位置を変更させ、当該始動保留球に基づく第2の変動ゲーム(予告演出の対象となる図柄変動ゲーム)が実行されるまで複数回の第2の変動ゲームに亘って表示させる。これにより、当該始動保留球に基づく第2の変動ゲームで大当りとなる可能性を示唆するようになっている。
以下、予告演出を実行するための処理について説明する。図12、図13に基づき、メインCPU30aが実行する予告設定処理について説明する。なお、この予告設定処理は、メインCPU30aにより所定周期毎に実行され、また、特別図柄入力処理の後、特別図柄開始処理前に実行されるようになっている。
メインCPU30aは、予告設定処理を実行すると、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知されたか否かを判定する(ステップS101)。すなわち、メインCPU30aは、第1検知信号又は第2検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、当該第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27への遊技球の入賞検知時に取得した特別リーチ判定用乱数の値が、特別リーチ判定値と一致するか否かを判定する(ステップS102)。なお、前記特別リーチ判定値は、図7(a)に示すように、特別図柄変動処理フラグ及び入球率向上状態の有無により変更されるようになっている。すなわち、メインCPU30aは、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞検知されたときであって、入球率向上状態が付与されていないときには、2/233の確率でステップS102の処理を肯定判定する。一方、メインCPU30aは、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞検知されたときであって、入球率向上状態が付与されているときには、必ずステップS102の処理を否定判定する。従って、第1始動入賞口25に入賞検知されたときには、入球率向上状態が付与されていないときのみ、予告演出が実行可能となっている。入球率向上状態が付与されているときには、第2の変動ゲームが優先的に実行され、第2の変動ゲームが連続して実行される可能性が高い。すなわち、入球率向上状態が付与されているときに予告演出を開始させたとしても、第2の変動ゲームが優先的に、且つ、連続的に実行される可能性が高く、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが実行させるために遊技を中断する必要があり、不都合がある。このため、第1の変動ゲームにおいて、入球率向上状態が付与されているときには、連続予告が実行されないようになっている。
また、メインCPU30aは、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞検知されたときであって、入球率向上状態が付与されていないときには、必ずステップS102の処理を否定判定する。一方、メインCPU30aは、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞検知されたときであって、入球率向上状態が付与されているときには、2/233の確率でステップS102の処理を肯定判定する。このため、第2始動入賞口27に入賞検知されたときには、入球率向上状態が付与されているときのみ、予告演出が実行可能となっている。入球率向上状態が付与されていないときには、第2の変動ゲームが実行され難く、複数回の第2の変動ゲームが保留されることはまれとなっている。すなわち、予告演出が開始されたとしても、複数回の第2の変動ゲームに亘って予告演出が連続的に実行される可能性は低くなっている。このため、第2の変動ゲームにおいて、入球率向上状態が付与されていないときには、連続予告が実行されないようになっている。
また、入賞検知時に取得した特別リーチ判定用乱数が特別リーチ判定値と一致した場合にのみ、予告演出を実行するようになっているため、予告演出の対象となった図柄変動ゲーム(予告演出開始時に記憶された始動保留球に基づく図柄変動ゲーム)では、大当り演出又は特別リーチ演出を経由するはずれリーチ演出が実行されるようになっている。
ステップS102の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、大当り遊技中又は小当り遊技中であるか否かを(大当りフラグ又は小当りフラグに「1」が設定されているか否か)を判定する(ステップS103)。ステップS103の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第1特図始動保留記憶数及び第2特図始動保留記憶数を読み出す。そして、メインCPU30aは、当該第1特図始動保留記憶数及び第2特図始動保留記憶数が「0」であって、且つ、図柄変動ゲームが実行されていない状態であるか否かを判定する(ステップS104)。
この判定結果が否定の場合、すなわち、第1特図始動保留記憶数が「0」でない場合、第2特図始動保留記憶数が「0」でない場合又は図柄変動ゲームが実行されている場合、メインCPU30aは、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)当り判定用乱数を除いて、第1特図始動保留記憶数に対応付けられた第1記憶領域に記憶された当り判定用乱数及び第2特図始動保留記憶数に対応付けられた第2記憶領域に記憶された当り判定用乱数を全て読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出した当り判定用乱数が大当り判定値のいずれかと一致するか否か判定する(ステップS105)。
例えば、第1特図始動保留記憶数が「2」であって、第2特図始動保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞口25に遊技球が検知され、第1特図始動保留記憶数が「3」となった場合には、第1特図始動保留記憶数が「1」に対応する第1記憶領域に記憶された当り判定用乱数が大当り判定値と一致するか否かを判定すると共に、第1特図始動保留記憶数が「2」に対応する第1記憶領域に記憶された当り判定用乱数が大当り判定値と一致するか否かを判定することとなる。そして、メインCPU30aは、どちらかの当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合、判定結果を肯定とし、両方の当り判定用乱数が大当り判定値と一致しない場合には、判定結果を否定とする。このステップS105の処理により、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、途中の図柄変動ゲームで大当り遊技が実行されないことを確認することができる。
ステップS105の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、同様に、ステップS105で読み出した当り判定用乱数が小当り判定値のいずれかと一致するか否か判定する(ステップS106)。例えば、第1特図始動保留記憶数が「2」であって、第2特図始動保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞口25に遊技球が検知され、第1特図始動保留記憶数が「3」となった場合には、第1特図始動保留記憶数が「1」に対応する第1記憶領域に記憶された当り判定用乱数が小当り判定値と一致するか否かを判定すると共に、第1特図始動保留記憶数が「2」に対応する第1記憶領域に記憶された当り判定用乱数が小当り判定値と一致するか否かを判定することとなる。そして、メインCPU30aは、どちらかの当り判定用乱数が小当り判定値と一致する場合、判定結果を肯定とし、両方の当り判定用乱数が小当り判定値と一致しない場合には、判定結果を否定とする。このステップS106の処理により、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、途中の図柄変動ゲームで小当り遊技が実行されないことを確認することができる。
ステップS106の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)リーチ判定用乱数を除いて、第1特図始動保留記憶数に対応付けられた第1記憶領域に記憶されたリーチ判定用乱数及び第2特図始動保留記憶数に対応付けられた第2記憶領域に記憶されたリーチ判定用乱数を全て読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出したリーチ判定用乱数がリーチ判定値のいずれかと一致するか否か判定する(ステップS107)。
例えば、第1特図始動保留記憶数が「2」であって、第2特図始動保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞口25に遊技球が検知され、第2特図始動保留記憶数が「3」となった場合には、第1特図始動保留記憶数が「1」に対応する第1記憶領域に記憶されたリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致するか否かを判定すると共に、第1特図始動保留記憶数が「2」に対応する第1記憶領域に記憶されたリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致するか否かを判定することとなる。そして、メインCPU30aは、どちらかのリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致する場合、判定結果を肯定とし、両方のリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致しない場合には、判定結果を否定とする。このステップS107の処理により、予告演出の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、途中の図柄変動ゲームではずれリーチ演出が実行されないことを確認することができる。
なお、ステップS107におけるリーチ判定値は、リーチ判定値が取り得る値の全てとしている。すなわち、本実施形態では、ステップS107におけるリーチ判定値を「0〜31」としている。これにより、どのような遊技状態となったとしても、このリーチ判定値と一致しなければ、リーチ演出が実行されないこととなる。
また、ステップS107の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)当り判定用乱数が大当り判定値と一致するか否かを判定する(ステップS108)。すなわち、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する。
そして、ステップS108の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されているか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに「1」が設定されているか否か(第2の変動ゲームか否か)を判定する(ステップS110)。ステップS110の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、連続予告の対象となる図柄変動ゲームで表示される大当り図柄が特別図柄aであるか否かを判定する(ステップS111)。より詳しくは、メインCPU30aは、今回入賞検知されたときに取得してRAM30cに記憶させる(最新の)特図振分乱数が特別図柄aを示す乱数であるか否かを判定する。
ステップS111の判定結果が肯定のとき、メインCPU30aは、(ステップS101で第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知されたと判定したため)第2特図始動保留記憶数を指定すると共に、予告演出の開始を指示する演出指定コマンドを出力し(ステップS112)、予告設定処理を終了する。
一方、ステップS109の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに「0」が設定されているか否か(第1の変動ゲームか否か)を判定する(ステップS113)。ステップS113の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、(ステップS101で第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたと判定したため)第1特図始動保留記憶数を指定すると共に、予告演出の開始を指示する演出指定コマンドを出力し(ステップS112)、予告設定処理を終了する。これらのステップS108〜S111の処理により、入球率向上状態が付与されているときに、予告演出の対象となる図柄変動ゲームで大当りとなる場合には、16R特別確変大当り遊技が付与されることを認識できる。その一方で、ステップS108〜S113の処理により、入球率向上状態が付与されていないときに、予告演出の対象となる図柄変動ゲームで大当りとなる場合には、いずれの大当り遊技が付与されるかを認識できないようになっている。
また、ステップS108の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されているか否かを判定する(ステップS114)。ステップS114の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに「1」が設定されているか否か(第2の変動ゲームか否か)を判定する(ステップS115)。ステップS115の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、(ステップS101で第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知されたと判定したため)第2特図始動保留記憶数を指定すると共に、予告演出の開始を指示する演出指定コマンドを出力し(ステップS112)、予告設定処理を終了する。
一方、ステップS114の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに「0」が設定されているか否か(第1の変動ゲームか否か)を判定する(ステップS116)。ステップS116の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、(ステップS101で第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されたと判定したため)第1特図始動保留記憶数を指定すると共に、予告演出の開始を指示する演出指定コマンドを出力し(ステップS112)、予告設定処理を終了する。なお、ステップS109〜ステップS116の処理により、入球率向上状態が付与されているときには、第2の変動ゲームが実行されているときのみ予告演出が実行可能となっており、入球率向上状態が付与されていないときには、第1の変動ゲームで実行されているときのみ予告演出が実行可能となっている。
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合、すなわち、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞検知されなかった場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS102の判定結果が否定の場合、すなわち、特別リーチ判定用乱数の値が特別リーチ判定値と一致しない場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS103の判定結果が肯定の場合、すなわち、大当り遊技中又は小当り遊技中である場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。
また、ステップS104の判定結果が肯定の場合、すなわち、当該第1特図始動保留記憶数及び第2特図始動保留記憶数が「0」であって、且つ、図柄変動ゲームが実行されていない状態である場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS105の判定結果が肯定の場合、すなわち、記憶された当り判定用乱数が大当り判定値のいずれかと一致する場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS106の判定結果が肯定の場合、すなわち、記憶された当り判定用乱数が小当り判定値のいずれかと一致する場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS107の判定結果が肯定の場合、すなわち、記憶されたリーチ判定用乱数がリーチ判定値のいずれかと一致する場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS110、ステップS1115の判定結果が否定の場合、すなわち、第2の変動ゲームでない場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS111の判定結果が否定の場合、すなわち、大当り図柄が特別図柄aでない場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。また、ステップS113,ステップS116の判定結果が否定の場合、すなわち、第1の変動ゲームでない場合、メインCPU30aは、予告演出の実行指示を行わず、そのまま予告設定処理を終了する。
なお、予告設定処理を実行する時点では、特別図柄入力処理の後であるため、メインCPU30aは、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27に遊技球が入賞した結果として、第1特図始動保留記憶数又は第2特図始動保留記憶数に1加算して、RAM30cの記憶内容をすでに書き換えている。また、特別図柄開始処理の実行前であるため、第1特図始動保留記憶数又は第2特図始動保留記憶数に1加算後、当該第1特図始動保留記憶数及び第2特図始動保留記憶数から1減算されてはいない。
次に、予告演出を実行させるか否かを決定するために、統括制御基板31が実行する処理について説明する。統括CPU31aは、演出指示コマンドを入力すると、実行中の図柄変動ゲームが存在するか否かを判定する。なお、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを出力すると、全図柄停止コマンドを出力するまで、図柄変動ゲームが実行中であることを示す変動フラグをRAM31cに設定するようになっている。また、統括CPU31aは、実行中の図柄変動ゲームが存在しない場合、演出指示コマンドを表示制御基板32に出力する。
統括CPU31aは、図柄変動ゲームを実行中である場合、実行させている図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンがはずれ演出用の変動パターンであるか否かを判定する。なお、統括CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドを出力して図柄変動ゲームを開始させるとき、出力する変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンをRAM31cの所定の記憶領域に記憶するようになっている。
実行させている図柄変動ゲームの演出内容を特定するはずれ演出用の変動パターンである場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを表示制御基板32に出力するようになっている。一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、実行中の図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動ゲームがはずれ演出用の変動パターンでない場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを出力しない(予告演出の実行指示を行わない)。これにより、図柄変動ゲーム中に予告演出が開始される場合、当該図柄変動ゲームでは、リーチ演出又は大当り演出が行われることなく、そのままはずれとなる。
そして、表示制御基板32のサブCPU32aは、当該演出指示コマンドを入力すると、演出指示コマンドにより指示された特図始動保留記憶数を特定する。そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第1特図始動保留記憶数である場合、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられた第1保留表示画像Gaの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第2特図始動保留記憶数である場合、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられた第2保留表示画像Gbの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を記憶しておき、図柄変動ゲームが実行されると、各保留表示画像の表示位置の変更に伴って、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を適正な位置に変更表示させるようになっている。詳しく説明すると、サブCPU32aは、表示態様を変更させた保留表示画像に対応付けられた第1特図始動保留記憶数又は第2特図始動保留記憶数を記憶する。そして、サブCPU32aは、表示態様を変更させた保留表示画像に対応付けられた特図始動保留記憶数が第1特図始動保留記憶数である場合に、第1の変動ゲームが実行されると、表示態様を変更させた第1保留表示画像Gaに対応付けられた第1特図始動保留記憶数を1減算する。それと共に、サブCPU32aは、表示態様を変更した第1保留表示画像Gaを1減算後の第1特図始動保留記憶数に対応する表示位置に表示させる。同様に、サブCPU32aは、表示態様を変更させた保留表示画像に対応付けられた特図始動保留記憶数が第2特図始動保留記憶数である場合に、第2の変動ゲームが実行されると、表示態様を変更させた第2保留表示画像Gbに対応付けられた第2特図始動保留記憶数を1減算する。それと共に、サブCPU32aは、表示態様を変更した第2保留表示画像Gbを1減算後の第2特図始動保留記憶数に対応する表示位置に表示させる。
例えば、図14に示すように、第1特図始動保留記憶数が「2」であって、第2特図始動保留記憶数が「0」であるときに、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知され、演出指示コマンドが出力された場合、可変表示器H2は、第1特図始動保留記憶数「3」に対応する第1保留表示画像Gaを表示する(図14(a))。それと共に、可変表示器H2は、第1特図始動保留記憶数「3」に対応する第1保留表示画像Gaを予め定めたキャラクタに変更する。そして、第1の変動ゲームが実行されると、表示態様を変更させた第1保留表示画像Gaに対応付けられた第1特図始動保留記憶数が「2」となる。これにより、可変表示器H2は、第1保留表示画像Gaの数を2個とすると共に、第1特図始動保留記憶数「2」に対応する第1保留表示画像Gaを予め定めたキャラクタに変更する(図14(b))。さらに第1の変動ゲームが実行されると、表示態様を変更させた第1保留表示画像Gaに対応付けられた第1特図始動保留記憶数が「1」となる。これにより、可変表示器H2は、第1保留表示画像Gaの数を1個とすると共に、第1特図始動保留記憶数「1」に対応する第1保留表示画像Gaを予め定めたキャラクタに変更する(図14(c))。
そして、第1の変動ゲーム終了後、連続予告の対象となる図柄変動ゲームを実行させる(図14(d))。その際、可変表示器H2は、表示態様を変更させた第1保留表示画像Gaを消去する。そして、当該第1の変動ゲームでは、大当り演出又は特別リーチ演出を経由するはずれリーチ演出が実行される。なお、図14では、予告演出が開始された以後は、遊技球が入賞検知されないものとして説明している。
以上により、本実施形態のメインCPU30a及び統括CPU31aは、予告判定手段となる。また、メインCPU30a、統括CPU31a及びサブCPU32aは、演出制御手段となる。
以上詳述したように、第一実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知された際に取得した当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合には、予告演出が実行可能であると判定する。また、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知された際に取得した当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合であって、当該第2特図始動保留球に基づく図柄変動ゲーム終了時に16R特別確変大当り遊技を実行させると決定した場合には、予告演出が実行可能であると判定する。すなわち、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知された際に取得した当り判定用乱数が大当り判定値と一致し、当該第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知された際に取得した特図振分乱数が特別図柄aを示すときには、予告演出が実行可能であると判定する。一方、統括CPU31aは、当該図柄変動ゲーム終了時に16R特別確変大当り遊技以外の大当り遊技を実行させると決定した場合には、予告演出を実行させないように構成されている。
このため、第1特図始動保留記憶数が記憶されたときから、予告演出が複数回の図柄変動ゲームに亘って実行される場合には、遊技者は、連続予告の対象となる第1の変動ゲームが大当りとなる可能性があることを認識することができる。そして、第2特図始動保留記憶数が記憶されたときから、予告演出が複数回の第2の変動ゲームに亘って実行される場合には、遊技者は、連続予告の対象となる第2の変動ゲーム終了後に、16R特別確変大当り遊技が付与される可能性があることを認識することができる。以上のことにより、第2特図始動保留記憶数に基づく連続予告の対象となる第2の変動ゲーム終了後に付与される大当り遊技の種類を認識できるため、より一層連続予告に対して注目させることができる。また、入球率向上状態中は、第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知されやすく、第2特図始動保留記憶数に基づく図柄変動ゲームが優先的に実行されるため、入球率向上状態中において連続予告が実行されるか否かについてより注目させることができる。
(2)メインCPU30aは、16R特別確変大当り遊技、16R特別非確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R通常非確変大当り遊技、16R短縮大当り遊技、又は2R確変大当り遊技(但し、入球率向上状態が付与されているときに大当り判定に当選した場合に限る)終了後、入球率向上状態を付与する。入球率向上状態が付与されると、第2始動入賞口27に遊技球が入賞検知されやすくなって、連続して第2の変動ゲームが実行されやすくなる。このため、短い期間の間に連続して当りとなる可能性が高くなる。従って、遊技者に連続予告が開始されるか否かについて注目させることができる。
(3)メインCPU30aは、16R特別確変大当り遊技、16R通常確変大当り遊技、16R短縮大当り遊技、又は2R確変大当り遊技終了後、確変状態を付与する。確変状態が付与された場合、大当り判定に当選する確率が高くなる。すなわち、短い期間の間に連続して当りとなる可能性が高くなるため、遊技者に連続予告が開始されるか否かについて注目させることができる。
(4)メインCPU30aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知されて特図始動保留記憶数を記憶する際、特図始動保留記憶数に対応付けられた記憶領域にすでに記憶されたリーチ判定用乱数(但し、入賞検知時に取得したリーチ判定用乱数を除く)のうちいずれかがリーチ判定値と一致したときには、予告演出が実行不可能であると判定する。これにより、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが実行されるまで、はずれリーチ演出が実行されなくなる。すなわち、図柄変動ゲームがすぐにはずれとなり、遊技者を待たせることがなくなり、連続予告の対象となる図柄変動ゲームに注目させることができる。
(5)また、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知されて特図始動保留記憶数を記憶する際、特図始動保留記憶数に対応付けられた記憶領域にすでに記憶された当り判定用乱数(但し、入賞検知時に取得した当り判定用乱数を除く)のうちいずれかが大当り判定値と一致したときには、予告演出が実行不可能であると判定する。これにより、連続する予告演出(連続予告)の対象となる図柄変動ゲーム(予告演出開始時に記憶された始動保留球に基づく図柄変動ゲーム)が実行されるまでの途中の図柄変動ゲームで当りとなることを防止できる。このため、連続予告に対して注目させることができる。
(6)表示制御基板32のサブCPU32aは、予告演出を実行させる際、特図始動保留記憶数に対応する保留表示画像(報知画像)の表示態様を変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。これにより、図柄変動ゲーム実行中に取得した始動保留球に対応する保留表示画像の表示態様が変更される。このため、連続予告の対象となる図柄変動ゲームがわかりやすくなる。また、図柄変動ゲーム中であっても、遊技球が入賞検知されると同時に表示態様が変更された保留表示画像が表示されるため、遊技者は、連続予告が開始されたこと及び連続予告の対象となる図柄変動ゲームを容易に理解することができる。
(7)メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されている場合、第1始動入賞口25に遊技球が入賞検知されても、予告演出を実行させない。具体的には、入球率向上状態が付与されているときであって、特別図柄変動処理フラグが「1」であるときには、特別リーチ判定値が、設定されていない。また、第2特図始動保留記憶数に基づく第2の変動ゲームが優先的に実行されるようになっている。このため、入球率向上状態中は、第2特図始動保留記憶数に基づく第2の変動ゲームが連続しやすくなっており、複数回の第2の変動ゲームに亘って予告演出を連続して実行しやすい。一方で、入球率向上状態中は、第1特図始動保留記憶数に基づく第1の変動ゲームが途切れやすくなっており、複数回の第1の変動ゲームに亘って連続して予告演出を実行しにくい。そこで、入球率向上状態が付与されている場合、図柄変動ゲームの実行中に第1始動入賞口25により遊技球が入賞検知されたとしても、予告演出が実行不可能であると判定した。これにより、入球率向上状態中は、複数回の第2の変動ゲームに亘って予告演出を連続して実行させることができる。また、入球率向上状態中は、第1の変動ゲームにおいて予告演出を実行させないため、優先的に実行される第2の変動ゲームにて割り込まれて予告演出が連続して実行されないという事態を防止できる。
(8)メインCPU30aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知される際、入賞検知時に取得した特別リーチ判定用乱数(予告演出判定用乱数)の値が予め決められた特別リーチ判定値(予告判定値)と一致する場合、予告演出が実行可能であると判定する。そして、メインCPU30aは、連続予告が開始されたとき、予告演出開始時に記憶された(予告演出の開始契機となった)始動保留球に基づく図柄変動ゲームを実行させるときに、大当り判定にはずれた場合には、特別リーチ判定を実行する。そして、予告演出開始時に記憶された始動保留球に対応付けられた特別リーチ判定用乱数は、特別リーチ判定値と一致するため、特別リーチ判定に、必ず当選する。これにより、メインCPU30aは、特別リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の変動パターンP7,P8の中から変動パターンを決定する。このため、予告演出が開始されたときには、連続する予告演出(連続予告)の対象となる図柄変動ゲーム(予告演出開始時に記憶された始動保留球に基づく図柄変動ゲーム)は、大当り演出用の変動パターンP0〜P4又ははずれリーチ演出用の変動パターンP7,P8に基づき、実行されるようになった。従って、連続予告の対象となる図柄変動ゲームでは、大当り演出、又は大当り信頼度が高い特別リーチ演出を実行させることができる。すなわち、予告演出を実行させる場合、特別リーチ判定用乱数(予告演出判定用乱数)と特別リーチ判定値(予告判定値)とが一致するか否かを判定することにより、大当り判定にはずれたとき、連続予告演出用の遊技演出や、予め決められた高信頼度演出等の任意の遊技演出を実行させることができる。このため、連続予告が実行されたときに、連続予告の対象となる図柄変動ゲームに対して遊技者を注目させることができる。
(9)リーチ判定用乱数が取り得る値の範囲(0〜240)は、特別リーチ判定用乱数の取り得る値の範囲(0〜232)と異なるように設定されている。これにより、リーチ判定用乱数の値と、特別リーチ判定用乱数の値を異ならせることができ、予告演出の出現率をリーチ演出の出現率と関係なく設定することができる。すなわち、予告演出の対象となる図柄変動ゲームにおいて、必ず大当り演出又ははずれリーチ演出を実行させるような場合に、リーチ演出の出現率以下しか予告演出の出現率を設定することができなかった。そこで、リーチ判定用乱数が取り得る値の範囲(0〜240)は、特別リーチ判定用乱数の取り得る値の範囲(0〜232)と異なるように設定すると共に、特別リーチ判定を実行することにより、リーチ演出の出現率に関係なく予告演出の出現率を設定することができるようになった。
(10)統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知された際、実行中の図柄変動ゲームの演出時間を特定する変動パターンが、当り演出用の変動パターンP0〜P4である場合には、予告演出が実行不可能であると判定する。これにより、連続予告が開始された図柄変動ゲーム中に大当りとなって、連続予告の意義が失われる事態を防止できる。
(11)統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知された際、実行中の図柄変動ゲームの演出時間を特定する変動パターンが、はずれリーチ演出用の変動パターンP5〜P8である場合には、予告演出が実行不可能であると判定する。これにより、連続予告が開始された図柄変動ゲーム中にはずれリーチ演出が実行されて、遊技者を余分に待たせることが無くなる。このため、遊技者にはずれリーチ演出を見させてイライラさせることがなくなり、スムーズに連続予告を実行させることができる。
(12)メインCPU30aは、第1始動入賞口25により遊技球が入賞検知された際、実行中の図柄変動ゲームの演出時間を特定する変動パターンが、はずれ演出用の変動パターンである場合には、予告演出が実行可能であると判定する。これにより、はずれリーチ演出又は大当り演出が実行される図柄変動ゲーム中に、連続予告が開始されないようになった。このため、連続予告の実行が開始されて、図柄変動ゲームがはずれとなると予想できてしまっても、リーチ演出による待ち時間がなく、スムーズに次の図柄変動ゲームを開始させることができる。このため、遊技者を待たせて、不快感を与えることがない。また、連続予告の実行が開始された図柄変動ゲームで、大当り演出が実行されて、連続予告の意義が失われることを防ぐことができた。
(第二実施形態)
次に、本発明を具体化した第二実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
第二実施形態において、予告演出を実行させるか否かを決定するために、統括制御基板31が実行する処理について説明する。統括CPU31aは、演出指示コマンドを入力すると、実行中の図柄変動ゲームが存在するか否かを判定する。なお、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを出力すると、全図柄停止コマンドを出力するまで、図柄変動ゲームが実行中であることを示す変動フラグをRAM31cに設定するようになっている。また、統括CPU31aは、実行中の図柄変動ゲームが存在しない場合、演出指示コマンドを表示制御基板32に出力する。
統括CPU31aは、図柄変動ゲームを実行中である場合、実行させている図柄変動ゲームの演出時間が、図柄変動ゲーム開始から予め決められた所定の経過時間を経過したか否かを判定する。前記統括CPU31aは、前記図柄変動ゲーム開始からの(変動パターン指定コマンドを出力してからの)経過した時間を計測して、RAM31cに記憶するようになっている。また、本実施形態において、所定の経過時間は、図柄変動ゲーム開始からリーチ演出が開始するまでの時間となっている。なお、本実施形態において、変動パターンP0〜P3,P5〜P8に基づき図柄変動ゲームが実行される場合、リーチ演出が開始されるまでの時間は、一定となっている。
実行させている図柄変動ゲームの演出時間が、図柄変動ゲーム開始から予め決められた所定の経過時間を経過していない場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを表示制御基板32に出力するようになっている。一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、実行させている図柄変動ゲームの演出時間が、図柄変動ゲーム開始から予め決められた所定の経過時間を経過していた場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを出力しない(予告演出の実行指示を行わない)。これにより、図柄変動ゲームでリーチ演出中に予告演出が実行されることはないこととなる。一方、リーチ演出前であるならば、予告演出が実行される可能性があるようになっている。
そして、表示制御基板32のサブCPU32aは、当該演出指示コマンドを入力すると、演出指示コマンドにより指示された特図始動保留記憶数を特定する。そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第1特図始動保留記憶数である場合、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられた第1保留表示画像Gaの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第2特図始動保留記憶数である場合、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられた第2保留表示画像Gbの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、第一実施形態と同様に、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を記憶しておき、図柄変動ゲームが実行されると、各保留表示画像の表示位置の変更に伴って、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を適正な位置に変更表示させるようになっている。
以上により、本実施形態の統括CPU31aは、計測手段となる。
以上詳述したように、第二実施形態は、第一実施形態の効果(1)〜(9)に加えて、以下の効果を有する。
(13)統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知される際、実行中の図柄変動ゲームが開始してからの時間が、リーチ演出が開始するまでの所定の経過時間よりも前である場合には、予告演出を実行させる。その一方、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知される際、実行中の図柄変動ゲームが開始してからの時間が、リーチ演出が開始するまでの所定の経過時間以上である場合には、予告演出を実行させない。これにより、リーチ図柄が一旦停止表示されてリーチ演出が実行されているときには、連続予告が開始されないようになった。このため、リーチ演出中に、連続予告の実行が開始されることがなくなり、遊技者にはずれリーチ演出であることを悟らせることがない。従って、リーチ演出の結果を楽しみにしている遊技者に、不快感を与えることがない。
(第三実施形態)
次に、本発明を具体化した第三実施形態を説明する。なお、第一実施形態と同様の構成は、第一実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略又は簡略する。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力した場合、リーチ演出が実行されるか否かを予告するリーチ予告を実行させるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、指定された変動パターンに基づき、リーチ予告の演出内容を特定するリーチ予告パターンを決定する。リーチ予告パターンには、リーチ演出が実行される可能性が高いことを報知するリーチ予告を特定するリーチ予告パターンPAと、リーチ演出が実行される可能性が低いことを報知するリーチ予告を特定するリーチ予告パターンPBが設けられている。そして、統括CPU31aは、大当り演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合には、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合よりもリーチ予告パターンPAを高確率で決定するようになっている。一方、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合には、大当り演出用又ははずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合よりもリーチ予告パターンPBを高確率で決定するようになっている。
そして、統括CPU31aは、リーチ予告パターンを決定すると、リーチ予告パターンを指定するリーチ予告パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、リーチ予告を実行させる場合、リーチ予告を実行させる図柄変動ゲームが終了するまで、決定したリーチ予告パターンをRAM31cに記憶するようになっている。そして、表示制御基板32のサブCPU32aは、当該リーチ予告パターン指定コマンドを入力すると、指定されたリーチ予告パターンに応じて、リーチ予告を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。これにより、可変表示器H2は、全列の飾り図柄が変動表示されているとき、所定のキャラクタ等を表示して、リーチ演出の可能性が高い(又は低い)ことを報知するリーチ予告を実行する。
次に、第三実施形態において、予告演出を実行させるか否かを決定するために、統括制御基板31が実行する処理について説明する。統括CPU31aは、演出指示コマンドを入力すると、実行中の図柄変動ゲームが存在するか否かを判定する。なお、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを出力すると、全図柄停止コマンドを出力するまで、図柄変動ゲームが実行中であることを示す変動フラグをRAM31cに設定するようになっている。また、統括CPU31aは、実行中の図柄変動ゲームが存在しない場合、演出指示コマンドを表示制御基板32に出力する。
統括CPU31aは、図柄変動ゲームを実行中である場合、実行させている図柄変動ゲームにおいて、リーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行されるか(又は実行されているか、或いは実行されたか)否かを判定する。具体的には、統括CPU31aは、リーチ予告を実行させることを示すリーチ予告パターンPAがRAM31cの所定の記憶領域に記憶されているか否かを判定する。
この判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを表示制御基板32に出力するようになっている。一方、この判定結果が肯定の場合、リーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行される場合、統括CPU31aは、入力した演出指示コマンドを出力しない(予告演出の実行指示を行わない)。これにより、図柄変動ゲームでリーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行されるときに、予告演出が実行されることはないこととなる。
そして、表示制御基板32のサブCPU32aは、当該演出指示コマンドを入力すると、演出指示コマンドにより指示された特図始動保留記憶数を特定する。そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第1特図始動保留記憶数である場合、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられた第1保留表示画像Gaの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、そして、サブCPU32aは、特定した特図始動保留記憶数が第2特図始動保留記憶数である場合、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられた第2保留表示画像Gbの表示態様を予め定めたキャラクタに変更させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、第一実施形態と同様に、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を記憶しておき、図柄変動ゲームが実行されると、各保留表示画像の表示位置の変更に伴って、表示態様を変更した保留表示画像の表示位置を適正な位置に変更表示させるようになっている。
そして、本実施形態の統括CPU31aは、図柄変動ゲームの具体的な演出内容を特定する演出実行パターン(リーチ予告パターン)を複数種類のリーチ予告パターンの中から決定する演出内容決定手段となる。
以上詳述したように、第三実施形態は、第一実施形態の効果(1)〜(9)に加えて、以下の効果を有する。
(14)統括CPU31aは、図柄変動ゲームの実行中に遊技球が入賞検知された際、演出実行パターンとしてのリーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行されるとき、予告演出が実行不可能であると判定する。すなわち、統括CPU31aは、予め決められた高信頼度演出実行パターンであるリーチ予告パターンPAに基づき、リーチ予告が実行されるときは、予告演出を実行させないようにしている。これにより、リーチ予告パターンPAに基づく遊技演出(リーチ予告)が実行されるときには、連続予告が開始されないようになった。このため、連続予告の実行が開始されて、図柄変動ゲームがはずれとなると予想できてしまっても、リーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行されるときに、連続予告の実行が開始されることがなくなる。また、遊技者にリーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告が実行されるにもかかわらずはずれ演出又ははずれリーチ演出が実行されることを悟らせることがない。従って、リーチ予告パターンPAに基づくリーチ予告の結果を楽しみにしている遊技者に、不快感を与えることがない。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、メインCPU30aは、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなるときであって、入球率向上状態が付与されているとき、大当り図柄として特別図柄a以外の特別図柄が決定される場合には、連続予告の実行を規制した。この別例として、特別図柄a以外の特別図柄が大当り図柄であった場合であっても、連続予告を実行させても良い。例えば、確変状態が付与される特別図柄a,b,dが決定される場合に、連続予告を実行させてもよい。このようにすれば、入球率向上状態が付与されているときに、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが大当りとなった場合、遊技者は、確変状態が付与されて、確変状態が継続することを認識することができ、連続予告の結果に注目させることができる。
・上記実施形態において、メインCPU30aは、リーチ判定用乱数の値を特別リーチ判定用乱数の値として流用してもよい。この場合、リーチ判定値と特別リーチ判定値を、一致しないように設定する必要がある。これにより、特別リーチ判定用乱数の値を用意しなくてもよいため、乱数の記憶量及び乱数更新処理の負担を少なくすることができる。
・上記実施形態では、メインCPU30aは、予告演出開始の契機となる始動保留球に対応付けられて記憶された当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合であって、入球率向上状態が付与されている場合、連続予告の対象となる図柄変動ゲームにて特別図柄aが表示されるか否かを判定している(ステップS109,S110)。この別例として、メインCPU30aは、予告演出開始の契機となる始動保留球に対応付けられて記憶された当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合には、予告演出を実行させても良い。すなわち、ステップS108〜S110の処理を省略しても良い。
・上記実施形態において、メインCPU30aは、ステップS102において、特別リーチ判定用乱数と特別リーチ判定値が一致するか否かを判定していたが、判定しなくても良い。また、このとき、メインCPU30aは、ステップS102の処理の代わりに、予告演出開始の契機となる始動保留球に対応付けられて記憶されるリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致するか否かを判定しても良い。このようにすれば、連続予告の対象となる図柄変動ゲームが、はずれとなる場合、必ずはずれリーチ演出が実行されるようになる。
・上記実施形態において、リーチ判定値及びリーチ確率は、遊技状態(確変状態の有無、保留記憶数など)に応じて変更されなくても良い。同様に、特別リーチ判定値は、遊技状態(入球率向上状態の有無、特別図柄変動処理フラグの値など)に応じて変更されなくても良い。
・上記実施形態において、リーチ判定値及びリーチ確率は、特別図柄変動処理フラグ、確変状態の有無によって変更しても良い。同様に、特別リーチ判定値は、特図始動保留記憶数、確変状態の有無によって変更しても良い。また、はずれ演出用の変動パターンの選択確率は、確変状態の有無によって変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類は、任意に変更しても良い。例えば、16R特別確変大当り遊技と、16R特別非確変大当り遊技だけが付与されるパチンコ機としても良い。また、大当り遊技のラウンド数、入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数を変更しても良い。例えば、10ラウンドの大当り遊技を付与しても良いし、大当り遊技後、50回の図柄変動ゲームが終了するまで入球率向上状態を付与しても良い。
・上記実施形態の統括CPU31aは予告演出を実行させるか否かを決定したが、必ず実行させるようにしても良い。
・上記実施形態では、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶された当り判定用乱数のうち、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)当り判定用乱数を除く当り判定用乱数が大当り判定値と一致する場合には、予告演出を開始させないようにした。この別例として、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶された当り判定用乱数が大当り判定値と一致した場合であっても、予告演出を実行させても良い。
・上記実施形態では、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶された当り判定用乱数のうち、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)当り判定用乱数を除く当り判定用乱数が小当り判定値と一致する場合には、予告演出を開始させないようにした。この別例として、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶された当り判定用乱数が小当り判定値と一致した場合であっても、予告演出を実行させても良い。
・上記実施形態では、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶されたリーチ判定用乱数のうち、今回入賞検知されたときに取得した(最新の)リーチ判定用乱数を除くリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致する場合には、予告演出を開始させないようにした。この別例として、メインCPU30aは、特図始動保留記憶数に対応付けられて記憶されたリーチ判定用乱数がリーチ判定値と一致した場合であっても、予告演出を実行させても良い。
・上記実施形態では、今回入賞検知された始動保留球に対応する保留表示画像を所定のキャラクタに変更させて、予告演出が実行される図柄変動ゲーム数を表していたが、予告演出が実行される図柄変動ゲーム数を直接表示しても良い。また、予告演出の実行開始時の保留表示画像を全て変更表示しても良い。その際、予告演出開始してから終了する迄の間に遊技球が入賞検知される場合、新たに表示される保留表示画像を、変更表示された保留表示画像とは異なる態様で表示する必要がある。
・上記実施形態では、図柄変動ゲーム開始時における特図始動保留記憶数に応じてリーチ判定値の数が変更されていたが、一定としても良い。これにより制御が簡単となる。
・上記実施形態において、小当り遊技を実行しなくても良い。
・上記実施形態では、大当り遊技中又は小当り遊技中は、予告演出の実行を決定しないように構成されていた(ステップS103参照)が、大当り遊技中又は小当り遊技中に予告演出の実行を決定してもよい。
・上記実施形態では、第1始動入賞口25と第2始動入賞口27を設け、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームを実行させていたが、何れか一方だけでも良い。
・上記実施形態では、小当り遊技における下大入賞口装置29と、2ラウンドの大当り遊技における下大入賞口装置29との開放態様が同じであれば、2ラウンドの大当り遊技における下大入賞口装置29の開放時間を変更しても良い。
・上記実施形態において、第1の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率と、第2の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率を任意に変更しても良い。例えば、第1の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率と、第2の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率を同じにしても良い。
・上記実施形態において、上大入賞口装置28と、下大入賞口装置29を備えたが、どちらか一方だけでも良い。
・上記実施形態において、特別リーチ判定値を遊技状態に応じて任意に変更しても良い。例えば、特別図柄変動処理フラグが「0」のときには、特別リーチ判定値を設定せずに、特別図柄変動処理フラグが「1」のときのみ特別リーチ判定値を設定してもよい。また、逆でも良い。
・上記第一実施形態では、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき図柄変動ゲームを実行している場合には、予告演出を実行可能と判定した。この別例として、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14及び通常のリーチ演出のみ実行されるはずれリーチ演出用の変動パターンP5,P6に基づき図柄変動ゲームを実行している場合に、予告演出を実行可能と判定しても良い。
・上記第二実施形態では、所定の経過時間を図柄変動ゲーム開始からリーチ演出開始までの時間としたが、任意に変更しても良い。例えば、はずれ演出用の変動パターンのうち、最も選択されやすいはずれ演出用の変動パターンにより特定される図柄変動ゲームの演出時間を所定の経過時間としてもよい。また、全てのはずれ演出用の変動パターンにより特定される図柄変動ゲームの演出時間のうち、最も長い演出時間を所定の経過時間としても良い。また、所定の経過時間を図柄変動ゲーム開始から通常リーチ演出が終了するまでの時間としてもよい。
・上記第三実施形態では、統括CPU31aが、指定された変動パターンに基づき、図柄変動ゲームの具体的な演出内容を決定するように構成し、統括CPU31aが高信頼度演出の実行を決定した場合に、連続予告の実行を規制するようにしても良い。例えば、統括CPU31aが、変動パターンに基づき、通常のリーチ演出又は特別リーチ演出のいずれかを実行させるかを決定するように構成し、特別リーチ演出を実行さえると決定した場合には、統括CPU31aが連続予告の実行を規制しても良い。
・上記実施形態の予告設定処理において、ステップS110、ステップS113〜ステップS116の処理を実行しなくても良い。この場合、ステップS109の判定結果が肯定の場合、又はステップS108の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、ステップS112の処理を実行することとなる。また、ステップS109の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、ステップS111の処理を実行することとなる。このようにした場合であっても、ステップS102において、メインCPU30aは、同等の処理をしている。すなわち、ステップS102において、入球率向上状態が付与されているときには、第2の変動ゲームが実行されているときのみ予告演出を実行可能としている。また、ステップS102において、入球率向上状態が付与されていないときには、第1の変動ゲームで実行されているときのみ予告演出を実行可能としている。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記予告判定手段は、図柄変動ゲームの実行中に前記始動入賞手段により遊技球が入賞検知されて前記保留記憶手段が始動保留球を記憶する際、実行中の図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンが、当り演出用の変動パターンである場合には、予告演出が実行不可能であると判定することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。