JP5336374B2 - アルミナ粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は耐湿信頼性の高いアルミナ粉末の製造方法に関する。
近年、IC等の発熱性電子部品の高機能化と高速化の進展に伴い、それが搭載された電子機器の発熱量が増大しており、半導体封止材に対しても高い放熱特性が求められている。半導体封止材の放熱特性を高めるには、熱伝導性の高いアルミナ粉末をゴム又は樹脂に含有させればよいが、通常のバイヤー法アルミナ粉末にはNaが多量に存在するので半導体封止材の耐湿信頼性を著しく損なわせた。
これを解決するため、アルミナ粉末をイオン交換樹脂の存在下で水洗し、イオン性不純物を除去することが提案された(特許文献1参照)。その実施例には、95℃で100時間の超純水抽出試験によるNaの量が2ppmになったと記載されている。しかし、車輌などの半導体封止材には一段と高い信頼性が要求されており、150℃で100時間のさらに厳しい超純水抽出試験において、Naの溶出量の少ないアルミナ粉末が求められている。特許文献1に記載の例では、このような過酷な抽出試験条件におけるNaの溶出量は30ppm程度となる。
特開2005−281063号公報
本発明の目的は、耐湿信頼性を更に改善したアルミナ粉末の製造方法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決すべく検討したところ、以下の要旨を有する本発明により、耐湿信頼性を更に改善したアルミナ粉末の提供が達成できることを見出した。
(1)電融アルミナ粉砕物を火炎中で熱処理した後、火炎処理物をpHが3〜7の超純水を用いて水洗し、以下の方法で測定されたNa の量が20ppm以下を有するアルミナ粉末を製造する方法。
[Na の量の測定方法]
アルミナ粉末と超純水を質量比1:2の割合でステンレス製の耐圧密閉容器に封入し、温度150℃の雰囲気中で100時間静置してから、20℃で30分間放冷した後、セルロースフィルターを用いて濾過し、その濾液中のLi 、Na 、K の量を原子吸光分光光度計にて測定したときのNa の量。
(2)製造されたアルミナ粉末は、Li 、Na 、K の総量が20ppm以下、粒子径が45μm未満の粒子の平均円形度が0.95以上、平均粒子径が100μm以下を有する上記(1)に記載のアルミナ粉末を製造する方法。
(3)製造されたアルミナ粉末は、化学分析によるアルカリ金属の含有量が、R O(RはLi、Na、Kを表す。)換算で1質量%(0質量%を含む)以下である上記(1)又は(2)に記載のアルミナ粉末を製造する方法。
(4)製造されたアルミナ粉末は、粒子径45〜200μmの粒子の平均円形度が0.95以上である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のアルミナ粉末を製造する方法
(5)電融アルミナ粉砕物は、化学分析によるアルカリ金属の含有量が、R O(RはLi、Na、Kを表す。)換算で3質量%以下(0質量%を含む)である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のアルミナ粉末を製造する方法。
本発明のアルミナ粉末の製造方法によれば、耐湿信頼性の高いアルミナ粉末が得られ、例えばアルミニウム配線を有する半導体素子を、140℃、3気圧の水蒸気雰囲気に曝しても350時間以上断線しない組成物、特に半導体封止材の製造が可能となる。
アルミナ粉末のNaの量(溶出量)が20ppmを超えると著しく耐湿信頼性が低下する。Naの量は少ないほど好適であり、特に10ppm以下が好ましい。このようなアルミナ粉末は、電融アルミナ粉砕物を火炎処理することによって製造できる。より高い耐湿信頼性を実現するためには、Li、Na、Kの総量が20ppm以下であることが好ましい。
アルミナ粉末中のLi、Na、Kの含有量(溶出量)は、電融アルミナ粉砕物中のそれらの含有率によって増減できる。電融アルミナ粉砕物中のNaの含有量は、例えば原料となるバイヤー法アルミナ粉末を硫酸水溶液(例えば濃度15質量%)に浸漬(例えば24時間)させることによって低減できる。また、バイヤー法アルミナ粉末をアーク炉で溶融する際にLiO、NaO、KOを添加することによってLi、Na、Kの含有量を増加させることができる。
アルミナ粉末の平均粒子径は、用途に応じて種々選択される。後記する本発明の製造方法によれば、平均粒子径が100μm以下、特に10〜95μmのアルミナ粉末を容易に製造することができる。平均粒子径は、電融アルミナ粉砕物の平均粒子径によって増減できる。平均粒子径が100μm以下であると、球状化させやすいという点で好ましい。平均粒子径が10μm以下では、火炎投入時に粒子を均一に分散させることが難しく、粒子を高度に球状化させることが難しい。粒子を高度に球状化させるという点からは、平均粒子径が10μm以上であることが好ましい。
平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定機シーラスグラニュロメーター(CILAS社製、「モデル920」)を用いて測定した。平均粒子径25〜45μmの粒子についてはサンプル2g、45〜120μmの粒子についてはサンプル4gを秤量し、直接シーラスグラニュロメーターのサンプル導入部に投入する。シーラスグラニュロメーター粒度分布測定の設定は、屈折率に水(1.330)とアルミナ(1.768)を用い、ポンプ回転数は60rpmで行った。
アルミナ粉末中の化学分析によるアルカリ金属の含有量を増やすとアルミナの融点を下げることができる。アルカリ金属の含有量が、RO(RはLi、Na、Kを表す。)換算で1質量%を超えると粒子同士の合着が進み円形度が低下する。より高い円形度を達成するためには、RO換算で好ましくは0.8〜1質量%である。
樹脂又はゴムにアルミナ粉末を高充填するには、粒子径が45μm未満のアルミナ粉末の平均円形度は0.95以上が好ましく、特に0.97以上が好ましい。なかでも、粒子径が45〜200μmのアルミナ粉末の平均円形度が0.95以上とすることによって、組成物の流動性を更に高めることができる。
アルミナ粉末の平均円形度は、火炎形成に用いる燃料ガス(例えばLPG)量、電融アルミナ粉砕物中のLi、Na、Kの含有率によって増減させることができる。粒子径が45〜200μmの粒子の平均円形度を高めるには、電融アルミナ粉砕物の化学分析によるアルカリ金属の含有量が、RO換算で3質量%以下(0質量%を含む)に調整しておくと容易となる。電融アルミナ粉砕物の化学分析によるアルカリ金属の含有量は、RO換算で、3質量%以下が好ましい。
化学分析によるアルカリ金属のRO(RはLi、Na、Kを表す。)換算量は、試料に対して4.5モル/リットルの硫酸15mlを加え、内壁が四フッ化エチレンでコーティングされたステンレス製耐圧密閉容器に封入し、温度230℃に保たれた電気乾燥機(例えばヤマト科学社製、商品名「DS−44」)内で17時間保持後、水で100mlに定容し、サンプルを調製した後、その濾液を原子吸光分光光度計(例えば島津製作所社製、商品名「AA−6800」)で分析することによって測定する。この化学分析法は、電融アルミナ粉砕物中に含有されるアルカリ金属の含有量に相当するRO(RはLi、Na、Kを表す。)換算量の測定にも適用される。
平均円形度は、Sysmex社製のフロー式粒子像解析装置「FPIA−3000」を用いて測定する。すなわち、200mlビーカーにアルミナ粉末40gを計量し、イオン交換水を100ml入れて撹拌した後、超音波洗浄器(例えばアズワン社製、商品名「超音波洗浄器強力型VS−150」)で3分間分散し、スラリーとする。次いで、受け皿を取り付けたJIS45μm篩に前記のビーカー内のスラリーを入れた後、300mlのイオン交換水を篩の上から加え、その後、粒子径に応じて以下のように測定する。なお、平均円形度は、フロー式粒子像解析装置「FPIA−3000」が、一個の粒子投影像の周囲長と粒子投影像の面積に相当する円の周囲長を解析し、下式により円形度を求め、36000個当たりの平均値を自動算出する。
円形度=(粒子投影像の周囲長)/(粒子投影像の面積に相当する円の周囲長)
以下に、各粒子径における平均円形度の測定方法を示す。
子径が45〜200μmの粒子の平均円形度]
5mlの容器に篩上の粒子を0.15〜0.20g計量し、プロピレングリコール25質量%水溶液を5ml加えた後、超音波洗浄器で10秒間分散させる。これをフロー式粒子像解析装置「FPIA−3000」に全量入れ、(トータルカウント数36000個、繰返し測定回数1回)方式で測定し、粒子範囲を45〜200μm(円相当径/個数基準)として解析する。
子径が45μm未満の粒子の平均円形度]
前記の受け皿の中で沈降したスラリーを撹拌棒で撹拌してから、その0.5mlを5mlの容器に採取し、プロピレングリコール25質量%水溶液を5ml加えた後、超音波洗浄器で10秒間分散させる。これをフロー式粒子像解析装置「FPIA−3000」に全量入れ、HPFモード/定量カウント(トータルカウント数36000個、繰返し測定回数1回)方式で測定し、粒子範囲を1.5〜45μm(円相当径/個数基準)として解析する。
本発明のアルミナ粉末の製造方法は、原料粉末として、バイヤー法アルミナ粉末の代わりに電融アルミナ粉砕物を用いたこと以外は、常法(例えば特開平11−57451号公報)の火炎処理法と同じである。
概説すれば、電融アルミナ粉砕物を火炎に噴射し、得られた球状化物を排ガスと共にブロワーによってサイクロン、バグフィルター等の捕集装置に搬送し分級・捕集する。サイクロン品とバグフィルター品等を適宜混合して所望粒度のアルミナ粉末にする。火炎の形成は、水素、天然ガス、アセチレンガス、プロパンガス、ブタン等の燃料ガスと、空気、酸素等の助燃ガスとを、炉体に設定された燃焼バーナーから噴射して行う。
電融アルミナ破砕物とはバイヤー法仮焼アルミナの溶融固化物の粉砕物のことである。その平均粒子径は、所望するアルミナ粉末の平均粒子径に応じ、例えば平均粒子径が200μm以下の範囲内で適宜選択される。
アルミナ粉末の粒子径が45〜200μm粒子の平均円形度を0.95以上にするには、電融アルミナ破砕物中の化学分析によるアルカリ金属の含有量をRO換算(RはLi、Na、Kを表す。)で3質量%以下(0質量%を含む)に調整しておくことが好ましい。RO換算の含有量が3質量%を超えると、アルミナの融点が下がるので粒子径が45μm以上の粒子の合着が生じ平均円形度0.95以上の実現が困難となり、しかも、上記のような過酷条件(150℃で100時間の超純水抽出試験)でのLi、Na、Kの総量が20ppmを超える。アルカリ金属の電融アルミナ破砕物中の含有量の下限は、RO換算で500ppmであることが好ましい。
本発明の製造方法においては、電融アルミナ破砕物中のRO量によってアルミナ粉末中のそれらの量を増減させることができる。
本発明においては、電融アルミナ破砕物の火炎処理物を水洗してLi、Na、Kを、特にNaを除去(低減も含む。以下同じ。)すれば更に本発明のアルミナ粉末の製造が容易となる。水洗には、原子吸光分光光度計において、Li成分、Na成分、及びK成分が未検出であるpHが3〜7の超純水を用いることが好ましい。このような超純水は、純水製造装置(例えばADVANTEC社製、商品名「RFD250NB」)で製造されたイオン交換水に、例えば塩酸、酢酸、硫酸等の酸を添加し、pHを調整することによって製造することができる。pHが7を超えると、アルミナ粉末からのLi、Na、Kの除去効率が低下する。pHが3未満であっても除去効率は大きく変わらないが、pH調整に用いた酸成分が残留する恐れがある。水洗に用いる超純水の好ましいpHの範囲は、3〜6である。
水洗は、電融アルミナ破砕物の火炎処理物の水スラリーを調製し撹拌して行う。撹拌装置としては、ローター・ステーターシステム(槽の中心に固定棒が設置され、その周りを撹拌用ローターが回転する仕組みの撹拌装置)のような高い剪断能力を有するものが好ましい。その一例を示せば、アシザワ・ファインテック社製の商品名「スターディスパーサーRSV175」である。撹拌中に超音波を付与することは更に好ましい。
スラリーのアルミナ粉末濃度は攪拌装置の摩耗と生産性の観点から45〜60質量%であることが好ましく、45〜50質量%がより好ましい。またより多くのアルカリ金属イオンを水洗水の中に抽出させ、除去するという観点からスラリー温度は80〜95℃であることが好ましい。撹拌時間は1〜3時間程度である。その後、スラリーはフィルタープレスで脱水処理され、乾燥されてアルミナ粉末となる。乾燥時間は温度120〜180℃で12〜60時間程度である。乾燥機は通常の棚段乾燥機で十分である。
本発明の組成物は、本発明のアルミナ粉末をゴム又は樹脂に含有させたものである。本発明の組成物は、各材料の所定量をブレンダーやヘンシェルミキサー等によりブレンドした後、加熱ロール、ニーダー、一軸又は二軸押し出し機等によって混練し冷却した後、粉砕することによって製造することができる。アルミナ粉末の含有率は用途によって異なり、その一例をあげれば40〜90体積%である。
本発明のアルミナ粉末をエポキシ樹脂に含有させたものは半導体封止材として好適である。半導体封止材の本発明のアルミナ粉末の含有率は70〜90体積%であることが好ましく、75〜85体積%がより好ましい。半導体の封止方法としては、トランスファーモールド、マルチプランジャーなどを採用することができる。
本発明の組成物に用いるゴムを例示すれば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体などである。なかでも、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴムが好ましく用いられる。
また、本発明の組成物に用いる樹脂を例示すれば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリル−アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム−スチレン)樹脂などである。なかでも、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィドが好ましく用いられる。
次に、実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
実施例1〜26、比較例1〜3
[電融アルミナ粉砕物の製造]
バイヤー法仮焼アルミナ粉末「S」(NaをNaO換算で0.5質量%含有)をアーク炉で溶融・冷却・粉砕して、電融アルミナ粉砕物「C」、及び「D」を製造した。電融アルミナ粉砕物「C」、及び「D」の製造分けは粉砕時間を調整して行った。
バイヤー法仮焼アルミナ粉末「S」の500kgを硫酸水溶液(濃度15質量%)、0.25mに24時間浸漬した後、水洗・乾燥してからアーク炉で溶融・冷却・粉砕して、電融アルミナ粉砕物「A」、「B」及び「Q」を製造した。電融アルミナ粉砕物「A」、「B」及び「Q」の製造分けは粉砕時間を調整して行った。
また、バイヤー法仮焼アルミナ粉末「S」に、NaO、KO又はLiOを添加したこと以外は、電融アルミナ粉砕物「A」の製造と同様にして電融アルミナ粉砕物を製造した。電融アルミナ粉砕物「E」、「F」、「K」、「L」及び「R」はNaOを添加して、電融アルミナ粉砕物「G」、「H」、「O」及び「P」はKOを添加して、また電融アルミナ粉砕物「I」、「J」、「M」及び「N」はLiOを添加して製造した。これらの製造分けは粉砕時間を調整して行った。
電融アルミナ粉砕物の平均粒子径及び化学分析によるアルカリ金属の含有量であるRO(RはLi、Na、Kを表す)換算量は、上記に従い測定した。それらの結果を表1に示す。
[電融アルミナ粉砕物の火炎処理(アルミナ粉末の製造)]
電融アルミナ粉砕物(比較例1は、バイヤー法仮焼アルミナ粉末を使用した。)の火炎処理は特開2001−199719号公報の図1に示す製造装置を用いて行った。燃料ガス(LPG)と助燃ガス(Oガス)の噴射量を表2のようにして火炎を形成した。電融アルミナ粉砕物又はバイヤー法仮焼アルミナ粉末は、その30kg/Hrを酸素ガス20Nm/Hrに同伴させノズルから火炎中に噴射し、得られたアルミナ粉末をバグフィルターから回収した。
[アルミナ粉末の水洗処理]
実施例23及び24を除き、実施例1〜22、25、26、及び比較例1〜3ではアルミナ粉末を以下のようにして水洗処理した。すなわち、アルミナ粉末と、原子吸光分光光度計測定においてLi成分、Na成分、及びK成分が未検出であるPHが7のイオン交換水とを混合して、アルミナ粉末濃度が40質量%の水スラリーを調製し、撹拌混合装置(アシザワ・ファインテック社製、商品名「スターディスパーサーRSV175」)を用いて1時間撹拌した後、フィルタープレスで脱水処理をした。ケーキの含水率は全て20質量%以下であった。このケーキを棚段乾燥機にて150℃で48時間乾燥してアルミナ粉末を製造した。なお、水洗処理は、実施例19〜22及び比較例2、3では水スラリーの温度を5℃にして行い、それ以外では85℃にして行った。
アルミナ粉末の平均円形度、150℃で100時間の超純水抽出試験におけるLi、Na、Kの量、及び化学分析によるアルカリ金属の含有量であるRO(RはLi、Na、K)換算量は、上記方法に従って測定した。それらの結果を表2及び表3に示す。
つぎに、表4に示される配合物30体積部とアルミナ粉末70体積部を混合してエポキシ樹脂組成物を調製し、その耐湿信頼性と流動性を以下に従い評価した。それらの結果を表2及び表3に示す。
[耐湿信頼性]
アルミニウム配線を有する16ピンモニターICをトランスファー成形し、硬化後260℃のハンダ浴に10秒間浸漬した後、140℃、3気圧の水蒸気雰囲気中で30V印加して、アルミニウム配線のオープン不良(断線)、又は成形物を超音波探査映像装置でモニタリングし、成形物にクラックが発生した個数の合計が試料個数(20個)の50%(10個)になるまでの時間を測定し、表2及び表3に示した。時間が長いほど、耐湿信頼性が高いことを示す。
[流動性]
スパイラルフロー金型を用い、EMMI−66(Epoxy Molding Material Institute;Society of Plastic Industry)に準拠したスパイラルフロー測定用金型を取り付けたトランスファー成形機を用いて、二軸押出混練機で加熱混練して調製した半導体封止材料のスパイラルフロー値を測定した。トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、保圧時間90秒とした。
スパイラルフロー値が、長ければ長いほど高い流動性を持つことを示す。
Figure 0005336374
Figure 0005336374
Figure 0005336374
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表1〜3から明らかなように、本発明のアルミナ粉末は比較例に比べて、150℃で100時間の一段と厳しい超純水抽出試験において、Naの量の少ないものであり、それを用いて製造された組成物(半導体封止材)の耐湿信頼性が著しく向上した。
本発明のアルミナ粉末は、ゴム又は樹脂組成物の充填材として使用され、該アルミナ粉末を含む組成物は、自動車、携帯電子機器、産業用機器、家庭用電化製品等のモールディングコンパウンドや放熱シート等に用いられる。特に、本発明の半導体封止材は、グラフィックチップ等の放熱特性が重要とされる用途で使用されるなど、産業上有用である。

なお、2007年7月31日に出願された日本特許出願2007−199405号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (5)

  1. 電融アルミナ粉砕物を火炎中で熱処理した後、火炎処理物をpHが3〜7の超純水を用いて水洗し、以下の方法で測定されたNaの量が20ppm以下を有するアルミナ粉末を製造する方法
    [Naの量の測定方法]
    アルミナ粉末と超純水を質量比1:2の割合でステンレス製の耐圧密閉容器に封入し、温度150℃の雰囲気中で100時間静置してから、20℃で30分間放冷した後、セルロースフィルターを用いて濾過し、その濾液中のLi、Na、Kの量を原子吸光分光光度計にて測定したときのNaの量。
  2. 製造されたアルミナ粉末は、Na、Kの総量が20ppm以下、粒子径が45μm未満の粒子の平均円形度が0.95以上、平均粒子径が100μm以下を有する請求項1に記載のアルミナ粉末を製造する方法
  3. 製造されたアルミナ粉末は、化学分析によるアルカリ金属の含有量が、RO(RはLi、Na、Kを表す。)換算で1質量%(0質量%を含む)以下である請求項1又は2に記載のアルミナ粉末を製造する方法
  4. 製造されたアルミナ粉末は、粒子径45〜200μmの粒子の平均円形度が0.95以上である請求項1〜3のいずれかに記載のアルミナ粉末を製造する方法
  5. 電融アルミナ粉砕物は、化学分析によるアルカリ金属の含有量が、RO(RはLi、Na、Kを表す。)換算で3質量%以下(0質量%を含む)である請求項1〜4のいずれかに記載のアルミナ粉末を製造する方法
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