JP5334499B2 - 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法 - Google Patents

塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5334499B2
JP5334499B2 JP2008221928A JP2008221928A JP5334499B2 JP 5334499 B2 JP5334499 B2 JP 5334499B2 JP 2008221928 A JP2008221928 A JP 2008221928A JP 2008221928 A JP2008221928 A JP 2008221928A JP 5334499 B2 JP5334499 B2 JP 5334499B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
film
treated
treatment
current density
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008221928A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010053424A (ja
Inventor
雅裕 布田
浩雅 莊司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2008221928A priority Critical patent/JP5334499B2/ja
Publication of JP2010053424A publication Critical patent/JP2010053424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5334499B2 publication Critical patent/JP5334499B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、環境負荷性の高い6価クロムを含まず、かつ高い塗装後の皮膜密着性を有し、耐食性に優れた表面処理金属板、及びその製造方法に関するものである。
家庭電化製品、自動車、建築材料等の各分野において、防錆性あるいは上層との塗料密着性の付与を目的として、鋼板や表面処理鋼板にクロメート処理を施すのが一般的である。しかし、通常クロメート処理皮膜は環境負荷性の高い6価クロムを含有することから、近年この6価クロムのフリー化に対する要望が高まっており、一部では既に全廃に向けて動き出している業界もある。
これらの流れに対し、クロムを含まない表面処理方法が各種考案されている。例えば、無機化合物皮膜や有機化合物を主体とした皮膜、あるいはそれらの複合皮膜が各種考案されており、その中で無機化合物皮膜は一次防錆機能とその後の塗装密着性を目的として使用されつつある。
その無機系皮膜を形成する方法として、スパッタリング法やCVD法等の気相法とゾルゲル法等の液相法があるが、以下のような制約を有していた。
気相法は、気相において基材上に成膜を行うものであり、真空系を得るための高価な設備が必要である。さらに、成膜にあたって、あらかじめ基材を加熱するため、その手段も必要となる。また、凹凸や曲面を有する基材に成膜することは困難である。
一方、液相法であるゾルゲル法は、塗布後焼成が必要であり、そのためクラックの発生や基材からの金属の拡散の影響を受ける。また、揮発分があるため、緻密な皮膜の形成が困難である。
ここで、液相法の一つであるフルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物水溶液を用いる液相析出法においては、上記のような真空を得るための高価な設備は必要とせず、基材を高温度に加熱しなくても成膜でき、更にはさまざまな形状の基材にも皮膜を形成することができる。しかしながら、これらの溶液は腐食性があるため、主にガラスや高分子材料、セラミックス等の非金属材料を基材として行われてきた。金属材料を基材とする方法として、例えば、特開昭64−8296号公報では、金属、合金、半導体基材、等の少なくとも表面の一部に導電性を有する基材表面に、二酸化珪素被膜を製造する方法が提案されている。しかし、基材への影響については、本文中に「該処理液にホウ酸、アルミニウムなどを加えてエッチングされないようにしておくことも可能である」とあるのみで、これでは不十分である。また、液相法の一つであるフルオロ錯イオン等のフッ素化合物水溶液を用いる液相析出法においては、特許第2828359号等の実施例に記されているように、成膜には数十時間の長時間を要し、成膜速度が低いことが問題であった。
これに対し、電解処理を行うことで表面に各種の無機系化合物皮膜を施す方法もいくつか開示されている。例えば、特開2005−105321号公報には、4価V化合物の1種以上とpH調整剤を含有する水溶液、またはさらにP化合物、Mo化合物、Ti化合物、Zr化合物、Al化合物、Mg化合物の1種以上を加えた水溶液中で電解処理を行い皮膜を形成する技術、特開2003−213459号公報には、Al,Ti,Zr,La,Mg,Moの1種または2種以上を10〜1000モル/lの金属イオン濃度を含むpH1〜5の処理液中でカソード電解処理することにより、Al,Ti,Zr,La,Mg,Moの1種または2種以上を含む金属酸化物皮膜を形成する技術が開示されている。しかし、これらはいずれも皮膜の密着性と耐食性との相関において十分に技術的検討がなされておらず、最適な皮膜組成や表面形態の要件が不明確であり、密着性発現要素が不安定である懸念があった。また、本発明者らも従来国際公開第2003/048416号パンフレットにおいて、フルオロ錯イオンを主体とする溶液にて電解処理を行い、基体に酸化物皮膜及び/又は水酸化物皮膜を短時間形成する技術を開示しているが、同様に密着性発現における最適な皮膜組成や表面形態の検討が不足していたため、安定した密着性確保のための課題を残していた。
特開昭64−8296号公報 特許第2828359号 特開2005−105321号公報 特開2003−213459号公報 国際公開第2003/048416号パンフレット
本発明では、上記の課題に着目し、その上層との皮膜密着性に優れ、かつ優れた耐食性を発現する酸化物及び/又は水酸化物皮膜を施した表面処理金属板の提供、及びその製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね、以下のことを見出した。
本発明では、フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物水溶液で金属材料を陰極電解処理することにより、ある特定の皮膜組成と、特定の大きさの皮膜形態を有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を形成することを特徴としている。
フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物水溶液の処理液中では、フッ素イオンの消費、水素イオンの還元により、金属イオンが酸化物及び/又は水酸化物になる反応が進むと考えられる。例えば、フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物水溶液に金属材料を浸漬した場合、その表面上で局部セルが形成され、金属溶出反応と水素発生反応が起こる。溶出した金属イオンによるフッ素イオンの消費と、水素イオンの還元が起こるので、金属イオンの酸化物及び/又は水酸化物が金属基材表面に析出する。この場合、ほぼ基材の表面に沿って均一にエピタキシャル成長が起こるため、平らな皮膜が形成され、基材の表面と同様の形態の皮膜が形成される。
水溶液中での陰極電解処理で形成される皮膜は、理論的には金属酸化物で構成されるはずであるが、ほとんどの場合、反応物の金属の一部が水と反応して生成した金属水酸化物を含む。場合によっては、金属水酸化物が一様に分布して、あたかも金属水酸化物の皮膜であるかのように見えることもある。そのため、本発明では、金属板表面に陰極電解処理により形成した皮膜を、「金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜」と呼ぶことにする。
このような酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜の場合、一般的に表面における水酸基などの官能基の数が十分でない場合が多く、上層にさらに皮膜を塗装する場合の密着性が不足する傾向にある。諸性能を確保するためには密着性の確保が必要なため、密着性を安定して発現させるために、皮膜組成の選定と表面の皮膜形態の制御に着目して検討を行った。その結果、ある特定の金属の酸化物及び/又は水酸化物皮膜を、陰極電解処理を用いてある特定の大きさの粒状析出物を金属材料表面に生じさせて形成することにより、塗装後の密着性が大幅に向上することを見出した。これは、粒状析出物を金属材料表面に配置することで界面の表面積を増加させ密着力を増加させると共に、表面の凹凸を増やすことでアンカー効果による密着性向上への寄与を得たためであると考えられる。ここで、粒状析出物とは、電気亜鉛めっき鋼板のSEM写真である図1に示すように、金属材料表面に形成した長径10〜200nm程度のさまざまな形態を持つ析出物を指す。図2には、粒状析出物無しの電気亜鉛めっき鋼板のSEM写真を示す。
さらに、所定の条件、方法で陰極電解処理を行うことによりその効果が高まることを見出した。これは、前述した特定の大きさの析出物を表面に形成させる手段や、析出物の層構造や形態を確保する手段を見出したものであると共に、皮膜表面における適度な水酸基などの官能基濃度確保に作用しているためであると推察している。その手法としては、二段階以上に工程を分離し、始めの電解処理で比較的低い電流密度で電解し、その後それより高い電流密度で電解処理することにより、下地となる金属材料との密着性に優れた均一で緻密な皮膜を形成した後、その上部に目的とする大きさ、形態の析出物を形成することにより、より一層良好な性能を発現させることができる。
また、本発明は導電性を有する金属材料であれば適用可能であるが、金属酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜を施す基体として、Znを含有するめっきで表面処理した鋼板を用いると著しい効果を発現する。これは、本発明にて選定したSi、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜が、前述した上塗り塗料との密着性を発揮する一方で、Znの過剰な犠牲防食作用を抑制できるためと考えている。
さらに、その上層にある特定の官能基を有する有機樹脂系皮膜を施すことで、複層構造による機能分担により、密着性以外のさまざまな諸性能を担保できることも見出した。これは、本発明にて選定したSi、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜と、樹脂皮膜の官能基が最適な密着力を発揮する組み合わせであるためと考えられる。
すなわち、本発明の主旨とするところは、
(1)金属材料の少なくとも片面に、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を陰極電解処理にて形成した表面処理金属板であって、その金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜が、当該陰極電解処理により形成した、独立した粒状析出物もしくは隣どうし接触した粒状析出物であって、その1個あたりの長径が5nm以上300nm以下であり、かつ1×10-122に10個以上存在している粒状析出物で構成されていることを特徴とする塗装密着性に優れた表面処理金属板、
(2)前記金属材料がZnを含有するめっきで表面処理した鋼板であることを特徴とする(1)記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板、
(3)前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜の上層に、さらにカルボキシル基、水酸基、スルホン酸基の少なくとも一種を有する有機樹脂系皮膜を0.1μm〜5.0μmの膜厚で施したことを特徴とする(1)または(2)記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板、
(4)前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、電流密度0.5〜30×102A/m2、温度20℃〜60℃で金属材料を陰極電解処理して形成することを特徴とする(1)〜(3)の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法、
(5)前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、0.1秒までの電圧印加初期の電流密度が0.5〜5×102A/m2、0.1秒以降の電流密度が1〜30×102A/m2にて金属材料を陰極電解処理して形成することを特徴とする(1)〜(3)の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法、
(6)前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、金属材料を電流密度0.5〜20×102A/m2で陰極電解処理した後、電流密度3〜30×102A/m2でさらに陰極電解処理する2段階の電解処理にて形成することを特徴とする(1)〜(3)の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法、
である。
本発明は、環境負荷の高い6価クロムを含まず、優れた塗装後の皮膜密着性を有し、かつ高い耐食性能を有する表面処理金属板を提供するもので、今後の環境対応の材料として非常に有望であり、各産業分野への寄与も大きい。
本発明では、金属材料の少なくとも片面に、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物水溶液中での金属材料の陰極電解処理にて生じさせた、粒状の形態である特定の大きさ、個数の析出物であって、独立したものとして、もしくは隣どうしで接触したものとして形成した析出物により構成したことを特徴とする。Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜は、不可避的に混入する不純物を含んでいても構わない。
本発明におけるフルオロ金属化合物を主体とする処理浴は、金属イオンとフッ素イオンが共存する水溶液、及び/又は、金属とフッ酸でなる錯イオンを含む水溶液であり、ここでのフルオロ金属化合物における金属種は、金属材料の表面の析出物により構成される金属酸化物皮膜及び/又は金属水酸化物皮膜における金属種(Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種)と同じである。金属イオンとフッ素イオンが共存する水溶液におけるフッ素イオンは、金属に対して4倍以上のモル比で存在するのが好ましい。また、金属とフッ酸でなる錯イオンを含む水溶液におけるフッ酸は、金属に対して4倍以上のモル比で存在するのが好ましい。このような水溶液(処理液)中では、フッ素イオンが関与した金属イオンと酸化物及び/または水酸化物との平衡反応がある。フッ素イオンの消費、水素イオンの還元により、金属イオンが酸化物及び/又は水酸化物になる反応が進むと考えている。析出させたい基材を処理液に浸漬させることだけでは、きわめてゆっくりとした析出しか起こらないのに対し、不溶性電極を浸漬して、析出させたい基材に数mV以上のカソード過電圧を印加すると、析出反応が飛躍的に増大する。この際、電流密度0.5〜30×102A/m2、温度20℃〜60℃で陰極電解処理を施すと、基材表面に粒状析出物が形成される。電流密度が0.5〜30×102A/m2の範囲を外れた場合でも、処理浴の組成によっては粒状析出物が形成されることがあるが、形状が小さく、あるいは大きくなりすぎたり、分布が少ない、あるいは多すぎたりして密着性に寄与しないことが多い。電流密度の好ましい範囲は1〜20×102A/m2、より好ましい範囲は2〜15×102A/m2である。処理浴温度が20℃未満では、温度低下による反応性の低下が成膜を阻害する場合があり、また反応により固形物(析出物)が生成しやすくなる懸念がある。60℃を超えると、処理浴の蒸発が激しくなり、また温度差による処理むらが生じやすくなるため安定した連続操業には不適となる。より好ましい範囲は30℃〜60℃である。
金属酸化物皮膜及び/又は金属水酸化物皮膜の粒状析出物について、本発明にて見出した好ましい条件は、粒状析出物の1個あたりの長径が5nm以上300nm以下であり、かつ1×10-122に10個以上形成すること、である。ここで長径とは、粒状析出物を真上から見たときの最も長い径の長さを示す。粒子1個あたりの長径が5nm未満では、塗装密着性に対する寄与が小さく効果が得られない。1個あたりの長径が300nmを超える粒子があると、その数にもよるが、塗装密着性を低下させるため好ましくない。これは、粒子があまり大きく成長しすぎると球状形状に近くなり、表面から脱離しやすくなるためと考えられる。したがって、析出物の高さは特に規定していないが、あまり高すぎるものは好ましくない。粒状析出物1個あたりの好ましい長径は10〜200nm、より好ましくは10〜150nmである。また、析出物が1×10-122に10個未満しか形成されていない状態では、塗装密着性に対する寄与が小さく効果が得られない。一方、析出物が極端に多くなると、表面処理金属板とその上に形成する有機樹脂皮膜との接触面積が少なくなって、アンカー効果を含む総合的な密着性に影響する。そのため、1×10-122あたりの析出物の個数の上限は400個程度である。従って、1×10-122あたりの析出物の個数は、好ましくは10〜400個であり、より好ましくは50〜300個である。
粒状析出物の大きさ、形態、数量は、SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)、AFM(原子間力顕微鏡)、STM(走査型トンネル電子顕微鏡)など、表面の形態を観察する分析機器を適用することにより容易に測定できる。粒状析出物の形態に関しては様々なものが観察され、例えば図1の電気亜鉛めっき鋼板上に形成した析出物のSEM写真に示すように、概ね粒状の形態を示し、一部台形状の形態などが観察される。
また、さらに段階的に電流密度を変化させることで、電圧印加初期の核発生をより均一化し、結果として均一な粒状析出物の皮膜が得られ、塗装後の密着性をより向上させることができる。その好ましい方法として、フルオロ金属化合物を主体とする処理浴中で、0.1秒までの電圧印加初期の電流密度が0.5〜5×102A/m2、その後の電流密度が1〜30×102A/m2にて陰極電解処理して酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜を形成する方法(この場合、電圧印加初期の電流密度としては、好ましくは0.5〜3×102A/m2であり、その後の電流密度は好ましくは1〜20×102A/m2である)、フルオロ金属化合物を主体とする処理浴中で、電流密度0.5〜20×102A/m2で陰極電解処理した後電流密度3〜30×102A/m2で陰極電解処理する2段階の電解処理にて酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜を形成する方法(この場合、1段目の電流密度は、好ましくは1〜10×102A/m2であり、2段目の電流密度は、好ましくは3〜20×102A/m2である)が挙げられる。これら以外にも、初期にパルス通電により核生成させる方法も適用可能である。
本発明において用いられるフルオロ金属化合物を主体とする処理浴の構成成分である、フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物としては、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコニウム酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロニオブ酸、ヘキサフルオロタンタル酸など、あるいはこれらの塩、例えばアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などを用いることができ、これらに関しては特に制約は無い。この錯イオンは、金属イオンと該金属イオンに対してモル比4倍以上のフッ素を含有する化合物が少なくとも結合した錯イオンでもよい。すなわち、金属とフッ素以外の元素が錯イオン中に含まれていてもよい。塩を用いる場合はそのカチオン種によって飽和溶解度が異なるため、成膜濃度範囲を考慮して選定しなければならない場合がある。
また、陰極電解処理において、フルオロ錯イオン等を含むフッ素化合物とともに、それと併用可能な別の化合物を用いて複合酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜を形成することが可能である。フルオロ錯イオン等と同程度のpHを有するカチオンを含有する化合物であればよく、例えば、バナジン酸、メタバナジン酸、硫酸バナジル、硫酸バナジウム、リン酸バナジウム、重リン酸バナジウムなどのバナジウム化合物、また、例えば、リン酸、リン酸三アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム等のリン酸化合物、そしてタングステン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウムなどのタングステン酸塩、硝酸酸化ジルコニウム、硫酸ジルコニウムなどのジルコニウム化合物、が挙げられる。これらは、一種もしくは二種以上を複合して用いることも可能である。
また本発明において用いられるフッ素イオンは、フッ化水素酸あるいはその塩、例えば、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などにより供給することができる。本発明で用いるフッ素イオン源に関しては特に制約は無いが、塩を用いる場合はそのカチオン種によって飽和溶解度が異なるため、成膜濃度範囲を考慮して選定しなければならない場合がある。
また、金属の酸化物系皮膜及び/又は水酸化物系皮膜析出を促進させるために、同時反応である水素ガス生成反応を促進する方法があるが、水素ガス発生を促進すべく処理液pHをより低くすると、皮膜が形成されなかったり、不均一な、あるいは密着力の乏しい皮膜が形成されたりしてしまう。そのため、処理液pHに着目して検討した結果、処理液pHは2〜7が好ましいことを見出した。より好ましくは3〜4であった。処理液pHが2未満では水素発生による皮膜の阻害が起こりやすく、健全な皮膜形成のための電位制御が難しい。一方7より大きい場合は液が不安定であるし、また凝集したものが析出する場合があり、密着力が不十分であった。
また、塩濃度、温度を管理し、あるいは基材表面上での水素発生反応抑制・促進を目的とした有機物を添加することにより、析出速度を制御することも可能である。
本発明で用いる金属材料としては、導電性材料であれば適用できるため特に限定しないが、Znを含有するめっきで表面処理した鋼板を用いた場合に著しい効果が得られる。鋼材の被覆層として、特にZnめっきもしくはZn−Ni、Zn−Fe、Zn−Mg、Zn−Al−Mg−Si等のZn系合金めっきを施したものが最も優れた特性を示し、クロメート皮膜代替可能である。また、AlもしくはAlとSi、Zn、Mgの少なくとも1種からなる合金、例えばAl−Si系合金、Al−Zn系合金、Al−Si−Mg合金等のAl系めっき、もしくはSnとZnの合金めっき等にも適用可能である。その他、Alキルド鋼板、Ti、Nb等を添加した極低炭素鋼板、及びこれらにP、Si、Mn等の強化元素を添加した高強度鋼板、及びそれらに各種めっきを施した材料、ステンレス鋼に代表されるCr含有鋼等種々のものが適用できる。また、その他の金属Al及びAl系合金材料、金属Ti及びTi系合金材料、Mg系合金材料等、Fe系以外の金属材料に適用することが可能である。また、基材に導電性があれば成膜可能であるが、導電率が0.1S/cm以上あることが好ましい。これ未満の導電率では抵抗が大きいため析出効率が低い。
また、金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を陰極電解処理にて形成した後、その上層にさらにカルボキシル基、水酸基、スルホン酸基、の少なくとも一種を有する有機樹脂系皮膜を0.1μm〜5.0μmの膜厚で施すことにより、耐食性と塗装密着性のみならず、加工性や耐傷付性、耐結露性、耐洗浄液性など種々の特性を付与することができる。一般の有機系樹脂皮膜でかまわないが、カルボキシル基、水酸基、スルホン酸基の少なくとも一種を含有する樹脂を主体とする皮膜を使用することにより、特に酸化物皮膜系との相性がよく、高い密着性が得られるため性能が良好である。この樹脂系皮膜には、シリカや防錆顔料が含まれているとさらに良好な特性を示す。
本発明の有機樹脂系皮膜の厚みは、通常の用途では0.1μm以上5.0μm以下が好ましい。0.1μm未満では耐食性に対する寄与が少ない。5.0μm以上では効果が飽和し不経済である。有機樹脂系皮膜の厚みは、好ましくは0.1μm以上3.0μm以下である。
以上の金属酸化物系皮膜及び/または金属水酸化物系皮膜を被覆した金属板、及びその上層に有機樹脂系皮膜を施した金属板の用途としては、家電製品、自動車、建材等に使用される、耐食性の向上した種々の鋼板や、上塗り塗膜との密着性の向上したラミネート板や樹脂貼り付け板が挙げられる。
次いで、電解処理設備の一例を示す。
図3に、片側もしくは両面の表面が導電性である金属材料に連続して金属酸化物系皮膜及び/または金属水酸化物系皮膜を成膜する設備の構成図を示す。主たる構成は、連続して搬送される金属材料1の表面に接触したコンダクターロール11,12と金属材料1の導電面と相対向して配置された電極4の間に電解液3を充填し、コンダクターロール11,12と電極6の間に、コンダクターロール側を(−)極、電極側を(+)極として、直流電源装置6を配置している。片面処理の場合には、片側に電解マスクを配置した構成とし、同じ側のコンダクターロール及び電極を切ればよい。直流電源装置6とコンダクターロール11,12の間には、開閉器7が設置されており、この開閉器7を閉にすることにより、コンダクターロール11,12と電極4の間に電圧を印加する。また開閉器7を開とすることにより電圧印加を中断する。直流電源装置6は、アップスロープ型電圧印加方式のものやパルス型電圧印加方式のタイプであってもかまわない。また、電解液3には液を均一に電極表面に供給するため、槽内循環を加える場合がある。また、導電性材料1の搬送ロールとして、電解槽2の入出側には、リンガーロール(図示省略)が設置され、電解液3の槽外への流出を抑制しており、槽内には、シンクロール13、14が設置され、電極4と導電性材料1の距離を一定に保持している。これらの装置系は縦型であっても構わない。
図4に、片側もしくは両面の表面が導電性である金属材料に、異なる電流密度で段階的に金属酸化物系皮膜及び/または金属水酸化物系皮膜を成膜する設備の構成図を示す。主たる構成は連続して搬送される金属材料1の導電面と相対向して、金属材料1の進行方向に、電源装置の異なる電極4、電極5を順次設置し、金属材料1と電極4、電極5の間に電解液3を充填し、金属材料1側を(−)極、電極4、電極5側を(+)極として、直流電源装置6から並列に接続し、電極との間にトランス9、10を配置している。トランス9、10により電圧を任意に変化させ、異なる電流密度で段階的に電解処理を行うことができる。片面処理の場合には、片側に電解マスクを配置した構成とし、同じ側のコンダクターロール及び電極を切ればよい。直流電源装置6と電極4、5の間には、開閉器7、8が配置されており、この開閉器7、8を閉にすることにより、電極4、電極5の間に異なる電圧を印加している。また、開閉器7、8を開とすることにより、電圧印加を中断する。直流電源装置6は、アップスロープ型電圧印加方式のものやパルス型電圧印加方式のタイプであってもかまわない。また、金属材料1の搬送ロールとして、電解槽2の入出側には、リンガーロール(図示省略)が設置され、電解液3の槽外への流出を抑制しており、槽内には、シンクロール13、14が設置され、電極4、電極5と金属材料1の距離を一定に保持している。 これらの装置系は縦型であっても構わない。
本発明においては、金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜の上層に有機樹脂系皮膜を施す前、もしくは塗料を塗装する前に、リン酸塩処理等の化成処理を加えることにより、あるいは同様のクロムフリー皮膜の更なる複層化処理により、必要に応じてさらに耐食性向上や機能付与を図ることが可能である。また、めっき後の処理として、化成処理以前に、溶融めっき後の外観均一処理であるゼロスパングル処理、めっき層の改質処理である焼鈍処理、表面状態、材質調整のための調質圧延等があり得るが、本発明においては、特にこれらを限定せず、適用することも可能である。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
〔実施例1〕
表1に示す各種処理液を用い、表2に示す電解条件にて、白金を対極としたカソード電解により各種金属材料に金属酸化物皮膜及び/又は金属水酸化物皮膜を成膜後、水洗、乾燥して供試材とした。表面の皮膜析出状態は、走査型電子顕微鏡を用い30000倍で観察し、粒状析出物の大きさ、個数を測定した。
金属板として、以下の金属材料を使用した。
EG:電気亜鉛めっき鋼板;板厚1.0mm、めっき付着量20g/m2
ZL:電気亜鉛−Ni合金めっき鋼板;板厚0.8mm、めっき付着量20g/m2
GI:溶融亜鉛めっき鋼板;板厚0.9mm、めっき付着量50g/m2
GA:溶融亜鉛−鉄合金めっき鋼板;板厚0.8mm、めっき付着量45g/m2
SUS:ステンレス鋼板;板厚0.5mm、フェライト系ステンレス鋼板、
鋼成分:C 0.008質量%、Si 0.07質量%、Mn 0.15質量%、P 0.011質量%、S 0.009質量%、Al 0.067質量%、Cr 17.3質量%、Mo 1.51質量%、N 0.0051質量%、Ti 0.22質量%、残部Fe及び不可避的不純物
作製した供試材に対して、以下の塗装後密着性の評価を行った。その結果を表3に示す。
(1)塗装密着性
一次塗料密着性は、バーコーターを用いてメラミンアルキッド樹脂塗料(関西ペイント(株)製、アミラック#1000)を乾燥膜厚30μmになるように塗布し、炉温130℃で20分間焼き付けた。次に、一晩放置した後、7mmのエリクセン加工を施した。その加工部に粘着テープ(ニチバン(株):商品名セロテープ(登録商標))を張り付け、速やかに斜め45°の方向に引っ張って剥離させて、剥離面積率により、以下の評価を行った。
5:剥離面積率0%
4:剥離面積率5%未満
3:剥離面積率5%以上、10%未満
2:剥離面積率10%以上、50%未満
1:剥離面積率50%以上
二次塗料密着性は一次塗料密着性と同様、メラミンアルキッド塗料を塗装し、一晩放置した後、沸騰水に30分浸漬した。その後、7mmのエリクセン加工を施し、その加工部に粘着テープ(ニチバン(株):商品名セロテープ(登録商標))を張り付け、速やかに斜め45°の方向に引っ張って剥離させて、剥離面積率により、以下の評価を行った。
5:剥離面積率0%
4:剥離面積率5%未満
3:剥離面積率5%以上、10%未満
2:剥離面積率10%以上、50%未満
1:剥離面積率50%以上
No.23〜25は、粒状の析出物が無く、塗装二次密着性に劣る。No.26は、粒状析出物が少ない、もしくは出方が不均一で、大きな析出物が見られ、塗装密着性に劣る。
No.1〜22の本発明例の皮膜構成を用いることにより、良好な塗装後密着性を得ることができる。
〔実施例2〕
実施例1の表1、2の条件にて作製した電解処理皮膜の上に、更に表4に示す有機樹脂皮膜をバーコーターにて塗布し、熱風乾燥炉にて到達板温度140℃〜160℃で焼き付けた後、水冷、乾燥し、複層皮膜を形成した。その複層皮膜系について、以下に示す各種性能を試験した。その結果を表5に示す。
(1)塗料密着性
実施例1と同様の方法にて評価した。
(2)耐食性
(i)平板
端面・裏面をシールした平板試験片について、JIS Z 2371に規定されている塩水噴霧試験(SST)を実施し、240時間後の白錆の発生率で評価した。耐食性評価基準を以下に示す。
5:白錆発生無し
4:白錆発生率1%未満
3:白錆発生率1%以上、5%未満
2:白錆発生率5%以上、20%未満
1:白錆発生率20%以上
(ii)加工材:
端面・裏面をシールした平板試験片について、中央部に7mmエリクセン加工を施した後、JIS Z 2371に規定されている塩水噴霧試験(SST)を実施し、120時間後のエリクセン部の白錆発生率で評価した。耐食性評価基準を以下に示す。
5:白錆発生無し
4:白錆発生率1%未満
3:白錆発生率1%以上、5%未満
2:白錆発生率5%以上、20%未満
1:白錆発生率20%以上
(3)加工性
防錆油としてZ3(出光興産製)を塗油後に角筒深絞り加工を実施し、試験後の外観を観察し評価した。ブランク径100mm、角筒ポンチ幅50mm、肩R5mm、しわ押さえ圧9.8kNの条件で絞り加工を行った。評価基準を以下に示す。
5:変化無し
4:僅かに皮膜変色
3:皮膜が変色もしくは僅かに加工傷発生
2:加工傷発生もしくは僅かにカス発生
1:加工傷発生大もしくは皮膜剥離大
No.39、40は、粒状の析出物が無く、塗装二次密着性、加工部耐食性、加工性に劣る。No.41は、粒状析出物が少ない、もしくは出方が不均一で、大きな析出物が見られ、塗装密着性や耐食性に劣る。
No.31〜38の本発明例の皮膜構成を用いることにより、良好な塗装密着性、耐食性、加工性を得ることができる。
陰極電解法により電気亜鉛めっき鋼板上に形成した粒状析出物を示すSEM写真である。 粒状析出物が無い電気亜鉛めっき鋼板表面のSEM写真である。 片面もしくは両面被覆の直接電解設備を説明する図である。 片面もしくは両面被覆の2段階電解設備を説明する図である。
符号の説明
1 金属材料
2 電解槽
3 電解液
4、5 電極
6 電源
7、8 開閉器
9、10 トランス
11、12 コンダクターロール
13、14 シンクロール

Claims (6)

  1. 金属材料の少なくとも片面に、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wを少なくとも一種含有する金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を陰極電解処理にて形成した表面処理金属板であって、その金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜が、当該陰極電解処理により形成した、独立した粒状析出物もしくは隣どうし隣接した粒状析出物であって、1個あたりの長径が5nm以上300nm以下であり、かつ1×10-122に10個以上存在している粒状析出物で構成されていることを特徴とする塗装密着性に優れた表面処理金属板。
  2. 前記金属材料がZnを含有するめっきで表面処理した鋼板であることを特徴とする請求項1記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板。
  3. 前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜の上層に、さらにカルボキシル基、水酸基、スルホン酸基の少なくとも一種を有する有機樹脂系皮膜を0.1μm〜5.0μmの膜厚で施したことを特徴とする請求項1または2記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板。
  4. 前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、電流密度0.5×10 2 〜30×102A/m2、温度20℃〜60℃で金属材料を陰極電解処理して形成することを特徴とする請求項1〜3の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法。
  5. 前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、0.1秒までの電圧印加初期の電流密度が0.5×10 2 〜5×102A/m2、0.1秒以降の電流密度が1×10 2 〜30×102A/m2にて金属材料を陰極電解処理して形成することを特徴とする請求項1〜3の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法。
  6. 前記金属酸化物系皮膜及び/又は金属水酸化物系皮膜を、フルオロ金属化合物を主体とし、Si、Ti、Zr、V、Nb、Ta、P、Wのうちの少なくとも一種を金属種として含む処理浴中で、金属材料を電流密度0.5×10 2 〜20×102A/m2で陰極電解処理した後、電流密度3×10 2 〜30×102A/m2でさらに陰極電解処理する2段階の電解処理にて形成することを特徴とする請求項1〜3の一つに記載の塗装密着性に優れた表面処理金属板の製造方法。
JP2008221928A 2008-08-29 2008-08-29 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法 Active JP5334499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008221928A JP5334499B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008221928A JP5334499B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010053424A JP2010053424A (ja) 2010-03-11
JP5334499B2 true JP5334499B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=42069642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008221928A Active JP5334499B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5334499B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101584413B1 (ko) * 2013-12-26 2016-01-11 주식회사 포스코 표면 처리 금속 및 이를 위한 금속재의 표면 처리 방법
EP3088563B1 (en) * 2013-12-26 2019-05-15 Posco Surface-treated substrate and substrate surface treatment method for same
WO2015099501A1 (ko) * 2013-12-26 2015-07-02 주식회사 포스코 발색 처리된 기재 및 이를 위한 기재의 발색 처리방법
JP6123847B2 (ja) * 2014-10-24 2017-05-10 Jfeスチール株式会社 容器用鋼板およびその製造方法
JP6540801B2 (ja) * 2015-06-23 2019-07-10 日本製鉄株式会社 容器用鋼板及び容器用鋼板の製造方法
WO2016207966A1 (ja) * 2015-06-23 2016-12-29 新日鐵住金株式会社 容器用鋼板及び容器用鋼板の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4615807B2 (ja) * 1999-12-13 2011-01-19 東洋鋼鈑株式会社 表面処理鋼板の製造方法、表面処理鋼板、および樹脂被覆表面処理鋼板
JP4492103B2 (ja) * 2002-11-25 2010-06-30 東洋製罐株式会社 表面処理金属材料及びその表面処理方法、並びに樹脂被覆金属材料、金属缶、缶蓋
JP2005023422A (ja) * 2003-06-09 2005-01-27 Nippon Paint Co Ltd 金属表面処理方法及び表面処理金属
JP5023468B2 (ja) * 2005-10-28 2012-09-12 Jfeスチール株式会社 缶又は缶蓋用表面処理金属板およびその製造方法、ならびに缶又は缶蓋用樹脂被覆金属板、金属缶および缶蓋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010053424A (ja) 2010-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5171865B2 (ja) 金属酸化物及び/又は金属水酸化物被覆金属材料の製造方法
JP4270768B2 (ja) 錫めっき鋼板及び化成処理液
JP5861249B2 (ja) 容器用鋼板の製造方法
JP5334499B2 (ja) 塗装密着性に優れた表面処理金属板およびその製造方法
JP5157487B2 (ja) 容器用鋼板とその製造方法
JP3967519B2 (ja) Zn−Mg系電気めっき金属板およびその製造方法
JP2018135569A (ja) Snめっき鋼板及びSnめっき鋼板の製造方法
JP2009068115A (ja) 表面処理鋼板の製造方法、表面処理鋼板、および表面処理鋼板に有機樹脂を被覆してなる樹脂被覆表面処理鋼板
US20240068107A1 (en) Surface-treated steel sheet and method of producing the same
JP5130080B2 (ja) リン酸塩処理電気亜鉛めっき鋼板
WO2001042530A1 (fr) Procede de production de tole d'acier traitee en surface, tole d'acier traitee en surface et tole d'acier traitee en surface recouverte de resine
TWI792744B (zh) 表面處理鋼板及其製造方法
JPH055899B2 (ja)
JP2018135570A (ja) Sn系合金めっき鋼板及びSn系合金めっき鋼板の製造方法
WO2016125911A1 (ja) Snめっき鋼板及び化成処理鋼板並びにこれらの製造方法
JPS6250496A (ja) 金属材料の電解処理方法
JP2006057149A (ja) 耐食性及び耐黒変性に優れたリン酸塩処理亜鉛めっき鋼板
JP4661627B2 (ja) 表面処理亜鉛系めっき金属材及びその製造方法
JP5119864B2 (ja) リン酸塩処理亜鉛系めっき鋼板及びその製造方法
JP7295486B2 (ja) Sn系めっき鋼板
JP4864670B2 (ja) 表面処理金属板及び表面処理金属板の製造方法
JP6733846B1 (ja) 表面処理鋼板、及び表面処理鋼板の製造方法
JP3153097B2 (ja) 潤滑性、化成処理性、接着剤適合性、溶接性に優れた亜鉛系めっき鋼板
TW202227671A (zh) 表面處理鋼板及其製造方法
US20240035182A1 (en) Surface-treated steel sheet and method of producing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120312

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5334499

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350