JP5334123B2 - 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法 - Google Patents

半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5334123B2
JP5334123B2 JP2009270283A JP2009270283A JP5334123B2 JP 5334123 B2 JP5334123 B2 JP 5334123B2 JP 2009270283 A JP2009270283 A JP 2009270283A JP 2009270283 A JP2009270283 A JP 2009270283A JP 5334123 B2 JP5334123 B2 JP 5334123B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
semiconductor light
resin portion
transparent resin
emitting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009270283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011114222A (ja
Inventor
和雄 玉置
義樹 曽田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2009270283A priority Critical patent/JP5334123B2/ja
Publication of JP2011114222A publication Critical patent/JP2011114222A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5334123B2 publication Critical patent/JP5334123B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched

Landscapes

  • Led Device Packages (AREA)

Description

本発明は、半導体発光装置およびその製造方法に関し、特に、基板の表面に半導体発光素子が搭載された表面実装型の半導体発光装置、その半導体発光装置を複数備える半導体発光装置アセンブリ、および、その半導体発光装置の製造方法に関する。
最近、非常に高輝度の白色半導体発光装置が開発されている。LED(Light Emitting Diode)チップに代表される半導体発光素子を使用した半導体発光装置は、消費電力が少なく省エネルギー化が達成できるので、低消費電力化の流れに対応して、液晶のバックライト装置、照明機器などの光源として、広く使用されるようになっている。
液晶のバックライト装置、照明機器などの光源装置は、面状に配置された複数の白色半導体発光装置を備える。面内での輝度むらなどの観点から、配光特性の広い光源、逆に集光した光源など、配光特性を考慮した光源が要求されている。そのため、基板上に搭載された青色半導体発光素子が赤色、緑色蛍光体などの蛍光体を含有する透光性封止樹脂によって封止され、その封止体の表面がレンズ形状やドーム形状に加工された、白色半導体発光装置が製品化されている。上記構成の白色半導体発光装置では、青色半導体発光素子が青色光を放出し、この青色光により蛍光体含有透光性樹脂層中の蛍光体が励起され、蛍光光を放出する。蛍光光と青色光との混色によって、白色光が発光する。
このような白色半導体発光装置の形成方法の一例として、たとえば、特許文献1には、発光性能および信頼性が向上した発光ダイオードのような光学素子の生産を可能にすることを目的とした蛍光フィラおよびその形成方法が開示されている。特許文献1には、LEDチップと、LEDチップの周囲に形成された蛍光化合物粒子およびエポキシの混合物を含む小ドーム状の滴状物と、滴状物の表面を覆う蛍光体を含まない透明な光学ドームと、を有するLED素子が、従来技術として記載されている。
特許文献2には、極めて薄型で発光面からの光の取出し効率が良好な、また、製造工程において色調調節が可能な、発光装置が提案されている。特許文献2に記載の発光装置は、発光ダイオードを覆っている樹脂を備え、樹脂は、発光ダイオードを多い蛍光体を含む第1透明樹脂と、第1透明樹脂を覆う第2透明樹脂とを有する。
特許文献3には、蛍光体含有材料をLEDに一様に塗布することを目的とした、発光半導体装置上に発光層を形成する方法が提案されている。特許文献3に記載の方法は、基板上に設けられた発光半導体装置がステンシルの開口部内に位置するように、基板上でステンシルの位置決めを行う工程と、発光材料を含むステンシル組成物を開口部に堆積させる工程と、基板からステンシルを除去する工程と、ステンシル組成物を固体状態まで硬化させる工程と、を含む。
特許文献4には、モールド部材で基板上の発光素子を被覆する発光装置の製造方法が開示されている。特許文献4では、基板上に発光素子が配置されたパッケージにダムシートのような型をあらかじめ設置し、この型にモールド部材を注入して、発光素子をモールド部材で被覆する方法が提案されている。
特開2003−286480号公報 特開2007−158009号公報 特開2002−185048号公報 特開2009−54694号公報
蛍光光の外部への取り出しは、蛍光体の位置と蛍光体を含まない透光性樹脂層の外周面との位置関係で決まり、白色半導体発光装置の配光特性を左右する。したがって、ある程度の精度内に蛍光体含有透光性樹脂層を作製できるような形状に、半導体発光装置を形成する必要がある。または、ある程度の精度内に蛍光体含有透光性樹脂層を作製できるような製造方法を使用して、半導体発光装置を製造する必要がある。
蛍光体含有透光性樹脂を作製する方法として、従来、樹脂のチキソトロピー性を利用し、粘性の高い樹脂を使用してポッティングなどにより形成する方法がある。しかしこの方法では、生産時の樹脂中の蛍光体量のばらつきが樹脂粘度に影響を及ぼすので、蛍光体含有透光性樹脂層の形状の安定化が不十分である。また他の方法として、スクリーン印刷やダムシートのような樹脂を堰き止める部材を使用し、樹脂の形状を安定化させる方法がある。しかしこの方法では、作製可能な蛍光体含有透光性樹脂層のサイズに限界があり、また堰き止め部材の使用によりコストが増大する課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、蛍光体を含有する透光性樹脂によって半導体発光素子が覆われた半導体発光装置であって、樹脂層の形状安定化およびコスト低減を達成でき、量産性の高い装置を提供することである。
本発明に係る半導体発光装置は、主表面を有する基板と、主表面上に配置された半導体発光素子とを備える。半導体発光装置はまた、半導体発光素子を覆う封止樹脂部と、封止樹脂部の周囲を取り囲む周壁部と、封止樹脂部と周壁部とを接続する接続部と、を含み、主表面上に設けられた第一の透明樹脂部を備える。半導体発光装置はまた、蛍光体を含み、周壁部の内側に形成され封止樹脂部を覆う、第二の透明樹脂部と、第二の透明樹脂部を覆う第三の透明樹脂部と、を備える。半導体発光素子は、発光層を含み、接続部は、基板の厚み方向において、主表面と発光層との間の距離よりも小さい厚みを有する。
好ましくは、第一の透明樹脂部と第二の透明樹脂部と第三の透明樹脂部とは、同一の屈折率を有する。
好ましくは、第三の透明樹脂部は、封止樹脂部の周壁部の外周側面と上端部とをさらに覆い、大気との境界をなす外周面を含み、外周面の少なくとも一部は、球面状に形成されている。
好ましくは、封止樹脂部は、主表面から最も離れた頂部を有し、周壁部は、主表面からの距離が封止樹脂部の周囲全体に亘って頂部よりも大きい上端部を有する。
好ましくは、封止樹脂部の外表面の少なくとも一部は、球面状に形成されている
好ましくは、接続部は、基板の厚み方向において、50μm以上の厚みを有する。
好ましくは、蛍光体は、第二の透明樹脂部中において略均等に分散している。
好ましくは、第二の透明樹脂部は、蛍光体の含有濃度が相対的に高い蛍光体層を有し、蛍光体層は、封止樹脂部に面接触する。
好ましくは、第一の透明樹脂部と第三の透明樹脂部とは、対称軸を共有する軸対称な形状を有する。
本発明の他の局面に係る半導体発光装置アセンブリは、上記のいずれかに記載の半導体発光装置を複数備える。半導体発光装置の第一の透明樹脂部は、半導体発光装置に隣接する他の半導体発光装置の第一の透明樹脂部と一体の構造を有する。半導体発光装置の第三の透明樹脂部は、他の半導体発光装置の第三の透明樹脂部と一体の構造を有する。
本発明のさらに他の局面に係る半導体発光装置の製造方法は、主表面を有する基板を準備する工程と、主表面上に発光層を含む半導体発光素子を配置する工程と、を備える。当該方法はまた、主表面上に、半導体発光素子を覆う封止樹脂部と、封止樹脂部の周囲を取り囲む周壁部と、封止樹脂部と周壁部とを接続する接続部と、を含む第一の透明樹脂部を形成する工程を備える。接続部は、基板の厚み方向において、主表面と発光層との間の距離よりも小さい厚みを有している。当該方法はまた、周壁部の内側に、封止樹脂部を覆うように、蛍光体を含む第二の透明樹脂部を形成する工程と、第二の透明樹脂部を覆う第三の透明樹脂部を形成する工程と、を備える。
好ましくは、第一の透明樹脂部を形成する工程は、主表面上に金型を設置する工程と、金型の内部空間に樹脂材料を供給する工程と、供給された樹脂材料を硬化させる工程と、金型を取り除く工程と、を備える。
好ましくは、第二の透明樹脂部を形成する工程は、周壁部の内側に樹脂材料をポッティングする工程と、ポッティングされた樹脂材料を硬化させる工程と、を備える。
好ましくは、第二の透明樹脂部を形成する工程は、ポッティングされた樹脂材料に含まれる蛍光体を沈降させる工程を備える。
好ましくは、第三の透明樹脂部を形成する工程は、封止樹脂部を覆う金型を設置する工程と、金型の内部空間に樹脂材料を供給する工程と、供給された樹脂材料を硬化させる工程と、金型を取り除く工程と、を備える。
本発明によると、樹脂層の形状安定化およびコスト低減を達成でき、量産性の高い半導体発光装置を提供することができる。
本実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。 図1に示す半導体発光素子付近を拡大して示す断面図である。 第二の透明樹脂部の構成を示す断面模式図である。 図3に示す半導体発光装置の一部分の平面図である。 図1に示す半導体発光装置に、原点Oを中心とする仮想的な球面を示した図である。 図1に示す半導体発光装置を、原点Oを中心とする座標上に模式的に示した図である。 半導体発光装置の製造工程を示す流れ図である。 第一の透明樹脂部を形成する工程の詳細を示す流れ図である。 基板の主表面上に金型を設置した状態を示す断面図である。 金型の内部に樹脂材料が充填された状態を示す断面図である。 第二の透明樹脂部を形成する工程の詳細を示す流れ図である。 ポッティング装置が準備された状態を示す断面図である。 第二の透明樹脂部を形成する樹脂材料が充填された状態を示す断面図である。 第三の透明樹脂部を形成する工程の詳細を示す流れ図である。 封止樹脂部を覆う金型を設置した状態を示す断面図である。 金型の内部に樹脂材料が充填された状態を示す断面図である。 本実施の形態の製造方法により作製された半導体発光装置アセンブリの断面図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。図1に示すように、本実施の形態の半導体発光装置1は、主表面4と、主表面4とは反対側の裏面8とを有する基板2を備える。基板2は、任意の材料を使用して形成されてもよく、たとえばセラミック基板、表面に絶縁層を形成した金属基板、メタルコア基板、高放熱多層樹脂基板などであってもよい。
基板2の主表面4上には、半導体発光素子10が配置されている。半導体発光素子10は、たとえば青色光を放出する青色LED(Light Emitting Diode)チップである。図1に示す半導体発光素子10は、二つの電極を上面側、すなわち、基板2の主表面4に対向する面と反対の面に設ける、表面2電極型と呼ばれる構造を有する。なお、半導体発光素子10は、両方の面にそれぞれ一つの電極を設ける、上下電極型の構造を有してもよい。
基板2には、主表面4から裏面8へ向かって基板2を貫通する、スルーホール6が形成されている。電極パターン16は、基板2の主表面4上から、スルーホール6内を経由して、裏面8へ至るように形成されている。図1に示すように、半導体発光装置1には、二つの電極パターン16が形成され、その一方がアノード電極として機能し、他方がカソード電極として機能する。裏面8側の電極パターン16は、半導体発光装置1を実装基板上に搭載する際、実装基板上のアノードおよびカソードランドパターンとはんだなどで接続固定される、アノード外部電極およびカソード外部電極として機能する。主表面4上の電極パターン16は、基板2内(スルーホール6内)に形成された貫通電極を通じて、裏面8側のアノード外部電極およびカソード外部電極と電気的接続される。
半導体発光素子10は、二つの電極パターン16の各々に電気的に接続されている。図1に示す表面2電極型の半導体発光素子10は、ワイヤ14を介したワイヤボンディングによって、電極パターン16と電気的に接続されている。上下電極型の半導体発光素子10の場合、はんだやダイボンド用樹脂ペーストを使用して半導体発光素子10を主表面4上に接着固定するとともに電極パターン16に電気的に接続する、ダイボンディングが使用されてもよい。
または、半導体発光素子10は、バンプ接続を使用して基板2にフリップチップ実装されてもよい。つまり、半導体発光素子10は、主表面4上にフェイスダウン方式で搭載され、バンプと呼ばれる突起状の端子によって電極パターン16に電気的に接続されてもよい。
主表面4上には、第一の透明樹脂部20が設けられている。第一の透明樹脂部20は、蛍光体を含まない透明樹脂層である。第一の透明樹脂部20は、半導体発光素子10を覆う封止樹脂部22を含む。本実施の形態の半導体発光素子10がワイヤボンディングにより電極パターン16に接続されているので、封止樹脂部22は二本のワイヤ14も覆うように形成されている。封止樹脂部22は、半導体発光素子10付近ではドーム状(球面状)に形成されており、図1に示す断面円弧状の外表面23を有する。封止樹脂部22は、ドーム型の封止形状を有する。なお、封止樹脂部22は、矩形状の断面を有する直方体の箱状に形成されてもよい。
第一の透明樹脂部20はまた、封止樹脂部22の周囲を取り囲む周壁部26と、封止樹脂部22と周壁部26とを接続する接続部34と、を含む。半導体発光装置1はまた、周壁部26の内側に形成され封止樹脂部22を覆う、第二の透明樹脂部40を備える。半導体発光素子10の周囲に形成される周壁部26は、第二の透明樹脂部40を形成する樹脂材料を周壁部26の内側に溜め、第一の透明樹脂部20上に第二の透明樹脂部40を形成するための、堰き止め部として機能する。
図2は、図1に示す半導体発光素子10付近を拡大して示す断面図である。図2を参照して、封止樹脂部22を取り囲む周壁部26の内側には、第一の透明樹脂部20が窪んだ凹部38が形成されている。周壁部26は、封止樹脂部22と対向する側の環状の内周側面28と、内周側面28よりも半導体発光素子10から離れた環状の外周側面32(図1参照)とを有する。周壁部26はまた、内周側面28と外周側面32とを連結し、基板2の主表面4に対し略平行に設けられた、環状の上端部30を有する。上端部30は、堰き止め部として機能する周壁部26の天端面を成す。なお図2では、第二の透明樹脂部40は図示を省略されている。
凹部38は、周壁部26の内周側面28と、封止樹脂部22の外表面23とによって囲まれる。封止樹脂部22は、主表面4から最も離れた頂部24を有する。頂部24は、ドーム状の封止樹脂部22の外表面23の最上部に位置する。堰き止め部の上部を成す周壁部26の上端部30は、封止樹脂部22の頂部24よりも高くなるように設定されている。主表面4から上端部30への距離が、封止樹脂部22の周囲全体に亘って、頂部24よりも大きくなるように、封止樹脂部22と周壁部26とは形成されている。
このように第一の透明樹脂部20を形成すると、第二の透明樹脂部40を形成する樹脂材料を凹部38内に充填するとき、当該樹脂材料は封止樹脂部22の外表面23の全体を覆う。そのため、半導体発光素子10の直上付近で第二の透明樹脂部40の厚みが小さくなりすぎるのを防止し、頂部24の近傍において第二の透明樹脂部40の適切な厚みを確保することができる。したがって、封止樹脂部22の全体の上側に十分な厚みを有する第二の透明樹脂部40を設けることができ、これにより半導体発光装置1の配光特性の均一性を向上させることができる。
図2に示すように、半導体発光素子10は、光を発生する発光層12を含む。発光層12の上下の層の一方はn型半導体層であり、他方はp型半導体層である。発光層12は、n型半導体層とp型半導体層との間に配置されている。半導体発光素子10は、n型半導体層と発光層とp型半導体層が積層された、積層構造を有する。
図3は、第二の透明樹脂部40の構成を示す断面模式図である。図3には、図1に示す半導体発光装置1の、第二の透明樹脂部40付近の一部分が拡大されて図示されている。図3に示すように、第一の透明樹脂部20によって形成された凹部38(図2参照)の内側に樹脂材料が充填されて、第二の透明樹脂部40が形成されている。第二の透明樹脂部40は、その内部に蛍光体42を含む。凹部38に溜められる第二の透明樹脂部40は、その内部に蛍光体42を含有する、蛍光体入り透明樹脂部である。
蛍光体42としては、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系、TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)系、またはBOS(Barium Ortho-Silicate)系黄色蛍光体を使用することができる。または、CaAlSiN3:Euなどの窒化物系赤色蛍光体と、緑色蛍光体Ca3(Sc,Mg)2Si3O12:Ce、BOS系、β-サイアロンとの組合せなどを、好適に用いることができる。
蛍光体42は第二の透明樹脂部40内において沈降し、これにより、封止樹脂部22に近接する部分に、蛍光体42の含有濃度が相対的に高い蛍光体層44を形成する。第二の透明樹脂部40は、封止樹脂部22の外表面23に接触する接触面43付近に形成された、蛍光体層44を有する。蛍光体層44の表面を成す接触面43は、封止樹脂部22の外表面23に面接触する。
蛍光体42は、第二の透明樹脂部40中で均一に分散してもよいが、図3に示すように蛍光体42を沈降させてドーム形状の封止樹脂部22の外表面23に沿うような層状の蛍光体層44を形成することにより、半導体発光装置1の配光特性の均一性を向上させることができる。第二の透明樹脂部40内での蛍光体42の分布が不均一になると、青色光と蛍光光との光量のバランスが光の取り出し方向で異なることになる。その結果、色度の角度依存性が大きくなるので、半導体発光装置1を面状の光源装置の光源として使用しにくくなる。これに対し、封止樹脂部22に沿う蛍光体層44に蛍光体42を沈降させると、色度の角度依存性の発生を抑制でき、半導体発光装置1の配向特性をより均一化させることができる点で有利である。
図2に戻って、封止樹脂部22と周壁部26とを接続する接続部34は、基板2の厚み方向において、主表面4と発光層12との間の距離dLよりも小さい厚みdを有する。つまり、接続部34における、第一の透明樹脂部20の表面から基板2の主表面4までの、基板2の厚み方向に沿う距離が厚みdであるが、この厚みdは、基板2の厚み方向において発光層12が基板2の主表面4から離れる距離dLよりも小さい。
接続部34の厚みdが距離dLよりも大きければ、蛍光体層44を経由せずに直接外部に取り出される光の量が多くなる。その結果、蛍光体42によって蛍光光に変換されない半導体発光素子10からの青色光の光量が増加するので、半導体発光装置1からの光の色度に関する配光特性の分布が大きくなる。上記のように接続部34の厚みを制限することで、半導体発光素子10から取り出される青色光は蛍光体層44を経由して外部へ放出されるので、所望の光量の青色光を蛍光体42によって蛍光光へ変換することができる。したがって、半導体発光装置1が発生する光の色度に関する配向特性の分布が大きくなることを抑制でき、半導体発光装置1の配光特性の均一性を向上させることができる。
図4は、図3に示す半導体発光装置1の一部分の平面図である。図4に示すように、堰き止め部としての周壁部26の内周側面28(換言すると、堰き止め部の内側に形成された凹部38の外形)を上方から見た形状は、円形状である。ただしこの形状に限られるものではなく、周壁部26は、基板2の外周辺にその一辺が平行な正方形、または基板2の外周辺に対して45°傾いた正方形でもよい。所望の発光パターンおよび配光特性に応じて、周壁部26の形状を任意に変更可能である。
本実施の形態では、封止樹脂部22はドーム形状であって、封止樹脂部22を上方から見た二次元的な形状もまた円形である。図1および図4を参照して、封止樹脂部22の外形が形成する円と、周壁部26の内周側面28が形成する円とは、対称軸Sをそれぞれの円の中心として共有する。すなわち、封止樹脂部22と内周側面28と第二の透明樹脂部40とは、同心円状に形成されている。半導体発光素子10もまた、この対称軸Sを中心として、基板2上に搭載されている。このような構造によって、半導体発光素子10から取り出された光は、その光の取り出し方向に依存せず、中心対称に封止樹脂部22を経由して蛍光体層44へ到達し、蛍光光に変換されて、対称軸S周りの周方向に均等に白色光が放出される。
なお、本実施の形態では、一つの半導体発光素子10を対称軸S中心に配置しているが、対称軸S周りに複数の半導体発光素子を対称配置してもよい。または、対称軸S中心に一つの半導体発光素子を配置し、他の複数の半導体発光素子をその一つの半導体発光素子を取り囲むように対称軸S周りに対称配置してもよい。
再び図1を参照して、半導体発光装置1はさらに、第二の透明樹脂部40を覆う第三の透明樹脂部50を備える。第三の透明樹脂部50は、封止樹脂部22の周壁部26の外周側面32と上端部30とをさらに覆う。第三の透明樹脂部50は、蛍光体を含まない透明樹脂層である。第三の透明樹脂部50は、大気との境界をなす外周面52を含む。第三の透明樹脂部50は、第一の透明樹脂部20の封止樹脂部22、接続部34および周壁部26を覆い、また第二の透明樹脂部40の全体を覆うように設けられている。
周壁部26の環状の外周側面32と外周側面32の内径側との全体を覆う第三の透明樹脂部50は、ドーム状に形成されており、図1に示す断面円弧状の外周面52を有する。第三の透明樹脂部50の、封止樹脂部22および第二の透明樹脂部40を覆う外周面52の一部は、球面状に形成されている。外周面52が球面状の第三の透明樹脂部50によって、半導体発光装置1の封止体最表面を球面状にできるので、半導体発光素子10および蛍光体42からの放出光を外部(大気層)へ効率よく等方的に均等に取り出すことができる。第三の透明樹脂部50が第一および第二の透明樹脂部20,40を部分的に覆うと外周面52の形状が不規則になり易いが、第三の透明樹脂部50で第一の透明樹脂部20と第二の透明樹脂部40との全体を覆うことにより、簡単に封止体最表面を半球面状に形成することができる。
図1に示す第三の透明樹脂部50の断面形状は、対称軸Sを中心とする線対称な形状を有する。上述した周壁部26の内周側面28、封止樹脂部22、第二の透明樹脂部40、および第三の透明樹脂部50がいずれも対称軸Sを共有する軸対称な形状を有し、封止樹脂部22の外表面23、第二の透明樹脂部40の外表面および第三の透明樹脂部50の外周面52の各々の形状が中心軸対称である。そのため半導体発光装置1は、より中心対称な発光パターンを得ることができる。
第一の透明樹脂部20と第二の透明樹脂部40と第三の透明樹脂部50とは、たとえばシリコーン樹脂などの、同一の樹脂材料から形成されてもよい。または、第一の透明樹脂部20と第二の透明樹脂部40と第三の透明樹脂部50とは、同一の屈折率および同一の熱膨張係数を有してもよい。同一の屈折率とすることにより、樹脂層界面での散乱ロスを防止できる。同一の熱膨張係数とすることにより、樹脂層界面でのはがれを防止することができる。
図5は、図1に示す半導体発光装置に、原点Oを中心とする仮想的な球面を示した図である。図6は、図1に示す半導体発光装置を、原点Oを中心とする座標上に模式的に示した図である。第一、第二および第三の透明樹脂部20,40,50が同一屈折率の場合には、蛍光体層44の形状ならびに第三の透明樹脂部50の材質および形状は、R>r・nの関係が成立するように決定されている。
ここで、Rは、基板2上の半導体発光素子10の搭載位置を中心(原点O)とし、第三の透明樹脂部50の外周面52を含む球面の半径を示す。rは、蛍光体層44を内部に含む仮想的な球面91の半径を示す。なお、蛍光体42が第二の透明樹脂部40中において沈降せず略均等に分散しており、その結果蛍光体層44が第二の透明樹脂部40中に形成されていない場合には、rは、第二の透明樹脂部40の全体を内部に含む仮想的な球面の半径を示す。nは、第一、第二および第三の透明樹脂部20,40,50の屈折率を示す。このような構成により、球面91の内側で発せられた光を効率的に大気層に取り出すことができる。以下、その理由について説明する。
図6を参照して、原点Oを中心とする座標上において、球面91(蛍光体層44を内部に含む仮想的な球面に相当)上の任意の位置に発光点Lがプロットされている。発光点Lは、蛍光体42、半導体発光素子10の光取り出し表面(電極に覆われていない、P型/N型半導体層、発光層、半導体発光素子の基板の結晶表面部分)のことを指す。発光点Lから発せられた光が入射角αで入射する外周面52(第三の透明樹脂部50の外周面52を含む球面に相当)上の位置に、樹脂表面Aがプロットされている。原点Oおよび発光点L間を結ぶ線分と、発光点Lおよび樹脂表面A間を結ぶ線分とがなす角度を、θとする。
このとき、正弦定理より下記の関係式が成立する。
(R/sinθ)=(r/sinα)
上式を整理すると、
sinα=r・sinθ/R
となり、この式から、θ=π/2のとき、αは最大値(αmax)をとる。
すなわち、下記の(式1)が成立する。
sinα≦sin(αmax)=r/R (式1)
入射角αと、第三の透明樹脂部50および大気層の境界における全反射の臨界角θcとの間には、スネルの法則から下記の(式2)が成立する。
sinθc=1/n (式2)
今、半導体発光装置1において常にα<θc、すなわち、
αmax<θc (式3)
の関係が成立するならば、発光点Lから発せられた光を全て大気層46に取り出すことができる。
(式1)〜(式3)を整理すると、下記の関係式が成立する。
r/R=sin(αmax)<sinθc=1/n
結果、R>r・nの関係が成立するように蛍光体層44ならびに第一、第二および第三の透明樹脂部20,40,50を設けることによって、球面91の内側から外側に発せられた光を全て大気層に取り出すことができる。
以上のような構成を有する半導体発光装置1の製造方法について、以下に詳細に説明する。図7は、半導体発光装置1の製造工程を示す流れ図である。図7に示すように、まず工程(S10)において、主表面4を有する基板2を準備する。基板2として、セラミック基板、表面に絶縁層を形成した金属基板、メタルコア基板、高放熱多層樹脂基板などの、任意の好適な基板を使用することができる。
次に工程(S20)において、電極パターン16を形成するためのメタルパターンを、基板2の主表面4および裏面8上に形成する。必要に応じて、基板2を厚み方向に貫通するスルーホール6を形成し、スルーホール6を経由する貫通電極によって主表面4側のメタルパターンと裏面8側のメタルパターンとを接続する。
次に工程(S30)において、基板2の主表面4上に半導体発光素子10を配置する。半導体発光素子10は、その中心が対称軸Sと合わせられるように、主表面4上に配置される。続いて工程(S40)において、半導体発光素子10の電極と電極パターン16とを電気的接続する。たとえば、ワイヤ14を使用したワイヤボンディング、ダイボンディングまたはフリップチップ実装などの任意の好適な方法によって、半導体発光素子10の電極と電極パターン16とが電気的に接続される。
次に工程(S50)において、主表面4上に第一の透明樹脂部20を形成する。第一の透明樹脂部20は、半導体発光素子10を覆う封止樹脂部22と、封止樹脂部22の周囲を取り囲む周壁部26と、封止樹脂部22と周壁部26とを接続する接続部34と、を含む。第一の透明樹脂部20を形成する工程(S50)の詳細は後述する。
次に工程(S60)において、周壁部26の内側に、封止樹脂部22を覆うように、蛍光体42を含む第二の透明樹脂部40を形成する。第二の透明樹脂部40を形成する工程(S60)の詳細は後述する。
次に工程(S70)において、第一の透明樹脂部20、第二の透明樹脂部40の全体を覆う第三の透明樹脂部50を形成する。第三の透明樹脂部50を形成する工程(S70)の詳細は後述する。
次に工程(S80)において、後処理が行なわれる。たとえば、必要に応じて、第三の透明樹脂部50の外周面52に発生したバリ取りが行なわれる、またたとえば、同一の基板2上に複数形成された同一形状の半導体発光装置1を、ダイシングにより切断することで、単一の半導体発光装置1を得る。このようにして、所望の光学特性を有する半導体発光装置1が完成する。
図8は、第一の透明樹脂部20を形成する工程(S50)の詳細を示す流れ図である。図8に示すように、第一の透明樹脂部20を形成する工程(S50)は、主表面4上に金型62を設置する工程(S51)と、金型62の内部空間64に樹脂材料68を供給する工程(S52)と、供給された樹脂材料68を硬化させる工程(S53)と、金型62を取り除く工程(S54)と、を備える。
図9は、基板2の主表面4上に金型62を設置した状態を示す断面図である。図10は、金型62の内部に樹脂材料68が充填された状態を示す断面図である。図9および図10に示すように、第一の透明樹脂部20は、金型62を適切な位置に配置して、その後図9中の矢印に従って金型62の内部空間64に樹脂材料68が充填される、金型成型を使用して作製される。金型成型は、金型62の作製のために初期投資費用を必要とするが、一旦金型62を作製すれば、安定した形状の樹脂成型品を安価にかつ量産性よく形成できる方法である。本例は、金型成型の一例であるトランスファー成型を適用した事例である。
他の金型成型を用いた第一の透明樹脂部20の形成方法としては、圧縮成型、射出成型などを使用することができる。
図9に示すように、複数の第一の透明樹脂部20に対応する形状の金型62を準備すれば、金型62の内部空間64に樹脂材料68を供給する一工程によって、封止樹脂部22と周壁部26とを同時に形成することができ、かつ、複数の第一の透明樹脂部20を同時に形成することができる。このように金型成型で一括して形成された封止樹脂部22と周壁部26との間には、これらを接続する厚みdの薄い部分である接続部34(図1および図2参照)があるが、この接続部34は樹脂材料68を供給する際に樹脂が通過する経路として役立つ。樹脂材料68が樹脂注入経路としての接続部34を経由して供給されることにより、第一の透明樹脂部20の形状が形成される。
樹脂注入経路を確保するために、接続部34は、基板2の厚み方向において、50μm以上の厚みdを有する。接続部34の厚みdを50μm以上とすることにより、樹脂材料68の注入のために十分な樹脂注入経路を確保できるので、金型62の内部空間64全体に容易に樹脂材料を充填することができる。したがって、金型成型の生産性を向上させることができる。
しかしながら、前述にあるように、半導体発光装置1が発生する光の色度に関する配向特性の分布を改善する観点からは、この厚みdを基板2の厚み方向において発光層12が基板2の主表面4から離れる距離dLよりも小さくする必要がある。そのため、厚みdを、この50μm以上の範囲内でなるべく小さい厚みにすることが望ましく、使用する半導体発光素子10の基板2の裏面8からの発光層12の高さに準じて、厚みdを適宜決める必要がある。逆に、使用する半導体発光素子10の裏面8からの発光層12の高さを大きくすれば、接続部34の厚みdをより厚くでき、第一の透明樹脂部20の製造上のマージンを十分確保できる。
また、後工程において第二の透明樹脂部40を形成する樹脂材料用の堰き止め部は、金型成型によって一体に成形される。したがって、堰き止め部を基板2上に配置する工程を別に設ける必要はなく、また堰き止め部を除去する必要もない。その結果、半導体発光装置1の製造工程を簡略化できるので、製造コストを低減することができる。
図11は、第二の透明樹脂部40を形成する工程(S60)の詳細を示す流れ図である。図11に示すように、第二の透明樹脂部40を形成する工程(S60)は、周壁部26の内側に樹脂材料78をポッティングする工程(S61)と、ポッティングされた樹脂材料78を硬化させる工程(S62)と、を備える。
図12は、ポッティング装置74が準備された状態を示す断面図である。図13は、第二の透明樹脂部40を形成する樹脂材料78が充填された状態を示す断面図である。図12に示すように、第一の透明樹脂部20の周壁部26により囲まれて形成された凹部38に、蛍光体が含有された透明の樹脂材料78をポッティングにより注入するための、ポッティング装置74が準備される。図13では、ポッティング装置74を使用して樹脂材料78が凹部38の内部に注入され、この樹脂材料78が硬化されて、第二の透明樹脂部40が形成された状態が図示される。
樹脂材料78を硬化させる際の初期加熱段階時に、樹脂材料78の粘度が低下する。この粘度低下時間を長く調整することで、ポッティングされた樹脂材料78に含まれる蛍光体42を容易に沈降させることができる。初期加熱段階時に低下する粘度がより低い値の樹脂材料78を使用することで、蛍光体42を短時間で沈降させることができ、蛍光体42の沈降に要する時間を短縮することができる。
逆に、第二の透明樹脂部40中において蛍光体42をほぼ均一に分散させる場合は、上記の粘度低下時間を短くすればよく、または、初期加熱段階時の粘度の低下が小さい樹脂材料78を使用すればよい。
このポッティングの際に、周壁部26と封止樹脂部22とによって囲まれた凹部38の形状によって、第二の透明樹脂部40の形状を安定化させることができる。樹脂材料78の堰き止め部として機能する周壁部26は、金型成型によって同一の形状に形成される。そのため、金型成型で形成した凹部38に等量の樹脂材料78を注入すれば、略同一の形状を有する第二の透明樹脂部40を容易に得ることができる。
図14は、第三の透明樹脂部50を形成する工程(S70)の詳細を示す流れ図である。図14に示すように、第三の透明樹脂部50を形成する工程(S70)は、封止樹脂部22を覆う金型82を設置する工程(S71)と、金型82の内部空間84に樹脂材料88を供給する工程(S72)と、供給された樹脂材料88を硬化させる工程(S73)と、金型82を取り除く工程(S74)と、を備える。
図15は、封止樹脂部22を覆う金型82を設置した状態を示す断面図である。図16は、金型82の内部に樹脂材料88が充填された状態を示す断面図である。図15および図16に示すように、第三の透明樹脂部50は、金型82を適切な位置に配置して、その後図15中の矢印に従って金型82の内部空間84に樹脂材料88が充填される、金型成型を使用して作製される。本例は、トランスファー成型の事例である。
他の金型成型を用いた第三の透明樹脂部50の形成方法として、上述した第一の透明樹脂部20と同様に、圧縮成型、射出成型などを使用することができる。
図15に示すように、複数の第三の透明樹脂部50に対応する形状の金型82を準備すれば、金型82の内部空間84に樹脂材料を供給する一工程によって、複数の第三の透明樹脂部50を形成することができる。
図17は、本実施の形態の製造方法により作製された半導体発光装置アセンブリ100の断面図である。図17に示す半導体発光装置アセンブリ100は、複数の半導体発光装置、すなわち、半導体発光装置1と、半導体発光装置1に隣接する他の半導体発光装置101とを備える。
半導体発光装置1の第一の透明樹脂部20と、他の半導体発光装置101の第一の透明樹脂部120とは、図8〜図10を参照して説明した金型成型によって一体に成形されている。半導体発光装置1の第三の透明樹脂部50と、他の半導体発光装置101の第三の透明樹脂部150とは、図14〜図16を参照して説明した金型成型によって一体に成形されている。
第一の透明樹脂部20,120が同一の工程において金型成型を用いて形成されたため、半導体発光装置1と他の半導体発光装置101との間には、第一の透明樹脂部20,120を連結する連結部129が形成されている。第三の透明樹脂部50,150が同一の工程において金型成型を用いて形成されたため、半導体発光装置1と他の半導体発光装置101との間には、第三の透明樹脂部50,150を連結する連結部159が形成されている。連結部129,159は、金型成型において金型の内部空間に樹脂材料を充填する際の、樹脂材料の充填経路によって生じた部分である。
第一の透明樹脂部20,120は、それらの間に連結部129を介在させた、一体の構造を有する。第三の透明樹脂部50,150は、それらの間に連結部159を介在させた、一体の構造を有する。このように、第一の透明樹脂部20,120および第三の透明樹脂部50,150が金型成型によって形成された半導体発光装置アセンブリ100では、ドーム状の第三の透明樹脂部50,150の周囲において、基板2の主表面4に沿って、複数の半導体発光装置1,101間を繋ぐ薄い樹脂層(連結部129,159)が残る構成となる。
複数の半導体発光装置1,101を備える半導体発光装置アセンブリ100を、照明機器などの面状の光源として使用することが可能である。また、図15に示すダイシングラインDに沿って半導体発光装置アセンブリ100を切断し、個辺化された半導体発光装置1,101をそれぞれ別々に使用してもよい。
以上説明したように、本実施の形態の半導体発光装置1では、シリコーン樹脂やフッ素樹脂などのシートに穴をあけたシート(ダムシート)を使用した、ダムシートの穴にポッティング法により樹脂を流し込み、樹脂を硬化させ、その後ダムシートを除去する方法によって樹脂成型品を形成する必要はない。その代わりに、金型成型により形成された周壁部26が、第二の透明樹脂部40をポッティング成型する際の堰き止め部として機能する。したがって、使い捨てのダムシートを使用することなく、半導体発光装置1を製造することができる。かつ、第一の透明樹脂部20と第三の透明樹脂部50とは、同一材料で形成することができる。金型で形成される第一の透明樹脂部20において、樹脂材料の注入経路確保の必要性から半導体発光素子10の周辺部のみを封止する孤立した封止体構造をとることは困難なため、第一の透明樹脂部20は封止樹脂部22と周壁部26と接続部34とを含む構造とされている。
また、先行技術において提案された2重ドーム構造(2重とも金型成型で形成され、1重目のドームに蛍光体を含有させる場合)と比較した場合、1重目の蛍光体含有ドームでは蛍光体含有樹脂がドーム以外の基板上にも薄く形成されるので、蛍光体の無駄が多くなるとともに、基板の反射効率を低下させる。これに対し、本実施の形態の半導体発光装置1の第二の透明樹脂部40では、半導体発光素子10を覆う封止樹脂部22の周辺にのみ、蛍光体42を含有する樹脂層である蛍光体層44が形成される。したがって、蛍光体42が無駄にならず、かつ基板2の反射効果を向上させることもできる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,101 半導体発光装置、2 基板、4 主表面、10 半導体発光素子、12 発光層、20,120 第一の透明樹脂部、22 封止樹脂部、23 外表面、24 頂部、26 周壁部、28 内周側面、30 上端部、32 外周側面、34 接続部、38 凹部、40 第二の透明樹脂部、42 蛍光体、43 接触面、44 蛍光体層、50,150 第三の透明樹脂部、52 外周面、62,82 金型、64,84 内部空間、68,78,88 樹脂材料、74 ポッティング装置、100 半導体発光装置アセンブリ、129,159 連結部。

Claims (15)

  1. 主表面を有する基板と、
    前記主表面上に配置された半導体発光素子と、
    前記半導体発光素子を覆う封止樹脂部と、前記封止樹脂部の周囲を取り囲む周壁部と、前記封止樹脂部と前記周壁部とを接続する接続部とを含み、前記主表面上に設けられた第一の透明樹脂部と、
    蛍光体を含み、前記周壁部の内側に形成され前記封止樹脂部を覆う、第二の透明樹脂部と、
    前記第二の透明樹脂部を覆う第三の透明樹脂部と、を備え
    前記半導体発光素子は、発光層を含み、
    前記接続部は、前記基板の厚み方向において、前記主表面と前記発光層との間の距離よりも小さい厚みを有する、半導体発光装置。
  2. 前記第一の透明樹脂部と、前記第二の透明樹脂部と、前記第三の透明樹脂部とは、同一の屈折率を有する、請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記第三の透明樹脂部は、前記封止樹脂部の周壁部の外周側面と上端部とをさらに覆い、大気との境界をなす外周面を含み、
    前記外周面の少なくとも一部は、球面状に形成されている、請求項1または請求項2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記封止樹脂部は、前記主表面から最も離れた頂部を有し、
    前記周壁部は、前記主表面からの距離が前記封止樹脂部の周囲全体に亘って前記頂部よりも大きい上端部を有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体発光装置。
  5. 前記封止樹脂部の外表面の少なくとも一部は、球面状に形成されている、請求項4に記載の半導体発光装置。
  6. 前記接続部は、前記基板の厚み方向において、50μm以上の厚みを有する、請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
  7. 前記蛍光体は、前記第二の透明樹脂部中において略均等に分散している、請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
  8. 前記第二の透明樹脂部は、前記蛍光体の含有濃度が相対的に高い蛍光体層を有し、
    前記蛍光体層は、前記封止樹脂部に面接触する、請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
  9. 前記第一の透明樹脂部と前記第三の透明樹脂部とは、対称軸を共有する軸対称な形状を有する、請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれかに記載の半導体発光装置を複数備える、半導体発光装置アセンブリであって、
    前記半導体発光装置の前記第一の透明樹脂部は、前記半導体発光装置に隣接する他の半導体発光装置の第一の透明樹脂部と一体の構造を有し、
    前記半導体発光装置の前記第三の透明樹脂部は、前記他の半導体発光装置の第三の透明樹脂部と一体の構造を有する、半導体発光装置アセンブリ。
  11. 主表面を有する基板を準備する工程と、
    前記主表面上に発光層を含む半導体発光素子を配置する工程と、
    前記主表面上に、前記半導体発光素子を覆う封止樹脂部と、前記封止樹脂部の周囲を取り囲む周壁部と、前記封止樹脂部と前記周壁部とを接続し、前記基板の厚み方向において、前記主表面と前記発光層との間の距離よりも小さい厚みを有する接続部と、を含む第一の透明樹脂部を形成する工程と、
    前記周壁部の内側に、前記封止樹脂部を覆うように、蛍光体を含む第二の透明樹脂部を形成する工程と、
    前記第二の透明樹脂部を覆う第三の透明樹脂部を形成する工程と、を備える、半導体発光装置の製造方法。
  12. 前記第一の透明樹脂部を形成する工程は、
    前記主表面上に金型を設置する工程と、
    前記金型の内部空間に樹脂材料を供給する工程と、
    供給された前記樹脂材料を硬化させる工程と、
    前記金型を取り除く工程と、を備える、請求項11に記載の半導体発光装置の製造方法。
  13. 前記第二の透明樹脂部を形成する工程は、
    前記周壁部の内側に樹脂材料をポッティングする工程と、
    ポッティングされた前記樹脂材料を硬化させる工程と、を備える、請求項11に記載の半導体発光装置の製造方法。
  14. 前記第二の透明樹脂部を形成する工程は、ポッティングされた前記樹脂材料に含まれる蛍光体を沈降させる工程をさらに備える、請求項13に記載の半導体発光装置の製造方法。
  15. 前記第三の透明樹脂部を形成する工程は、
    前記封止樹脂部を覆う金型を設置する工程と、
    前記金型の内部空間に樹脂材料を供給する工程と、
    供給された前記樹脂材料を硬化させる工程と、
    前記金型を取り除く工程と、を備える、請求項11に記載の半導体発光装置の製造方法。
JP2009270283A 2009-11-27 2009-11-27 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法 Expired - Fee Related JP5334123B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270283A JP5334123B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270283A JP5334123B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011114222A JP2011114222A (ja) 2011-06-09
JP5334123B2 true JP5334123B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=44236317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009270283A Expired - Fee Related JP5334123B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5334123B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013001686A1 (ja) * 2011-06-29 2013-01-03 パナソニック株式会社 発光装置
JP5703997B2 (ja) * 2011-06-29 2015-04-22 豊田合成株式会社 発光装置
DE102011107893A1 (de) * 2011-07-18 2013-01-24 Heraeus Noblelight Gmbh Optoelektronisches Modul mit verbesserter Optik
JP5905332B2 (ja) * 2012-03-30 2016-04-20 富士フイルム株式会社 半導体発光素子用封止剤、これを用いた硬化膜及び半導体発光装置
CN103000791B (zh) * 2012-12-24 2015-06-24 佛山市香港科技大学Led-Fpd工程技术研究开发中心 点胶涂布远距式荧光粉层的led封装结构及制备方法
JP6458793B2 (ja) * 2016-11-21 2019-01-30 日亜化学工業株式会社 発光装置の製造方法
KR102538472B1 (ko) * 2018-05-18 2023-06-01 엘지이노텍 주식회사 조명 모듈 및 이를 구비한 조명 장치
JP7314474B2 (ja) 2021-07-19 2023-07-26 日亜化学工業株式会社 面状光源

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3704941B2 (ja) * 1998-03-30 2005-10-12 日亜化学工業株式会社 発光装置
JP4673986B2 (ja) * 2001-02-23 2011-04-20 星和電機株式会社 表面実装方発光ダイオードの製造方法
JP3655267B2 (ja) * 2002-07-17 2005-06-02 株式会社東芝 半導体発光装置
JP2007116131A (ja) * 2005-09-21 2007-05-10 Sanyo Electric Co Ltd Led発光装置
KR101349605B1 (ko) * 2007-09-27 2014-01-09 삼성전자주식회사 발광소자 패키지의 제조방법
JP5262054B2 (ja) * 2007-10-10 2013-08-14 日亜化学工業株式会社 発光装置の製造方法
JP5277085B2 (ja) * 2009-06-18 2013-08-28 スタンレー電気株式会社 発光装置及び発光装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011114222A (ja) 2011-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5334123B2 (ja) 半導体発光装置、半導体発光装置アセンブリ、および半導体発光装置の製造方法
US10153415B2 (en) Light emitting device having dual sealing resins
US9634203B2 (en) Light emitting device, surface light source, liquid crystal display device, and method for manufacturing light emitting device
US8486731B2 (en) Light-emitting device and method for manufacturing light-emitting device
US9431592B2 (en) Submount with cavities and through vias for LED packaging
US9512968B2 (en) LED module
TWI476946B (zh) 發光二極體裝置及其製造方法
TWI648880B (zh) 形成發光裝置之方法
JP2013191872A (ja) 発光素子パッケージ
TWI573295B (zh) 具有形成於溝槽中之反射壁之發光二極體混合室
KR101476771B1 (ko) 반도체 소자 구조물 및 반도체 소자 구조물을 제조하는 방법
US20130175554A1 (en) Led package substrate and method of manufacturing led package
JP2009094199A (ja) 発光装置、面光源、表示装置と、その製造方法
US20120153335A1 (en) Semiconductor light-emitting device and method of manufacturing the same
US20210184086A1 (en) Light-emitting device and method of manufacturing the same
JP7014948B2 (ja) 発光装置の製造方法および発光装置
JP2007005722A (ja) 光半導体素子用外囲器およびそれを用いた光半導体装置
TWI593133B (zh) 封裝之製造方法及發光裝置之製造方法、與封裝及發光裝置
KR20100066769A (ko) 발광다이오드 패키지
JP2015109333A (ja) 発光装置およびその製造方法
US11355678B2 (en) Light-emitting device and method of manufacturing the same
TW201340407A (zh) 發光二極體之封裝結構與其製法
KR20090051508A (ko) 백색 발광소자 및 그 제조방법
JP7277815B2 (ja) 発光装置の製造方法および発光装置
KR101465708B1 (ko) 반도체 소자 구조물을 제조하는 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5334123

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees