JP5332596B2 - 送電装置および送電装置の試験方法 - Google Patents

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本発明は、送電装置および送電装置の試験方法等に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている、この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。このような無接点電力伝送の従来技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1の無接点電力伝送システムは、送電装置(1次側モジュール)と、受電装置(2次側モジュール)とで構成されている。また、特許文献1に記載される無接点電力伝送システムでは、送電装置と受電装置との間で認証コードを送受信することによってID認証処理を実行し、ID認証をパスした後、送電装置は、1次コイルを連続的に駆動して、受電装置に対して通常送電を開始する。
特開2006−60909号公報
送電装置を市販するためには、メーカは、各種の試験を実施して、製品としての送電装置の性能や品質、信頼性や安全性等を保障する必要がある。また、例えば、各国の公的認証機関が実施する、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)等の試験に合格することも必要となる。
しかし、従来技術では、無接点電力伝送システムを構成する送電装置(1次側モジュール)の試験については、何ら考慮されておらず、送電装置についての効率的な試験を実行することができない。
例えば、送電装置は、受電側機器の着地を待って仮送電を実行し、受電装置との間でID認証処理を実行し、ID認証をパスした後に、1次コイルの連続駆動(連続送電)を実行する。したがって、送電装置が連続送電を開始するためには、受電装置(受電側機器)が対向配置されること、ならびに、ID認証にパスすること、の2つの条件を満足する必要があり、このことが、送電装置の試験を困難なものとする。
すなわち、送電装置の試験は、受電側機器が存在しなくても、送電装置単独で行えることが望ましい。また、例えば、送電装置を何らの制限なく、ただちに連続送電状態にすることができることが望ましい。
また、送電装置は、各国の電波法令に適合したものである必要があるため、送電装置の市販のためには、事前に、各国の公的認証機関による試験(例えば電波法関連の試験、電磁波の人体暴露に対する影響の測定、電気用品安全法関連の試験、VCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協議会)が定める試験等)を受ける必要がある。
各国の公的認証機関による試験の際には、送電装置の送電周波数を、使用可能なすべての周波数に自在に設定できることが望ましい。また、送電装置の送電周波数パターンを、公的認証機関が要求するパターン(例えば、ランダムパターン)に設定することが必要となる場合がある。したがって、各国の公的認証機関による試験に対応できるテスト機能を、送電装置に設けることが望ましい。
本発明のいくつかの態様によれば、送電装置の試験(例えば、公的認証機関による試験)を、効率的かつ確実に実行することが可能となる。
(1)本発明の送電装置の一態様は、無接点電力伝送のための送電装置であって、1次コイルの駆動を制御する駆動制御回路を有する送電部と、前記送電装置の動作を制御する送電制御装置と、前記送電装置のテストのために必要な情報を設定するテスト情報設定部と、を含み、前記テスト情報設定部は、第1強制送電モードのイネーブル/ディスイネーブルの切り換え情報を設定するための第1強制送電モード設定部と、1次コイルの駆動のための周波数情報および1次コイルの駆動パターン情報の少なくとも一方を設定するコイル駆動モード設定部と、を有し、前記第1強制送電モードがイネーブルのとき、前記送電制御装置は、前記送電部における前記駆動制御回路を制御して、前記1次コイルを、前記コイル駆動モード設定部によって決定される条件で連続駆動させる。
本態様では、送電装置にテスト情報設定部が設けられる。テスト情報設定部には、第1強制送電モードのイネーブル/ディスイネーブルの切り換え情報を設定するための第1強制送電モード設定部と、1次コイルの駆動のための周波数情報および1次コイルの駆動パターン情報の少なくとも一方を設定するコイル駆動モード設定部と、が設けられる。
第1強制送電モードをイネーブルにすることによって、2次側機器に関係なく、送電装置単独で、強制的な連続送電が可能となり、かつ、その連続送電のための条件を自在に設定することができる。
第1強制送電モードが選択されると、受電装置が設けられない状態であっても、送電装置を強制的に連続送電状態とすることができ、送電装置単独の試験が可能となる。また、第1強制送電モードが選択されると、2次側機器に設けられる受電装置(受電装置が、2次側機器に一体的に取り付けられる場合もあり得る)との間でのID情報等の交換をすることなく、待機状態の送電装置を、ただちに連続送電状態に移行させることができる。よって、送電装置の試験の効率を高めることができる。
また、連続送電の条件の選択とは、例えば、複数種類の使用可能な周波数があるとき、どの種類の周波数を使用するかを選択することであり、あるいは、例えば、使用する周波数値自体を決定することであり、また、例えば、駆動周波数パターンを選択することである。駆動周波数パターンは、例えば、単一周波数による連続送電パターン、通常動作時に用いられる周波数切り換え方式による連続送電パターン、ランダム符号(擬似ランダム符号を含む)に基づくFSK(周波数シフトキーイング)等によるランダム周波数パターン等がある。
例えば、各国の公的認証機関による試験の際には、送電装置の送電周波数を、使用可能なすべての周波数に自在に設定できることが望ましく、また、送電装置の送電周波数パターンを、公的認証機関が要求するパターン(例えば、ランダムパターン)に設定することが必要となる場合があるが、本態様の送電装置は、各国の公的認証機関の要求に柔軟に対応することができる。
(2)本発明の送電装置の他の態様は、前記送電装置の外部に設けられる装置が、前記テスト情報設定部に対してアクセスするための通信インタフェースを有する。
送電装置の試験時には、例えば、試験装置等が主体的に条件を定め、送電装置の動作試験を主導的に遂行できることが望ましい。そこで、本態様では、送電装置等の試験時において、外部の装置が、テスト情報設定部にアクセスすることができるようにした。「外部の装置」は、例えば、無接点電力伝送システムのための試験装置(テスタ)であり、あるいは、送電装置の試験専用の試験条件発生器等である。
テスト情報設定部に外部の装置がアクセスできるようにするために、送電装置に通信インタフェース部が設けられる。通信インタフェースには、動作モードの設定情報等をテスト情報設定部に直接に書き込むためのテスト専用端子(テストピン)等も含まれる。
(3)本発明の送電装置の他の態様は、送電側ホストと通信を行うためのホストインタフェースを有し、前記送電側ホストは、前記ホストインタフェースを介して前記テスト情報設定部にアクセスすることができる。
ホストインタフェースを設けることによって、送電側ホスト(例えば、試験装置のホストコンピュータ、あるいは、無接点電力伝送システムを利用する上位装置等)が、テスト情報設定部にアクセスすることが可能となる。これによって、送電側ホストが、送電装置の試験等を主導することが可能となる。
(4)本発明の送電装置の他の態様では、前記テスト情報設定部は、テストレジスタにより構成され、前記テストレジスタにおける所定アドレスの所定ビットに情報ビットが書き込まれることによって、前記テストのための情報の設定が実現される。
テスト情報設定部をテストレジスタによって構成することによって、テスト条件の設定が容易化される。テストレジスタは、例えば、テストのための情報を書き込むことができ、その書き込まれた情報を保持することができる、比較的構成が簡単な記憶装置である。なお、テストレジスタへのライトアクセスは、例えば、誤った条件設定を防止するために、試験モードが選択されたときにのみ許可されるのが望ましい。テストレジスタの採用は、送電装置の構成の簡素化や小型化に寄与し、また、コストの抑制にも寄与する
(5)本発明の送電装置の他の態様では、前記コイル駆動モード設定部における第1設定によって、使用可能な複数の周波数のうちのいずれか一つによる連続送電モードが指定される。
これによって、単一周波数による連続送電を行うときに、使用可能な複数の周波数の中から、実際に使用する周波数を選択することが可能となる。
(6)本発明の送電装置の他の態様では、前記コイル駆動モード設定部における第2設定によって、ランダム符号に基づく周波数変調によって、使用可能な複数の周波数間でコイル駆動周波数を切り換えながら連続送電を行う、周波数ランダム連続送電モードが指定される。
これにより、例えば、ランダム符号(PN符号,擬似ランダム符号等を含む、広義にはランダムデータ)に基づくFSK(周波数シフトキーイング)によって、ランダムな周波数切り換えパターンをもつ駆動クロックで1次コイルを駆動することができる。したがって、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)等の試験を容易に、かつ的確に行うことができる。
(7)本発明の送電装置の他の態様は、ランダム符号を生成するランダム符号生成回路を有する。
これによって、ランダム符号を、送電装置の内部で生成することができ、送電装置の試験のための設備の簡素化を図ることができ、また、効率的な試験が可能となる。また、エンドユーザ(送電装置が組み込まれた電気製品のユーザ)が試験を行うことも容易化される。
(8)本発明の送電装置の他の態様は、前記送電装置の外部から供給されるランダム符号を入力するためのランダム符号入力端子を有する。
試験時に使用されるランダム符号(ランダムデータ)は、例えば、各国の公的認証機関毎に異なるような場合もあり得る。そこで、本態様では、試験に必要なランダム符号を、外部から入力できるように、送電装置にランダム符号入力端子を設ける。これによって、種々のランダム符号を用いた試験が可能となる。
(9)本発明の送電装置の他の態様は、前記テスト情報設定部は、前記使用可能な複数の周波数の各々の周波数値を設定するための周波数値設定部を有する。
これによって、例えば、コイル駆動モード設定部によって、使用する周波数の種類を選択し、かつ、周波数設定部によって、選択された種類の周波数の、具体的な周波数値を決定する(周波数を微調整する)こと等が可能となり、より柔軟かつ高精度の試験が可能となる。
(10)本発明の送電装置の他の態様では、前記テスト情報設定部における前記コイル駆動モード設定部は、第1周波数による連続送電モードを設定する第1コイル駆動モード設定部と、第2周波数による連続送電モードを設定する第2コイル駆動モード設定部と、第3周波数による連続送電モードを設定する第3コイル駆動モード設定部と、前記第1周波数と前記第2周波数を、前記送電装置の内部で生成されるランダム符号にしたがって切り換える第1周波数ランダム連続送電モードを設定する第4コイル駆動モード設定部と、前記第1周波数と第2周波数を、前記送電装置の外部から供給されるランダム符号にしたがって切り換える第2周波数ランダム連続送電モードを設定する第5コイル駆動モード設定部と、第1周波数と第3周波数を、前記送電装置の内部で生成されるランダム符号にしたがって切り換える第3周波数ランダム連続送電モードを設定する第6コイル駆動モード設定部と、前記第1周波数と第3周波数を、前記送電装置の外部から供給されるランダム符号にしたがって切り換える周波数ランダム連続送電モードを設定する第7コイル駆動モード設定部と、を有し、前記第1コイル駆動モード設定部〜前記第7コイル駆動モード設定部の中のいずれか一つがイネーブルとされることによって、コイル駆動モードが決定される。
これによって、第1周波数による連続送電、第2周波数による連続送電、第3周波数による連続送電、第1および第2周波数を用いた、内部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1および第2周波数を用いた、外部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1および第3周波数を用いた、内部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1および第3周波数を用いた、外部生成のランダム符号によるランダム連続送電、のいずれかを、自在に選択することが可能となる。
(11)本発明の送電装置の他の態様では、前記第1周波数および前記第2周波数は、前記送電装置から受電装置への通信に使用される周波数であり、前記第3周波数は、前記第1周波数および第2周波数の各周波数よりも、前記1次コイルの共振周波数に近い周波数である。
第1の周波数と第2の周波数は、例えば、通常送電(連続送電)時において、1次側から2次側への周波数変調による通信に用いられる周波数であり、第3周波数は第1周波数および第2周波数の各周波数よりも、1次コイルの共振周波数に近い周波数である。第3周波数F3は、例えば、異物検知の際に用いられる周波数であり、また、温度検知機能試験(送電装置を連続発振させることによって温度上昇を生じさせ、送電装置に備わる温度検知部の温度検知特性を評価する試験)のために利用することもできる。
(12)本発明の送電装置の他の態様は、前記送電制御装置のリセットを行うためのリセット信号入力端子を有し、前記送電装置のパワーオンリセット解除後であって、前記リセット信号による前記送電制御装置の少なくとも一部のリセット解除前の期間において、前記テスト情報設定部に情報が書き込まれ、前記情報の書き込み完了後に、前記リセット信号による前記送電制御装置の少なくとも一部のリセットが解除される。
テスト情報設定部へのライトアクセスは、例えば、テストモードが選択されたときのみ許可され、そのライトアクセスは、例えば、パワーオンリセット解除後であって、送電制御装置のリセットが解除される前の期間において行うことができる。
パワーオンリセットは、電源投入直後においては、フリップフロップの動作が安定しないことから、パワーオンリセット回路によって、フリップフロップの初期設定を実行する動作である。パワーオンリセットによって、テスト情報設定部(テストレジスタ等)の動作が安定する。また、テスト情報設定部(テストレジスタ等)に情報を書き込むと同時に、その書き込み情報にしたがって送電装置が動作を開始することを防止するために、テスト情報設定部(テストレジスタ等)への、テストのための情報の書き込みは、送電制御装置をリセットした状態で行う。そして、すべての情報設定が完了した後に、送電制御装置のリセットを解除する。送電制御装置は、リセットが解除されると、テスト情報設定部(テストレジスタ等)に設定された情報に従って送電装置を制御し、これによって、所望の条件による送電が実行される。
また、本態様では、送電制御装置をリセットするためのリセット信号入力端子を有している。これによって、送電制御装置のリセットを所望のタイミングで行うことができる。よって、所望のタイミングで、テスト情報設定部に必要な情報を設定することが可能となる。
(13)本発明の送電装置の試験方法の一態様では、受電装置が対向配置されていない状態で、前記第1強制送電モードをイネーブルとし、前記1次コイルを、前記コイル駆動モード設定部によって決定される駆動周波数および駆動パターンで強制的に連続駆動し、これによって、送電装置の電磁環境適合性試験を行う。
各国の公的機関によって実施される認証試験としては、例えば、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)試験がある。送電装置の電磁環境適合性(EMC)とは、例えば、送電装置200が備える、電磁的な不干渉性および耐性のことである。電磁的な不干渉性とは、例えば、ある機器が動作することによって他の機器の動作を阻害したり、人体に影響を与える一定レベル以上の干渉源となる電磁妨害(EMI:Electro Magnetic Interference)を生じないことをいう。また、電磁的な耐性とは、例えば、付近にある電気機器などから発生する電磁波などによって、自身の動作が阻害されない電磁感受性(EMS:Electro Magnetic Susceptibility)を持つことをいう。
送電装置のEMC試験が実施されるときは、送電装置は、例えば、電波暗室内のターンテーブル上に載置される。電波暗室では、電子機器から放射される電波が壁面で反射せず、かつ、外部からの電波の侵入が遮断される。例えば、この電波暗室を利用し、かつ、上述の第1強制送電モードならびに駆動周波数や駆動周波数パターンの設定機能を活用することによって、電磁シールド特性やイミュニティ(耐性)試験を効果的に実施することができる。
このように、本発明のいくつかの態様によれば、送電装置の試験(例えば、公的認証機関による試験)を、効率的かつ確実に実行することが可能となる。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
本発明は、特に、送電装置の公的機関による認証試験に有効であるが、本発明の送電装置には、その他の試験にも使用可能な有用な機能が設けられている。そこで、まず、送電装置に備わるテストのための主な機能や、送電装置の構成例等について説明し、その後、公的機関による認証試験について説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、送電装置の試験の例、ならびに、第1強制送電モードおよび第2強制送電モードを有する送電装置の構成例と動作例等について説明する。
(送電装置等の試験の例)
図1(A),図1(B)は、送電装置に関する試験の例を示す図である。図1(A)は、受電装置を設けずに行われる、送電装置単独の試験例を示し、図1(B)は、送電装置と受電装置を対向配置して行われる試験(対向試験)の例を示す。
図1(A)に示すように、送電装置側の試験装置は、例えば、ホストコンピュータ(送電側)100と、計測器110と、を有する。送電装置(1次側モジュール)200は、例えば、計測器110に設けられる治具(不図示)上に載置される。送電装置200は、ホストインタフェース(ホストI/F)204と、送電制御装置230と、1次コイルL1と、を有している。ホストコンピュータ(送電側)100は、計測器110との間で、制御情報や測定データ等の送受信を行うことができる。また、ホストコンピュータ(送電側)100は、ホストインタフェース204を介して、送電装置200に、試験のための情報の設定等を行うことができる。各試験の内容は後述する。
送電装置(1次側モジュール)200単独の試験としては、例えば、待機時における消費電力測定試験、温度検知機能試験、公的機関認証試験等がある。
また、図1(B)に示すように、受電装置側の試験装置は、例えば、ホストコンピュータ(受電側)400と、計測器410と、を有する。受電装置(2次側モジュール)300は、例えば、計測器410に設けられる治具(不図示)上に載置される。受電装置300は、ホストインタフェース(ホストI/F)312と、受電制御装置308と、2次コイルL2(図1(B)では不図示)と、を有している。ホストコンピュータ(受電側)400は、計測器410との間で、制御情報や測定データ等の送受信を行うことができる。また、ホストコンピュータ(受電側)400は、ホストインタフェース312を介して、受電装置300との間で情報の送受信を行うことができる。
送電装置(1次側モジュール)200と受電装置(2次側モジュール)300とを対向させて行う試験(対向試験)としては、例えば、送電装置の伝送能力試験や、受電装置(2次側モジュール300自体の試験等がある。各試験の内容は後述する。
(無接点電力伝送システムの通常の動作例)
送電装置の試験について説明する前に、無接点電力伝送システムの通常の動作例について説明する。図2は、無接点電力伝送システムの通常の動作例を示す図である。
待機状態において、送電側機器(クレードル)500に内蔵される送電制御装置(図2では不図示)は、受電側機器(例えば携帯電話機)510の着地(セッティング)を、例えば、0.3秒に1回、検出し(ステップS1)、これによって、受電側機器の着地(セッティング)が検出される(ステップS2)。なお、待機時の送電装置200は、受電装置300の着地検出のために、1次コイルL1を間欠的に駆動する。1次コイルL1は、例えば、0.3秒毎に5m秒だけ駆動される。
次に、送電装置200と受電装置300との間で、種々の情報の交換(ネゴシエーションならびにセットアップ)が実行される(ステップS3)。
ネゴシエーションフェーズでは、認証情報(ID情報を含む)の交換が実行され、例えば、受信したID情報等に基づいて、規格/コイル/システムの適合確認処理が実行される。また、ネゴシエーションフェーズでは、安全上の情報(例えば、異物検知用の検知パラメータ等の交換も実行される。
具体的には、送電側と受電側は、ID情報等の認証情報を交換し、受信した認証情報(ID情報等)に基づいて、規格/コイル/システム等がお互いに適合するか否かを確認する。また、例えば受電側が送電側に、異物検出等のための安全しきい値情報を送信し、安全上の情報交換を行う。このネゴシエーション処理では、送電側と受電側の間で情報の通信が可能か否かの確認や、通信した情報が妥当か否かの確認や、受電側の負荷状態の適否(異物の非検出)の確認等も行われる。ネゴシエーション処理において、認証情報(ID情報等)の交換の結果として、規格/コイル/システム等が不一致であると判定されたり、あるいは、タイムアウトエラーになったりすると、送電装置200は、例えば、待機フェーズに移行する。
送電側や受電側は、ネゴシエーションフェーズの後、セットアップフェーズに移行する。このセットアップフェーズでは、対応機能の情報やアプリケーション別の設定情報などのセットアップ情報が転送されるセットアップ処理が実行される。例えばネゴシエーション処理の結果に基づいて伝送条件が特定される。具体的には、受電側が、コイルの駆動電圧や駆動周波数等の伝送条件情報を送電側に送信すると、送電側は、受信した伝送条件情報に基づいてコイルの駆動電圧や駆動周波数等の通常送電のための伝送条件を設定する。また、対応機能についての情報交換や、上位のアプリケーション毎に異なる設定情報の交換も、このセットアップ処理で行われる。具体的には、通常送電開始後の受電側の負荷状態検出用のしきい値情報(例えばデータ通信用・異物検出用のしきい値情報)や、通常送電後のコマンドフェーズにおいて、送電側、受電側が発行・実行可能なコマンドの種類や、通信機能、定期認証機能等の付加的な対応機能についての情報交換は、このセットアップ処理において実行される。これにより、電子機器の種類(携帯電話機、オーディオ機器等)や機種などのアプリケーションに応じて異なる設定情報の交換が可能になる。
セットアップ処理において、機器の取り去りが検出されたり、タイムアウトエラーになったりすると、例えば、待機フェーズに移行する。
このように、ネゴシエーション処理ならびにセットアップ処理(これらの処理は、交換した情報に基づいて相手側の適応性の有無を確認する(つまり認証する)処理という意味をもち、したがって、これらの処理をまとめて、広義の認証処理ということができる)によって、受電装置が適切な送電対象であることが確認され、必要な情報が設定された後に、通常送電(ここでは、バッテリ等の負荷への給電のための連続送電等)が開始される。通常送電が開始されると、受電側機器(携帯電話機)510に設けられているLEDが点灯する。
図2に示されるように、通常送電中において、バッテリ等の満充電が検出されると、満充電通知が受電装置から送電装置に送信され、これを受信した送電装置は、通常送電を停止する(ステップS4)。通常送電が停止されると、受電側機器(携帯電話機)510に設けられているLEDが消灯する。そして、満充電検出後の待機フェーズに移行する(ステップS5)。
満充電検出後の待機状態では、例えば、5秒に1回の取り去り検出が実行され、また、10分に1回、再充電の要否の確認が実行される。満充電後に受電側機器(携帯電話機)510が取り去られると、初期の待機フェーズに戻る(ステップS6)。また、満充電後に再充電が必要と判定されると、ステップS3に復帰する(ステップS7)。また、ステップ3の状態において、受電側機器(携帯電話機)510の取り去りが検出された場合には、初期の待機状態に復帰する(ステップS8)。
(送電装置および受電装置の内部構成例)
図3は、送電装置および受電装置の内部構成例を示す図である。送電装置200は、回路基板上に、複数の回路要素が搭載されて構成される1次側モジュール(無接点電力伝送システムの構成部品)である。送電装置200は、1次コイルL1と、システムクロックSCKを生成するシステムクロック生成回路(8MHz発振回路)202と、ホストインタフェース204と、テストモード設定回路206と、レジスタ部207と、温度判定部(温度異常検知部)218と、送電制御装置(IC)230と、1次コイルL1のコイル端の信号波形をモニタするためのAFE(アナログフロントエンド)242と、2次側の負荷変動や2次側の取り去り、あるいは異物検出等を行う検知判定部244と、送電部250と、システムバスBUS1と、を有する。
また、駆動周波数や駆動周波数パターンを変更可能とするために、ランダム符号生成回路235と、変調信号セレクタ237と、が設けられている。また、回路基板には、複数の信号端子(P1〜P12)が設けられている。信号端子P12は、外部生成のランダム符号を入力するための端子である。また、信号端子P11は、変調信号としてのランダム符号(ランダムパターン,ランダムデータ)を外部に出力するための端子(ランダムパターンモニタ用端子)である。
また、回路基板上の所定箇所には、温度をモニタするための少なくとも1個のサーミスタ(温度測定器)220が配置されている。なお、サーミスタ220から出力される温度情報は、信号端子P7を介して温度判定部218に供給される。
送電部250は、1次コイルL1の駆動を制御する駆動制御回路252と、コイル駆動回路(ドライバ)254と、を有する。駆動制御回路252は、システムクロックSCKを分周して駆動クロック(ドライバクロック)DRCKを生成し、コイル駆動回路(ドライバ)254に供給する。本実施形態では、テストレジスタ216への情報設定によって、テスト時に、コイル駆動回路(ドライバ)254への駆動クロックDRCKの供給を強制的に停止することができる(後述)。
また、送電制御装置(IC)230は、送電シーケンス制御部232と、通常モード用の周波数変調回路234と、送電装置200の全体動作を制御するメインシーケンサ236と、受信制御・負荷復調回路238と、定期認証判定回路240と、を有する。なお、「定期認証」とは、通常送電時において、1次コイルL1と2次コイルL2との間に異物が挿入されたことを検出するために、2次コイルを定期的に駆動し、その2次コイルの駆動による信号波形変化を1次側で検出できるか否かを定期的に判定する動作である。
レジスタ部207は、1次側の動作パラメータであるパラメータ1を格納するパラメータ1レジスタ209と、情報交換によって2次側から送られてくる2次側の動作パラメータであるパラメータ2を格納するパラメータレジスタ210と、通信や充電等に関するステータスを格納するステータスレジスタ211と、通信コマンド等を格納するコマンドレジスタ212と、通信データ等を格納するデータレジスタ213と、通信や充電等に関する割り込み要求を格納する割り込みレジスタ214と、テストのための情報(テストモードやテスト条件を決定するビット情報等)が設定されるテストレジスタ216と、を有する。
テストレジスタ216は、テスト情報設定部として機能する。テスト情報設定部としてのテストレジスタ216は、第1強制送電モード(フォースモード)設定部(後述)を有しており、この第1強制送電モード設定部に、第1強制送電モードをイネーブルにする切り換え情報を設定することによって、送電装置200を強制連続送電状態とすることができる。なお、第1強制送電モードがディスエーブルのときは、送電装置200は待機状態を維持し、待機状態では、送電装置200は、受電側機器の着地を検出するための間欠送電(例えば、0.3秒に1回の送電)を実行する。
なお、テスト情報設定部は、書き込み可能なメモリによって構成することができる。例えば、メモリのメモリ空間が複数のメモリ領域に区分され、区分された各メモリ領域が、テストのための動作モードや動作条件等を決定(選択)するための設定部として機能する。具体的には、例えば、メモリの所定アドレスの所定ビットに“1”,“0”のどちらの切り換え情報を設定するかによって、上記の第1強制送電モード(フォースモード)のイネーブル/ディスエーブルを決定することができる。
より具体的には、テストレジスタ216における所定アドレスの所定ビットに情報ビットが書き込まれることによって、テストのための情報(テストモードやテスト条件等を指定する情報)の設定が実現される。テスト情報設定部をテストレジスタ216によって構成することによって、テスト条件の設定が容易化される。
なお、テストレジスタ216は、例えば、テストのための情報を書き込むことができ、その書き込まれた情報を保持することができる、比較的構成が簡単な記憶装置である。また、テストレジスタ216へのライトアクセスは、誤った条件設定等を防止するために、テストモード設定回路206によって、テストモードが選択されたときにのみ許可されるのが望ましい。なお、テストモード設定回路206には、信号端子P5,P6を介して、テストモード信号(TEST)およびテストモードクロック(TMCK)が供給される。
テストレジスタ216の採用は、送電装置200の構成の簡素化や小型化に寄与し、また、コストの抑制にも寄与する。
上述のとおり、送電装置200は、送電側ホスト100と通信を行うためのホストインタフェース204を有しており、送電側ホスト100は、ホストインタフェース204を介してテスト情報設定部としてのテストレジスタ216にアクセスすることができる。ホストインタフェース204を設けることによって、送電側ホスト(例えば、試験装置のホストコンピュータ、あるいは、無接点電力伝送システムを利用する上位装置等)100が、テストレジスタ216にアクセスして、試験モードや試験条件を指定することが可能となる。これによって、送電側ホスト100が、送電装置200の試験を主導することが可能となる。
なお、送電側ホスト100とホストインタフェース204とは、2線式のシリアル通信によって、双方向通信が可能であり、例えばI2Cインタフェースが用いられる。I2Cインタフェースでは、割り込み信号(XINT)の供給ラインと、シリアルクロック(SCL)の供給ラインと、シリアルデータ(SDA)の供給ラインとが使用される。なお、各ラインは、プルアップ抵抗を介して電源電圧VD1にプルアップされる。
なお、本実施形態では、送電側ホスト100がテストレジスタ216にアクセスする構成としているが、これに限定されるものではなく、送電側ホスト以外の他の外部の装置が、テストレジスタ216にアクセスできるようにしてもよい。「外部の装置」は、例えば、無接点電力伝送システムのための試験装置(テスタ)であり、あるいは、送電装置の試験専用の試験条件発生器等である。外部の装置がテストレジスタ216にアクセス可能とするために、送電装置200にインタフェース部を設けることが可能である。また、例えば、送電装置200にテスト専用端子(テストピン)を設けて、その専用端子を経由して、動作モードの設定情報等をテストレジスタ216に直接に書き込むことができるようにすることも可能である。これによって、例えば、試験装置等が主体的に条件を定め、送電装置の動作試験を主導的に遂行できるようになる。
また、図3の送電装置200には、送電制御装置(IC)230のリセットを行うためのリセット信号(ピンリセット信号)PNRSを入力するための、リセット信号入力端子P4が設けられている。リセット信号(ピンリセット信号)PNRSがアクティブとなると、図3中の一点鎖線の右側に位置する回路がリセット状態となる。
送電装置200のパワーオンリセット後、リセット信号(ピンリセット信号)PNRSによる送電制御装置230のリセット解除前の期間において、テスト情報設定部としてのテストレジスタ216にテストのための情報が書き込まれ、そして、テストのための情報の書き込み完了後に、リセット信号(ピンリセット信号)PNRSによる送電制御装置230のリセットが解除される。
すなわち、テストレジスタ216へのライトアクセスは、例えば、テストモードが選択されたときのみ許可され、かつ、そのライトアクセスは、例えば、パワーオンリセット解除後であって、送電制御装置のリセットが解除される前の期間において行うことが可能である。パワーオンリセットは、電源投入直後においては、フリップフロップの動作が安定しないことから、パワーオンリセット回路によって、フリップフロップの初期設定を実行する動作である。
パワーオンリセットによって、テストレジスタ216の動作が安定する。また、テストレジスタ216に情報を書き込むと同時に、その書き込み情報にしたがって送電装置200が動作を開始することを防止するために、テストレジスタ216への、テストのための情報の書き込みは、送電制御装置230の少なくとも一部の回路をリセットした状態で行う。そして、すべての情報設定が完了した後に、送電制御装置230の少なくとも一部の回路のリセットを解除する。送電制御装置は、リセットが解除されると、所定期間経過後に、テストレジスタ216に設定された情報に従って送電装置200を制御し、これによって、所望の条件によるテストのための送電が実行される。
送電装置200が、送電制御装置230をリセットするためのリセット信号入力端子P4を有することによって、送電制御装置230のリセットを所望のタイミングで行うことができる。よって、所望のタイミングで、テスト情報設定部としてのテストレジスタ216に必要な情報を設定することが可能となる。
また、図3に示される受電装置(2次側モジュール)300は、2次コイルL2と、受電部302と、負荷変調部304と、バッテリ(負荷)316への給電を制御する給電制御部306と、受電制御装置308と、システムバスBUS2と、位置や周波数の検出回路310と、ホストインタフェース312と、レジスタ部314と、を有する。受電側ホスト400は、ホストインタフェース312を介して、受電装置300との間で双方向通信を行うことができる。
(テストレジスタの構成例)
図4は、テストレジスタの構成例を示す図である。テストレジスタ216のメモリ領域は、アドレスA〜Dに区分される。各アドレスのメモリ領域は8ビットで構成される。アドレスAの名称はデフォルト設定1であり、アドレスBの名称はデフォルト設定2であり、アドレスCの名称はテストコマンド設定1であり、アドレスDの名称はテストコマンド設定2である。
図4において、アドレスAのビット7は、第1強制送電モード(フォースモード)のイネーブル/ディスエーブルの切り換え情報(“1”または“0”)が設定される。したがって、アドレスAのビット7は、第1強制送電モード(フォースモード)設定部として機能する。フォースモードビットが“1”のとき、第1強制送電モードがイネーブルとなる。
アドレスAのビット3〜ビット6は、1次コイルL1の駆動周波数F1の周波数値を設定する設定部である。アドレスBのビット4〜ビット6は、1次コイルL1の駆動周波数F2の周波数値を設定する設定部である。アドレスBのビット0〜ビット2は、1次コイルL1の駆動周波数F3の周波数値を設定する設定部である。
なお、駆動周波数F1,F2は、通常送電中において、周波数変調による通信に使用される周波数である。また、周波数F3の周波数値は、通信に用いられる周波数F1,F2よりも、1次コイルL1の共振周波数に近い周波数値に設定されている。周波数F3は、例えば、異物検知用の周波数(例えば、異物挿入時において、1次コイルから得られる信号の位相変化を顕在化することができる周波数)であるが、温度検知機能試験(送電装置を連続発振させることによって温度上昇を生じさせ、送電装置に備わる温度検知部の温度検知特性を評価する試験)のために利用することもできる。温度機能試験時において、1次コイルを共振周波数に近い周波数F3で連続駆動することによって、駆動振幅が増大し、周囲温度を効率的に上昇させることができる。
アドレスCのビット5は、第2強制送電モードの設定情報の一つであるネゴオン情報の設定部である。アドレスCのビットアドレスCのビット6は、第2強制送電モードの設定情報の一つであるセットアップ情報の設定部である。フォースモードビットが“0”であり、ネゴオンビットが“0”かつセットアップオンビットが“0”のとき、第2強制送電モードがイネーブルとなる。
また、アドレスCのビット4は、1次コイルL1の駆動の有無(オン/オフ)を強制的に設定するためのドライバオン情報(コイル駆動イネーブル情報)を設定するためのコイルイネーブル設定部である。
また、アドレスDのビット1〜ビット7は、1次コイルL1の駆動パターンを指定する情報の設定部である。例えば、駆動周波数F1による連続駆動、駆動周波数F2による連続駆動、駆動周波数F3による連続駆動、内部生成したランダム符号に基づくF1F2間の周波数切り換え(FSK)による駆動、外部から入力されるランダム符号に基づくF1F2間の周波数切り換え(FSK)による駆動、内部生成したランダム符号に基づくF1F3間の周波数切り換え(FSK)による駆動、外部から入力されるランダム符号に基づくF1F3間の周波数切り換え(FSK)による駆動等を選択(指定)することが可能である。
図5は、第1強制送電モードおよび第2強制送電モードの設定について説明するための図である。上述のとおり、フォースモードビットが“1”のとき、第1強制送電モードがイネーブルとなる。また、フォースモードビットが“0”であり、ネゴオンビットが“0”かつセットアップオンビットが“0”のとき、第2強制送電モードがイネーブルとなる。また、フォースモードビットが“0”であり、ネゴオンビットが“1”かつセットアップオンビットが“1”のとき、通常送電モードに切り換わる。
テストモード時において、メインシーケンサ236は、テストレジスタ216に設定されたビット情報を読み取って、設定されたビット情報に対応した駆動モードを実行する。すなわち、メインシーケンサ236は、送電シーケンス制御部232に指令を送り、送電シーケンス制御部232は、送電部250内の駆動制御回路252に制御信号を出力する。これによって、テストレジスタ216に設定されたビット情報に対応する、テスト用の1次コイルL1の駆動が実現される。
(第1強制送電モードについての説明)
図6を参照して、第1強制送電モードについて説明する。図6は、テスト時における送電装置の動作手順例を示すフロー図である。図6において、太い点線で囲んで示される処理(ステップS27)が、第1強制送電モードに対応する処理である。
送電装置200は、電源が投入されると(ステップS10)、2次側機器の着地検出のための仮送電(間欠送電)を開始する(ステップS11)が、第1強制送電モードが選択されている場合には、仮送電後、その送電状態が無制限に継続される。つまり、間欠送電ではなく、連続送電に切り換わり(ステップS27)、これによって、第1強制送電モードによる1次コイルL1の駆動が実現される。
すなわち、第1強制送電モードでは、受電装置300が設けられない状態であっても、送電装置200を強制的に連続送電状態とすることができ、送電装置200単独での試験が可能となる。また、第1強制送電モードが選択されると、2次側機器に設けられる受電装置300(受電装置300が、2次側機器に一体的に取り付けられる場合もあり得る)との間でのID情報等の交換をすることなく、待機状態の送電装置200を、ただちに連続送電状態に移行させることができる。よって、送電装置200の試験の効率を高めることができる。
送電装置200の試験としては、例えば、送電装置200のメーカが実施する消費電力測定試験、伝送能力試験や温度検知機能確認試験、あるいは公的機関による適合性や安全性等の試験(公的認証試験)等があげられる。公的認証試験は、具体的には、例えば、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)試験である(試験内容については後述する)。
(第2強制送電モードについての説明)
第2強制送電モードは、送電装置200と受電装置300を対向配置した状態で送電装置200の試験を行う場合に使用することができる。この場合には、送電装置200を、認証処理を経て、可能な限り早く、連続送電モードに移行させること、ならびに、受電装置300を、認証処理を経て、可能な限り早く、かつ確実に受電モードに移行させることが重要である。また、送電装置200の連続送電モード時においては、連続送電を、1次側が主体的に制御する(1次側が主導する)ことが望ましい。
以下、具体的に説明する。例えば、送電装置200の伝送能力を試験するとき、送電装置200から受電装置300に連続送電し、受電装置300に接続される負荷(バッテリ316等)に期待値どおりの給電がされているか否かを判定する必要するがある。この試験は、送電装置200の伝送能力のための試験であり、送電装置200と受電装置300との間のID認証処理の正確性等は、特に問題とされない(ID認証処理の正確性等については、別途、試験すればよいだけである)。したがって、送電装置200の伝送能力試験の効率を向上させるためには、送電装置200が、できるだけ早く認証処理を完了させて連続送電状態に移行することが望ましい。
そこで、第2強制送電モードが選択されると、送電装置200と受電装置300は、認証情報の交換を行うものの、送電装置は、受け取った認証情報に基づく1次側(送電装置)200と2次側(受電装置)300との適合性の確認(すなわち、例えば受け取った受電装置側のID認証情報と、送電装置内に予め用意されているID認証情報との照合処理)を省略する。これによって、認証情報に基づく適合性確認(ID情報の一致確認のための照合処理等を含む)のための時間が必要なくなり、待機状態の送電装置が連続送電に移行するまでの時間を短縮することができる。
また、通常動作時には、ID認証情報等の交換によって受電装置300の性能等が明らかになると、受電装置300の性能等に適合するように送電装置200の送電特性が調整される。すなわち、送電装置200の送電特性は、2次側から送られてきた情報に基づいて制約を受けることになり、この点が、送電装置200の試験では障害となる。すなわち、送電装置200の試験を行うときは、送電装置200の送電特性は、送電装置側が主体的に決定できるようにするのが好ましい。そこで、第2強制送電モードが選択されたときは、2次側から受け取った情報を無視して、送電装置側で用意した動作情報に基づいて連続送電を実行させる。これによって、送電装置200の送電特性を、送電装置側が主体的に決定することができる。
また、受電装置300において、1次側から受け取ったID認証情報の一致確認等ができないと、ID認証失敗となり、この場合には、送電装置200は受電装置300に対する送電を開始することができず、よって、送電装置200の伝送能力試験を行うことができない。そこで、このような事態が生じないようにするために、第2強制送電モードが選択されたときは、送電装置300は、受電装置を強制的に受電モードにするための認証情報を受電装置に送信する。
ここで、「受電装置を強制的に受電モードにするための認証情報」は、例えば、受電装置がID認証可能な(つまり、受電装置における認証処理の成功が確実な)、予め定められているID情報であり、そのID情報は、例えば、送電装置200に予め用意されている。また、その認証情報を送電装置200に予め用意する代わりに、受電装置300から送られてきたID認証情報をそのまま送り返すようにしてもよい。
すなわち、受電装置300は、自機のID情報は必ず保有していることから、送電装置200から返信されてきた自己のID認証情報と、自機が保有しているID情報との一致確認を行えば、必ず一致が確認されてID認証が成功するはずである。これによって、第2強制送電モードが選択されたときは、受電装置300におけるID認証が確実に完了して、受電装置300が必ず、かつ迅速に、連続送電を受電する受電モードになる(すなわち、受電装置は、強制的に受電モードにされる)。したがって、受電装置側のID認証失敗によって、送電装置の試験が続行できないという事態は生じない。
このようにして、送電装置と受電装置とを対向させた状態で行う送電装置の試験の効率化を図ることができる。なお、上述した送電装置の機能は、受電装置の動作試験等にも有効である。
以下、図6を参照して、第2強制送電モードが選択された時の、送電装置200の具体的な動作手順について説明する。図6において、太い点線で囲まれて示されるステップS29の処理が、第2強制送電モードにおける処理である。
図6において、仮送電(ステップS11)後、ネゴシエーションフェーズとセットアップフェーズの2段階の処理を経て、送電装置200は、連続送電状態に移行する(ステップS12〜S17)。ステップS12は、着地検知処理であり、ステップS13はネゴシエーションフレームの受信処理であり、ステップS14は、ネゴシエーション処理であり、ステップS15は、ゴシエーションフレームの送信処理であり、ステップ16は、セットアップフレームの受信処理であり、ステップS17はセットアップ処理であり、ステップS18は、セットアップフレームの送信処理であり、ステップS19は、セットアップ処理後に連続送電に移行する処理である。
また、受電装置300は、電源が投入されると(ステップS20)、ネゴフレームの送信(ステップS21)、ネゴフレームの受信(ステップS22)、セットアップフレームの送信(ステップS23)、ならびにセットアップフレームの受信(ステップS24)等を実行する。
上述のとおり、ネゴシエーションフェーズでは、例えば、ID情報や安全上の情報を含む第1情報の交換が行われ、例えば、規格/コイル/システムの一致確認が実行される。また、セットアップフェーズでは、例えば、対応する機能の確認や、アプリケーション別の具体的な情報の交換と設定が実行される。
第2強制送電モードがイネーブルのとき、すなわち、ネゴオンビットが“0”,セットアップオンビットが“0”のとき、ネゴシエーション処理(ステップS14)では、送電装置におけるID情報の一致確認が省略される。すなわち、ステップ14において、受電装置300から送信されてきたID情報等は、例えば、パラメータ2として、レジスタ部207のパラメータ2レジスタ210(図3参照)に格納される。但し、1次側オリジナルコードとの照合処理は省略される。これによって、ID情報の一致確認のための時間が必要なくなり、待機状態の送電装置が連続送電に移行するまでの時間を短縮することができる。
また、セットアップ処理(ステップS17)では、送電装置200は、送電制御装置230による制御の下で、受電装置300から送信されてきた動作情報を無効とし、セットアップが無事に終了したか否か(セットアップOK)の確認をしない。代わりに、送電装置側で用意した動作情報に基づいて動作条件の設定処理を実行する。
そして、その後、送電装置側で用意した動作情報によって設定された動作条件に基づく連続送電を実行する(ステップS19)。これによって、送電装置200の送電特性を、送電装置側が主体的に決定することができる。このようにして、送電装置200と受電装置300とを対向させた状態で行う送電装置の試験の効率化を図ることができる。なお、上述した送電装置200の機能は、受電装置300自体の動作試験等にも有効である。
以下、図7および図8を用いて、第1強制送電モード選択時の処理ならびに第2強制送電モード選択時の処理について具体的に説明する。図7および図8は、第1強制送電モード選択時の具体的な処理ならびに第2強制送電モード選択時の具体的な処理を説明するためのフロー図である。図7,図8において、左側に1次側の処理フローが示され、右側に2次側の処理フローが示されている。
まず、図7の処理フローについて説明する。送電制御装置230は、k1秒のウェイト(ステップS30)の後、送電装置200を制御して、周波数F1による仮送電を開始させ(ステップS31)、続いて、フォースモードビット(第1強制送電モードビット)が“1”であるか否かを判定する(ステップS32)。フォースモードビット(第1強制送電モードビット)が“1”ならば、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、アドレスDのビット3〜ビット1で選択された周波数F1による強制的な連続送電を実行させる(第1強制送電モードの処理)。
2次側機器の着地検知(ステップS34)の後、送電装置200は、ネゴフレームを受信する(ステップS35)。送電制御装置230は、第2強制送電モードビットであるネゴオンビットが“1”であるか否かを判定する(ステップS36)。ネゴオンビットが“1”のときは、ネゴシエーション処理によって取得されたID情報(ネゴ情報)の一致確認が実行され(ステップS37)、ネゴオンビットが“0”のときは、ネゴシエーション処理によって取得されたID情報(ネゴ情報)の一致確認は省略される(第2強制送電モードの処理(1))。
続いて、送電制御装置230は、1次側機器と2次側機器の位置情報を確認し(ステップS38)、続いて、異物の有無を確認する(ステップS39)。異物が検出されないときは、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、ネゴフレーム(規格/コイル/システム情報を含む)を、2次側に向けて送信させる(ステップS40)。
ステップS40において送信されるネゴフレームに含まれるID情報は、受電装置300を強制的に受電モードにするための認証情報である(第2強制送電モードの処理(2))。上述したとおり、受電装置を強制的に受電モードにするための認証情報は、例えば、受電装置300がID認証可能な(つまり、受電装置300における認証処理の成功が確実な)、予め定められているID情報であり、そのID情報は、例えば、送電装置200に予め用意されている。また、その認証情報を送電装置200に予め用意する代わりに、受電装置300から送られてきたID認証情報をそのまま送り返すようにしてもよい。
また、図7の右側に示されるように、受電装置300では、ステップS60〜ステップS65の各処理が実行される。k2秒のウェイト(ステップS60)の後、電力の受電によって受電装置300がパワーオン状態となる(ステップS61)。受電制御装置308は、負荷変調トランジスタをオフ状態とした後(ステップS62)、位置確認を実行し(ステップS63)、受電装置300を制御して、ネゴフレームを送電装置200に向けて送信させる(ステップS64)。その後、受電装置300は、送電装置200から送られてくるネゴフレームを受信する(ステップS65)。
続いて、図8の処理フローについて説明する。送電装置200は、セットアップフレームを受信する(ステップS41)。送電制御装置230は、セットアップオンビットが“1”であるか否かを判定し(ステップS42)、セットアップオンビットが“1”であるときは、セットアップが適正に終了したか否かの確認を行う(ステップS43)が、セットアップオンビットが“0”であるときは、ステップ42の確認処理を省略する(第2強制送電モードの処理(3))。続いて、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、セットアップフレームを2次側に向けて送信させる(ステップS44)。続いて、送電制御装置230は、位置確認を行う(ステップS45)。次に、送電装置200は、2次側から送られてくるスタートフレームを受信する(ステップS46)。
次に、送電制御装置230は、ネゴオンビットが“1”かつセットオンビットが“1”であるか否か(すなわち、第2強制送電モードがディスエーブルであるかイネーブルであるか)を検出する(ステップS47)。ネゴオンビットが“1”かつセットオンビットが“1”であるとき(すなわち、第2強制送電モードがディスエーブルのとき)は、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、通常送電用(充電用)の条件に切り換えさせ(ステップS48)、定期認証をオンさせ(ステップS49)、通常送電(すなわち、2次側から受信したパラメータ2に基づく連続送電:例えば、周波数F1)を開始させる(ステップS50)。
一方、ステップS47において、ネゴオンビットが“0”かつセットオンビットが“0”であるとき(すなわち、第2強制送電モードがイネーブルのとき)は、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、1次側設定条件(つまり、1次側固有のパラメータ1によって定まる条件による)による連続送電(周波数F1)を、期限を設けることなく継続させる(ステップS51)。ステップS47およびステップS51の処理が、第2強制送電モードによる処理(3)に該当する。続いて、送電制御装置230は、送電装置200を制御して、定期認証をオンさせる(ステップS52)。
また、図8において、受電装置300は、ネゴシエーションフレームの確認(ステップS66)、位置確認(ステップS67)、セットアップフレームの送信(ステップS68)、セットアップフレームの受信(ステップS69)、セットアップOKの確認(ステップS70)、スタートフレーム送信(ステップS71)等を実行する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、公的機関認証試験等について説明する。各国の公的機関によって実施される認証試験としては、例えば、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)試験がある。
送電装置の電磁環境適合性(EMC)とは、例えば、送電装置200が備える、電磁的な不干渉性および耐性のことである。電磁的な不干渉性とは、例えば、ある機器が動作することによって他の機器の動作を阻害したり、人体に影響を与える一定レベル以上の干渉源となる電磁妨害(EMI:Electro Magnetic Interference)を生じないことをいう。
また、電磁的な耐性とは、例えば、付近にある電気機器などから発生する電磁波などによって、自身の動作が阻害されない電磁感受性(EMS:Electro Magnetic Susceptibility)を持つことをいう。
図9は、送電装置の電磁環境適合性(EMC)試験の一例を示す図である。図9に示されるように、送電装置200は、例えば、電波暗室EMCB内のターンテーブル800上に載置される。電波暗室EMCBでは、送電装置200から放射される電波が壁面で反射せず、かつ、外部からの電波の侵入が遮断される。ホスト(送電側)100は、送電装置200内のテストレジスタ216に、第1強制送電モードビット(フォースモードビット)を設定して、第1強制送電モードをイネーブルとする。また、連続送電における1次コイルの駆動周波数および駆動パターンの少なくとも一方が、ホスト(送電側)100による、テストレジスタ216へのビット設定によって、適宜、指定される。
そして、受電装置300が対向配置されていない状態で、第1強制送電モードをイネーブルとし、1次コイルL1を、所望の駆動周波数および駆動パターンで強制的に連続駆動し、これによって、例えば、送電装置の電磁環境適合性(EMC)を検査する。例えば、電波暗室EMCB内には、電磁波測定器810が設置されており、これによって、不要輻射(電磁波ノイズ)のレベルが測定される。
また、送電装置200のイミュニティ(耐性)を試験する場合は、例えば、電波暗室(EMCB)内の少なくとも一ヶ所に、電磁波ノイズ源(不図示)が設置される。また、ホスト(送電側)100は、送電装置200内のテストレジスタ216に、第1強制送電モードビット(フォースモードビット)を設定して、第1強制送電モードをイネーブルとする。また、連続送電における1次コイルL1の駆動周波数および駆動パターンの少なくとも一方が、ホスト(送電側)100による、テストレジスタ216へのビット設定によって、適宜、指定される。そして、送電装置200が設定された条件下で、連続送電を開始し、その状態で、電磁波ノイズ源から電磁波ノイズを発生させ、例えば、送電装置200の動作に乱れが生じるか否かを検出する。1次コイルL1の駆動周波数や駆動パターンを変化させながら、同様の試験を繰り返すことによって、送電装置200の、動作時のイミュニティ(耐性)を効率的に試験することができる。
このように、第1強制送電モードならびに駆動周波数や駆動周波数パターンの設定機能を活用することによって、電磁シールド特性やイミュニティ(耐性)試験を効果的に実施することができる。なお、公的機関による認証試験の内容は、上記の内容に限定されるものではない。例えば、公的機関による認証試験には、送電装置の動作時における人体への影響の評価や、異物等に対する安全性の評価等が含まれ得る。本実施形態の送電装置を使用すると、公的機関による多様な認証試験に、柔軟かつ効率的に対応することができる。
図10は、送電装置の、第1強制送電モードならびに駆動周波数や駆動周波数パターンの設定機能に関係する部分の構成例を示す図である。
各国の公的認証機関による試験の際には、送電装置の送電周波数を、使用可能なすべての周波数に自在に設定できることが望ましく、また、送電装置の送電周波数パターンを、公的認証機関が要求するパターン(例えば、ランダムパターン)に設定することが必要となる場合がある。そこで、駆動周波数や駆動周波数パターンを変更可能とするために、ランダム符号内部生成回路235、変調信号セレクタ(テストモードセレクタ)237等が設けられている。
送電部250に設けられる駆動制御回路252は、FSK変調回路253と、内部カウンタ255と、を有している。FSK変調回路253は、供給される“1”,“0”のパターンからなる変調信号によって、被変調信号である所定周波数(例えば周波数F1)の駆動クロック(ドライバクロック)DRCK(変調前の駆動クロック)を、FSK(周波数シフトキーイング)によって変調し、これによって、変調された駆動クロック(ドライバクロック)DRCK(変調後の駆動クロック)が生成される。
また、内部カウンタ255は、駆動クロックDRCKをカウントし、128DRCK毎に、1ビットの区切りを示すタイミング信号STGを出力する。すなわち、符号の1ビット長は、例えば、駆動クロック128クロックに相当する時間と定められている。よって、駆動クロックDRCKを内部カウンタ255によってカウントし、変調信号としての“1”および“0”の切り換えタイミングを示すタイミング信号STGを得て、そのタイミング信号STGを、周波数変調回路(通常モード用)234またはランダム符号内部生成回路用235に供給する必要がある。
タイミング信号STGは、駆動クロックDRCK128個に相当する期間毎にアクティブとなる。よって、周波数変調回路(通常モード用)234またはランダム符号内部生成回路用235は、タイミング信号STGに同期して、変調信号としての“1”または“0”の切り換えを実行し、この動作を継続することによって、所定パターンの変調信号(テストパターン)を生成することができる。
また、ランダム符号が外部から供給される場合には、外部のランダム符号生成回路(不図示)に、タイミング信号STGを供給する必要がある。そこで、タイミング信号STGを外部に出力するための端子P13が設けられている。
また、駆動制御回路2に供給される、変調信号としての“1”,“0”のパターンの供給元を切り換えるために、変調信号セレクタ(テストモードセレクタ)237が設けられている。変調信号セレクタ(テストモードセレクタ)237が、どの供給元からの“1”,“0”のパターンを選択するかは、テストレジスタ216における情報設定によって決定される。
なお、図4を用いて先に説明したように、テストレジスタ216への情報設定によって、使用可能な複数の周波数のうちのいずれか一つによる連続送電モードを指定することができる。この場合、変調信号セレクタ(テストモードセレクタ)237は、“1”または“0”のいずれかのみを連続的に、駆動制御回路252に供給する。
また、上述のとおり、ランダム符号に基づく周波数変調によって、使用可能な複数の周波数間でコイル駆動周波数を切り換えながら連続送電を行う、周波数ランダム連続送電が選択される場合もある。この場合、例えば、ランダム符号(PN符号,擬似ランダム符号等を含む。広義にはランダムデータ)に基づくFSK(周波数シフトキーイング)によって、ランダムな周波数切り換えパターンをもつ駆動クロックDRCKで、1次コイルL1を駆動することができる。したがって、送電装置の電磁環境適合性(EMC:Electro-Magnetic Compatibility)等の試験を容易に、かつ的確に行うことができる。
また、ランダム符号を生成するランダム符号生成回路235を有することによって、ランダム符号(図10におけるS(RPT1))を、送電装置200の内部で生成することができ、送電装置200の試験のための設備の簡素化を図ることができ、また、効率的な試験が可能となる。また、エンドユーザ(送電装置が組み込まれた電気製品のユーザ)が試験を行うことも容易化される。
また、図10の構成では、送電装置200の外部から供給されるランダム符号(S(RPT2))を入力するためのランダム符号入力端子P12が設けられている。試験時に使用されるランダム符号(ランダムデータ)は、例えば、各国の公的認証機関毎に異なるような場合もあり得る。そこで、試験に必要なランダム符号を、外部から入力できるように、送電装置にランダム符号入力端子P12を設けたものである。これによって、種々のランダム符号を用いた試験が可能となる。
また、図4を用いて先に説明したように、駆動周波数の周波数値を微調整等することもできる。これによって、例えば、使用する周波数の種類を選択し、かつ、周波数設定部によって、選択された種類の周波数の、具体的な周波数値を決定する(周波数を微調整する)こと等が可能となり、より柔軟かつ高精度の試験が可能となる。
また、第1周波数F1による連続送電、第2周波数F2による連続送電、第3周波数F3による連続送電、第1周波数F1および第2周波数F2を用いた、内部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1周波数F1および第2周波数F2を用いた、外部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1周波数F1および第3周波数F3を用いた、内部生成のランダム符号によるランダム連続送電、第1周波数F1および第3周波数F3を用いた、外部生成のランダム符号によるランダム連続送電、のいずれかを、自在に選択することが可能である。
図11(A),図11(B)は、ランダム符号内部生成回路の構成と動作の一例を示す図である。図11(A)に示されるランダム符号内部生成回路235は、例えば、「PN系列(疑似ランダム系列(Pseudo-Random Number)」と称される周期性のある疑似乱数を発生させる回路により構成することができる。具体的には、ランダム符号内部生成回路235は、PN9生成回路で構成することができる。「PN9」は、周期性のある符号系列ではあるが、周期が長いために実質的に乱数(ランダム符号)として使用することができる。但し、これに限定されるものではなく、例えば、疑似ランダム符号系列ではなく、完全にランダムな符号系列を用いることもできる。
図11(A)に示されるランダム符号内部生成回路(PN9ジェネレータ)235は、9段のD型フリップフロップ(C1〜C9)によって構成されるシフトレジスタと、エクスクルーシブオア回路EOR1と、によって構成される、フィードバックループをもつ回路構成を有している。シフトレジスタの段数をnとすると、n=9であり、これによって、L=2−1で表される最長の符号系列を発生することができる。
例えば、ランダム符合系列(疑似ランダム符号系列)として、「110010011010011・・・」等の符号系列を生成することができる。上述のとおり、駆動制御回路252は、FSK変調回路253を有しており、このFSK変調回路253は、生成されたランダム符号系列(すなわち、内部生成ランダム符号S(RPT1))を変調信号として、被変調波である所定周波数(例えば周波数F1)のクロック信号(交流キャリア:例えば、システムクロックを分周して作成される)を、FSK(周波数シフトキーイング)によって変調し、これによって、周波数変調された駆動クロック(ドライバクロック)DRCKが生成される。
図11(B)に示すように、駆動クロックDRCKは、時刻t1以前は周波数F1であり、時刻t1〜t2の期間では周波数F2(またはF3)であり、時刻t2〜t3の期間ではF1であり、時刻t3〜t4の期間ではF2(またはF3)であり、時刻t4〜t5の期間ではF1であり、時刻t5〜t6の期間ではF2(またはF3)であり、時刻t6〜t7の期間ではF1であり、時刻t7〜t8の期間ではF2(またはF3)であり、時刻t8〜t9の期間ではF1であり、時刻t9以降は、F2(またはF3)となる。上述のとおり、1ビットの期間TXは、例えば、128DCLKに相当する。この1ビット期間は、テストレジスタ216への情報設定によって、適宜、変更することができる。
以上説明したように、本発明のいくつかの実施形態によれば、送電装置の試験(例えば、公的認証機関による試験)を、効率的かつ確実に実行することが可能となる。
なお、本実施形態について詳述したが、本発明の新規事項および効果から逸脱しない範囲で、多くの変形が可能であることは、当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例は、すべて本発明に含まれるものとする。
図1(A),図1(B)は、送電装置に関する試験の例を示す図 無接点電力伝送システムの通常の動作例を示す図 送電装置および受電装置の内部構成例を示す図 テストレジスタの構成例を示す図 第1強制送電モードおよび第2強制送電モードの設定について説明するための図 図6は、テスト時における送電装置の動作手順例を示すフロー図 第1強制送電モード選択時の具体的な処理ならびに第2強制送電モード選択時の具体的な処理を説明するためのフロー図 第1強制送電モード選択時の具体的な処理ならびに第2強制送電モード選択時の具体的な処理を説明するためのフロー図 送電装置の電磁環境適合性(EMC)試験の一例を示す図 送電装置の、第1強制送電モードならびに駆動周波数や駆動周波数パターンの設定機能に関係する部分の構成例を示す図 図11(A),図11(B)は、ランダム符号内部生成回路の構成および動作の一例を示す図
符号の説明
100 送電側ホスト、200 送電装置(1次側モジュール)、L1 1次コイル、
202 システムクロック生成回路(8MHz発振回路)、
204 ホストインタフェース、206 テストモード設定回路、
207 レジスタ部、216 テストレジスタ、
218 温度判定部(温度異常検知部)、220 サーミスタ(温度検知部)、
230 送電制御装置(IC)、232 送電シーケンス制御部、
234 周波数変調回路、235 ランダム符号内部生成回路、
237 変調信号セレクタ(テストモードセレクタ)、236 メインシーケンサ、
238 受信制御・負荷復調回路、240 定期認証判定回路、
242 AFE(アナログフロントエンド)、244 検知判定部、250 送電部、
BUS1 システムバス、252 駆動制御回路、
254 コイル駆動回路(ドライバ)、304 負荷変調部、306 給電制御部、
308 受電制御装置、310 検出回路、312 ホストインタフェース、
314 レジスタ部(受電側)、400 受電側ホスト

Claims (13)

  1. 無接点電力伝送のための送電装置であって、
    1次コイルの駆動を制御する駆動制御回路を有する送電部と、
    前記送電装置の動作を制御する送電制御装置と、
    前記送電装置のテストのための情報を設定するテスト情報設定部と、を含み、
    前記テスト情報設定部は、
    第1強制送電モードのイネーブル/ディスイネーブルの切り換え情報を設定するための第1強制送電モード設定部と、
    1次コイルの駆動のための周波数情報および1次コイルの駆動パターン情報の少なくとも一方を設定するコイル駆動モード設定部と、を有し、
    前記第1強制送電モードがイネーブルのとき、前記送電制御装置は、前記送電部における前記駆動制御回路を制御して、前記1次コイルを、前記コイル駆動モード設定部によって決定される条件で連続駆動させることを特徴とする送電装置。
  2. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記送電装置の外部に設けられる装置が、前記テスト情報設定部に対してアクセスするための通信インタフェースを有することを特徴とする送電装置。
  3. 請求項1記載の送電装置であって、
    送電側ホストと通信を行うためのホストインタフェースを有し、
    前記送電側ホストは、前記ホストインタフェースを介して前記テスト情報設定部にアクセスすることができることを特徴とする送電装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の送電装置であって、
    前記テスト情報設定部は、テストレジスタにより構成され、前記テストレジスタにおける所定アドレスの所定ビットに情報ビットが書き込まれることによって、前記テストのための情報の設定が実現されることを特徴とする送電装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の送電装置であって、
    前記コイル駆動モード設定部における第1設定によって、使用可能な複数の周波数のうちのいずれか一つによる連続送電モードが指定されることを特徴とする送電装置。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の送電装置であって、
    前記コイル駆動モード設定部における第2設定によって、ランダム符号に基づく周波数変調によって、使用可能な複数の周波数間でコイル駆動周波数を切り換えながら連続送電を行う、周波数ランダム連続送電モードが指定されることを特徴とする送電装置。
  7. 請求項6記載の送電装置であって、
    前記ランダム符号を生成するランダム符号生成回路を有することを特徴とする送電装置。
  8. 請求項6記載の送電装置であって、
    前記送電装置の外部から供給されるランダム符号を入力するためのランダム符号入力端子を有することを特徴とする送電装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の送電装置であって、
    前記テスト情報設定部は、前記使用可能な複数の周波数の各々の周波数値を設定するための周波数値設定部を有することを特徴とする送電装置。
  10. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記テスト情報設定部における前記コイル駆動モード設定部は、
    第1周波数による連続送電モードを設定する第1コイル駆動モード設定部と、
    第2周波数による連続送電モードを設定する第2コイル駆動モード設定部と、
    第3周波数による連続送電モードを設定する第3コイル駆動モード設定部と、
    前記第1周波数と前記第2周波数を、前記送電装置の内部で生成されるランダム符号にしたがって切り換える第1周波数ランダム連続送電モードを設定する第4コイル駆動モード設定部と、
    前記第1周波数と第2周波数を、前記送電装置の外部から供給されるランダム符号にしたがって切り換える第2周波数ランダム連続送電モードを設定する第5コイル駆動モード設定部と、
    第1周波数と第3周波数を、前記送電装置の内部で生成されるランダム符号にしたがって切り換える第3周波数ランダム連続送電モードを設定する第6コイル駆動モード設定部と、
    前記第1周波数と第3周波数を、前記送電装置の外部から供給されるランダム符号にしたがって切り換える周波数ランダム連続送電モードを設定する第7コイル駆動モード設定部と、を有し、
    前記第1コイル駆動モード設定部〜前記第7コイル駆動モード設定部の中のいずれか一つがイネーブルとされることによって、コイル駆動モードが決定されることを特徴とする
    送電装置。
  11. 請求項10記載の送電装置であって、
    前記第1周波数および前記第2周波数は、前記送電装置から受電装置への通信に使用される周波数であり、
    前記第3周波数は、前記第1周波数および第2周波数の各周波数よりも、前記1次コイルの共振周波数に近い周波数であることを特徴とする送電装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の送電装置であって、
    前記送電制御装置のリセットを行うためのリセット信号入力端子を有し、
    前記送電装置のパワーオンリセット解除後であって、前記リセット信号による前記送電制御装置の少なくとも一部のリセット解除前の期間において、前記テスト情報設定部に情報が書き込まれ、前記情報の書き込み完了後に、前記リセット信号による前記送電制御装置の少なくとも一部のリセットが解除されることを特徴とする送電装置。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれかに記載の送電装置の試験方法であって、
    受電装置が対向配置されていない状態で、前記第1強制送電モードをイネーブルとし、前記1次コイルを、前記コイル駆動モード設定部によって決定される駆動周波数および駆動パターンで強制的に連続駆動し、これによって、送電装置の電磁環境適合性試験を行うことを特徴とする送電装置の試験方法。
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