JP2015033316A - 非接触給電装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触での電力伝送時に発生する電磁界の強度を抑制しつつ、受電側装置におけるリップルを抑制する。【解決手段】給電装置(100、100a)は、受電側装置(200)に対して非接触で電力伝送を実行可能な非接触給電装置である。該給電装置は、受電側装置が備える受電部(210)と空間を隔てて対向配置される送電部(110)と、該送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段(140)と、該周波数変調手段により入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、入力電力に係る電圧である入力電圧を制御する制御手段(150、160)と、を備える。【選択図】図8
Description
本発明は、例えばバッテリ等の電気機器に電気的に接続された受電側装置に対して、非接触で電力を供給可能な非接触給電装置及び方法、並びに、コンピュータを非接触給電装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
この種の非接触(即ち、ワイヤレス)での送電では、送電時に装置の周囲に電磁界が発生する。発生する電磁界の強度の許容範囲は、周囲の環境への電磁界の影響を考慮した規格等により定められている。このため、この種の装置では、該規格等を満たすような構成とする必要がある。
例えば特許文献1には、送電に用いられる高周波電力に係る周波数を所定範囲で拡散させることにより、送電電力を大きく低下させることなく電磁界強度のピークを抑制する技術が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、受電側装置に供給される電力にリップルが発生する。すると、例えば、受電側装置の電気回路への負担が大きくなったり、該受電側装置に電気的に接続されたバッテリの寿命が低下したりする可能性があるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、送電時における電磁界強度を抑制しつつ、リップルを抑制することができる非接触給電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
本発明の非接触給電装置は、上記課題を解決するために、受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能な非接触給電装置であって、前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部と、前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段と、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧を制御する制御手段と、を備える。
本発明の非接触給電方法は、上記課題を解決するために、受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置における非接触給電方法であって、前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調工程と、前記周波数変調工程において前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧を制御する制御工程と、を備える。
本発明のコンピュータプログラムは、上記課題を解決するために、受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置に搭載されたコンピュータを、前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段と、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧を制御する制御手段と、として機能させる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
(非接触給電装置)
本発明の非接触給電装置に係る実施形態について説明する。
本発明の非接触給電装置に係る実施形態について説明する。
実施形態に係る非接触給電装置は、例えば電気自動車等に搭載された受電側装置に対して、非接触で電力伝送を実行可能に構成されている。ここで、非接触給電装置は、送電部、周波数変調手段及び制御手段を備えて構成されている。尚、非接触の電力伝送の方法には、例えば電磁誘導方式、磁気共鳴方式等の公知の各種態様を適用可能である。
例えばコイル等である送電部は、電力伝送に先立って、受電側装置の受電部と空間を隔てて対向配置される。送電部には、電力伝送の際に、例えば数十〜数百kHz(キロヘルツ)の周波数を有する高周波電力が供給される。
電力伝送に伴い、送電部及び受電部の周囲には電磁界が発生する。非接触の電力伝送であるが故に、該発生した電磁界の周辺環境への影響が特に問題となる。このため、周辺環境へ放射される電磁界強度について、法令や規格等により上限値が定められている。他方で、法令や規格等を満たすために給電電力を抑制すると、給電効率が低下し、特に給電時間が長期化する可能性があるという技術的問題点がある。
上記問題点に対して、特許文献1では、高周波電力に係る周波数を拡散させることにより、送電電力を大きく低下させることなく電磁界強度のピークを抑制する技術が提案されている。
しかしながら、周波数拡散に伴い、受電部により受電される電力である出力電力に発生するリップルが比較的大きくなる可能性がある。すると、例えば受電側装置の電気回路への負担が比較的大きくなるという技術的問題点がある。
リップルを除去するために、例えばLC回路等からなるパッシブフィルタを設けることが考えられる。しかしながら、周波数拡散に係る周波数範囲が数百Hzである場合、パッシブフィルタの容量が非常に大きくなってしまい、受電側装置の重量が増加したり、パッシブフィルタでの熱損失が発生したりする。受電側装置は、自動車や持ち運び可能な装置であることが多いため、重量が増加するような方法は避けたい。
そこで本実施形態では、周波数変調手段により、送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数が変調されると共に、制御手段により、該周波数変調手段により入力電力に係る周波数が変調されることに起因する出力電力の変動が低減されるように、入力電力に係る電圧である入力電圧が制御される。
ここで、出力電力は、送電部及び受電部間の距離が一定であり、且つ受電側装置に係る負荷が一定であれば、入力電力に係る周波数と入力電圧とに応じて変化する。このため、周波数変調手段による入力電力に係る周波数の変調と同期して、入力電圧を制御すれば、出力電力の変動を抑制することができる。
このように本実施形態では、周波数拡散を実施すると共に、入力電圧を制御することにより、電力伝送時における電磁界強度を抑制しつつ、リップルを抑制することができる。
本実施形態に係る非接触給電装置の一態様では、制御手段は、変調された周波数に基づいて、出力電力の変動が低減されるように、入力電圧を制御する。具体的には例えば、制御手段は、変調された周波数に基づいて、入力電圧の振幅を制御する(例えば、“Pulse−Amplitude Modulation:PAM”)。或いは、制御手段は、変調された周波数に基づいて、周波数変調手段に係る変調周期の1周期に対するパルス電圧のパルス幅の比(即ち、デューティ)を制御する(例えば、“Pulse Width Modulation:PWM”)。
入力電圧の振幅が制御される構成では、制御手段は、周波数変調手段により入力電力に係る周波数が、出力電力が大きくなるような周波数に変調された場合、入力電圧の振幅を小さくする。他方、制御手段は、周波数変調手段により入力電力に係る周波数が、出力電力が小さくなるような周波数に変調された場合、入力電圧の振幅を大きくする。
入力電圧に係るデューティが制御される構成では、制御手段は、周波数変調手段により入力電力に係る周波数が、出力電力が大きくなるような周波数に変調された場合、デューティを小さくする。他方、制御手段は、周波数変調手段により入力電力に係る周波数が、出力電力が小さくなるような周波数に変調された場合、デューティを大きくする。
この態様によれば、比較的容易にして、電磁界強度を抑制しつつ、リップルを抑制することができ、実用上非常に有利である。
(非接触給電方法)
本発明の非接触給電方法に係る実施形態について説明する。
本発明の非接触給電方法に係る実施形態について説明する。
実施形態に係る非接触給電方法は、受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、該受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置における非接触給電方法である。
当該非接触給電方法は、送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調工程と、周波数変調工程において入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、入力電力に係る電圧を制御する制御工程と、を備える。
本実施形態に係る非接触給電方法によれば、上述した実施形態に係る非接触給電装置と同様に、周波数拡散を実施すると共に、入力電圧を制御することにより、電力伝送時における電磁界強度を抑制しつつ、リップルを抑制することができる。
尚、本実施形態に係る非接触給電方法においても、上述した実施形態に係る非接触給電装置の各種態様と同様の各種態様を採ることができる。
(コンピュータプログラム)
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態について説明する。
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態について説明する。
実施形態に係るコンピュータプログラムは、受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置に搭載されたコンピュータを、送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段と、周波数変調手段により入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、入力電力に係る電圧を制御する制御手段と、として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するRAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(DVD Read Only Memory)等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムを、非接触給電装置に搭載されたコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してダウンロードさせた後に実行させれば、上述した実施形態に係る非接触給電装置を比較的容易にして実現できる。これにより、上述した実施形態に係る非接触給電装置と同様に、周波数拡散を実施すると共に、入力電圧を制御することにより、電力伝送時における電磁界強度を抑制しつつ、リップルを抑制することができる。
本発明の非接触給電装置に係る実施例を、図面に基づいて説明する。尚、以下の図では、本発明の構成及び効果の説明に必要な部材の他は適宜図示を省略している。
<第1実施例>
本発明の非接触給電装置に係る第1実施例について、図1乃至図10を参照して説明する。
本発明の非接触給電装置に係る第1実施例について、図1乃至図10を参照して説明する。
第1実施例に係る給電装置100の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1実施例に係る給電装置の構成を示すブロック図である。
図1において、給電装置100は、送電コイル110、高周波電源120、電力制御回路130、周波数変調回路140及び振幅制御回路150を備えて構成されている。受電側装置200は、受電コイル210、整流器220、電力測定回路230及び負荷240を備えて構成されている。
受電側装置200は、例えば電気自動車等に搭載されている。負荷240は、例えば電気自動車に搭載されたバッテリや、受電側装置200を搭載する装置の動作機構等である。尚、図1に記載の電気回路図中のキャパシタは、送電コイル110及び受電コイル210各々の寄生容量であってもよいし、キャパシタ素子であってもよい。
給電装置100の動作時には、高周波電源120から出力された高周波電力が送電コイル110に供給される。本実施例では、高周波電源120から出力される高周波電力、言い換えれば、送電コイル110に入力される高周波電力を、以降適宜「入力電力」と称する。
給電装置100から受電側装置200に電力が伝送される場合、送電コイル110と受電コイル210とが空間を隔てて対向配置された後に、高周波電力が送電コイル110に供給される。この結果、送電コイル110及び受電コイル210間において、非接触で電力伝送が行われる。本実施例では、送電コイル110から出力される電力、言い換えれば、受電コイル210により受電される電力を、以降適宜「出力電力」と称する。
ここで、出力電力は、送電コイル110及び受電コイル210間の距離(即ち、コイル間ギャップ)や、入力電力に係る電圧や周波数等によって変化する。具体的には例えば、入力電力が一定の場合、入力電力に係る周波数と出力電力との関係は図2のようになる。また、入力電力が一定の場合、コイル間ギャップが変化すると、例えば図3に示すように、入力電力に係る周波数と出力電力の関係も変化する。
このため、受電側装置200に対して適切に電力を伝送するためには、例えば要求される電力やコイル間ギャップ等に応じて、入力電力に係る周波数等を適切に選択する必要がある。尚、図2は、入力電力の周波数と出力電力との関係の一例を示す特性図である。図3は、入力電力の周波数と出力電力との関係の一例を、コイル間ギャップ毎に示す特性図である。
そこで、本実施例に係る受電側装置200には、上述の如く、電力測定回路230が設けられている。電力測定回路230は、負荷240に供給される電力の電力値を測定し、該測定された電力値を、給電装置100に送信するように構成されている。また、受電側装置200は、例えば負荷240の状態等に応じて決定された出力電力指令値(即ち、出力電力の要求値)を、給電装置100に送信する。
給電装置100の電力制御回路130は、測定された電力値と、出力電力指令値とを比較し、出力電力が出力電力指令値と等しくなるような入力電力に係る周波数を決定する。
出力電力指令値を満たすためだけであるならば、入力電力に係る周波数は単一の周波数であってよい。しかしながら、入力電力に係る周波数を単一の周波数としてしまうと、該単一の周波数において、比較的強い電磁界が、送電コイル110及び受電コイル210の周囲に発生する可能性がある。すると、電磁界に関する法令や規格等を満たすことができなくなる可能性がある。
そこで本実施例では、給電時に発生する電磁界の強度を抑制するために、周波数変調回路140において、電力制御回路130により決定された周波数(ここでは、“周波数f0”)が所定の周波数範囲で変調される。より具体的には、周波数変調回路140において、周波数f0に、正弦波の拡散周波数が加算される。
従って、変調後の周波数をf´(t)とすると、f´(t)=f0+Δf・sin(2π・fs・t)となる。尚、“±Δf”が上記所定の周波数範囲(即ち、変調度)である。“fs”は変調周波数(即ち、加算される正弦波の周波数)である。つまり、本実施例では、周波数拡散技術を用いて、給電時に発生する電磁界の強度を抑制している。尚、周波数拡散技術には、公知の各種態様を適用可能であるので、その詳細についての説明は割愛する。
ところで、図4(a)に示すように入力電力の周波数を、周波数f0〜周波数f1で拡散させた場合、周波数と出力電力との関係から、出力電力が、電力P1〜電力P0で周期的に変化することとなる(図4(b)参照)。従って、出力電力に比較的大きなリップルが発生することとなる。同様に、図5(a)に示すように入力電力の周波数を拡散させた場合であっても、出力電力に比較的大きなリップルが発生する。
図4及び図5は、比較例に係る周波数拡散が実施される周波数範囲と、出力電力との関係の一例を示す概念図である。尚、図4(a)及び図5(a)は、高周波電源120から出力される電力が一定の場合の、周波数と出力電力との関係を示している。
出力電力に比較的大きなリップルが発生すると、例えば受電側装置200の電気回路や負荷240への負担が比較的大きくなる。加えて、負荷240がバッテリである場合には、該バッテリの寿命が低下する可能性がある。
リップルを除去するために、例えばLC回路等からなるパッシブフィルタを、受電側装置200に設けることができる。しかしながら、周波数拡散に係る周波数範囲が数百Hzである場合、パッシブフィルタの容量が非常に大きくなってしまい、受電側装置200の重量が増加したり、パッシブフィルタでの熱損失が発生したりする。
そこで本実施例では、周波数拡散に伴う出力電力の変動が抑制されるように、入力電力に係る電圧(以降適宜“入力電圧”と称する)が、入力電力に係る周波数の変調と同期して制御される。具体的には、振幅制御回路150により、入力電圧の振幅が、入力電力に係る周波数の変調と同期して制御される。
より具体的には例えば、入力電力の周波数が、周波数変調回路140により、周波数f0〜周波数f1の範囲で変調された場合(図6(a)参照)、振幅制御回路150は、図6(b)最上段に示すように、周波数の変調に応じて入力電圧の振幅を制御する。この結果、図6(b)最下段に実線で示すように出力電力の変動が抑制される。尚、図6は、第1実施例に係る周波数拡散が実施される周波数範囲と、出力電力との関係の一例を示す概念図である。
ここで、本実施例の効果について、図7を参照して説明を加える。図7は、電磁界の低減効果とリップル電流とを、周波数の変調度毎に示す実測値の一例である。図7において、「本発明」とは、周波数拡散及び入力電圧の振幅制御が実施された場合の結果であり、「比較例」とは、周波数拡散のみが実施された場合の結果である。
図7に示す結果を取得した際の実験条件を以下に示す。入力電力の周波数f0は、80kHzである。ここで、変調度が、例えば1kHzである場合、入力電力の周波数は、80kHz〜81kHzの範囲で変調される(即ち、周波数範囲の下限が、周波数f0となる)。変調周波数fs(即ち、周波数拡散処理において、周波数f0から周波数f1に変化し、更に周波数f0に変化する周期の逆数)は、300Hzである。負荷240に係る定電圧負荷は、400Vである。出力電力は、3.0kWである。
図7から明らかなように、上述の如く、周波数拡散及び入力電圧の振幅制御が実施された場合、リップル電流が著しく低減される。尚、変調度は、本実施例では1kHzを上限としているが、所望する給電効率に応じて任意に設定すればよい、或いは、リップル電流の許容範囲に応じて任意に設定すればよい。
入力電圧の振幅制御について、図8乃至図10を参照して説明を加える。
出力電力は、上述の如く、コイル間ギャップや入力電圧等に応じて変化する。従って、周波数拡散が実施された場合に、出力電力が一定となるような入力電圧を、予め求めることは可能である。このような入力電圧の算出方法は公知であるので、その詳細の説明については割愛するが、入力電力の周波数と入力電圧の振幅との関係は、例えば図8のようになる。
また、出力電圧指令値が異なると、該出力電圧指令値と等しい出力電圧となる、入力電力の周波数も異なる(図9参照)。この場合、出力電圧毎に、入力電力の周波数と入力電圧の振幅との関係が変化する(図10参照)。尚、図9及び図10では、出力電圧指令値と等しい出力電圧となる、入力電力の周波数を、出力電圧指令値にかかわらず“f0”としている。
図8は、入力電力の周波数と入力電圧の振幅との関係の一例を示す図である。図9は、周波数拡散が実施される周波数範囲の一例を、出力電圧指令値毎に示す図である。図10は、入力電力の周波数と入力電圧の振幅との関係の他の例を示す図である。
図8及び図10に示すような、入力電力の周波数と入力電圧の振幅との関係の近似式(図8では“V(f)”)を、コイル間ギャップ毎及び/又は出力電力毎に、複数求め、振幅制御回路150のメモリ(図示せず)等に予め記憶させておくことが望ましい。このように構成すれば、入力電力の周波数がf0の場合の、入力電圧の振幅をv0として、振幅制御回路150は、v(t)=v0+V{f´(t)}という式に基づいて入力電圧の振幅を比較的容易に制御することができる。
尚、近似式に代えて、例えば入力電力に係る変調後の周波数等に基づいて、入力電圧の振幅を逐次求めるように、振幅制御回路150を構成してもよい。
本実施例では、上述の如く、出力電力が一定になるように入力電圧が制御された結果、該出力電力の変動が抑制され、リップルが抑制される。
本実施例に係る「送電コイル110」、「周波数変調回路140」、「振幅制御回路150」及び「受電コイル210」は、夫々、本発明に係る「送電部」、「周波数変調手段」、「制御手段」及び「受電部」の一例である。
<第2実施例>
本発明の非接触給電装置に係る第2実施例について、図11乃至図13を参照して説明する。尚、第2実施例では、高周波電力の生成方法が第1実施例と異なることに伴い、入力電圧の制御が異なる以外は、第1実施例の構成と同様である。従って、第2実施例では、第1実施例と重複する説明を省略すると共に、図面上における同一箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる部分についてのみ、図11乃至図13を参照して説明する。
本発明の非接触給電装置に係る第2実施例について、図11乃至図13を参照して説明する。尚、第2実施例では、高周波電力の生成方法が第1実施例と異なることに伴い、入力電圧の制御が異なる以外は、第1実施例の構成と同様である。従って、第2実施例では、第1実施例と重複する説明を省略すると共に、図面上における同一箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる部分についてのみ、図11乃至図13を参照して説明する。
第2実施例に係る給電装置100aの構成について、図11を参照して説明する。図11は、第2実施例に係る給電装置の構成を示すブロック図である。
図11において、給電装置100aは、送電コイル110、直流電源121、電力制御回路130、周波数変調回路140、PWM生成回路160、駆動信号回路170、スイッチング素子180及びフィルタ190を備えて構成されている。
直流電源121から出力された電力は、例えばハーフブリッジ回路等からなるスイッチング素子180により、高周波電力に変換される。高周波電力に係る周波数は、第1実施例と同様に、電力制御回路130により決定され、周波数変調回路140により周波数拡散が施される。
本実施例においても、入力電力が一定であれば、周波数拡散に伴い出力電力に比較的大きなリップルが発生する。本実施例では、図12(b)最上段に示すように、入力電圧に係るパルス幅(即ち、デューティ)を制御することにより、出力電力の変動が低減されるように入力電圧が制御される。
本実施例においても、周波数拡散が実施された場合に、出力電力が一定となるような入力電圧(ここでは、入力電圧に係るデューティ)が予め求められ(図13参照)、入力電力の周波数と入力電圧のデューティとの関係の近似式(図13では“D(f)”)が、PWM生成回路160のメモリ(図示せず)等に予め記憶されている。
そして、PWM生成回路160は、周波数変調手段140から出力された周波数、及び記憶されている近似式に基づいて、入力電圧に係るデューティを決定する。駆動信号回路170は、周波数変調手段140から出力された周波数、及びPWM生成回路160により決定されたデューティに基づいて、駆動信号を生成してスイッチング素子180を制御する。
以上の結果、例えば図12(b)最下段に示すように、出力電力の変動が抑制され、リップルが抑制される。尚、リップルの抑制の程度は、上述した第1実施例と同程度であることが、本願発明者の研究により判明している。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う非接触給電装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
100、100a…給電装置、110…送電コイル、120…高周波電源、121…直流電源、130…電力制御回路、140…周波数制御回路、150…振幅制御回路、160…PWM生成回路、170…駆動信号回路、180…スイッチング素子、190…フィルタ、200…受電側装置、210…受電コイル、220…整流器、230…電力測定回路、240…負荷
Claims (8)
- 受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能な非接触給電装置であって、
前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部と、
前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段と、
前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧である入力電圧を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする非接触給電装置。 - 前記制御手段は、前記変調された周波数に基づいて、前記出力電力の変動が低減されるように、前記入力電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の非接触給電装置。
- 前記制御手段は、前記変調された周波数に基づいて、前記出力電力の変動が低減されるように、前記入力電圧の振幅を制御することを特徴とする請求項2に記載の非接触給電装置。
- 前記制御手段は、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が、前記出力電力が大きくなるような周波数に変調された場合、前記入力電圧の振幅を小さくし、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が、前記出力電力が小さくなるような周波数に変調された場合、前記入力電圧の振幅を大きくすることを特徴とする請求項3に記載の非接触給電装置。
- 前記入力電圧はパルス電圧であり、
前記制御手段は、前記変調された周波数に基づいて、前記出力電力の変動が低減されるように、前記周波数変調手段に係る変調周期の1周期に対する前記パルス電圧のパルス幅の比を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の非接触給電装置。 - 前記制御手段は、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が、前記出力電力が大きくなるような周波数に変調された場合、前記比を小さくし、前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が、前記出力電力が小さくなるような周波数に変調された場合、前記比を大きくすることを特徴とする請求項5に記載の非接触給電装置。
- 受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置における非接触給電方法であって、
前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調工程と、
前記周波数変調工程において前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧を制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする非接触給電方法。 - 受電側装置に対して非接触で電力伝送を実行可能であり、前記受電側装置が備える受電部と空間を隔てて対向配置される送電部を備える非接触給電装置に搭載されたコンピュータを、
前記送電部に供給される電力である入力電力に係る周波数を変調する周波数変調手段と、
前記周波数変調手段により前記入力電力に係る周波数が変調されることに起因する、前記受電部により受電される電力である出力電力の変動が、低減されるように、前記入力電力に係る電圧を制御する制御手段と、
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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