以下、本発明の実施形態を図1〜図14を用いて説明する。ここで、本発明は、各種表示入力装置に適用可能であるが、操作パネル1(表示入力装置に相当)を例に挙げ、複合機100(画像形成装置に相当)に取り付けられた場合を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略)
まず、図1と図2を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る複合機100の一例を示す正面模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る後処理装置2の一例を示す正面模型的断面図である。
図2に示すように、本実施形態の複合機100(画像形成装置に相当)は、左側面に取り付けられたオプション装置としての後処理装置2を含む。後処理装置2は、複合機100が印刷した用紙を取り込み、ステープル処理等の各種処理を行う。又、複合機100の正面前方には、複合機100に関して各種設定を行うための操作パネル1が設けられる(詳細は後述)。
図1に示すように、本実施形態の複合機100は、上部に、画像読取部3と原稿搬送装置4が設けられる。複合機100は、本体内部に、給紙部5a、搬送路5b、画像形成部6、中間転写部7a、定着部7b、排出搬送部8a、両面搬送路8b等を備える。
原稿搬送装置4は、読み取る原稿を載置する原稿トレイ41を有する。そして、原稿搬送装置4は、原稿トレイ41から原稿を1枚ずつ、自動的に連続して読取位置(送り読取用コンタクトガラス31)に搬送する。又、原稿搬送装置4は、図1の紙面奥側を支点として画像読取部3に上下方向に開閉自在に取り付けられ、画像読取部3のコンタクトガラス(送り読取用コンタクトガラス31及び載置読取用コンタクトガラス32)を上方から押さえるカバーとして機能する。
次に、画像読取部3は、図1に示すように、上面に送り読取用コンタクトガラス31と書籍等の原稿を1枚ずつ読み取る際に原稿を載置する載置読取用コンタクトガラス32が配される。画像読取部3内には、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ等(不図示)が配される。イメージセンサは、送り読取用コンタクトガラス31を通過する原稿、あるいは、載置読取用コンタクトガラス32に載置された原稿の反射光を元に、原稿を読み取る。そして、イメージセンサは、反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換し、その後、量子化を行い、原稿の画像データが得られる。尚、本実施形態の画像読取部3は、カラーでも読み取り可能であり、白黒でも読み取り可能である。
複合機100本体内の複数の給紙部5aは、それぞれ、各サイズ(例えば、A4、B4等のA型、B型用紙等)、各種用紙(例えば、コピー用紙、再生紙、厚紙、OHPシート等)を複数枚収容する。各給紙部5aは、それぞれ回転駆動する給紙ローラ51を備え、印刷時、1枚ずつ搬送路5bに用紙を送り込む。
搬送路5bは、給紙部5aから画像形成部6まで装置内で用紙を搬送する通路である。そして、搬送路5bには、用紙の案内のためのガイド板や、用紙搬送時に回転駆動する搬送ローラ対52(図3おいて、上方から52A、52B、52Cの計3つ)や、搬送される用紙を画像形成部6の手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせ用紙を送り出すレジストローラ対53等が設けられる。
画像形成部6は、複数の画像形成ユニット60(ブラック用の60Bk、イエロー用の60Y、シアン用の60C、マゼンタ用の60M)と露光装置61を含む。露光装置61は、画像読取部3で読み取られた画像データや後述の記憶装置92に記憶される画像データ等に基づき、レーザ光を点消灯しつつ出力し、各感光体ドラムを走査露光する。画像形成ユニット60は、回転駆動可能に支持された感光体ドラムや、感光体ドラムの周囲に配設された帯電装置、現像装置、清掃装置等を備える。そして、各画像形成ユニット60と露光装置61によって、感光体ドラムの周面上にトナー像が形成される。
中間転写部7aは、各画像形成ユニット60からトナー像の1次転写を受け、シートに2次転写を行う。中間転写部7aは、各1次転写ローラ71Bk〜71M、中間転写ベルト72、駆動ローラ73、複数の従動ローラ74、2次転写ローラ75、ベルト清掃装置76等で構成される。各1次転写ローラ71Bk〜71Mは、対応する感光体ドラムと無端状の中間転写ベルト72を挟み込む。各1次転写ローラ71Bk〜71Mには、転写用電圧が印加され、トナー像は中間転写ベルト72に転写される。
中間転写ベルト72は、駆動ローラ73等に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラ73の回転駆動により周回する。中間転写ベルト72は、又、駆動ローラ73は、2次転写ローラ75とで中間転写ベルト72を挟み込む。各画像形成ユニット60で形成されたトナー像(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの各色)は、順次、ずれなく重畳して中間転写ベルト72に1次転写された後、所定の電圧を印加された2次転写ローラ75により、用紙に転写される。
定着部7bは、用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着部7bは、主として、発熱体を内蔵する加熱ローラ77とこれに圧接する加圧ローラ78で構成される。そして、用紙が、加熱ローラ77と加圧ローラ78のニップを通過すると、トナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。定着部7bから排出された用紙は、排出トレイ81又は後処理装置2方向に送られる。
排出搬送部8aは、印刷済の用紙を後処理装置2方向、排出トレイ81方向、両面搬送路8b方向への用紙搬送方向の仕分けを行う。そして、排出搬送部8aには、用紙を後処理装置2に向けて送り出す排出ローラ対82と、排出トレイ81方向に送り出す、或いは、両面印刷のため逆回転しスイッチバックを行う排出ローラ対83を有する。各排出ローラ対82、83は、回転駆動する。又、排出搬送部8aは、用紙の搬送方向を切り替えるため、例えば、2つの切替弁84、85を有する。各切替弁84、85は回動し、操作パネル1等で指定された排出先に導き、或いは、両面印刷の際、片面印刷済みの用紙を両面搬送路8bに導く。
両面搬送路8bは、定着部7bの下流側と、レジストローラ対53の上流側とを結ぶ。両面搬送路8bには、両面印刷のため、回転駆動する複数の両面搬送ローラ対86(86A、86B、86Cの計3つ)が設けられ、片面印刷済の用紙が搬送される。
(後処理装置2)
図2に示すように、後処理装置2内には、用紙束を一時的に蓄えるスタック部21、穿孔処理を行うパンチ部22、スタック部21の用紙束に対し、ステープル処理を行うステープル部23(スタック方向から見て用紙先端側をステープル)、ステープル部24(用紙後端側をステープル)、中折ユニット25などが備えられる。スタック部21は複数枚の用紙を積み重ねて束とする処理を行う。中折ユニット25は、中綴じステープル部251を含み、中綴じステープル部251による処理により中央綴じされた用紙束を中央でステープルに沿って折り曲げる。
具体的に、後処理装置2での各処理を説明する。まず、複合機100から後処理装置2に向けて排出された印刷済用紙は、後処理装置2の側面に設けられた搬入口26を通って後処理装置2内に搬入される。又、搬入口26の下流には、パンチ部22が設けられる。パンチ部22は、用紙に穿孔処理を行う。そして、パンチ部22の下流には、回転駆動して用紙を搬送する搬送ローラ対27A、27Bと、用紙の搬送先にあわせて回動する案内爪28が設けられる。操作パネル1への入力等で、ステープル処理等を行う選択されている場合、案内爪28は用紙を案内爪28下方のスタック部21に送り込むように回動する。その結果、用紙は、スタック部21に向けて搬送される。尚、折曲処理を行う場合は、用紙は、スタック部21でスタックされた後、更に下方の中折ユニット25に向けて搬送される。
一方、穿孔処理やステープル処理等を行う選択がなされていない場合(後処理装置2で何ら処理を行わせない場合)や、操作パネル1で排出先を副排出トレイ210に設定した場合など、案内爪28は、例えば、用紙を案内爪28の上方の排出ローラ対29に送り込むように回動する。その結果、用紙は、排出ローラ対29から、副排出トレイ210に排出される。
スタック部21はカバートレイ21A及びスタックトレイ21Bからなる。そして、搬送されてきた用紙は、カバートレイ21Aとスタックトレイ21Bとの間に通される。用紙はスタックトレイ21Bの上面に積み重ねられる。カバートレイ21Aは、用紙束を上方から押さえるカバーとして機能する。スタックトレイ21Bには、搬送されてきた用紙を受け止めるストッパ21Cが設けられる。ストッパ21Cは上下動し、スタックされた用紙束を上方、又は、下方に搬送する。
そして、スタック部21に付随して、用紙の先端側(スタックされた用紙の下方側)をステープルするステープル部23と、用紙の後端側(スタックされた用紙の上方側)をステープルするステープル部24が設けられる。各ステープル部23、24は、例えば、用紙束の先端の一方の隅を斜め45°に1箇所綴じる斜め綴じや、用紙束の1辺につき2点を綴じる2点綴じなどを行う。そして、スタック部21は、ステープル処理等が施された用紙束を上方へと搬送し、主排出トレイ211に排出する。
スタック部21の下方に、中折ユニット25が配置される。操作パネル1への入力等で、折曲処理が選択されている場合、スタック部21で一旦スタックされた用紙束は、中折ユニット25に向けて搬送される。スタック部21から中折ユニット25の搬送経路の途中に、例えば、用紙束を中央綴じするための中綴じステープル部251が設けられる。中綴じステープル部251は、用紙束の長手方向の中央を短手方向に沿って、例えば、2箇所ステープルで綴じる中央綴じ等を行える。中央綴じされた用紙束は、中折ユニット25の突出棒252で折り曲げられた後、ブックレットトレイ253に排出される。
(操作パネル1)
次に、図3を用いて、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図3は本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1の一例を示す平面図である。
操作パネル1は、図1及び図3に示すように、複合機100の正面上方に設けられ、複合機100や後処理装置2の設定や動作指示を与えるためのメニューやキーなど複合機100等の状態メッセージ等の各種画像、画面を表示する液晶表示部11(表示部に相当)を有する。使用者は、液晶表示部11に表示されたキーを押下して、複合機100のコピーにおける各種設定や、後処理装置2の設定や動作指示を行える。例えば、使用者は、後処理装置2でステープル処理を行う指示や用紙の排出先を設定入力できる。又、操作パネル1には、数字入力用のテンキー部13(入力部に相当)や、各種設定後、コピー等の実行を指示するスタートキー14(入力部に相当)等も設けられる。
又、液晶表示部11の上面にタッチパネル部12(入力部に相当)が設けられ、タッチパネル部12は、使用者が液晶表示部11に押下した部分の位置、座標を検出するためのものである。このタッチパネル部12を用いた検出座標と、液晶表示部11に示される各種キーの位置、座標を比較し、使用者が押下して選択したキーが特定される。尚、タッチパネル部12としては、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、静電容量方式等、各方式のものを採用でき特に制限はない。
又、コピー機能を利用する際に押下されるコピーキー15(入力部に相当)、スキャナ機能、FAX機能を利用する際に押下される送信キー16(入力部に相当)等の入力、設定用のハードキー(入力部に相当)が設けられる。又、ワークフローの作成、登録やワークフローの呼び出しの際に押下されるワークフローキー17も設けられる(詳細は後述)。このように、使用者は、液晶表示部11での表示とタッチパネル部12や各種ハードキーで複合機100の各機能について、各種設定、モード選択等を行うことができる。
(複合機100等のハードウェア構成)
次に、図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100等のハードウェア構成の一例を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100等のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
まず、複合機100の本体側から説明する。複合機100本体内には、本体制御部9が設けられる。本体制御部9は、例えば、操作パネル1、原稿搬送装置4、画像読取部3、給紙部5a、搬送路5b、画像形成部6、定着部7b、排出搬送部8a等と接続され、これらの制御を行う。
本体制御部9は、例えば、CPU91等で構成される。CPU91は記憶装置92(記憶部に相当)に格納され、展開される制御プログラムに基づき演算等を行い、複合機100の各部を制御する。尚、本体制御部9は、全体制御や画像処理を行うメイン制御部や、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を行い、印刷を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられてもよい。本説明では、これらの制御部をまとめた形態を示し、説明する。
記憶装置92は、本体制御部9と接続される。記憶装置92は、ROM、RAM、HDD等の不揮発性と揮発性の記憶装置92を組み合わせて構成される。記憶装置92は、複合機100の制御用プログラム、制御用データ、設定データ、画像データ等の各種データを記憶できる。又、特に、本発明に関し、記憶装置92は、作成したワークフローを記憶できる。
そして、本体制御部9は、各種コネクタ、ソケットやFAXモデム等を備えたインターフェイス部(以下、I/F部93)と接続される。I/F部93はネットワークや公衆回線等により複数の外部のコンピュータ200(例えば、パーソナルコンピュータ)や相手方FAX装置300(図4では、いずれも便宜上1つのみ図示)と接続される。例えば、画像読取部3で得られた画像データを記憶装置92に記憶させることや、外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300に送信することができる(スキャナ機能、FAX機能)。又、外部のコンピュータ200や相手方FAX装置300から送信され、複合機100に入力される画像データに基づき印刷、FAX送信等を行うこともできる(プリンタ機能、FAX機能)。
又、本体制御部9は、操作パネル1になされた入力を認識し、使用者の設定にあわせてコピー等が行われるように複合機100を制御する。操作パネル1で、後処理装置2を利用してステープルを行う設定や、副排出トレイ210に排出させる設定がなされると、例えば、本体制御部9は、排出搬送部8aを制御し、印刷済用紙が後処理装置2に向けて搬送されるように、切替弁84、85を回動させる。又、例えば、操作パネル1で、複合機100の胴内の排出トレイ81に排出を行う設定がなされると、本体制御部9は、排出搬送部8aを制御し、印刷済用紙が胴内の排出トレイ81に搬送されるように、切替弁84、85を回動させる。
又、例えば、本体制御部9には、画像読取部3で原稿を読み取って得られた画像データやI/F部93を介して複合機100に入力された画像データに対し、画像処理を施す画像処理部94が設けられる。画像処理部94が処理した画像データは、例えば、露光装置61に送信され、感光体ドラムの走査・露光に用いられる。
又、本体制御部9は、後処理装置2内に設けられ、後処理装置2の動作の制御を行う後処理制御部20と通信可能に接続される。例えば、後処理制御部20は、本体制御部9の指示に基づき、パンチ部22やステープル部23、24等の動作を制御する。例えば、後処理制御部20は、案内爪28を回動させるモータの回転を制御する。そして、後処理制御部20からの指示にあわせ(例えば、副排出トレイ210や主排出トレイ211への排出や、ステープル処理のためにスタック部21への搬送等)、後処理装置2内のモータを正逆回転させ、用紙の搬送方向を制御する。
本実施形態の操作パネル1は、表示制御部10、メモリ101(記憶部に相当)、ドライバ回路102、液晶表示部11、タッチパネル部12を有する。表示制御部10は、CPUやIC等で構成され、液晶表示部11の表示を制御し、タッチパネル部12の出力を受け、液晶表示部11で押下された座標を特定する。タッチパネル部12の出力と座標の対応を示すテーブル等のデータは、メモリ101に記憶される。そして、表示制御部10は、押下位置の座標と、設定項目の選択画面DFや、各設定項目内の設定値の設定画面DSの画像データを比較する等により、選択画面DFや設定画面DS上で選択された(押下された)キーを特定する。
具体的に、複合機100の各機能を設定するには、液晶表示部11における最上層の表示から、液晶表示部11に表示されるキーの選択を繰り返す。そして、キー選択ごとに、表示制御部10は、液晶表示部11の表示を切り換えさせ、最終的に、選択、設定しようとする機能が設定される。この機能の選択、設定が行われたことを表示制御部10は認識し、その内容を本体の本体制御部9に送信する。これにより、操作パネル1で選択、設定された機能を反映した動作を本体制御部9が、画像形成部6等の各部に行わせ、使用者の意思が、印刷等において反映される(例えば、濃度設定や拡大縮小など)。
そして、液晶表示部11が表示する画面、画像の画像データは、例えば、操作パネル1内のメモリ101に記憶される。従って、表示制御部10は、選択画面DFや設定画面DS中のキーが選択されるごとに、次に表示すべき画面の画像データをメモリ101から読み出す。
又、液晶表示部11が表示する画面、画像の画像データは、本体側の記憶装置92に記憶させてもよい。この場合、操作パネル1は、液晶表示部11で表示を行うための画像データを、本体制御部9を介し、記憶装置92から受信する。この画像データを受けて、表示制御部10は、液晶画面の表示を実際に制御するドライバ回路102に指示を与える。尚、操作パネル1には、ドライバ回路102や、液晶表示部11やタッチパネル部12だけを設け、表示制御部10、メモリ101の機能を本体制御部9の構成(CPU91や記憶装置92)に代用させても良い。
(ワークフローの呼出、利用)
次に、図5〜図7を用いて、本発明の第1の実施形態に係るワークフローの概要とワークフローの呼出、利用の一例を説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係るワークフローを選ぶ際の呼出画面D1の一例を示す説明図である。図6は、ワークフローをウィザード形式で表示した際の設定の流れの一例を示す説明図である。図7は、ワークフローをメニュー形式で表示した際のメニュー画面D3の一例を示す説明図である。
本実施形態の複合機100は、多数にわたる設定可能な機能を有し、多様な設定項目がある。そして、液晶表示部11は、複数の設定項目のうちから設定を行う設定項目を選ぶ選択画面DFを表示し、使用者は、印刷や送信で用いる設定項目(機能)を選ぶ(押下する)。例えば、液晶表示部11は、各設定項目をキーとして表示する。又、液晶表示部11は、選択された設定項目の設定画面DSを表示する。使用者は各設定画面DSに表示されるキーや、液晶表示部11の周辺に配されたハードキー等を押下して、多種多様な機能選択、設定を行える。尚、設定項目及び設定項目に対する設定画面DSの種類はあまりに多数にわたるため、便宜上、例として後述する場合を除き図示を避け、設定できる機能(設定項目)を以下に列挙するに留める。
まず、コピーとして利用する場合(コピーキー15の押下でコピーモードとなる)、複合機100には、例えば、原稿の画質(文字、写真、文字+写真等)、コピー濃度、用紙選択、倍率、エコプリント、とじしろ、センター移動、枠消し、両面/分割(片面→両面、両面→片面、見開き→両面等)、小冊子、表紙付け、原稿セット向き、原稿サイズ、ソート、仕分け、白黒反転、鏡像印刷、ページ付け、イメージ合成、集約(2in1、4in1等)、余白追加、連続読込一括印刷、試しコピー、再コピー、ステープル、パンチ等の設定項目が用意される。使用者は、液晶表示部11に表示される各設定項目の設定画面DSへの入力により、設定項目内の設定値を設定する。
次に、複合機100をスキャナとして利用する場合(送信キー16の押下で複合機100をスキャナとして利用できる)、例えば、複合機100には、原稿サイズ、送信サイズ、解像度、原稿セット向き、保存ファイル形式、画質(濃度、カラーモード、圧縮率、写真や文字等の原稿の画質等)、分割、枠消し、ページ毎出力、連続読み込み、ファイル名入力、センター移動、送信先選択、送信先登録、パスワード、Eメール送信、相手方受信確認等の設定項目が用意される。使用者は、液晶表示部11に表示される各設定項目の設定画面DSへの入力により、設定項目内の設定値を設定する。
次に、複合機100をFAXとして利用する場合(送信キー16の押下で複合機100をスキャナとして利用できる)、例えば、複合機100には、自局情報登録(FAX番号、ID等)、ダイレクト送信、メモリ送信、回転通信、一括送信、Fコード通信、用紙切れ時受信、短縮番号、原稿濃度、原稿サイズ、送信先選択、送信先登録、リダイヤル、両面送信、拡大・縮小送信、予約送信、割込送信、時刻指定通信、ポーリング通信、中継送信、受信画像データの転送、暗号通信、通信結果通知、用紙サイズ確認、集約(2in1等)、両面受信等の設定項目が容易される。使用者は、液晶表示部11に表示される各設定項目の設定画面DSへの入力により、設定項目内の設定値を設定する。
ここで、例えば、用紙の消費を抑えるため、集約と両面が組み合わせて設定される場合など、使用者が複合機100を利用する上で、頻繁に組み合わせられる設定項目が存在する。ところが、上記のように、複合機100の有する設定項目(機能)は多岐にわたり、複合機100を利用するたびに、同様の設定を行うことは煩わしく、利便性が悪い。
そこで、本実施形態の複合機100では、予め頻繁に用いる設定項目の組み合わせを予め選択、登録し、予め選ばれた設定項目の組み合わせをワークフロー(プログラム)として記憶させることができる(詳細は後述)。そして、使用者は、記憶装置92又はメモリ101に記憶されたワークフロー(予め選択した設定項目や表示順や表示形式を示すデータを含むプログラム)を呼び出すと、予め選択した設定項目を設定するための画面が液晶表示部11に表示される。
例えば、使用者は、予め登録されたワークフローを呼び出す場合、ワークフローキー17を押下する。そうすると、図5に示すように、予め登録されたワークフローのうち、用いる(呼び出す)ワークフローを選択するための呼出画面D1が液晶表示部11に表示される。例えば、図5では、「きれいにコピー」、「節約コピー」、「かんたんFAX」、「かんたんメール」、「かんたんフォルダ」、「自分のフォルダへ保存」と名付けられたワークフローが表示される。そして、各ワークフローを示す画像を押下することで、押下されたワークフローが記憶装置92やメモリ101から呼び出され、液晶表示部11にワークフローによる設定のための画面が表示される。
又、呼出画面D1の下方には、新たにワークフローを作成する場合や既に登録されたワークフローの編集を行う際に押下される登録/編集キーK1が配される。又、ワークフローの呼び出しを止めるためのキャンセルキーK2も配される。又、図5で示すように、1画面中に表示できるワークフローには限りがある。そこで、次キーK3を押下すると、次ページの呼出画面D1に切り替わり、図5とは異なるワークフローを示す画像が表示される。又、前キーK4を押下すると、前ページの呼出画面D1に切り替えられる。
次に、ワークフローを呼び出した際の表示、設定を説明する。尚、ワークフローを呼び出した際、設定のための画面の表示形式としては、ウィザード表示形式、メニュー表示形式、一覧表表示形式が用意される。いずれの表示形式で表示するかは、例えば、ワークフローの登録時等に設定することができる。そこで、表示形式ごとにワークフローを呼び出した際の設定を説明する。
[ウィザード表示形式]
まず、図6を用いて、ワークフローでのウィザード表示形式を説明する。例えば、図6は、用紙排出先と、ステープルと、両面/分割と、部数の設定項目が含められたワークフローを呼び出した際のウィザード形式での一例を示している。尚、ウィザード形式で表示される画面や表示順は、各ワークフローによって異なる。
そして、ワークフローは、「用紙排出先」の設定画面DS1→「ステープル」の設定画面DS2→「両面/分割」の設定画面DS3→「部数」の設定画面DS4の順に、各設定項目の設定画面DSを表示するように作成、登録されている。尚、図6での黒線矢印は、表示順を示す。
各設定画面DSでは、前キーK5と次キーK6がそれぞれ配される。前キーK5が押下されると、液晶表示部11は、1つ前の設定項目の設定画面DSを表示する。又、次キーK6が押下されると、液晶表示部11は、1つ先の設定項目の設定画面DSを表示する。使用者は、各設定画面DS内に配された設定用のキーを押下することで、各設定項目での設定値を設定することができる。例えば、ステープルの設定項目に関する設定画面DS2では、ステープルを施す位置の設定値を設定できる(右上、左上等)。又、例えば、図6に示すように、押下された設定用のキーは、白黒反転(黒背景に白文字)状態で表示される。
尚、ワークフローの作成、登録時には、各設定画面DSを表示する際に、選択、設定されている設定値のデフォルト値を定めておくことができる(詳細は後述)。このデフォルト値は、ワークフローの一部として記憶装置92に記憶される。例えば、用紙排出先の設定項目で本体側の「排出トレイ81への排出」をデフォルト値とするワークフローが作成された場合、ワークフローを呼び出して初めて「用紙排出先」の設定画面DS1が表示された際、図6に示すように、排出トレイキーK7が、選択されている状態として液晶表示部11に表示される。
そして、ワークフローとして予め登録された4つの設定項目の全てで設定が完了し、「部数」の設定画面DS4で次キーK6が押下されると、設定一覧D2が表示される。この設定一覧D2には、ワークフローに含まれる各設定項目と、各設定項目における設定値が表示される。又、設定一覧D2では、実行開始キーK8と設定変更キーK9が表示される。実行開始キーK8が押下されると、本体制御部9は、設定一覧D2に示される内容を把握し、把握した内容で複合機100を制御し、コピーが行われる。設定変更キーK9が押下されると、例えば、再び、「用紙選択」の設定画面DS1が表示され、使用者は、ワークフローに含まれる設定項目について再度、設定を行える。
又、ウィザード形式で表示する場合、液晶表示部11には、ワークフローに含まれる設定項目に対応してタブTが表示される。タブTは、設定が完了した設定項目と、設定中の設定項目について表示される。図6の例で言えば、最も上方のタブTは「用紙排出先」の設定項目に対応し、上から2番目のタブTは「ステープル」の設定項目に対応し、上から3番目のタブTは「両面/分割」の設定項目に対応し、上から4番目のタブTは「部数」の設定項目に対応する。そして、設定項目の設定が完了するごとに、新たなタブTが追加される。
又、各タブTは、どの設定項目に対応するか示すため、図6に示すように、各タブT内に対応する設定項目を示す文字が含まれてもよい。即ち、表示部(液晶表示部11)は、設定済みの設定項目を示す文字をタブTに含めて表示する。尚、各タブTに含まれる文字は、順番等の数字であってもよい。これらのタブTの表示によって、使用者がどれほど設定項目を設定したか等、設定の全体像が把握しやすくなる。
即ち、記憶部(記憶装置92、メモリ101)は、入力部(タッチパネル部12等)への入力に基づき呼び出され、予め複数の設定項目の中から選択され、登録された設定項目の組み合わせであり、呼び出すことにより予め選択、登録された設定項目を設定するための画面を表示部(液晶表示部11)に表示させるプログラム(ワークフロー)を記憶し、表示部は、プログラムが呼び出された際に、設定済みの設定項目を示すタブTを、設定された順に並べて表示する。
[メニュー表示形式]
次に、図7を用いて、ワークフローでのメニュー表示形式を説明する。例えば、図7は図6のワークフローがメニュー表示形式で呼び出された際のメニュー画面D3の一例を示す。
図7に示すように、メニュー表示形式のメニュー画面D3には、「用紙排出先」の設定項目に対応するメニュー画像i1、「ステープル」の設定項目に対応するメニュー画像i2、「両面/分割」の設定項目に対応するメニュー画像i3、「部数」の設定項目に対応するメニュー画像i4が表示される。従って、選択されるワークフローによって、メニュー画面D3に表示されるメニュー画像が異なることになる。そして、それぞれのメニュー画像には、デフォルトの設定値も表示される。このように、メニュー表示形式では、ワークフローに含まれる設定項目がメニューとして表示される。
使用者は、設定値を変更したい設定項目のメニュー画像を押下する。これにより、液晶表示部11の表示は、例えば、図6に示したような、設定項目ごとの設定画面DSに切り替わる。そして、設定画面DSでの設定が完了すると、液晶表示部11の表示は、図7に示すメニュー画面D3に再び切り替わる。
又、メニュー画面D3には、OKキーK10とキャンセルキーK11が配される。OKキーK10が押下されると、図6に示した設定一覧D2が液晶表示部11に表示される。設定一覧D2の詳細は、図6を用いて説明した場合と同様でよく説明を省略する。一方、キャンセルキーK11が押下されると、ワークフローを用いた設定がキャンセルされる。
[一覧表表示形式]
次に、図6を用いて、ワークフローでの一覧表表示形式を説明する。この一覧表表示形式では、図5の呼出画面D1で押下して、使用するワークフローを選択すると、いきなり、図6に示した設定一覧D2が液晶表示部11に表示される。設定一覧D2の詳細は、図6を用いてウィザード表示形式で説明した場合と同様でよいので、説明を省略する。
(ワークフロー呼出時の禁則発生と報知、解消)
次に、図8を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での禁則発生と報知と解消を説明する。図8は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での禁則発生時の禁則発生と報知と解消の一例を示す説明図である。尚、図8は、図6を用いて説明したワークフローを呼び出した際の禁則の発生の一例を示している。
まず、複合機100を利用する上で、矛盾する設定や、ジョブを適切に実行できないような設定が行われることを避けなければならない。このような、設定項目や設定項目内の設定値における矛盾する関係は、予め把握することができる。そして、例えば、記憶装置92(メモリ101でもよい)は、このような設定項目や設定項目内の設定値における矛盾する関係(禁則関係)を定めたデータ(禁則データ)を予め記憶する。言い換えると、禁則関係とは、例えば、後処理装置2で後処理(例えば、ステープル処理等)を行う設定がなされているのに、用紙の排出先が後処理装置2以外の場所に設定された場合など、適切な処理、ジョブを行う上で、それぞれの設定項目の設定画面DSにおける設定値の設定により、予め禁止と定められた設定の組み合わせの関係である。
例えば、操作パネル1になされた設定は、逐次、本体制御部9に送信される。そして、本体制御部9は、操作パネル1でなされた設定に禁則が発生していないか確認する。もし、禁則関係にある設定がなされれば、本体制御部9は、その旨を示すデータを操作パネル1に送信する。これにより、表示制御部10は、作成中のワークフローでの禁則関係の発生を認識できる。或いは、禁則関係を定めたデータ(禁則データ)を操作パネル1のメモリ101に記憶させておけば、表示制御部10は、本体制御部9と通信することなく禁則関係の発生を認識できる。
そこで、図8を用いて、禁則発生の報知と解消の一例を説明する。図8では、ステープルと排出先の禁則関係の一例を示している。ステープルを行うには、用紙は、後処理装置2に搬送される必要がある。一方、ステープルを施す用紙束が、本体の排出トレイ81に排出されれば、ステープルを行うことができない。そして、ステープル後の用紙束は、後処理装置2の主排出トレイ211にのみ排出可能とされる。そのため、記憶装置92やメモリ101には、用紙排出先を複合機100本体の排出トレイ81とする設定と、ステープルを行う設定とは、禁則関係であると定められる(禁則データが記憶される)。
尚、ステープルに関する禁則としては、用紙サイズとの関係もある。ステープルを行うためには、ステープル処理を行う機構との関係上、用紙は一定以上のサイズが必要な場合がある(例えば、A5以上等)。そのため、記憶装置92やメモリ101には、予め定められたサイズよりも小さい用紙を用いての印刷と、ステープルを行う設定は、禁則関係であるとの旨の禁則データが、記憶装置92やメモリ101に記憶される。
そして、図8の最上段の設定画面DS1では、排出トレイ81に用紙を排出する設定を行う際に押下される排出トレイキーK7が押下された状態を示す。言い換えると、本体の排出トレイ81への排出が設定値として設定された状態を示している。
次に、図8の上から2段目の設定画面DS2では、ステープルを用紙左上に施す際に押下される左上キーK12が押下された状態を示す。言い換えると、用紙左上隅位置へのステープルが設定値として設定された状態を示している。
このような、設定がなされると、本体制御部9又は表示制御部10は、禁則関係の発生を認識する。そして、表示制御部10は、禁則関係にあり、問題のある設定項目に対応するタブTの表示を、問題の無い設定項目のタブと変化させ、禁則関係の発生を報知する。例えば、図8に示すように、禁則関係のない設定項目に対応するタブTと、禁則関係にある設定項目に対応するタブTの表示色を変えてもよい。又、禁則関係にある設定項目に対応するタブTを点滅させてもよい(例えば、赤色点滅表示)。これにより、使用者は、禁則関係の発生や設定に問題があることを認識できる。
即ち、表示制御部10は、それぞれの設定項目の設定画面DSにおける設定値の設定によって、予め禁止と定められた設定の組み合わせの関係である禁則関係が生じた場合、禁則関係にある設定項目のタブTと、禁則関係にない設定項目のタブTとを異ならせて表示部(液晶表示部11)に表示させる。具体的には、表示部は、禁則関係にある設定項目のタブTを点滅させ、及び/又は、禁則関係にある設定項目のタブT以外のタブTと表示色を異ならせる。
ここで、本実施形態では、表示制御部10は、表示される各タブTが押下されたことを認識すると、押下されたタブTに対応する設定項目の設定画面DSが表示される。言い換えると、設定済みの設定項目に対応するタブTを押下することで、設定済みの設定項目の設定画面DSにジャンプできる。
即ち、本実施形態の表示入力装置(操作パネル1)は、実行可能な複数種の機能を設定項目として表示する表示部(液晶表示部11)と、設定項目を選択する入力や、表示部の表示内容に対する入力を受け付ける入力部(タッチパネル部12等)と、表示部で表示を行うための画像データを少なくとも記憶する記憶部(記憶装置92、メモリ101)と、入力部への入力を把握し、表示部の表示を制御する表示制御部10と、を備え、表示制御部10は、設定済みの設定項目を示すタブTを、設定された順に並べて表示部(液晶表示部11)に表示させ、入力部(タッチパネル部12等)によりタブTを選択する入力が受け付けられると、タブTに対応する設定項目の設定画面DSを表示部(液晶表示部11)に表示させる。
そこで、例えば、図8の最下段に示すように、使用者は、用紙排出先に対応するタブTを押下することで設定値を変えて、禁則関係の解消を図ることができる。例えば、使用者は、設定画面DS1で、後処理装置2の主排出トレイ211に用紙を排出する設定を行う際に押下される主排出トレイキーK13を押下する。これにより、設定に矛盾が無くなり、本体制御部9や表示制御部10は禁則関係が解消されたと判断する。この判断に伴い、表示制御部10は、液晶表示部11での禁則関係の発生を報知するための表示を停止させる。
(ワークフロー呼出時の設定項目の自動追加)
次に、図9を用いて、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での設定項目の自動追加を説明する。図9は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での設定項目の自動追加の一例を示す説明図である。尚、図9は、図6を用いて説明したワークフローを呼び出した際、設定項目の自動追加の一例を示している。
まず、複合機100を利用する上で、矛盾する設定や、ジョブを適切に実行できないような設定が行われると、禁則関係であれば、タブTを点滅表示させる等により、使用者に知らせることができる。しかし、タブTを点滅表示させるには、設定項目の設定が既に行われている必要がある。
ワークフローでの設定項目内の設定値の設定によって、ジョブを適切に行ううえで、設定を追加すべき場合がある。そして、ワークフローを用いた設定では、ワークフローに含められない設定項目内の設定値は、設定の対象とならない。
そして、ワークフローに含まない設定項目については、デフォルトの設定値で設定されたと扱われる(みなされる。例えば、倍率は自動の設定値等。例えば、記憶装置92が記憶)。しかし、ワークフローでの設定項目の設定値の設定により、設定項目や設定値で確認しておくべきものなどがある。
ワークフローは、設定すべき設定画面DSが予め選択されたものであり、設定項目が予め限定されているが、確認すべき点に付き、設定を行えなければ、ジョブを実行しても、使用者が所望する結果とならず、ジョブが適切に実行されない場合が生ずる。
ここで、ワークフローでの設定項目の設定値に対し、設定を追加すべき設定項目や設定値は、予め、予め把握することができる。そして、ワークフローでの設定項目の設定値に対し、設定を追加すべき設定項目は、例えば、記憶装置92(メモリ101でもよい)に、予めにデータ(追加設定判断用データ)として記憶する。
例えば、操作パネル1になされた設定は、逐次、本体制御部9に送信される。そして、本体制御部9は、操作パネル1でなされた設定と、追加設定判断用データに基づき、設定を追加すべきか判断する。もし、追加すべき設定があれば、本体制御部9は、その旨を示すデータを操作パネル1に送信する。これにより、表示制御部10は、追加すべき設定があると認識できる。或いは、追加設定判断用データを操作パネル1のメモリ101に記憶させておけば、表示制御部10は、本体制御部9と通信することなく追加すべき設定があることを認識できる。
そこで、図9を用いて、設定の自動追加の一例を説明する。図9では、ワークフローでの書籍等の見開きページの原稿(以下、「ブック原稿」という。)を両面印刷する設定に伴って、原稿のセット方向の設定項目の自動追加の一例を示す。
本実施形態の複合機100では、A3の原稿を読取可能であり、複合機100の正面−背面方向(図1の紙面奥行方向)が、A3用紙の短辺に対応する。一方、複合機100の左右方向(図1の左右方向)が、A3用紙の長辺に対応する。そして、読み取り範囲からのはみ出し防止や、画像読取部3等での画像データの処理の制約等の関係上、本実施形態の複合機100では、ブック原稿の上辺が奥向きとされなければならない。
このとき、適切にコピーを行うため、原稿の上辺が奥向きである旨を確認する必要がある。そのため、記憶装置92やメモリ101には、見開き原稿を読み取る設定がなされた場合、原稿のセット方向の設定を追加すべき旨の追加設定判断用データが定められる(追加設定判断用データが記憶される)。
そこで、設定項目の自動追加を具体的に、図9を用いて説明する。まず、図9の最上段の図は、図6や図8で示した「ステープル」の設定項目に対応する設定画面DS2での設定の後、ステープルを行う際に押下される左上キーK12が押下された状態を示す。言い換えると、用紙左上隅位置へのステープルが設定値として設定された状態を示している。
次に、図9の上から2段目の設定画面DS3では、見開きページの原稿を読み取って、両面印刷を行う際に押下される見開き→両面キーK14が押下された状態を示す。言い換えると、見開き原稿(ブック原稿)の読み取りを行ったうえで、両面印刷を行う旨が設定値として設定された状態を示している。
このとき、適切に見開きページを1ページずつ分割し、分割された各ページの両面印刷を行うには、原稿の分割方向が適切でなくてはならない。そして、本実施形態の複合機100では、見開きページを1ページずつ分割し、片面又は両面印刷する場合、原稿の上辺を奥向きにセットする必要がある(見開きページの分割線の方向は、複合機正面−背面方向とされる)。このため、本体制御部9又は表示制御部10は、追加設定が必要と判断する。そして、図9の上から2段目の設定画面DS3に示すように、表示制御部10は、追加設定のため自動的に追加された設定項目に対応するタブT(以下、「追加設定用タブT0」)を、設定済みの設定項目に対応するタブTと異なる態様で表示させる。これにより、使用者は、設定項目が自動的に追加されたと認識できる。
例えば、図9に示すように、液晶表示部11は、設定済みの設定項目に対応するタブTと、自動的に追加表示されたタブTの表示色を変えて表示してもよい。又、液晶表示部11は、自動的に追加表示されたタブTを点滅させてもよい。
即ち、表示制御部10は、設定項目の選択及び設定値の設定がなされると、新たな設定の追加の必要性の有無を判断し、新たな設定の追加が必要と判断した場合、追加して設定を行うための追加設定用タブT0を表示部(液晶表示部11)に表示させ、入力部(タッチパネル部12等)により追加設定用タブT0を選択する入力が受け付けられると、追加設定用タブT0に対応する設定項目の設定画面DSを表示部に表示させる。具体的には、表示部は、追加設定用タブT0を、点滅させ、及び/又は、追加設定用タブT0以外のタブTと表示色を異ならせる。
ここで、本実施形態では、表示制御部10は、表示される各タブTが押下されたことを認識すると、押下されたタブTに対応する設定項目の設定画面DSが表示される。言い換えると、設定済みの設定項目に対応するタブTを押下することで、タブTに対応する設定項目の設定画面DSにジャンプできる。
そこで、例えば、図9の最下段に示すように、使用者は、新たに自動的に追加された追加設定用タブT0を押下する。そうすると、表示制御部10は、原稿セット向きの設定項目の設定画面DS5を液晶表示部11に表示させる。そして、表示制御部10は、原稿の上辺を奥向きにセットする際に押下される上辺奥向きキーK15が押下された場合、設定済み設定項目に対応するタブTと、追加設定用タブT0の表示色を同じにして、適切な設定がなされた旨を示す。尚、両面/分割の設定項目に対応するタブTが押下され、見開きページの原稿以外の設定値が設定された場合、追加設定を行う必要が無くなったので、表示制御部10は、追加設定用タブT0の点滅表示を停止させてもよいし、追加設定用タブT0を消してもよい。一方、適切な設定がなされない限り、追加設定用タブT0の点滅表示等を続ければよい。
(通常設定時やワークフロー作成時のタブTの表示)
次に、図10〜図12を用いて、通常の設定時やワークフロー作成時のタブTの表示の一例を説明する。図10は、本発明の第1の実施形態に係る操作パネル1でのコピー機能の初期画面D4の一例を示す説明図である。図11は、本発明の第1の実施形態に係る複合機100での設定項目の選択画面DFの一例を示す説明図である。図12は、通常設定時やワークフロー作成時のタブTの表示の一例を示す説明図である。
本実施形態の複合機100は、使用者が任意に設定項目を選択して設定を行う通常モードと、新規のワークフローの作成、登録を行うためのワークフロー登録モードを有する。ワークフロー登録モードで作成されたワークフローは、以後、呼び出して用いることができる。
、例えば、ワークフローキー17が押下され、呼出画面D1で、登録/編集キーK1が押下されると(図5参照)、ワークフローを作成、登録するためのワークフロー登録モードとなる。そして、例えば、新規に登録するワークフローの名称付けや、表示形式(ウィザード表示形式、一覧表表示形式、メニュー表示形式)の選択等が行われる。尚、ワークフローの名称付けや、表示形式の選択は、ワークフローでの設定項目の設定や設定値の設定完了後に行われてもよい。
尚、本実施形態では、設定項目の選択画面DFや、各設定項目内の設定値の設定画面DSは、通常のコピーやデータ送信を行うときと、ワークフロー登録モードのときでは、同じ画像データを用いて液晶表示部11が表示を行う例を説明する。
そして、図10は、通常モードやワークフロー登録モードで、コピーキー15が押下された場合に表示されるコピー機能の初期画面D4の一例である。コピーの初期画面D4には、例えば、原稿/用紙/仕上げキーK16、画質キーK17、レイアウト/編集キーK18、応用/その他キーK19といった複数のキーが設けられる。コピーの際、利用できる機能は、上記の4つの概念(原稿/用紙/仕上げ、画質、レイアウト/編集、応用/その他)により分類される。
尚、通常モードやワークフロー登録モードで、送信キー16が押下された場合、スキャンした画像データの記憶装置92や外部のコンピュータ200への送信等の送信機能の初期画面D4(不図示)が表示される。又、送信の際、利用できる機能は、複数の概念(例えば、コピーと同様に4つ)により分類される。
図11(a)は、初期画面D4で原稿/用紙/仕上げキーK16が押下された際に表示される設定項目の選択画面DF1の一例である。図11(b)は、初期画面D4でレイアウト/編集キーK18が押下された際に表示される設定項目の選択画面DF2の一例である。
例えば、図11(a)の選択画面DF1では、原稿のコンタクトガラスへの原稿セット向きの設定項目を選択する際に押下される原稿セット向きキーK20や、ステープル位置等のステープルの設定項目を選択する際に押下されるステープルキーK21や、印刷済み用紙の排出先の設定項目を選択する際に押下される排出先キーK22といったキーが複数配される。又、例えば、図11(b)の選択画面DF2では、両面/分割印刷に関するの設定項目を選択する際に押下される両面/分割キーK23等が複数配される。尚、他の設定項目(機能)の詳細については、説明を便宜上割愛する。
例えば、原稿セット向きキーK20が押下されれば、表示制御部10は、図9の最下段に示す原稿セット向き設定用の設定画面DS5を液晶表示部11に表示させる。このように、各選択画面DFでキーを設定項目を選択してキーを押下することで、押下されたキーに対応する機能(設定項目)の設定画面DSが、液晶表示部11に表示される。
例えば、通常の設定時、使用者は、設定項目を選択して、各設定項目の設定画面DSで設定値を設定できる。そして、本体制御部9は、選択された設定項目と、設定値に基づいて、印刷や原稿の読み取りや画像データの送信を行う。
又、ワークフロー登録モードでは、使用者は、設定項目を選択することで、ワークフローに含める設定項目を定めることができる。又、使用者によって各設定項目の設定画面DSで設定された設定値は、ワークフローを呼び出した際のデフォルトの設定値として、記憶装置92やメモリ101に記憶される。
このように、通常の利用時の設定や、ワークフロー登録モードでも、使用者は、同様に設定項目(機能)の選択や設定値の設定を行うことができる。そして、例えば、各設定項目内の設定値の設定画面DSでは、ワークフローを呼び出してウィザード形式で表示する場合と異なり、OKキーK24とキャンセルキーK25が設けられる(図12参照)。
通常の利用時の設定や、ワークフロー登録モードで、各設定画面DS内のOKキーK24が押下されると、例えば、表示制御部10は、現在の設定項目の設定が完了したと認識し、液晶表示部11に初期画面D4を表示させる。そして、使用者は、通常の利用時では、所望する設定項目の選択や設定値の設定を繰り返し、完了すれば、スタートキー14の押下等により、表示制御部10や本体制御部9にジョブ開始指示を与える。又、使用者は、ワークフロー登録モードでは、ワークフローに含めたい設定項目の選択やデフォルトの設定値の設定を繰り返し、完了すれば、ワークフローキー17の押下等により、表示制御部10や本体制御部9に、ワークフローの記憶部(記憶装置92、メモリ101等)への記憶(登録)指示を与える。
通常の利用時の設定や、ワークフロー登録モードでも、表示制御部10は、液晶表示部11にタブ表示を行わせる。例えば、図12に示すように、液晶表示部11は、現在設定中の設定項目と、OKキーK24の押下で設定が完了した設定項目に対応するタブTを表示する。尚、図12では、コピー機能に関し、図8等と同様に、通常の利用時の設定や、ワークフロー登録モードで、「用紙排出先」→「ステープル」→「両面/分割」の設定項目を選択、設定する例を示している。尚、通常の利用時の設定や、ワークフロー登録モードでの各設定画面DSと、ワークフロー呼出時の各設定画面DSはほぼ共通するので、図12での各設定画面DSに付す符号は、便宜上、差異点を除き、ワークフロー呼出時の各設定画面DSと同じ符号を付す。
又、ワークフローを呼び出してウィザード形式で表示する場合と同様に、禁則関係が生ずれば、液晶表示部11は、禁則関係にある設定項目に対応するタブTの表示と、禁則関係にない設定項目に対応するタブTと異ならせて表示する。例えば、液晶表示部11は、禁則関係にある設定項目に対応するタブTを点滅や、表示色を変えて表示させる(図12の中段の図を参照)。
更に、ワークフローを呼び出してウィザード形式で表示する場合と同様に、追加設定の必要が生ずれば、液晶表示部11は、自動的に追加設定すべき設定項目に対応する追加設定用タブT0の表示と、追加設定用タブT0ではないタブTと異ならせて表示する。例えば、追加設定用タブT0を点滅や、表示色を変えて表示させる(図12の最下段の図を参照)。
即ち、表示部(液晶表示部11)は、通常の利用の設定中及びプログラム(ワークフロー)の作成中、設定済みの設定項目を示すタブTを、設定された順に並べて表示部(液晶表示部11)に表示する。
(タブTの表示制御)
次に、図13に基づき、本発明の第1の実施形態に係るタブTの表示制御の一例を説明する。図13は、本発明の第1の実施形態に係るタブTの表示制御の一例を示すフローチャートである。
まず、図13のスタートは、設定項目(機能)の選択や設定値の設定を行う入力がなされた時点である。例えば、ワークフローを呼び出して設定を行う場合では、ワークフローキー17(図3参照)が押下され、呼出画面D1で用いる(呼び出す)ワークフローの選択を表示制御部10が認識し、ウィザード表示形式での表示が開始される時点である。又、ワークフローを呼び出さない通常の利用の設定時では、例えば、コピーキー15や送信キー16が押下され、ある設定項目が選択された時点である。又、ワークフローの作成、登録を行う場合では、ワークフロー登録モードとなった時点である。
次に、表示制御部10は、設定中及び設定済みの設定項目に対応するタブTを表示する(ステップ♯1)。例えば、ワークフローを呼び出した当初であれば液晶表示部11は、最初に表示される設定項目(表示順で1番目の設定項目)に対応するタブTを表示する。以後、随時、使用者による設定項目の選択や設定値の設定等の入力が行われる。そして、1つの設定項目を選択し設定値の設定が完了すると、液晶表示部11は、次の設定項目のタブTを追加表示する。
そして、表示制御部10は、現在設定中の設定項目での設定値の設定により、禁則関係が生じていないかを確認する(ステップ♯2)。具体的には、本体制御部9や表示制御部10は、設定済みの設定項目内の設定値と、現在設定中の設定項目の設定値の関係が、記憶装置92やメモリ101に記憶された禁則関係に該当するかを確認する。
もし、禁則関係が生じたのであれば(ステップ♯2のYes)、禁則関係にある設定項目に対応するタブTの点滅や表示色の変化等により、表示制御部10は、禁則関係の発生表示を液晶表示部11に行わせる(ステップ♯3)。次に、表示制御部10は、禁則関係にあるタブTの押下による設定画面DSの切替や、各設定画面DSでの設定値の変更等による使用者の入力により、禁則関係が解消されたかを確認し続ける(ステップ♯4、ステップ♯4のNo)。禁則関係が解消されれば(ステップ♯4のYes)、表示制御部10は、禁則関係の発生表示を液晶表示部11に停止させる(ステップ♯5)。
一方、禁則関係が生じていなければ(ステップ♯5のNo)、表示制御部10は、現在設定中の設定項目での設定値の設定により、新たな設定項目の追加が必要かを確認する(ステップ♯6)。もし、新たな設定項目の追加が必要であれば(ステップ♯6のYes)、表示制御部10は、液晶表示部11に追加設定用タブT0を表示させる(ステップ♯7)。
そして、ステップ♯5の後、新たな設定項目の追加が必要でない場合(ステップ♯6のNo)、ステップ♯7の後、表示制御部10は、全ての設定項目(新たな設定項目が自動的に追加された場合には新たな設定項目を含めて)について、設定が完了したかを確認する(ステップ♯8)。
例えば、ワークフローを呼び出しての設定では、表示制御部10は、ワークフローに含まれる設定項目のうち、表示順が最後の設定項目で設定が完了したかを確認する。又、ワークフローを呼び出さない通常の利用の設定時では、例えば、表示制御部10は、スタートキー14が押下され、ジョブの実行が指示されたことを確認する。又、ワークフローの作成、登録を行う場合では、例えば、表示制御部10は、ワークフロー登録モードでスタートキー14の押下やワークフローキー17の押下等、ワークフローの作成における設定項目の選択とデフォルトの設定値の設定を終了させる旨の入力が行われたかを確認する。
もし、全設定項目での設定が完了すれば(ステップ♯8のYes)、表示制御部10は、タブTの表示制御を終了させればよい(エンド)。例えば、ワークフローを呼び出した設定では、この後、設定一覧D2が表示される。そして、ジョブの実行開始指示がなされると、コピーや送信等のジョブが実行され、再度の設定が選択されると(例えば、設定一覧D2での設定変更キーK9の押下)、再び、タブTの表示制御フローが開始される。
一方、全設定項目での設定が完了していなければ(ステップ♯8のNo)、例えば、ステップ♯1に戻ればよい。そして、必要に応じ、タブTが新たに追加されて表示される等、ワークフローを呼び出しての設定が続けられる。
このようにして、本発明によれば、設定済みの設定項目を示すタブTが、設定された順に並べて表示される。これにより、今まで行った設定項目の個数を把握することができる。従って、設定の全体像や、使用者が意図する設定のうち、どれくらい設定が完了したか等の現在位置の把握が容易となる。又、タブTを選択する入力が受け付けられると、タブTに対応する設定項目の設定画面DSが表示部(液晶表示部11)に表示される。これにより、タブTの選択入力を行うだけで、変更を意図する設定の設定画面DSに飛ぶことができる。従って、容易に設定の変更を行えるので、設定内容の変更における利便性を向上させることができる。
又、禁則関係が生じた場合、禁則関係にあるタブTは、禁則関係にないタブTと異なって表示される。これにより、使用者に設定で問題が生じたことを知らせることができる。従って、使用者は、どこで禁則関係が生じたかを容易に把握できる。又、使用者は問題を解決する際、禁則関係として表示されたタブTを選択することで、禁則関係にある設定項目の設定画面DSを速やかに表示させることができる。従って、使用者は、禁則関係を解消する設定を速やかに行うことができる。
又、例えば、見開き原稿(ブック原稿)などの特定種の原稿を読み取る場合の原稿載置方向など、設定項目の選択と設定値の設定に応じ、適切に処理、ジョブを実行する上で、新たな設定が必要になる場合がある。そこで、新たな設定の追加が必要と判断された場合、追加設定用タブT0が表示され、追加設定用タブT0を選択する入力が受け付けられると、追加設定用タブT0に対応する設定項目の設定画面DSが表示部(液晶表示部11)に表示される。これにより、使用者は、新たな設定が必要な未設定の設定項目を自ら探し出すことなく、容易に追加設定を行うことができる。従って、適切な処理、ジョブを行ううえで、必要な設定が漏れなく行われるように、使用者を補助することができる。
又、禁則関係にある設定項目のタブTや追加設定用タブT0は、点滅し、及び/又は、禁則関係にある設定項目のタブTや追加設定用タブT0と表示色を変えて表示される。これにより、使用者は、禁則関係にある設定項目のタブTや追加設定用タブT0のような、追加的な設定の必要なタブTを直ちに見分けることができる。又、プログラム(ワークフロー)が呼び出された際に、設定済みの設定項目を示すタブTが設定順に並べて表示される。これにより、プログラムを呼び出した際の設定でも、プログラムでの全体像や、現在位置の把握が容易となる。又、プログラムを呼び出した際の設定でも、タブTの選択で変更を意図する設定の設定画面DSに飛ぶことができ、設定内容の変更における利便性を向上させることができる。
又、プログラム(ワークフロー)の作成中、設定済みの設定項目を示すタブTが、設定順に並べて表示される。これにより、プログラムの作成中でも、プログラムでの全体像や、現在位置の把握が容易となる。又、プログラムの作成中でも、タブTの選択で変更を意図する設定の設定画面DSに飛ぶことができ、設定内容の変更における利便性を向上させることができる。又、設定済みの設定項目を示す文字がタブTに含めて表示される。これにより、使用者は、タブTがどの設定項目に対応しているか、容易に認識することができる。又、画像形成装置(例えば、複合機100)での設定において、設定の全体像や現在の位置の把握が容易となり、設定内容の変更における利便性が高くなる。従って、設定での利便性が高く、操作が容易、簡易に行える画像形成装置(例えば、複合機100)を提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、図14を用いて、第2の実施形態でのタブTの表示の一例を説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に係るタブTの表示の一例を示す説明図である。
複合機100の機種等にもよるが、複数回の入力を行った上で、設定項目の選択や設定値の設定が可能となる場合がある。この場合、複数の選択画面DFや設定画面DSが用意され、あたかも、上位の階層から下位の階層に降りていく(潜っていく)ように入力を繰り返し、ようやく目的とする設定項目の選択等が行えるようになる。
そこで、本実施形態では、階層単位でのタブTの表示を説明する。第1の実施形態では、設定済みや設定中の設定項目単位でタブTを表示していたが、本実施形態では、階層単位でタブ表示を行う点で異なる。尚、他の点では、第1の実施形態と同様でよく、共通する点については、同じ符号を付し、説明、図示を省略する。
そして、本説明では、コピー機能でのステープル設定を行う場合を例に挙げて説明する。ステープルの設定を行うには、図14に示すように、複数の画面を経る必要がある。例えば、図14のうち、最上段に示す画面は、コピーキー15を押下した際に表示される初期画面D4である。この初期画面D4は、操作パネル1でのコピーの設定系統において、最上層に位置する画面である。
そして、表示制御部10は、初期画面D4を表示している状態で、タブTを1つ、液晶表示部11に表示させる。表示制御部10は、このタブT内に、例えば、最上層であること、言い換えると、1番目の階層であることを示す「1」の数字を液晶表示部11に表示させる。
ステープルの設定項目を選択するため、初期画面D4で、原稿/用紙/仕上げキーK16が押下されると、表示制御部10は、設定項目の選択画面DF1を液晶表示部11に表示させる。この選択画面DF1は、操作パネル1でのコピーの設定系統において、上から2番目の階層に位置する画面である。
そこで、表示制御部10は、選択画面DF1を表示している状態では、初期画面D4に対応するタブTの下方に、選択画面DF1に対応するタブTを液晶表示部11に表示させる。具体的に図14では、初期画面D4に対応するタブTの下方に、選択画面DF1に対応するタブTを表示させる例を示している。又、表示制御部10は、選択画面DF1に対応するタブT内に、例えば、上から2番目の階層であることを示す「2」の数字を液晶表示部11に表示させる。
更に、ステープルについて設定値を設定するため、選択画面DF1で、ステープルキーK21が押下されると、表示制御部10は、ステープルの設定画面DS2を液晶表示部11に表示させる。この設定画面DS2は、操作パネル1でのコピーの設定系統において、上から3番目の階層に位置する画面である。
そこで、表示制御部10は、設定画面DS2を表示している状態では、選択画面DF1に対応するタブTの下方に、設定画面DS2に対応するタブTを液晶表示部11に表示させる。具体的に図14では、選択画面DF1に対応するタブTの下方に、設定画面DS2に対応するタブTを表示させる例を示している。これにより、タブTは計3つとなる。又、表示制御部10は、設定画面DS2に対応するタブT内に、例えば、上から3番目の階層であることを示す「3」の数字を液晶表示部11に表示させる。
そして、具体的に図示しないが、例えば、設定画面DS2の下位に別画面があれば、別画面が表示された際に、例えば、「4」の数字が付されたタブTが追加される。このように、本実施形態では、下位の階層に進むに従って、タブTが追加される。
尚、第1の実施形態と同様に、何れかのタブTが押下されれば、押下されたタブTに対応する階層の画面が表示される。言い換えると、タブTが押下されると、液晶表示部11は、押下されたタブTに対応する画面に表示を切り替える。例えば、図14の例で言えば、設定画面DSが表示された状態で、数字の「1」が付されたタブTが押下されると、初期画面D4が表示される。
本実施形態の操作パネル1、複合機100は、実行可能な複数種の機能を設定項目として表示する表示部(液晶表示部11)と、設定項目を選択する入力や、表示部の表示内容に対する入力を受け付ける入力部(タッチパネル部12等)と、表示部で表示を行うための画像データを少なくとも記憶する記憶部(記憶装置92、メモリ101)と、入力部への入力を把握し、表示部の表示を制御する表示制御部10と、を備え、表示制御部10は、設定項目内の設定済みの階層を示すタブTを、階層順に並べて表示部に表示させ、入力部によりタブTを選択する入力が受け付けられると、タブTに対応する画面を表示部に表示させる。
このようにして、本実施形態の構成によれば、設定項目内の設定済みの階層を示すタブTが、階層順に並べて表示部(液晶表示部11)に表示され、タブTを選択する入力が受け付けられると、タブTに対応する設定画面DSが表示される。これにより、今まで遷移した階層数を把握することができる。従って、設定の全体像や、階層の上下における現在位置の把握が容易となる。又、タブTの選択入力だけで、変更を意図する設定(階層)の設定画面DSに飛ぶことができる、設定内容の変更における利便性を向上させることができる。
以下、他の実施形態について説明する。上述の実施形態では、主に、コピーに関するワークフローについて説明した。しかし、複合機100でいえば、画像読取部3で読み取った画像データのコンピュータ200への送信や、記憶装置92のHDDへの送信や、画像データを添付したEメールの送信や、FAX送信のためのワークフローなど、本発明は、送信の目的のためのワークフローの設定や作成にも適用できる。
又、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。