JP5331350B2 - 配線基板 - Google Patents

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本発明は絶縁基板の両面に設けられた配線パターンを金属ビアホールに設けられた貫通配線で接続した配線基板に関するものである。
従来、基板の両面に設けられた配線をビアホール(スルーホール)によって電気的に導通を得る構造(例えば貫通配線構造)を備えた配線基板において、基板に直接加工して貫通孔を形成する方法は大きく二つの方式に分かれる。
一方は、配線基板にマイクロブラスト工法もしくはサンドブラスト工法を用いて形成したビアホール内部に導電ペーストを充填し、加熱することで貫通配線部分を形成し、配線基板の上下面をつなぐ方法である。
この方式では、例えば、特開2004−363212号公報(特許文献1)に示されているように、ガラス基板の両面からサンドブラスト工法によって貫通孔を形成し、導電ペーストによって貫通孔内に配線を形成している。また、加熱後に導電ペーストが抜け落ちないように、貫通孔は絶縁基板の両面で孔が互いに偏芯して形成した例も記載されている。
もう一方は配線基板に形成したビアホールの内部を金属ペーストや金属めっき法で完全に埋め込む方式である。この方式では、例えば、特開2003−347726号公報(特許文献2)に示されている。
厚さ0.2mmから0.8mmの絶縁樹脂板にレーザー加工によって設けられた直径70から130μmのビアホールにめっき金属が埋め込まれている。
この他にストレートノズルの形成方法として、特開2000−302488号公報(特許文献3)がある。この方式は、ガラス基板にレーザー加工や超音波加工により微細孔を形成後、樹脂材料やホットメルト材料を充填した状態で基板研磨加工を行い、その後、一方の開口周縁部をマイクロブラスト加工法やエッチング加工によって開口部にテーパを形成している。
特開2004−363212号公報 特開2003−347726号公報 特開2000−302488号公報
近年、配線基板にはLED基板をはじめとして高密度配置や高密度実装が必要とされている。配線基板の用途としては、近年注目されている大出力のLED(Light Emitting Diode)基板がある。このLED基板はLEDの放熱に対応して熱的に冷却効果を高める必要があることから基板材料にセラミックス材料を用いている。そのLED基板に高密度に配置された複数のLEDを用いて高出力の照明機器や車のヘッドライトを目指している。
このような配線基板に貫通孔もしくはビアホールの形成にマイクロブラスト工法やサンドブラスト工法を用いて、配線基板の上下面をつなぐ方式を採用することができる。
マイクロブラスト工法やサンドブラスト工法を用いた場合、基板全体を一度に加工できることから量産性に優れているものの、高密度実装で基板にバンプや電子部品を搭載するときに、貫通孔を形成する配置ピッチが大きくなり、必然的に狭ピッチ配置には適用が困難となることが予測できる。
レーザー加工によって基板に貫通孔もしくはビアホールを形成し、貫通孔内部をめっきで埋め込む構造は、LEDの高密度配置が可能であると考えられるが、レーザー加工では個々の貫通孔を形成する加工速度は速いものの、基板には数100個単位の貫通孔を形成する可能性もあり、トータルの加工時間が増えることから、量産性に課題があると考えられる。
さらに、基板の材質に絶縁樹脂板を適用している場合には基板の熱伝導率が小さく、LED基板に適用した場合には熱的な冷却効果が期待できないことが考えられる。
本発明の目的は、貫通配線を用いて各種素子を自由な配置で高密度に搭載できる配線基板を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の配線基板は、絶縁基板の相対する両面に導体パターンが設けられ、これらの導体パターンの一部が前記絶縁基板を貫通する貫通孔に設けられた導電体により電気的に導通する配線基板であって、前記絶縁基板の貫通孔は、レーザー加工により形成される、前記絶縁基板の基板面に対して内壁の壁面が相対角度の変化が少ない第一の貫通孔と、マイクロブラスト工法により形成される、前記絶縁基板の表面と反対面とに断面が放物線状の内壁面を有して貫通する第二の貫通孔とを有し、めっき法を用いて前記絶縁基板の第一及び第二の貫通孔に同時に金属を埋め込み導通させるように構成した配線基板において、前記第二の貫通孔の断面の最小幅が前記第一の貫通孔の断面の平均幅以下である。

第二の貫通孔は、絶縁基板の一方の面の開口部中心と他方の面の開口部中心とが基板面に対してずれて設けても良い。
絶縁基板の材料としては、アルミナ,炭化珪素,窒化アルミニウム,二酸化珪素を主成分とするガラスのいずれかの材料を用いてもよい。
本発明によれば、金属材料の埋め込みが容易となり安価で量産性に優れた配線基板を提供することができる。
セラミックス材料を用いた基板に、レーザー加工およびマイクロブラスト加工を用いて同一基板に異なる加工方法で2種類の貫通孔を形成した後、電解めっき法を適用して貫通孔を埋め込む場合の課題について図12を用いて説明する。
図12(a)はレーザー加工およびマイクロブラスト加工を用いて貫通孔を形成した後の断面図を示しており、レーザー加工による貫通孔9bは、レーザービームが入射する入口側寸法16bが約150μm、出口側寸法16cが約100μmとなる。
一般的にセラミックス材料の貫通加工では、貫通孔の断面をみると、0.2mm以下の厚さの基板ではほぼ垂直に加工できる。が、それ以上の基板厚さになると貫通孔断面は斜めになる。
一方、マイクロブラスト加工による貫通孔入口側の寸法16aは最小でも350μmとなり、中央部のギャップは約200μmとなる。
次に、図12(a)の如くレーザー加工によって設けられた貫通孔に、電解めっき法で金属膜を形成した状態を図12(b)に示す。基板1の表面にはマスク用のレジスト15が形成されている。
基板1においてレーザー加工によって設けられた貫通孔9bはめっき膜6bで埋め込まれた状態で電解めっきを停止すると、マイクロブラスト加工で形成した貫通孔9aはめっき膜6aの成長が足りず、貫通孔の中央部において孔がふさがっていない状態となる。これはめっきの成長速度が一定であるためであり、マイクロブラスト加工孔は中央部のギャップが大きいために貫通孔9aを金属が十分に埋め込むことができない。
この孔に金属を埋め込むまで電解めっきを追加すると、レーザー加工で形成した貫通孔9bは、表面からめっき金属が大きく飛び出すことになる。そのため、電解めっき終了後の基板表面の研削または研磨加工において、大きく飛び出した金属部が基板全体に凹凸部を形成し、しかも基板の両面に凹凸部が存在することから、基準面を得ることが困難になり、研削または研磨加工が困難となり、結果的に生産性が劣る。
以上のように、同一基板に直径が異なる貫通孔を配置した場合には、第一に、貫通孔に金属を埋め込むことが困難である。また、第二に、基板加工に時間がかかるようになる。
そこで、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1に本発明の一実施例に関する配線基板の断面図を示す。基板1の表面側および裏面側には様々な配線パターン8が設けられている。基板1の両面に設けられた配線パターン8は、基板1を貫通して設けられた貫通孔9に金属材料が埋め込まれた貫通配線部11によって基板の表裏面において導通が得られている。
基板1には、第一の貫通孔であるレーザー加工によって設けられた狭ピッチ配置の貫通孔9bが設けられている。また、第二の貫通孔であるマイクロブラスト加工によって基板の両面に設けられた孔である貫通孔9aが設けられている。
貫通孔9bである第一の貫通孔は、例えば、レーザー加工法のように、一方の基板面から高エネルギー線を照射して絶縁基板を貫通させてできた孔である。
貫通孔9aである第二の貫通孔は、孔の中心軸が表裏面で異なるように設けられている。例えば、絶縁基板の表裏面からマイクロブラスト加工法のように、マスクされた基板面に対して微粒子を高速で多数当てて基板を掘り進みできた孔である。
基板1では、レーザー加工によって設けられた貫通孔9bの平均寸法幅と比較して、表裏面からマイクロブラスト加工法を用いて設けられた貫通孔9aの最小幅が同等以下の寸法になっている。詳細については後述する。
配線パターン8は、例えばチタンかクロム若しくはいずれかの合金を下地膜として設け、その上に金で配線を設けて、更にその上に銅,ニッケル,金のいずれかによる配線パターンが設けられた、配線パターンが幾層にも積層したいわゆる多層配線となっている。
下地膜は基板材料と金の配線との密着性を向上させるために設けている。また、後工程で熱的な付加がかかる場合は下地膜と金との間に白金層を挟んでも良い。配線材料はここに挙げたものに限らず、同様の作用をもたらすものであれば他の金属材料を組み合わせても良い。
前述の基板1の製造方法は、レーザー加工により基板1の片側の面から形成された第一の貫通孔、およびマイクロブラスト加工により基板1の両面から形成された第二の貫通孔とに対して、めっき用配線の金属膜を基板の両側から形成する。金属膜にはチタンかクロムを下地膜としてその上にニッケルおよび金の膜を形成する。
その後、電解銅めっきを行い、貫通孔に銅を埋め込む。このとき、加工方法の違いによる貫通孔の断面形状の違いがあっても、第二の貫通孔である貫通孔9aの断面最小幅が第一の貫通孔である貫通孔9bの断面平均幅以下であれば、両者の断面における銅膜の成長には時間差が生じないので、ほぼ同様の時間で両者の断面において銅の埋め込みが行える。
そして銅のめっき膜の成長が進みめっきを止めたときに基板1の表面から成長した余分な銅があれば、その余分な銅を研削加工もしくは研磨加工により取り除く。
この様にして、基板1の表面を平滑化し、基板1上に配線パターン8を形成する。この場合、めっき膜が必要でない部分にはレジストを設けて、めっき後、レジストをはく離する。
以上によれば、同一基板に直径が異なる貫通孔を配置した場合に、貫通孔に金属をめっき法により金属を埋め込むときに、埋め込まれた金属の成長速度の差が殆ど無くなり、断面の大きさが異なる貫通孔に対してめっき加工により導通加工を行っても、断面の大きな貫通孔に合わせて加工時間を設定しなくてもよいので、基板加工に要する時間が短縮される。
図2は前記と同様の製造方法で加工した本発明の他の一実施例を示す。図2の構造では貫通孔の内部は全て金属で埋められている。図1に示した基板との違いは、はじめに600μm厚さの厚い基板を準備しておき、例えば図1で説明しためっき法を用いて貫通孔に金属を完全に埋め込んだ後に、基板表面を研削加工もしくは研磨加工によって300μm厚さまで加工したものである。そして基板1表面に配線パターン8を形成することで貫通孔9が全て埋め込まれた基板構造が実現できる。
本実施例で用いる基板材料は、アルミナ,炭化珪素,窒化アルミニウム,二酸化珪素を主成分とするガラスなどの材料を用いると良い。これは基板材料として長期信頼性に優れている点および耐熱性に優れている点から適用することが好ましい。また、本実施例では、基板の材料は前記に示した材料だけでなく他のセラミックス材料を適用しても良い。なお、前記ガラスは二酸化珪素を主成分としたものを挙げているが、副成分として酸化ナトリウム,酸化マグネシウム,酸化カルシウム,酸化ホウ素,酸化りんなどが混在されている材料が好ましい。
次に、本発明の実施例において、基板1に設けるマイクロブラスト加工孔の形成方法について説明する。図3は、図1においてマイクロブラスト加工法によって設けた貫通孔9aに金属材料(貫通配線部11)を埋め込む前の断面図を示している。
図3に示すように基板1には、マイクロブラスト加工法により上穴2および下穴3が形成される。上穴2と下穴3とは、基板1のほぼ中央部分で孔同士がつながっている。なお、基板1への上穴2及び下穴3の形成は、基板の両面から個々に実施している。基板1の各面から同じ加工速度でそれぞれの孔が設けられているので、基板1の厚み方向でほぼ中央付近で上穴2と下穴3とが接続(貫通)する。
上穴2の中心軸2aと下穴3の中心軸3aは、ずれて設けている。このような構成とすることで上穴2と下穴3との貫通部分5は、中心軸が同一の場合と比較して小さな貫通部分5を有することができる。これは、厳密には異なるが、マイクロブラスト加工によって設けられた穴の断面が放物線状であるため、穴の内壁面は底の部分から基板1表面の開口部まで徐々に傾きを変える曲面である。穴の底から曲面の傾きが変化するので、上穴2と下穴3とが交わる基板1の厚み方向中央付近では、それぞれの穴が基板1面上に開口する開口部よりも貫通してできた開口部の方が狭い。
なお、マイクロブラスト加工法は微細な粒子を高速で吹き付けて加工するものであり、基板材料の硬さによって形成される孔の形状も異なってくる。例えば、基板材料に炭化珪素を用いた場合では、基板底面と貫通孔との角度は約70゜くらいになる。また、基板材料に窒化アルミニウムを用いた場合では、基板底面と貫通孔との角度は約55゜くらいになる。
このように基板の材料の違いによって貫通孔の形状が異なる。これはマイクロブラスト加工法が物理的に材料を削りながら加工しているためである。高速で吹き付けた粒子が材料を削りながら、周辺部、すなわち孔の上側へ放出されるため、基板の材料によって孔の曲率は異なる。より詳細には、孔の底面部分と側面部分ではその傾斜は変化する。すなわち、基板表面に近くなるほど孔の傾斜角度はより垂直に近くなる。
基板1に単純に孔を形成する加工法としては、マイクロブラスト加工法を用いると良い。これは、基板1にマスクを設けて、基板全面を一度に加工できるためである。そのためマイクロブラスト加工法は量産性に優れているといえる。
また、基板1を貫通させてできた貫通孔への金属材料の埋め込みは、電解めっき法が良い。これは安定して金属材料を埋め込むことが可能となるためである。
マスク材料にはマイクロブラスト加工に対応できるレジストを用いる。この様なレジストを適用することで微細なパターニングを行え、孔の位置も±1μm精度で形成できる。
基板の両面から孔を加工した場合、上下の孔の中心軸をずらすと、上穴と下穴が接触する貫通部分の形状変化について図4を用いて説明する。図4上方に平面図を、下方に断面図を示す。
図4(a)は基板に設けられた孔の中心軸が表裏面で同一の場合、図4(b)は基板に設けられた表裏面での孔の中心位置が距離4a(上穴半径の半分の長さ)だけずらした場合、図4(c)は基板に設けられた表裏面での孔の中心位置が距離4b(上穴半径分の長さ)だけずらした場合を示している。
孔の中心軸を表裏面で同一の場合に基板1の両側から加工すると、基板の中央部でほぼ円形の貫通部分5が形成される。次に(b)のように下穴をずらすと貫通部分は5aに示すように楕円形に近い形状となり、貫通部分5と比較すると面積は小さく形成される。さらに(c)のようにずらすと、貫通部分5bのように細長い楕円形に形成され、さらに貫通部分の面積および貫通部の幅は小さくなる。
これは、上穴に対して下穴の中心軸を変化させることで、貫通部分が接触して貫通部が形成される位置が変化するためである。例えば、中心軸が同一の場合は孔の底面の曲率で貫通するが、下穴の位置をずらすことで、貫通部は上穴の側面の方向に移動する。
次に、電解めっき法で貫通孔を埋め込む場合、基板のほぼ中央付近に設けられた貫通部分の大きさの違いによって、金属材料がどのように埋め込まれるのか説明する。
図5に図4(a)で示した上穴と下穴の中心軸が同一の埋め込み例を、図6に図4(c)で示した上穴と下穴の中心軸がずらした場合の埋め込み例を示す。なお、両図ともに同一時間、電解めっきを行った図と仮定している。
図5は基板1に中心軸を同一として上穴2と下穴3を形成したものにめっき金属膜6を電解めっきで成長させた断面図を示す。
図5(a)より、貫通孔の形状に沿ってめっき配線(図示せず)が形成されている。この状態でめっき液の中に浸漬して電圧を印加すると、図5(b)および(c)に示すようにはじめは貫通孔の形状に沿うようにめっき膜が成長する。
めっき膜が成長を続けると図5(d)に示すように一番距離が近い部分(貫通孔の最小幅)が交わり、そこを基点として孔を埋め込む方向に成長する。図5(e)は基板1の表裏面に設けられた金属めっき材料の研磨加工を実施した後の図であり、上穴2および下穴の中央部分には空間7が形成されている。
図6は基板1に上穴2の中心軸に対して下穴3の中心軸をずらして形成したものにめっき金属膜6を電解めっきで成長させた断面図を示す。
図6(a)より、貫通孔の形状に沿ってめっき配線(図示せず)が形成されている。この状態でめっき液の中に浸漬して電圧を印加すると、図6(b)に示すように、はじめは貫通孔の形状に沿うようにめっき膜が成長する。
めっき膜が成長を続けると図6(c)および(d)に示すように一番距離が近い部分(貫通孔の最小幅)が交わり、そこを基点として孔を埋め込む方向に成長する。
図6(e)は基板1の表裏面に設けられた金属めっき材料の研磨加工を実施した後の図であり、上穴2および下穴3とも金属材料によって完全に埋め込まれている。
図5と比較すると、同一時間の電解めっき処理において、上穴と下穴の相対位置をずらした方式は、孔内が速く埋め込まれることがわかる。すなわち、マイクロブラスト加工によって基板の両面から設けられた貫通孔のめっき膜の成長は、貫通孔の半径方向の成長によって孔が封止され、その後、高さ方向に成長する。そのため、基板の中央部に形成される貫通部分は狭いほど、埋め込む時間は短時間で完了する。
また、基板に形成した孔に金属材料の埋め込みを行う場合、基板表面にはレジストマスクを形成して必要な部分だけに金属膜を形成する。これにより、不要な部分に膜を形成する必要がなく、後工程の研磨も容易となる。
次に同一基板にレーザー加工孔とマイクロブラスト加工孔を基板の両面から偏心させて形成したものを同時に電解めっきで埋め込む方法について図7を用いて説明する。
基板1にはレーザー加工による貫通孔11bおよびマイクロブラスト加工による貫通孔11aが形成されているものに電解銅めっきで埋め込んだ状態を示す。貫通孔11bの断面における平均寸法幅5bと貫通孔中央に設けられた開口部の最小寸法幅5aはほぼ等しくなるように形成されている。
埋め込まれる銅金属は貫通孔の中央部でほぼ等しいことから封止されるめっき時間が等しくなる。
なお、このときの実験条件は、めっき液:日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース株式会社のミクロファブCu500を用いて、温度:25℃,電流密度3A/dm2である。
本発明では、基板に形成した貫通孔5bは平均寸法幅としているが、これは加工する基板の板厚によって、前記でも説明したように貫通孔の形状が異なるためである。板厚が薄い場合はほぼ垂直な孔が形成される。一方、板厚が厚くなると貫通孔は入口側と出口側で異なるが板厚が500μm程度までは、その値は50μm以下であることから電解めっきのばらつきを約10%程度と考慮すると、レーザー加工による貫通孔は平均寸法幅で規定することができる。
それに対して基板の両面から形成したマイクロブラスト孔の中央開口部での幅は、レーザー加工による貫通孔の平均寸法幅と比較して同等かもしくはそれ以下の寸法幅を有していると良い。それは、マイクロブラスト加工によって設けられた貫通孔は埋め込まれる体積で比較すると、レーザー加工によって設けられた貫通孔よりも大きいためである。
基板に開口部を形成する位置は基板の半分の厚さ部分が好ましい。これは、金属材料を埋め込む場合に基板の表裏面まで埋め込まれる速度がほぼ同一となるためである。しかし、必ずしも基板の半分の厚さ部分で上穴と下穴が貫通しなくても良い。例えば、図8(a)に示すように、マイクロブラスト加工による第二の貫通孔の開通部はからずしも中央部だけに限らない。貫通する開口(開通)部が小さいのであれば、基板1表面に開口する開口部の位置は問わない。
図8(b)に示すように、図8(a)の表面側を研削もしくは研磨加工を行うことで、基板の上穴と下穴とがずれていなくても同一基板に本発明を用いてレーザー加工による貫通孔およびマイクロブラスト加工によって設けられた貫通孔を形成することが可能となる。
基板に形成した貫通孔の断面形状が異なっていても部分的にくびれている開口部の寸法が同様であるならば、基板表面から飛び出すめっき金属も同様の高さとなり、製造工程において研削もしくは研磨加工が容易となる。
図9に本発明の他の実施例を示す。レーザー加工による貫通孔およびマイクロブラスト加工によって設けられた貫通孔を形成した基板1にめっき金属で埋め込むと同時に配線パターンを形成しても良い。この方式ではマイクロブラスト加工による厚膜貫通配線10aおよびレーザー加工による厚膜貫通配線10bが形成でき、基板表面には電解めっきによる厚膜配線が形成できる。表面配線の厚さは約80μmが基板の両面に形成できた。前記基板では、空間が形成されていても、はんだやLEDの封止材料などの液漏れ防止できる用途に適用することができる。
また、孔内に空間が設けられた構造では、空間が形成されることで金−錫はんだなどの熱負荷が生じる場合でも周囲の線膨張率が小さなセラミックス材料と比較して線膨張率が大きな埋め込み金属は大きく膨張しようとするが、空間が存在することによって熱応力が分散される利点もある。それにより、配線に負荷される応力も小さくなるため、埋め込み金属部と基板表面の配線部との境の部分での熱応力は小さくなる。
マイクロブラスト加工を用いて、基板の両面に孔を加工する場合は、基板の両面にマスクを形成し、パターニングを行う。その場合、はじめに基板の片面を基準面として合わせマークとパターンを形成し、その合わせマークにパターンに合わせて、反対面の孔の位置を決定する。これに適用する露光装置は両面から合わせる装置を用いるため、その合わせ精度は数μmの範囲に入り、良好なものは±1μmの範囲に入る。
一般にマイクロブラスト加工法において孔を配置する配置ピッチは、孔断面で斜面を有することから狭ピッチ配置ができない。配置ピッチは基板の厚さによって異なるが孔の直径は約350μmでは配置ピッチは500μmくらいになる。一方、レーザー加工では垂直な孔を加工することが可能であることから孔の狭ピッチ配置が可能であり、配置ピッチは100〜150μmくらいとなる。
本発明の各実施例では、マイクロブラスト孔の位置をずらすことによって、レーザー加工孔も狭ピッチで配置できる。従来、マイクロブラスト加工孔だけでは実現できなかった孔配置の基板が実現できる。それにより生産性を低下させずに低コストの基板を提供できる。
マイクロブラスト加工を用いて基板の表面および裏面に形成するパターンは円形に限らず、四角,多角形,楕円形状などを適用しても良い。さらに、パターニングにおける孔の大きさは基板の厚さによって変更しても良く、一方の孔に対して反対面の孔の中心軸がずれているかもしくは孔内面の底辺、すなわち基板との角度を有していない部分以外で接触しているのであれば、中心軸が同一の場合と比較して小さい貫通孔を形成することが可能である。
以上のような方法を用いて形成した配線基板に素子を搭載した例を図10および図11に示す。
図10より、基板1にはマイクロブラスト加工による貫通孔9aとレーザー加工法によって設けられた貫通孔9bが複数個形成され、貫通孔の内部は銅で埋め込まれており、基板の表裏面で貫通配線を形成している。
各貫通配線は基板の表面部に設けられた多層配線8aが形成され、多層配線8aにはフォトダイオード12およびレーザダイオード13が、はんだ材料やバンプを介して、搭載されている。
図11は基板1にLED素子14が搭載され、基板表面の配線8aと基板裏面の配線8bとが貫通孔9a,9bを介して、基板の表裏面で電気的につながっている。実質的には図示していないが基板1に接触してリフレクタ基板や封止材料が形成される。
以上のように設けられた配線基板の貫通配線における抵抗値を測定した結果、0.05Ω以下であった。また、信頼性試験において、−40℃で30分保持と85℃で30分の保持を1000サイクル実施した熱サイクル試験では、抵抗値の増加が0.004Ω以下であり信頼性にも優れている。
本実施例のように一枚の配線基板にレーザー加工法および前記基板の表裏面からマイクロブラスト加工法を用いて形成することで、貫通孔はレーザー加工による狭ピッチ配置が可能で、しかもマイクロブラスト加工による量産性に優れた基板を提供できる。
レーザー加工法における平均寸法幅に対して基板の表裏面からマイクロブラスト加工法を用いて形成する貫通孔に形成される最小幅を同等以下の寸法とすることにより、電解銅めっきにおいて埋め込み処理を行う場合、孔を埋め込むめっき速度が同等であることから、孔の貫通部分がほぼ同時に埋め込まれる。そのため、基板表面からはみ出すめっき金属も大きく成長することがなく、後工程の研磨作業も容易に行える。
本実施例における貫通孔に埋め込む金属は、電解銅めっき法を用いて埋め込むことで、基板表裏面の抵抗値は低抵抗値が得られ、バルク銅材と比較しても差異がない抵抗値が得られる。
貫通孔の埋め込み方法には電解めっき法が良い。熱的な冷却基板として適用する場合は貫通孔を全て金属材料で埋め込むことが好ましいが、はんだや封止材料などの漏れを防止する目的あれば貫通孔の一部が金属材料で埋め込まれていれば良い。
本発明の一実施例における貫通配線断面図。 本発明の他の実施例に関する貫通配線断面図。 位置ずれにおける貫通孔の断面図。 位置ずれにおける貫通孔の詳細図。 従来の貫通孔めっきプロセスを説明する図。 本発明の一実施例における貫通孔めっきプロセスを説明する図。 本発明の一実施例を説明するための詳細断面図。 本発明の他の実施例に関する断面図。 本発明の他の一実施例に関する貫通配線断面図。 本発明の一実施例に関する斜視図。 本発明のLED素子を搭載した実施例に関する斜視図。 従来構造に関する断面図。
符号の説明
1 基板
2 上穴
3 下穴
4 位置ずれ長さ
5 貫通部分
6 めっき金属膜
7 空間
8 配線パターン
9 貫通孔
10 厚膜貫通配線
11 貫通配線部
12 フォトダイオード
13 レーザダイオード
14 LED素子
15 レジスト
16 寸法幅

Claims (4)

  1. 絶縁基板の相対する両面に導体パターンが設けられ、これらの導体パターンの一部が前記絶縁基板を貫通する貫通孔に設けられた導電体により電気的に導通する配線基板であって、
    前記絶縁基板の貫通孔は、レーザー加工により形成される、前記絶縁基板の基板面に対
    して内壁の壁面が相対角度の変化が少ない第一の貫通孔と、マイクロブラスト工法により形成される、前記絶縁基板の表面と反対面とに断面が放物線状の内壁面を有して貫通する第二の貫通孔とを有し、めっき法を用いて前記絶縁基板の第一及び第二の貫通孔に同時に金属を埋め込み導通させるように構成した配線基板において、
    前記第二の貫通孔の断面の最小幅が前記第一の貫通孔の断面の平均幅以下であることを
    特徴とする配線基板。
  2. 請求項1記載の配線基板において、前記第二の貫通孔は、前記絶縁基板の一方の面の開口部中心と他方の面の開口部中心とが基板面に対してずれていることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項1記載の配線基板において、前記絶縁基板は、アルミナ,炭化珪素,窒化アルミニウム,二酸化珪素のいずれか一つを主成分とするセラミックスもしくはガラス基板であることを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1記載の配線基板において、前記貫通孔に設けられた導電体は、電解銅めっき法で埋め込まれたことを特徴とする配線基板。
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