JP5330919B2 - 便器構造 - Google Patents

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Description

本発明は、局部洗浄ノズルを出し入れ自在に設けた局部洗浄ユニットを有する便器構造に関するものである。
近年、局部洗浄ノズルを出し入れ自在に設けた局部洗浄ユニットを有する便器構造においては、局部洗浄ノズル本体だけでなく、局部洗浄ノズル周りも含め、清潔な状態で使用できるものが求められている。
例えば、図5、図6(a)及び図6(b)に示す特許文献1に記載の便器構造においては、局部洗浄ノズル3の出し入れ動作に応じて回動する開閉蓋12aを、局部洗浄ノズル3を出し入れする局部洗浄ユニット4の開口部2aに設けて、汚水やほこりなどが便器のボウル部1側から局部洗浄ノズル3部分に侵入することを防止する便器構造が提案されている。
しかし、このような便器構造であっても、局部洗浄ノズル3を局部洗浄ユニット4に収納した際に局部洗浄ノズル3内に残っていた液体が局部洗浄ユニット4に滴下することで付着する水垢等を清掃できるような構造は備えておらず、付着した場合は掃除がし難いという問題があった。
ここで、局部洗浄ノズル3周りを清潔な状態とするためには、例えば、局部洗浄ノズル3周りにブラシなどを挿入して清掃できる空間を確保することが考えられるが、コンパクト化が求められる近年の便器構造においては、その空間の確保が難しいという問題があった。
特開2008−95460号公報
本発明は、コンパクトでありながら、局部洗浄ノズル周りに付着した水垢等を容易に清掃することができる便器構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の便器構造は、局部洗浄ノズル3を出し入れ自在に設けた局部洗浄ユニット4を、着座時において便座開口部より後下方に局部洗浄ノズル3が位置するように設け、収納状態の局部洗浄ノズル3の下方に、局部洗浄ノズル3から滴下する液体Sを受けて便器のボウル部1へ流すための滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4に着脱自在に設け、上記滴下受け流し部7の両側から後部に亘って水止め用突起8を上方に突出させ、該滴下受け流し部7の両側端に取り付け部9を設け、上記局部洗浄ユニット4に被取り付け部10を設け、該被取り付け部10に該取り付け部9を便器ボウル部1側からスライドさせて着脱可能としたことを特徴とする。
このような構造とすることで、滴下受け流し部7で、局部洗浄ノズル3内に残っていた液体Sを受けて便器のボウル部1に流すことができるので、局部洗浄ユニット4に水垢等を付着させることがなく、さらに、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4から取り外しできるので、滴下受け流し部7に付着した水垢等を清掃することができる。
また、水止め用突起8で、局部洗浄ノズル3から滴下した液体Sが滴下受け流し部7の両側方や後方に流れて局部洗浄ユニット4にこぼれてしまうことを確実に防ぐことができる。また、滴下受け流し部7を便器のボウル部1側から局部洗浄ユニット4にスライドさせて着脱可能としたことで、もし滴下受け流し部7に液体Sが残っていて便器のボウル部1側にスライドさせて取り外す途中でこぼれてしまっても、便器のボウル部1に流れるので、局部洗浄ユニット4や床にこぼれることはない。また、滴下受け流し部7に液体Sが残っていても、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4からボウル部1側に外してそのままボウル部1に液体Sを捨てることができる。
本発明は、局部洗浄ノズル周りに付着した水垢等を容易に清掃することができるという効果がある。
また、滴下受け流し部に水止め用突起を設け、便器のボウル部側にスライドさせて着脱自在としたことで、局部洗浄ノズルから滴下した液体を局部洗浄ユニットや床にこぼすことなく、便器のボウル部に受け流すことができるという効果がある。
本発明の実施形態1の便器構造の全体斜視図を示す。 (a)は上記実施形態1の局部洗浄ノズル部分の斜視図を示し、(b)は上記実施形態1の滴下受け流し部の取り付け状態の斜視図を示す。 上記実施形態1の局部洗浄ノズル部分における図2(a)のX−X線矢視断面図を示す。 本発明の実施形態2の局部洗浄ノズル部分における断面図を示す。 従来例の便器構造の全体斜視図を示す。 (a)は上記従来例の局部洗浄ノズル部分の斜視図を示し、(b)は上記従来例の局部洗浄ノズル部分における図6(a)のY−Y線矢視断面図を示す。
以下、本発明を図に示す実施形態の便器構造に基づいて説明する。
本発明の実施形態1の便器構造は、図1に示すように、ボウル部1と、ボウル部1の上端部に設けたリム部2と、ボウル部1を囲むスカート部6等からなる便器本体に、局部洗浄ユニット4を備えたものである。ボウル部1の底部には、排水口(図示せず)が開設されている。リム部2の内周壁の後部には、後述する局部洗浄ノズル3の出入り口、及び乾燥装置11からの乾燥風の送風口として、ノズル用リム開口部2a、送風用リム開口部2bが開設されている。また、ノズル用リム開口部2a、送風用リム開口部2bにはそれぞれ、上端を枢支されたノズル開閉蓋12a、送風開閉蓋12bが設けられている。局部洗浄ノズル3及び乾燥装置11の不使用時には、ノズル用リム開口部2a、送風用リム開口部2bは、ノズル開閉蓋12a、送風開閉蓋12bのそれぞれの自重によって閉じられた状態となっており、ボウル部1からの汚水が浸入しにくい構造となっている。
図1および図2(a)に示すように、局部洗浄ユニット4は、基台4aに局部洗浄ノズル3及び乾燥装置11等を装備したものであり、着座時において便座開口部より後下方に局部洗浄ノズル3が位置するように便器本体に設けられている。局部洗浄ノズル3は、局部洗浄ユニット4のノズルガイド筒13内に設けられていて、基台4a前面からノズル用リム開口部2aを通じてボウル部1方向に出し入れ自在になっている。ノズルガイド筒13の先端は、基台4aの前面開口部4bに位置している。前面開口部4bは、ノズル用リム開口部2aの後方に位置している。ここで、上記ノズル開閉蓋12aは、局部洗浄ノズル3の伸張時に、洗浄ノズル3の押圧力によって押し上げられて、ノズル用リム開口部2aを開く構造となっている。また、送風開閉蓋12bは、乾燥装置11からの送風の風圧で持ち上げられて、送風用リム開口部2bを開く構造となっている。
収納状態にある局部洗浄ノズル3の下方の局部洗浄ユニット4の基台4aには、図2(b)に示すように、局部洗浄ノズル3から滴下する液体Sを受けて便器のボウル部1へ流すための滴下受け流し部7が備えられている。滴下受け流し部7は、局部洗浄ユニット4の基台4aに対して着脱自在に設けられている。ここで、図2(b)では、局部洗浄ノズル3およびノズル開閉蓋12aの図示は省略している。
このような構造とすることで、滴下受け流し部7で、局部洗浄ノズル3内に残っていた液体Sを受けて便器のボウル部1に流すことができるので、局部洗浄ユニット4の基台4aに水垢等を付着しにくく、さらに、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aから取り外しできるので、滴下受け流し部7に付着した水垢等を清掃することができる。よって、本発明の実施形態1に示す便器構造においては、局部洗浄ノズル3周りに付着した水垢等を清掃するための空間を便器構造内に設けることなく、または、この空間を設けたとしても比較的狭い空間で良いため、コンパクトでありながら、局部洗浄ノズル3周りに付着した水垢等を容易に清掃することができる。また、滴下受け流し部7を取り外してできた空間を用いて、局部洗浄ノズル3の下面を掃除することも可能となる。
本発明の実施形態1の便器構造の滴下受け流し部7に関してさらに詳細に説明すると、滴下受け流し部7の上面からは、左右両側から後部に亘って連続する側方水止め用突起8a、8b及び後方水止め用突起8cからなる水止め用突起8を上方に向かって突出させている。後方水止め用突起8cは、側方水止め用突起8a、8bよりも低く設けられており、図3に示すように、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aから取り外す際に、局部洗浄ノズル3の出し入れをガイドするノズルガイド筒13の先端下端13cに接触しない高さに設定されている。
滴下受け流し部7は、局部洗浄ノズル3に対して略平行に設けられており、ボウル部1に近づくほど下方に位置するように傾斜(つまり、前下り傾斜)しているので、後方水止め用突起8cの高さが低めに設定されていても、後方水止め用突起8cを越えて、局部洗浄ユニット4に液体Sがこぼれないようになっている。このように、後方水止め用突起8cを低く設けることで、後方水止め用突起8cが邪魔になって滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aにスライドできないといったことはない。
また、側方水止め用突起8a、8bは、ノズルガイド筒13の先端下端の左右両側を挟む位置及び高さに設けられており、液体Sが滴下受け流し部7の側方からこぼれて、局部洗浄ユニット4にこぼれないようになっている。なお、側方水止め用突起8a、8bの高さは、ノズル用リム開口部12aより滴下受け流し部7を引き出す際に邪魔にならない程度の高さまでは、設定可能である。
滴下受け流し部7の両側端には、外方に向けて凸の取り付け部9を設け、局部洗浄ユニット4の基台4aの前面開口部4bの両側には、滴下受け流し部7の両側端の取り付け部9の位置に対応して、凹の被取り付け部10を設けており、凹の被取り付け部10に凸の取り付け部9を便器のボウル部1側からスライドさせて着脱可能としている。ここで、取り付け部9は、滴下受け流し部7の両側端に設けているので、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aにスライドさせて着脱させる際、取り付け部9がノズルガイド筒13に接触するようなことはない。
なお、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aに着脱する際には、ノズル開閉蓋12aを持ち上げて着脱させる。本発明の実施形態1では、図3に示すように、局部洗浄ユニット4の基台4aに、上端を枢支するようにノズル開閉蓋12aを設けているが、滴下受け流し部7の側方水止め用突起8a、8bのボウル部1側の上端に、ノズル開閉蓋12aを設けるような構成としても良い(図示せず)。このような構成とすれば、ノズル開閉蓋12aをわざわざ持ち上げなくても、滴下受け流し部7をノズル開閉蓋12aと一緒に局部洗浄ユニット4の基台4aから着脱させることができる。
また、取り付け部9を被取り付け部10にスライドさせて取り付けた際に、取り付けた状態でストップさせるストッパー構造を、取り付け部9又は被取り付け部10、若しくはその両方に設けることが好ましい。このとき、スライドさせやすいように、取り付け部9又は被取り付け部10にスライド用ローラーを設けても良い。また、上記実施形態1では、凸の取り付け部9と、凹の被取り付け部10を設けたが、凸と凹が逆であっても構わない。
このような構造とすることで、水止め用突起8で、局部洗浄ノズル3から滴下した液体Sが滴下受け流し部7の両側方や後方に流れて局部洗浄ユニット4の基台4aにこぼれてしまうことを確実に防ぐことができる。また、滴下受け流し部7を便器のボウル部1側から局部洗浄ユニット4の基台4aにスライドさせて着脱可能としたことで、もし滴下受け流し部7に液体Sが残っていて便器のボウル部1側にスライドさせて取り外す途中でこぼれてしまっても、便器のボウル部1に流れるので、局部洗浄ユニット4の基台4aや床にこぼれることはない。また、滴下受け流し部7に液体Sが残っていても、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aからボウル部1側に外してそのままボウル部1に液体Sを捨てることができる。
よって、滴下受け流し部7に水止め用突起8を設け、便器のボウル部1側にスライドさせて着脱自在としたことで、局部洗浄ノズル3から滴下した液体Sを局部洗浄ユニット4の基台4aにこぼすことなく、便器のボウル部1に受け流すことができる。
なお、上記のように局部洗浄ユニット4内に液体Sがこぼれないようにすることで、局部洗浄ユニット4内の局部洗浄ノズル3や乾燥装置11を駆動制御する制御機器が濡れてショートを起こしてしまうような問題も回避することができる。
ここで、図3に示す実施形態1のように、局部洗浄ユニット4に滴下受け流し部7を設置するための空間を別途設けて取り付けるのではなく、図4に示す実施形態2のように、実施形態1の滴下受け流し部7を設けていた部分の下方に位置する局部洗浄ユニット4の基台4aを、図2(b)に示すような水止め用突起8、取り付け部9及び被取り付け部10を設けた形状として、滴下受け流し部7を形成しても良い。ここで、後方水止め用突起8cは、側方水止め用突起8a、8bよりも低く設けられており、滴下受け流し部7を局部洗浄ユニット4の基台4aから取り外す際に、局部洗浄ノズル3の出し入れをガイドするノズルガイド筒13の先端下端13cに接触しない高さに設定されている。また、滴下受け流し部7は、ボウル部1に近づくほど下方に位置するように傾斜(つまり、前下り傾斜)している。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 ボウル部
2 リム部
2a ノズル用リム開口部
2b 送風用リム開口部
3 局部洗浄ノズル
4 局部洗浄ユニット
4a 基台
4b 前面開口部
6 スカート部
7 滴下受け流し部
8 水止め用突起
8a、8b 側方水止め用突起
8c 後方水止め突起
9 取り付け部
10 被取り付け部
11 乾燥装置
12a ノズル開閉蓋
12b 送風開閉蓋
13 ノズル筒
13c ノズル筒の先端下端
S 滴下する液体

Claims (1)

  1. 局部洗浄ノズルを出し入れ自在に設けた局部洗浄ユニットを、着座時において便座開口部より後下方に該局部洗浄ノズルが位置するように設け、
    収納状態の局部洗浄ノズルの下方に、局部洗浄ノズルから滴下する液体を受けて便器のボウル部へ流すための滴下受け流し部を局部洗浄ユニットに着脱自在に設け、
    上記滴下受け流し部の両側から後部に亘って水止め用突起を上方に突出させ、
    該滴下受け流し部の両側端に取り付け部を設け、
    上記局部洗浄ユニットに被取り付け部を設け、
    該被取り付け部に該取り付け部を便器ボウル部側からスライドさせて着脱可能としたことを特徴とする便器構造
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