JP5330103B2 - スポットライト - Google Patents

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Description

本発明は、スタジオや舞台などの照明に用いられるスポットライトに関するものである。
例えばスタジオや舞台などを照明する手段として、スポットライトなどの照明装置が利用されており、かかる照明装置の光源としては、大出力型の白熱電球が広く用いられている(特許文献1参照。)。
図11は、従来の白熱電球を具えたスポットライトの構成の概略を示す説明図である。このスポットライトは、白熱電球50を有し、この白熱電球50の後方には、白熱電球50からの光を反射する半球状の反射鏡60が配置され、白熱電球50の前方には、白熱電球50からの光および反射鏡60からの反射光を集光するレンズ70が配置されている。 白熱電球50は、一端にピンチシール部52が形成され、他端に排気管残部53が形成された、石英ガラスよりなる円筒状のバルブ51を有し、このバルブ51内には、平面状に形成されたフィラメント55が配置されている。具体的には、フィラメント55は、図11に示すように、それぞれバルブ51の管軸に略平行に伸びる、例えばタングステンよりなる複数のコイル状のフィラメントセグメント56がトビ部(図示省略)によって連結されて構成されており、フィラメントセグメント56の各々は、当該フィラメント55からの光が効率的に照射されるよう、同一平面上(図11において紙面に垂直な方向と上下方向とによって形成される平面上)に沿って並ぶよう配置されている。また、バルブ51におけるピンチシール部52には、口金碍子58が設けられている。
このような白熱電球50を有するスポットライトにおいては、演出等の観点から、例えば人などの照明対象体が位置する照明対象領域のみを照明すること、すなわち、照明対象領域に光が照射され、かつ、照明対象領域以外の領域、例えば照明対象領域の周辺領域には、光が照射されないことが要求される。
特開2001−319624号公報
しかしながら、従来の白熱電球50を有するスポットライトにおいては、白熱電球50のフィラメント55から直接放射される光以外の漏れ光が存在するため、照明対象領域の周辺領域にも光が照射されてしまい、照明対象体が位置する領域のみを照明することは困難である。
このような漏れ光が生ずる理由は、フィラメント55からの光L1がバルブ51の内壁面に反射して生ずる反射光L2により、或いは、反射鏡70によって反射された光がバルブ51の外壁面に反射して生ずる反射光により、ハレーションを引き起こすためと考えられる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、フィラメントからの光がバルブに反射されて生じるハレーションが抑制され漏れ光が少ないスポットライトを提供することにある。
本発明のスポットライトは、円筒状の石英ガラスよりなるバルブ、およびこのバルブ内に配置された、平面状に形成されたフィラメント有する白熱電球と、この白熱電球の後方に配置され、前記白熱電球からの光を反射する反射鏡と、前記白熱電球の前方に配置され、前記白熱電球からの光および前記反射鏡からの反射光を集光するレンズとを備えてなるスポットライトにおいて、
前記バルブは、前記フィラメントに対向する領域を含む周壁部分に、中心がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する球面または2つの焦点がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する楕円球面に沿って形成された膨出部を有し、当該膨出部が前記反射鏡に対向するよう配置されていることを特徴とする。
本発明のスポットライトにおいては、前記膨出部は、2つの焦点がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する楕円球面に沿って形成され、当該膨出部に係る楕円球の2つの焦点が、フィラメント形成領域に係る平面上であって当該フィラメント形成領域から外れた位置に存在することが好ましい。
また、前記バルブ内に、前記フィラメントを保持するためのガラス片が配置されている場合には、当該ガラス片を包囲するバルブの周壁部分に遮光膜が形成されていることが好ましい。
また、前記バルブの一端にシール部が形成され、当該バルブ内には、当該シール部と前記フィラメントとの間に、当該フィラメントを保持するためのガラス片が配置されている場合には、前記シール部には、当該バルブにおけるガラス片を包囲する部分を覆うよう口金碍子が設けられていることが好ましい。
本発明のスポットライトによれば、バルブは、フィラメントに対向する領域を含む周壁部分に膨出部を有し、この膨出部が中心または2つの焦点がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する球面または楕円球面に沿って形成されていることにより、フィラメントからの光がバルブの内壁に反射されても、この反射光はフィラメント形成領域に向かって進むようになり、また、反射鏡からの光がバルブの外壁に反射されても、この反射光は反射鏡に向かって進むようなるため、フィラメントからの光がバルブに反射されて生じるハレーションを抑制することができ、従って漏れ光を少なくすることができる。
また、膨出部が、焦点がフィラメント形成領域から外れた位置に存在する楕円球面に沿って形成されることにより、2つの焦点の間にフィラメント形成領域が位置されるため、フィラメントのいずれの部分から放射された光であっても、バルブの内壁に反射された反射光が確実にフィラメント形成領域に向かって進むようになるため、フィラメントからの光がバルブに反射されて生じるハレーションを一層抑制することができる。
また、バルブ内に、前記フィラメントを保持するためのガラス片が配置されている場合には、当該ガラス片を包囲するバルブの周壁部分に遮光膜が形成されることにより、フィラメントからの光がガラス片に反射されても、この反射光は遮光膜によって遮断されるため、ガラス片による反射光を外部に放射することを防止することができる。
また、バルブ内におけるシール部とフィラメントとの間に、ガラス片が配置されている場合には、ピンチシール部に、バルブにおけるガラス片を包囲する部分を覆うよう口金碍子が設けられることにより、フィラメントからの光がガラス片に反射されても、この反射光は口金碍子によって遮断されるため、ガラス片による反射光を外部に放射することを防止することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。 第1の実施の形態に係る白熱電球における要部の構成をバルブを破断して示す説明図である。 本発明の白熱電球におけるバルブの膨出部の形状を確認手段を示す説明図であり、(a)は白熱電球の上方から見た説明図、(b)は白熱電球の側方から見た説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る白熱電球における要部の構成をバルブを破断して示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。 本発明の第4の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。 本発明の白熱電球を具えたスポットライトの構成の概略を示す説明図である。 フィラメントの変形例を示す説明図である。 実施例1に係るスポットライトの照度分布を示す図である。 比較例1に係るスポットライトの照度分布を示す図である。 従来の白熱電球を具えたスポットライトの構成の概略を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。
この白熱電球10は、石英ガラスよりなる円筒状のバルブ11を有し、このバルブ11の一端には、ピンチシール部12が形成され、当該バルブ11の他端には、排気管残部13が形成されている。また、バルブ11のピンチシール部12には、口金碍子35が設けられている。
バルブ11内における中央位置には、平面状に形成されたフィラメント20が配置されている。具体的に説明すると、フィラメント20は、それぞれバルブ11の管軸に略平行に伸びる、例えばタングステンよりなる複数(図示の例では6つ)のコイル状のフィラメントセグメント21を有し、これらのフィラメントセグメント21が、それぞれの軸が同一平面上に沿って並ぶよう配置され、フィラメントセグメント21の端部が、隣接するフィラメントセグメント21の端部にトビ部22によって互いに一体に連結されて構成され、これにより、フィラメント20全体が平面状とされている。
フィラメント20の一端部23は、一方の内部リード棒25の先端部に巻回されて接続され、当該フィラメント20の他端部24は、他方の内部リード棒26の先端部に巻回されて接続されている。一方の内部リード棒25および他方の内部リード棒26の各々の基端部は、ピンチシール部12内に互いに離間して埋設された例えばモリブデンよりなる一対の金属箔(図示省略)に接続された状態で、当該ピンチシール部12に気密に融着されて固定されている。
バルブ11内におけるピンチシール部12とフィラメント20との間には、柱上の第1のガラス片30が、一方の内部リード棒25および他方の内部リード棒26の各々に融着して固定された状態で、バルブ11の管軸と略垂直な方向に沿って配置されており、この第1のガラス片30には、フィラメント20に向かって伸びる複数(図示の例では2つ)のアンカー31が固定され、当該アンカー31の先端部がフィラメント20のトビ部22に係合されており、これにより、フィラメント20は、アンカー31を介して第1のガラス片30に支持されている。
また、バルブ11内には、当該バルブ11の管軸に沿って伸びる棒状のサポータ27が配置され、このサポータ27の一端部は、第1のガラス片30に固定され、当該サポータ27の他端部は、バルブ11の排気管残部13に進入して固定されている。
バルブ11内における排気管残部13とフィラメント20との間には、柱状の第2のガラス片32が、サポータ27に融着して固定された状態で、バルブ11の管軸と略垂直な方向に沿って配置されており、この第2のガラス片32には、フィラメント20に向かって伸びる複数(図示の例では3つ)のアンカー33が固定され、当該アンカー33の先端部がフィラメント20のトビ部22に係合されており、これにより、フィラメント20は、アンカー33を介して第2のガラス片32に支持されている。
そして、バルブ11には、図2に示すように、フィラメント20に対向する領域を含む周壁部分に、中心Pがフィラメント20が位置されたフィラメント形成領域Tに係る平面上に存在する球面に沿って、外形が半球状の膨出部15が形成されている。具体的には、膨出部15は、管軸方向の寸法Dが、フィラメント形成領域Tにおける管軸方向の寸法Fよりも大きいものとされている。
本発明において、バルブの膨出部は、例えば以下のようにして形成することができる。 先ず、形成すべき膨出部の外形に適合する形状(図2の例では半球状)の凹所を有する膨出部成形用金型を用意する。
次いで、一端に排気管部を有する円筒状のバルブ材(膨出部が形成されていないもの)を用意し、このバルブ材における膨出部形成部分を、例えばバーナーにより加熱して軟化し、当該膨出部形成部分に膨出部成形用金型を被せ、バルブ材の排気管部を塞ぐと共に、バルブ材の他端にガス導入管を装着し、当該バルブ材の内部を密閉状態とする。そして、ガス導入管から窒素ガス等のガスをバルブ材の内部に導入し、バルブ材の内部圧力を上昇させることにより、当該バルブ材における軟化した膨出部形成部分を膨出部成形用金型の凹所に沿った形状に膨張させ、その後、当該バルブ材を冷却し、膨出部成形用金型から離型することにより、所要の形状の膨出部を形成することができる。
また、膨出部の詳細な形状は、X線透過装置(例えばMATSUSADA社製「μRay5500」)を用いて確認することかできる。
具体的に説明すると、図3(a)および(b)に示すように、X線透過装置のカメラCを白熱電球10の側方に配置してX線撮影することにより、バルブ11およびフィラメント20の側面断面のX線画像を得る。このとき、フィラメント20の中心位置が像の中心となるようカメラCを配置する。そして、得られたX線画像を解析することにより、膨出部15の形状および当該膨出部15に係る球の中心位置(後述する第2の実施の形態においては、膨出部15に係る楕円球の第1焦点および第2の焦点位置)を確認することができる。
上記の白熱電球10によれば、バルブ11は、フィラメント20に対向する領域を含む周壁部分に膨出部15を有し、この膨出部15が中心Pがフィラメント形成領域に係る平面上に存在する球面に沿って形成されていることにより、フィラメント20からの光がバルブ11の内壁に反射されても、この反射光はフィラメント形成領域に向かって進むようになり、また、反射鏡からの光がバルブ11の外壁に反射されても、この反射光は反射鏡に向かって進むようなるため、フィラメント20からの光がバルブ11に反射されて生じるハレーションを抑制することができ、従って、例えばスポットライトの光源として利用したときに漏れ光を少なくすることができる。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る白熱電球における要部の構成をバルブを破断して示す説明図である。
この白熱電球10においては、バルブ11は、フィラメント20に対向する領域を含む周壁部分に、第1焦点P1および第2焦点P2の各々がフィラメント20が位置されたフィラメント形成領域Tに係る平面上に存在する楕円球面に沿って、外形が半楕円球状の膨出部15が形成されている。図示の例では、膨出部15に係る楕円球の第1焦点P1がフィラメント形成領域Tに係る平面上であって当該フィラメント形成領域Tからバルブ11の他端側に外れた位置に存在し、第2焦点P2がフィラメント形成領域Tに係る平面上であって当該フィラメント形成領域Tからバルブ11の一端側に外れた位置に存在するものである。この例の白熱電球10におけるその他の構成は、図1および図2に示す白熱電球10と同様である。
このような白熱電球10によれば、第1の実施の形態に係る白熱電球10と同様の効果に加えて、さらに、以下のような効果が得られる。
すなわち、バルブ11の膨出部15が、第1焦点P1および第2焦点P2の各々がフィラメント形成領域Tから外れた位置に存在する楕円球面に沿って形成されることにより、第1焦点P1および第2焦点P2の間にフィラメント形成領域Tが位置されるため、フィラメント20のいずれの部分から放射された光であっても、バルブ11の内壁に反射された反射光が確実にフィラメント形成領域Tに向かって進むようになるため、フィラメント20からの光がバルブに反射されて生じるハレーションを一層抑制することができる。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。
この白熱電球10においては、第2のガラス片32を包囲するバルブ11の周壁部分および排気管残部13を含むバルブ11の一端部分の表面全面に遮光膜16が形成されている。遮光膜16を形成する材料としては、光を透過しないものであれば特に限定されず、例えば黒色塗料などを用いることができる。この例の白熱電球10におけるその他の構成は、図1および図2若しくは図4に示す白熱電球10と同様である。
このような白熱電球10によれば、第1の実施の形態に係る白熱電球10と同様の効果に加えて、さらに、以下のような効果が得られる。
すなわち、第2のガラス片32を包囲するバルブ11の周壁部分に遮光膜16が形成されることにより、フィラメント20からの光が第2のガラス片32に反射されても、この反射光は遮光膜16によって遮断されるため、第2のガラス片32による反射光を外部に放射することを防止することができる。
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る白熱電球における構成をバルブの一部を破断して示す説明図である。
この白熱電球10における口金碍子35は、その軸方向の寸法が第1の実施の形態に係る白熱電球10における口金碍子35よりも大きいものであり、この口金碍子35は、バルブ11のピンチシール部12に、バルブ11における第1のガラス片30を包囲する部分の表面全面を覆うよう設けられている。この例の白熱電球10におけるその他の構成は、図5に示す白熱電球10と同様である。
このような白熱電球10によれば、第1の実施の形態に係る白熱電球10と同様の効果に加えて、さらに、以下のような効果が得られる。
すなわち、バルブ11のピンチシール部12に、当該バルブ11における第1のガラス片30を包囲する部分を覆うよう口金碍子35が設けられることにより、フィラメント20からの光が第1のガラス片30に反射されても、この反射光は口金碍子35によって遮断されるため、第1のガラス片による反射光を外部に放射することを防止することができる。
図7は、本発明の白熱電球を具えたスポットライトの構成の概略を示す説明図である。このスポットライトは、例えば図1に示す白熱電球10を有し、この白熱電球10の後方には、白熱電球10からの光を反射する半球状の反射鏡40が配置され、白熱電球10の前方には、白熱電球10からの光および反射鏡40からの反射光を集光するレンズ45が配置されている。また、白熱電球10は、バルブ11の膨出部15が反射鏡40に対向するよう配置されている。ここで、バルブ11における膨出部15は、図2に示す半球状のものであっても、図4に示す半楕円球状のものであってもよい。
このようなスポットライトにおいては、白熱電球10のフィラメント20から放射された光は、直接または反射鏡40に反射された後、レンズ45によって集光され、例えば人などの照明対象体が位置する照明対象領域に照射される。
而して、このようなスポットライトによれば、本発明の白熱電球10を有するため、フィラメント20からの光がバルブ11の内壁に反射されても、この反射光はフィラメント形成領域に向かって進むようになり、また、反射鏡40からの光がバルブ11の外壁に反射されても、この反射光は反射鏡40に向かって進むようなり、従って、フィラメント20からの光がバルブ11に反射されて生じるハレーションが抑制されるので、漏れ光の低減化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、バルブ11の膨出部15を第1焦点P1および第2焦点P2の各々がフィラメント形成領域Tに係る平面上に存在する楕円球面に沿って形成する場合には、当該膨出部15に係る楕円球の第1焦点P1および第2焦点P2は、フィラメント形成領域T内に存在していてもよい。
また、フィラメント20は、平面状に形成されたものであれば、図1に示す形状のものに限定されず、例えば図8(a)に示すように、複数のフィラメントセグメント21が平行に並ぶよう配置され、かつ、隣接するフィラメントセグメント21の両端の高さレベルが互いに異なるよう配置されてなるもの、図8(b)に示すように、4つのフィラメントセグメント21がM字型に配置されてなるもの、図8(c)に示すように、単一のフィラメントセグメント21が波状に湾曲されてなるものであってもよい。
〈実施例1〉
図1および図2に示す構成に従い、下記の仕様のバルブおよびフィラメントを用いて、本発明に係る白熱電球を作製した。
バルブは、石英ガラスよりなり、排気管残部を除く全長が113mm、内径が20mm、外径が23mmであり、膨出部に係る円球の半径が18.5mm、膨出部における管軸方向の寸法が28.5mmであり、円球の中心がフィラメント形成領域に係る平面上であって当該フィラメント形成領域の中心位置に存在する。また、ピンチシール部の長さは25mmである。
フィラメントは、タングステンよりなり、6つのフィラメントセグメントの長さは、それぞれ14mmであり、フィラメント形成領域における管軸方向の寸法が14mm、管軸方向と垂直な方向の寸法が12.7mmである。
作製した白熱電球は、定格電力が1000W、全光束が21600lm、色温度が3020Kのものである。
次いで、図7に示す構成に従い、上記の白熱電球、口径180mmのレンズ、および半径が90mmの球面反射鏡を用い、スポットライトを作製した。ここで、白熱電球からレンズまでの距離が90mm、白熱電球から球面反射鏡までの距離が90mmとなるよう、レンズ、白熱電球および球面反射鏡を配置した。
そして、上記のスポットライトを点灯し、スポットライトからの光の照射面の照度分布を測定した。結果を図9に示す。
〈比較例1〉
バルブに膨出部が形成されていないこと以外は、実施例1と同様の構成の白熱電球およびスポットライトを作製し、このスポットライトからの光の照射面の照度分布を測定した。結果を図10に示す。
図9および図10の結果から明らかなように、比較例1に係るスポットライトにおいては、計測位置S1,S2において、光がバルブに反射されて生じるハレーションによる漏れ光があるのに対し、実施例1に係るスポットライトによれば、計測位置S1,S2において、ハレーションによる漏れ光が低減されていることが確認された。
10 白熱電球
11 バルブ
12 ピンチシール部
13 排気管残部
15 膨出部
16 遮光膜
20 フィラメント
21 フィラメントセグメント
22 トビ部
23 フィラメントの一端部
24 フィラメントの他端部
25 一方の内部リード棒
26 他方の内部リード棒
27 サポータ
30 第1のガラス片
31 アンカー
32 第2のガラス片
33 アンカー
35 口金碍子
40 反射鏡
45 レンズ
50 白熱電球
51 バルブ
52 ピンチシール部
53 排気管残部
55 フィラメント
56 フィラメントセグメント
58 口金碍子
60 反射鏡
70 レンズ
C カメラ
T フィラメント形成領域
P 中心 P1 第1焦点 P2 第2焦点

Claims (4)

  1. 円筒状の石英ガラスよりなるバルブ、およびこのバルブ内に配置された、平面状に形成されたフィラメント有する白熱電球と、この白熱電球の後方に配置され、前記白熱電球からの光を反射する反射鏡と、前記白熱電球の前方に配置され、前記白熱電球からの光および前記反射鏡からの反射光を集光するレンズとを備えてなるスポットライトにおいて、 前記バルブは、前記フィラメントに対向する領域を含む周壁部分に、中心がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する球面または2つの焦点がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する楕円球面に沿って形成された膨出部を有し、当該膨出部が前記反射鏡に対向するよう配置されていることを特徴とするスポットライト
  2. 前記膨出部は、2つの焦点がフィラメント形成領域に係る平面上に存在する楕円球面に沿って形成され、当該膨出部に係る楕円球の2つの焦点が、フィラメント形成領域に係る平面上であって当該フィラメント形成領域から外れた位置に存在することを特徴とする請求項1に記載のスポットライト
  3. 前記バルブ内に、前記フィラメントを保持するためのガラス片が配置されており、当該ガラス片を包囲するバルブの周壁部分に遮光膜が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスポットライト
  4. 前記バルブの一端にシール部が形成され、当該バルブ内には、当該シール部と前記フィラメントとの間に、当該フィラメントを保持するためのガラス片が配置されており、前記シール部には、当該バルブにおけるガラス片を包囲する部分を覆うよう口金碍子が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスポットライト
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