JP5329708B1 - 育苗ポット - Google Patents

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Abstract

【課題】梱包時に圧縮してコンパクト化できると共に、製造に時間や手間がかからず、かつ確実な復元力によって育苗ポットの間に隙間を形成することで、容易に1個ずつ分離して取り出すことが可能な育苗ポットを提供する.
【解決手段】底部10と、底部10の外周から上方に延びた側部20とを有する軟質の育苗ポット1であって、底部10に、底部10の一部分が上方に変形して形成され、かつ、上下方向に弾性変形可能な少なくとも1つの突部11を備え、突部11は、底部10の外周側から中心側に向かって、漸次その幅が縮小する形状を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、円形の底部と、底部の外周から上方に延びた側部とを有する軟質の育苗ポットに関する。
花苗や野菜苗等の育苗に用いられる軟質の育苗ポットは、製造業者において製造されると、複数個(例えば100個)単位に積み重ねられた状態で梱包されて育苗業者に出荷される。育苗業者においては、積み重ねられた育苗ポットを、作業者や自動装置によって1個ずつ取り出し、収納トレイに並べて土壌の収容作業を行う。土壌が収容された育苗ポットは、種蒔き及び育苗が行われ、ポット苗として販売業者に出荷される。
育苗業者において、育苗ポットを収納トレイに並べる際に、積み重ねられた育苗ポット同士が密着することにより、複数個の育苗ポットが纏めて取り出されることがあった。そこで、育苗ポットの底部に突起を形成することにより、積み重ねられる育苗ポットの間に隙間を形成し、1個ずつ取り出しやすくすることが特開平08−214705号公報(特許文献1)において提案されている。
ところで、積み重ねられた育苗ポットを出荷する際には、保管スペースや運送コスト等の削減のために、できるだけコンパクトに梱包することが望まれる。しかしながら、特許文献1に記載のように、底部に突起が形成された育苗ポットを複数個積み重ねると、所定高さあたりの個数が少なくなってしまう。そのため、同じ個数の育苗ポットを積み重ねると嵩が高くなり、また、高さを同じにすると積み重ねられる個数が少なくなるため、保管スペースや運送コスト等の削減が図れなくなってしまうという問題がある。そこで、育苗ポットの積み重ね時には従来と同じ高さに圧縮可能で、容易に1個ずつ分離して取り出すことができる育苗ポットが、特開2004−215541号公報(特許文献2)や特開平08−037940号公報(特許文献3)において提案されている。
具体的には、特許文献2においては、育苗ポットの側部又は底部を切り込んで舌片を形成し、舌片を折り曲げることが記載されている。これにより、梱包時に圧縮変形させて高さ寸法を圧縮して積み重ねると共に、取り出し時には、舌片の弾性復元力によって育苗ポットの間に空隙を形成することができる。また、特許文献3には、育苗ポットの底部付近の側部(全周又は一部)に溝部を形成することにより、積み重ねた状態で圧縮及び復元を可能とすることが記載されている。
特開平08−214705号公報 特開2004−215541号公報 特開平08−037940号公報
しかしながら、特許文献2に記載された育苗ポットでは、形成した舌片を折り曲げる必要があるため、育苗ポットの製造工程が増え、加工に手間がかかる。また、特許文献3に記載された育苗ポットは、側壁に溝部が形成されるため、成形後に金型を分離しないと成形品を取り出すことができない。そのため、育苗ポットの製造に手間と時間がかかる。このように、育苗ポットの製造に手間や時間がかかることにより、育苗ポットの生産効率が低下すると共に、安価に提供することが困難となる。さらに、舌片や溝部は、一箇所で折り曲げられるため、育苗ポットを積み重ねて圧縮した梱包状態で長期間保管した場合や、積み重ねられた状態での下方の育苗ポットのように大きい荷重がかかった場合等では、折り曲げ部分に折り癖がついてしまうおそれがある。このような場合には、充分な復元力が得られなくなるため、育苗ポットの間の隙間を充分形成できなくなり、育苗ポットを1個ずつ分離して取り出すことが困難になってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みて、梱包時に圧縮してコンパクト化できると共に、製造に時間や手間がかからず、かつ確実な復元力によって育苗ポットの間に隙間を形成することで、容易に1個ずつ分離して取り出すことが可能な育苗ポットの提供を技術的課題とする。
上記課題を解決するための本発明の育苗ポットは、底部と、底部の外周から上方に延びた側部とを有する軟質の育苗ポットであって、底部に、底部の一部分が上方に変形して形成され、かつ、上下方向に弾性変形可能な少なくとも1つの突部を備え、この突部は、底部の外周側から中心側に向かって、漸次その幅が縮小し、かつ底部に対する高さが漸次低くなる形状を有し、上方からの押圧によって下方に弾性変形すると共に、押圧の解除によって上方に弾性復元することを特徴とするものである。
このような構成によれば、複数の育苗ポットを、突部の位置をずらして積み重ねることにより、育苗ポットの突部と、上側の育苗ポットの底部との間に隙間を形成することができる。また、積み重ねられた育苗ポットを積み重ね方向に押圧することで、上側の育苗ポットの底部によって突部が押圧されて弾性的に変形するため、容易に圧縮することができ、コンパクトに梱包することができる。一方、梱包が解かれて押圧が解除されると、突部は、弾性復元力によって、元の形状に復元される。そのため、育苗ポットの間に隙間を形成することができる。
このとき、育苗ポットの底部に形成される突部は、外周側から中心側に向かって漸次その幅が縮小する形状であるため、突部の変形領域は、押圧力に応じて移動する。また、押圧が解除されると、突部は、中心側の、幅の小さい領域からの強い弾性復元力によって順次復元され、確実に復元することができる。これにより、積み重ねられた複数個の育苗ポットを圧縮して梱包した状態で長期間保管しても、突部には折り癖がつきにくく、確実に復元されることで、育苗ポットを確実に1個ずつ分離して取り出すことが可能となる。なお、育苗ポットには、切り込みによる舌片や溝部を設けることなく、突部の形成のみでよいため、製造に時間や手間がかかることもない。
ところで、育苗ポットを積み重ねた際には、上側の育苗ポットの底部によって突部の上端が変形すると同時に、上側の育苗ポットの底部も、突部によって押圧されることにより変形する。このとき、突部の起立部分に角部を有すると、圧縮時の押圧力によって角部が折れ曲がり、押圧が解除されても、突部の起立部分が確実に復元されなくおそれがある。そのため、この突部は、底部から突部を形成する起立部分を曲面とすることが好ましい。これにより、押圧によって起立部分を弾性的に変形することができ、起立部分の折れ曲がりによる復元力の低下を防止することができる。
また、突部は、底部の中心を通る半径方向線に対して、左右対称な形状を有することが好ましい。これにより、突部が押圧されることにより、半径方向線に対して左右均一に弾性変形することができるため、突部を容易に弾性変形させることができ、また、押圧が解除された際には、確実に復元することができる。
この際には、突部を複数個形成し、隣り合う突部の半径方向線の間の角度がそれぞれ異なるように配置してもよい。このように複数個の突部を配置すると、上下の育苗ポットの間に、容易に均一な隙間を形成することができる。ここで、上下の育苗ポットにおける突部の配置がすべて同じであれば、下側の育苗ポットの突部と上側の育苗ポットの窪みとが嵌まり込み、上下の育苗ポットが密着してしまう。そのため、複数個の突部を、隣り合う半径方向線の間の角度がそれぞれ異なるように配置することにより、角度をずらして育苗ポットを積み重ねることで、上下の育苗ポットの間における突部の嵌まり込みによる密着を抑制することができる。
さらに、突部の数は、3〜6個とすることが好ましい。突部を3個とすることにより、上側の育苗ポットとの間に確実に均一な隙間を形成することができる。また、突部の数が多くなると、弾性力が強くなるため、圧縮するために強い押圧力が必要となる。そのため、突部の数を3〜6個とすることにより、適度な押圧力で積み重ねられた育苗ポットを圧縮可能とすることができ、また、確実に上下の育苗ポット間に隙間を形成することが可能となる。
加えて、育苗ポットの底部を、上に凸となる曲面としてもよい。これにより、積み重ねた際に上側の育苗ポットによって押圧されても、底部の強度を増加させることができる。
以上のように、本発明によれば、梱包時に圧縮してコンパクト化できると共に、製造に時間や手間がかからず、かつ確実な復元力によって育苗ポットの間に隙間を形成することができ、容易に1個ずつ分離して取り出すことが可能な育苗ポットを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態にかかる育苗ポットの斜視図である。(a)は上方向から見た斜視図であり、(b)は下方向から見た斜視図である。 図1の育苗ポットの平面図である。 図1の育苗ポットの矢印A−A断面を矢印方向に見た断面図である。 図1の育苗ポットを矢印B−B方向に見た図である。 図1の育苗ポットを重ねた際の平面図である。 図1の育苗ポットを重ねた際の突部周囲の拡大断面図である。(a)は上下の育苗ポットが接触した状態であり、(b)は下側の育苗ポットの突部が変形した状態である。
以下、本発明にかかる育苗ポットの一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の育苗ポット1は、図1(a)及び(b)に示すように、底部10と、底部10の外周から上方に延びた側部20とを有し、内部に土壌を収容可能な薄肉の鉢状形状をなす。本実施形態においては、底部10は円形をしており、育苗ポット1の側部20の上縁21は、平面視で略正方形に形成される。また、育苗ポット1は、ポリプロピレン(PP)を主成分として、ポリエチレン(PE)を所定量混入した軟質の樹脂材料からなる。
図2に示すように、底部10には、底部10の一部が上方に変形して形成された突部11、及び育苗ポット1内の水を外部に排出する排水孔12が形成される。突部11の形状は、底部10の外周側から中心側に向かって漸次その幅が縮小する形状をしている。また、突部11は、底部10の中心を通る半径方向線に対して、左右対称な形状としている。さらに、突部11の高さは、図3に示すように、底部10に対して、外側が一番高く、中心側に向かうに従って低くなっている。なお、図4に示すように、突部11の最大高さHは、高さ7.5cmの育苗ポット1に対して、2mm〜6mm程度が好ましい。本実施形態においては、突部11の最大高さHを4mmとしている。また、突部11は、底部10から突部11が形成される起立部分13を曲面としている(図4参照)。
本実施形態においては、突部11は4個形成され、隣り合う突部11の半径方向線の間の角度(図2においてθ1〜θ4で示す)がそれぞれ異なるように配置される。具体的には、図2に示すように、時計回りに突部11を11a〜11dとした場合に、隣り合う突部11の半径方向線の間の角度θ1〜θ4について、突部11aと突部11bとの間の角度θ1が100度となるように形成され、同様に、θ2が70度、θ3が80度、そしてθ4が110度となるようにそれぞれ形成される。
また、本実施形態においては、育苗ポット1の底部10は、上に凸となる曲面としており、中心付近には、円形の排水孔12が形成される。なお、図4に示すように、底部10の曲面の最大高さSは、突部11の最大高さHの半分程度が好ましい。本実施形態においては、曲面の最大高さSを、2mmとしている。
一方、育苗ポット1の側部20は、図1(a)及び(b)に示すように、底部10付近では円形であり、上縁21付近では平面視で略正方形となっている。つまり、底部10の立ち上がりから徐々に正方形になっている。また、側部20には、育苗ポット1の内部に土壌を収容した状態での強度を確保するために、リブ部22が所定間隔を空けて形成される。
続いて、製造された本発明にかかる育苗ポット1を、出荷のために積み重ねて梱包する際、及び梱包を解いた際における、育苗ポットの突部11の状態及び育苗ポット1の間の隙間について説明する。以下、育苗ポット1に対して、積み重ねられる上側の育苗ポットを1’と示し、下側の育苗ポットを1’’と示す。
育苗ポット1を梱包する際には、底部10に形成した突部11が異なる位置に配置されるように積み重ねられる。その際の突部11の状態を図5に示す。具体的には、製造された育苗ポット1は、90度ずつ向きが異なるように積み重ねられる。この状態では、上下の育苗ポット1,1’の間で、各突部11(11a〜11d),11’(11a’〜11d’)が同じ位置に配置されない。そのため、育苗ポット1,1’の間に均一な隙間が形成される。
また、本実施形態においては、上述のように、育苗ポット1の底部10に突部11を4個形成し、隣り合う突部11の半径方向線の間の角度θ1〜θ4を、100度、70度、80度、110度と設定したため、90度向きを変えて積み重ねても、4個の突部はすべて重ならない位置に配置される(図5参照)。さらに、180度、270度向きを変えて積み重ねたとしても、これらの4個の育苗ポット1に形成される各突部11は、すべて異なる位置に配置される。そのため、たとえ、製造時に低品質の育苗ポット1が発生して、積み重ねられたうちの1個を取り除いても、その上にさらに積み重ねられる育苗ポット1との間の突部11は、異なる位置に配置された状態であるため、上下の育苗ポット1の間に隙間を確保することができる。
また、図6には、育苗ポット1が積み重ねられた際に変形する突部11の様子を示す。上下の育苗ポット1,1’が接した状態では、図6(a)に示すように、上側の育苗ポット1’の底部10’によって、下側の育苗ポット1の突部11の上端が押圧される。突部11は、底部10の外側から中心側に向かって漸次その幅が縮小する形状あるため、上述のように、突部11の高さは、底部10の外側が高く、中心側では低くなっている。そのため、突部11が最初に変形する領域は、突部11の一番高い部分である。この部分は底部10の外側であり、突部11の幅広部分でもあるため(図2参照)、押圧によって容易に変形を開始する。
育苗ポット1が積み重ねられて、突部11がさらに押圧されると、図6(b)に示すように、上側の育苗ポット1’の底部10’で押圧されることによる突部11の変形領域は、底部10の中心側に向かって広がる。このように、押圧力に応じて突部11の変形領域が移動するため、突部11の特定の部分のみが変形したり、折れ曲がったりすることがない。
このようにして、多数の育苗ポット1を積み重ねて押圧することにより、圧縮された状態で梱包することができる。その際には、圧縮時の押圧力によって、突部11を変形させて、育苗ポット1の間の隙間を小さくすることができるため、従来と同じ程度の個数の育苗ポット1を梱包することが可能となる。
一方、育苗ポット1を取り出す際には、梱包を解くことによって、上側の育苗ポット1’による押圧が解除される。それにより、突部11の弾性復元力によって、上下の育苗ポット1,1’の間に隙間が形成される。詳しくは、図6(b)に示すように、突部11の変形領域よりも底部10の中心側においては、突部11の幅が小さく、かつ高さが低いため、より強い弾性復元力を有している。そのため、押圧が解除されると、突部11は、中心側の領域から外側に向けて、確実に順次弾性復元していく。
このように、梱包が解かれた状態においては、確実に突部11の形状を復元することができ、この復元力によって、上側の育苗ポット1’の底部10’を押圧することにより、育苗ポット1,1’の間に隙間を形成することができる。なお、突部11は、底部10の中心側に向かって、漸次幅が縮小するため、突部11における底部10の中心側には壁部を有しない。そのため、上側の育苗ポット1’の底部10’によって押圧されても、突部11に折れ曲がりを生じることがなく、確実に突部11を弾性復元することができる。
ここで、複数個の育苗ポット1を積み重ねた状態で、圧縮するために押圧すると、上側の育苗ポット1’の底部10’によって突部11が押圧されるが、この際には、突部11は、上側の育苗ポット1’の底部10’を押圧する。つまり、育苗ポット1の底部10は、同様に、下側の育苗ポット1’’の突部11’’によっても押圧される。このとき、育苗ポット1の突部11において、底部10からの起立部分に角部を有すると、下側の育苗ポット1’’の突部11’’で押圧されることで、折れ曲がりが発生して、確実に復元されないおそれがある。そこで、本実施形態においては、図4に示すように、底部10に形成される突部11の起立部分13を曲面とした。これにより、下方からの押圧力によっても、突部11の起立部分13は折れ曲がりを発生することなく、弾性的に変形される。そのため、押圧が解除された際には、確実に復元することができる。
以上述べてきたように、本実施形態にかかる育苗ポット1によると、積み重ねて圧縮することで突部11が変形することにより、コンパクト化して梱包することができる。また、育苗ポット1の底部10に突部11を形成するのみであるため、加工の手間もなく、容易に製造することができる。さらに、突部11の形状が、底部10の外側から中心側に向かって、漸次その幅が縮小する形状であるため、圧縮時に押圧されて変形した突部11は、中心側より確実に復元することができる。そのため、育苗ポット1の間に隙間を形成でき、容易に1個ずつ分離して取り出すことが可能である。
本実施形態においては、突部11の形状を、底部10の外側から中心側に向かって、漸次その幅が縮小する形状としたが、その幅は、一部同じ大きさの幅を含んでいてもよい。また、突部11の高さも、一部同じ高さの領域を含んでいてもよい。このように構成することで、突部11にかかる押圧力に応じて、変形領域が移動し、押圧力が解除されると、より中心に近い(突部11の径が小さく、かつ高さが低い)領域からの強い復元力によって順次突部11を復元することができる。そのため、育苗ポット1を積み重ねた状態で長期間保管しても、突部11には折り癖がつきにくく、確実に復元される。
また、育苗ポット1を多数積み重ねた状態では、下方の育苗ポット1の突部11には、上方の育苗ポット1の個数に応じた押圧力がかかる。突部11は、受ける押圧力に応じて、変形度合いが異なるため、多数積み重ねられた状態では、上方の育苗ポット1の間では大きな隙間が形成され、下方の育苗ポット1の間では小さい隙間が形成される。このような状態で、上方の育苗ポット1から順に取り出されるに従って、下方の育苗ポット1にかかる押圧力が低下していくため、隙間は順次大きくなる。このように、育苗ポット1の間の隙間は、位置や重ねられた個数によって異なるため、育苗ポット1を多数積み重ねた状態であっても、全体として適度な高さを保つことができる。
さらに、本実施形態においては、複数個の育苗ポット1積み重ねる際に、90度ずつ向きを変えて積み重ねたが、その際には、例えば、縦横方向に同数に並ぶように複数個の育苗ポット1を成形可能な金型を形成して、成形加工後に、90度ずつ向きを変えて、育苗ポット1を積み重ねるようにしてもよい。また、一列ごとに異なる向きの育苗ポット1が成形できるように金型を準備し、成形加工後に一列ずつ積み重ねることで、異なる向きで積み重ねるようにしてもよい。なお、向きを変える際には、90度ずつでなく、180度ずつ向きを変えてもよい。このように、複数個の育苗ポット1を積み重ねる際に、突部11の配置をずらして積み重ねることにより、育苗ポット1の間に確実に隙間を形成することができる。その他、隣り合う突部11との挟角が予めランダムになるような育苗ポット1の金型を準備してもよい。この際には、積み重ねた際に、上下いくつかの育苗ポット1において、突部11が同じ位置にならないように配置するように形成することが好ましい。
また、本実施形態において、育苗ポット1の底部10には、4個の突部11を形成したが、これに限ることはなく、少なくとも1個の突部11を形成すればよい。積み重ねられた育苗ポット1の間に隙間を形成することができれば、一度に複数個の育苗ポットが取り出される不具合を防止でき、1個ずつ取り出すことができる。なお、上下の育苗ポット1,1’の底部10,10’の間に均一な隙間を形成できるため、底部10に形成される突部11の数は、3個以上とすることが好ましい。また、突部11の数が多くなると、弾性力が強くなり、突部を弾性変形させるためには、強い押圧力が必要となる。そのため、底部10に形成される突部11の数は、6個以下とすることが好ましい。
上記実施形態においては、育苗ポット1の底部10に突部11を4個形成し、隣り合う突部11の半径方向線の間の角度を、100度、70度、80度、110度としたが、これらの角度はこれに限るものではない。隣り合う突部11の角度が、それぞれ異なるように配置することが好ましく、例えば、突部11が2個の場合には、180度以外の角度とすることが好ましい。また、3個以上の場合には、それぞれ異なる角度となるように適宜設定できる。もちろん同じ角度を含むように設定してもよい。
また、上記実施形態においては、底部10を、上に凸となる曲面としたが、これに限ることはなく、平面であってもよい。
なお、積み重ねられた育苗ポット1から1個ずつ取り出す際には、作業者が手作業で取り出してもよく、専用の自動装置等で機械的に取り出してもよい。特に、自動装置を用いて育苗ポット1を取り出す際には、複数個の育苗ポット1が取り出されると、装置を停止して取り除いたり、複数個取り出されて落下した育苗ポットを回収したりする必要があるため、生産性が低下する。そのため、本発明の育苗ポットを用いると、複数個取り出されることがなく、装置を停止する必要がなくなるため、効率的に作業を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
育苗ポットは、上述の形状に限ることはなく、底部が角形であってもよく、また、側部の上縁が円形の丸形タイプであってもよい。丸形タイプの育苗ポットであれば、複数個の育苗ポットを積み重ねる際には、所望の角度で向きを変えることができ、上下の突部の位置をずらすことが容易となる。
また、育苗ポットは、個別に製造して積み重ねられる単一成形タイプに限ることはなく、複数個の育苗ポットの上縁の一部が連結された状態で製造される連結タイプであってもよい。連結タイプの育苗ポットは、例えば、製造時に縦方向と横方向の列数を同じにすることで、90度向きを変えて積み重ねることができる。なお、縦方向と横方向の列数を異ならせて、反転させて180度向きを変えて積み重ねるようにしてもよい。
1 育苗ポット
10 底部
11 突部
20 側部

Claims (6)

  1. 底部と、該底部の外周から上方に延びた側部とを有する軟質の育苗ポットであって、
    前記底部に、該底部の一部分が上方に変形して形成され、かつ、上下方向に弾性変形可能な少なくとも1つの突部を備え、
    前記突部は、前記底部の外周側から中心側に向かって、漸次その幅が縮小し、かつ前記底部に対する高さが漸次低くなる形状を有し、上方からの押圧によって下方に弾性変形すると共に、前記押圧の解除によって上方に弾性復元することを特徴とする育苗ポット。
  2. 前記突部は、前記底部から前記突部を形成する起立部分を曲面とした請求項1に記載の育苗ポット。
  3. 前記突部は、前記底部の中心を通る半径方向線に対して、左右対称な形状を有する請求項1又は2に記載の育苗ポット。
  4. 前記突部を複数個形成し、隣り合う前記突部の半径方向線の間の角度がそれぞれ異なるように配置した請求項3に記載の育苗ポット。
  5. 前記突部の数を、3〜6個とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の育苗ポット。
  6. 前記底部を、上に凸となる曲面とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の育苗ポット。
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