JP5327782B2 - 二重絶縁ゲート電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

二重絶縁ゲート電界効果トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、二重絶縁ゲート電界効果トランジスタおよびその製造方法の改良に関する。
図27は、従来の二重ゲート電界効果トランジスタの構造の模式図である。
従来、第27図に示されるような第一導電形の高濃度不純物がそれぞれ導入されたソース領域(source)およびドレイン領域(Drain)と、その間にそれぞれ仮想的ソース端SEおよびドレイン端DEにおいて接して介在するチャネル領域(Channel)と、該チャネル領域のY−Z面に平行な第一の表面に第一のゲート絶縁膜(GO1)を介して接する第一のゲート電極(Gate1)および該チャネル領域のY−Z面に平行な反対側の第二の表面に第二のゲート絶縁膜(GO2)を介して接する第二のゲート電極(Gate2)とを有し、該第一のゲート電極および該第二のゲート電極とで、該チャネル領域が挟まれた二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造が、例えば、特許3543117号公報「二重ゲート電界効果トランジスタ」(特許文献1)、特開2003−163356号公報「二重ゲート・トランジスタおよびその製造方法」(特許文献2)等で知られている。
これらの二重絶縁ゲート電界効果トランジスタはいわゆる短チャネル効果を軽減できる構造として有望であると知られている。なお,ソース領域とドレイン領域はその役割を入れ替えても同様な電気特性になるようにチャネル領域に対して対称に配置されるのが通常である。図27において、ソース領域からドレイン領域に向かう方向を方向、第一のゲート電極から第二のゲート電極に向かう方向を方向、さらにX方向、Y方向で作られる平面に垂直な方向をZ方向とする。図27の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは基板上に作製されるが、基板に対するX,Y,Zの方向は任意で良い。
本発明では基板面がX−Y面に平行であると仮定しておく。チャネル領域のZ方向の長さをチャネル幅(TH)、方向の長さをチャネル長(LC)、チャネル領域の方向の長さをチャネル厚さ(TS)、ゲート電極がチャネル領域にゲート絶縁膜を介して接触している部分の方向の長さをゲート長(LG)と称する。ゲート電極材料は金属や、高濃度に不純物が導入されたポリシリコン等、電気導電率の極めて低いものが望ましく、また必ずしも同じ材料でなくても良く、第一ゲート電極と第二ゲート電極では異なる材料が用いられる場合もある。さらに、それぞれに対するゲート絶縁膜厚さをTox1およびTox2とするが、この値も必ずしも同じでなくても良い場合がある。さらに、普通にはソース領域およびドレイン領域の高濃度不純物分布は、Z方向にはほぼ一様で,方向にはある分布関数,例えばガウス分布とか誤差関数分布でそれぞれチャネル領域内に向かって減少している。したがって、通常LCはLGより小さいが明確に定義することは難しい。
図28は図27の構造のX−Y面に平行な断面図である。
通常、Z方向の断面構造は同様になるように構成されるのでどのZ座標位置での断面でも同じである。
上記のような二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは微細構造化において動作特性に悪影響を与える短チャネル効果を防止する上で適していると認められている。もちろん、そのためには図27および図28に示した素子の構造パラメータを適切に設定しなければならないことは無論である。
しかし、そうしてもチャネル長LC(ゲート長LGと言っても良い)が短くなるとトランジスタ動作がオフ状態のときのドレイン漏れ電流(オフ電流)の増大が顕在化してきた。この点は消費電力削減の観点から解決すべき問題として重要視され、その解決のために様々な提案がなされている。
上記ドレイン漏れ電流の増大は、低電源電圧化に対応するためのしきい値電圧の低下によって生じるいわゆるサブしきい値領域でのドレイン電流増加(いわゆる短チャネル効果)に一つの原因がある。
しかし、これは二重絶縁ゲート電界効果トランジスタではゲート長LGを短くすることに対応して、ゲート酸化膜厚やチャネル厚さTSを薄くすることによって短チャネル効果を防止できる。
しかし、そのような構造としても、オフ状態のドレインとゲート電極の電位によってドレイン近傍の電界が増大し,いわゆるバンド間トンネル現象(BBTと略称する)が生じ、キャリヤがチャネル領域内に発生し,過剰なドレイン電流が流れる(Gate Induced Drain Leakage、すなわち、GIDLと呼ばれている)ことに起因するオフ電流の増加現象がある。特に二重絶縁ゲートMOSトランジスタのようにチャネル領域が電気的に浮遊状態にある場合には通常の電流を担うキャリヤ1とは反対導電形のキャリヤ2がチャネル領域内に蓄積し,そのためソース領域からのキャリヤ1の注入が増加することによりその増大現象は通常の電界効果トランジスタより深刻である。
このGIDLによる過剰なドレイン電流増加を軽減するためにはオフ状態におけるドレイン近傍の電界の強さを軽減してやれば良い。その一方法として、図29のようにゲート電極端とソースまたはドレインへの不純物導入端とをある距離(Lu)を置いて離す(アンダーラップ構造)ことが下記非特許文献1乃至4等で提案されている。
図29は、従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるアンダーラップの概念図である。X軸は図28のソース(Source)からドレイン(Drain)へ向かう方向の距離を表す。Y軸は不純物濃度のゼロからの値を表す。
すなわち、ドレイン領域の高不純物濃度導入孔端と低電位が印加されているゲート電極端をアンダーラップ長Luだけ離す(通常はソース領域においても同様構造にしている)ことによってゲート電極端付近でのドレイン領域不純物濃度を低くし、その結果ほぼ電源電圧に等しい電位がドレインに印加されたときに、ドレイン領域近傍のゲート電極下の電界を低下させることができるわけである。
図30は、二次元デバイスシミュレータ(atlas)により計算したゲート電圧Vg対ドレイン電流Id特性の例である。ただし、ゲート長LGは100nm、チャネル厚さTSは10nm、ゲート酸化膜厚はTox1=Tox2=Tox=2nmとした。
横軸はVg(電圧値)を表す。縦軸はId(A/μm)を表す。図30は、Luが0、5、10、15、20、25、30(nm)の場合のId−Vg特性を示す。図30のId−Vg(FLG100.G10)特性の値は、Luの値が増加するにつれて同じVgの値におけるId値が小さくなる傾向を示す。
図30のId−Vg(FLG100.G10)特性の値を下記表1に示す。
ソースおよびドレイン領域の不純物はn形で、不純物濃度分布は特性長10nm(不純物濃度が1/10に減少する距離)のガウス分布とし、X方向には一様で、導入孔端からチャネル領域方向(Y方向)に減少していくとした。元々のチャネル領域の不純物濃度は均一で,N形、1017/cmとしたが、この値程度以下であれば特性の違いはほとんどない。またP形ないし不純物濃度無しでも良い。温度は300Kとした。さらにドレイン電圧Vdは電源電圧(図30の場合は1V)に等しいと、第一ゲート電極と第二ゲート電極は同じ電位が印加されているものとする。さて、図30に示されるように、BBTが無ければ、ゲート電圧を下げていくとしきい値電圧(約0.3V)以下でドレイン電流Idは図30の破線で示すように指数関数的に、Sファクター(ドレイン電流を一桁変化させるに要するゲート電圧変化量)が約60mV/桁で減少していく。このSファクターの値は温度300Kでの理論下限値に極めて近い。短チャネル効果が顕著であればSファクターは大きくなる。すなわち、上記バイスパラメータは二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの短チャネル効果を防止する一例となっていると言える。
しかし、実線のようにBBTのためゲート電圧がオフ電位(0V)付近で指数関数減少傾向から外れ、一定または増加傾向が見られる。この現象がGIDL効果で、ドレイン漏れ電流を増加させるので好ましくない現象である。この現象は、第一ゲート電極と第二ゲート電極が別々の電位が印加される場合においてもドレインが高電位な状態で二重絶縁ゲート電界効果トランジスタをオフにするようなゲート電位とするときにも生じる。
図31はソースおよびドレイン領域の不純物濃度分布は特性長が5nmとした同様なゲート電圧Vg対ドレイン電流Id特性の例である。この場合もGIDL効果が見られるが、そのLu増加に対する改善効果は図30よりも大きい。
図31のId−Vg(FLG100.G10)特性の値を下記表2に示す。横軸はVg(電圧値)を表す。縦軸はId(A/μm)を表す。図31は、Luが0、5、10、15、20、25、30(nm)の場合のId−Vg特性を示す。図31のId−Vg(FLG100.G05)特性の値は、Luの値が増加するにつれて同じVgの値におけるId値が小さくなる傾向を示す。
しかし、いずれの場合でもオン電流(図31ではVd=Vg=1.0Vのドレイン電流)はLuの増加とともに減少している。これらの傾向をよりはっきり示すために、図32にそれぞれオフ電流(ここではVg=0V,Vd=1.0V)とオン電流(Vd=Vg=1.0Vのドレイン電流)のLu依存性をLu=0の場合で規格化して示す。
図32のIoff−Lu(LG100.G10,LG100.G05)特性の値を下記表3に示す。横軸はLu(nm)の値で、縦軸は規格化したIoff(A)の値を表す。特性長:10nm(G10)の特性は、Luが0から15までの間、傾きがほぼ一定で漸減し、Luが15から30の間、ほぼ横ばいで低下する傾向を示す。特性長:5nm(G05)の特性は、Luが0から10までの間、漸減し、Luが10から30の間、ほぼ横ばいで低下する傾向を示す。
特許第3543117号公報 特開2003−163356号公報 Y.K.Choi,D.Ha,T.J.King,and J.Bokor: "Investigation of Gate−Induced Drain Leakage(GIDL) Current in Thin Body Devices",Jpn.J.Appl.Phys.Vol.42(2003)pp.2073−2076. V.Trivedi,J.G.Fossum,and M.M.Chowdhury:"Nanoscale FinFETs With Gate−Source/Drain Underlap", IEEE Trans. on Electron Devices,Vol.52,No.1,2005,pp.56−62. K.Tanaka,K.Takeuchi, and M.Hane:"Practical FinFET Design Considering GIDL for LSTP(Low Standby Power) Devices",IEDM 2005,pp.1001−1004. K.Tanaka,K.Takeuchi,and M.Hane:"Source/Drain Optimization of Double Gate FinFET Considering GIDL for Low Standby Power Devices",IEICE,Electron,Vol.E90−C,No.4 April,2007,pp.842−847.
図32に示されるように、GIDLによるドレイン漏れ電流(オフ電流)はLuが大きいほど低下するが、ソース,あるいはドレイン寄生抵抗の増加や、ゲート電極によるドレイン電流の制御性が低下することが原因で、いわゆるオン電流が図33に示すように低下する欠点が生じる。
図33のIon−Lu(FLG100.G10)特性の値を下記表4に示す。横軸はLu(nm)の値で、縦軸はLu=0の値を基準にして規格化したIon(A)の値を表す。特性長:10nm(G10)および5nm(G05)の特性は、Luが増加するにつれて傾きがほぼ一定で漸減する傾向を示す。
具体的にはオフ電流を2桁程度小さくするためにはLuを10ないし15nmとする必要があるが、そうするとオン電流は93%程度ないし85%程度に低下してしまうことが分かる。そのため動作速度の低下などがあり、好ましくない。そこで、短チャネル効果を防止した二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、出来るだけ小さいLuで、オン電流の低下を押さえつつGIDLによるドレイン漏れ電流を低下させることが望ましい。すなわち、LuがゼロであってもGIDL現象を従来法より軽減できる改良された二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造が望まれる。
本発明の目的は、高電位がドレインに印加された状態で、短チャネル効果が防止された構造の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタをオフ状態とするときのドレイン漏れ電流の増加を抑制し、かつ従来手法よりもオン電流の低下を小さくできる改良された素子構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、ソース領域およびドレイン領域と、前記ソース領域およびドレイン領域間に前記ソース領域およびドレイン領域に接して設けたチャネル領域と、前記チャネル領域の第一の表面とその第一の表面に連接する前記ソース領域およびドレイン領域の第一の側面とにそれぞれ接して形成された第一のゲート絶縁膜と、前記チャネル領域の前記第一の表面に対向する第二の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の前記第一の側面に対向する第二の側面とにそれぞれ接して形成された第二のゲート絶縁膜と、前記第一のゲート絶縁膜を挟んで前記チャネル領域の前記第一の表面に対向して形成された第一のゲート電極と、前記第二のゲート絶縁膜を挟んで前記チャネル領域の前記第二の表面に対向して形成された第二のゲート電極とを有する二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、
前記第一および第二のゲート絶縁膜の前記チャネル領域に接する領域を、中央部の領域と、前記中央部の領域より前記ソース領域側の第1の領域と、前記中央部の領域より前記ドレイン領域側の第2の領域とに分けたとき、前記第一および第二のゲート絶縁膜は、前記中央部の領域における膜厚が、前記第1および第2の領域における膜厚とそれぞれ比較して相対的に薄く形成されていることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法は、SOI基板の表面のシリコン結晶層の上に絶縁膜層及び窒化膜層を積層した構造の半導体基板に対して、深さが少なくとも前記SOI基板の裏面絶縁膜層の表面に達し、かつ、それぞれ前記シリコン結晶層、絶縁膜層及び窒化膜層が積層された、島状半導体結晶領域とその島状半導体結晶領域を囲む周囲半導体結晶領域とに分離するための第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、前記島状半導体結晶領域および前記周囲半導体結晶領域の前記第1の溝内に露出した各シリコン結晶層の側面に、壁状の第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、前記第1の絶縁膜形成工程後の前記第1の溝を導電体層で埋め込んだ後、その導電体層内に第2の溝を形成して、前記島状半導体結晶領域に一部が接続され、かつ、前記周囲半導体結晶領域の前記第1の絶縁膜と離間する前記導電体層による平面が四角形状の2つの導体膜を同じ直線上に対向して形成する導体膜形成工程と、前記第2の溝内に露出した前記2つの導体膜の側面に、それぞれ窒化膜壁又はシリサイド壁を形成する壁形成工程と、前記島状半導体結晶領域のうち、前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁が側面に形成された前記2つの導体膜で挟まれた領域部分以外の2つの部分領域に、高濃度不純物をそれぞれ導入してドレイン領域およびソース領域を形成するとともに、前記2つの導体膜で挟まれた前記領域部分をチャネル領域として形成する不純物導入工程とを含む。
更に、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法は、前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁が側面に形成された前記2つの導体膜の表面は露出させて前記第2の溝内に第2の絶縁膜を埋め込む絶縁膜埋め込み工程と、側面に形成された前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁を残して前記2つの導体膜を除去して、除去したその2つの導体膜の部分に2つの第3の溝を形成して、その第3の溝内に前記チャネル領域に相当する前記島状半導体結晶領域の領域部分のうち長さ方向の中央部分を含む一部の領域部分のシリコン結晶層の側面に形成されている壁状の前記第1の絶縁膜を露出させる第3の溝形成工程と、2つの前記第3の溝内に露出した壁状の前記第1の絶縁膜の領域部分を除去して、前記チャネル領域に相当する前記島状半導体結晶領域の領域部分のうちの一部分のシリコン結晶層の側面を前記第3の溝内に露出させるとともに、2つの前記第3の溝内に露出していない前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に形成された前記第1の絶縁膜はそのまま残す工程と、2つの前記第3の溝内に露出した前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に前記第1の絶縁膜よりも膜厚が薄い第3の絶縁膜をそれぞれ形成する第3の絶縁膜形成工程と、2つの前記第3の溝内に露出した前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁をそれぞれ除去して、前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁の厚さ分拡大した2つの第4の溝を形成する第4の溝形成工程と、2つの前記第4の溝内に導電体材料を埋め込み、第一のゲート電極および第二のゲート電極を形成するゲート電極形成工程とを含む。
そして、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法は、前記チャネル領域の第一の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の第一の側面とにそれぞれ接して形成された第一のゲート絶縁膜と、前記チャネル領域の第二の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の第二の側面とにそれぞれ接して形成された第二のゲート絶縁膜とを、
前記チャネル領域に接する領域内の中央部の領域において前記第3の絶縁膜により形成し、前記中央部の領域より前記ソース領域側の少なくとも前記チャネル領域に接する第1の領域と、前記ドレイン領域側の少なくとも前記チャネル領域に接する第2の領域のそれぞれにおいて前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に形成された、前記第3の絶縁膜より膜厚が厚い前記第1の絶縁膜により形成したことを特徴とする。
従来構造ではゲート絶縁膜の厚さがほぼ一定であった。そのため、両ゲート電極端部チャネル領域のドレイン領域近傍で高電界が発生し易く、バンド間トンネル現象でドレイン電流の増大(GIDL)が見られた。
本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタは、絶縁ゲートのソース側およびドレイン側のゲート酸化膜厚を厚くすることによってゲート電極端での半導体領域表面部分の電界を弱め、バンド間トンネル電流によるキャリヤの増加を弱める。
その結果、オフ電流増加を抑制することができる。かつ、大部分のゲート絶縁膜は薄いままなので、オン電流の低下も防ぐことができる。
本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法は、ゲート領域、チャネル領域、ドレイン領域およびソース領域を基板に溝を設けて島状領域として形成することにより、前記領域の側壁にゲート絶縁膜を製造容易で精度良く形成することができる。
本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造の模式図である。
図2は、図1に示した本発明における二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造のX−Y平面に平行な面での断面図である。ただし、X−Y−Zの座標軸は図1と同様にとる。図1、図2において、半導体結晶からなり、高濃度不純物がそれぞれ導入されたソース領域(Source)とドレイン領域(Drain)間に挟まれ、低濃度不純物が導入された半導体結晶からなる領域がチャネル領域であり、SEおよびDEはチャネル領域のソース領域側の端部、およびドレイン領域側の端部をそれぞれ示す。その間の長さLCがチャネル長である。従来例でも説明したようにSEおよびDEの位置を厳密に決めるのは困難であるが、そのようなものは存在する。チャネル領域は第一ゲート絶縁膜(GO1)を介して第一ゲート電極(Gate1)に面し、また第二ゲート絶縁膜(GO2)を介して第二ゲート電極(Gate2)に面し、第一ゲート電極と第二ゲート電極によりチャネル領域が挟まれた二重絶縁ゲート電界効果トランジスタが構成されている。LGはゲート長でありGate1およびGate2で等しいと仮定しているが、異なる場合もあり得る。TSはチャネル領域の厚さ、THはチャネル領域の幅である。
第一のゲート絶縁膜(GO1)はチャネル領域中央部で厚さの薄い部分(厚さはTox1)とドレイン領域側の厚さの厚い部分(厚さはTtod1ゲート電極端からの長さはTGOd1)と、ソース領域側の厚さの厚い部分(厚さはTtos1ゲート電極端からの長さはTGOs1)とからなり、同様に、第二のゲート絶縁膜(GO2)はチャネル領域中央部で厚さの薄い部分(厚さはTox2)とドレイン領域側の厚さの厚い部分(厚さはTtod2ゲート電極端からの長さはTGOd2)と、ソース領域側の厚さの厚い部分(厚さはTtos2ゲート電極端からの長さはTGOs2)とからなる。
換言すると、第一および第二のゲート絶縁膜(GO1およびGO2)は、それぞれチャネル領域中央部でそれに対向する領域の厚みが薄く、ソース領域側のゲート電極端部からチャネル領域側およびドレイン領域側のゲート電極端部からチャネル領域側において対向する厚みを前記チャネル領域中央部のそれに比べて厚くする。
本発明の効果を示すために、アンダーラップがゼロ(Lu=0)の場合について、二次元デバイスシミュレータ(商標名:atlas、シルバコ社)によりゲート電圧Vg対ドレイン電流Id特性を計算し、オフ電流(Ioff)とオン電流(Ion)を一様厚さのゲート酸化膜を有する構造の場合(FGで標記、第4図の特性では、Lu=0の場合)と比較した。すなわち、Tox1=Tox2=Tox=2nm、LG=100nm、TS=10nm、ソース領域およびドレイン領域の不純物分布はガウス分布で、特性長は10nm(G10と標記する)である。また、
TGOs1=TGOs2=TGOd1=TGOd2=TGO、
Ttos1=Ttos2=Tdod1=Tdod2=Tto、
とした。厚いゲート酸化膜部分はドレイン領域側のみで十分なはずではあるが、回路配線、素子配置の自由度を増すために、両側に設けておくのが都合良いし、ソースとドレインを入れ替えても同様な特性が得られるよう上記のように設定するのが望ましい。
図3は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は10nm(G10で示す)の場合である。横軸は「規格化したTto」値、すなわち、「Normalized Tto」を表し、縦軸はフラットゲートのIoffで規格化したIoff値を表す。但し、「規格化したTto」は、「Tto」を「Tox」で規格化した「Tto/Tox」を意味する。
LG100でG10の場合の規格化Ioff−規格化Tto特性は、TGO05特性、TGO10特性、TGO30特性、TGO25特性、TGO20特性、TGO15特性の順で、Y軸の値が小さくなる傾向を示す。
図3のNormalized Ioff vs Normalized Tto(LG100.G10)特性の値を下記表5に示す。
図3はオフ電流についての計算結果である。縦軸はFGのオフ電流で規格化した本発明の構造のオフ電流で、横軸は本発明における厚いゲート酸化膜部分の厚さTtoを薄いゲート酸化膜部分の厚さToxで規格化した値を示す。
また、厚いゲート酸化膜のチャネル中央方向への長さTGOをパラメータとして示している。例えば、TGO05とはTGO=5nmの場合を示す。TGO=5nmないし30nmにおいて、Ttoを増加するとオフ電流は減少させることができる、すなわち規格化オフ電流を1以下にできることが示されたが、特にTGOを15nm以上で二桁程度の減少効果が得られることが分かる。
また、その場合、Tto/Toxは1.75程度が最適で、その値のあたりが最小値となっている。TGOが20nm以上で、オフ電流が15nmの場合に比べてわずかではあるが増加するのは短チャネル効果が見え始めているためと考えられる。これは、厚いゲート酸化膜では短チャネル効果を十分防止できないことによる。
以上の結果は、本発明の構造とすることによって、オフ電流を減少させることができるが、その効果を最大にするにはTGOおよびTtoの値に最適値があることを示している。
図4は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は10nm(G10で示す)の場合である。横軸は規格化したTto(Tto/Tox)値を表し、縦軸はフラットゲートのIonで規格化したIon値を表す。Ion(TGO05)特性、Ion(TGO10)特性、Ion(TGO15)特性、Ion(TGO20)特性、Ion(TGO25)特性、Ion(TGO30)特性の順でY軸の値が小さくなる傾向を示す。
図4のNormalized Ion vs Normalized Tot/Tox(LG100.G10)特性の値を下記表6に示す。
図4はオン電流に対する同様計算結果である。オン電流はTtoを増加させるほど減少し、またTGOが大きいほど減少効果は顕著になることが示されている。図3の結果では、TGOが15nm、Tto/Toxが1.75でオフ電流は二桁程度以下に減少できているが、その場合、この図4によればオン電流の減少は高々2%程度にすぎないことが分かる。すなわちできるだけ小さいTGOとTtoを用いてオフ電流を所望の値に減少させることが重要であり、そうすれば、同じようにオフ電流を減少させても、オン電流の低下は本発明の方が小さいことが示されている。
図5は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は5nm(G05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIoffで規格化したIoff値を表す。TGO05特性は、他のTGO10特性、TGO15特性、TGO20特性、TGO25特性およびTGO30特性より同じX軸の値におけるY軸の値が大きくなる傾向を示す。
図5のNormalized Ioff vs Normalized Tto(LG100.G05)特性の値を下記表7に示す。
図6は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は5nm(G05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIonで規格化したIon値を表す。Ion(TGO05)特性、Ion(TGO10)特性、Ion(TGO15)特性、Ion(TGO20)特性、Ion(TGO25)特性、Ion(TGO30)特性の順で同じX軸の値におけるY軸の値が小さくなる傾向を示す。
図6のNormalized Ion vs Tot/Tox(LG100.G05)特性の値を下記表8に示す。
さて、ソース領域、ドレイン領域の不純物濃度分布の特性長を5nmした場合は、図5および図6の結果が得られる。この場合、同じTGOの値でも最小減少値は小さくなっているが、Ttoに対する依存性は緩やかになっている。さらにオフ電流を二桁程度減少するにはやはりTGOは15nm以上、Tto/Toxは1.75以上とすれば良いことがわかる。その場合、オン電流の減少は97%程度に留まっていることが図6からわかる。すなわち、ソース領域、ドレイン領域の不純物濃度分布の特性長を1/2としても本発明はオフ電流を減少させる場合において、従来法よりオン電流の低下を小さくできる利点を有すると言える。
上記、実施例ではゲート長が100nmと現在では比較的長いと言えるものについて示した。そこで、ゲート長のみを1/2の50nmとした場合について、適用した実施例を以下に示す。
図7は、従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるドレイン電流(Id)対ゲート電圧(Vg)特性をシミュレーションにより求めた図である。アンダーラップ長LuをパラメータにとりGIDLに対する効果を示している。ゲート長は50nm(FLG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)である。
横軸はVg(電圧値)を表す。縦軸はId(A/μm)を表す。図7は、Luが0、5、10、15、20、25、30(nm)の場合のId−Vg特性を示す。図7のId−Vg(FLG100.G10)特性の値は、Luの値が増加するにつれて同じVgの値におけるId値が小さくなる傾向を示す。
図7のId−Vg(FLG050.G10)特性の値を下記表9に示す。
図8は、図7と同様な図である、ドレイン領域およびソース領域の高濃度不純物分布の特性長を5nm(G05で示す)にした場合を示している。
横軸はVg(電圧値)を表す。縦軸はId(A/μm)を表す。図8は、Luが0、5、10、15、20、25、30(nm)の場合のId−Vg特性を示す。図8のId−Vg(FLG100.G10)特性の値は、Luの値が増加するにつれて同じVgの値におけるId値が小さくなる傾向を示す。
図8のId−Vg(FLG050.G05)特性の値を下記表10に示す。
図9は、図7および図8の従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オフ電流のアンダーラップ長依存性を示す。横軸はLu(nm)の値で、縦軸はLu=0の場合を基準にして規格化したIoff(A)の値を表す。特性長:10nm(G10)の特性は、Luが0から15までの間、傾きがほぼ一定で漸減し、Luが15から30の間、ほぼ横ばいで低下する傾向を示す。特性長:5nm(G05)の特性は、Luが0から10までの間、漸減し、Luが10から30の間、ほぼ横ばいで低下する傾向を示す。
図9のNormalized Ioff−Lu(LG050.G10,LG050.G05)特性の値を下記表11に示す。
まず、この場合の従来構造の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ(FLG050と略称する)のId−Vg特性のアンダーラップ長(Lu)依存性を図7および図8に示す。図7はソース領域、ドレイン領域の不純物分布の特性長が10nm(G10)、図8は5nm(G05)の場合を示しているが、短チャネル効果がより強くでた特性となっていて、特にLU=0の場合が顕著で、GIDL効果も加わって、オフ電流が大きくなっている。しかし、Luを増加していくと短チャネル効果とGIDL効果の両方を抑制できていることも示されている。これを、見やすく示した図が図9である。Lu=5nmで一桁、Lu=10nm程度で二桁程度のオフ電流減少が可能であることが示されている。
図10は、図7および図8の従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オン電流のアンダーラップ長依存性を示す。横軸はLu(nm)の値で、縦軸はLu=0の場合を基準にして規格化したIon(A)の値を表す。特性長:10nm(G10)および5nm(G05)の特性は、Luが増加するに従って傾きがほぼ一定で漸減する傾向を示す。
図10のNormalized Ion−Lu(LG050.G10,LG050.G05)特性の値を下記表12に示す。
しかしながら、前述したようにLuを増加するとオン電流の減少が大きくなってしまうことがやはり欠点である。この点を示した図が図10である。例えば、図9をみるとオフ電流を二桁程度減少させるにはLuを10nm程度以上にする必要があるが、そうすると図10からオン電流は90%以下に減少してしまい、その結果動作速度の向上が期待通りにいかないと言うことが懸念される。
図11は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIoffで規格化したIoff値を表す。規格化したTto値が1.5以上の領域において、Ioff(TGO15)特性、Ioff(TGO05)特性、Ioff(TGO10)特性の順でY軸の値が低下する傾向を示す。
図11のNormalized Ioff vs Normalized Tot(LG050.G10.Lu05)特性の値を下記表13に示す。
図12は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIonで規格化したIon値を表す。Ion(TGO05)特性、Ion(TGO10)特性、Ion(TGO15)特性の順で同じX軸の値におけるY軸の値が小さくなる傾向を示す。
図12のNormalized Ion vs Normalized Tot(LG050.G10,Lu05)特性の値を下記表14に示す。
この点を解決するには本発明の構造をなるべく小さいLuの構造に適応すれば、両方の効果で、オン電流の減少を少なくかつ所望のオフ電流の減少を達成できる。例えば、図11に、本発明の構造をLu=5nmとして適用したとき、ソース領域、ドレイン領域の不純物分布の特性長が10nm(G10)の場合に、規格化したオフ電流の規格化したTot依存性を示すが、Lu=5nm、TGO=10nm、Tto/Tox=1.5とすれば、オフ電流は約0.18倍に減少できる。一方で、図9をみると、Lu=5nmで、オフ電流はLu=0のFG構造の場合に比べて、約一桁減少するから、総合すると、本発明をLu=5nmの場合に適用すれば約二桁近くのオフ電流の減少が可能である。一方、オン電流は図10からLu=5nmでは5%程度の低下で留まっており、さらに本発明の構造では図12から、さらにその約98.6%となっていることが分かる。これは、Lu=0のFG構造の場合に比べてほとんど95%のオン電流が得られていると言ってよい。
図13は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は5nm(G05で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIoffで規格化したIoff値を表す。Ioff(TGO05)特性、Ioff(TGO10)特性およびIoff(TGO15)特性は、ほとんど同じ傾向を示す。
図13のNormalized Ioff vs Normalized Tot(LG050.G05.Lu05)特性の値を下記表15に示す。
図14は、本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は5nm(G05で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。横軸は規格化したTto値を表し、縦軸はフラットゲートのIonで規格化したIon値を表す。Ion(TGO05)特性、Ion(TGO10)特性、Ion(TGO15)特性の順で同じX軸の値におけるY軸の値が小さくなる傾向を示す。
図14のNormalized Ion vs Normalized Tot(LG050.G05.Lu05)特性の値を下記表16に示す。
ソース領域、ドレイン領域の不純物分布の特性長が5nm(G05)の場合にも同様効果が得られる。図13および図14に本発明の構造をLu=5nmとして適用した場合の、オフ電流およびオン電流の規格化したTot依存性を示すが、上記と同様な各数値でオフ電流は二桁減少でき、オン電流は約5%の減少に留めることができる。
さて、図29のような本発明の構造を得るための製造法は任意ではあるが、厚いゲート酸化膜のチャネル方向に沿った長さ、TGOなどはゲート長LGよりも小さくしなければならない。通常、最小ゲート長LGはリソグラフィー技術を用いて製造可能な最小寸法とするので、TGOにその最小寸法を適用するわけにはいかない。ゲート長LGが製造可能な最小寸法より長くなり、その技術レベルによる最高性能が発揮できなくなるからである。したがって、リソグラフィー技術を用いずにLGより小さな寸法のTGOを実現しなければならず、また製造工程での寸法変動などによる悪影響を最小限にするために厚いゲート酸化膜部分はゲート電極に自己整合で作製できる工程が望ましい。そのために、特許第3488916号の製造方法を改良した製造工程例を以下に示す。
図15は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための基板上に積層した積層体断面図である。
図16は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(1)の主要部概略図である。図23(16)(a)は平面図、図23(16)(b)は図23(16)(a)のX−X断面図である。
まず、図15のようにシリコン基板100、その表面に設けられた裏面酸化膜層200および裏面酸化膜層200の表面に形成されたシリコン結晶層300からなるSOI基板を用意し、シリコン結晶層300の表面に酸化膜層400、さらにシリコン窒化膜層500を形成する。
次に図16(a)の平面図に示されるように、溝600を形成し、シリコン結晶層300を、溝で周りを囲まれて島状に形成された部分と周囲部分とに分離形成する。このとき同時に酸化膜層400、さらにシリコン窒化膜層500も同様分離されて形成される。図16(b)にはそのX−X断面を示す。溝600はシリコン窒化膜層500の表面から少なくとも裏面酸化膜層200の表面までの深さを有する。シリコン結晶層300は周囲部分301と島状部分302とに分離される。シリコン窒化膜層500の、島状シリコン結晶層302の上部に残された部分が502であり、周囲部分301上に残された部分が501である。同様に、酸化膜層400の周囲部分上に残された部分が401と島状部分上に残された部分が402である。このとき、シリコン結晶層300の周囲部分301と島状シリコン結晶層302の側面部は溝600に露出している。なお、図16では一つの島状シリコン結晶層が溝600で囲まれた例を示しているが、複数個の同様島状シリコン結晶層が溝600で囲まれ、かつそれらは互いに溝600で分離されているものとしてもよい。この場合、それぞれの島状シリコン結晶層には以下に示す工程を用いて、本発明の構造の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成できる。
図17は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(2)の主要部概略図である。図24(17)(a)は平面図、図24(17)(b)は図24(17)(a)のX−X断面図である。
図18は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(3)の主要部概略図である。図25(18)(a)は平面図、図25(18)(b)は図25(18)(a)のX−X断面図である。
次に、図17(a)および図17(b)に示されるように、前記周囲部分301および島状部分302の側面部を酸化してそれぞれ溝内から見て壁状の酸化膜層700および701を形成する。その後、前記SOI基板表面上の全面に多結晶シリコン層を堆積する。このとき、溝600が完全に埋められるようにこの多結晶ポリシリコン層の厚さを調整する。そうすると、厚さはほぼ同じであるが凹凸のついた多結晶ポリシリコン層がSOI基板表面に形成されるが、これをCMP(化学機械研磨)法などの平坦化工程で平坦化し、図18(a)および図18(b)に示されるように、溝600が多結晶シリコン800で埋められ、その他の部分は表面から除去された構造を得ることできる。このとき、シリコン窒化膜層501および502はCMPストッパーとして作用するので、多結晶シリコン800の表面の裏面酸化膜層表面からの高さはシリコン窒化膜層501および502のそれらとほぼ一致する。また、多結晶シリコン領域800は、微結晶ポリシリコン領域やアモルファスシリコン領域でも良い。後者の方が加工後より滑らかな側面部分が得られる。
図19は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(4)の主要部概略図である。図19(a)は平面図、図19(b)は図19(a)のX−X断面図である。
次に、表面全面に酸化膜層411を堆積し、さらにリソグラフィー工程のレジスト膜を塗布する。
その後、島状領域(シリコン結晶層302、その上の酸化膜層402およびその上のシリコン窒化膜層502からなる)の平面パターンを横断し、かつ周辺部分が溝の平面パターン内に留まるようなマスクパターン(図18(b)では矩形)にレジスト膜を加工して残し、これをマスクとして酸化膜層411を除去する。
さらに、同マスクを用いて多結晶シリコン領域800の一部を除去し、図19(a)のような平面形状に示されるように、新たに溝601を形成し、また前記マスクパターン下の多結晶シリコン部分810および811を残存させる。このソース領域からドレイン領域方向(Y方向)への長さは希望のゲート長を定義する。図19(a)のX−X断面を図19(b)に示す。900は上記レジストマスクパターンの断面形状である。この工程では、シリコン窒化膜502、酸化膜層700および701が多結晶シリコン領域800の除去工程におけるシリコン結晶層301および302に対する保護マスクとして作用するのでそれらが同時に除去されることは無い。溝601の深さは溝600の深さと同様とする。
図20は、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(5)の主要部概略図である。図20(a)は平面図、図20(b)は図20(a)のX0−X0断面図、図20(c)は図20(a)のX1−X1断面図、図20(d)は図20(a)のY−Y断面図をそれぞれ示す。
次に、図20(a)に示すように、図19(a)、(b)に示した溝601に露出した多結晶シリコン部分810および811の側面部を直接窒化して窒化膜壁520および521をそれぞれ形成する。なお、窒化膜壁の代わりとしてシリサイド壁でもよい。以下は窒化膜壁の場合について説明を続けるが、シリサイド壁でも同様である。図19の溝601は少し変形し図20に示すように溝621となる。周囲部分のシリコン結晶層301および島状部分のシリコン結晶層302は酸化膜401,402、701で保護されているので窒化されない。また多結晶シリコン部分810および811の表面部分は酸化膜411で保護されているので表面の周囲部分は窒化されるが内部は窒化されずに残る。多結晶シリコン部分810および811の溝に面した側面部はこのほぼ同じ厚さのシリコン窒化膜層520および521でそれぞれ壁状に覆われ、図20(a)〜(d)に示したように、それぞれ多結晶シリコン領域820および821と変形する。その厚さは厚いゲート酸化膜部分の長さを決めることになり、これを工程の変動範囲内ですべて自己整合的に同じ長さとすることができる。
次に、この段階でソース領域およびドレイン領域を形成するための高濃度不純物導入を斜めイオン注入などで行う。高濃度不純物は酸化膜701を通過して結晶シリコン層302に導入されるが多結晶シリコン領域820およびシリコン窒化膜層520と多結晶シリコン領域821およびシリコン窒化膜層521に挟まれた結晶シリコン層302の部分(チャネル領域となる)にはこれらが保護マスクとなるので導入されず、また結晶シリコン層302の表面部分は酸化膜層402、シリコン窒化膜層502および酸化膜層411で保護マスクとなるので高濃度不純物は導入されない。斯くして、ソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域が島状結晶シリコン層302に形成される。
図21は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(6)の主要部概略図である。図21(a)は平面図、図21(b)は図21(a)のX0−X0断面図、図21(c)はX1−X1断面図、図21(d)はY−Y断面図である。
次に、全表面に酸化膜を堆積する。このとき、溝621が完全に埋められるようにする。その後、CMPで平坦化を行うと図21に示されるように、溝621が酸化膜420で埋められた構造を得る。そのCMPストッパーはシリコン窒化膜層501および502である。多結晶シリコン領域820および821の表面は露出される。
図22は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(7)の主要部概略図である。図22(a)は平面図、図22(b)はのX0−X0断面図、図22(c)はY−Y断面図である。
次に、図22(a)乃至(c)のように前記多結晶シリコン領域820および821の表面から始めて多結晶シリコンをすべて除去し、新たな溝630および631をそれぞれ形成する。溝630および631には島状結晶シリコン層302の側面に形成されている壁状の酸化膜701の一部をそれぞれ710および711のように露出させる。
図23は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(8)の主要部概略図である。図23(a)は平面図、図23(b)はのX0−X0断面図、図23(c)はX1−X1断面図である。
次に、前記のように露出した酸化膜部分710および711を除去し、図23(a)および(b)に示すように島状結晶シリコン層302の側面を溝632および633に露出させる。この露出した島状結晶シリコン層302の側面部を同図(b)に示すように、それぞれ310および311とする。同時に図23(b)のように酸化膜層402の溝630および631に露出した一部分、および酸化膜420の表面の一部分が除去される。溝632および633は溝630および631に除去された酸化膜710および711部分および除去された酸化膜層402の一部分が溝として加わり、新たに形成された溝をそれぞれ示す。図23(c)は図23(a)のX1−X1断面図を示すが、溝632および633以外の部分は酸化膜層701の一部が残され、例えばソース領域側の部分が704、図23(a)に示されているドレイン領域側の部分が705、として二分されて残存することを示している。
図24は、本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(9)の主要部概略図である。図24(a)は平面図、図24(b)は図24(a)のX0−X0断面図を示す。
次に、島状結晶シリコン層302の溝632および633にそれぞれ露出した310および311部を酸化して薄いゲート酸化膜720および721をそれぞれ形成する。薄いゲート酸化膜720および721と島状結晶シリコン層302の界面をそれぞれ312および313とする。312および313間はチャネル領域となり、その厚さは元々の島状結晶シリコン層302の厚さより少しではあるが薄くなる。すなわち、チャネル領域の厚さはソース領域およびドレイン領域の厚さより薄くなっていると言える。
図25は、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(10)の主要部概略図である。図25(a)は平面図、図25(b)は図25(a)のX0−X0断面図、図25(c)は図25(a)のX1−X1断面図である。
次に、表面より図24に示したシリコン窒化膜層501および502を除去し、側面よりシリコン窒化膜壁520および521を除去する。その結果、図25(a)および(b)のように溝632および633がシリコン窒化膜壁の厚さだけ拡大し、それぞれ新たな溝634および635が形成される。図25(a)に示されているように、溝634および635はそれぞれチャネル領域中央部の薄いゲート酸化膜720および721とソース領域側およびドレイン領域側端部の厚いゲート酸化膜(704および705の一部からなる)を介してシリコン結晶領域302の側面に面している。そのソース領域からドレイン領域に至る方向(Y方向)の長さは、最初に形成した多結晶シリコン部分810および811の長さとほぼ等しくなり、希望のゲート長にほぼ等しくなる。図25(b)は溝634および635をX方向に、かつ薄いゲート酸化膜部分720および721を横断する断面図を示している。図25(c)は図25(a)のX1−X1断面図を示すが、例えばソース領域側の結晶シリコン層302の側面部には厚い酸化膜704が壁状に残されていることを示している。
図26は、本発明の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(11)の主要部概略図である。図26(a)は平面図、図26(b)は図26(a)のX0−X0断面図、図26(c)は図26(b)のZ−Z断面図である。
次に、全面にゲート電極の材料、金属等導電性の良いもの、を堆積し、溝634および635を完全に埋め込むようにする。溝以外に堆積されたゲート金属材料はCMPで平坦化して除去する。そうすると図26(a)および(b)に示されるように、結晶シリコン層302およびその側面に設けられた薄いゲート絶縁膜720および721、および厚いゲート絶縁膜(704の一部および705の一部)を挟んで互いに分離されたゲート電極820および821がそれぞれ形成される。図26(c)は図26(b)のZ−Z断面を示し、図1および図2に示す本発明の構造が得られることを示している。なお303および304はチャネル領域とソース領域およびドレイン領域との境界を示す。
本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造の模式図である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造のX−Y平面に平行な面での断面図である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は10nm(G10で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は10nm(G10で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は5nm(G05で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は100nm(LG100で示す)、特性長は5nm(G05で示す)の場合である。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるドレイン電流(Id)対ゲート電圧(Vg)特性をシミュレーションにより求めた図である。アンダーラップ長LuをパラメータにとりGIDLに対する効果を示している。ゲート長は50nm(FLG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)である。 図7と同様な図である、ドレイン領域およびソース領域の高濃度不純物分布の特性長を5nm(G05で示す)にした場合を示している。 図7および図8の従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オフ電流のアンダーラップ長依存性を示す。 図7および図8の従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オン電流のアンダーラップ長依存性を示す。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は10nm(G10で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オフ電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は5nm(G05で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。 本発明における二重ゲート電界効果トランジスタ構造の規格化オン電流の規格化された厚いゲート酸化膜厚に対する依存性であって、厚いゲート酸化膜の長さTGOをパラメータにとって示した図である。ゲート長は50nm(LG050で示す)、特性長は5nm(G05で示す)、アンダーラップ長は5nm(Lu05で示す)の場合である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための基板上に積層した積層体断面図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(1)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(2)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(3)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(4)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(5)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(6)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(7)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(8)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(9)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(10)の主要部概略図である。 本発明の二重ゲート電界効果トランジスタ構造を得るための製造工程(11)の主要部概略図である。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタの構造の模式図である。 図1の従来の二重ゲート電界効果トランジスタ構造のX−Y平面に平行な面での断面図である。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるアンダーラップの概念図である。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおけるドレイン電流(Id)対ゲート電圧(Vg)特性をシミュレーションにより求めた図である。アンダーラップ長LuをパラメータにとりGIDLに対する効果を示している。ゲート長は100nm(FLG100で示す)、特性長は10nm(G10で示す)である。 図30と同様な図である、ドレイン領域およびソース領域の高濃度不純物分布の特性長を5nm(G05で示す)にした場合を示している。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オフ電流のアンダーラップ長依存性を示す。 従来の二重ゲート電界効果トランジスタにおける規格化オン電流のアンダーラップ長依存性を示す。
符号の説明
Source ソース領域
Drain ドレイン領域
SE チャネル領域のソース領域側の端部
DE チャネル領域のドレイン領域側の端部
LC チャネル長
GO1 第一ゲート絶縁膜
Gate1 第一ゲート電極
GO2 第二ゲート絶縁膜
Gate2 第二ゲート電極
LG ゲート長
Tox1 チャネル領域中央部で厚さの薄い部分の厚さ
Ttod1 ドレイン領域側の厚さの厚い部分の厚さ
TGOd1 ドレイン領域側のゲート電極端からの長さ
Ttos1 ソース領域側の厚さの厚い部分の厚さ
TGOs1 ソース領域側の厚さの厚い部分のゲート電極端からの長さ
Tox2 第二のゲート絶縁膜におけるチャネル領域中央部の厚さの薄い部分の厚さ
Ttod2 ドレイン領域側の厚さの厚い部分の厚さ
TGOd2 ドレイン領域側の厚さの厚い部分のゲート電極端からの長さ
Ttos2 ソース領域側の厚さの厚い部分の厚さ
TGOs2 ソース領域側の厚さの厚い部分のゲート電極端からの長さ

Claims (6)

  1. ソース領域およびドレイン領域と、前記ソース領域およびドレイン領域間に前記ソース領域およびドレイン領域に接して設けたチャネル領域と、前記チャネル領域の第一の表面とその第一の表面に連接する前記ソース領域およびドレイン領域の第一の側面とにそれぞれ接して形成された第一のゲート絶縁膜と、前記チャネル領域の前記第一の表面に対向する第二の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の前記第一の側面に対向する第二の側面とにそれぞれ接して形成された第二のゲート絶縁膜と、前記第一のゲート絶縁膜を挟んで前記チャネル領域の前記第一の表面に対向して形成された第一のゲート電極と、前記第二のゲート絶縁膜を挟んで前記チャネル領域の前記第二の表面に対向して形成された第二のゲート電極とを有する二重絶縁ゲート電界効果トランジスタにおいて、
    前記第一および第二のゲート絶縁膜の前記チャネル領域に接する領域を、中央部の領域と、前記中央部の領域より前記ソース領域側の第1の領域と、前記中央部の領域より前記ドレイン領域側の第2の領域とに分けたとき、前記第一および第二のゲート絶縁膜は、前記中央部の領域における膜厚が、前記第1および第2の領域における膜厚とそれぞれ比較して相対的に薄く形成されていることを特徴とする二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
  2. 前記ドレイン領域の不純物導入端位置を、前記第一および第二のゲート電極のドレイン領域側端部より前記ドレイン領域側に離し、前記ソース領域の不純物導入端位置を前記第一および第二のゲート電極のソース領域側端部より前記ソース領域側に離したことを特徴とする請求項1記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
  3. 前記第一および第二のゲート絶縁膜は、前記チャネル領域に接する前記中央部の領域における膜厚が、前記第1の領域および前記ソース領域に接する領域のそれぞれの膜厚と、前記第2の領域および前記ドレイン領域に接する領域のそれぞれの膜厚と比較して、相対的に薄く形成されていることを特徴とする請求項1記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタ。
  4. SOI基板の表面のシリコン結晶層の上に絶縁膜層及び窒化膜層を積層した構造の半導体基板に対して、深さが少なくとも前記SOI基板の裏面絶縁膜層の表面に達し、かつ、それぞれ前記シリコン結晶層、絶縁膜層及び窒化膜層が積層された、島状半導体結晶領域とその島状半導体結晶領域を囲む周囲半導体結晶領域とに分離するための第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、
    前記島状半導体結晶領域および前記周囲半導体結晶領域の前記第1の溝内に露出した各シリコン結晶層の側面に、壁状の第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程と、
    前記第1の絶縁膜形成工程後の前記第1の溝を導電体層で埋め込んだ後、その導電体層内に第2の溝を形成して、前記島状半導体結晶領域に一部が接続され、かつ、前記周囲半導体結晶領域の前記第1の絶縁膜と離間する前記導電体層による平面が四角形状の2つの導体膜を同じ直線上に対向して形成する導体膜形成工程と、
    前記第2の溝内に露出した前記2つの導体膜の側面に、それぞれ窒化膜壁又はシリサイド壁を形成する壁形成工程と、
    前記島状半導体結晶領域のうち、前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁が側面に形成された前記2つの導体膜で挟まれた領域部分以外の2つの部分領域に、高濃度不純物をそれぞれ導入してドレイン領域およびソース領域を形成するとともに、前記2つの導体膜で挟まれた前記領域部分をチャネル領域として形成する不純物導入工程と、
    前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁が側面に形成された前記2つの導体膜の表面は露出させて前記第2の溝内に第2の絶縁膜を埋め込む絶縁膜埋め込み工程と、
    側面に形成された前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁を残して前記2つの導体膜を除去して、除去したその2つの導体膜の部分に2つの第3の溝を形成して、その第3の溝内に前記チャネル領域に相当する前記島状半導体結晶領域の領域部分のうち長さ方向の中央部分を含む一部の領域部分のシリコン結晶層の側面に形成されている壁状の前記第1の絶縁膜を露出させる第3の溝形成工程と、
    2つの前記第3の溝内に露出した壁状の前記第1の絶縁膜の領域部分を除去して、前記チャネル領域に相当する前記島状半導体結晶領域の領域部分のうちの一部分のシリコン結晶層の側面を前記第3の溝内に露出させるとともに、2つの前記第3の溝内に露出していない前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に形成された前記第1の絶縁膜はそのまま残す工程と、
    2つの前記第3の溝内に露出した前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に前記第1の絶縁膜よりも膜厚が薄い第3の絶縁膜をそれぞれ形成する第3の絶縁膜形成工程と、
    2つの前記第3の溝内に露出した前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁をそれぞれ除去して、前記窒化膜壁又は前記シリサイド壁の厚さ分拡大した2つの第4の溝を形成する第4の溝形成工程と、
    2つの前記第4の溝内に導電体材料を埋め込み、第一のゲート電極および第二のゲート電極を形成するゲート電極形成工程と
    を含み、
    前記チャネル領域の第一の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の第一の側面とにそれぞれ接して形成された第一のゲート絶縁膜と、前記チャネル領域の第二の表面と前記ソース領域およびドレイン領域の第二の側面とにそれぞれ接して形成された第二のゲート絶縁膜とは、
    前記チャネル領域に接する領域内の中央部の領域において前記第3の絶縁膜により形成し、前記中央部の領域より前記ソース領域側の少なくとも前記チャネル領域に接する第1の領域と、前記ドレイン領域側の少なくとも前記チャネル領域に接する第2の領域のそれぞれにおいて前記島状半導体結晶領域のシリコン結晶層の側面に形成された、前記第3の絶縁膜より膜厚が厚い前記第1の絶縁膜により形成したことを特徴とする二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法。
  5. 前記不純物導入工程により前記高濃度不純物が導入されて形成される前記ドレイン領域と前記ソース領域の各不純物導入端位置を結ぶ長さに対し、前記第4の溝形成工程で形成される前記第4の溝の前記ドレイン領域および前記ソース領域を結ぶ方向の長さを短く設定し、前記ドレイン領域の不純物導入端位置を、前記第一および第二のゲート電極の端部より前記ドレイン領域側に離し、前記ソース領域の不純物導入端位置を前記第一および第二のゲート電極の端部より前記ソース領域側に離したことを特徴とする請求項4記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法。
  6. 前記導体層の導電体材料は、多結晶シリコン、微結晶シリコンおよびアモルファスシリコンのうちのいずれか一のシリコンであることを特徴とする請求項5記載の二重絶縁ゲート電界効果トランジスタの製造方法。
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