JP4870288B2 - 半導体装置およびその製造方法と集積回路と半導体システム - Google Patents

半導体装置およびその製造方法と集積回路と半導体システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば、埋め込み型MOSトランジスタ等の半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ微細化の試みの一つとして、SGT(Surroununding Gate Transistor)が知られている。そのSGTの構造を、図16に示す。この図16は、縦型トランジスタを示し、ゲート電極20とゲート絶縁膜60からなるゲート領域を縦方向に配設することによって、占有面積の縮小が期待できる。
【0003】
この縦型トランジスタでは、基板表面10に対し、シリコン柱50が垂直に配置され、このシリコン柱50を囲むように、ゲート絶縁膜60とゲート電極20が配置されている。したがって、チャネル電流の流れる方向は基板表面に垂直方向であり、ソースドレイン領域30はシリコン柱50の上下に配置されている。
【0004】
したがって、シリコン柱50の長さがゲート長Lとなり、シリコン柱50の断面周囲長がゲート幅Wで決定される。このSGT構造を用いることで、横型MOSトランジスタに比べて、平面上の占有面積が減少する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構造では、微細化を進めて行くと、ゲート幅Wが減少してしまい、その結果、十分なチャネル電流が確保できなくなる。すなわち、微細化が、かえってトランジスタの高速化の阻害要因となるという重大な欠点を有するといった問題があった。
【0006】
また、その他の方法として、多層配線のように、基板上の1層目のトランジスタの上に、さらに、トランジスタを形成する層を設けて、多層構造にすることによって、実質的に基板表面に対する占有面積を減少させる方法なども提案されている。
【0007】
しかしながら、チャネル部等を単結晶にするために、エピタキシャル法を用いる必要があり、工程が増大し、複雑で生産性に劣るといった欠点を有するという問題があった。
【0008】
そこで、この発明は、上記問題を考慮してなされたもので、その目的は、占有面積の低減とゲート幅の確保を簡単な方法を用いて実現でき、さらには、ホトリソグラフィーの能力で決定される最小加工寸法によらず微細化を可能とすることができる半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の半導体装置は、互いに接することなく形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、ゲート電極とゲート絶縁膜からなるゲート電極領域と、第2導電型のチャネル領域とを有する単結晶半導体基板を備え、
上記ソース領域およびドレイン領域と接するように、上記ソース領域とドレイン領域との間に形成された第2導電型のチャネル領域が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記ゲート電極と対向しており、
上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記ゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内にあり、
上記ゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ソース領域に跨ってオーバーラップしていると共に、上記ゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ドレイン領域に跨ってオーバーラップしていて、
上記ゲート絶縁膜のうちの上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ソース領域と接する部分の厚さ未満、かつ、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ドレイン領域と接する部分の厚さ未満であることを特徴としている。
【0010】
この発明の半導体装置では、上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記ゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内に並存している。すなわち、上記ソース領域,ドレイン領域,チャネル領域およびゲート電極領域は、上記平行な面に交差する方向へ延在している。
【0011】
したがって、この半導体装置によれば、横型MOSトランジスタに比べて、上記半導体基板の平面上の占有面積を減少させることが可能になる。その上、上記チャネル領域のチャネル幅を、上記平行な面に交差する方向へ増大させて行っても、半導体基板表面上での占有面積を一定にすることができる。
【0012】
また、この半導体装置では、微細化を進めていっても、ゲート幅Wを、自由に設定することができる。このため、SGTに代表される従来型の縦型トランジスタのように、微細化を進めていくとゲート幅Wが必然的に減少してしまうという不具合が発生しない。したがって、十分なチャネル電流を確保でき、微細化に起因してトランジスタの高速化が阻害されるという従来の欠点を解消でき、高速性を確保することができる。
【0013】
また、一実施形態の半導体装置は、互いに接することなく形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、互いに接することなく形成された第1,第2の2つのゲート電極領域と、第2導電型のチャネル領域とを有する単結晶半導体基板を備え、
上記2つのゲート電極領域は、それぞれ、ゲート電極とゲート絶縁膜からなり、
上記第2導電型のチャネル領域は、上記ソース領域およびドレイン領域と接するように、上記ソース領域とドレイン領域との間に形成され、上記ゲート絶縁膜を介して、上記2つのゲート電極領域と接しており、
上記2つのゲート電極領域は、互いに上記チャネル領域を挟んで対向しており、
上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記2つのゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内にあり、
上記2つのゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ソース領域に跨ってオーバーラップしていると共に、上記2つのゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ドレイン領域に跨ってオーバーラップしていて、
上記ゲート絶縁膜のうちの上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ソース領域と接する部分の厚さ未満、かつ、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ドレイン領域と接する部分の厚さ未満である。
【0014】
この実施形態の半導体装置では、上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記2つのゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内に並存している。
【0015】
したがって、この半導体装置によれば、横型MOSトランジスタに比べて、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面上の占有面積を減少させることが可能となる。その上、チャネル幅を増大させていっても、上記半導体基板の表面に対する占有面積を一定にすることができる。
【0016】
また、微細化を進めていっても、ゲート幅を自由に設定することができるので、SGTに代表される従来型の縦型トランジスタとは異なり、微細化を進めていくとゲート幅が必然的に減少してしまうという欠点を解消できる。このため、十分なチャネル電流を確保でき、微細化がかえってトランジスタの高速化の阻害要因となるという欠点もなくなって、高速性を確保できる。
【0017】
また、2つのゲート電極を有するので、1つのゲート電極を有する場合に比べて、ほぼ2倍の能力を有し、かつ、占有面積を2倍未満に抑えることができる。
【0018】
また、ダブルゲート構造を有するので、チャネルをオン(ON)にするときに、一方のゲート電極に電圧を印加するのと同時に、他方のゲート電極にも同じ極性の電圧を印加することによって、チャネル領域の空乏化を助けて、チャネル領域に対するドレイン電圧の影響を低減できる。これにより、一層、短チャネル効果を抑制できる。
【0019】
また、他方のゲート電極に電圧を印加させることにより、チャネル領域の電位を上昇させることができるので、実質的にトランジスタがオンのときにのみ、閾値電圧Vthを低下させることが可能になる。これにより、ゲート電圧Vgから上記閾値電圧Vthを減算したドレイン飽和電圧Vd(≒Vg−Vth)を上昇させ、また、実効移動度を上昇させることができるので、チャネル電流が増加して高速動作を図れる。
【0020】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記単結晶半導体基板は、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板であることを特徴としている。
【0021】
この実施形態の半導体装置では、上記単結晶半導体基板は、SOI基板である。一般に、半導体基板表面から上記SOI基板の絶縁層までの深さは、半導体基板内で一定である。
【0022】
したがって、この半導体装置によれば、SOI基板の表面からのソースドレイン領域およびゲート領域の深さを、上記SOI基板の表面から上記SOI基板の絶縁層までの深さに、精度よく容易に揃えることができる。すなわち、製造時において、ソースドレイン領域およびゲート領域を形成するに際し、半導体と絶縁体との選択性があるエッチングを用いて、上記各領域に対応する開口部をSOI基板に形成すればよい。
【0023】
したがって、この半導体装置によれば、ゲート幅を精度よく揃えることができ、従来のトランジスタでのフォト条件やエッチング条件によるゲート幅の製造ばらつきに比べて、格段に製造ばらつきの少ない半導体装置を実現できる。
【0024】
また、この半導体装置によれば、チャネル領域は、ソースドレイン領域を経由する部分を除いて、SOI基板に対して、電気的に分離できる。したがって、ゲート電圧によってチャネル領域をより完全に制御することができる。
【0025】
したがって、この半導体装置によれば、ドレイン電圧がチャネル部へ及ぼす影響が、さらに少なくなって、短チャネル効果を抑制できるとともに、ゲート電圧の印加に伴うチャネル領域の電位の上昇も効果的になされる。したがって、閾値電圧の減少も効果的に起こる。この結果、さらなる高速動作が可能となる。
【0026】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[111]面に平行あるいは略平行である。
【0027】
この実施形態では、上記ゲート電極領域が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[111]面に平行あるいは略平行である。ここで、「略平行」とは、製造誤差、ばらつきの範囲内で平行であることをいう。
【0028】
上記半導体装置によれば、上記ゲート電極領域のゲート絶縁膜と上記チャネル領域との界面が[111]面となる。したがって、ゲート電極領域となる開口部を形成するための工程において、上記基板表面に対して垂直に開口部を形成し易く、上記界面の状態も平坦化されやすい。したがって、ゲート幅の誤差やばらつきを抑制することができ、また、上記界面のラフネスによる移動度の低下を防止できる。
【0029】
また、上記半導体装置によれば、ゲート電極領域を2つ有するダブルゲート構造においては、2つのゲート電極領域の間の間隔Dを上記基板表面側から上記基板内部側にかけて一定にすることが容易となる。したがって、性能の劣化やばらつきを抑制できる。
【0030】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[100]面に垂直あるいは略垂直である。
【0031】
この実施形態では、上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[100]面に垂直あるいは略垂直である。
【0032】
上記半導体装置によると、チャネル電流が流れる方向が[100]方向となるので、電子の移動度が大きくなり、界面準位密度も低くなる。したがって、高移動度が可能となる。
【0033】
なお、言うまでもないが、上記[100]面と[010]面、[001]面等は等価であり、上記[111]面と[1−11]面なども等価である。
【0034】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、さらに、第3のゲート電極を有しており、上記第3のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向しており、上記第3のゲート電極と上記チャネル領域は、上記単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内にある。
【0035】
この実施形態の半導体装置では、上記ゲート絶縁膜を介して上記チャネル領域と対向している第3のゲート電極を有し、この第3のゲート電極と上記チャネル領域とは、上記単結晶半導体基板の平面に垂直な平面内にある。
【0036】
この半導体装置によれば、この第3のゲート電極の分だけ、同一のチャネル領域に作用するゲート電極の数が増える。このため、チャネルをオンにするときに、第3のゲート電極以外のゲート電極に電圧を印加するのと同時に、この第3のゲート電極にも同じ極性の電圧を印加することによって、実効的なゲート幅を増加させることができる。したがって、この半導体装置によれば、駆動能力を増大することが可能となり、高速動作が可能となる。
【0037】
また、上記第3のゲート電極と上記チャネル領域とが上記単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内にあるので、この第3のゲート電極を有することによる占有面積の増大はほとんどなく、効果的な駆動能力の向上が可能となる。
【0038】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、複数のゲート電極が、電気的に接続されている。
【0039】
この実施形態の半導体装置では、複数のゲート電極が、電気的に接続されている。したがって、一方のゲート電極に電圧を印加すれば、他方のゲート電極にも同電圧が印加されることになるから、ゲート電極毎にコンタクトを作製する必要がなくなる。このため、製造工程を簡略化でき、また、コンタクト工程でのマージンに余裕が生まれるから、生産性が優れている。また、性能面においても、印加電圧のばらつきを抑制できるので、信頼性を向上できる。
【0040】
また、一実施形態は、上記の半導体装置において、複数のゲート電極が互いに対向する電極間隔が、0.3μm以下である。
【0041】
この実施形態の半導体装置では、複数のゲート電極が互いに対向する電極間隔が、0.3μm以下である。この半導体装置によれば、チャネル領域の全面空乏化が容易に可能となる。したがって、短チャネル特性を向上させることができ、また、低ゲート電圧での高い移動度を実現できる。
【0042】
また、一実施形態は、上記の半導体装置において、上記ゲート絶縁膜のうち、上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうち、上記ソース領域およびドレイン領域と接する部分の厚さ以下である。
【0043】
この実施形態の半導体装置では、上記ゲート絶縁膜のうち、上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうち、上記ソース領域およびドレイン領域と接する部分の厚さ以下である。これにより、ソース領域およびドレイン領域とゲート電極との接合容量を低減することが可能となり、より高速な動作が可能となる。
【0044】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記単結晶半導体基板は、球状の半導体単結晶粒からなる。
【0045】
この実施形態では、上記単結晶半導体基板は、球状の半導体単結晶粒からなるから、基板材料を効率的に利用できる。つまり、同じ材料の量でも平面基板よりも球状基板の方が表面積を大きくできる。また、球状の半導体単結晶粒の3次元性を利用して、積み上げたり並べたりすることで、立体構造を作ることが可能になるので、実効的な占有面積をより削減でき、小型化が可能となる。
【0046】
また、一実施形態の集積回路は、上記の半導体装置のうちの少なくとも1つを備えている。
【0047】
この実施形態の集積回路では、上記記載の半導体装置のうちの少なくとも1つを備えていることで、占有面積の小さい半導体装置で構成されることとなる。したがって、高集積化が可能となる。また、占有面積を拡大せずに、ゲート幅を大きくすることが可能となるから、高速化も容易である。
【0048】
また、一実施形態の半導体システムは、上記の集積回路を備えている。
【0049】
この実施形態の半導体システムによれば、集積度が高く、高速化も容易な集積回路を用いて構築されているので、小型で高速動作が可能となる。
【0050】
また、一実施形態の半導体装置の製造方法は、シリコン基板のソースドレイン領域となる領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第1の開口部を形成する第1の開口工程と、
上記第1の開口部に、半導体もしくは導体を堆積することによって、上記第1の開口部を埋め込む第1の埋め込み工程と、
上記シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックする第1エッチバック工程と、
ゲート電極を形成する上記シリコン基板の領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第2の開口部を形成する第2の開口工程と、
上記第2の開口部の内壁を酸化して酸化膜を形成した後、この酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、
上記第2の開口部に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
上記第2の開口部に、半導体もしくは導体を堆積することによって、上記第2の開口部を埋め込む第2の埋め込み工程と、
上記シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックする第2エッチバック工程とを有する。
【0051】
この実施形態の半導体装置の製造方法では、シリコン基板のソースドレイン領域となる領域に、フォトリソグラフィと異方性エッチングによって、第1の開口部が形成される。この第1の開口部に半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込み、シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックすることにより、シリコン基板の表面に垂直な方向に延びたソースドレイン領域を形成できる。
【0052】
また、ゲート電極を形成する領域にフォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第2の開口部が形成される。この第2の開口部の内壁を酸化して酸化膜を形成した後、この酸化膜を除去することによって、エッチングによるダメージを上記内壁から除去できる。また、2つのゲート電極を対向配置させる場合においては、2つのゲート電極の間隔Dを小さく設定できる。
【0053】
また、この製造方法では、上記第2の開口部にゲート絶縁膜を形成することによって、ゲート絶縁膜を形成するのと同時に、ゲート電極をその他の領域に対して電気的に分離できる。また、上記第2の開口部に半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込み、シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックすることにより、ゲート電極を形成できる。
【0054】
これにより、ソース領域,ドレイン領域,チャネル領域およびゲート絶縁膜を有するゲート電極領域とが、シリコン基板の表面に平行な面内にある半導体装置を作製できる。
【0055】
また、一実施形態は、上記の半導体装置の製造方法において、上記第2の開口工程と酸化膜除去工程とゲート絶縁膜形成工程と第2埋め込み工程と第2エッチバック工程とでもって、チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を形成し、
上記第2エッチバック工程は、
上記シリコン基板上に堆積した半導体もしくは導体をエッチバックにより除去しつつ、
上記チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を上記チャネル領域上でつなぐような上記半導体もしくは導体を残して、上部ゲート電極を形成する。
【0056】
この実施形態の半導体装置の製造方法では、上記第2エッチバック工程は、上記シリコン基板上に堆積した半導体もしくは導体をエッチバックにより除去しつつ、上記チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を上記チャネル領域上でつなぐような上記半導体もしくは導体を残して、上部ゲート電極を形成する。したがって、簡単な方法で上部ゲート電極を形成できる。また、上部ゲート電極はゲート絶縁膜を介してチャネル領域と接しており、上部ゲート電極とチャネル領域とを、単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内に作製することが可能となる。
【0057】
また、一実施形態は、上記の半導体装置の製造方法において、上記第1または第2の埋め込み工程では、少なくとも一つの開口部をポリシリコンで埋め込む。
【0058】
この実施形態の半導体装置の製造方法では、開口部を半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込むときに、少なくとも一つの開口部がポリシリコンによって埋め込まれる。したがって、必ずしもエピタキシャル成長を行なう必要がなく、従来のLSIの製造工程で用いられるシリコンCVD装置等を用いることができ、従来の製造装置を用いて製造することが可能である。したがって、新たな製造設備の導入を減らすことができる。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0060】
(第1の実施の形態)
図1〜図4を参照して、この発明の半導体装置の第1実施形態のトランジスタの構造を説明する。
【0061】
図1に、この第1の実施形態としてのトランジスタの主要部を立体的に示す。
この図1では、単結晶半導体基板における表面に平行な平面100と平面101との間の領域での上記トランジスタの立体的な構造を示している。上記平面101は上記平面100に平行な平面である。
【0062】
図1に示すように、ソースドレイン領域301と401およびゲート電極領域201と202は、平面100と101との間で縦方向(Z方向)に延在している。このソースドレイン領域301と401とは、所定の間隔を隔てて、X方向に対向している。また、上記ゲート電極領域201と202は、所定の間隔を隔てて、Y方向に対向している。ゲート電極領域201はゲート絶縁膜601とゲート電極201Aからなり、ゲート電極領域202はゲート絶縁膜602とゲート電極202Aからなる。
【0063】
このゲート電極領域201,202とソースドレイン領域301,401とで囲まれた領域が、チャネル領域501になっている。このチャネル領域501は、ゲート電極領域201,202のゲート絶縁膜601,602を介して、ゲート電極201A,202Aに対向している。
【0064】
また、上記ソースドレイン領域301,401は、チャネル領域501側の端部が、ゲート電極領域201,202によって、Y方向の両側から挟み込まれた状態になっている。この端部は基部に比べて、Y方向の厚さが小さく、上記チャネル領域501と略同じ厚さになっている。
【0065】
図1の平面101における平面図である図2に示すように、ソースドレイン領域301,401と、チャネル領域501と、ゲート電極領域201,202とが、単結晶半導体基板の平面100に平行な面101内に並存している。そして、図1,図2に示すように、このゲート電極領域201,202が有するゲート電極201A,202Aは、X−Y平面による切断面において、4周がゲート絶縁膜601,602で被覆されている。
【0066】
この実施形態では、ゲート電極201A,202Aとソースドレイン領域301,401は、いずれもドープされたポリシリコンからなり、チャネル領域501は単結晶シリコンからなる。
【0067】
図2のA−A線断面を図3に示す。なお、この図3では、平面101よりもZ方向上方の構造も示している。この平面101よりもZ方向上方の構造は、図1,図2では示されていない。
【0068】
図3に示すように、上記ソースドレイン領域301,401は、平面101よりもZ方向上方に延在しており、このソースドレイン領域301,401のZ方向の寸法が、ゲート幅Wとなる。このソースドレイン領域301,401の上には、層間絶縁膜1001が形成されている。ソースドレイン領域301,401は、層間絶縁膜1001のコンタクトホール1002を経由して、ソース・ドレインコンタクト801,901に接続されている。
【0069】
また、図2のB−B線断面を図4に示す。この図4では、平面101よりもZ方向上方の構造および平面100よりもZ方向下方の構造も示している。この平面101よりもZ方向上方の構造および平面100よりもZ方向下方の構造は、図1では示されていない。
【0070】
図4に示すように、上記ゲート電極201A,202Aは、チャネル領域501に対する対向面がゲート絶縁膜601,602で被覆されており、この対向面のY方向反対側の面もゲート絶縁膜601,602で被覆されている。さらに、上記ゲート電極201A,202Aは、平面100に面するZ方向の端面もゲート絶縁膜601,602で被覆されている。また、このゲート電極領域201,202は、平面101よりも縦方向(Z方向)上方に延在しており、このゲート電極領域201,202上に、上記層間絶縁膜1001が形成されている。この層間絶縁膜1001には、コンタクトホール1003が形成されており、ゲート電極201A,202Aは、このコンタクトホール1003を経由して、層間絶縁膜1001上に形成されたゲートコンタクト701,702に接続されている。
【0071】
この実施形態のトランジスタは、図3に示すように、ゲート幅Wが基板表面に平行な面101に対して垂直方向の寸法であるので、ゲート幅Wを大きくしても基板表面における占有面積は変わらない。したがって、集積度および高速応答性に優れる。さらに、2つのゲート電極201A,202Aを備えるダブルゲート構造を、容易に構築できるから、チャネル領域501に対するゲート電圧の制御性を高めることができる。したがって、チャネルに対するドレイン電圧の影響を相対的に低減でき、素子の微細化を妨げる種々の短チャネル効果を抑制でき、駆動能力を向上できる。
【0072】
さらに、ソースドレイン領域301,401に対するゲート電極201A,202Aのアライメントについては、チャネル領域501がソースドレイン領域301,401に接する範囲でアライメントずれが許されるので、製造が容易で歩留まりも良くなり、生産性に優れる。
【0073】
また、コンタクト801,901および701,702に関しても、ソースドレイン領域301,401およびゲート電極201A,202Aに、コンタクトを直接に、落とすことができる。したがって、この実施形態によれば、従来技術と異なり、ゲート電極領域201,202から配線を介して別の領域にコンタクトを設ける必要がない。したがって、さらに製造が容易で歩留まりも良く生産性に優れる。
【0074】
また、ゲート電極領域201,202が他の領域と接するゲート界面がほぼ平面であり、このゲート界面に対して結晶方位が揃っている。したがって、この実施形態によれば、ゲート電極が活性層を跨ぐような形状のトランジスタに見られるゲート界面の曲率の小さい部位で発生する局所的な電界集中や結晶方位依存性による局所的な空乏化や反転による特性劣化を抑制できる。したがって、高性能のトランジスタを実現できる。
【0075】
なお、この実施形態の半導体装置では、ゲート電極201A,202Aがゲート絶縁膜601,602を介して、チャネル領域501に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[111]面に平行であることが望ましい、この場合には、加工が容易になる利点があり、さらに、エピタキシャル成長を行い易くなるから、エピタキシャル成長を用いる場合には望ましい。
【0076】
または、この実施形態の装置では、そのチャネル電流の方向が、基板結晶方位の[100]面に平行になることが望ましい、この場合には、電子の移動度が大きくなる利点がある。なお、この実施形態の半導体装置は、エピタキシャル成長を用いなくても、製造可能であるので、安価で高性能な半導体装置とすることが可能である。
【0077】
(第2の実施の形態)
次に、図5〜図8を参照して、この発明の半導体装置の第2実施形態を説明する。
【0078】
図5に、この第2実施形態の主要部を立体的に示し、図6に図5の平面101における断面を示し、図7に図6のB−B線断面を示し、図8に図6のA−A線断面を示す。
【0079】
この第2実施形態は、次の点が、前述の第1実施形態と異なる。すなわち、この第2実施形態は、図5の立体図に示すように、第3のゲート電極としての上部ゲート電極203を有する。図7,図8に示すように、この上部ゲート電極203は、ゲート絶縁膜603を介して、チャネル領域501に対向している。
【0080】
また、この上部ゲート電極203とチャネル領域501とは、単結晶半導体基板の表面に平行な平面100,平面101に垂直な平面内に存在している。
【0081】
この実施形態では、上部ゲート電極203が、チャネル領域501およびゲート絶縁膜603を跨いで、ゲート電極201Aと202Aとをつないでいる。この上部ゲート電極203によって、ゲート電極201Aと202Aおよび上記ゲート電極203とは、電気的に接続状態となる。これにより、図7に示すように、ゲート電極用のコンタクト1005が1つで済む。したがって、コンタクト工程での信頼性を向上できる。また、上部ゲート電極203の存在によって、駆動能力をさらに向上させることが可能となる。
【0082】
また、この実施の形態では、3つのゲート電極201A,202A,203を、電気的に接続した状態にしているが、この3つのゲート電極を電気的に切り離しておいて、3つのゲート電極を別個に駆動可能にしておくことも可能である。
【0083】
(第3の実施の形態)
次に、この発明の第3の実施の形態を説明する。この第3実施形態は、上記第1または第2の実施形態において、ゲート電極201Aとゲート電極202Aとの間の間隔を十分に狭め、動作状態において、チャネル領域501を完全に空乏化することを可能としたものである。
【0084】
「CMOS集積回路(榎本忠儀著、培風館、1998年発行)」によれば、空乏層では、空乏層幅をXd(cm)とし、表面電位をφs(V)とし、シリコンの比誘電率をεsi、真空の誘電率をε(F/cm)、単位電荷をq(C)、アクセプタイオンの単位体積当りの密度N(個/cm)とすれば、空乏層幅Xdは次式(1)で表される。
【0085】
d=(2φsεsiε/qN) / … (1)
この空乏層幅Xdは、ゲート電圧を印加した直後に、最大のXdmaxになり、
その時の表面電位φsは、ゲート電圧をV(V)とし、単位面積当りのゲート絶縁膜容量をC(F/cm)とすれば、次式(2)で表される。
【0086】
φs=V+V−(2V+V ) / … (2)
ただし、ここで、V=εsiεqN/C である。したがって、ゲート電極201Aとゲート電極202Aとの間の間隔Dは、互いの影響を考えない概算によれば、次式(3)を満たすようにする。
【0087】
D/2≦Xdmax … (3)
したがって、通常、用いられる範囲の条件では、ゲート電極201Aとゲート電極202Aとの間の間隔Dは、おおよそ、0.3μm以下が好ましく、この実施の形態では、0.1μmとした。
【0088】
この構造によれば、ドレイン電圧における破壊電圧を高めて、動作電圧の高速化が可能となる。また、この構造によれば、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板等を用いた従来の完全空乏化のMOSトランジスタのような下地酸化膜へのホットエレクトロン注入等の欠点も解消することができる。
【0089】
また、上記ゲート電極201Aとゲート電極202Aとの間の間隔Dを、極端に小さくすると、チャネル抵抗が増大するので、反転層よりも厚くするのが望ましく、1nm以上を確保することが望ましい。
【0090】
(第4の実施の形態)
次に、図9に、この発明の半導体装置の第4実施形態の断面を示す。この第4実施形態は、前述の第1実施形態と比較して、この図9に示す断面の構造が異なる。図9は、単結晶半導体基板の表面に平行な平面100に平行な平面101における断面を示している。
【0091】
図9に示すように、この第4実施形態では、ゲート電極領域241,242のゲート電極241A,242Aの4隅が湾曲している。ゲート絶縁膜641,642は、ソースドレイン領域341,441に接するコーナーの部分641A,641B,642A,642Bの肉厚が、ソースドレイン領域341,441に非接触の部分に比べて厚くなっている。
【0092】
この構造により、ソースドレイン領域341,441とゲート電極領域241,242との接合容量を低減でき、動作速度をより一層向上でき、より一層低消費電力化できた。
【0093】
なお、この構造は、いうまでもなく、通常のバルク基板以外のSOI基板などにも適用できる。また、上記単結晶半導体基板の表面とは、球状のシリコン粒の表面のような曲面も含まれる。
【0094】
また、上記単結晶半導体基板として、SOI基板を用いた場合には、ゲート電極241A,242Aの基板表面に平行な面101に垂直な方向(Z方向)におけるゲート幅Wを、SOI基板の絶縁膜までの長さに設定することで、ゲート幅Wをゲート電極241A,242AのZ方向寸法に正確に揃えることができる。また、ゲート電極241A,242Aを上記基板と電気的に分離できるので、より完全空乏化の効果を増大することができる。
【0095】
(第5の実施形態)
次に、図10に、この発明の半導体装置の第5実施形態の断面を示す。この断面は、上記単結晶半導体基板の表面に平行な平面100に平行な平面101に対して垂直なZ−X平面における断面である。また、図10において、矢印は電流の流れる方向を示している。この図10は、前述の第1実施形態における図3に相当する。
【0096】
この第5実施形態の半導体装置では、素材となる単結晶半導体基板として球状のシリコン粒を用いた点が、前述の第1実施形態と異なる。したがって、この第5実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を説明する。
【0097】
この球状のシリコン粒の表面のような曲面上では、従来の表面チャネル型のMOSトランジスタにおいては、図15に示すように、チャネル領域9が直線からずれる。図15において、1は層間絶縁膜、2,3,4はコンタクトホール、5はゲート電極、7はゲート絶縁膜、6,8はソースドレインである。この図8の構造では、平面基板を用いた場合に比べて、特性が劣っていた。
【0098】
これに対し、この第5実施形態による埋め込み型MOSトランジスタの構造によれば、図10に示すように、ソースドレイン領域461,361が、縦方向(Z方向)すなわち前述の平面101に垂直な方向に延在している。したがって、チャネル領域561も縦方向に延在している。したがって、このチャネル領域561は、そのほとんどの部分が、上記球状のシリコン粒の表面565よりも内部の部分となる。このため、この実施形態では、球状のシリコン粒を用いていても、従来のようなチャネル領域の湾曲(電流経路の湾曲)がほとんどなくなり、特性の劣化はほとんど起らない。
【0099】
また、この実施形態のように、単結晶半導体基板として、球状のシリコン粒を採用した場合には、平板状の単結晶半導体基板を採用した場合に比べて、体積当りの表面積の割合が大きくなり、また、3次元的に積み重ねることも可能になるので、集積度をさらに向上できる。
【0100】
(第6の実施形態)
次に、図11,図12,図13を参照して、この発明の第6の実施形態としての半導体装置の製造方法を説明する。この第6実施形態は、前述の第1実施形態の半導体装置を製造する方法である。
【0101】
図11(A),(B),(C)は、この第6実施形態において、ゲート電極201,202を形成する領域に、開口部211,212,311,411を形成した時点での構造を示している。図11(A)は、単結晶半導体基板の表面に平行な平面100に平行な平面101における断面を示し、図11(B)は図11(A)におけるA−A矢視断面を示し、図11(C)は図11(A)におけるB−B矢視断面を示している。また、図12(A)〜図12(C)および図13(D)〜図13(F)は、図11(C)に示す断面において、この製造方法の工程を順に示している。
【0102】
まず、図11(B)に示すように、シリコン基板99に、ソースドレイン領域301,401となる領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、開口部311,411を形成する。次に、この開口部311,411に、例えば、ポリシリコンを堆積することによって、埋め込む。
【0103】
上記開口部311,411を埋めるポリシリコンはアンドープとして、後工程でイオン注入等によって、上記ポリシリコンをN型あるいはP型にドープしてもよいが、ドープしたポリシリコンを用いることが望ましい。この場合、工程がより簡単になる上に、開口部311,411を深くしても、ソースドレイン領域301,401が均一な濃度になる。なお、ドープするときの導電型は通常、チャネルの導電型と反対の導電型とする。
【0104】
次に、上記デポジション(堆積)の後、シリコン基板99の上部に堆積したポリシリコンをエッチバックによって、除去する。
【0105】
そして、図11(C)に示すように、ゲート電極201A,202Aを形成する領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、開口部211,212を形成する。
【0106】
ここで、対向するゲート電極201Aと202Aとの間の間隔を、フォトリソグラフィーによる限界以上に狭める場合は、図12(A)に示すように、開口部211,212の内壁を酸化して酸化膜1011を形成した後、図12(B)に示すように、酸化膜1011を、例えば、HF(フッ化水素)などで除去し、拡大した開口部221,222を得る。
【0107】
これにより、ゲート電極201Aと202Aとの間の間隔Dを、フォトリソグラフィーによる最小加工寸法F以下にすることができる。また、酸化膜1011の酸化膜厚の制御は、フォトリソグラフィーのアライメント精度に比べてはるかに高精度にすることができるので、従来の方法に比べて、ゲート電極間の間隔を高精度に設定できる。また、この実施形態では、開口部211,212の内壁を、一旦酸化したのち、酸化膜1011を除去することによって、開口部211,212形成時のエッチングによる内壁のダメージを除去できる。
【0108】
次に、図12(C)に示すように、開口部221,222の内壁を、再度、酸化して、ゲート絶縁膜601,602を形成する。
【0109】
なお、このゲート絶縁膜601,602としては、酸化による酸化膜に限るものではなく、例えば、開口部221,222の内壁を窒化して形成した窒化膜としてもよい。さらには、上記ゲート絶縁膜601,602としては、酸窒化膜,酸化膜と窒化膜の積層膜,金属酸化膜などを採用でき、電気絶縁性の物質からなる絶縁膜であればよい。したがって、上記ゲート絶縁膜601,602の形成方法としては、様々な材質を用いて、酸化,窒化の他に、堆積、スパッタなど様々の方法を用いることができる。
【0110】
次に、図13(D)に示すように、開口部221,222に、例えば、ポリシリコン1201を堆積することによって、開口部221,222を埋め込む。
【0111】
ここで、この開口部221,222を埋めるポリシリコン1201をアンドープとし、後工程で、イオン注入等によって、ポリシリコン1201をN型あるいはP型にドープしてもよい。ただし、ここでは、ドープしたポリシリコンを用いることが望ましい。これにより、製造工程がより簡単になり、かつ、開口部221,222を深くしても、ゲート電極201A,202Aが均一な濃度になる。なお、上記ドープするときの導電型は、通常、チャネルの導電型と反対の導電型とする。
【0112】
次に、上記デポジション(堆積)ののち、図13(E)に示すように、基板上部に堆積したポリシリコン1201をエッチバックによって除去し、ゲート電極201A,202Aを形成する。このゲート電極201A,202Aと上記ゲート絶縁膜601,602がゲート電極領域201と202を構成している。
【0113】
次に、図13(F)に示すように、層間絶縁膜1001を形成したのち、通常の方法によって、この層間絶縁膜1001に、それぞれ、ゲート電極,ソース電極,ドレイン電極の取り出し口となる開口部を形成する。そして、この電極の取り出し口となる開口部に、金属等の導電体を埋め込んで、図3,図4に示す第1実施形態のように、それぞれ、ゲートコンタクト701,702、ソースおよびドレインコンタクト801,901を形成して工程を完了する。
【0114】
この第6実施形態の製造方法によれば、エピタキシャル成長を用いることなく、極めて簡単な工程で、基板99の表面に平行な平面101内に、ゲート電極201A,202Aとチャネル領域501、さらにはソースドレイン領域301,401が存在する構造を形成することが可能となる。
【0115】
(第7の実施の形態)
次に、図14(A),図14(B),図14(C)を参照して、この発明の半導体装置の製造方法の第7実施形態を説明する。この第7実施形態は、ゲート領域の形成方法に注目した製造方法である。
【0116】
この第7実施形態では、まず、前述の第6の実施形態の製造方法と同様の方法でもって、図13(D)に示すように、ゲート電極領域201,202となる開口部221,222に、ポリシリコン1201を堆積して埋め込む工程まで行なう。
【0117】
次に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、基板99上に堆積したポリシリコン1201をエッチバックにより除去しつつ、一方のゲート電極領域201を、チャネル領域501上を経由して、他方のゲート電極領域202につなぐように、ポリシリコンを残す。このポリシリコンが、図14(C)に示すように、前述の第2実施形態における上部ゲート電極203となる。
【0118】
なお、この図14(C)は、図14(A)におけるB−B矢視断面であり、この図14(A)は、単結晶半導体基板99の表面に平行な平面での断面を示している。図14(A)に示すように、上部ゲート電極203は、ゲート電極領域202と201とをつないでいる。また、この図14(A)におけるA−A矢視断面を示す図14(B)に示すように、この上部ゲート電極203は、チャネル領域501上のゲート絶縁膜603上に形成されている。このゲート絶縁膜603、および、ソースドレイン領域401,301上の絶縁膜604、さらには、図14(C)に示すゲート絶縁膜601,602は、同時に形成される絶縁膜である。
【0119】
次に、層間絶縁膜を形成したのち、通常の方法によって、それぞれ、ゲート電極,ソース電極,ドレイン電極の取り出し口となる開口部を形成し、その開口部に金属等の導電体を埋め込む。これにより、図7,図8に示したように、それぞれ、ゲートコンタクト703、ソース、ドレインコンタクト801,901を形成して工程を完了する。
【0120】
この実施形態の製造方法によれば、エピタキシャル成長を用いることなく、極めて簡単な工程で、基板表面に平行な平面内にゲート電極201A,202Aとチャネル領域501、さらには、ソースドレイン領域301,401が存在する構造を形成することが可能となる。
【0121】
また、上部ゲート電極203によって、ゲート電極201Aと202Aとが電気的に接続されるから、ゲート電極用の取り出し口となる開口部は1つで済む。
【0122】
なお、以上の実施形態において述べた製造方法では、通常のSi基板はもちろんSOI基板や球状半導体、あるいはSi以外の半導体基板を用いることもできる。また、一般に、フォトリソグラフィーを用いることによる微細加工寸法の限界以下の構造を形成する方法として利用することができる。
【0123】
また、ソース領域,ドレイン領域,ゲート領域を、エピタキシャル成長を用いて形成することもできるが、ポリシリコンデポジションやタングステンCVDなどの堆積法を用いる方が、製造がはるかに容易であり生産性に優れる。
【0124】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の半導体装置では、第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、第2導電型のチャネル領域と、ゲート電極領域とが、単結晶半導体基板の表面に平行な面内に並存している。すなわち、上記ソース領域,ドレイン領域,チャネル領域およびゲート電極領域は、上記平行な面に交差する方向へ延在している。したがって、この半導体装置によれば、横型MOSトランジスタに比べて、上記半導体基板の平面上の占有面積を減少させることが可能になる。その上、上記チャネル領域のチャネル幅を、上記平行な面に交差する方向へ増大させて行っても、半導体基板表面上での占有面積を一定にすることができる。
【0125】
また、この半導体装置では、微細化を進めていっても、ゲート幅Wを、自由に設定することができる。このため、SGTに代表される従来型の縦型トランジスタのように、微細化を進めていくとゲート幅Wが必然的に減少してしまうという不具合が発生しない。したがって、十分なチャネル電流を確保でき、微細化に起因してトランジスタの高速化が阻害されるという従来の欠点を解消でき、高速性を確保できる。
【0126】
また、一実施形態の半導体装置は、第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、第2導電型のチャネル領域と、2つのゲート電極領域とが、単結晶半導体基板の表面に平行な面内に並存している。
【0127】
したがって、この半導体装置によれば、横型MOSトランジスタに比べて、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面上の占有面積を減少させることが可能となる。その上、チャネル幅を増大させていっても、上記半導体基板の表面に対する占有面積を一定にできる。
【0128】
また、微細化を進めていっても、ゲート幅Wを自由に設定できるので、SGTに代表される従来型の縦型トランジスタとは異なり、微細化を進めていくとゲート幅Wが必然的に減少してしまうという欠点を解消できる。このため、十分なチャネル電流を確保でき、微細化がかえってトランジスタの高速化の阻害要因となるという欠点もなくなって、高速性を確保できる。
【0129】
また、2つのゲート電極を有するので、1つのゲート電極を有する場合に比べて、ほぼ2倍の能力を有し、かつ、占有面積を2倍未満に抑えることができる。また、ダブルゲート構造を有するので、チャネルをオン(ON)にするときに、一方のゲート電極に電圧を印加するのと同時に、他方のゲート電極にも同じ極性の電圧を印加することによって、チャネル領域の空乏化を助けて、チャネル領域に対するドレイン電圧の影響を低減できる。これにより、一層、短チャネル効果を抑制できる。
【0130】
また、他方のゲート電極に電圧を印加させることにより、チャネル領域の電位を上昇させることができるので、実質的にトランジスタがオンのときにのみ、閾値電圧Vthを低下させることが可能になる。これにより、ゲート電圧Vgから上記閾値電圧Vthを減算したドレイン飽和電圧Vd(≒Vg−Vth)を上昇させ、また、実効移動度を上昇させることができるので、チャネル電流が増加して高速動作を図れる。
【0131】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記単結晶半導体基板がSOI基板である。一般に、半導体基板表面から上記SOI基板の絶縁層までの深さは、半導体基板面内で一定である。
【0132】
したがって、この半導体装置によれば、SOI基板の表面からのソースドレイン領域およびゲート領域の深さを、上記SOI基板の表面から上記SOI基板の絶縁層までの深さに、精度よく容易に揃えることができる。すなわち、製造時において、ソースドレイン領域およびゲート領域を形成するに際し、半導体と絶縁体との選択性があるエッチングを用いて、上記各領域に対応する開口部をSOI基板に形成すればよい。
【0133】
したがって、この半導体装置によれば、ゲート幅Wを精度よく揃えることができ、従来のトランジスタでのフォト条件やエッチング条件によるゲート幅Wの製造ばらつきに比べて、格段に製造ばらつきの少ない半導体装置を実現できる。
【0134】
また、この半導体装置によれば、チャネル領域は、ソースドレイン領域を経由する部分を除いて、SOI基板に対して、電気的に分離できる。したがって、ゲート電圧によってチャネル領域をより完全に制御することができる。
【0135】
したがって、この半導体装置によれば、ドレイン電圧がチャネル部へ及ぼす影響が、さらに少なくなって、短チャネル効果を抑制できるとともに、ゲート電圧の印加に伴うチャネル領域の電位の上昇も効果的になされる。したがって、閾値電圧の減少も効果的に起こる。この結果、さらなる高速動作が可能となる。
【0136】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記ゲート電極が上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[111]面に平行あるいは略平行である。ここで、「略平行」とは、製造誤差、ばらつきの範囲内で平行であることをいう。
【0137】
上記半導体装置によれば、上記ゲート電極領域のゲート絶縁膜と上記チャネル領域との界面が[111]面となる。したがって、ゲート電極領域を開口するための工程において、上記基板表面に対して垂直に開口を形成し易く、上記界面の状態も平坦化されやすい。したがって、ゲート幅Wの誤差やばらつきを抑制することができ、また、上記界面のラフネスによる移動度の低下を防止できる。
【0138】
また、上記半導体装置によれば、ゲート電極領域を2つ有するダブルゲート構造においては、2つのゲート電極領域の間の間隔Dを上記基板表面側から上記基板内部側にかけて一定にすることが容易となる。したがって、性能の劣化やばらつきを抑制できる。
【0139】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[100]面に垂直あるいは略垂直である。
【0140】
上記半導体装置によると、チャネル電流が流れる方向が[100]方向となるので、電子の移動度が大きくなり、界面準位密度も低くなる。したがって、高移動度が可能となる。
【0141】
また、一実施形態の半導体装置は、上記半導体装置において、上記ゲート絶縁膜を介して上記チャネル領域に対向している第3のゲート電極を有し、この第3のゲート電極と上記チャネル領域とは、上記単結晶半導体基板の平面に垂直な平面内にある。
【0142】
この半導体装置によれば、この第3のゲート電極の分だけ、同一のチャネル領域に作用するゲート電極の数が増える。このため、チャネルをオンにするときに、第3のゲート電極以外のゲート電極に電圧を印加するのと同時に、この第3のゲート電極にも同じ極性の電圧を印加することによって、実効的なゲート幅Wを増加させることができる。したがって、この半導体装置によれば、駆動能力を増大することが可能となり、高速動作が可能となる。
【0143】
また、上記第3のゲート電極と上記チャネル領域とが上記単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内にあるので、この第3のゲート電極を有することによる占有面積の増大はほとんどなく、効果的な駆動能力の向上が可能となる。
【0144】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、複数のゲート電極が、電気的に接続されている。したがって、一方のゲート電極に電圧を印加すれば、他方のゲート電極にも同電圧が印加されることになるから、ゲート電極毎にコンタクトを作製する必要がなくなる。このため、製造工程を簡略化でき、また、コンタクト工程でのマージンに余裕が生まれるから、生産性が優れている。また、性能面においても、印加電圧のばらつきを抑制できるので、信頼性を向上できる。
【0145】
また、一実施形態は、上記の半導体装置において、複数のゲート電極が互いに対向する電極間隔が、0.3μm以下である。この半導体装置によれば、チャネル領域の全面空乏化が容易に可能となる。したがって、短チャネル特性を向上させることができ、また、低ゲート電圧での高い移動度を実現できる。
【0146】
また、一実施形態は、上記の半導体装置において、上記ゲート絶縁膜のうち、上記チャネル領域に接する部分の厚さ(Tox)が、上記ゲート絶縁膜のうち、上記ソース領域およびドレイン領域と接する部分の厚さ(Tsd)以下である。これにより、ソース領域およびドレイン領域とゲート電極との接合容量を低減することが可能となり、より高速な動作が可能となる。
【0147】
また、一実施形態の半導体装置は、上記の半導体装置において、上記単結晶半導体基板は、球状の半導体単結晶粒からなるから、基板材料を効率的に利用できる。つまり、同じ材料の量でも平面基板よりも球状基板の方が表面積を大きくできる。また、球状の半導体単結晶粒の3次元性を利用して、積み上げたり並べたりすることで、立体構造を作ることが可能になるので、実効的な占有面積をより削減でき、小型化が可能となる。
【0148】
また、一実施形態の集積回路は、上記の半導体装置のうちの少なくとも1つを備えていることで、占有面積の小さい半導体装置で構成されることとなる。したがって、高集積化が可能となる。また、占有面積を拡大せずに、ゲート幅Wを大きくすることが可能となるから、高速化も容易である。
【0149】
また、一実施形態の半導体システムは、上記の集積回路を備えている。この実施形態の半導体システムによれば、集積度が高く、高速化も容易な集積回路を用いて構築されているので、小型で高速動作が可能となる。
【0150】
また、一実施形態の半導体装置の製造方法では、シリコン基板のソースドレイン領域となる領域に、フォトリソグラフィと異方性エッチングによって、第1の開口部が形成される。この第1の開口部に半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込み、シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックすることにより、シリコン基板の表面に垂直な方向に延びたソースドレイン領域を形成できる。
【0151】
また、ゲート電極を形成する領域にフォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第2の開口部が形成される。この第2の開口部の内壁を酸化して酸化膜を形成した後、この酸化膜を除去することによって、エッチングによるダメージを上記内壁から除去できる。また、2つのゲート電極を対向配置させる場合においては、2つのゲート電極の間隔Dを小さく設定できる。
【0152】
また、この製造方法では、上記第2の開口部にゲート絶縁膜を形成することによって、ゲート絶縁膜を形成するのと同時に、ゲート電極をその他の領域に対して電気的に分離できる。また、上記第2の開口部に半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込み、シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックすることにより、ゲート電極を形成できる。
【0153】
これにより、ソース領域,ドレイン領域,チャネル領域およびゲート絶縁膜を有するゲート電極領域とが、シリコン基板の表面に平行な面内にある半導体装置を作製できる。
【0154】
また、一実施形態の半導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法において、上記第2エッチバック工程は、上記シリコン基板上に堆積した半導体もしくは導体をエッチバックにより除去しつつ、上記チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を上記チャネル領域上でつなぐような上記半導体もしくは導体を残して、上部ゲート電極を形成する。したがって、簡単な方法で上部ゲート電極を形成できる。また、上部ゲート電極はゲート絶縁膜を介してチャネル領域と接しており、上部ゲート電極とチャネル領域とを、単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内に作製することが可能となる。
【0155】
また、一実施形態の半導体装置の製造方法は、上記の半導体装置の製造方法において、開口部を半導体もしくは導体を堆積することによって埋め込むときに、少なくとも一つの開口部がポリシリコンによって埋め込まれる。したがって、必ずしもエピタキシャル成長を行なう必要がなく、従来のLSIの製造工程で用いられるシリコンCVD装置等を用いることができ、従来の製造装置を用いて製造することが可能である。したがって、新たな製造設備の導入を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の半導体装置の第1の実施形態の模式的な立体図である。
【図2】 上記第1実施形態の平面図である。
【図3】 上記図2のA−A線断面図である。
【図4】 上記図2のB−B線断面図である。
【図5】 この発明の半導体装置の第2の実施形態の模式的な立体図である。
【図6】 上記第2実施形態の平面図である。
【図7】 上記図6のA−A線断面図である。
【図8】 上記図6のB−B線断面図である。
【図9】 この発明の半導体装置の第4の実施形態の平面図である。
【図10】 この発明の半導体装置の第5の実施形態の平面図である。
【図11】 図11(A)はこの発明の第6実施形態としての半導体装置の製造方法を説明するための平面図であり、図11(B)は図11(A)のA−A線断面図であり、図11(C)は図11(A)のB−B線断面図である。
【図12】 図12(A)〜図12(C)は、上記第6実施形態の半導体装置の製造方法の前半を順に示す模式断面図である。
【図13】 図13(D)〜図13(F)は、上記第6実施形態の半導体装置の製造方法の後半を順に示す模式断面図である。
【図14】 図14(A)は、この発明の第7実施形態としての半導体装置の製造方法を説明する平面図であり、図14(B)は、図14(A)のA-A線断面図であり、図14(C)は、図14(A)のB-B線断面図である。
【図15】 従来のトランジスタの構造を説明するための模式断面図である。
【図16】 従来のトランジスタの構造を説明するための模式断面図である。
【符号の説明】
99…シリコン基板、100…基板の平面、101…基板表面に平行な平面、
201A,202A,203,241A,242A…ゲート電極、
201,202…ゲート電極領域、
301,401,341,441,361,461…ソースドレイン領域、
501,541,561…チャネル領域、
601,602,603,641,642…ゲート絶縁膜、
604…絶縁膜、211,212,221,222,311,411…開口部、
701,702…ゲートコンタクト、
801,901…ソース・ドレインコンタクト、1001…層間絶縁膜、
1011…酸化膜、1201…ポリシリコン。

Claims (14)

  1. 互いに接することなく形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、ゲート電極とゲート絶縁膜からなるゲート電極領域と、第2導電型のチャネル領域とを有する単結晶半導体基板を備え、
    上記ソース領域およびドレイン領域と接するように、上記ソース領域とドレイン領域との間に形成された第2導電型のチャネル領域が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記ゲート電極と対向しており、
    上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記ゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内にあり、
    上記ゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ソース領域に跨ってオーバーラップしていると共に、上記ゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ドレイン領域に跨ってオーバーラップしていて、
    上記ゲート絶縁膜のうちの上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ソース領域と接する部分の厚さ未満、かつ、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ドレイン領域と接する部分の厚さ未満であることを特徴とする半導体装置。
  2. 互いに接することなく形成された第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、互いに接することなく形成された第1,第2の2つのゲート電極領域と、第2導電型のチャネル領域とを有する単結晶半導体基板を備え、
    上記2つのゲート電極領域は、それぞれ、ゲート電極とゲート絶縁膜からなり、
    上記第2導電型のチャネル領域は、上記ソース領域およびドレイン領域と接するように、上記ソース領域とドレイン領域との間に形成され、上記ゲート絶縁膜を介して、上記2つのゲート電極領域と対向しており、
    上記2つのゲート電極領域は、互いに上記チャネル領域を挟んで対向しており、
    上記第1導電型のソース領域およびドレイン領域と、上記第2導電型のチャネル領域と、上記2つのゲート電極領域とが、上記単結晶半導体基板の表面に平行な面内にあり、
    上記2つのゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ソース領域に跨ってオーバーラップしていると共に、上記2つのゲート電極領域がゲート長方向に上記チャネル領域から上記ドレイン領域に跨ってオーバーラップしていて、
    上記ゲート絶縁膜のうちの上記チャネル領域に接する部分の厚さが、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ソース領域と接する部分の厚さ未満、かつ、上記ゲート絶縁膜のうちの上記ドレイン領域と接する部分の厚さ未満であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2に記載の半導体装置において、
    上記単結晶半導体基板は、SOI基板であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[111]面に平行あるいは略平行であることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記ゲート電極が、上記ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向する面が、上記単結晶半導体基板の[100]面に垂直あるいは略垂直であることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項2に記載の半導体装置において、
    さらに、第3のゲート電極を有しており、
    上記第3のゲート電極は、ゲート絶縁膜を介して、上記チャネル領域に対向しており、上記第3のゲート電極と上記チャネル領域は、上記単結晶半導体基板の表面に垂直な平面内にあることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項2または6に記載の半導体装置において、
    複数のゲート電極が、電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項2、6、7のいずれか1つに記載の半導体装置において、
    複数のゲート電極が互いに対向する電極間隔が、0.3μm以下であることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1、2、4乃至のいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記単結晶半導体基板は、球状の半導体単結晶粒からなることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか1つに記載の半導体装置のうちの少なくとも1つを備えた集積回路。
  11. 請求項10に記載の集積回路を備えた半導体システム。
  12. 請求項1から9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法であって、
    シリコン基板のソースドレイン領域となる領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第1の開口部を形成する第1の開口工程と、
    上記第1の開口部に、半導体もしくは導体を堆積することによって、上記第1の開口部を埋め込む第1の埋め込み工程と、
    上記シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックする第1エッチバック工程と、
    ゲート電極を形成する上記シリコン基板上の領域に、フォトリソグラフィーと異方性エッチングによって、第2の開口部を形成する第2の開口工程と、
    上記第2の開口部の内壁を酸化して酸化膜を形成した後、この酸化膜を除去する酸化膜除去工程と、
    上記第2の開口部に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
    上記第2の開口部に、半導体もしくは導体を堆積することによって、上記第2の開口部を埋め込む第2の埋め込み工程と、
    上記シリコン基板上に堆積した上記半導体もしくは導体をエッチバックする第2エッチバック工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記第2の開口工程と酸化膜除去工程とゲート絶縁膜形成工程と第2埋め込み工程と第2エッチバック工程とでもって、チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を形成し、
    上記第2エッチバック工程は、
    上記シリコン基板上に堆積した半導体もしくは導体をエッチバックにより除去しつつ、
    上記チャネル領域を挟んで対向する複数のゲート電極領域を上記チャネル領域上でつなぐような上記半導体もしくは導体を残して、上部ゲート電極を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項12または13に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記第1または第2の埋め込み工程では、少なくとも一つの開口部をポリシリコンで埋め込むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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