JP5327270B2 - セラミックヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、被加熱流体の流路壁に固定され、通電により発熱し被加熱流体を加熱するセラミックヒータに関し、例えば、燃焼式ヒータの着火源やディーゼルエンジンのグロープラグ、排ガス浄化装置の昇温用熱源等として好適なものである。
この種のセラミックヒータとして、特許文献1には、挿入方向に向かって内径寸法が連続的に小さくなっている被取付部側テーパ部が形成された穴部を有する被取付部に対し、前記穴部に挿入して取り付けるようにしたセラミックヒータであって、一端側に通電によって発熱する発熱部を有し、他端側に前記発熱部に通電するための通電リード部が電気的に接続されたセラミック発熱体と、前記セラミック発熱体の外周面に接合され、一端より前記セラミック発熱体の前記一端側が露出し、他端より前記セラミック発熱体の他端側が露出するように、前記セラミック発熱体を被覆するハウジングとを備え、前記ハウジングの外周面には、前記被取付部における前記穴部の前記被取付部側テーパ部に対応したテーパ形状を有する取付手段側シール部と、前記穴部に固定可能な取付部とが一体に形成されており、前記取付部によって前記ハウジングを前記穴部に固定したときに、前記取付手段側シール部は押圧され前記被取付部側テーパ部に当接するようになっていることを特徴とするセラミックヒータが開示されている。
また、特許文献2には、棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒータと、該セラミックヒータの外周面に締まり嵌め状態にて取り付けられた金属嵌合部材とを備えたグロープラグにおいて、前記金属嵌合部材と前記セラミックヒータとの間に、前記金属嵌合部材よりも軟質の金属層が形成されていることを特徴とするグロープラグが開示されている。
これらのセラミックヒータに用いられているセラミック発熱体は、例えば、炭化タングステン(WC)、二硅化モリブデン(MoSi)及び二硅化タングステン(WSi)等の導電性セラミックを用いて射出成形等の公知の方法により略U字形に形成して抵抗発熱体とし、タングステン(W)等の導電性材料を用いて所定の形状に形成した一対のリード部を抵抗発熱体の両端部に接続し、さらに、これらを窒化硅素Si等の絶縁性セラミックによって覆い、ホットプレス等の公知の方法により一体的に焼結した後、切削加工によって絶縁性セラミックの内部に埋設されたリード部の先端を絶縁性セラミックの表面に露出させ、これにメッキ等を施し端子電極を形成し、絶縁性セラミックの内部に埋設された抵抗発熱体への通電を可能としている。
セラミック発熱体は、このような複雑な工程を経て形成され、しかも、焼結後の硬度が高く、切削加工が容易ではないことから、比較的単純な円柱状に形成されている。
このため、従来技術では、略円柱状に形成されたセラミック発熱体は、略筒状に形成された金属製のハウジングや嵌合部材内に挿通され、ロウ付けや締まり嵌め等によって固定され、さらに、発熱部が被加熱流体中に露出するように被取付部に固定される。
この際、特許文献1にあるように、ハウジングに設けた取付手段側シール部によって気密性が確保され、被加熱流体の外部への漏れを防止している。
さらに、特許文献1のセラミックヒータでは、セラミック発熱体とハウジングとが焼き嵌め等の嵌合によって組み付けられた上に、セラミック発熱体とハウジングとの間隙に銀ロウや銅ロウ等のロウ材を流し込んでロウ付けすることによって接合強度を高くしている。
ところが、特許文献1にあるような従来のセラミックヒータでは、セラミック発熱体との接合部分が設けられたハウジングの内周面に対向する位置において、ハウジングの外周面にはネジ部と取付手段側シール部とが設けられている。このため、セラミックヒータを燃焼式ヒータ、内燃機関燃焼室等の被取付部に取り付ける際に、ネジ部が被取付部に螺結され、取付手段側シール部が被取付部に設けられた被取付部側テーパ部に当接し、ねじ締めによって押圧されると、ハウジング内部に応力が発生し、これが、ハウジングの接合部分に作用し、セラミック発熱体との接合力が低下する虞があることが本発明者らの鋭意試験によって判明した。
さらに、セラミックヒータの加熱と冷却とが繰り返されると、セラミック発熱体とハウジングとの接合力が徐々に低下し、セラミック発熱体の緩みや抜けが発生する虞がある。
一方、特許文献2にあるようにセラミック発熱体と金属嵌合部材との間にメッキ等によって形成した軟質の金属層を介して嵌合によってセラミック発熱体を保持した場合には、軟質の金属層が緩衝となり製造工程中の過剰な締まり嵌めの負荷を抑制してセラミック発熱体の破損を防止することは可能であるが、セラミック発熱体と金属嵌合部材とは、嵌め合いによって保持されているに過ぎず、ロウ付けなどの接合手段は設けられていない。
このため、セラミックヒータを被取付部に螺結したときに、ハウジングが圧縮され、セラミック発熱体と金属嵌合部材との間で滑りが生じ、セラミック発熱体の緩みや、抜けが発生する虞がある。
さらに、通電時にはセラミック発熱体の熱膨張係数と金属嵌合部材の熱膨張係数の差によって嵌合保持力が低下し、ロウ付けによって接合した場合に比べ、さらにセラミック発熱体の緩みや抜けが発生し易くなる虞がある。
そこで、本発明はかかる実情に鑑みて、セラミックヒータを被取付部に組み付けた時にハウジングとセラミック発熱体との接合強度の低下を招くことなく、本来の接合強度を維持し、高温時においてもセラミック発熱体の緩みや抜けが起こり難く、信頼性の高いセラミックヒータを提供することを目的とする。
第1の発明では、外部に設けた通電装置に通電線を介して接続され通電により発熱するセラミック発熱体と、その先端側に位置する発熱部を被取付部の内側の被加熱流体中に載置するための発熱体取付手段とを具備するセラミックヒータにおいて、上記被取付部が、被取付部側ネジ部と、被取付部側テーパ部とを具備し、上記発熱体取付手段が、外周側に配設され上記被取付部に取り付けられる発熱体取付部材と、内周側に配設され上記セラミック発熱体を直接的に保持する発熱体保持部材との複数の筒状部材からなり、上記被取付部側ネジ部と螺合する取付手段側ネジ部と、これらのネジ部の螺合により上記被取付部側テーパ部に当接する取付手段側シール部と、上記発熱体を内側に挿入する発熱体挿入孔と、上記取付手段側シール部よりも基端側に設けられ上記発熱体と上記発熱体取付手段との接合を図る発熱体接合手段とを具備し、上記発熱体を上記発熱体挿入孔に保持、固定すると共に、上記発熱体取付部材が、上記取付手段側ネジ部と、該ネジ部を締め付けるための締付部と、上記発熱体保持部材を上記被取付部の方向に押圧する押圧部とを具備し、上記発熱体保持部材が、内周側に上記セラミック発熱体を挿通し保持する発熱体挿入孔と、一方の端に外径方向に張り出す鍔部とを具備し、該鍔部の一方の表面を上記押圧部からの圧力を受圧する受圧部とし、他方の表面を上記被取付部側テーパ部に当接する上記取付手段側シール部としたことを特徴とする(請求項1)。
の発明では、上記発熱体取付手段が上記取付手段側シール部として、挿入方向に向かって連続的に縮径する略円錐テーパ状の稜面を具備し、上記発熱体接合手段を、上記取付手段側ネジ部と上記取付手段側シール部の基端部とのいずれかの最基端側よりもさらに基端側に配設せしめる(請求項)。
の発明では、上記発熱体接合手段を、上記セラミック発熱体と上記発熱体取付手段との間隙に浸透せしめたロウ材とする(請求項)。
の発明では、上記発熱体取付手段が、少なくとも、略筒状の発熱体保持部材と、上記通電線を保護すべく設けた略筒状の通電線保護部材とを具備し、上記通電線保護部材の先端部を上記発熱体保持部材に固着せしめ、上記通電線保護部材の基端側から絶縁性の弾性部材からなる封止部材を介して、上記通電線を外部に引き出すと共に、上記通電線保護部材の基端側を上記封止部材と共に、全周に渡って加締め固定せしめる(請求項)。
の発明では、上記発熱体保持部材の筒状部と通電線保護部材とを全周に渡ってレーザ溶接にて固着せしめる(請求項)。
第1の発明によれば、上記セラミックヒータを上記被取付部に組み付けたとき、上記取付側ネジ部と上記被取付部側ネジ部との間に発生した応力は、上記発熱体取付部材のみに作用し、上記発熱体取付部材とは別体に設けられた上記発熱体保持部材には作用することがなく、製造時の接合強度を維持したまま上記セラミックヒータを上記被取付部に取り付けることができる。
従って、熱間時においても高い接合強度が維持され、上記セラミックヒータから上記セラミック発熱体が抜ける虞がなく、信頼性の高いセラミックヒータの実現が可能となる。
また、熱間における接合強度が高くなるので、使用環境の選択の幅が広くなり、セラミックヒータの汎用性も拡大できる。
さらに、上記接合手段が取付手段側シール部よりも基端側に設けられているので、実質的に上記接合手段は、被加熱流体から離隔することになり、被加熱流体の影響を受け難くなり、耐久性の向上を図ることもできる。
また、本発明によれば、上記発熱体取付部材と上記発熱体保持部材とを一体に形成した場合に比べ、セラミック発熱体の長尺化を招くことなく、上記発熱体接合部の接合範囲を長くすることが可能となり、上記接合手段の接合力低下をさらに抑制し、信頼性の高いセラミックヒータの実現が可能となる。
加えて、上記発熱体取付部材と上記発熱体保持部材とが複数の筒状部材からなるので、上記セラミックヒータを被取付部に組付ける際の作業性も良い。
の発明によれば、上記発熱体接合手段が、上記取付手段側ネジ部と上記取付手段側シール部の基端部のうち、より基端側に位置する基端部よりもさらに基端側に配設されることになるので、上記セラミックヒータを上記被取付部に組み付けて、上記取付手段側ネジ部と上記被取付部側ネジ部とを螺結せしめたときに上記取付手段側ネジ部が形成された部位に発生する応力、又は、上記取付手段側シール部を上記被取付部側テーパ部に当接させたときに上記取付手段側シール部が形成された部位に発生する応力のいずれも、上記発熱体接合手段に作用せず、製造時の接合強度を維持したまま上記セラミックヒータを上記被取付部に取り付けることができ、セラミック発熱体が抜ける虞がなく、信頼性の高いセラミックヒータの実現が可能となる。
の発明によれば、上記セラミック発熱体と上記発熱体取付手段とを嵌合によって固定し、両者の間隙をロウ材によって接合しているので、嵌め合いによってのみ上記セラミック発熱体を上記発熱体取付手段に保持する場合に比べ、接合強度が高くなるのに加え、上記セラミックヒータを上記被取付部に組み付けたときに発生する応力がロウ付け部分に作用する虞がなく、ロウ付けの強度が低下せず、信頼性の高いセラミックヒータの実現が可能となる。
の発明によれば、上記通電線保護部材によって、上記発熱体への通電を図る通電線を外部からの被水、石はね等の使用環境が過酷な燃焼排気流路等を被取付部としたときに、発熱体と通電線との接続部分への被水等を防止し、堅牢で、より信頼性の高いセラミックヒータを実現できる。
また、本発明において、上記発熱体取付部材と上記発熱体保持部材とを別体に設けた場合には、上記通電線が上記封止部材を介して上記通電線保護部材の基端側において加締め固定されているので、上記セラミックヒータを上記被取付部に組付けたときに上記通電線の捻りによる上記通電線と上記発熱体との接続状態の悪化を防ぎ、高い信頼性を維持することも可能となる。
さらに、この場合には、上記通電線が邪魔にならず、上記セラミックヒータを上記被取付部に組付ける際の作業性も向上する。
の発明によれば、さらに、堅牢で、より信頼性の高いセラミックヒータを実現できる。
本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの概要を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの要部を示す拡大断面図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータのロウ接部の高温抜け強度に対する効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの製造方法の概要を示す説明図。 図4に続く説明図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの取付方法を示す説明図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの変形例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの他の変形例を示す断面図。 参考図 参考図 本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータの概要を示す断面図。 本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータの変形例を示す断面図。 本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータの概要を示す断面図。 比較例として示す従来のセラミックヒータの概要を示す断面図。
図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータ1について説明する。なお、本発明において、セラミックヒータ1に接続される図略の通電装置側を基端側、セラミックヒータ1が挿入、固定される被取付部60側を先端側と称する。
本実施形態におけるセラミックヒータ1は、セラミックヒータ1が取り付けられる被取付部60内の被加熱流体中に発熱部が露出するように装着、固定され、外部に設けた図略の通電装置に通電線114、124を介して接続され通電により発熱し、被取付部60内の被加熱流体600の加熱に用いられるものである。
例えば、内燃機関から排出される燃焼排気を加熱して排気浄化装置再生のための熱源としたり、寒冷地仕様のディーゼル車等において冷却水を加熱する燃焼式ヒータの着火源としたり、ディーゼル機関の着火の補助を行ったりするのに好適なものである。
セラミックヒータ1は、通電により発熱するセラミック発熱体10と、セラミック発熱体10の先端側に位置する発熱部を被取付部60内の被加熱流体600中に載置するための発熱体取付手段として設けられたハウジング3と、セラミック発熱体10とハウジング3との接合を図る発熱体接合手段として設けられたロウ接部20とによって構成され、被取付部60側に設けた被取付部側ネジ部611と、ハウジング3側に設けた取付手段側ネジ部302との螺合により、被取付部60側に設けた被取付部側テーパ部612にハウジング3側に設けた取付手段側シール部314を当接せしめて、発熱体10を被取付部60に気密に保持可能とするものであり、ロウ接部20を、ハウジング3の取付手段側シール部314よりも基端側に設けたことを特徴とするものである。
さらに、本実施形態においては、ハウジング3を、被取付部60との螺合、気密保持を図る発熱体取付部材30と、セラミック発熱体10との接合を図る発熱体保持部材31と、セラミック発熱体10への通電を行う通電線114、124の保護を図る通電線保護部材32との複数の筒状部材によって構成し、発熱体取付保部材30に設けた取付手段側ネジ部302を被取付部60に設けた被取付部側ネジ部611に螺結したときに、発熱体10を直接保持する発熱体保持部材31に設けた取付手段側シール部314が被取付部60に設けた被取付部側テーパ部612に押圧されたときに発生する内部応力をロウ接部20に作用するのを回避して高い接合強度を維持できるようにしたものである。
本発明によれば、ロウ接部20の初期の接合強度を低下させることなく被取付部60への組み付けが可能となり、熱間における接合強度が高くなるので、使用環境の選択の幅が広くなり、セラミックヒータ1の汎用性も拡大できる。
さらに、発熱体接合手段として設けたロウ接部20の位置が応力発生領域ARSTRよりも基端側に設けられているので、実質的にロウ接部20は、被加熱流体600から離隔することになり、ロウ接部20の酸化若しくは還元等の被加熱流体600の性質や温度による影響を受け難くなり、セラミックヒータ1の耐久性の向上を図ることもできる。
ここで、本発明における応力発生領域ARSTRとは、発熱体取付部材30に設けた取付手段側ネジ部302を被取付部60に設けた被取付部側ネジ部611に螺結したときに、発熱体10を直接保持する発熱体保持部材31に設けた取付手段側シール部314が被取付部60に設けた被取付部側テーパ部612に押圧されたときに引っ張り応力が発生する領域をいい、本実施形態においては、図2に示すように、一点鎖線で区画した領域が該当する。
本実施形態における発熱体取付手段として設けたハウジング3のより具体的な構成について詳述する。
発熱体取付部材30は、ステンレス等の金属材料を略筒状に形成して取付部基体300とし、その内周側には、発熱体保持部材31、通電線保護部材32、セラミック発熱体10とを同心に挿通する保持部材挿通孔304が設けられ、基端側には、取付手段側ネジ部302を締め付けるための六角部(締付部)301が設けられ、先端側において外周側には、被取付部60に螺結するための取付手段側ネジ部302(雄ねじ)が設けられ、最先端部には、発熱体保持部材31の受圧部313を押圧する押圧部303が設けられている。
発熱体保持部材31は、ステンレス等の金属材料を用いて、両端が開口し、一方の端に外径方向に張り出す鍔部312を設けた略筒状に形成して発熱体保持部基体310(筒状部)とし、その中心には、セラミック発熱体10を内側に挿入する発熱体挿入孔311が設けられ、先端側には、外径方向に向かって略鍔状に張り出す鍔部312が設けられ、鍔部312の一方の表面となる基端側表面には、セラミックヒータ1の中心軸に対して直交する水平面をなし、押圧部303によって被取付部60の方向に押圧される受圧部313が設けられ、鍔部312の他方の表面となる先端側表面には、挿入方向に向かって連続的に縮径する略円錐テーパ状の稜面を有する取付手段側シール部314が設けられている。
発熱体挿入孔311の内周壁の内、鍔部312よりも基端側に位置する部分にロウ接部20が形成され、銀ロウや銅ロウ等のロウ材を用いてセラミック発熱体10が接合されている。
なお、ロウ接部20の形成位置を明確にするために、図ではロウ接部20を極太の線で示してあるが、実際には、発熱体挿入孔311の内周壁とセラミック発熱体10との間に形成された、例えば、0.1〜0.2mm程度の極狭い間隙に浸透したロウ材によって形成されており、極めて、薄い膜厚のものである。
通電線保護部材32は、ステンレス等の金属材料を略筒状に形成して通電線保護基体320とし、先端側には、発熱体保持部材31の筒状部310が挿通され、先端部321において発熱体保持部材31と溶接固定され、基端部322には、外部の通電制御装置に接続される一対の通電線114、124が挿通された封止部材33が挿入され、加締め部323において、全周に渡り加締められ、封止されている。
セラミック発熱体10は、略円柱状に形成された耐熱性絶縁部101の先端側に内蔵された略U字型の抵抗発熱体100と、抵抗発熱体100と外部との導通を図る一対の発熱体リード部110、120と、各発熱体リード部110、120に導通して耐熱性絶縁部101の表面に引き出された発熱体電極部111、121とによって構成されている。
抵抗発熱体100には、二硅化モリブデンMoSi、炭化硅素SiC、炭化タングステンWC等の公知の導電性セラミック材料が用いられ、耐熱性絶縁部101には、窒化硅素Si等の公知の絶縁性セラミック材料が用いられ、発熱体リード部110、120には、タングステンW等の公知の導電性金属材料が用いられている。
セラミック発熱体10は、抵抗発熱体100と一対の発熱体リード部110、120とを射出成形等の公知の方法により所望の形状に形成した後、抵抗発熱体100と発熱体リード部110、120とを所望の位置に配設し、これらを耐熱性絶縁部101が一体的に覆うようにして、ホットプレス等の公知の成形方法により1700℃〜1800℃で一体的に焼成した後、外形を所望の形状に切削し、発熱体リード部110、120の先端を耐熱性絶縁部101の表面に露出させ、さらに、発熱体リード部110、120の先端には、メッキ等の公知の方法により発熱体電極部111、121が形成されている。
発熱体電極部111、121にはそれぞれ、環状の電極接続金具112、122が嵌着され、さらに発熱体電極部111、121と電極接続金具112、122との僅かな間隙に加熱溶融したロウ材を浸透させロウ付けされて導通が確保されている。
さらに、電極接続金具112、122には、それぞれ、通電線端子部113、123が接続され、さらにこれらに接続して通電線114、124が外部に引き出されている。
なお、電極接続金具112、122と発熱体保持部材31の筒状部310の上端との間には、アルミナ等の絶縁性材料を略環状に形成したスペーサ211が挿入され、電気絶縁と断熱とを確保している。
封止部材33は、シリコンゴム等の弾性部材が用いられ、通電線114、124を保持、固定すると共に、通電線保護部材320の基端側を封止し、外部からの水等の侵入を阻止している。
通電線114、124が封止部材33を介して通電線保護部材320の基端側において加締め固定されているので、セラミックヒータ1を被取付部60に組付けたときに通電線114、124の捻りによる通電線114、124と発熱体10との接続部分(111〜113、121〜123)に剥離方向の力が作用せず、通電線114、124と発熱体10との接続状態の悪化を防ぎ、高い信頼性を維持することも可能となる。
加えて、発熱体取付部材30と発熱体保持部材31とが別体に設けられているので、セラミックヒータ1を被取付部60に組付ける際の作業性も向上する。
被取付部60には、ヒータ取付穴部610が設けられ、セラミックヒータ1が挿入され、ヒータ取付穴部610の内周には、被取付部側ネジ部611(雌ネジ部)が形成され、ヒータ取付穴部610の先端側には、挿入方向に向かって内径が連続的に縮径した略すり鉢状の被取付部側テーパ部612が形成され、セラミックヒータ1を装着したとき、ヒータ側に設けた取付手段側シール部314と被取付部側に設けた被取付部側テーパ部612とが当接し、気密性が確保され、被加熱流体600の流出が阻止されている。
なお、鍔部312は、受圧部313と取付手段側シール部314とが、押圧部303と被取付部側テーパ部612とによって挟持され、押圧されたときの圧縮力によって変形しない十分な強度を有する肉厚に形成され、取付手段側シール部314の傾斜角は、被取付部側テーパ部612に当接したときに、鍔部312の外周に近い位置で円周状に線接触するように、被取付部側テーパ部612の傾斜角よりも、緩い角度に形成されている。
本発明では、鍔部312が形成された範囲においては、セラミック発熱体10と発熱体保持部材31とが接合されていないので、取付手段側シール部314と被取付部側テーパ部612とが線接触し、応力集中が発生しても、ロウ接部20はその影響を受けることがなく、取付手段側シール部314と被取付部側テーパ部612との高い気密性を確保することができる。
図2に示すように、発熱体取付部材30をネジ締めしたときに、鍔部312は、発熱体取付部材30によって押圧され、発熱体取付部材30の先端側の押圧部303と、鍔部312の受圧部313とが当接し、さらに、鍔部312の取付手段側シール部314と被取付部60の被取付部側テーパ部612とが当接し、気密性が確保される。
一方、鍔部312内には、押圧部303と被取付部側テーパ部612とからの荷重によって内部応力が発生するが、ロウ接部20は、押圧部303の最基端側の位置よりもさらに基端側の位置に設けられているので、鍔部312に発生した応力の影響を受けることがない。
さらに、取付手段側ネジ部302にも、締め付け時に応力が発生するが、本実施形態においては、発熱体取付部材30と発熱体保持部材31とは、別体に設けられているので、取付手段側ネジ部302に発生した応力がロウ接部20に作用することはない。
このため、発熱体保持部31とセラミック発熱体10との接合強度が低下することがなく、初期の接合強度を維持したまま、セラミックヒータ1を被取付部60に固定することができる。
また、本実施形態においては、上述の効果に加え、通電線保護部材32を略筒状に形成した金属材料によって構成することによって、外部からの被水、石はね等の使用環境が過酷な燃焼排気流路等を被取付部60としたときに、発熱体電極部111、121、電極接続金具112、122、通電線端子部113、123等への被水等を防止し、堅牢で、より信頼性の高いセラミックヒータ1を実現できる。
さらに、本実施形態においては、発熱体取付部材30が発熱体保持部材31と別体に設けられているため、発熱体保持部材31を被取付部60に組み付けるために、発熱体取付部材30の取付手段側ネジ部302を被取付部側ネジ部611に螺結したときに、通電線保護部材32によって保持された通電線114、124がよじれることがなく、組み付け作業が容易である上に、通電線114、124とセラミック発熱体10との接続部分に無用な負荷が発生せず、断線等を生じる虞がない。
ここで、図14を参照して比較例として示す従来のセラミックヒータ1zの問題点について説明する。
セラミックヒータ1zは、挿入方向に向かって内径寸法が連続的に小さくなっている被取付部側テーパ部612zが形成されたヒータ取付穴部610zを有する被取付部60zに対し、ヒータ取付穴部610zに挿入して取り付けるようにしたセラミックヒータであって、被加熱流体に晒される先端側に通電によって発熱する抵抗発熱体100zを有し、基端側に抵抗発熱体100zに通電するための一対の発熱体リード部110z、120zが電気的に接続されたセラミック発熱体10zと、セラミック発熱体10zの外周面に接合され、被加熱流体側の一端よりセラミック発熱体10zの先端側が露出し、他端よりセラミック発熱体10zの基端側が露出するように、セラミック発熱体10zを被覆するハウジング30zとを備え、ハウジング30zの外周面には、被取付部60zにおけるヒータ取付穴部610zの被取付部側テーパ部612zに対応したテーパ形状を有する取付手段側シール部314zと、ヒータ取付穴部610zに設けた被取付部側ネジ部611z(雌ねじ)に固定可能な取付手段側ネジ部302z(雄ねじ)とが一体に形成されており、取付手段側ネジ部302zによってハウジング30zをヒータ取付穴部610zに固定したときに、取付手段側シール部314zが押圧され被取付部側テーパ部612zに当接するようになっている。
また、セラミック発熱体10zとハウジング30zとは、略筒状に形成されたハウジング30zの発熱体挿入孔304zとハウジング30zの空間部CV30zにロウ材を配置し、セラミック発熱体10zの基端側から、スペーサ211zを嵌め込み、空間部CV30z内にスペーサ211zを配置し、さらに、セラミック発熱体10zの基端側から、スペーサ211zと当接するまでセラミック発熱体10zの発熱体電極部111zに環状の電極接続金具112zを嵌め込み、その上端面にロウ材を配置し、さらに、セラミック発熱体10zの基端部に露出する発熱体電極部121zに環状の電極接続金具122zを嵌め込み、その端面にロウ材を配置し、これらを熱処理することにより、各部に配置されたロウ材が溶融し部材間の隙間に流れ、これが固まることで、セラミック発熱体10zとは、ハウジング30z、電極接続金具112z、122zと接合されている。
このため、セラミック発熱体10zとハウジング30zとのロウ接部20zは、本図に示すように、その大部分が、ハウジング30zに設けられたネジ部302zと取付手段側シール部314zとの間の応力発生領域ARSTR内に位置しており、セラミックヒータ1zを被取付部60zに取り付ける際に、ねじ締めによって発生した内部応力がこのロウ接部20zに作用し、製造時に確保された本来の接合力が低下する虞があることが判明した。
さらに、比較例として示したセラミックヒータ1zのように、ロウ接部20zの一部が応力発生領域ARSTRから外れる部分があるため、セラミックヒータ1zを被取付部60zへ組み付けた際に接合力が低下する部分と、製造時の接合力が維持される部分とが不均一に存在することとなる。
このように、ロウ接部20zに接合強度の不均一な部分が発生すると、セラミックヒータ1zへの通電と停止とを繰り返した際に、ハウジング30zの熱膨張係数とセラミック発熱体10zの熱膨張係数の差により発生した応力が、ロウ接部20zの接合強度の低下した部分に集中的に作用し、接合強度がさらに低下し、セラミック発熱体10zとハウジング30zとの接合力が徐々に低下し、セラミック発熱体10zの緩みや抜けが発生する虞がある。
図3を参照して、本発明の効果について説明する。本図は、本発明のセラミックヒータ1と、比較例として、図14に示した従来のセラミックヒータ1zを用いて、被取付部60に設けたM10の被取付部側ネジ部611に、20N・mの締め付けトルクで固定した後、加熱温度を変化させ、セラミック発熱体を引き上げ、抜けが発生したときの抜き強度(N)を測定し、高温環境下でのロウ接部の接合強度の変化を調査した結果である。
20N・mの締め付けトルクでセラミックヒータを固定した場合、従来の構造ではハウジングとセラミックヒータと接合部には軸力として約6kNの引張力が作用する。
本図に比較例として示す、従来構造のセラミックヒータの場合、常温時の無負荷状態においては、12kN程度の抜け強度があり、安全率として2倍が確保されているが、20N・mの締め付けトルクを付与した後には、常温時であっても、抜け強度が6kNまで低下し、セラミックヒータの使用環境温度である250℃では、2kNまで低下する虞があることが判明した。
一方、本図に実施例として示すように、本発明のセラミックヒータにおいては、20N・mの締め付けトルク付与の前後でほとんど抜け強度が変化しないことが確認された。
図4、5を参照して本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータ1の製造方法の一例について説明する。
図4(a)に示すように、略筒状に形成された発熱体保持部材31に、セラミック発熱体10、スペーサ211、電極接続金具112、122を順に組み付け、電極金具112、122がそれぞれ、発熱体電極部111、121と電気的に接続可能な位置に配設され、スペーサ211が電極接続金具112に当接し、発熱体保持部材31の一端がスペーサ211に当接した状態で保持し、図4(b)に示すように、セラミック発熱体10の天地をひっくり返した状態で、セラミック発熱体10と発熱体保持部材31との間に形成された間隙CV31に銀ロウ等のロウ材を配設し、鍔部312の受圧部313からスペーサ211の配設された位置までの発熱体保持部材31とセラミック発熱体10との間に形成された間隙に加熱によって溶融したロウ材を浸透させ、鍔部312が押圧されたときに発生する応力が作用しない所定のロウ接範囲のみを接合し、ロウ接部20を形成する。
また、発熱体電極部111、121と電極接続金具112、122とは、それぞれの間隙にロウ材が浸透するように適宜ロウ材を配設し、加熱してロウ付し、さらに、電極接続金具112、122のそれぞれに通電線114、124の通電線端子部113、123を接続する。
なお、ロウ接範囲はセラミック発熱体10に、予め、Niメッキ、Crメッキ、蒸着等によって下地となる図略のメタライズ層を必要範囲に形成し、ロウ材とメタライズ層との濡れによって、セラミック発熱体10と発熱体保持部材31との間隙に流れるロウ材の範囲を制御することもできる。
次いで、図5(a)に示すように、電極接続金具112、122、通電線端子部113、123を介して通電線114、124が接続されたセラミック発熱体10と所定の範囲に設けたロウ接部20によって接合された状態の発熱体保持部材31の筒状部310に略筒状に形成された通電線保護部材32の先端部321を挿嵌し、通電線保護部材32の基端部322にシリコンゴム等の絶縁性の弾性部材からなる封止部材33を装着し、一対の通電線114、124を封止部材33から外部に引き出し、先端部321が全周に渡って発熱体保持部材31の筒状部310とレーザ溶接等によって固着され、基端側の加締め部323において、封止部材33と共に、通電線保護部材32が全周に渡って加締め固定されている。
次いで、図6を参照して、本実施形態におけるセラミックヒータ1の組み付け方法を説明する。
セラミック発熱体10、発熱体保持部材31、通電線保護部材32が一体となったものを被取付部60に設けたセラミックヒータ取付穴部610に挿通し、セラミック発熱体10の先端部を被加熱流体600中に露出させ、通電線保護部材32の基端側から略筒状の発熱体取付部材30を挿嵌し、発熱体取部材30の外周面に設けた取付手段側ネジ部302(雄ねじ)を、被取付部60におけるヒータ取付穴部610に設けた被取付部側ネジ部611(雌ねじ)に螺結する。
発熱体取付部材30をヒータ取付穴部610に固定したときに、発熱体保持部材31に設けた鍔部312の受圧部313を発熱体取付部材30の先端に設けた押圧部303が押圧し、受圧部313に対向する取付手段側シール部314が押圧され被取付部側テーパ部612に当接するようになっている。このようにして図1に示した、本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータ1が被取付部60に組み付けられた状態となる。
このとき、鍔部312に発生する内部応力は、発熱体保持部材31とセラミック発熱体10とが接合されたロウ接部20に作用することがないので、従来のセラミックヒータのように組み付け時に接合強度が低下する虞がない。
図7を参照して、本発明の第1の実施形態におけるセラミックヒータの変形例1aについて説明する。上記実施形態においては、ハウジング3を発熱体取付部材30と発熱体保持部材31と通電線保護部材32とによって構成し、通電線保護部材32を略筒状に形成した金属材料によって成した例を示したが、本実施形態においては、ハウジング3aを発熱体取付部材30と発熱体保持部材31aと通電線保護部材32aとによって構成し、通電線保護部材32aとして、熱収縮チューブを用いた簡易な構成である点が相違する。
本実施形態においては、上述の実施形態のように通電線保護部材32と発熱体保持部材31とを溶接したり、通電線保護部材32の基端部322を加締めたりする必要がない。
本実施形態におけるセラミックヒータ1aは、被水などの虞がない環境で用いられる、燃焼式ヒータの着火源等に好適である。本実施形態においても上記実施形態と同様に、被取付部60に組み付けたときの締め付けトルクがロウ接部20に作用することがなく、高い接合強度を維持できる。
図8を参照して、他の変形例1bについて説明する。本実施形態においては、ハウジング3bを発熱体取付部材30と発熱体保持部材31bと通電線保護部材32bとによって構成し、セラミック発熱体10bの一方の発熱体電極部111b(接地電極側)を発熱体保持部材31bの内周壁311bにロウ接部20bを介して直接的に接続してある。
このような、構成とすることにより、発熱体電極部111bは、ハウジング3bを介して接地状態となるので、マイナス(GND)側の電極接続金具112、通電線端子部113、通電線114をそれぞれ排することが可能となり、さらに製造が簡易となる。
また、セラミック発熱体10bの体格を小さくできので、搭載性が向上する上に、製造コストの削減も可能となる。
本実施形態においても、組み付け時にロウ接部20の接合強度の低下を招く虞がない点は、上記実施形態と同様である。
図11を参照して、本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータ1eについて説明する。
本実施形態においては、ハウジング3eを発熱体取付部材30と発熱体保持部材31eと通電線保護部材32とによって構成し、発熱体保持部材31eの発熱体挿入孔311eの内径を鍔部312eの形成領域において拡径し、セラミック発熱体10と発熱体挿入孔311eの内周壁との間隙CV31eを広くしてある点が上述の第1の実施形態と相違し、その他の点で一致する。
このような構成とすることによって、応力発生領域ARSTRである鍔部312eとセラミック発熱体10とが完全に切り離され、組み付け時のロウ接部20eの接合強度の低下を確実に抑制することが可能となる。
また、ロウ接部20eを形成する際に、間隙CV31eにロウ材を配設し、加熱溶融して、セラミック発熱体10と筒状部310との間隙の所定の範囲に浸透させたときに、鍔部312eの形成された部分にロウ材が残留せず、確実に鍔部312eに発生する内部応力がロウ接部20eに作用するのを防止できる。
図12を参照し、本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータの変形例1fについて説明する。上記実施形態においては、ハウジング3eを発熱体取付部材30と発熱体保持部材31eと通電線保護部材32とによって構成し、発熱体保持部材31eの発熱体挿入孔311eの内径を鍔部312eの形成領域において拡径し、セラミック発熱体10と発熱体挿入孔311eの内周壁との間隙CV31eを広くしたが、本実施形態においては、ハウジング3fを発熱体取付部材30と発熱体保持部材31fと通電線保護部材32fとによって構成し、セラミック発熱体10と発熱体挿入孔311fの内周壁との間隙CV31fをさらに拡大し、発熱体保持部材31fを筒状に形成し、通電線保護部材32fの先端部に連なるように鍔部312fを設けた点が相違する。
このような構成によっても、上記実施形態と同様の効果が発揮される。
図13を参照し、本発明の第の実施形態におけるセラミックヒータ1gについて説明する。上記実施形態においては、燃焼式ヒータの着火源や、燃焼排気の加熱源として用いた比較的小型のセラミックヒータを例に説明したが、本実施形態においては、ディーゼルエンジンの燃焼室又は副燃焼室を被取付部60gとし、着火を補助する長尺のグロープラグとして用いる場合について説明する。
本実施形態においても、基本的な構成は上記実施形態と同様、応力発生領域ARSTRを外れる位置にロウ接部20gを形成している。
上記実施形態においては、発熱体電極部121から外部への接続に通電線124を用いているが、本実施形態においては、発熱体電極部121に略筒状の電極接続金具122gを嵌着し、電極接続金具122gに連結して金属材料を略棒状に形成した通電中軸123gを接続している。発熱体取付部材30gは、長尺に形成されているが基本的な構造は、上記実施形態に示した発熱体取付部材30と同様である。
また、本実施形態においては、燃焼時の圧力上昇に対向できるように、封止部材33gとして、低融点ガラス等が用いられている。
本発明は上記実施形態に限定するものではなく、セラミック発熱体と発熱体保持部材との接合を応力発生領域から外れた位置に設けることにより、セラミックヒータを被取付部に固着したときに発生する応力の影響を排除し、接合力の低下を抑制する本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
1 セラミックヒータ
10 セラミック発熱体
100 抵抗発熱体
101 耐熱性絶縁部
110、120 発熱体リード部
111、121 発熱体電極部
112、122 電極接続金具
113、123 通電線端子部
114、124 通電線
20 ロウ接部(発熱体接合手段)
211 スペーサ
3 ハウジング(発熱体取付手段)
30 発熱体取付部材
300 取付部基体
301 六角部(締付部)
302 取付手段側ネジ部(雄ネジ部)
303 押圧部
304 保持部材挿通孔
31 発熱体保持部材
310 発熱体保持部基体(筒状部)
311 発熱体挿入孔
312 鍔部(応力発生領域)
313 受圧部
314 取付手段側シール部
32 通電線保護部材
320 通電線保護基体
321 先端部
322 封止部
323 加締め部
33 封止部材
60 被取付部
610 ヒータ取付穴部
611 被取付部側ネジ部(雌ネジ部)
612 被取付部側テーパ部(シール当接部)
600 被加熱流体
特開2001−28292号公報 特開2003−56848号公報

Claims (5)

  1. 外部に設けた通電装置に通電線を介して接続され通電により発熱するセラミック発熱体と、その先端側に位置する発熱部を被取付部の内側の被加熱流体中に載置するための発熱体取付手段とを具備するセラミックヒータにおいて、
    上記被取付部が、被取付部側ネジ部と、被取付部側テーパ部とを具備し、
    上記発熱体取付手段が、外周側に配設され上記被取付部に取り付けられる発熱体取付部材と、内周側に配設され上記セラミック発熱体を直接的に保持する発熱体保持部材との複数の筒状部材からなり、
    上記被取付部側ネジ部と螺合する取付手段側ネジ部と、これらのネジ部の螺合により上記被取付部側テーパ部に当接する取付手段側シール部と、上記発熱体を内側に挿入する発熱体挿入孔と、上記取付手段側シール部よりも基端側に設けられ上記発熱体と上記発熱体取付手段との接合を図る発熱体接合手段とを具備し、上記発熱体を上記発熱体挿入孔に保持、固定すると共に、
    上記発熱体取付部材が、上記取付手段側ネジ部と、該ネジ部を締め付けるための締付部と、上記発熱体保持部材を上記被取付部の方向に押圧する押圧部とを具備し、
    上記発熱体保持部材が、内周側に上記セラミック発熱体を挿通し保持する発熱体挿入孔と、一方の端に外径方向に張り出す鍔部とを具備し、
    該鍔部の一方の表面を上記押圧部からの圧力を受圧する受圧部とし、他方の表面を上記被取付部側テーパ部に当接する上記取付手段側シール部としたことを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 上記発熱体取付手段が、上記取付手段側シール部として、挿入方向に向かって連続的に縮径する略円錐テーパ状の稜面を具備し、
    上記発熱体接合手段を、上記取付手段側ネジ部と上記取付手段側シール部の基端部とのいずれかの最基端側よりもさらに基端側に配設せしめた請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 上記発熱体接合手段は、上記セラミック発熱体と上記発熱体取付手段との間隙に浸透せしめたロウ材からなる請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
  4. 上記発熱体取付手段が、少なくとも、略筒状の発熱体保持部材と、上記通電線を保護すべく設けた略筒状の通電線保護部材とを具備し、
    上記通電線保護部材の先端部を上記発熱体保持部材に固着せしめ、
    上記通電線保護部材の基端側から絶縁性の弾性部材からなる封止部材を介して、上記通電線を外部に引き出すと共に、
    上記通電線保護部材の基端側を上記封止部材と共に、全周に渡って加締め固定せしめた請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミックヒータ。
  5. 上記発熱体保持部材の筒状部と通電線保護部材とを全周に渡ってレーザ溶接にて固着せしめた請求項に記載のセラミックヒータ。
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