JP4122675B2 - セラミックヒータおよびその取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被取付部材に取り付けられて使用されるセラミックヒータ及びその取付構造に関し、このセラミックヒータは例えば、燃焼式ヒータの着火源やディーゼルエンジンのグロープラグ等に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のセラミックヒータを図7に示す。このものは、例えば、ディーゼルエンジンの冷却水(温水)を加熱する燃焼式ヒータの着火源として用いられるものであり、一端側に発熱部を有し、他端側に該発熱部に通電して発熱させるための通電リード部としてのリード線J3が接続された棒状のセラミック発熱体J1をステンレス製の取付金具J2内に支持した構造を有している。
【0003】
そして、このセラミックヒータは、被取付部材である燃焼式ヒータの燃焼室ハウジングJ5に形成された穴J6に挿入され、別体の固定用のボルトJ3及びナットJ4を介して、取付金具J2を燃焼室ハウジングJ5に固定するように取付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような取付構造においては、取付金具J2が燃焼室ハウジングJ5の穴J6を、単に塞ぐように固定しているのみであり、そのシール性は不十分である。
【0005】
そこで、本発明は上記問題に鑑みて、構成が簡単で且つ被取付部材とのシール性に優れたセラミックヒータ及びその取付構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1〜請求項6に記載の発明は、挿入方向に向かって内径寸法が連続的に小さくなっているテーパ部(201a)が形成された穴部(201)に挿入することにより、被取付部材(200)に取り付けるようにしたセラミックヒータであって、一端側に通電発熱する発熱部(22)を有し、他端側に該発熱部の通電用の通電リード部(40、41)が電気的に接続されたセラミック発熱体(20)と、該セラミック発熱体の外周面に接合され、一端より該セラミック発熱体の一端側が露出し他端より該セラミック発熱体の他端側が露出するように、該セラミック発熱体を被覆するハウジング(10)とを備えるセラミックヒータ(100)について、以下の特徴を持たせたものである。
【0007】
まず、請求項1の発明では、上記セラミックヒータ(100)において、ハウジング(10)の外周面に、被取付部材(200)における穴部(201)のテーパ部(201a)に対応したテーパ形状を有するシール部(13)と、該穴部に固定可能な取付部(11)とを一体に形成し、該取付部によって該ハウジングを該穴部に固定したときに、該シール部が押圧され該テーパ部に当接するようにしたことを特徴としている。
【0008】
本発明のセラミックヒータ(100)によれば、被取付部材の穴部(201)に固定可能な取付部(11)がハウジング(10)に一体に形成されているため、従来のように、別体の固定部品を不要とできる。また、該ハウジングを該穴部に固定したときに、シール部(13)が押圧され該穴部のテーパ部(201a)に当接し、両者の当接部分はシールされるため、別体のシール用の構成部材を不要とできる。よって、本発明によれば、構成が簡単で且つ被取付部材とのシール性に優れたセラミックヒータを提供することができる。
【0009】
ところで、求項1においてはセラミックヒータ(100)を被取付部材(200)の穴部(201)に取り付け固定したとき、該穴部のテーパ部(201a)とハウジング(10)のシール部(13)とが押圧され、この押圧力によってシールされるのであるが、このとき、この押圧力が該ハウジングの該シール部より、セラミック発熱体(20)に伝達される。
【0010】
該セラミック発熱体と該ハウジングとは接合固定されているため、上記押圧力は該セラミック発熱体の内部にまで伝達される。このとき、セラミック発熱体(20)が、発熱部(22)と通電リード部(40、41)とを電気的に接続する導電性の線材よりなる接続リード部(23、24)を有する場合、該接続リード部は、上記押圧力による応力が発生する。ここで、もし、この応力が発生する部分において、接続リード部が曲がり形状を有した線材であったり、不均一な線径の線材であったりすると、曲がり部や線径の不均一な部位に応力が集中し断線しやすくなる。
【0011】
そこで、さらに請求項1の発明では、該接続リード部のうち該ハウジングの該シール部に対応する部分に位置する部位を、該セラミック発熱体の一端側から他端側へ延びる略同一径の直線形状としており、それによれば、該接続リード部において、上記押圧力による応力が集中しにくくなるため、断線の発生を抑制することができる。
【0012】
ここで、請求項の発明のように、取付部(11)は、ハウジング(10)においてシール部(13)よりも一端側に設けたものとできるが、ハウジング(10)においてシール部(13)よりも他端側に設けてもよい。
【0013】
また、取付部(11)は、請求項の発明のように、ねじ形状を有し、被取付部材(200)における穴部(201)の内面とねじ結合されるものにできる。ねじ結合とすることで、該穴部のテーパ部(201a)とハウジング(10)のシール部(13)とをシールするための押圧力を所望の大きさとすることが、ねじの回転調節等により容易に可能である。
【0014】
また、シール確保のためにはハウジング(10)のシール部(13)において、穴部(201)のテーパ部(201a)と当接する面が平滑であることが望ましいが、本発明者の検討によれば、請求項の発明のように、その当接面の面粗度(JIS B 0031による)が25Z以下であることが好ましい。
【0019】
また、ハウジング(10)とセラミック発熱体(20)との接合に用いる接合部材としては、請求項の発明のように、該セラミック発熱体の外周面に形成されためっき及びろう材、または、請求項の発明のように、該セラミック発熱体の外周面にコーティングされたガラスを用いることができ、これら接合部材を介したのみの簡単な構成により上記接合を行うことができる。
【0020】
また、請求項の発明は、上記のセラミック発熱体(20)及びハウジング(10)を備えるセラミックヒータ(100)を用い、これを被取付部材(200)に取り付けてなるセラミックヒータの取付構造について、以下の特徴を持たせたものである。
【0021】
即ち、本発明の取付構造においては、該被取付部材に該セラミックヒータを挿入可能な穴部(201)を形成し、さらに、この穴部の内壁面に、該穴部の内径寸法が該セラミックヒータの挿入方向に向かって連続的に小さくなっているテーパ部(201a)を形成したものとし、また、該ハウジングの外周面に、該穴部の該テーパ部に対応したテーパ形状を有するシール部(13)と、該穴部に固定可能な取付部(11)とを一体に形成したものとする。
【0022】
そして、該セラミックヒータを該穴部へ挿入し、該取付部によって該ハウジングを該穴部に固定することにより、該シール部を押圧し該テーパ部に当接させ、該シール部と該テーパ部との当接部分をシールしたことを特徴としている。さらに、セラミック発熱体(20)は、発熱部(22)と通電リード部(40、41)とを電気的に接続する導電性の線材よりなる接続リード部(23、24)を有し、この接続リード部のうちハウジング(10)のシール部(13)に対応する部分に位置する部位は、セラミック発熱体の一端側から他端側へ延びる略同一径の直線形状となっていることを特徴としている。
【0023】
本発明によれば、上記請求項1の同様の作用によって、構成が簡単で且つ被取付部材とのシール性に優れたセラミックヒータの取付構造を提供することができる。
【0024】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。本実施形態は、寒冷地等においてディーゼル車のエンジン冷却水(温水)を加熱する燃焼式ヒータの着火源に用いられるセラミックヒータに本発明を具体化したものとして説明する。図1は本実施形態のセラミックヒータ100の取付構造を示す概略断面図、図2は、図1中のセラミックヒータ100の全体構成を示す概略断面図である。
【0026】
セラミックヒータ100は、ハウジング10の内部に棒状のセラミック発熱体20が支持された構成を有しており、上記燃焼式ヒータの本体(本発明でいう被取付部材、例えばアルミニウム製)200に形成された穴部201に挿入固定されている。そして、セラミック発熱体20において後述の発熱部21を有する先端部が、本体200内に露出するように配置されている。
【0027】
ここで、図1に基づいて燃焼式ヒータの概略を述べておく。該燃焼式ヒータは、その本体200内に区画された燃焼室202の外面に軽油を吸収した金網部材203を有し、この金網部材203の軽油をセラミックヒータ100のセラミック発熱体20で加熱する(例えば1100℃程度)ことにより燃焼させ、その炎を穴204から燃焼室202内に送り込むようになっている。
【0028】
燃焼室202内に送り込まれた炎は、エア注入部205から燃焼室202内に導入された空気により、その勢いを増すようになっている。なお、図1中、206は軽油を金網部材203に供給するパイプである。そして、燃焼室202内に発生した熱は、上記エンジンの冷却水を加熱する熱源として用いられる。
【0029】
次に、図2も参照して、セラミックヒータ100の構成及びセラミックヒータ100の本体(被取付部材)200への取付構造について、より詳細に述べる。
【0030】
セラミックヒータ100は、切削加工等により形成された略筒状をなす金属製(例えばステンレス製)のハウジング10を有している。このハウジング10の外周面には、セラミックヒータ100を燃焼式ヒータの本体200に固定するための雄ねじ部(本発明でいう取付部)11及び六角部12が形成されており、これら両部11、12の間の部位は、シール部13を構成している。
【0031】
ここで、図1に示す様に、上記本体200における穴部201の内壁面には、穴部201の内径がセラミックヒータ100の挿入方向に向かって連続的に小さくなるように絞り込まれた形状をなすテーパ部201aが全周に渡って形成されている。
【0032】
そして、ハウジング10におけるシール部13の外周面は、六角部12から雄ねじ部11に向かってハウジング10の外径寸法が連続的に小さくなるように絞り込まれ、上記テーパ部201aと同一のテーパ角度を有するテ−パ形状をなす。そして、シール部13は、テーパ部201aに対して当接可能となっている。
【0033】
また、燃焼式ヒータの本体200における穴部201の内壁面のうちテーパ部201aよりも燃焼式ヒータの内部寄りの部位には、ハウジング10の雄ねじ部11に対応したねじ形状を有する雌ねじ部201bが形成されている。
【0034】
そして、図1に示す取付構造においては、これら雄ねじ部11と雌ねじ部201bとのねじ結合により、セラミックヒータ100のハウジング10が本体200の穴部201に固定されるとともに、該ねじ結合の力により、シール部13がテーパ部201aに押圧され当接し、この当接部分がシールされる。ここで、シール部13の外周面の面粗度はシール性を確保可能な程度(例えば25Z以下)に平滑化されている。
【0035】
また、ハウジング10の内部に支持された棒状(本実施形態では円柱状)のセラミック発熱体20は、図2に示す様に、ハウジング10の一端10aよりセラミック発熱体20の一端20a側が露出し、ハウジング10の他端10bよりセラミック発熱体20の他端20b側が露出するように、ハウジング10により被覆されている。
【0036】
セラミック発熱体20は、その本体を区画形成する耐熱性及び絶縁性を有する耐熱性絶縁部21と、この耐熱性絶縁部21の内部に埋設された、導電性を有するU字状の発熱部22及び発熱部22の両端に接続された2本のリード線(本発明でいう接続リード部)23、24とから構成されている。
【0037】
発熱部22は、セラミック発熱体20の一端20a側に配置され、2本のリード線23、24は、発熱部22からセラミック発熱体20の他端20b側に向かって直線状に延びている。ここで、各リード線23、24は共に、全体に渡って略同一線径である例えばタングステン等の導電性の線材よりなる。
【0038】
そして、発熱部22及びリード線23、24は、耐熱性絶縁部21内に埋設されて強固に絶縁保持されており、耐熱性絶縁部22は、その外周面がハウジング10の内周面に接合され、ハウジング10に固定保持されている。
【0039】
ハウジング10と耐熱性絶縁部21との接合に用いる接合部材としては、めっき及びろう材、または、ガラス(例えば金属を含んだもの)を用いることができる。
【0040】
より具体的に述べると、前者接合部材を用いた場合、耐熱性絶縁部21の外周面にNiやCu等のめっきを施し、このめっきとハウジング10の内周面との間にAgやCu等のろう材を介在させてろう付けする。一方、後者の接合部材を用いた場合、耐熱性絶縁部21の外周面にガラスコーティングを施し、これをハウジング10に挿入した後、このガラスを溶融させることで接合を行う。
【0041】
また、発熱部22からセラミック発熱体20の他端20b側に向かって直線状に延びる2本のリード線23、24は、それぞれ、ハウジング10の他端10bより露出するセラミック発熱体20の他端20b側において、耐熱性絶縁部21から一端が裸出している。
【0042】
そして、耐熱性絶縁部21のうち一方のリード線23の一端が裸出する部位の外周には、金属製のリング30が設けられ、他方のリード線24の一端が裸出する部位の外周には、金属製のリング31が設けられている。そして、各リード線23、24は上記裸出部位において、それぞれリング30、リング31に銀ろう材等によって電気的に接続されている。また、セラミック発熱体20(つまり耐熱性絶縁部21)とリング30、31とは銀ろう材等によってろう付けされている。
【0043】
これらリング30、31は、それぞれ導電性線材よりなる通電リード部40、41と溶接やろう付け等によって電気的に接続されている。これら通電リード部40、41は、配線部材等を介して上記ディーゼル車のECU等の外部回路に電気的に接続されるようになっている。
【0044】
また、図2において、50はリング30、31及びリング30、31と通電リード部40、41との接続部を被覆保護するためのチューブ(図1では省略)であり、60はハウジング10における六角部12の内周面とセラミック発熱体20の外周面とを絶縁支持するためのリング状の碍子である。
【0045】
かかる構成を有するセラミックヒータ100においては、例えば、リング30を介して一方のリード線23と接続された通電リード部40をマイナス側、リング31を介して他方のリード線24と接続された通電リード部41をプラス側として、上記外部回路の電源より電流を流す。すると、該電流が、通電リード部41、リング31、リード線24、発熱部22、リード線23、リング30、通電リード部40の順に流れ、発熱部22が通電され発熱する。
【0046】
次に、セラミック発熱体20の詳細構成を述べておく。セラミック発熱体20の発熱部22及び耐熱性絶縁部21は、いずれも導電性セラミック粉末(本実施形態では、珪化モリブデンMoSi2粉末)と絶縁性セラミック粉末(本実施形態では、窒化珪素Si3N4 粉末)の混合物よりなり、且つ配合割合を同一にした焼結体により構成されている。
【0047】
但し、発熱部22ではMoSi2 粉末の平均粒径がSi3 N4 粉末のそれよりも小さく、耐熱性絶縁部21ではMoSi2 粉末の平均粒径がSi3 N4 粉末のそれと同じ若しくはそれよりも大きくしてある。即ち、各粉体の粒径を変更することにより発熱部22と耐熱性絶縁部21とを作り分けるようにしている。
【0048】
上記構成を有するセラミック発熱体20において、発熱部22では、小径のMoSi2 粉末(導電性セラミック粉末)が大径のSi3 N4 粉末(絶縁性セラミック粉末)を取り囲んで互いに連なっており、それにより発熱部22に電流が流れ、発熱部22が発熱される。
【0049】
一方、耐熱性絶縁部21では、大径のMoSi2 粉末(導電性セラミック粉末)間に小径のSi3 N4 粉末(絶縁性セラミック)が介在するため、両者は直列に並んだ状態となり発熱部22に比べて抵抗が大きく絶縁層を形成する。
【0050】
ここで、セラミック発熱体20の製造方法としては、まず、MoSi2 粉末とSi3 N4 粉末との混合物にバインダーを混練してペースト化し、発熱部22及び耐熱性絶縁部21を各々所望の形状に射出成形する。そして、発熱部22を耐熱性絶縁部21をで包み込むように配置して1700〜1800℃にてホットプレスした後、セラミック発熱体20として円柱状に削り出す。さらに、セラミック発熱体20の先端部において、耐熱性絶縁部21を球状に切削加工する。これにより、発熱部22はその全体が耐熱性絶縁部21に埋設される。
【0051】
次に、図3を参照して、上記セラミック発熱体20の要部寸法の一例を示す。なお、図3中の寸法数値の単位はmmである。ハウジング10の一端10aから露出するセラミック発熱体20の長さは19mm、セラミック発熱体20の外径はφ4.5mm、埋設された発熱部21の下端部とセラミック発熱体20の一端20aとの間隔は0.9mm、発熱部21における曲がり部の幅は1.3mm、リード線23、24の端部とセラミック発熱体20の一端20aとの間隔は16mmとしている。
【0052】
次に、セラミックヒータ100の上記燃焼式ヒータの本体(被取付部材)200への取付方法について述べる。
【0053】
まず、セラミックヒータ100を、セラミック発熱体20の一端20a側から、本体200の穴部201に挿入する。このとき、ハウジング10の六角部12をレンチ等の治具を用いて回転させながら、ハウジング10の雄ねじ部(取付部)11と穴部201の雌ねじ部201bとをねじ結合させ、挿入していく。
【0054】
そして、ハウジング10のシール部13と穴部201のテーパ部201aとが当接するまで、挿入することにより、セラミックヒータ100の取付が完了する。セラミックヒータ100のハウジング10を穴部201に固定すると、両ねじ部11、201bによるねじ結合の力によって、シール部13がテーパ部201aに対して上記挿入方向へ押圧された状態で当接するため、両部13、201aの当接部分は良好にシールされる。
【0055】
こうして、図1に示す取付構造においては、上述したように、セラミックヒータ100の発熱部22を通電発熱させ、その熱により燃焼式ヒータ内にて軽油を着火させ、燃焼室202に発生した火炎による熱を、エンジンの冷却水を加熱する熱源として用いるようになっている。
【0056】
ところで、本実施形態によれば、被取付部材に固定可能な取付部としての雄ねじ部11がハウジング10に一体に形成されているため、従来のように、別体の固定部品を不要とできる。
【0057】
また、ハウジング10を穴部201に固定したときに、シール部13が押圧され穴部201のテーパ部201aに当接し、両者の当接部分はシールされるため、別体のシール用の構成部材を不要とできる。よって、本実施形態によれば、構成が簡単で且つ被取付部材とのシール性に優れたセラミックヒータ100を提供することができる。
【0058】
また、本実施形態では、リード線(接続リード部)23、24のうちハウジング10のシール部13に対応する部分に位置する部位を、セラミック発熱体20の一端20a側から他端20b側へ延びる略同一径の直線形状としているが、このような構成とした理由を、以下に述べる。
【0059】
セラミックヒータ100を穴部201に取り付け固定したときに、穴部201のテーパ部201aとハウジング10のシール部13との当接部に発生する押圧力は、ハウジング10のシール部13より、セラミック発熱体20に伝達される。この押圧力はセラミック発熱体20の内部にまで伝達され、リード線23、24には、上記押圧力による応力が発生する。上記リード線23、24の直線形状構成は、この応力による断線を抑制するものである。
【0060】
図6は、上記図7に示した従来のセラミックヒータの内部構造を示す模式図である。図6中、J10は発熱部としてのヒートワイヤ(電熱線)、J11は接続リード部としての螺旋状のリードワイヤ、J12はリードワイヤJ11をリングJ13、J14を介してリード線J3に接続するストレートリードワイヤであり、それぞれ、セラミック発熱体J1内部に絶縁保持されている。
【0061】
もし、本実施形態のセラミック発熱体におけるリード線が、図6に示すリードワイヤJ11の様な螺旋形状であると、その曲がり部分に上記押圧力による応力が集中しやすく、断線しやすい。これに対して、本実施形態のように、リード線23、24を上記の直線形状構成とすることにより、リード線23、24において上記応力が集中しにくくなるため、断線の発生を抑制することができる。
【0062】
また、本実施形態では、本発明の取付部として、ねじ形状を有し且つ穴部201の内面とねじ結合可能な雄ねじ部11を採用している。ねじ結合とすることで、穴部201のテーパ部201aとハウジング10のシール部13とをシールするための押圧力を所望の大きさとすることが、ねじの回転(六角部12の回転度合)の調節等によって容易に可能である。
【0063】
また、本実施形態では、ハウジング10とセラミック発熱体20との接合を、上記のめっき及びろう材、または、コーティングされたガラス等の接合部材のみを用いて行っており、簡単な接合構成とすることができる。
【0064】
(第2実施形態)
本第2実施形態に係るセラミックヒータ300の取付構造の第1の例、第2の例を、それぞれ図4、図5に概略断面として示す。上記第1実施形態では、ハウジング10の外周面に、テーパ形状を有するシール部13と、穴部201に固定可能な雄ねじ部(取付部)11とを一体に形成した。なお、本第2実施形態は、本発明の参考例である。
【0065】
本実施形態では、燃焼式ヒータの本体200における穴部201の内壁面には、ハウジング10の雄ねじ部11に対応した雌ねじ部201bが形成されているが、上記テーパ部は形成されていない。また、ハウジング10の外周において雄ねじ部11と六角部12との間の部位には、上記シール部は形成されておらず、ハウジング10とは別体のガスケット(シール手段)70、71が取り付けられている。これらのことが、上記第1実施形態と相違するところであり、他は、本セラミックヒータ300と上記セラミックヒータ100とは同一構成である。以下、これら相違点について説明する。
【0066】
図4に示す第1の例は、このガスケットとして金属製環状のメタルガスケット70を採用したものであり、図5に示す第2の例は、このガスケットとして樹脂製環状の樹脂ガスケット71を採用したものである。なお、樹脂ガスケット71は、ゴム製のものも含む。各ガスケット70、71は、ハウジング10に嵌入され、その上部のハウジング10の外周面には、外径がガスケット70、71の内径よりも大きい押さえ部14が形成されている。
【0067】
そして、雄ねじ部11と雌ねじ部201bとのねじ結合により、セラミックヒータ100のハウジング10が本体200の穴部201に固定されるとともに、該ねじ結合の力により、ガスケット70、71は、押さえ部14によって押圧されて穴部201の開口縁部に当接する。このように、ハウジング10を穴部201に固定したときに、ガスケット70、71が穴部201を塞ぐように穴部201に当接し、両者の当接部分はシールされている。
【0068】
このセラミックヒータ300の上記燃焼式ヒータの本体(被取付部材)200への取付は、ハウジング10にガスケット70、71を嵌入した後、セラミックヒータ100を、本体200の穴部201に対して、雄ねじ部11と雌ねじ部201bとをねじ結合させながら、挿入していくことで、行うことができる。
【0069】
そして、本実施形態によれば、上記燃焼式ヒータの本体200の穴部201に固定可能な雄ねじ部(取付部)11がハウジング10に一体に形成されているため、従来のように、別体の固定部品を不要とできる。また、ハウジング10を穴部201に固定したときに、ガスケット(シール手段)70、71が穴部201を塞ぐように穴部201に当接し、両者の当接部分はシールされる。よって、構成が簡単で且つ被取付部材とのシール性に優れたセラミックヒータを提供することができる。
【0070】
なお、シール手段としてはOリングでも良い。また、上記第1及び第2の例では、穴部201にテーパ部が形成されておらず、ハウジング10にシール部が形成されていないが、上記第1実施形態と同様に、テーパ部及びシール部が形成されていても良い。つまり、本第2実施形態と上記第1実施形態とを組み合わせた構成としてもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明の取付部としては、ハウジング10の外周の一部を耐熱性ゴム等の弾性部材で構成されたものとし、その弾性部材で構成された部分を、上記穴部201に圧入気味に挿入し、弾性力を利用して穴部201にハウジング10を固定するようにしてもよい。
【0071】
また、本発明は、一端側に発熱部を有し、他端側に通電リード部が電気的に接続されたセラミック発熱体と、該セラミック発熱体の外周面に接合され、一端よりセラミック発熱体の一端側が露出し、他端よりセラミック発熱体の他端側が露出するように、セラミック発熱体を被覆するハウジングとを備えたセラミックヒータにおいて、上記実施形態に示したハウジング及び被取付部材の構成を、発明の要部とするものであるから、他の部分は適宜設計変更可能である。
【0072】
また、本発明は、上記燃焼式ヒータの着火源以外にも、ディーゼルエンジンの副燃焼室に取り付けられ余熱源として使用されるグロープラグ等に用いることも可能である。つまり、穴部を有する被取付部材に対して、該穴部に挿入して取り付けるようにしたセラミックヒータであれば、本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセラミックヒータ取付構造を示す概略断面図である。
【図2】図1に示すセラミックヒータの全体構成を示す概略断面図である。
【図3】図1に示すセラミックヒータにおけるセラミック発熱体の要部寸法の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るセラミックヒータ取付構造の第1の例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るセラミックヒータ取付構造の第2の例を示す概略断面図である。
【図6】従来のセラミックヒータの内部構造を示す模式図である。
【図7】従来のセラミックヒータ取付構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…ハウジング、11…雄ねじ部(取付部)、13…シール部、
20…セラミック発熱体、22…発熱部、
23、24…リード線(接続リード部)、40、41…通電リード部、
70…メタルガスケット、71…樹脂ガスケット、100…セラミックヒータ、
200…燃焼式ヒータの本体(被取付部材)、201…穴部、
201a…テーパ部。

Claims (7)

  1. 挿入方向に向かって内径寸法が連続的に小さくなっているテーパ部(201a)が形成された穴部(201)を有する被取付部材(200)に対し、前記穴部に挿入して取り付けるようにしたセラミックヒータであって、
    一端側に通電によって発熱する発熱部(22)を有し、他端側に前記発熱部に通電するための通電リード部(40、41)が電気的に接続されたセラミック発熱体(20)と、
    前記セラミック発熱体の外周面に接合され、一端より前記セラミック発熱体の前記一端側が露出し、他端より前記セラミック発熱体の他端側が露出するように、前記セラミック発熱体を被覆するハウジング(10)とを備え、
    前記ハウジングの外周面には、前記被取付部材における前記穴部の前記テーパ部に対応したテーパ形状を有するシール部(13)と、前記穴部に固定可能な取付部(11)とが一体に形成されており、
    前記取付部によって前記ハウジングを前記穴部に固定したときに、前記シール部は押圧され前記テーパ部に当接するようになっており、
    前記セラミック発熱体(20)は、前記発熱部(22)と前記通電リード部(40、41)とを電気的に接続する導電性の線材よりなる接続リード部(23、24)を有し、
    この接続リード部のうち前記ハウジング(10)の前記シール部(13)に対応する部分に位置する部位は、前記セラミック発熱体の前記一端側から前記他端側へ延びる略同一径の直線形状となっていることを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記取付部(11)は、前記ハウジング(10)において前記シール部(13)よりも前記一端側に設けられていることを特徴とする請求項に記載のセラミックヒータ。
  3. 前記取付部(11)は、ねじ形状を有し、前記被取付部材(200)における前記穴部(201)にねじ結合されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックヒータ。
  4. 前記ハウジング(10)の前記シール部(13)において、前記穴部(201)の前記テーパ部(201a)と当接する面の面粗度が25Z以下であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のセラミックヒータ。
  5. 前記ハウジング(10)は、前記セラミック発熱体(20)の外周面に形成されためっき及びろう材により接合されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のセラミックヒータ。
  6. 前記ハウジング(10)は、前記セラミック発熱体(20)の外周面にコーティングされたガラスにより接合されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のセラミックヒータ。
  7. セラミックヒータ(100)を被取付部材(200)に取り付けてなるセラミックヒータの取付構造であって、
    前記セラミックヒータは、一端側に通電によって発熱する発熱部(22)を有し、他端側に前記発熱部に通電するための通電リード部(40、41)が電気的に接続されたセラミック発熱体(20)と、
    前記セラミック発熱体の外周面に接合され、一端より前記セラミック発熱体の前記一端側が露出し、他端より前記セラミック発熱体の他端側が露出するように、前記セラミック発熱体を被覆するハウジング(10)とを備え、
    前記被取付部材は、前記セラミックヒータを挿入可能な穴部(201)を有し、この穴部の内壁面には、前記穴部の内径寸法が前記セラミックヒータの挿入方向に向かって連続的に小さくなっているテーパ部(201a)が形成されており、
    前記ハウジングの外周面には、前記穴部の前記テーパ部に対応したテーパ形状を有するシール部(13)と、前記穴部に固定可能な取付部(11)とが一体に形成されており、
    前記セラミックヒータを前記穴部へ挿入し、前記取付部によって前記ハウジングを前記穴部に固定することにより、前記シール部を押圧して前記テーパ部に当接させ、前記シール部と前記テーパ部との当接部分をシールしており、
    さらに、前記セラミック発熱体(20)は、前記発熱部(22)と前記通電リード部(40、41)とを電気的に接続する導電性の線材よりなる接続リード部(23、24)を有し、
    この接続リード部のうち前記ハウジング(10)の前記シール部(13)に対応する部分に位置する部位は、前記セラミック発熱体の前記一端側から前記他端側へ延びる略同一径の直線形状となっていることを特徴とするセラミックヒータの取付構造。
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