JP5325593B2 - カートリッジ式化粧料収納容器 - Google Patents
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請求項2の発明は、係合手段の押出し棒による押出し駒の繰戻し方向の一体移動は一時的に行われた後に解除されることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式化粧料収納容器である。
請求項2の発明とすることにより、容器本体にカートリッジ体を組み込むにあたり、容器本体軸芯方向にカートリッジ体を挿入し、しかる後容器本体に対してカートリッジ体を少し繰出す方向に回動することによって爪部が螺子溝に係合すると共に押出し駒が押出し棒に係合することになって、容器本体へのカートリッジ体の組込みが簡単にできるものでありながら、押出し棒のカートリッジ体に対する係止が安定し、これによって押出し棒がより安定した進退移動をする化粧料収納容器とすることが出来る。
図1において、1は容器本体であって、該容器本体1は、有底筒状の袴筒2と該袴筒2の内周面側に固着される円筒状の身筒3と、該身筒3の上端部に、下端部が袴筒2の上端部と身筒3の上端部に挟持状に嵌合する円筒状の中具4とを備えて構成される。
また、身筒3の下面には、止着片3fが複数個(本実施の形態では3個)突出形成され、この止着片3fが袴筒2の底面2aに当接した状態で身筒3が袴筒2に装着されるようになっている。
このように形成されていることから、スライダー11を押出し駒10に取り付けた状態では、係合爪11cは切欠き部10hに遊嵌状に係合することになり、スライダー11は、押出し駒10に対して、係合爪11cが空間部10gを軸方向に移動する範囲内で移動自在となるよう構成されている。
充填ケース7には化粧料Aが充填されるが、ここで充填する化粧料Aは、計量の誤差等によって規定量以下の充填となることを防ぐため、規定量よりも少し多い量の化粧料Aが充填されている。
そしてさらに、図9(C)あるいは図10(B)に示すように、押出し駒10が充填ケース内に挿入されていって、第一O−リング12が段差部7fに近接するまで挿入される段階では、充填ケース内の空気は全て矢印Xを通って空間部10gに流出し、その後さらに化粧料Aの一部も矢印Xを通って空間部10gに漏出する。
ここで、空間部10gに漏出した化粧料Aは、スライダー11に取付けられた第二O−リング13が中筒8の内周面に密着していることから、前記空間部10g内の化粧料Aが容器本体内に漏出してしまうことはない。
まず、図11に示すように、押出し棒6は外筒2の底部2aまで移動(落下)した状態になっており、この状態でカートリッジ体5を構成する充填ケース7を把持してカートリッジ体5の下端部を容器本体1の開口に向けて挿入する。
このとき、押出し駒10は、頭部10aの下面がスライダー11の係合爪11cに当接しているとともにスライダー11の円環状体11aは中筒8の凸リブ8bに当接している。そして、作動爪体9は、脚部9cが垂下して摺s動突起9dと中筒8の大径部8eとは離間した状態となっている。
因みに、この脚部6kの弾機としての機能は、コイルバネや板バネ等の弾機を用いても実施することができ、要は弾機機能を持たせて爪部9eの螺旋溝6dに対する螺合を容易ならしめるようにしたものであれば良いのであって、特に本実施の形態に限定されるものではない。
また、押出し棒6の先頭部6aは、押出し駒10の押出し棒当接部10eに軸回り方向に摺動自在で軸芯方向に一体移動するよう当接した状態となっており、このように構成したことで本発明の係合手段の実施の形態となっている。そしてこの状態から、さらなるカートリッジ体5の挿入はできないようになっており、これによってカートリッジ体の容器本体への入れすぎがないように配慮されている。
さらに容器本体1に対してカートリッジ体5を前記回転方向に回転させると、図13(B)に示すように、前記一体化された押出し棒6と押出し駒10とはスライダー11と共に充填ケース7の上端部7aに向けて移動し、これによって液状化粧料Aが吐出孔7cから吐出することになる。
図14(A)(図13(B)と同じ状態の図面)に示す状態からカートリッジ体5を容器本体1に対して無理に引き抜くと、図14(B)に示すように、本発明の遅延手段の実施の形態であるところの、押出し駒10とスライダー11との相対移動とこれによる押出し棒6と押出し駒10との係合解除がなされる。つまり、スライダー11および中筒8は、充填ケース7と一体となって移動するが、押出し駒10は、スライダー11と遊嵌状に係合しているため、スライダー11の係合爪11cが押出し駒10の頭部下面に当接するまでは移動しない。このとき、押し出し駒10は、充填ケース7に対して相対的に下方移動し、この下方移動した分だけ吐出孔7cから空気Yが流入する。そして、スライダー11の上方への移動に対して押し出し駒10および押し出し棒6が移動しないため、押し出し駒10に形成されている摺接突起10kはスライダー11に形成された小径部11fから傾斜面11eへと摺接しながら移動していき、これによって、押出し棒係合突起10jの係合溝6bに対する係合は解除していく。
カートリッジ体5を容器本体1に対して繰り戻す場合、図16(A)(図14(A)と同じ状態を示している)に示すような、カートリッジ体5が容器本体1に装着された状態から、容器本体1に対してカートリッジ体5を繰り戻す方向に回転させていく。
すると、押出し棒6および該押出し棒6に係合している押出し駒10は下方に移動していき、押出し駒10の摺接部10fがスライダー11の円環状体11aに当接して、押出し駒10のこれ以上の下方移動が規制される。と同時に、押出し駒10の摺接突起10kはスライダー11の小径部11fから傾斜面11eに移動していき、これによって、押し出し棒係合突起10jの係合溝6bに対する係合が解除される(図16(B)参照)。
使用済みのカートリッジ体5は、図18(A)に示すように、押し出し駒10と作動爪体9とが離間した状態となっており、押し出し駒10は、充填ケース7の上部には化粧料Aが充填され、下部には空間Sが形成された状態で充填ケース7の中間部に位置している。
このようなカートリッジ体5を容器本体1に取付けると、図18(B)に示すように、まず作動爪体9の脚部9c下端部が縁部3bに当接することになって、作動爪体9はこれ以上の挿入が規制され、次に中筒8の下端部8iが身筒3の止め部3aに当接して、カートリッジ体5のこれ以上の挿入が規制される。このとき、作動爪体9の爪部9eが下側テーパ面9gとなっていることから、挿入することによって爪部9eが押出し棒6に形成される螺旋溝6dに螺合することは、図12に示したように、カートリッジ体5を容器本体1に装着する場合と同様である。
そして、作動爪体9が押し出し棒6に係合することによって、容器本体1とカートリッジ体5との相対回動によって押し出し棒6が上方へ移動していき、充填ケース7の中間部に位置している押し出し駒6の先頭部6aが押し出し駒10の押出し棒当接部10eに当接するまで、繰出しをおこなう(図19(A)、(B)参照)。
しかも、空気を確実に抜き取るために、液状化粧料を化粧料充填部分から少し液漏れさせるように構成されているが、この抜き取られた化粧料が容器本体に流出することのないように構成されているため、化粧料が容器本体内に漏れ出てしまって固まったり、カートリッジ体5を取り外す際に、飛び散って周囲を汚してしまったりすることがない。
5 カートリッジ体
6 押出し棒
6d 螺旋溝
7 充填ケース
9 作動爪体
10 押出し駒
Claims (2)
- 化粧料が充填される筒状の充填ケース、および該充填ケース内に軸芯方向移動自在に組み込まれていて化粧料を移動させるための押出し駒を備えたカートリッジ体を容器本体に抜き差し自在に組み込むと共に、前記容器本体に内装された押出し棒が、容器本体に対するカートリッジ体の相対回動に基づいて軸芯方向に螺子移動することで押出し駒を共に移動させて化粧料の移動をするように構成されるカートリッジ式化粧料容器において、前記押出し棒は、容器本体に対して軸回り方向の回転は規制される状態で軸芯方向移動自在に構成され、
押出し棒とカートリッジ体とのあいだには、押出し棒の外周に刻設の螺子溝にカートリッジ体側に設けた爪部が係脱自在に係止して、前記容器本体とカートリッジ体との相対回動で押出し棒の軸芯方向の移動をさせるための螺子係止手段と、押出し棒に対して押出し駒を相対回動自在ではあるが軸芯方向には一体移動するよう係脱自在に係合する係合手段とが設けられているカートリッジ式化粧料収納容器。 - 係合手段の押出し棒による押出し駒の繰戻し方向の一体移動は一時的に行われた後に解除されることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ式化粧料収納容器。
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