JP5325242B2 - トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオード - Google Patents

トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオード Download PDF

Info

Publication number
JP5325242B2
JP5325242B2 JP2011016949A JP2011016949A JP5325242B2 JP 5325242 B2 JP5325242 B2 JP 5325242B2 JP 2011016949 A JP2011016949 A JP 2011016949A JP 2011016949 A JP2011016949 A JP 2011016949A JP 5325242 B2 JP5325242 B2 JP 5325242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
mmol
bottle
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011016949A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011157359A (ja
Inventor
建鴻 鄭
芳奕 呉
吟諺 蔡
裕翰 陳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Tsing Hua University NTHU
Original Assignee
National Tsing Hua University NTHU
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Tsing Hua University NTHU filed Critical National Tsing Hua University NTHU
Publication of JP2011157359A publication Critical patent/JP2011157359A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5325242B2 publication Critical patent/JP5325242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Indole Compounds (AREA)

Description

本発明は、トリフェニレンベースの芳香族化合物に関し、より詳細には、それを用いた有機発光ダイオード(OLED)に関する。
有機エレクトロルミネッセンスについての最初の報告は、結晶の両端に電圧を印加することで結晶質アントラセンの10〜20μmの青色蛍光を観測したポープ(Pope)らによって1963年になされた。これにより、有機エレクトロルミネッセンスの研究が相次いで行われるようになった。しかしながら、大面積の結晶を成長させることの困難さが課題となっていた。また、素子の駆動電圧が大きすぎ、かつ有機材料の効率は無機材料よりも低いという問題もあった。これらの欠点により、かかる素子が実用目的で広く用いられることはなかった。
こうした中で、1987年になされた報告において、有機エレクトロルミネッセンス技術に大きな進歩が見られた。イーストマンコダック社のタン(Tang)およびヴァンスリク(VanSlyke)は、真空蒸着および新規なヘテロ接合技術を利用して、正孔/電子輸送層を有する多層素子を作製した。正孔輸送層として、4,4−(シクロヘキサン−1,1−ジイル)ビス(N,N−ジ−p−トリルベンゼンアミン)(TPAC)が用いられ、電子輸送および発光層として、優れた成膜特性を持つAlq(トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(III))膜が用いられている。そして、真空蒸着により、厚さ60〜70nmの膜が形成され、低仕事関数のMg:Ag合金がカソードとされ、電子および正孔注入の効率を高めるようにしている。この有機二層構造は、正孔および電子をp−n界面で再結合させ、光を放出させる。当該素子は、520nmの緑色光を発し、低駆動電圧(<10V)、高量子効率(>1%)および優れた安定性という特徴を持っている。このような進歩は、有機エレクトロルミネッセンス研究への関心を再び呼び起こした。
一方、1990年にケンブリッジ大学のカルヴェンディスク(Calvendisg)およびバロース(Burroughes)らは、溶液スピンコーティングにより形成した単一層素子構造における発光層として、共役ポリマーのPPV(ポリ(フェニレンビニレン))を用いることを最初に報告した。共役ポリマーを有する発光層は、作製が簡単であり、かつポリマーが優れた機械特性、および半導体に似た性質を持つことから、その発展に大きな関心が集まり、関連の研究が急速に進んだ。また、多数の有機ポリマーは高い蛍光収率を持つことが知られている。
特許文献1において、本願発明者らは、青色発光素子へのトリフェニレン誘導体の適用について開示した。先の出願では、中央の芳香族基が、例えば、トリフェニレニル基、ピレニル基、またはこれらの組み合わせのような2つの置換基を有している。中央の芳香族基がベンゼンである場合、2つの置換基の置換位置は、ベンゼンのパラ位となる。この出願は、中央の芳香族基の種類を調整することに焦点を当てているのみで、置換基の異なる置換位置およびその影響については開示していない。
よって、トリフェニレンベースの芳香族化合物の対称性を低減させるための方法および対応する化学式が求められている。また、該方法は、合成の工程および対応する化学式を大幅に変えることなく、トリフェニレンベースの芳香族化合物を用いる素子の熱安定性(例えば、Tg)および発光特性(例えば、外部量子効率)を高めることができるものである。
米国特許出願第11/968353号明細書
上述に鑑みて、本発明の目的は、トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオードを提供することにある。
本発明は、下記の一般式を有するトリフェニレンベースの芳香族化合物を提供する。
Figure 0005325242
(式中、Arはトリフェニレニル基であり、Arはトリフェニレニル基、ピレニル基、フェニルビニル基、カルバゾリルフェニル基、またはアリールアントリル基である)
また、本発明は、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置される有機層を含む有機発光ダイオードであって、有機層が上記トリフェニレンベースの芳香族化合物を含む有機発光ダイオードを提供する。
以下の実施形態において、詳細な説明を行う。
本発明により提供されるトリフェニレンベースの芳香族化合物は、優れた熱安定性および発光効率を備えるため、OLEDの正孔輸送層または発光層中のホスト材料として用いると、素子の輝度、外部量子効率、電流効率、および出力効率がより一層高まる。
以下の記載は、本発明を実施するために考えられる最良の形態である。この記載は、本発明の主要な原理を説明するためのものであり、限定の意味で解されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照に判断されなくてはならない。
本発明は、OLEDの正孔輸送層または発光層中のホスト材料となるトリフェニレンベースの芳香族化合物を提供する。トリフェニレンベースの芳香族化合物は卓越した熱安定性および発光効率を備えることから、これを用いる素子の輝度、外部量子効率、電流効率、および出力効率がより一層高まる。
トリフェニレンベースの芳香族化合物は次のように合成される。化合物の2つのメタ置換基の両方がトリフェニレニル基である場合、化合物は下記式1に示されるように合成することができる。
Figure 0005325242
式1中の出発物質Aの合成については、特許文献1に開示されているので、ここでは特に説明しない。
化合物の2つのメタ置換基がそれぞれトリフェニレニル基および別の芳香族基である場合、化合物は、下記式2のように合成してから、下記式3のように(鈴木カップリング)合成することができる。
Figure 0005325242
Figure 0005325242
式3におけるArは、例えば、トリフェニレニル基、ピレニル基、フェニルビニル基、カルバゾリルフェニル基、またはアリールアントリル基のような芳香族基である。ある実施形態において、アリールアントリル基は、ピリジニルアントリル基、フェニルアントリル基、ナフテニルアントリル基、ビフェニルアントリル基、またはカルバゾリルアントリル基を含む。上記のホウ素含有の出発物質は、次の工程により作製される。n−BuLiを芳香族臭化物に加えて、金属−ハロゲン交換反応を進行させる。その金属−ハロゲン交換反応の結果得られたものに、ホウ素試剤およびHCl/ピナコールを順次加え、これによりホウ酸またはホウ酸エステルを形成させる。
ある実施形態において、トリフェニレンベースの芳香族化合物のトリフェニレニル基、Ar、および中央のベンゼンは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、アリール、ハロゲン置換アリール、ハロゲン置換アリールアルキル、ハロアルキル置換アリール、ハロアルキル置換アリールアルキル、アリール置換C1−20アルキル、電子供与基、電子求引基、および複素環置換基からなる群より選ばれた1つまたはそれ以上の置換基を有する。電子供与基は、C1−20アルキル基、C1−20アルコキシル基、C1−20アルキルアミノ基、またはアリールアミノ基を含む。電子求引基は、ニトリル基、ニトロ基、カルボニル基、シアノ基、またはハロゲン化C1−20アルキル基を含む。
さらに、本発明は、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置される発光層を含む有機発光ダイオードであって、発光層が上記トリフェニレンベースの芳香族化合物を含む有機発光ダイオードを提供する。アノードは、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、アルミニウム亜鉛酸化物、またはこれらの組み合わせを含む。アノードは、蒸着またはスパッタリングにより形成することができる。カソードは、例えば、マグネシウム銀合金、カルシウム、フッ化リチウム、アルミニウム、またはこれらの組み合わせのような無機導電体を含む。カソードは、蒸着またはスパッタリングにより形成することができる。ある実施形態において、発光層とアノードとの間に、正孔注入層、正孔輸送層、および/またはその他の適した層状材料が配置されもよい。正孔注入層は、三酸化モリブデン、銅フタロシアニン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)、N,N’−ジ−フェニル−N,N’−ジ−[4−(N,N−ジ−フェニル−アミノ)フェニル]ベンジジン(NPNPB)、または4,4’,4’’−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(m−TDATA)を含む。正孔輸送層は、4’4’,4’’−トリス(カルバゾール−9−イル)−トリフェニルアミン(TCTA)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、またはN,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(NPB)を含む。
ある実施形態において、発光層とカソードとの間に、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、および/またはその他の適した層状材料を配置してもよい。電子注入層は、ハロゲン化アルカリ、アルカリ土類ハロゲン化物、アルカリ酸化物、またはアルカリ炭酸塩(例えば、LiF、CsF、NaF、CaF、LiO、CsO、NaO、LiCO、CsCO、またはNaCO)を含む。電子輸送層は、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)または2,2’,2’’−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンゾイミダゾール)(TPBI)を含む。正孔ブロック層は、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)−4−フェニルフェノラート(BAlq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(BeBq)、または2,2’,2’’−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1−H−ベンゾイミダゾール)(TPBI)を含む。
発光層は、例えば、下記式4に示されるBCzVBiのような他のドーパントでドープされていてもよい。こうすることで、ホスト−ゲスト系によりOLEDの発光効率が高まる。
Figure 0005325242
別の実施形態では、OLEDの発光層に他の従来のホスト材料およびドーパントを選び、かつ上記したトリフェニレンベースの芳香族化合物をOLEDの正孔輸送層とすることができる。本発明のトリフェニレンベースの芳香族化合物は、HOMO値が低いため、正孔が効率よく輸送されることになる。また、カソード、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、正孔注入層、およびアノードのような他の層状構造の材料および形成については、上に述べたものと同様とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記の実施例により制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
≪実施例1≫
式1に示されるように、化合物A(1.00g,4.1mmol)、1,3−ジヨードベンゼン(0.63g,1.9mmol)、亜鉛(2.69g,41.4mmol)、およびPdCl(PPh(0.44g,0.6mmol)を二口瓶に入れてから、真空引きし、窒素でパージし、その瓶に乾燥トルエン(88mL)およびトリエチルアミン(5.75mL,41.5mmol)を加えた。瓶中の混合物を100℃に加熱して24時間反応を進行させ、その結果得られたものをろ過して金属を除去した。そのろ液を濃縮して溶媒を除去してから、ジクロロメタン/n−ヘキサン(1:6)を溶離液としてクロマトグラフィーにより精製し、生成物を得た。その生成物を305℃で昇華させ、白色の固体0.57gを得た(収率=56%)。
式1における白色固体生成物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ30nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式1中の生成物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ9.02(s,2H),8.85−8.81(m,4H),8.75−8.70(m,6H),8.30(s,1H),8.08(dd,J=8.6,1.6Hz,2H),7.92(dd,J=8.6,1.6Hz,2H),7.75−7.71(m,9H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ142.8,140.9,131.2,131.1,130.9,130.6,130.2,130.1,128.2,128.1,128.1,127.4,127.3,124.9,124.5,124.3,124.3,122.7。HRMS(m/z):[M]計算値(C4226):530.2035;実測値:530.2034。元素分析:計算値(C4226):C,95.06;H,4.94;実測値:C,94.82;H,4.90。
≪実施例2≫
式2に示されるように、化合物A(4.00g,16.4mmol)、亜鉛(10.72g,163.9mmol)、およびPdCl(PPh(1.16g,1.7mmol)を二口瓶に入れてから、真空引きして、窒素でパージし、その瓶に乾燥トルエン(350mL)、1−ブロモ−3−ヨードベンゼン(2.08mL,16.4mmol)、およびトリエチルアミン(5.75mL,41.5mmol)を加えた。瓶中の混合物を100℃に加熱して24時間反応を進行させ、その結果得られたものをろ過して金属を除去した。そのろ液を濃縮して溶媒を除去してから、n−ヘキサンを溶離液としてクロマトグラフィーにより精製し、白色の固体3.42gを得た(収率=54%)。式2における白色固体生成物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ50nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式2中の生成物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.79(s,1H),8.74−8.64(m,5H),7.93(s,1H),7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.72−7.66(m,5H),7.53(d,J=7.6Hz,1H),7.38(t,J=7.6Hz,1H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ143.2,138.2,130.4,130.3,130.0,130.0,129.8,129.5,129.4,129.3,128.3,127.4,127.4,127.3,127.3,126.0,126.0,124.0,123.3,123.3,123.3,123.0,121.7。HRMS(m/z):[M]計算値(C2415Br):382.0357;実測値:382.0352。
式3に示されるように、式2中の生成物(1.00g,2.6mmol)、ピレン−1−イルボロン酸(0.64g,2.6mmol,特許文献1中の実施例2により合成したもの)、炭酸カリウム溶液(2.0M,6.50mL)、および乾燥トルエン(27mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、60℃で完全に溶解するまで攪拌した。瓶の窒素圧を上げ、Pd(PPh(0.15g,0.1mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものを室温まで冷却させて固体を沈殿させ、その固体をろ過することにより収集した。その固体を水とトルエンで洗浄してから、280℃で昇華させ、式5に示されるような黄色の固体0.69gを得た(収率=52%)。
Figure 0005325242
式5の黄色固体化合物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ30nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式5の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ9.01(s,1H),8.79−8.70(m,5H),8.33(d,J=8.8Hz,2H),8.27−8.17(m,2H),8.16−8.05(m,7H),8.00(d,J=7.2Hz,1H),7.79−7.68(m,6H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ141.9,141.2,139.6,137.6,131.5,131.0,130.7,130.2,130.0,129.8,129.8,129.7,129.6,129.1,129.0,128.6,127.7,127.6,127.5,127.4,127.4,127.3,127.3,127.3,126.4,126.3,126.1,125.3,125.2,125.0,124.9,124.7,124.0,123.4,123.3,121.9。HRMS(m/z):[M]計算値(C4024):504.1878;実測値:504.1881。元素分析:計算値(C4024):C,95.21;H,4.79;実測値:C,95.12;H,4.78。
≪実施例3≫
(2−ブロモエテン−1,1,2−トリイル)トリベンゼン(5.00g,14.9mmol)を反応瓶に入れ、次いで、加熱、真空引きし、窒素でパージした。その反応瓶に乾燥テトラヒドロフラン(50mL)を加え、(2−ブロモエテン−1,1,2−トリイル)トリベンゼンが溶解するまで攪拌し、その溶液を−78℃まで冷却した。その冷却した溶液に、n−BuLi(15.00mL,30.00mmol,2.0Mのn−ヘキサン溶液)を滴下して加え、−78℃で攪拌して1時間反応を進行させた。続いて、その反応にB(OBu)(11.00mL,40.8mmol)を加えて、さらに8時間反応させた。その結果として得られた混合物をHCl(2.0M,300mL)で3時間酸性化した。その酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出し、その有機層を収集した。その有機層をMgSOで乾燥してから濃縮して固体を沈殿させた。そして、その固体をn−ヘキサンで洗浄し、ろ過して、式6に示されるような白色の固体2.91gを得た(収率=65%)。
Figure 0005325242
式6の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ7.37−7.30(m,5H),7.17−7.02(m,8H),6.91−6.88(m,2H),4.08(s,2H)。13C−NMR(100MHz,CDCl):δ153.2,143.7,142.3,142.0,130.7,129.8,129.3,128.6,128.4,128.2,127.6,127.0,126.2。HRMS(m/z):[M]計算値(C2017BO):300.1322;実測値:300.1323。
式2中の生成物(1.00g,2.6mmol)、式6の化合物(0.78g,2.6mmol)、炭酸カリウム溶液(2.0M,6.50mL)、および乾燥トルエン(27mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、完全に溶解するまで60℃で攪拌した。瓶の窒素圧を上げ、Pd(PPh(0.15g,0.1mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものをろ過して金属を除去してから、濃縮して溶媒を除去し、固体を得た。その固体をエチルエーテルで洗浄し、ろ過した後、290℃で昇華させ、式7に示されるような淡黄色の固体0.72gを得た(収率=50%)。
Figure 0005325242
式7の化合物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ30nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式7の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.65−8.54(m,5H),8.32(s,1H),7.68−7.63(m,4H),7.57−7.50(m,3H),7.32−7.26(m,3H),7.23−7.04(m,14H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ144.1,144.0,143.7,143.6,141.3,140.9,140.2,139.8,131.6,131.4,131.3,131.0,130.4,129.9,129.9,129.7,129.7,129.6,128.7,128.3,127.9,127.7,127.7,127.2,127.2,127.1,126.9,126.7,126.5,126.5,126.3,125.5,123.6,123.6,123.3,121.6。HRMS(m/z):[M]計算値(C4430):558.2348;実測値:558.2349。元素分析:計算値(C4430):C,94.59;H,5.41;実測値:C,94.60;H,5.42。
≪実施例4≫
(2−ブロモエテン−1,1−ジイル)ジベンゼン(2.00g,7.7mmol)を反応瓶に入れ、次いで加熱、真空引きし、窒素でパージした。その反応瓶に乾燥テトラヒドロフラン(30mL)を加え、(2−ブロモエテン−1,1−ジイル)ジベンゼンが溶解するまで攪拌し、その溶液を−78℃まで冷却した。その冷却した溶液に、n−BuLi(4.64mL,11.6mmol,2.5Mのn−ヘキサン溶液)を滴下して加え、−78℃で1時間攪拌して反応を進行させた。続いて、その反応にB(OBu)(1.32mL,11.6mmol)を加えて、さらに8時間反応させた。その結果として得られた混合物をHCl(2.0M,300mL)で3時間酸性化した。その酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出し、その有機層を収集した。その有機層をMgSOで乾燥してから濃縮して固体を沈殿させた。そして、その固体をn−ヘキサンで洗浄し、ろ過して式8に示されるような白色の固体1.21gを得た(収率=70%)。
Figure 0005325242
式2中の生成物(200mg,0.52mmol)、式8の化合物(128.6mg,0.57mmol)、炭酸カリウム溶液(2.0M,6.50mL)、および乾燥トルエン(27mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、完全に溶解するまで60℃で攪拌した。瓶の窒素圧を上げ、Pd(PPh(57.8mg,0.05mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものをろ過して金属を除去してから、濃縮して溶媒を除去し、固体を得た。その固体をエチルエーテルで洗浄し、ろ過した後、250℃で昇華させ、式9に示されるような白色の固体139mgを得た(収率=55%)。
Figure 0005325242
式9の化合物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ30nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式9の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.66−8.58(m,5H),8.46(d,J=1.6Hz,1H),7.71−7.61(m,5H),7.55(d,J=7.6,1H),7.47−7.43(m,4H),7.39−7.31(m,8H),7.16(d,J=7.6,1H),7.09(s,1H)。
≪実施例5≫
9H−カルバゾール(1.67g,10.0mmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(3.39g,12.0mmol)、ヨウ化銅(I)(0.19g,1.0mmol)、L−プロリン(0.23g,2.0mmol)、および炭酸カリウム(2.76g,20.0mmol)を二口瓶に入れてから、真空引きし、窒素でパージした。その瓶にジメチルスルホキシド(25mL)を加えた。瓶中の混合物を90℃に加熱して48時間攪拌し、その結果得られたものをジクロロメタンと水で抽出した。その抽出の有機層をMgSOで乾燥し、濃縮してから、n−ヘキサンを溶離液としクロマトグラフィーにより精製して、式10に示されるような白色の固体2.09gを得た(収率=65%)。
Figure 0005325242
式10の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.12(d,J=8.0Hz,2H),7.71(d,J=8.4Hz,2H),7.44(d,J=8.4Hz,2H),7.40(t,J=7.6Hz,2H),7.35(d,J=8.0Hz,2H),7.28(t,J=7.2Hz,2H)。13C−NMR(100MHz,CDCl):δ140.6,136.8,133.1,128.7,126.0,123.5,120.8,120.4,120.2,109.5。HRMS(m/z):[M]計算値(C1812BrN):321.0153;実測値:321.0145。
式10の化合物(1.60g,5.0mmol)を反応瓶に入れ、次いで、加熱、真空引きし、窒素でパージした。その反応瓶に乾燥テトラヒドロフラン(80mL)を加え、式10の化合物が完全に溶解するまで攪拌し、その溶液を−78℃まで冷却した。その冷却した溶液に、n−BuLi(2.40mL,6.0mmol,2.5Mのn−ヘキサン溶液)を滴下して加え、−78℃で攪拌して1時間反応を進行させた。続いて、その反応にB(OCH(0.86mL,7.5mmol)を加えて、さらに8時間反応させた。その結果として得られたものをエチルエーテルと水で抽出し、その抽出の有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して固体を得た。
その固体を反応瓶に入れた。その反応瓶にベンゼン(15mL)およびピナコール(1.20g,10.2mmol)を加えた。その混合物を120℃に加熱し2時間還流させた。その結果として得られたものを直接濃縮し、n−ヘキサンおよびクロロホルムで再結晶して式11に示されるような白色の固体1.04gを得た(収率=57%)。
Figure 0005325242
式11の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.12(d,J=7.6Hz,2H),8.03(d,J=8.4Hz,2H),7.58(d,J=8.0Hz,2H),7.42(t,J=8.0Hz,2H),7.38(d,J=7.6Hz,2H),7.27(t,J=7.6Hz,2H),1.38(s,12H)。13C−NMR(100MHz,CDCl):δ140.6,140.3,136.4,126.1,125.9,125.5,120.3,120.0,109.8,109.7,84.1,24.9。HRMS(m/z):[M]計算値(C2424BNO):369.1900;実測値:369.1897。
式2中の生成物(1.04g,2.7mmol)、式11の化合物(1.00g,2.7mmol)、炭酸カリウム溶液(2.0M,6.70mL)、および乾燥トルエン(28mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、60℃で完全に溶解するまで攪拌した。瓶の窒素圧を上げ、Pd(PPh(0.16g,0.1mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものをろ過して金属を除去してから、濃縮して溶媒を除去し、固体を得た。その固体をエチルエーテルで洗浄し、ろ過した後、290℃で昇華させ、式12に示されるような白色の固体0.94gを得た(収率=63%)。
Figure 0005325242
式12の化合物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ30nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式12の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.93(s,1H),8.79−8.66(m,5H),8.16(d,J=7.6Hz,2H),8.10(s,1H),7.98(d,J=8.4Hz,1H),7.93(d,J=8.0Hz,2H),7.84(d,J=7.6Hz,1H),7.75−7.64(m,8H),7.51(d,J=8.0Hz,2H),7.43(t,J=8.0Hz,2H),7.30(t,J=7.6Hz,2H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ141.9,141.0,140.8,140.1,139.6,137.0,130.1,130.0,129.8,129.7,129.5,129.1,128.6,127.4,127.3,127.3,127.2,126.7,126.3,126.3,126.3,126.0,123.9,123.4,123.4,123.3,123.3,121.8,120.3,120.0,109.8。HRMS(m/z):[M]計算値(C4227N):545.2143;実測値:545.2153。元素分析:計算値(C4227N):C,92.45;H,4.99;N,2.57;実測値:C,92.39;H,5.03;N,2.56。
≪実施例6≫
9,10−ジブロモアントラセン(4.00g,11.9mmol)、フェニルボロン酸(1.60g,13.1mmol)、炭酸カリウム溶液(2.0M,24.00mL)、および乾燥トルエン(70mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、60℃で完全に溶解するまで攪拌した。瓶の窒素圧を挙げ、Pd(PPh(0.68g,0.6mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものをろ過して金属を除去した。そのろ液をジクロロメタンで抽出し、その抽出の有機層をMgSOで乾燥し、濃縮してから、n−ヘキサンを溶離液としクロマトグラフィーにより精製して、式13に示されるような黄色の固体2.08gを得た(収率=52%)。
Figure 0005325242
式13の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.61(d,J=8.8Hz,2H),7.65(d,J=8.8Hz,2H),7.63−7.55(m,5H),7.42−7.38(m,4H)。13C−NMR(100MHz,CDCl):δ138.4,137.8,131.1,131.0,130.2,128.4,127.8,127.7,127.4,126.9,125.5,122.7。HRMS(m/z):[M]計算値(C2013Br):332.0201;実測値:332.0202。
式13の化合物(1.50g,4.5mmol)を反応瓶に入れ、次いで加熱、真空引きし、窒素でパージした。その反応瓶に乾燥テトラヒドロフラン(24mL)を加え、式13の化合物が溶解するまで攪拌し、その溶液を−78℃まで冷却した。その冷却した溶液に、n−BuLi(2.16mL,5.4mmol,2.5Mのn−ヘキサン溶液)を滴下して加え、−78℃で攪拌して1時間反応を進行させた。続いて、その反応にB(OCH(0.78mL,6.8mmol)を加えて、さらに8時間反応させた。その結果として得られたものをエチルエーテルと水で抽出し、その抽出の有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して固体を得た。
その固体を反応瓶に入れた。その反応瓶にベンゼン(15mL)およびピナコール(1.07g,9.1mmol)を加えた。その混合物を120℃に加熱し、2時間還流させた。その結果として得られたものを直接濃縮し、酢酸エチル/n−ヘキサン(1:40)を溶離液とし、クロマトグラフィーにより精製して、式14に示されるような黄色の固体1.00gを得た(収率=58%)
Figure 0005325242
式14の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.42(d,J=8.8Hz,2H),7.61(d,J=8.8Hz,2H),7.57−7.48(m,3H),7.45(t,J=7.6Hz,2H),7.37(d,J=6.4Hz,2H),7.29(t,J=7.6Hz,2H),1.59(s,12H)。13C−NMR(100MHz,CDCl):δ139.5,139.1,135.3,131.0,129.7,128.3,128.3,127.4,125.4,124.8,84.5,25.2。HRMS(m/z):[M]計算値(C2625BO):380.1948;実測値:380.1956。
式2の生成物(1.21g,3.2mmol)、式14の化合物(1.20g,3.2mmol)、炭酸カリウム溶液(2.0M,7.8mL)、および乾燥トルエン(33mL)を二口瓶に入れ、酸素を除去し、窒素でパージしてから、瓶中の混合物を、60℃で完全に溶解するまで攪拌した。瓶の窒素圧を上げ、Pd(PPh(0.18g,0.2mmol)を素早く瓶中に加えた。反応の温度を100℃に上げ、48時間攪拌した。その結果得られたものを冷却して固体を沈殿させた。その固体をろ過により収集し、水とメタノールで洗浄し、260℃で昇華させて、式15に示されるような黄色の固体0.97gを得た(収率=55%)。
Figure 0005325242
式15の化合物を、ジクロロメタン中に溶かして濃度10−5Mの溶液を作製するか、または蒸着させて厚さ50nmの膜を作製した。該膜および該溶液の吸収−放出ピークを表1に示す。
式15の化合物のスペクトルデータは、次のとおりである。H−NMR(400MHz,CDCl):δ8.95(s,1H),8.72−8.64(m,5H),8.03−7.97(m,3H),7.84(dd,J=7.2,2.0Hz,2H),7.77(t,J=8.0Hz,1H),7.72(dd,J=7.2,2.0Hz,2H),7.67−7.49(m,10H),7.39−7.33(m,4H)。13C−NMR(125MHz,CDCl):δ141.1,140.2,140.1,139.8,139.3,139.0,137.3,136.9,131.3,130.6,130.1,130.0,129.9,129.8,129.7,129.5,129.1,129.0,128.4,127.8,127.5,127.4,127.3,127.2,127.0,127.0,126.4,126.3,126.1,125.2,125.1,124.0,123.6,123.4,123.3,121.8。HRMS(m/z):[M]計算値(C4428):556.2191;実測値:556.2196。元素分析:計算値(C4428):C,94.93;H,5.07;実測値:C,94.71;H,5.12。
Figure 0005325242
表2に示されるように、式1中の白色固体生成物、式5の黄色固体化合物、式7の淡黄色固体化合物、式9の白色固体化合物、式12の白色固体化合物、および式15の黄色固体化合物の溶液をサイクリックボルタンメトリーにより、それぞれ測定し、それらのHOMO、LUMO、およびHOMOとLUMOの間のエネルギーギャップを得た。
Figure 0005325242
表2より、本発明のトリフェニレンベースの芳香族化合物は、HOMOがより低いため、正孔の輸送に有利に働くことが分かる、したがって、本発明のトリフェニレンベースの芳香族化合物を発光層に用いれば、いわゆる正孔輸送層を省くことができる。一方で、本発明のトリフェニレンベースの芳香族化合物は、正孔輸送層として他の従来の発光層と組み合わせて用いられ、素子の性能をより向上させることができる。
≪実施例7≫
式1中の生成物、式5の化合物、式7の化合物、式12の化合物、式15の化合物、および式16の化合物(合成の手法は、ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリー・C(J. Phys. Chem. C)113,7405(2009)のとおり)のガラス転移点(Tg)、結晶温度(Tc)、および融点(Tm)を、DSCを用い、窒素下10℃/分の昇温速度で、それぞれ分析した。それら化合物の熱分析データを表3に示す。
Figure 0005325242
Figure 0005325242
表3に示されるように、式1中の生成物および式16の化合物は、いずれも中央のベンゼンおよび2つのトリフェニレニル置換基を有しているが、式1中のメタ置換生成物は、式16のパラ置換化合物よりも優れた熱安定性を備えている。式16の化合物には、Tgがないため、加熱によって結晶化されやすい。また、式16の化合物は、Tmがより高いことから、蒸着時に蒸着用ボートの壁上にて固化しやすく、これにより、プロセスの難度が高まってしまう。このように、本発明のメタ置換化合物は、従来のパラ置換化合物に比べて熱安定性に優れている。
≪実施例8≫
一例において、ITOをアノードとし、そのITOアノード上に、正孔輸送層としての50nmのTCTA、発光層としての30nmのホスト材料(例えば、式1中の生成物、式5の化合物、式7の化合物、式12の化合物、および式15の化合物)、正孔ブロック層としての10nmのBCP、電子輸送層としての30nmのAlq、電子注入層としての1nmのLiF、ならびにカソードとしての100nmのAlを順次形成させた。別の例では、ITOをアノードとし、そのITOアノード上に、正孔輸送層としての50nmのNPB、発光層としての30nmのホスト材料(例えば、式16の化合物)、正孔ブロック層としての10nmのBCP、電子輸送層としての30nmのAlq、電子注入層としての55nmのマグネシウム銀合金、およびカソードとしての100nmのAgを順次形成させた。これら素子の外部量子効率(E.Q.E.)、電流効率(C.E.)、出力効率(P.E.)、最大輝度、駆動電圧、およびCIE座標を表4に示す。
Figure 0005325242
表4に示されているように、式5の化合物を用いた発光層により、最良の素子の発光性能が達成される。
≪実施例9≫
実施例9は、実施例8における発光層に3%のBCzVBiをさらにドープしたこと以外は、実施例8と同様とした。素子の外部量子効率(E.Q.E.)、電流効率(C.E.)、出力効率(P.E.)、最大輝度、駆動電圧、およびCIE座標を表5に示す。
Figure 0005325242
表5に示されているように、ドーパントのBCzVBiは、素子の発光性能を一層向上させることができる。さらに、メタ置換化合物は、従来のパラ置換化合物に比べて、発光層のホスト材料としてより好ましい。参照までに、式16の化合物と式1中の生成物とを比較すれば、それが分かる。
以上、実施例および好適な実施形態を挙げて、本発明を説明したが、本発明は、これらに限定されないと解されるべきである。本発明は、(当業者には明らかであるように)各種の変更および類似のアレンジが包含されるよう意図されている。よって、添付の特許請求の範囲は、かかる変更および類似のアレンジがすべて包含されるように、最も広い意味に解釈されなければならない。

Claims (5)

  1. 下記の一般式を有する芳香族化合物。
    Figure 0005325242

    Figure 0005325242

    (式中、R 、R 、およびR は、それぞれ独立に、水素またはフェニル基から選ばれ、R 、R 、およびR のうち少なくとも1つがフェニル基である);または
    Figure 0005325242
  2. 下記の一般式を有する請求項に記載の芳香族化合物。
    Figure 0005325242
  3. 下記の一般式を有する請求項に記載の芳香族化合物。
    Figure 0005325242
  4. アノード、
    カソード、および
    前記アノードと前記カソードとの間に配置される有機層、
    を含む有機発光ダイオードであって、
    前記有機層が請求項1〜のいずれか1項に記載の前記芳香族化合物を含む有機発光ダイオード。
  5. 前記有機層が、発光層、正孔輸送層、またはこれらの組み合わせを含む請求項に記載の有機発光ダイオード。
JP2011016949A 2010-02-03 2011-01-28 トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオード Active JP5325242B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TW099103141 2010-02-03
TW099103141A TWI397516B (zh) 2010-02-03 2010-02-03 含聯三伸苯基之芳香族化合物及有機發光二極體

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011157359A JP2011157359A (ja) 2011-08-18
JP5325242B2 true JP5325242B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=44589634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011016949A Active JP5325242B2 (ja) 2010-02-03 2011-01-28 トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオード

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5325242B2 (ja)
TW (1) TWI397516B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI461387B (zh) * 2011-06-28 2014-11-21 Nat Univ Tsing Hua 聯三伸苯基衍生物在有機電致發光元件上之應用
KR101950893B1 (ko) * 2012-12-20 2019-02-21 덕산네오룩스 주식회사 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치
TWI808948B (zh) * 2016-11-04 2023-07-21 美商羅門哈斯電子材料有限公司 量子點發光裝置
CN112979434B (zh) * 2020-12-01 2022-04-19 四川师范大学 苯并菲-芘-苯并菲盘状液晶三联体化合物的制备方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4871464B2 (ja) * 2001-09-28 2012-02-08 キヤノン株式会社 有機発光素子
JP2003272862A (ja) * 2002-03-13 2003-09-26 Fuji Photo Film Co Ltd 発光素子
TW593624B (en) * 2002-10-16 2004-06-21 Univ Tsinghua Aromatic compounds and organic LED
JP4703139B2 (ja) * 2003-08-04 2011-06-15 富士フイルム株式会社 有機電界発光素子
JP4906235B2 (ja) * 2004-03-10 2012-03-28 富士フイルム株式会社 有機電界発光素子
JP4677221B2 (ja) * 2004-11-26 2011-04-27 キヤノン株式会社 有機発光素子
JP4399429B2 (ja) * 2005-03-16 2010-01-13 富士フイルム株式会社 有機電界発光素子
CN103746080B (zh) * 2005-05-31 2019-03-08 通用显示公司 发射磷光的二极管中的苯并[9,10]菲基质
TWI387575B (zh) * 2007-09-29 2013-03-01 Nat Univ Tsing Hua 含聯三伸苯及蒎之芳香族化合物合成暨在有機電激發光元件上之應用
EP2213641B1 (en) * 2007-11-21 2018-05-16 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Fused aromatic derivative and organic electroluminescent device using the same

Also Published As

Publication number Publication date
TW201127782A (en) 2011-08-16
JP2011157359A (ja) 2011-08-18
TWI397516B (zh) 2013-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI721379B (zh) 嘧啶衍生物及有機電致發光元件
TWI551602B (zh) 具有吲哚并咔唑環結構之化合物及有機電致發光元件
JP6049998B2 (ja) カルバゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011105373A1 (ja) 置換されたピリジル化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
TWI475022B (zh) Organic electroluminescent elements
US8445120B2 (en) Triphenylene based aromatic compounds and OLEDs utilizing the same
WO2012114745A1 (ja) 置換されたトリフェニレン環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2018168674A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
KR20140125061A (ko) 유기발광 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
WO2009107651A1 (ja) 置換されたビピリジル化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
TWI542586B (zh) 具有經取代之聯吡啶基與吡啶并吲哚環結構之化合物及有機電致發光元件
KR101779915B1 (ko) 축합 아릴아민계 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
JP5325242B2 (ja) トリフェニレンベースの芳香族化合物およびそれを用いた有機発光ダイオード
KR101780699B1 (ko) 스피로 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
KR101968353B1 (ko) 1,2,4,5-치환 페닐 유도체와 그 제조 방법, 그리고 유기 전계 발광 소자
JP5870346B2 (ja) 置換されたオルトターフェニル構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2012115219A1 (ja) ビピリジル基とカルバゾール環を有する化合物及び有機エレクトロルミネッセンス素子
CN111303113A (zh) 有机化合物、电子器件及电子装置
JP6618979B2 (ja) 化合物およびそれを用いた有機電子デバイス
JP7249465B2 (ja) 有機発光化合物及び有機発光素子
CN111393458B (zh) 一种杂环化合物及其有机电致发光器件
KR101502811B1 (ko) 안트라센 유도체 및 이를 포함하는 유기 발광소자
JP6475795B2 (ja) 化合物およびこれを用いた有機電子デバイス
JP6479770B2 (ja) キノリノトリアゾール誘導体および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2014030554A1 (ja) トリフェニルシリルピリジル基とカルバゾール環構造を有する化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130719

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5325242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250