JP5322463B2 - アゾ系二色性色素 - Google Patents

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Description

本発明は、アゾ系化合物、および該アゾ系化合物からなる二色性色素に関する。本発明の二色性色素は、偏光板の製造に有用である。本明細書において、「偏光板」と呼ぶときには、偏光フィルムをも包含するものである。
近年、液晶ディスプイの普及にともない、様々な用途での利用が進められているが、耐久性という観点から、特に湿度や熱、光に対する耐久性への要請が高まっている。従来の液晶ディスプレイではヨウ素系偏光フィルムを使用していることから湿度に対する耐久性が低く、耐湿潤性、耐熱性を改善することで将来的に大きな需要が見込まれることから、耐久性、生産性に優れる二色性色素を用いた偏光フィルムの技術の確立が期待されている状況にある。現在、耐久性に優れた二色性色素を用いた偏光フィルム部品の生産技術の確立に向けた研究開発が国内外で進められているが、ディスプレイ用途の性能基準を達成するためには、新しい二色性色素(例えば、二色性色素の試作用試料)の探索および二色性色素を迅速に合成する合成基盤技術手法の確立が喫緊の課題となっている。
例えば、特開平6−35013号公報には、ベンゾチアゾール環を有する二色性色素が開示されているが、この二色性色素は充分なものではなかった。
特開平6−35013号公報
本発明の目的は、耐久性(特に、耐湿潤性および耐熱性)が高く、生産性に優れた二色性色素を提供することにある。
本発明は、式:

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

[式中、Xは、

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

Yは、

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

である(ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)。]
で示される化合物を提供する。
本発明によれば、水素結合に原因した高い安定性の二色性色素が得られる。
(末端に)ナフトールASが導入された新規アゾ系二色性色素として、ベンゾチアゾール系、チエノチアゾール系色素が得られる。
疎水性樹脂であるポリプロピレンを使用した延伸フィルムで二色性比2.0程度以上を示す。
80℃、90%湿度の耐湿潤性試験で400時間以上の変退色のない耐久性の高い二色性色素が得られる。高い耐湿潤性、(特に変色の)耐久性を有する。
ジアミノスチルベン系二色性色素でポリビニルアルコールを染色し、延伸したフィルムで高い二色性比(例えば、6.1)を示す。
Xが

Figure 0005322463

または

Figure 0005322463

であり、
Yが

Figure 0005322463

(ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)
である化合物が特に好ましい。
R、R、RおよびRは、置換されていてもあるいはされていなくてもよい飽和または不飽和の炭化水素基、例えば、アルキル基、アリール基、芳香脂肪族基)である。R、R、RおよびRの炭素数は、1〜30、例えば1〜15、特に3〜8であってよい。
本発明の化合物の具体例は、次のとおである。

Figure 0005322463

Figure 0005322463

Figure 0005322463

Figure 0005322463

Figure 0005322463

Figure 0005322463

(ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)
(Etはエチル基である。)
本発明の化合物は、以下のようにして製造できる。
(1)チエノチアゾール系ジスアゾニ色性色素
モノアゾおよびジスアゾ成分として有効なチエノチアゾール系アミンからジスアゾ系二色性色素を合成する。代表的な例を、Scheme 1 に示す。

Figure 0005322463
はじめに、チオフェンを出発原料として、塩化第2スズをルイス酸としてフリーデルクラフツアシル化反応を行い、続いて、Wolff-Kishner還元を行って、2-アルキルチオフェンを得た。これを無水酢酸でアセチル化し、ヒドロキシルアミンでオキシム化した後、ポリリン酸でベックマン転移させ、2-アセトアミドー5-アルキルチオフェンを得る。これをチオシアン酸ナトリウムで環化し、水酸化ナトリウム水溶液で加水分解することにより、2-アミノー5-アルキルチエノチアゾールを得る。次いで、硫酸水素ニトロシルでジアゾ化し、アニリノメクンスルホン酸ナトリウムまたはトナフチルアミノメクンスルホン酸ナトリウムとカップリング反応を行い、水酸化ナトリウム水溶液で加水分解することにより、アミノ誘導体を得る。さらに、硫酸水素ニトロシルでジアゾ化し、N,N-ジエチルアニリンとのカップリング反応でジスアゾ系色素1および2が得られる。同様にして、3も得られる。
(2)ベンゾチアゾール系ジスアゾニ色性色素
新規な耐久性に優れたベンゾチアゾール系二色性色素として、分子内に水素結合部位および、分子間で水素結合を可能にするアミド結合を色素分子内に有するジスアゾ系色素の合成法をScheme 2 に示す。はじめに、4-アルキルアニリンをチオシアン酸アンモニウムで深化し、次に加水分解して、2-アミノー6-アルキルベンゾチアゾールを得る。この2-アミノ誘導体を硫酸水素ニトロシルでジアゾ化し、アニリノメタンスルホン酸ナトリウムとのカップリング反応、その後の加水分解することにより、モノアゾアミン中間体を得る。次に、このモノアゾ中間体をさらに硫酸水素ニトロシルでジアゾ化し、ナフトールASにカップリング反応させることにより、ベンゾチアゾール系ジスアゾニ色性色素4a〜4eを得る。

Figure 0005322463
(3)スチルベン系ジスアゾニ色性色素の合成
分子内水素結合を有し分子軸上に共役系が広がるジスアゾ系色素として、スチルベン系ジアミンをジアゾ成分とするジスアゾ系二色性色素を合成する。合成方法をScheme 3 に示す。原料のジアミンをNaNO 2 または硫酸水素ニトロシルでジアゾ化し酸とカップリング反応を行い、それぞれビスアゾ系色素9,10および11が得られる。

Figure 0005322463
なお、耐湿潤性試験は、PVAフィルムで評価するには、さらにTACフィルムを貼り合せる技術が必要であることから、PMMAと色素を均一に溶解させ、キヤスティング法でフィルムを作製し、80℃および90%湿度の耐湿潤性試験を行った。色素4aは、300時間以上の耐湿潤性を有していることが確認できた。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
実施例1
ベンゾチアゾール系二色性色素の合成:
以下のようにして、二色性色素4aを合成した。

Figure 0005322463
2-アミノ-6-ブチルベンゾチアゾール(1)5g(24.2mmol)を85%リン酸83ml中、80℃で加熱分散させた後、30℃まで冷却した。このリン酸溶液に40%硫酸水素ニトロシル9.2g(29mmol)を30℃〜5℃で滴下し、ジアゾニウム溶液を得た。一方、4四つ口フラスコにアニリノメタンスルホン酸ソーダ20.9g(100mmol)を氷水500 mlに溶解させ、5℃以下に冷却した。この水溶液中に、ジアゾニウム溶液を0〜5℃で、1時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、飽和食塩水43 mlを加え、更に5分間攪拌した。析出した固体をろ過し、飽和食塩水で、洗浄して残ったウェットケーキ状の(2)を3%炭酸ナトリウム水溶液170 mlと15%水酸化ナトリウム水溶液40 mlの混合液に加え、90〜95℃に加熱し、1時間攪拌した。10℃以下まで冷却後、析出した固体をろ過した。固体を水洗し、50℃で真空乾燥することにより、黒色固体2-(4-アニリノアゾ)-6-ブチルベンチアゾール(3)を得た。この粗製品をアセトン100 ml中で、還流後熱時ろ過し、この操作を3回繰り返した。ろ液を濃縮乾固させ、オイル状のものを得た。これにヘキサン100 mlを加え、還流後熱時ろ過し、この操作を3回繰り返した。得られた固体をアミノクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)で精製することによって、モノアゾアミノ中間体(3)を1.0g(収率13.8%)で得た。
次に、ナフトールAS1.2g(4.56mmol)をDMF20 mlに溶解させた溶液に、モノアゾアミノ中間体(3)1g(3.22mmol) を40%硫酸水素ニトロシルでジアゾ化溶液を0〜5℃で、1時間かけて、滴下した。反応後、この溶液を5%水酸化ナトリウム溶液300 mlに加え、30分間攪拌後、ろ過した。得られた固体を水50 mlとメタノール70 mlで洗浄し、50℃にて真空乾燥した。この固体をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)で精製することによって、二色性色素4aを0.28g得た。(収率15%)
4a :Yiled 15%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.97 (t, J = 7.2Hz, 3H), 1.37-1.45 (m, 2H), 1.64-1.74 (m, 2H), 2.77 (t, J= 7.2Hz, 2H), 7.17 (t, J = 7.2Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 1.2 and 7.2Hz, 1H), 7.41 (t, J = 8.4Hz, 2H), 7.51 (dt, J = 1.2 and 8.3 Hz, 1H), 7.67-7.72 (m,2H), 7.77 (d, J = 7.8Hz, 1H), 7.82 (d, J = 7.8Hz, 2H), 7.87(d, J = 9.0Hz, 2H) ,8.07 (d,J=8.4Hz, 1H), 8.22 (d,J=9.0Hz, 2H),8.48 (d, J = 8.1 Hz, 1H),9.02 (s, 1H). IR(KBr)1676 cm-1.MALDI-TOF MS: m/z 585 (M+). Dec: 281 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 558 nm (5.5x104).
二色性色素4aと同様にして、二色性色素4b〜4hを製造した。
4b:Yield 13%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm):0.92 (t, J = 7.2Hz, 3H), 1.31-1.43 (m, 4H), 1.63-1.77 (m, 2H), 2.77 (t, J= 7.8Hz, 2H), 7.17 (t, J = 7.2Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.41 (t, J = 8.0Hz, 2H), 7.51 (dt, J = 1.2 and 7.2 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.2Hz ,2H), 7.77 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.0Hz, 2H), 7.86(d, J = 8.8Hz, 1H) ,8.07 (d,J=8.4Hz, 1H), 8.22 (d,J = 8.8Hz, 2H),8.48 (d, J = 8.0 Hz, 1H),9.02 (s,1H),11.4(s,1H). IR(KBr)1670 cm-1.MALDI-TOF MS: m/z 597 (M+). Dec: 268 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 558 nm (5.4x104).
4c: Yield 15%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm):0.90 (t, J = 6.8Hz, 3H), 1.37-1.41 (m, 6H), 1.63-1.77 (m, 2H), 2.76 (t, J= 8.0Hz, 2H), 7.17 (t, J = 7.2Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.8Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.6Hz, 2H), 7.51 (dt, J = 1.2 and 7.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.8Hz ,2H), 7.77 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.82 (d, J = 7.2Hz, 2H), 7.86(d, J = 8.8Hz, 1H) ,8.07 (d,J=8.4Hz, 1H), 8.22 (d,J = 8.4Hz, 2H),8.48 (d, J = 8.4 Hz, 1H),9.02 (s, 1H),11.40(s,1H). IR(KBr)1676 cm-1.MALDI-TOF MS: m/z 611 (M+). Dec: 252 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 559 nm (5.2x104).
4d: Yield 17%.1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.89 (t, J = 7.0Hz, 3H), 1.25-1.41 (m, 8H), 1.66-1.73 (m, 2H), 2.77 (t, J= 7.6Hz, 2H), 7.17 (t, J = 7.2Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.41 (t, J = 8.0Hz, 2H), 7.51 (dt, J = 1.2 and 8.0 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.0Hz ,2H), 7.77 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.82 (d, J = 8.0Hz, 2H), 7.87(d, J = 8.8Hz, 1H) ,8.08 (d,J=8.4Hz, 1H), 8.22 (d,J = 8.8Hz, 2H),8.49 (d, J = 8.8 Hz, 1H),9.03 (s, 1H),11.40(s,1H). IR(KBr)1676 cm-1.MALDI-TOF MS: m/z 626 (M+). Dec: 226 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 555 nm (5.2x104).
4e:Yield 13%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.90 (t, J = 7.2Hz, 3H), 1.25-1.47 (m, 10H), 1.64-1.72 (m, 2H), 2.75 (t, J= 7.8Hz, 2H), 7.16 (t, J = 7.2Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.4Hz, 1H), 7.41 (t, J = 8.0Hz, 2H), 7.50 (dt, J = 1.2 and 7.1 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 6.9Hz ,2H), 7.76 (d, J = 8.1Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.0Hz, 2H), 7.85(d, J = 8.8Hz, 1H) ,8.06 (d,J=9.0Hz, 1H), 8.21 (d,J = 8.7Hz, 2H),8.47 (d, J = 8.1Hz, 1H),9.00 (s, 1H),11.39(s,1H). IR(KBr)1676 cm-1.MALDI-TOF MS: m/z 640 (M+). Dec: 241 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 560 nm (5.8x104).
4f: Yield 19%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.89 (t, J = 7.0Hz, 3H), 1.22-1.35 (m, 8H), 1.71 (t, J= 7.2Hz, 2H),2.77(t, J = 7.5Hz, 2H), 3.73(s, 1H), 4.00(s, 3H), 6.97 (dd, J = 1.1 and 7.5Hz, 1H), 7.02 (t, J = 6.3Hz, 1H), 7.13 (t, J = 6.9Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 1.1 and 8.4 Hz, 1H), 7.51(t, J = 7.5Hz, 1H), 7.67-7.71 (m, 2H), 7.77 (dd, J = 1.1, 7.8Hz, 1H), 7.85(dd, J = 1.1 and 9.0Hz, 2H), 8.08(d, J = 8.4Hz, 1H) 8.23 (d,J=9.0Hz, 2H), 8.49 (d, J = 8.7Hz, 1H),8.62 (dd, J = 1.1 and 8.1 Hz, 1H),9.02 (s, 1H). 11.62(s, 1H). IR(KBr)1670 cm-1. MALDI-TOF MS: m/z 655 (M+). Dec: 258 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 555nm (5.7x104).
4g: Yield 23%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.89 (t, J = 6.7Hz, 3H), 1.23-1.36 (m, 8H), 1.71 (t, J= 6.4Hz, 2H), 2.77(t, J = 8.9Hz, 2H), 3.94(s, 3H), 4.08(s, 3H), 6.62 (s, 1H), 7.37 (d, J = 8.0Hz, 1H), 7.51 (t, J = 7.5Hz, 1H), 7.68-7.70 (m, 2H), 7.76 (dd, J = 1.1 and 7.2Hz, 1H), 7.84(d, J = 8.8Hz, 2H), 8.08(d, J = 8.4Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.8Hz, 2H), 8.48 (d, J = 8.4Hz, 1H), 8.69 (s, 1H) , 9.00 (s, 1H). 11.49(s, 1H). IR(KBr)1670 cm-1. MALDI-TOF MS: m/z 720 (M+). Dec: 227 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 554nm (5.5x104).
4h: Yield 32%. 1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.96 (t, J = 7.2Hz, 3H), 1.35-1.43 (m, 2H), 1.67 (q,J = 7.6Hz, 2H), 2.51 (s, 3H), 2.74 (t, J= 7.6Hz, 2H), 7.10 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.27-7.36 (m, 3H), 7.49 (t, J = 7.6Hz, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.68 (t, J = 7.6Hz ,1H), 7.74 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 8.0Hz, 2H), 8.03(d, J = 8.4Hz, 1H) ,8.17 (d,J=8.8Hz, 2H), 8.32 (d,J = 8.0Hz, 1H),8.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H),9.00 (s, 1H),11.19(s,1H). IR(KBr)1683 cm-1. MALDI-TOF MS: m/z 598 (M+). Dec: 269 ℃. λmax (ε)(CHCl3): 558nm (5.6x104).
実施例2
チエノチアゾール系二色性色素の合成

Figure 0005322463
2-アミノ-5-ブチルチエノチアゾール(5)1.0gを85%リン酸25ml中、60℃で加熱分散させた後、30℃まで冷却する。このリン酸分散溶液に40%硫酸水素ニトロシル1.67gを30℃〜5℃に冷却しながら滴下し、ジアゾニウム溶液を得た。一方、アニリンメタンスルホン酸ソーダ3.15g(11mmol)を氷水50mlに溶解させ、5℃以下に冷却し、この水溶液中に、ジアゾニウム溶液を0〜5℃で、1時間かけて、滴下した。滴下終了後、1時間攪拌し、飽和食塩水43mlを加え、更に5分間攪拌する。析出した固体をろ過し、飽和食塩水で、洗浄する。次にこのウェットケーキ状のものを3%炭酸ナトリウム水溶液170mlと15%水酸化ナトリウム水溶液40mlの混合液に加え、90〜95℃に加熱し、1時間攪拌する。10℃以下まで冷却後、析出した固体をろ過する。固体を水洗し、50℃で真空乾燥することにより、クルードの黒色固体2-(4-アニリノアゾ)-5-ブチルチエノチアゾール(6)を7.9g得た。
次に、このモノアゾ中間体(6)1.4gを85%リン酸20ml中、80℃で加熱分散させた後、30℃まで冷却する。このリン酸溶液に40%硫酸水素ニトロシル0.9gを30℃〜5℃に冷却しながら滴下し、ジアゾニウム溶液を得た。一方、ジエチルアニリン1.12gをメタノール20mlに溶解させた溶液を5℃に冷却しておいた。この水溶液中に、ジアゾニウム溶液を0〜5℃で、1時間かけて、滴下する。滴下終了後、1時間攪拌した。この溶液を5%水酸化ナトリウム溶液300mlに加え、30分間攪拌後、ろ過した固体を水50mlとメタノール70mlで洗浄し、50℃にて真空乾燥した。この固体をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)で精製することによって、二色性色素7を0.21g得た。(収率33%)
二色性色素7と同様にして、二色性色素8も合成した。
7:1H NMR (CDCl3) δ (ppm): 0.97 (t, J = 7.2Hz, 3H), 1.26 (t, J = 7.2Hz, 6H) , 1.41-1.56 (m, 2H), 1.72-1.80 (m, 2H), 2.95 (t, J= 7.2Hz, 2H), 3.45-3.50 (m, 4H), 6.74 (d, J = 8.8Hz, 2H), 6.98 (s, 1H), 7.90(d, J = 9.2Hz, 2H), 7.97 (d, J = 8.4Hz, 2H), 8.10 (dd, J = 1.2 and 9.2 Hz, 2H).
MALDI-TOF MS: m/z 476 (M+). Anal. Calcd for C25H28NS2 : C, 62.99; H, 5.92; N, 17.63. Found : C, 62.97; H, 6.65; N, 17.82
実施例3
スチルベン系ビスアゾ二色性色素の合成
Figure 0005322463
4,4'-ジアミノスチルベン-2,2'-ジスルホン酸 5.8 g(0.0157mol)を4%水酸化ナトリウム水溶液50mlに加え、室温で溶解するまで、攪拌した。その後、さらに水を200ml及び臭化カリウム5gを加えた後、5℃まで冷却した。5℃にて、攪拌しながら、亜硝酸ナトリウム2.4gを水10mlに溶解させた溶液を加え、更に濃塩酸10mlを加えて、5℃以下で、1時間攪拌することにより、テトラゾ溶液を得た。
別の容器に、J酸(90%純度)9.7g(0.0366mol)を8%炭酸ナトリウム水溶液50mlに加え、室温にて溶解させた後、5℃に冷却した。このJ酸溶液に、テトラゾ化溶液を5℃以下で、1時間で滴下し、その後15℃以下で10時間攪拌した。この反応液を再度5℃に冷却後、塩酸にてpHを2〜3に調整し、析出した、固体を濾過し、水50mlで固体を洗浄した。この固体をアセトン150mlで、室温にて、懸洗し、濾過後、さらに、ろ液の色が無色になるまで、アセトン洗浄し、50℃で真空乾燥することによりビスアゾ系色素9を11.5g(収率84%)得た。同様にして色素10も得た。
9: λmax (ε)(H2O): 537 nm (5.1x104).
試験例1
疎水性樹脂を用いた二色性色素の評価
ポリプロピレン(アルドリッチ製452157(平均分子量127000〜54000))70gを200℃の加熱した混練り機に投入し、混練り後、上記二色性色素4を50mg加え、さらに10分間混練りを行い、着色した塊状の樹脂6.5gを取り出した。この塊状の樹脂を10cm×10cm×400μmの型に入れ、200℃、135kgf/cm2の条件でプレス成形して、フィルムを作製した。作製したフィルムを3cm×5cmの大きさに切断し、90℃で5倍に延伸し、偏光フィルム(エドモンド製TECH-SPEC)で入射光の方向を制御した可視光分光光度計(島津製UV−3100)を用いて、延伸したフィルムの二色性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005322463
試験例2
親水性樹脂を用いた二色性色素の評価
PVAフィルム(キシダ化学製の重合度2,000、けん化度約99%)の10%水溶液を作製し、70℃で完全に加熱溶解後、放冷した溶液を膜厚2mmになるようにガラス板上にコーティングし、さらに自然乾燥した。次に、4%ホウ酸水溶液200 mlに0.5gの上記二色性色素9を加え、30分攪拌後、溶解確認し、染色液とした。この染色液に作製したPVAフィルムを30秒侵食後、長さ10cmにフィルムをカットし、引張り試験機にセットし、引張り速度10mm/minで25 cmまでひっぱり、そのままの状態で、30分放置 し、偏光フィルムを作製した。
この偏光フィルムの吸収軸と偏光軸方向のそれぞれの透過率を可視光分光光度計(島津製UV−3100)で測定し二色性比を測定した。既知の赤色二色性色素であるC.I.Direct Violet 9 を用いたときの二色性比とともに、結果を表2に示した。スチルベン系ビスアゾ色素9を用いたもので、二色性比6.1となった。市販の二色性色素KRD-902, KRD-906, KBD-403(昭和化工製)はいずれも水に溶解しないことから、染色過程で色素がPVAに十分染着しなかったためと考えられる。
Figure 0005322463
本発明の化合物は、二色性色素として機能でき、耐久性(耐湿潤性、耐熱性)のある偏光板または偏光フィルムを与える。

Claims (5)

  1. 式:

    Figure 0005322463

    [式中、Xは、

    Figure 0005322463

    または

    Figure 0005322463

    であり、
    Yは、

    Figure 0005322463

    である(ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)。]
    で示される化合物。
  2. 式:

    Figure 0005322463

    (ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)
    で示される請求項1に記載の化合物。
  3. 式:

    Figure 0005322463

    (ただし、R、R、RおよびRのそれぞれは、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基である。)
    で示される請求項1に記載の化合物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物からなる二色性色素。
  5. 以下のスキームで示される請求項に記載の化合物の製造方法。

    Figure 0005322463
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