JP5322228B2 - 建築物の外装に対する処理方法、及びその方法に用いる処理装置 - Google Patents

建築物の外装に対する処理方法、及びその方法に用いる処理装置 Download PDF

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Description

本願発明は、建築物、特に既設の建築物の外装に対して水その他の液体を散布することを含む所定の作業を行なうための技術に関する。
建築物の外装に対して、液体を散布することを含む作業(以下、場合によりそのような作業を「対象作業」という。)を行なうことが必要な場合がある。例えば、建築物の外装を洗浄する場合には、建築物の外装に水を散布することが必要になるし、建築物の外装の塗装塗り替えの場合の前処理におけるサンダーかけの場合にも、建築物の外装に水を散布することが必要となる。
対象作業は通常、建築物の側面に沿って昇降可能な昇降足場の上に乗った作業者が行う。昇降足場は、ビルの窓清掃などによく使われている屋上などに載置のウインチなどから吊下げられるゴンドラであったり、或いは、建築物の外側面に沿って建てられたマストに固定される、マストに対して昇降する駆動機構と足場とを備えたマストクライミングタイプのワークプラットフォーム(商標)のプラットフォームであったりする。作業者は、建築物の外側面に沿って昇降させ適当な位置で停止させられた昇降足場から、建築物の外装に対して対象作業を行なうのである。
しかしながら、従来は、このようにして行なわれる対象作業により生じる水その他の液体は、そのまま、或いは一端昇降足場の上に垂れてから地上に垂れ落ちるがままにされている。そのため、従来は、対象作業を行なう場合、対象作業を行なっている下の部分を通行止めにするなどして、建築物の周辺を歩く歩行者などに垂れ落ちる液体が掛からないようにしている。しかしながら、それでは歩行者などの不便が多く、また、対象作業を行なっている直下で通行止めの措置を採ったとしても、風により予期せぬところまで液体が飛散する場合もあるから、通行止めの効果は不十分な場合もある。
本発明は、液体を散布することを含む作業である対象作業を建築物の外装に対して行なう場合における液体の垂れ落ちを軽減することをその課題とする。
本願発明者は、かかる課題を解決するための発明として、以下の方法及び装置を提案する。
本願発明の方法は、高さ方向の所々に排水のための排水口を備える所定の建築物の外装に対して対象作業を行なう場合に用いることができるものである。
より具体的には、本願発明は、高さ方向の所々に排水のための排水口を備える所定の建築物の外側面に沿って昇降できるようにされ、且つ前記建築物の前記外側面に対する液体の散布を伴う所定の作業である対象作業を行う作業者が乗ることのできるようにされた底面と、前記作業者の転落を防止するための前記底面を囲む柵とを有する昇降足場、を用い、前記建築物に対して昇降する前記昇降足場に乗った前記作業者に前記対象作業を行なわせる建築物の外装に対する処理方法である。
そして、この処理方法では、前記昇降足場の前記底面と、前記柵の所定の高さまでの部分を遮水シートで水密に覆うとともに、前記底面の一部に柔軟性のある管状の排水管の基端を接続し、前記対象作業を行うのに適当な位置で前記昇降足場を停止させ、停止させた前記昇降足場よりも低い位置にある前記排水口付近に前記排水管の先端を位置させ、前記遮水シートで囲まれた空間に落として溜められた前記対象作業により生じた液体を、前記排水管を介して前記排水管の先端付近にある前記排水口から排水させられるようにした。
この処理方法によれば、対象作業により生じた水などの液体は、昇降足場の上の遮水シートで囲まれた空間(より詳細には、上側が開放された略船型の空間)に一旦溜められ、排水管を介して建築物が備える排水口に導かれ、その排水口から排水させられるようになる。これにより、この処理方法によれば、対象作業により生じた液体の垂れ落ちを防止できるようになる。
なお、建築物が備える排水口としては、例えば、マンションのベランダに普通に備えられている雨水排水用の排水口を用いることができる。
本願発明における昇降足場は、ゴンドラでも、マストクライミングタイプのワークプラットフォームのプラットフォームでも構わない。
昇降足場の前記底面を遮水シートで覆う作業、柵の所定の高さまでの部分を遮水シートで覆う作業、これらにより昇降足場の必要な範囲を水密に覆う作業、底面の一部に柔軟性のある管状の排水管の基端を接続する作業は、行なう順序を問わない。最終的に、昇降足場の底面と、柵の所定の高さまでの部分が遮水シートで水密に覆われ、底面の一部に柔軟性のある管状の排水管の基端が接続されていればそれで足りる。『前記昇降足場の前記底面と、前記柵の所定の高さまでの部分を遮水シートで水密に覆うとともに、前記底面の一部に柔軟性のある管状の排水管の基端を接続し』という文章はそのような意味である。
本願発明における排水管の先端は、建築物の排水口に接続されても良いが、排水口の付近に位置させる(例えば、単に「置く」)だけでも構わない。
また、排水管の先端をその付近に位置させる排水口は、停止している昇降足場よりも下に位置し、遮水シートに囲まれた空間に溜まった液体が自然に排水管の中を流下するようなものの中から適当に選択すれば良い。もっとも、作業の行い易さ、排水管の長さの短縮などの観点からすれば、昇降足場の直下のものを選択するのが賢明だと考えられる。
昇降足場には通常、作業者の落下防止のための柵がついている。
柵を覆う遮水シートは、柵を所定の高さまで覆っていればよいが、柵をその高さ一杯まで覆っていてもよい。
柵は、通常昇降足場の底面を囲うようにされている。
柵のうち前記建築物に向かう部分である前柵部を、前記建築物に向けて傾斜させたものとしてもよい。このような前柵部を有する昇降足場を用いれば、昇降足場の上から作業者が散水等を行なうことによって生じた液体が、昇降足場と建築物の間の隙間から垂れ落ちる可能性が小さくなる。
この場合、前柵部の先端と建築物の外側面との間隔が狭い程液体の垂れ落ちを効果的に防げることとなるが、その間隔は例えば、20cm程度或いはそれ以下とするのが好ましい。液体の垂れ落ちを防止するにはその程度の間隔を採用するのが好ましい。
前記建築物が、水平方向に張出した張出し部を高さ方向の所定の間隔ごとに備えている場合、本願発明の処理方法は以下のようなものとすることができる。
即ち、前記柵のうち前記建築物に向かう部分である前柵部を、前記建築物に向けて傾斜した傾斜状態と、前記建築物に対する傾斜が前記傾斜状態よりも小さい通常状態の2つの状態を取れるように可動にし、前記昇降足場が昇降しているときには前記前柵部を通常状態とすることで、前記前柵部と前記張出し部の干渉を防止し、前記昇降足場を停止させ前記作業者に前記対象作業を行わせる場合には、前記前柵部を前記傾斜状態とすることで、前記前柵部の先端をその直上の前記張出し部の下方に差し込む、ようにすることができる。
このようにすれば、対象作業を行なうのに伴って建築物に散布された液体は、張出し部の下方に差し込まれた前柵部に確実に受け止められることとなるから液体の垂れ落ちをほとんど完全に防げるようになるのと同時に、昇降を行なうときに前柵部が張出し部と干渉するのを防げるようになる。
張出し部は、例えば、建築物がマンションである場合のベランダである。
本願発明の処理方法では、前記対象作業の開始に先立ち、前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートの損傷を防止する、前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートを覆う保護部材を配してもよい。対象作業の内容によっては遮水シートの上に遮水シートの損傷を招く恐れのある物が落下する可能性がある。遮水シートの損傷は液体の垂れ落ちを招くが、保護部材があれば遮水シートの損傷を効果的に防げる。
遮水シートの損傷を防止できる限り保護部材の構成はどのようなものでもよいが、例えば、前記保護部材として、前記底面を覆う弾性を有するマットと、前記マットを覆う板材を配することとすれば、遮水シートを効果的に保護できるだけでなく、弾性を有するマットの上での作業を作業者に強いる必要がなくなる。
本願発明者は、高さ方向の所々に排水のための排水口を備える所定の建築物の外側面に沿って昇降できるようにされ、且つ前記建築物の前記外側面に対する液体の散布を伴う所定の作業である対象作業を行う作業者が乗ることのできるようにされた底面と、前記作業者の転落を防止するための前記底面を囲む柵とを有する昇降足場と、前記昇降足場の前記底面と、前記柵の所定の高さまでの部分とを水密に覆う遮水シートと、前記遮水シートの前記底面の一部にその基端が接続された柔軟性のある管状の排水管と、を備えており、前記排水管は、前記建築物に対して昇降する前記昇降足場に乗った前記作業者に前記対象作業を行なわせるために、前記対象作業を行うのに適当な位置で前記昇降足場を停止させたときに、停止させた前記昇降足場よりも低い位置にある前記排水口付近にその先端を位置させられるようになっており、前記遮水シートで囲まれた空間に落として溜められた前記対象作業により生じた液体を、前記排水管を介して前記排水管の先端付近にある前記排水口から排水させられるようになされてなる、建築物の外装に対する処理装置をも本願発明として提案する。
このような処理装置によっても、上述した処理方法と同様の作用効果を得られる。
本発明の第1実施形態による処理装置の構造、及び使用態様を示す一部断面図を含む側面図。 図1に示した処理装置の昇降足場を拡大して示す一部破断図を含む側面図。 本発明の第2実施形態による処理装置の構造、及び使用態様を示す一部断面図を含む側面図。
以下、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
各実施形態において共通する対象には共通の符号を付すこととし、重複する説明は場合により省略することとする。
≪第1実施形態≫
図1に、本発明の第1実施形態による処理装置を示す。
処理装置100は、既存の建築物1に対して対象作業を行なうための装置である。対象作業は、液体の散布を伴う作業であり、必ずしもこの限りではないが、この実施形態では建築物1の外装の洗浄である。
既存の建築物1は、必ずしもこの限りではないがこの実施形態では高層のマンションである。建築物1の図1における右側の面が、この実施形態では対象作業が行なわれる面となる。建築物1は、高さ方向の所々に排水のための排水口を備える。より具体的には、この実施形態の建築物1は、フロア毎にベランダ2を備えているが、そのベランダ2床面の所定の位置に排水口3を備えている。排水口3は、そこに流入した液体を、外部、例えば図外の下水道に流す排水のための管の開口である。ベランダ2、排水口3の構成はいずれも極普通のものである。
処理装置100は、昇降足場110と、マスト120とからなる。昇降足場110と、マスト120を備えるこの処理装置100の昇降足場110は、いわゆるマストクライミングタイプのワークプラットフォームを流用したものである。マストクライミングタイプのワークプラットフォームは、例えば、日本では、ガデリウス株式会社が輸入総代理店となっている、アリマック・ヘック社が製造するワークプラットフォーム(商標)を利用して製造することができる。
マスト120は、柱状に構成されており、建築物1の対象作業がなされる外側面の傍に、垂直に立てられている。マスト120は対象作業を行なう必要に応じてその高さを調整できる。マスト120は、図1には現れていないが図1の奥行き方向に複数本(この実施形態では、2本)立てられている。マスト120はともに、マスト部材121を連ねて構成されている。マスト部材121は、この限りではないが、例えば150cm程度の長さである。地面にマスト部材121を立てるにあたって、地面に対するマスト部材121の固定を強固なものとするために土台を設ける等の適切な処置を行うことができるのは当然のことである。
昇降足場110は、マスト120に取り付けられる。昇降足場110は、板状の足場板111と、足場板111に固定された駆動部112と柵113を備えている。
足場板111は、その上に乗った作業者が対象作業を行なうための足場となる。作業者が対象作業を行なう際に必要な器具、装置も足場板111の上に載置される場合があるが、足場板111は、そのような器具、装置をその上に載置した状態で、その上に乗った作業者が対象作業を行なうのに十分な強度を備えている。足場板111には、マスト120を貫通させるための孔が複数、この実施形態では2つ穿たれている。足場板111は、平面視で矩形であるのが基本であるが、平面視した場合の建築物1の外側面に凹凸がある場合には、平面視した場合の建築物1に対向する辺を建築物1の外側面の凹凸に対応した形状とすることができる。例えば、建築物1の外側面に凹みがある場合であれば、足場板111の建築物1の外側面に臨む辺には、出っ張りを設けることができる。なお、図示を省略するが、足場板111には、後述する排水管を貫通させる孔が穿たれている。
駆動部112は、マスト120に食い付くことが可能とされ、油圧等の駆動力により、マスト120に対して昇降自在であり、また、マスト120の適宜な位置で停止することができるように構成されている。駆動部112は、足場板111に穿たれたマスト120を貫通させるための2つの孔の直下にそれぞれ設けられている。なお、図1において駆動部112は足場板111の下側に設けられているが、足場板111の上に駆動部112を取付けることも可能である。
柵113は、足場板111の上に乗った作業者が昇降足場110から転落しないように作業者を保護するためのものである。柵113は、足場板111の周囲を囲むように設けられている。柵113の構成は、作業者の転落防止の要請に応えられるようなものであれば、その詳細を問わない。
柵113のうち、足場板111の建築物1の外側面に臨む辺に設けられた部分(前柵部113A)は、建築物1に向かって倒れこむような傾斜が与えられている。前柵部113Aの先端と、建築物1の外側面との間の間隔は、この実施形態では、例えば、20cm程度、或いはそれ以下とされている。
ここまでに説明した昇降足場110と、マスト120には、公知のマストクライミングタイプの昇降足場をそのまま転用することができる。もっとも、一般的な昇降足場の足場板111には後述する排水管を貫通させるための上述した孔が存在しない場合があるので、その場合にはその孔を足場板111に穿つことが必要となるであろう。また、一般的な昇降足場の柵113は前柵部113Aにおいても足場板111に対して垂直な場合が多いので、前柵部113Aを上述のように傾斜させることが必要な場合が多いであろう。
昇降足場110の縦断面を図2に拡大して示す。
昇降足場110の足場板111と、柵113の内側には、遮水シート114が配されている。作業者は、遮水シート114を配する作業を行なう。
この実施形態の遮水シート114は樹脂製である。遮水シート114は、足場板111の略全面を覆い、また、柵113の内側全面を覆っている。遮水シート114は、柵113をある程度の高さまで覆っていれば足りるが、この実施形態では、遮水シート114は、柵113の内側全体を覆っている。遮水シート114は、全体として、上側の開放された略船型となっているが、遮水シート114は一枚物であってもよいし、複数のシートを例えば溶着することなどにより接続して構成されている物であってもよい。ただし、いずれにせよ、遮水シート114は、上側の開放された略船型の空間が開放されている部分を除いて水密となるようにされている。
遮水シート114のうち、足場板111を覆っている部分の一部には図示を省略の孔が穿たれている。この孔は、足場板111に設けられている排水管を貫通させるための上述の孔に対応する位置に設けられている。足場板111の孔を貫通させた排水管130の基端の周囲を遮水シート114に穿たれた孔の周囲の遮水シート114に溶着などに接続することで、遮水シート114によって形成された略船型の空間の内部と排水管130とが連通した状態となる。排水管130は柔軟性を有する素材でできており、この実施形態では、遮水シート114と同じ樹脂素材により構成されている。
遮水シート114のうち、足場板111を覆っている部分は、マット115にて覆われている。作業者は、足場板111をマット115にて覆う作業を行なう。マット115は、遮水シート114のうちの足場板111を覆っている部分の全面を覆うのが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。マット115は遮水シート114を保護するためのものであり、弾性を有する素材にて構成されている。マット115は例えば椰子マットなどの天然素材でできたマットであり、或いは発泡ウレタンなどの樹脂でできているマットである。マット115は、例えば現場にて、足場板111の形状に合わせて大きなマットを切断して形作ることができる。マット115は必ずしも一枚ものである必要はない。
マット115は、その全面を板116、この実施形態ではベニヤ板である板116にて覆われている。弾性を有するマット115の上では作業者は作業を行ないにくい。板116があれば、作業者は作業を行ないやすくなる。
以上のような処理装置100を用いて、作業者は、対象作業を行なう。
対象作業を行なう場合、作業者は、まず、昇降足場110の足場板111の上に乗る。そして、対象作業を行なう適当な高さよりも少し低い位置まで昇降足場110を昇降させ、そこで昇降足場110を停止する。
そこで作業者は、昇降足場110からベランダ2に降り、排水管130の先端をベランダ2の排水口3の傍に位置させる。このとき、排水管130の先端を排水口3の中に押込んだり、排水口3の近辺に置かれる排水管130の先端に錘を付けたりすることにより、排水管130の先端の位置を排水口3の近辺に固定することも可能である。なお、昇降足場110から垂れ下がる排水管130を作業者が手元に引き寄せられるようにするには、例えば、排水管130の先端付近にその先端を、前柵部113Aにその基端を結び付けられた紐を予め準備しておけばよい。作業者は、紐を手繰り寄せることで、足場板111の下方に垂れ下がった排水管130の先端を手元に引き寄せられる。
次いで、作業者は、昇降足場110を、対象作業を行なう適当な高さまで昇降させ、そこで昇降足場110を停止させる。
その状態で作業者は、対象作業を行なう。対象作業により生じた液体(この実施形態では、建築物1の外装を洗浄するために建築物1の外側面に噴射された水)は、前柵部113Aの上に落ち、傾斜した前柵部113Aの上を伝って足場板111を覆っている遮水シート114の上に到る。足場板111を覆っている遮水シート114の上に到った液体は、排水管130を介してベランダ2の排水口3に到り、排水口3から適宜排水される。
このような液体の流れにより、対象作業を行なうことによって生じた液体が無為に垂れ落ちることが防止される。
その高さでの対象作業を終えた作業者は、排水管130の先端を排水口3の付近に位置させたときの高さまで昇降足場110を昇降させ、排水管130を回収する。
そして、作業者は、次の対象作業を、以上説明したことを繰り返すことにより行なう。
一般的には作業者は、対象作業を、建築物1の一番上から下に向かって、或いは建築物1の一番下から上に向かって行なう。必要な対象作業が終了すれば、昇降足場110を地上まで降ろし、作業者は地上に降りる。
なお、この実施形態での昇降足場110は、マストクライミングタイプのワークプラットフォームに含まれるプラットフォームであったが、屋上などから吊下げるタイプのゴンドラを昇降足場110としたとしても第1実施形態と同様の対象作業を行なうことが可能である。
≪第2実施形態≫
図3に、本発明の第2実施形態による処理装置100を示す。この処理装置100は、第1実施形態による処理装置100と構成においてそれほど変わることはない。
第2実施形態の処理装置100は、第1実施形態の処理装置100と同じく、既存の建築物1に対して対象作業を行なうためのものであり、昇降足場110と、マスト120を備える。
第2実施形態のマスト120は、第1実施形態のものと変りはない。
第2実施形態の昇降足場110は、基本的に第1実施形態の昇降足場と同じであり、足場板111と駆動部112と柵113を備えている。第2実施形態の足場板111と駆動部112は、第1実施形態の場合と変わりはない。
第2実施形態の処理装置100が第1実施形態の処理装置100と異なるのは、その前柵部113Aである。第1実施形態における前柵部113Aは固定され不動とされていたが、第2実施形態における前柵部113Aは可動である。
図3に示したように、第2実施形態における前柵部113Aは、建築物1に向かって大きく傾斜した状態(実線で示した状態)と、建築物1に向かう傾斜が小さい状態(図3では、足場板111に対して垂直となっており、二点破線で示されている。)の2つの状態の間で基端から移動可能となっており、且つその2つの状態で固定できるようにされている。
そのような動きが可能なように、第2実施形態における前柵部113Aは、その基端を足場板111にヒンジ接続されている。前柵部113Aの移動は、何らかの動力を用いて自動的に行なうようになっていても構わないが、手動で行なうようになっていても構わない。この実施形態では、手動で上述の前柵部113Aの移動を実現するようになっている。
なお、第2実施形態では、前柵部113Aのこのような移動を実現するため、柵113を覆う遮水シート114に幾らか余裕が持たされている。つまり、前柵部113Aが、二点破線で示された状態から実線で示された状態に倒れこむと、柵113の前柵部113Aと隣接していた部分と前柵部113Aとの間に三角形の隙間ができる。第2実施形態の遮水シート114は、その隙間に対応する大きさの余剰が、前柵部113Aとそれと隣接する柵113の間に予め折り込まれており、前柵部113Aが倒れこんだとしても、遮水シート114により作られる上述した上側が開放された略船型の空間の水密であることが保たれるようになっている。マット115と板116については、第1実施形態と第2実施形態とで変わるところはない。
第2実施形態では、建築物1に向かって大きく傾斜した状態の前柵部113Aの先端は、建築物1が有するベランダ2と干渉する位置に到るようになっている。他方、第2実施形態における前柵部113Aの先端は、前柵部113Aが足場板111に対して略垂直な位置にある場合には、建築物1が有するベランダ2とは接触しないようになっている。
以上のような第2実施形態の処理装置100を用いて、作業者は、対象作業を行なう。
対象作業を行なう場合、作業者は、まず、昇降足場110の足場板111の上に乗る。そして、対象作業を行なう適当な高さよりも少し低い位置まで昇降足場110を昇降させ、そこで昇降足場110を停止させる。昇降足場110を昇降させるとき、前柵部113Aは、足場板111に対して略垂直な位置にあるから、昇降足場110が昇降したとしても建築物1のベランダ2に干渉することはない。
昇降足場110を停止させると作業者は、昇降足場110からベランダ2に降り、排水管130の先端をベランダ2の排水口3の傍に位置させる。これは第1実施形態の場合と同様である。作業者は、また、昇降足場110の前柵部113Aを建築物1に向かって大きく傾斜した状態(図3の実線で示した状態)とする。前柵部113Aを大きく傾斜させることと、排水管130の先端をベランダ2の排水口3の傍に位置させることとの先後は問わない。
次いで、作業者は、昇降足場110を、対象作業を行なう適当な高さまで昇降させ、そこで昇降足場100を停止させる。このとき前柵部113Aの先端は、ベランダ2の下側に差し込まれた状態となっている。
その状態で作業者は、対象作業を行なう。対象作業により生じた液体(この実施形態では、建築物1の外装を洗浄するために建築物1の外側面に噴射された水)は、前柵部113Aの上に落ち、傾斜した前柵部113Aの上を伝って足場板111を覆っている遮水シート114の上に到る。足場板111を覆っている遮水シート114の上に到った液体は、排水管130を介してベランダ2の排水口3に到り、排水口3から適宜排水される。
このような液体の流れにより、対象作業を行なうことによって生じた液体が無為に垂れ落ちることが防止される。
その高さでの対象作業を終えた作業者は、排水管130の先端を排水口3の付近に位置させたときの高さまで昇降足場110を昇降させ、排水管130を回収し、また、前柵部113Aを足場板111に対して略垂直な位置に戻す。
そして、作業者は、次の対象作業を、以上説明したことを繰り返すことにより行なう。
一般的には作業者は、対象作業を、建築物1の一番上から下に向かって、或いは建築物1の一番下から上に向かって行なう。必要な対象作業が終了すれば、昇降足場110を地上まで降ろし、作業者は地上に降りる。
1 建築物
2 ベランダ
3 排水口
100 処理装置
110 昇降足場
111 足場板
112 駆動部
113 柵
113A 前柵部
114 遮水シート
120 マスト

Claims (5)

  1. 高さ方向の所々に排水のための排水口を備える所定の建築物の外側面に沿って昇降できるようにされ、且つ前記建築物の前記外側面に対する液体の散布を伴う所定の作業である対象作業を行う作業者が乗ることのできるようにされた底面と、前記作業者の転落を防止するための前記底面を囲む柵とを有する昇降足場、を用い、
    前記建築物に対して昇降する前記昇降足場に乗った前記作業者に前記対象作業を行なわせる建築物の外装に対する処理方法であって、
    前記昇降足場の前記底面と、前記柵の所定の高さまでの部分とを遮水シートで水密に覆うとともに、前記底面の一部に柔軟性のある管状の排水管の基端を接続し、
    前記対象作業を行うのに適当な位置で前記昇降足場を停止させ、
    停止させた前記昇降足場よりも低い位置にある前記排水口付近に前記排水管の先端を位置させ、
    前記遮水シートで囲まれた空間に落として溜められた前記対象作業により生じた液体を、前記排水管を介して前記排水管の先端付近にある前記排水口から排水させられるようにするとともに
    前記対象作業の開始に先立ち、前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートの損傷を防止する、前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートを覆う保護部材を配する、
    処理方法。
  2. 前記柵のうち前記建築物に向かう部分である前柵部を、前記建築物に向けて傾斜させたものとする、
    請求項1記載の処理方法。
  3. 前記建築物が、水平方向に張出した張出し部を高さ方向の所定の間隔ごとに備えている場合に、
    前記柵のうち前記建築物に向かう部分である前柵部を、前記建築物に向けて傾斜した傾斜状態と、前記建築物に対する傾斜が前記傾斜状態よりも小さい通常状態の2つの状態を取れるように可動にし、
    前記昇降足場が昇降しているときには前記前柵部を通常状態とすることで、前記前柵部と前記張出し部の干渉を防止し、
    前記昇降足場を停止させ前記作業者に前記対象作業を行わせる場合には、前記前柵部を前記傾斜状態とすることで、前記前柵部の先端をその直上の前記張出し部の下方に差し込む、
    請求項1記載の処理方法。
  4. 前記保護部材として、前記底面を覆う弾性を有するマットと、前記マットを覆う板材を配する、
    請求項記載の処理方法。
  5. 高さ方向の所々に排水のための排水口を備える所定の建築物の外側面に沿って昇降できるようにされ、且つ前記建築物の前記外側面に対する液体の散布を伴う所定の作業である対象作業を行う作業者が乗ることのできるようにされた底面と、前記作業者の転落を防止するための前記底面を囲む柵とを有する昇降足場と、
    前記昇降足場の前記底面と、前記柵の所定の高さまでの部分とを水密に覆う遮水シートと、
    前記遮水シートの前記底面の一部にその基端が接続された柔軟性のある管状の排水管と、
    を備えており、
    前記排水管は、前記建築物に対して昇降する前記昇降足場に乗った前記作業者に前記対象作業を行なわせるために、前記対象作業を行うのに適当な位置で前記昇降足場を停止させたときに、停止させた前記昇降足場よりも低い位置にある前記排水口付近にその先端を位置させられるようになっており、
    前記遮水シートで囲まれた空間に落として溜められた前記対象作業により生じた液体を、前記排水管を介して前記排水管の先端付近にある前記排水口から排水させられるようになされてなるとともに
    前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートの損傷を防止する、前記昇降足場の前記底面を覆う前記遮水シートを覆う保護部を備えてなる、
    建築物の外装に対する処理装置。
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