JP5321804B2 - 回折格子 - Google Patents
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Description
本発明において、「回折格子」とは、「レリーフ形状を有する回折格子」であって、かつ、「回折格子からなるホログラム」を含む。
「所定情報」とは、所定の文字、記号、図柄の何れか、または、これらの組み合わせ情報をいい、レリーフ形状を有する少なくとも一本の回折格子線の少なくとも一部分に、その回折格子の凹凸サイズと同様のサイズ(情報の横幅は長短様々であるが)の凹凸構造によって表されているものである。
「特定の形状」とは、この「所定情報」を表示する凹凸構造の中にあって、この「所定情報」を表示する凹凸構造より小さく、微細な形状として、含ませているもののことをいい、「所定情報」を判読しようとする者が、「所定情報」を判読し得たとしても、容易にはその「特定の形状」の存在を判読し難いものをいう。
「特定の形状」は、真正性を証明するための情報として伝達され、実際の真正性の判定において、その情報にもとづいて、その「特定の形状」を確認することになる。
この「所定情報」の中にさらに微細な「特定の形状」を有することで、その偽造防止性、真正性の判定精度を一層高めたものである。
これらはいずれも、経済的、もしくは社会的な価値を有する情報を保持した情報記録体であり、偽造による損害を防止する目的で、記録体そのものの真正性を識別できる機能を有することが望まれる。
さらに、著作物である音楽ソフト、映像ソフト、コンピュータソフト、もしくはゲームソフト等が記録された記憶体、またはそれらのケース等も、やはり偽造の対象となり得る。また、プリンター用のトナー、用紙など、交換する備品を純正材料に限定している製品などにも、偽造による損害を防止する目的で、そのものの真正性を識別できる機能を有することが望まれる。以下、偽造防止用途に用いられるものを総称して「セキュリティ対象物」とする。
高額な金券類に着目すると、近年、カラーコピー機による偽造事件が頻発している。
そのために、高額紙幣や商品券等の金券類は、デザインの一部にカラーコピー機のセンサーでは読み取ることができない小さな網点や細線を、同じ反射濃度でデザインされた絵柄の中に組み込んでいる。その結果、これらの高額紙幣や商品券をカラーコピー機によって複写しようとすると、コピー機のスキャナーが小さな網点や細線を読み落とし、その部分が白く抜けることでコピー品であると判別している。
また、高度な複製技術を必要とする回折格子が、一部の高額紙幣や、その他の金券類に採用されている。
回折格子は、また、その凹凸面に金属の反射層を形成することにより、回折格子を例えばゼログラフィー方式の複写機を用いてコピーした時に回折格子形成部を黒に再現するため、コピー牽制手段として利用されている。
しかしながら、技術の進歩によって、回折格子に近似の偽造品が出現するようになってきた。そして、このような偽造品をチェックするために、回折格子の光回折構造、即ち回折格子群の中に、判別困難な「隠し情報」(複数の回折格子線にまたがって形成されている。)を組み込んで真偽判別の手段として使用する技術が開示されている。
ところがこれらの技術を使用した製品も、その「隠し情報」が比較的大きく、回折光にバラツキが生じているため、見る角度によってその「隠し情報」が微かに浮かんできて、判別されてしまうという課題があった。
また、例え第ニの「隠し情報」として形成されている凹凸の情報を精密な顕微鏡で判読したとしても、その情報は無秩序(ランダムな)情報であり、且つ、そのサイズも無秩序に形成されているため、偽造を試みる場合は、回折格子デザインの全ての部分の情報及びサイズを判読し尽くして再現しなければ真正なものを作ることは不可能であるため、高い偽造防止効果を有する。
本発明の回折格子は、レリーフ形状を有する回折格子線の少なくとも一部が、所定情報を表示する一列の凹凸構造からなる回折格子であって、前記凹凸構造の一部が、前記凹凸構造より微細な「特定の形状」を有するものである。
回折格子は、基本構造として、「回折格子線」が平行に複数並んでおり(通常10本以上並んでいる。以下、これを回折格子線群ともいう。)、この回折格子線群の並びに垂直な方向での断面をみると、周期性を有する「回折格子線群のレリーフ形状」を観察できる。
このレリーフ形状は、「完全な周期性」(曲線が、その一周期分を、全く同一形状で繰り返して形成されている。)を有する。
すなわち、回折格子線群の中の一本の「回折格子線」に垂直な方向での断面は、その格子線のところが、例えば一つの凸で構成され、それに続く格子線間の溝の部分が、一つの凹で構成されている形状となる(この一つずつの凹凸が一周期となる。)。この凹凸形状(一周期分)が、並んでいる他の「回折格子線」の垂直方向の断面と全て同一となっていることを意味する。
ある光源(観察する光ともいう。)でこの回折格子線群を照明した場合、その光源の光の波長と、この凹凸形状及び、その周期の大きさ、凹凸の数との関係から、この回折格子線群から発生する(透過又は反射する)回折光の回折強度及び回折角度(回折方向)等が決定される。これを、この回折格子線群によって回折した光、すなわち、「再生画像」もしくは「回折画像」ともいう。この回折格子が、種々の回折格子線群の集合体(その周期や、平行に並べる角度を種々変えた回折格子線群の集まり)である場合は、個々の回折格子線群の再生画像が合わさり、より複雑な再生画像、さらにはホログラム画像となる。
一組の「回折格子線」と「回折格子線間の溝」(以後、これを併せて「一本の回折格子線」ともいう。)の断面の凹凸形状について、その「回折格子線」に沿った方向にみると、
単純な凹凸が同一形状で単調に続いているが、その少なくとも一部に、「所定情報」を「凹凸構造で表した」部分が出現する。この「所定情報」は、いわゆる「第1の秘匿情報」(秘匿情報とは、情報作成者等とその情報を使用して真正性を判定する者以外に対し秘匿すべき情報を意味する。)であり、この「所定情報」が存在することで、第1ステップとしての偽造防止効果を有している。
この「所定情報」は、回折格子線の一部であるから、その部分の回折効率がその周辺の回折効率と大きく異ならないように、その文字フォント、サイズ、文字間隔、画線太さ、凹凸深さ、等(平面形状の特性等)を定める。従って、文字高さ(回折格子線の幅となる)は、回折格子線とほぼ同様のサイズとする。「所定情報」を表す凹凸構造は、回折格子線とほぼ同様の大きさとなるため、「所定情報」の凹凸構造形成方法もサブミクロン加工(1μm以下のパターン加工)が可能な微細加工方法を採用する。「ほぼ同様」とは、回折格子線方向の長さ(情報の横幅)が異なることに加え、リソグラフィー等の凹凸形成過程において、回折格子線と「所定情報」に対応した凹凸形状部分とは、その処理状況(露光状況、現像状況)がわずかに異なることから、その凸部や凹部の形がわずかに異なることを意味する。
「所定情報」を表す凹凸構造からの回折光強度や回折光分布がその前後にある単純構造の回折格子線からの回折光強度や回折光分布と差がでないようにするため、凹凸形成方法を同一手段とし、「所定情報」を表す凸部分の面積と単純構造の凸部分の面積との差を小さくして、凸部面積と凹部面積の比をほぼ同じとする必要がある。また、「所定情報」が文字情報とすると、文字と文字の間にブランクとして単純構造を挟みこむとこの変化を和らげる効果がある。
「所定情報」は、このセキュリティ対象物の真正性を証明する手段として用いられるが、本発明では、さらに、この「所定情報」を表す凹凸構造の中に、その凹凸構造より微細な「特定の形状」を含めており、その「特定の形状」に関する情報を「第2の秘匿情報」として、この情報をも、このセキュリティ対象物の真正性を証明する手段として用いることを特徴とする。
このため、形成する(製造する)過程において、その形状が安定して同一のものなるように形成することができるものに限定され、結果として以下の2つのタイプを使用することができる。
1つのタイプは、「所定情報」を表した凹凸構造の一部分を変形したものであって、製造工程では安定して形成できるが、その製造条件等を知りえない偽造者が、「所定情報」を判読して、その「所定情報」のみから同一のものを作成しようとしても、物理的な制約から同一のものを再現することが困難なもの、もしくは、その変化の存在に気づかず見逃してしまうものである。
・「所定情報」の凹凸形状を物理的に一部変形した、その変形情報:
:微細な凹凸形成、個々の文字等のサイズ変形、傾き変形(文字の
回転等)及びその位置等。
:「「所定情報」の1つの文字の中に設けた0.01μm径サイズ
の小さな穴とその位置」、「文字の一部欠け」、「一部曲がり」等。
0.01μm未満のサイズはその再現性が不十分となる。
情報を読み取る方法として、光学的手法により拡大して観察する
方法があるが、「小さな穴」が浅く奥行きのないものであると、
光を正面から宛てて観察してもその存在を見抜くことが困難
となる。またその部分による回折光の強度・分布への影響は
小さく抑えることができる。
この「小さな穴」形状と同一のものを再現よく複製するため
には、複製再現性に優れる電子線硬化タイプや紫外線硬化タイプ
のものであって、低粘度、低温で複製可能なものが望ましい。
(粘度は0.1〜50Pa/s:パスカル/秒が好ましい。)
(50以上は、小さい穴に入りきらず形状再現性に劣り、 )
(0.1以下は硬化時の収縮変形が大きくなりすぎる。 )
さらには、複製原版を一つに限定することにより、真正性判定
の精度を向上することができる。
:一文字のみ別の書体、別のフォントや白抜き文字とする等。
:「一文字のみ別のフォント」、「一文字のみ白黒反転」等。
異なるものとした時の凸部分の面積ともとのものの凸部分の面積
との差を小さくして、凸部面積と凹部面積の比への影響を小さく
する必要がある。
・「所定情報」の連続的な変化に関する情報:
:個々の文字等を徐々に傾ける(回転している)等の一定の規則性 に
則って変化する中に、一文字のみ僅かにズレが存在する(不連続 で
ある)ことに関する情報等。
:「45°ずつ回転」、「横に50%ずつ拡大」の中に、変化のない
ものがある等。
10°未満の回転や、10%未満の変化はその再現性が不十分。
異なる部分の凸部分の面積ともとのものの凸部分の面積がほぼ同 じ
であり、凸部面積と凹部面積の比への影響は小さい。
・「所定情報」の全部または一部の凹凸形状を測定したデータ:
:ある断面に沿った精密な凹凸形状データそのものや、そのデータ
を間引くなどの処理をしたデータ等。
:一つの文字等の凸部から凹部へつながるなだらかな部分の精密
測定データ等。
:文字の一部に設けた小さな穴の凹凸形状データ等。
:「精密光学顕微鏡での測定データ及びその位置」、
「小さな穴の形状データ」等。
真正性を確認する際には、同一の位置(始点、終点、測定ライン等)
を測定することで真正性判定の精度を確保するために、始点及び
終点の目印(小さな穴等)をいれておくことが望ましい。
また、測定データから3次元立体を補間再現(ベジェ曲線等)した
ものを用いてもよい。この場合は曲面間で重なる部分を一致する
までさがすことができるため、測定場所のズレを調整することが
できる。
もちろん、上記した2つのタイプの情報を複数個所に離散的に設けていても よい。
但し、いずれも偽造防止のための真正性確認をするものであり、その判定を 確実にするために、物理的形成精度を確保でき、且つ、その再現性に優れる( 複製物によるばらつきなく、誤認がないということ。)ものに制限される。
「特定の形状」は、すでに秘匿情報として設定してある「所定情報」の中に さらに秘匿性の高い「特定の形状」を設けているため、よもやさらなる秘匿情 報があるとは到底想像できず、ましてや、その「所定情報」のごく一部の差で あったり、「所定情報」そのもののごく一部の特徴に関する情報であったりす るので、もはや、真正性を示す情報をあらかじめ知っている者でなければその 存在すら判読することが不可能なほど、偽造防止効果が高い。
「特定の形状」の形成は、これらの変形・変化が非常に微細なものであるため、「所定情報」の形成よりさらに精密な形成方法を採用する必要がある。すなわち、形状等に関するものでは、「所定情報」の文字等を例えば1μmサイズとすると、「特定の形状」は、0.01μmサイズでの加工精度が要求される。
電子線レジスト用化合物には、ポジ型として、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィンスルフォン等、ネガ型電子線レジストとして、不飽和系高分子、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が用いられるが、カリックスアレーン系レジストは特に高解像度である。また、電子線描画装置としては、加速電圧が高い(50kV以上)ものが好ましく、電子ビーム系をnmオーダーまで絞ることができる装置がより好ましい。
X線レジスト用化合物としては、ポリメチルメタクリレート等が用いられる。
また、その複製手段も、その微細な形状を精密に再現できる電離放射線硬化手段を用いたものが好適である。
上記の精密な光学的手段により「特定の形状」を読み出し、判定者にあらかじめ知らされている真正性を証明する「情報」と照合することにより、セキュリティ対象物が真正なものであるかを判定することができる。
「特定の形状」は、微細な変形・変化であるため、回折格子の再生画像、もしくはホログラム画像の再生にはほとんど影響を与えない。したがって、目視判定では違和感のない回折画像や、ホログラム画像をみることができ、簡易な顕微鏡程度ではもちろん、あらかじめその存在についての知識がない場合には、精密な顕微鏡を用いたとしても、容易には判別不能な「特定の形状」を含めることができる。
ただし幅0.01μm以下の凹凸は安定して形成できないため、幅はこれ以上とする。また、幅を0.2μm以上の大きさとすると、「所定情報」を読み出そうとする者がその凹凸の存在に気づきやすくなる。深さはリソグラフィーの原理からその凹凸の大きさで決まるが、光学顕微鏡で判読しようとした時の照明方向(奥行き)であり、顕微鏡の焦点ボケ生じない範囲であれば、ほぼその凹みの存在を判別することは不可能となる。従って、0.01μm〜0.05μmが望ましい。
その開口部の形は、いずれの形でもよいが、非常に微細なためほぼ円形もしくは楕円形となる。
この微細な凹凸は、「所定情報」の中の一つの文字等に一つ設けてもよいが、複数の文字等に複数設けてもよい。「所定情報」が離散している場合には、その微細な凹凸の存在はより秘匿性を増す。その形成は、「所定情報」との位置関係が重要であるため、「所定情報」形成時に同時に形成することが望ましい。
また、「所定情報」を光学的に読み出すために読み出し光を照射した際には、その照射方向に凹んでいるこの微細な凹凸を認識することは、まず不可能であり、あらかじめその凹みの存在を知っていて、深さ方向の測定をしない限り、「特定の形状」に関する情報を得ることはできない。
この微細な凹凸を読み出す手段は、前記した3次元計測が可能な精密な光学的手段により読み出し、判定者にあらかじめ知らされている情報と照合することにより、セキュリティ対象物が真正なものであるかを判定することができる。
これは、「所定情報」として、文字等が回折格子線方向に並んでいる場合に、その文字等の天地方向を徐々に回転させたり、その方向に徐々に拡大するなど、規則的であって連続的な変化をさせ、その規則性の中の不規則な部分を「特定の形状」とする。
その規則性としては、
・個々の文字等を徐々に傾ける(回転している)規則性。
・この回転角度は、精密顕微鏡で目視観察した際に、一目で判別できる角度が
望ましく、文字を45度、60度、90度ずつ回転させるものが好適。
もちろん、精密測定を前提とすれば、10度ずつ回転させることも好適。
10度以下の回転はその再現性から採用できない。
・個々の文字等を徐々に拡大する規則性
・この拡大率も、上記同様とするため、50%、100%ずつ拡大等が好適。
これは大きいほうからみると、縮小率となる。
もちろん、精密測定を前提とすれば、10%ずつ拡大することも好適。
10%未満の変化はその再現性から採用できない。
・その他、種々の連続的変化を採用することができる。
・黒白反転を繰り返す、フォント変化を繰り返す、天地逆を繰り返す等。
いずれも、「特定の形状」を含めることで、「所定情報」部分の回折効率に大きな変化
を与えない程度に、且つ、判定者が疑義なく判読できるものでなければならない。
図1を参照して、本発明の「所定情報」に含まれた「特定の形状」を表わす回折格子の一例について説明する。
図1の回折格子線は、その一部に「所定情報」(所定の文字、記号、図柄の何れか、または、これらの組み合わせ情報を表示する一列の凹凸構造)を含む。凹凸構造形成方法もサブミクロン加工(1μm以下のパターン加工)が可能な微細加工方法のいずれをも採用することができる。
図1の例(回折格子A)は、「所定情報」を“H”とした例である。
1本の回折格子線の一部に、「所定情報」が「HHHHH」と形成されている。文字の高さ・幅は、0.5μm×0.5μm(周期1.0μmの回折格子となる)であり、これは、電子線リソグラフィーにより形成できる。電子線レジストの厚さを0.30μmとし、電子線を十分にあて、現像処理後、電子線をあてた部分の電子線レジストがすべて除かれ、あてていない部分の電子線レジストがほぼ残存する形となり、矩形とすることができた。
但し、電子線レジストの厚さを0.6μmとし、電子線のエネルギーを調節することで種々の曲線状の凹凸を形成することもできる。
この「所定情報」を表示した凹凸構造の中の4番目のものの一部を欠落させ、この欠落した部分を「特定の形状」とした。従って、「特定の形状」は、「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」であり、「特定の形状」が表す情報は、「所定情報“HHHHH”の4番面の“H”の凹凸構造の右手前部分:タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μm:の除去」となる。
上記と同様に、同一「所定情報」の配列にて、文字高さ・幅が、0.625μm×0.5μm(周期1.25μmの回折格子となる)且つ電子線レジスト厚さを0.35μmとしたもの、及び0.75μm×0.5μm(周期1.5μmの回折格子となる)且つ電子線レジスト厚さを0.40μmとしたものの回折格子線群を形成し、それぞれを図2の3つのエリア(B1、B2、B3)に配置して円形の回折格子体Bの原盤を作成できる。
このとき、「特定の形状」は、「タテ0.2μm×ヨコ0.13μm×高さ0.3μmの直方体状の欠落」及び「タテ0.2μm×ヨコ0.15μm×高さ0.3μmの直方体状の欠落」とする。
次に、上記した回折格子原盤を用いて、シート状の回折格子を作成する方法を述べる。
透明基材として、厚みを薄くすることが可能であって、機械的強度や、回折格子シート、ラベル、及び転写シートを製造する際の加工に耐える耐溶剤性および耐熱性を有するものを使用する。使用目的にもよるので、限定されるものではないが、フィルム状もしくはシート状のプラスチックが好ましい。
透明基材の厚さは、同様の配慮から、5〜50μm、特に5〜15μmとすることが望ましい。転写シートを形成する際、透明基材1に、通常用いられる酢酸セルロース樹脂やメタクリル樹脂等からなる剥離層を設けても良い。
回折格子やホログラムを形成する層(以下ホログラム形成層という。)を構成するための透明な樹脂材料としては、各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、もしくは電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としてはアクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、もしくはポリスチレン樹脂等が、また、熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、もしくはフェノール樹脂等が挙げられる。ただし、計測データを採用する場合には、熱膨張係数の小さいものが複製物の形状安定性という点で望ましい。
また、電離放射線硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリル変性ポリエステル等を挙げることができ、このような電離放射線硬化性樹脂に架橋構造を導入するか、もしくは粘度を調整する目的で、単官能モノマーもしくは多官能モノマー、またはオリゴマー等を配合して用いてもよい。微細な凹凸を精密に複製するためには、この粘度を0.001〜0.1パスカル秒とすると好適である。この精密性は、真正性判定において重要であり、原盤の形状を欠陥なく忠実に再現できること、さらには、複製後の収縮・膨張を小さくすることが可能となる電離放射線硬化方法が望ましい。
さらに、微細な形状を精密に再現する方法として、複製後の熱収縮などの歪みや変形を最小とするため、低温・高圧下で複製を行うことも好適である。
この場合、複製方式は、平板式もしくは、回転式を用い、線圧0.1トン/m〜10トン/m、複製温度は、通常60℃〜200℃とすることが好適である。
さらに、ホログラム形成層のホログラムレリーフ面に、一部または全面に反射性薄膜層を形成する。この薄膜は、入射した光を反射する必要があるため、ホログラム形成層よりも高い屈折率を有する薄膜であれば、特に限定されない。
反射性薄膜としては、真空薄膜法などにより形成される金属薄膜などの金属光沢反射層、又は透明反射層のいずれでもよいが、金属光沢反射層を部分的に設けたり、透明反射層を設けた場合は、その反射層に接して設けたセキュリティ対象物をこの透明反射層を通して確認できるので好ましい。
好ましくは、金属酸化物又は窒化物であり、具体的には、Be、Mg、Ca、Cr、Mn、Cu、Ag、Al、Sn、In、Te、Ti、Fe、Co、Zn、Ge、Pb、Cd、Bi、Se、Ga、Rb、Sb、Pb、Ni、Sr、Ba、La、Ce、Auなどの酸化物又は窒化物他はそれらを2種以上を混合したものなどが例示できる。またアルミニウムなどの一般的な光反射性の金属薄膜も、厚みが20nm以下になると、透明性が出てきて透明反射層として使用できる。
回折格子は、転写形態で使用する場合は、上記反射層の上に、感熱接着剤層を形成して転写用フィルムと成し、熱せられた金属の型等によって、接着剤層を含めた極めて薄い樹脂層をセキュリティ対象物上に転写して使用する。
回折格子をラベル形態で使用する場合は、上記反射層の上に粘着剤層を形成し、粘着剤面を剥離紙で被覆して、基材フィルムを剥離紙と一緒に所定の大きさに打ち抜いてラベルとし、剥離紙を剥がしてセキュリティ対象物に貼付して使用する。
例えば、1mm板ガラス2枚の間に、50μmのガラス接着シートを介して本ホログラムシートを配し、100℃、3kg/cm2の圧力で接着、固定することができる。また、アクリル樹脂を、120℃で2色成型(2種の樹脂を同時成形し、2層からなる成型品を作る方法。)するときに、その間にホログラムシートを挿入し、樹脂成型品の内部へ埋め込むことも好適である。さらに、証明カードの塩化ビニル製100μmオーバーシートの下に挟み込み、通常のカード加工によりカード内に留めることも好適である。
これらは、素材が透明であるので外部から光学的に「所定情報」を読み出すことができる。
判定情報である「特定の形状」に関する情報は、真正性を判定する鍵となる情報であるため、物理的もしくは電子的に、セキュリティレベルの高い場所(物理的もしくは電子的)に保存、保管することが望ましい。もちろん、DES(Data Encryption Standard。暗号化方式の規格)やAES(Advanced Encryption Standard。同左。)等による暗号化を施してもよい。その場合は、共通鍵方式や、さらに秘匿性の高い公開鍵方式等の種々の鍵管理方式を併用し、複数の判定者へ鍵情報を秘匿性を維持しつつ提供することも好適である。
また、「所定情報」としての「HHHHH」は、目視ではもちろんのこと、簡易顕微鏡(倍率200倍、400倍)で判読しようとしたが、文字・記号まで読み取ることは出来なかった。しかし、所定の設定調整を施した高解像度レーザー顕微鏡では明確に判読でき、立体構造上の数値データを多数得た。この中には、「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」等に関する情報が入っており、判定者は、この回折格子が真正であると判定できた。
しかし、この「特定の形状」に関する情報を知らされていない第三者は、この3箇所に形成された「所定情報」が、「特定の形状」として「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」等を有しているとは知り得ないため、同一物を作ろうとしても、この「特定の形状」まで含めたものを作ることは難しいと考えられた。
図3の例(回折格子C)は、「所定情報」として、図1と同様に“H”5文字とした例である。この“H”5文字の4番面のHの右下部分が、深さ0.04μmだけ欠けている。(凹み。掘られたような状態。)これは、回折格子Aと同様に電子線リソグラフィーを用いて、ほぼ同様に処理をするが、この4番面目のH文字の右下部分の電子線描画エネルギーを通常の1/5として(電子線走査速度を5倍とする。)露光した後、現像処理することにより得られた。このa―a´断面図を図4に示す。
この欠けは、光学顕微鏡の倍率を400倍以上として観察しても、その光源の照明方向に沿った僅かな凹みであるため、全く認識できなかった。(照明方向の距離感が無いため、僅かな焦点距離差を認識できない。)
しかし、所定の設定調整を施した高解像度レーザー顕微鏡では明確に判読できた。このことにより、「特定の形状」に関する情報を得ていない第三者が気づくことは考えられなかった。
この微細な凹凸のサイズは、0.01μm〜0.1μmとする。0.1μm以上の大きさとすると、「所定情報」を読み出すことに成功した者が、その凹凸の存在に気づく可能性を否定できないし、0.01μm以下の凹凸は安定して形成できないからである。深さはリソグラフィーの原理からその凹凸の大きさで決まるが、高倍率光学顕微鏡の焦点ボケの範囲内である0.01μm〜0.05μmが好ましい。
しかも、仮に精密に測定してその深さを知り得たとしても、電子線リソグラフィーで作製する場合、その電子線強度、走査速度、使用する電子線レジストの種類等様々な要因が作用して、光学的に測定できた数値をもとに同一の凹凸形状は作ることはまず不可能である。
この微細な凹凸は、「所定情報」の中の一つの文字等に一つ設けてもよいが、複数の文字等に複数設けてもよい。「所定情報」が離散している場合には、離散している「所定情報」にそれぞれ設けてもよく、その微細な凹凸の存在はより秘匿性を増す。その形成は、「所定情報」との位置関係が重要であるため、「所定情報」形成時に同時に形成することが望ましい。
この規則性は精密な光学顕微鏡で観察すれば容易に判定できる長所を持つ。しかし、容易に判定できるということは、前記した第三者も容易に判定できるということであり、真正なセキュリティ対象物と類似ものを作りやすいという課題がある。しかし、前記した様に、類似のものは作製できても、同一のものを作ることはたやすくない。したがって、精密データで比較すれば偽造であるか否かを判定できる。
これらの連続的な変形も、電子線リソグラフィーを用いて作製することができる。文字等の大きさが微細であるため、45度の斜線をきれいに仕上げることは不可能であり、階段状に仕上げることになるが、この階段状の形状もまた判定の情報となり得る。
さらに「特定の形状」として、「所定情報」を表す凹凸構造の一部の形状情報を採用することができるが、これは作製した凹凸の形状を、例えば精密な光学顕微鏡測定により、その平面データ、立体データを局部的に測定したデータ、もしくは、それらの測定データを精密に接合して「所定情報」全体のデータとしたりして、真正な回折格子としての「データ」を取っておくものである。このデータと判定する回折格子とのデータを比較して、真正か否かを判定する。詳細な測定点全体もしくは、特徴ある点の数値を比較する等、セキュリティ対象物の偽造防止に対する要求度により、そのレベルを調整する。またその照合精度も100%一致だけでなく、50%一致等適宜採用することができる。
「特定の形状」は、これらの「データ」となるが、その保管は電子的保管となるため、セキュリティ性を確保することを目的として暗号化等を施すことが好適である。その「データ」の送受信については、秘匿データの送受信に関するセキュリティ管理手法である「共通鍵方式」や「秘密鍵方式」等も採用することが望ましい。
電子線レジストを0.3μm形成したパターン形成基盤に、予め用意した制御データにより、電子ビームの強度を変化させながら0.5μm幅の凹凸形状の回折格子パターンに沿って電子ビームを照射した。但し、その回折格子線のうちの一本の一部に、「所定情報」である「HHHHH」を各文字サイズが、タテ0.5μm×ヨコ0.5μmとなるように照射した。ただし、その「所定情報」の左から4番目の右下部分を「特定の形状」として「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」が生じるように、制御データを調整していた。
その他は通常の回折格子として、この照射を、図2の半径20mmの円の一つのエリアにそのエリアが埋まるまで実施した。
次に、電子線レジストを0.35μm形成したパターン形成基盤に、同様に、「所定情報」及び「特定の形状」が生じるように電子ビーム制御データを調整して、電子ビームの強度を変化させながら0.625μm幅の凹凸形状の回折格子パターンに沿って電子ビームを照射した。但し、その回折格子線のうちの一本の一部に、「所定情報」「HHHHH」を各文字サイズが、0.625μm×0.5μmとなるように制御データを調整していた。以下、同様に図4の円のもう一つのエリアを埋めた。
さらに、図2の残るエリアを、0.75μm幅の線状に、「所定情報」が0.75μm×0.5μmサイズとし、「特定の形状」を同様として、そのエリアが埋まるように照射し、図2の円内の全エリアを埋めた。
この基盤を現像処理して、回折格子体Bの所望の凹凸レリーフ原盤を得た。
・<電離放射線硬化組成物A
2−ヒドロキシエチルアクリレート 100重量部
ジブチルチンジラウリレート 0.1重量部
イソシアン酸メチル 50重量部
を反応させて得られた電離放射線硬化組成物Aを用いて、
・<電離放射線硬化組成物B>
電離放射線硬化組成物A 80重量部
ポリウレタン樹脂(デスモコール130、住友バイエルウレタン社製) 20重量部
上記、電離放射線硬化組成物Bを作製し、この電離放射線硬化組成物Bを10μm導入して、フィルムを送り出しながら電子線照射装置「エレクトロカーテン」(アメリカのESI社製)を用い、150KeV、15mAの条件で3Mradの線量を照射して、硬化させた。
この複製工程を繰り返し実施したところ、形状のばらつきはほとんどみられす、高い真正性判定精度を期待できた。
この透明樹脂の表面に真空蒸着法によりアルミニウム薄膜100nmを形成し、回折格子体Bのホログラムシートとした。このホログラムシートに接着剤を塗工し、パスポートの顔写真を一部覆うように接着した。
このパスポートのホログラム部分をハロゲンランプで照明し、目視で観察すると、円形ホログラムが3色に分かれてバラツキ・ムラなく鮮明に見えた。さらに、倍率20倍と400倍の顕微鏡で拡大して確認したところ、「所定情報」を判読することは出来なかった。
回折格子Aの回折効率は、図2の回折格子体Bのそれぞれのエリア(B1、B2、B3)を、それぞれの光源、周期1.0μmのエリアを青色半導体レーザー、周期1.25μmのエリアを緑色半導体レーザー、周期1.5μmのエリアを赤色半導体レーザーで測定したところ、それぞれ、15%、16%、14%であった。
回折格子体B全体を、白色光で照明したところ、それぞれのエリアが、青色、緑色、赤色に分かれて鮮やかに観察された。
また、「所定情報」としての「HHHHH」は、目視ではもちろんのこと、簡易顕微鏡(倍率200倍、400倍)で判読しようとしたが、文字・記号まで読み取ることは出来なかった。しかし、所定の設定調整を施した高解像度レーザー顕微鏡では明確に判読でき、立体構造上の数値データを多数得た。この中には、「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」の情報が入っており、判定者は、この回折格子が真正であると判定できた。
しかし、この「特定の形状」を知らされていない第三者は、この3箇所に形成された「所定情報」が、「特定の形状」として「タテ0.2μm×ヨコ0.1μm×高さ0.3μmの直方体欠落」情報を含んでいるとは、知り得ないため、同一物を作ろうとしても、この「特定の形状」まで含めたものを作り得ること難しいと考えられた。
電子線レジストを0.3μm形成したパターン形成基盤に、予め用意した制御データにより、電子ビームの強度を変化させながら0.5μm幅の凹凸形状の回折格子パターンに沿って電子ビームを照射した。但し、その回折格子線のうちの一本の一部に、「所定情報」「HHHHH」を各文字サイズが、0.5μm×0.5μmとなるように照射したが、4番目の文字Hの右下部分のみ、0.1μm幅×0.1μm高さのサイズでその電子線ビーム走査速度を5倍とし、照射エネルギーを1/5とした。
他のエリアは実施例1と同様として回折格子体Bのホログラムシートさらには実施例2のホログラム形成パスポートを得た。複製再現性も問題なかった。
このパスポートのホログラム部分をハロゲンランプで照明し、目視で観察すると、円形ホログラムが3色に分かれて鮮明に見えた。さらに、倍率20倍と400倍の顕微鏡で拡大して確認したところ、「所定情報」を判読することは出来なかった。
回折格子体B全体を、白色光で照明したところ、それぞれのエリアが、青色、緑色、赤色に分かれて鮮やかに観察された。
また、「所定情報」としての「HHHHH」は、目視ではもちろんのこと、簡易顕微鏡(倍率200倍、400倍)で判読しようとしたが、文字・記号まで読み取ることは出来なかった。しかし、所定の設定調整を施した高解像度レーザー顕微鏡では明確に判読でき、立体構造上の数値データを多数得た。この中には、「4番目のH文字の右下部0.1μm四角欠け」を証明できる情報が入っており、判定者は、この回折格子が真正であると判定できた。
しかし、この「特定の形状」を知らされていない第三者は、この3箇所に形成された「所定情報」のうち一つの「所定情報」の中に、「特定の形状」として「H5文字、4番目のH文字の右下部0.1μm四角欠け」であるとは到底知り得ないため、同一物を作ろうとしても、この「特定の形状」まで含めたものを作り得ることは不可能と考えられた。
「所定情報」として、5文字の“H”とし、徐々に45度ずつ傾いたものとし、斜めの文字の文字高さを0.35μmとし、且つ、「特定の形状」として、左から4番目の凹凸構造を、左から3番目の構造と同一とした以外は全て実施例1と同様として、実施例3のホログラム形成パスポートを得た。「特定の形状」は、「左から4番目の凹凸構造を、左から3番目の構造と同一」であった。
観察状況は実施例1と同一であったが、高解像度レーザー顕微鏡では明確に判読できるため、高精度の光学顕微鏡を用いれば、「特定の形状」は第三者が判読可能と思われた。しかし、「同一のもの」を作製することは、電子線リソグラフィーの原理から不可能と思われた。
(実施例4)
「所定情報」等全て実施例1と同様としたが、「特定の形状」として、高解像度レーザー顕微鏡による、先頭の文字“H”の精密立体測定データを採用して、実施例4のホログラム形成パスポートを得た。精密立体測定データ数は、20点×20点の400点とした。この測定データとあらかじめ用意していた測定データとコンペアさせたところ、80%が一致し、判定条件:50%以上一致:をクリアし、「真正」と画面に表示された。
観察状況は実施例1と同一であったが、第三者が、同一のものを作製することは、電子線リソグラフィーの原理から不可能と思われた。従って、先頭文字“H”の精密立体測定データを取り、採用データと比較すれば容易に真正性判定が可能と思われた。
実施例1の「所定情報」として、「HHHHHHH・・」としたが、その文字のサイズを、文字高さ、文字幅とも0.3μm〜3.0μmの間でランダムに選択したサイズとしたことと、図4の円形エリアを全てこの条件で埋めた意外は、すべて実施例1と同様として、比較例1を得た。
このパスポートのホログラム部分をハロゲンランプで照明し、目視で観察すると、円形ホログラムが3色に分かれておらず、少し虹色を呈しているだけであった。さらに、倍率200倍と400倍の顕微鏡で拡大して確認したところ、ところどころ「所定情報」を判読することができた。また、ランダム情報であるため、真正か否かを判定することは不可能であった。
別途、このホログラムのこの部分の回折効率を赤色半導体レーザーを用いて測定したところ、3%と低い回折効率を得た。これは、光が種々の方向へ回折しており、一方向へ集中していないためと推察された。
(比較例2)
実施例2において、欠落させる部分のサイズを0.005μm幅×0.1μm高さのサイズとした以外は、実施例2と同様にして比較例2を得た。
比較例2では、欠落部分の深さ方向の現像がうまく処理できず、その複製部分の形状も安定せず、真正性の判定用には使用できるものでなかった。
ハロゲンランプ:ローボルトハロゲンランプ35mm径ミラー付き
:電圧12V・光度2300cd(キャンデラ)
目視判定基準 :○ 再生画像が鮮やかにムラなく見える。
:× 再生画像が暗く、ムラが見える。。
回折効率測定:光源:各色半導体レーザー:キコー技研MLXコリメートレーザー
:電圧DC4.8〜6.5V・平行光時ビーム径拡大6mm
:回折効率:反射光強度/入射光強度*100(%)
:判定基準:◎:回折効率が高い 回折効率 15%以上
:○:回折効率がやや高い 〃 5%〜15%
:×:回折効率が低い 〃 5%未満
B 回折格子体
B1、B2、B3 各回折格子線群
r 2セ8c;Century;Wingdings;
Claims (1)
- レリーフ形状を有する回折格子線の少なくとも一部が、第1の秘匿情報である所定情報を表示する一列の凹凸構造からなり、前記凹凸構造の一部が、第2の秘匿情報である、前記凹凸構造より微細な「特定の形状」を有する回折格子であって、
前記「特定の形状」が、所定情報の規則的な形状変化の中の一部の不規則な形状変化の部分であることを特徴とする回折格子。
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