JP5320901B2 - 磁性金属異物の除去方法 - Google Patents
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Description
例えば、ICやLSI等の半導体素子の封止には信頼性や生産性の観点からトランスファー成形ができる熱硬化性樹脂組成物が広く用いられる。近年では、この半導体封止用熱硬化性樹脂組成物には、熱伝導率や耐熱性等を向上させるために、シリカ、アルミナ等の非磁性金属酸化物や、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の非磁性金属水酸化物を添加することが多い。これらの非磁性金属酸化物や非磁性金属水酸化物には、その製造工程において、混合装置、加熱混練機、粉砕機等の製造装置等が摩耗等をして、僅かながら鉄粉等の磁性金属が異物として混入することがある。
この点については、従来から、磁性金属異物を含む非磁性金属酸化物を、一定以下の表面張力を有する液体に分散させた上で、スクリーン処理して、磁性金属異物を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この従来技術においては、スクリーンと同時に、スクリーンを通過した懸濁液を更に磁石により磁性金属異物を吸着することも提案されているが、スクリーンを通過する箇所によっては、懸濁液が磁石の全長にわたって通過することができず、その分だけ、懸濁液と磁石との接触機会が低下し、特に、磁石の端部(下流)付近でスクリーンを通過した懸濁液については、磁石と殆ど接触することができずに、磁性金属異物を含有したまま回収されるおそれが非常に高い問題が生じる。
この場合、被処理物としては、例えば、シリカ、アルミナ等の非磁性金属酸化物;カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン等の着色剤;カルナバワックス等の天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸及びその金属塩類若しくはパラフィン等の離型剤;酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の非磁性金属水酸化物や、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン、三酸化アンチモン等の難燃剤等、エポキシ樹脂等の半導体封止用樹脂に添加される物質を挙げることができ、これらの原材料に当初から含まれていた磁性金属異物1や、原材料からの製造工程中に非磁性金属異物に混入した鉄粉等の磁性金属異物1の捕捉に使用することができる。
磁石ホルダー14は、図1に示すように、円筒状等の筒状の本体14aと、この本体14aの上下に取り付けられる上蓋14b及び下蓋14cとから成っている。この本体14aは、保持すべき磁石12の外径よりも大きな内径を有し、この本体14aと磁石12との間の間隙として、流路14Aを形成する。即ち、磁石12は、この筒状の本体14a内に収納される。
磁石12としては、複数の磁石12を使用し、これらの複数の磁石12を、異極同士を相対向させることにより連結させて、磁石ホルダー14内に配置することが望ましい。これにより、異極同士を相対向させた部分では磁束密度が高まるため、これらの磁石12の作る強力な磁界により、流路14Aを通過する懸濁液2中に存在する鉄等の磁性金属異物1は、瞬時に磁化されて、磁石12に吸着され、その状態で保持される。
また、本発明の除去装置10は、図1に示すように、懸濁液2が磁石12周囲の流路14Aを通過する速度を定量に調整する流量調整手段26を備えている。これは、懸濁液2を、流路14Aに確実に流し込むと同時に、磁石12により磁性金属異物1を捕捉するのに適した速度に調整するためである。即ち、懸濁液2が磁石12周囲の流路14Aを通過する速度があまりに速いと、磁性金属異物1が捕捉される前に通過すると共に捕捉した磁性金属異物1を保持することにも大きな力を要するため、磁石12が磁性金属異物1を確実に捕捉することが困難となるおそれがある一方、その速度があまりに遅いと、流路14Aを上昇する懸濁液2を通過させる処理速度が遅延するため、適切な速度に調整することが好ましい。
次に、除去装置10を使用した本発明における磁性金属異物1の除去方法の実施状態について説明すると、被処理物を、水等の分散媒に分散させて懸濁液2とし、この懸濁液2を、供給手段であるホッパー18に充填する。次いで、このホッパー18に充填された懸濁液2を、ポンプ16により、所定の圧力及び流量で、垂直に設置された磁石ホルダー14内の流路14Aに、導入口22を介して下方から流し込んで、流路14Aの全長にわたって流し、吐出口24を介して上方より吐出させて回収する。
次に、本発明の除去装置10による磁性金属異物1の除去方法の実施例について説明すると、表面磁束密度が1.4Tの円筒形状の磁石12にポリイミドフィルム((株)寺岡製作所製、カプトン(登録商標)フィルムテープNo.652S(#25))を巻きつけたものを、内径が磁石12の直径よりも4mm大きいテフロン(登録商標)から成る磁石ホルダー14内に収納し、図1に示す除去装置10を構成した。この場合、流路14の厚みは2mmである。なお、磁石12としては、8個の円筒状の磁石が円筒状のケースに収められ、ケース表面の磁束密度が1.4Tになる箇所が7箇所ある磁石ユニット(NEOMAXエンジニアリング社製マグネットバーφ24.3×185mm)を使用した。
2 懸濁液
10 除去装置
12 磁石
14 磁石ホルダー
14A 流路
14a 本体
14b 上蓋
14c 下蓋
16 ポンプ
18 ホッパー
20 回収容器
22 導入口
24 吐出口
26 流量調整手段
Claims (9)
- 被処理物を分散媒に分散させて懸濁液とし、前記懸濁液を、磁石の周囲に形成された流路を有する磁石ホルダーの前記流路の全長にわたって流し、前記磁石の磁力により前記懸濁液中に含まれる磁性金属異物を前記磁石周囲の流路内に捕捉して、前記被処理物から分離させた後、前記流路を通過した前記懸濁液を乾燥させて、前記被処理物を得る磁性金属異物の除去方法であって、前記磁石ホルダーを垂直に設置して、前記懸濁液を、前記懸濁液における被処理物の分散濃度を40質量%〜50質量%に調整した上で、前記磁石ホルダーの流路に下方から流し込んで前記磁石により前記磁性金属異物を捕捉するのに適した速度に調整して上方より回収することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1に記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記磁石として表面磁束密度が1.4Tの磁石を使用し、前記懸濁液の前記流路における流れの厚みが2mm以下となるように調整することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記懸濁液が前記磁石周囲の流路内を通過する速度を0.4L/minに調整することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項3に記載された磁性金属異物の除去方法であって、ポンプにより前記懸濁液が前記磁石周囲の流路内を通過する速度を調整することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、複数の前記磁石を、異極同士を相対向させることにより連結させて配置することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記懸濁液を前記流路により前記磁石の全周を通過させることを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記被処理物が、シリカその他の非磁性金属酸化物又は水酸化アルミニウムその他の非磁性金属水酸化物のうちのいずれか又は双方を含むことを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記磁石の表面を100μm以下の厚みを有する非磁性材料から成る被覆材により被覆し、前記被覆材を前記磁石から剥がすことにより前記磁性金属異物を前記磁石の磁力から開放して除去することを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
- 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された磁性金属異物の除去方法であって、前記懸濁液を複数回にわたり繰り返し前記流路に流し込むことを特徴とする磁性金属異物の除去方法。
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