JP5320217B2 - 車体側部構造 - Google Patents

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本発明は、車室の床に連続するサイドシルを有する車体側部構造に関するものである。
車体側部構造には、車室の床の左右端に連続した管状のサイドシル内に補強部材を設けたサイドシル補強構造がある。サイドシル補強構造は、補強部材(シルレインフォース)をサイドシルの前端から溝形に延ばし、シルレインフォースの中央から溝の深さ、幅を漸減することで、正面衝突したときの応力集中を防ぎ、サイドシルの局部的な変形を防止している(例えば、特許文献1参照)。
しかし、従来技術(特許文献1)は、サイドシルを補強するために、サイドシル内に溝形のシルレインフォースを重ねるように配置するので、サイドシルの重量が増加するという問題がある。
特許第3159231号公報
本発明は、強度の確保と軽量化との両立を図った車体側部構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車室のフロアパネルの端に連なり、車室の左側壁の下部をなす左のサイドシルと、左のサイドシルにほぼ対称な右のサイドシルと、左・右のサイドシルの前端にそれぞれ立設したフロントピラーと、左・右のサイドシルの中央にそれぞれ立設したセンタピラーと、を備えた車体側部構造において、左・右のサイドシルの前端は、正面衝突したときに、前輪から入力される荷重を支持する部位であって、車両の正面視で、閉断面で且つ断面逆L字形とし、縦辺部が記車室側に向け配置され、左・右のサイドシルの中央部は、閉断面で五角形とし、左・右のサイドシルの後端は、車幅方向に延びたミドルクロスメンバーに結合するとともに、閉断面で矩形とし、センタピラーから左・右のサイドシルの後端までの距離が、センタピラーからフロントピラーまでの距離より短く設定し、前端から後端までの間は、断面形状が断面逆L字形から矩形まで滑らかに連続していることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、左・右のサイドシルの前端は、縦辺部に直行する横辺部が連なり、横辺部から縦辺部に三角形を形成する傾斜辺部が設けられてフロアパネルの端に連なっていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、左・右のサイドシルの前端は、車室の前の隔壁に設けた前突荷重支持部材に連結し、この前突荷重支持部材は、フロントサイドフレームの後端に結合するダッシュボードクロスメンバーミドルと、このダッシュボードクロスメンバーミドルの上に配置されるとともに左補強部材、右補強部材及び内部補強部材を介してダッシュボードクロスメンバーミドルに結合するダッシュボードクロスメンバーアッパと、ダッシュボードクロスメンバーミドルの下に配置されるとともに結合するダッシュボードクロスメンバーアンダーとから構成され、ダッシュボードクロスメンバーアッパは、フロントピラーの中央に結合され、ダッシュボードクロスメンバーミドルは、左・右のサイドシル前端の上部に結合され、ダッシュボードクロスメンバーアンダーは、左・右のサイドシル前端の下部に結合されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、フロアパネルの端に連なる左のサイドシルと、前端にそれぞれ立設したフロントピラーと、センタピラーと、を備え、左のサイドシルの前端は、閉断面で且つ断面逆L字形とし、縦辺部が車室側に向け配置され、サイドシルの後端は、閉断面で矩形とし、前端から後端までの間は、断面形状が断面逆L字形から矩形まで滑らかに連続しているので、車両の正面が他の車両などのものに接触したときに、前輪がサイドシルの前端に当接して、前輪からの前突荷重がサイドシルの前端に入力されると、荷重は前端の縦辺部によって後端まで伝達される。つまり、断面逆L字形とすることで、前輪と接触しない部位を取り除き、且つ、薄肉にして、軽量化を図ることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、サイドシルの縦辺部に直行する横辺部が連なり、横辺部から縦辺部に傾斜辺部が設けられてフロアパネルの端に連なっているので、サイドシルの外観が向上するという利点がある。
また、サイドシルに入力される荷重を傾斜辺部に分散させることができ、サイドシルの圧縮強度、曲げ強度を高めることができる。
請求項3に係る発明では、サイドシルの前端は、車室の前の隔壁に設けた前突荷重支持部材に連結しているので、車両の正面が他の車両などのものに接触したときに、正面から車室まで延びているフロントサイドフレームからの前突荷重は、フロントサイドフレームから前突荷重支持部材に達して前突荷重支持部材によって均一に分散され、サイドシルの前端への荷重及び捩り変形を抑えることができ、前突荷重に対する強度の確保と逆L字形を採用した構造によって軽量化との両立を図れるという利点がある。
本発明の実施例に係る車体側部構造を採用した車体の斜視図である。 実施例に係る車体側部構造を採用した車体のアンダボデーの平面図兼作用図である。 実施例に係る車体側部構造を採用した車体のアンダボデーの側面図兼作用図である。 図1の4−4線断面図兼作用図である。 図1の5−5線断面図兼作用図である。 図1の6−6線断面図兼作用図である。 本発明の実施例に係る車体側部構造の分解図である。 図7の8−8線断面図である。 図1の9−9線断面図である。 実施例に係る車体側部構造の正面衝突時における強度確保と軽量化を両立する機構を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例で詳細に説明する。
実施例に係る車体側部構造11は、図1に示すように、車両12の車体13の下部14に採用され、衝突したときの強度を高め、且つ、軽量化を図っている。以降で具体的に説明していく。
車両12は、図1〜図3に示すように、4ドアセダンで、前乗降口17に図に示していない前ドアが設けられ、後乗降口18に図に示していない後ドアが設けられ、フロントのエンジンルーム21にエンジン22が配置される。24は、車体13に支持される前輪である。
車体13は、車室26の床をなすアンダボデー27、車室26前のフロントボデー28、車室26の左のサイドボデー31、右のサイドボデー32、車室26後のリヤボデー33、ルーフ34を備えている。そして、車両12の中央の中心軸線Cを基準に左右がほぼ左右対称である。
フロントボデー28は、エンジンルーム21を有し、エンジンルーム21の下部を形成している左のフロントサイドフレーム36と、右のフロントサイドフレーム37と、左右のアッパメンバー38と、を備えている。そして、フロントサイドフレーム36、37が車両12の正面41からアンダボデー27まで延びている。
フロントボデー28には、図3に示すようにフロントボデー28の下方からエンジン22などを載せたサブボデー43(図10も参照)が取付けられる。
アンダボデー27は、左のサイドボデー31と右のサイドボデー32に取付けられたフロアパネル45と、中央に形成されたトンネル部46と、これらのトンネル部46やフロアパネル45や左右のサイドボデー31、32に接合しているフロア前クロスメンバー48と、フロア前クロスメンバー48に略平行に車両12後方に所定距離だけ離して設けたフロア中央クロスメンバー52と、を備える。
また、アンダボデー27は、フロア中央クロスメンバー52より後方に設けたミドルクロスメンバー53と、車室26とエンジンルーム21を隔絶しているダッシュボード54と、ダッシュボード54より車両12前方に設けた前突荷重支持部材56と、を備える。
フロア前クロスメンバー48には、図2の運転席の座席の前部58及び助手席の座席の前部61が固定される。
フロア中央クロスメンバー52には、運転席の座席の後部62及び助手席の座席の後部63が固定される。
ミドルクロスメンバー53には、後部座席64が固定される。
さらに、アンダボデー27は、左のサイドボデー31に設けた左のサイドシル66の後端67、右のサイドボデー32に設けた右のサイドシル71の後端72にリヤフレーム73を結合している。
リヤフレーム73は、図2、図3に示すように、サイドシル66、71の後端67、72にそれぞれ接合した前部75が車両12上方へ向け傾斜し、且つ、車両12の内方へ向け曲げて延ばして形成され、前部75に連ねて後部76が車両12後方へ延びている。
左のサイドボデー31と右のサイドボデー32は対称なので、左のサイドボデー31を主体に説明する。
サイドボデー31は、フロントピラー78と、センタピラー81と、リヤピラー82と、サイドシル66と、これらの表面を形成するサイドアウタパネル83と、を備えている。フロントピラー78にはダッシュボード54の左端を接合している。
センタピラー81は、上端をルーフ34のルーフサイドレール85に接合し、下端156(図7参照)をサイドシル66に接合している。
左のサイドシル66の後端67、右のサイドシル71の後端72にミドルクロスメンバー53を結合している。
ここで、図2に示す通り、センタピラー81からフロントピラー78までの距離をL1とし、センタピラー81からミドルクロスメンバー53までの距離をL2とし、距離L2は距離L1より短い。
次に、サイドシル66を詳しく説明する。
サイドシル66は、図1、図4〜図7に示す通り、閉断面形状で、サイドシルインナ86と、サイドシルインナ86に接合しているサイドシルアウタ87と、からなり、閉断面の形状がサイドシル66の前部88と中央部91と後部92で異なる。
サイドシル66の前部88は、図4に示す通り、断面L字形で、サイドシルインナ86のインナ縦辺部94がほぼ垂直に形成され、インナ縦辺部94に直行して連なるインナ横辺部96が形成されている。一方、サイドシルアウタ87では、インナ縦辺部94に対向させてアウタ縦辺部97がほぼ垂直に形成され、アウタ縦辺部97に連ねて直行しているアウタ横辺部98が形成され、アウタ横辺部98に連ねて直行しているアウタ縦辺部101が形成され、アウタ縦辺部101に連ねて直行している水平底辺部102が形成されている。
より詳しくは、サイドシル66の前部88は、Lの字を天地反転させて逆L字形に設け、インナ縦辺部94を車室26側に配置し、言い換えると、インナ縦辺部94を車両12の内側へ向けて配置し、フロアパネル45を車両12の外側(矢印a1の方向)へ向けて延ばしたフロアパネル45(傾斜辺部117を含めて)とで、断面形状がおおむね三角形(傾斜辺部117、インナ縦辺部94、インナ横辺部96)若しくは三角形(傾斜辺部117、アウタ横辺部98、アウタ縦辺部101)である。
サイドシル66の中央部91は、図5に示す通り、図4に示したアウタ横辺部98及びアウタ縦辺部101に連続して滑らかにアウタ傾斜辺部104を形成したもので、断面を五角形にした部位である。すなわち、中央部91はインナ縦辺部94、インナ横辺部96、アウタ縦辺部97、水平底辺部102、アウタ傾斜辺部104からなる。
サイドシル66の後部92は、図6に示す通り、図5に示したアウタ傾斜辺部104に連続して滑らかにアウタ縦辺部97を車両12下方へ延長した延長部106を形成し、水平底辺部102を車両12の外側へ延長した延長部107を形成して延長部106に連続させることで、断面を四角形にした部位である。すなわち、後部92はインナ縦辺部94、インナ横辺部96、アウタ縦辺部97(延長部106を含む)、水平底辺部102(延長部107を含む)からなる。
なお、サイドシル66には、図8に示す、サイドシル補強フレーム111が取付けられているが、図4〜図6ではサイドシル補強フレーム111を省略している。
次に、実施例に係る車体側部構造11を主体に図1〜図8で説明する。
車体側部構造11は、既に説明したように、車室26のフロアパネル45の端115(図4参照)に連なり、車室26の左側壁(左のサイドボデー31)の下部をなす左のサイドシル66と、左のサイドシル66にほぼ対称な右のサイドシル71と、左・右のサイドシル66、71の前端116(前部88に含まれる)にそれぞれ立設したフロントピラー78と、左・右のサイドシル66、71の中央(中央部91)にそれぞれ立設したセンタピラー81と、を備える。そして、左のサイドシル66の前端116は、車両12の正面視(図4の視点)で、閉断面で且つ断面逆L字形とし、縦辺部(インナ縦辺部94)が車室26側に向け配置され、サイドシル66の後端67は、図6に示す閉断面で矩形とし、前端116から後端67までの間は、断面形状が断面逆L字形から矩形まで滑らかに連続している。
なお、サイドシル66を車室26の前から後まで延ばして、サイドシル66の後部92をミドルクロスメンバー53に結合している。
「ほぼ対称」とは、一部に非対称な部位が含まれるということである。例えば、運転席の形態と助手席の形態との違いによって左右で異なる箇所が生まれる。逆に、「ほぼ」を省いて「対称」と限定しても、一部に非対称な部位が含まれるものとする。
サイドシル66の縦辺部(インナ縦辺部94、アウタ縦辺部101)に直行する横辺部(インナ横辺部96、アウタ横辺部98)が連なり、横辺部から縦辺部に傾斜辺部117が設けられてフロアパネル45の端115に連なっている。傾斜辺部117をフロアパネル45に一体に形成しているが、フロアパネル45と別に形成してフロアパネル45に接合してもよい。
サイドシル66の前端116は、図1、図9に示すように、車室26の前の隔壁(ダッシュボード54)に設けた前突荷重支持部材56に連結している。
次に、フロアパネル45、前突荷重支持部材56について説明する。
フロアパネル45は、図4、図5に示す通り、下方へ向いているフロア底部121の端115をサイドシル66の水平底辺部102に接合し、端115に連ねて傾斜辺部117をサイドシル66のアウタ縦辺部97まで斜め上方へ延ばし、傾斜辺部117の端122をアウタ縦辺部97にサイドアウタパネル83を介して接合している。
傾斜辺部117は、アウタ縦辺部97に重ねたサイドアウタパネル83に端122を重ねて接合している。そして、サイドシル66の前端116から図5に示すように、サイドシル66の中央部91以上後方へ延びている。
フロアパネル45はまた、図7に示すように、サイドシル66、71の前端116同士の間からダッシュボード54に連続している。
ダッシュボード54の前には、前突荷重支持部材56が配置されている。
前突荷重支持部材56は、図1、図9、図10に示す通り、ダッシュボードクロスメンバーアッパ125と、ダッシュボードクロスメンバーミドル126と、左補強部材127と、右補強部材128と、内部補強部材131と、ダッシュボードクロスメンバーアンダー132と、連結部材133と、からなる。正面視(図9の視点)で、中心線Cfを基準に左右対称である。
ダッシュボードクロスメンバーアッパ125の一端、他端がフロントピラー78の中央にそれぞれ固定されている。
ダッシュボードクロスメンバーミドル126の一端135、他端136がフロントピラー78の下端にそれぞれ固定されている。
ダッシュボードクロスメンバーミドル126には、左の一端135からほぼ4分の1の所にハブ部137が設定され、右の他端136からほぼ4分の1の所にハブ部138が設定されている。左のハブ部137に左のフロントサイドフレーム36が結合され、ハブ部138に右のフロントサイドフレーム37が結合されている。
また、ダッシュボードクロスメンバーミドル126の左のハブ部137に左補強部材127の下端が結合し、左補強部材127の上端がダッシュボードクロスメンバーアッパ125の中央に結合している。
一方、右補強部材128が左補強部材127に対称に取付けられている。つまり、右のハブ部138とダッシュボードクロスメンバーアッパ125の中央に結合している。
左補強部材127の上端からダッシュボードクロスメンバーミドル126の中央まで左の内部補強部材131が延び、この内部補強部材131に対称に右の内部補強部材が延びている。
ダッシュボードクロスメンバーミドル126の下方に、ハの字状にダッシュボードクロスメンバーアンダー132が配置され、左のダッシュボードクロスメンバーアンダー132aと、右のダッシュボードクロスメンバーアンダー132bと、からなる。
ダッシュボードクロスメンバーアンダー132aの一端(上端)がダッシュボードクロスメンバーミドル126の中央に接合され、他端(下端)が左のサイドシル66の前端116にサイドシル補強フレーム111を介して接合されている。そして、ダッシュボードクロスメンバーアンダー132aの中央に連結部材133が接合しているとともに、ダッシュボードクロスメンバーミドル126の左のハブ部137に接合している。
ダッシュボードクロスメンバーアンダー132bの一端(上端)がダッシュボードクロスメンバーミドル126の中央に接合され、他端(下端)が右のサイドシル71の前端116にサイドシル補強フレーム111を介して接合されている。そして、ダッシュボードクロスメンバーアンダー132bの中央に連結部材133が接合しているとともに、ダッシュボードクロスメンバーミドル126の右のハブ部138に接合している。
また、ダッシュボードクロスメンバーアンダー132に沿ってフロアパネル45に連続してダッシュボードロアパネル141が設けられ、ダッシュボードロアパネル141にトンネル前部142がフロアパネル45のトンネル部46に連続して形成されている。
次に、実施例に係る車体側部構造11の作用を説明する。
車体側部構造11は、図1、図2、図4に示す通り、車両12が正面衝突したときに、前輪24から入力される荷重をサイドシル66の前端116のうち、図4に示すように、主にインナ縦辺部94及びアウタ縦辺部101に入力するので、正面衝突の衝突性能を確保することができる。
すなわち、車体側部構造11は、車両12が正面衝突すると、前輪24から入力される荷重は、サイドシル66のインナ縦辺部94の全体と水平底辺部102とインナ横辺部96の車室26側とによって前端116から後端67へ伝達されるので、正面衝突の衝突性能を確保することができる。
具体的には、サイドシル66の前端116は、前輪24のうち車両後方へ向いている後面に接触して圧縮荷重を受けるインナ縦辺部94とインナ縦辺部94に直行している上のインナ横辺部96とで逆L字形としたので、前輪24からの荷重をサイドシルインナ86を主体に効率よく伝達することができる。
また、前輪24からの荷重をサイドシルインナ86を主体に効率よく伝達するので、サイドシルアウタ87の板厚を薄くすることができ、サイドシル66の軽量化を図ることができる。
さらに、車体側部構造11は、車両12が側面衝突されたときに、サイドシル66の傾斜辺部104によって、サイドシル66は、四角形に比べ、菱形に変形し難く、側面衝突の衝突性能を確保することができる。
その上、車体側部構造11は、車両12の後に追突されたときや後乗降口18の後ドアに側面衝突したときに、サイドシル66の後部92の断面形状を四角形の構造としたことで、圧縮や曲げや捩りに対する反力を確保することができ、追突や側面衝突に対する衝突性能を確保することができる。
詳しくは、サイドシル66を含む車体13の下部14は、図2に示す通り、側面衝突の際に、相手車両がセンタピラー81に矢印a2のように衝突すると、センタピラー81の下端145に連結しているサイドシル66は、車両12の左右方向の内側(矢印a3の方向)、言い換えると、車室26内へ向かって二点鎖線で示すように変形し始める。センタピラー81からミドルクロスメンバー53までの距離L2がセンタピラー81からフロントピラー78までの距離L1より短いので、ミドルクロスメンバー53は、前突荷重支持部材56に比べ、大きな荷重が入力され、サイドシル66の後端67は曲げ変形の傾向が顕著になるが、断面形状を四角形としたことで曲げに対する反力を確保することができる。
また、図1、図2に示す通り、相手車両が左のフロントサイドフレーム36に矢印a4のように衝突しても、前突荷重支持部材56によって荷重をフロントピラー78や接合している部材にほぼ均一に分散するので、サイドシル66の前端116に生じる捩れ変形の量は小さい。
一方、図3に示すように、相手車両がリヤフレーム73に矢印a5のように衝突すると、リヤフレーム73がサイドシル66に対して上位(矢印a6)に配置されているので、サイドシル66手前のリヤフレーム73の前部75とリヤフレーム73の屈曲部73aに応力が集中する。つまり、図2及び図3に示している通り、リヤフレーム73の前部75が二点鎖線で示すように上方へ折れ曲げ変形することで、後突エネルギーを吸収する。サイドシル66の後端67は曲げ変形が大きくなるが、断面形状を四角形としたことで曲げに対する反力を確保することができる。
加えて、車体側部構造11は、図10に示す通り、車両12が正面衝突したときに、前突荷重支持部材56によって荷重を分散するので、サイドシル66の前部(前端116を含む)88を簡単な構造、つまり、正面衝突の荷重に対し無駄の無い構造にすることができる。
具体的には、正面衝突で、例えば、左のフロントサイドフレーム36に荷重が矢印b1のように入力されると、荷重は、フロントサイドフレーム36からダッシュボードクロスメンバーミドル126に矢印b2、矢印b3のように伝わり、ダッシュボードクロスメンバーミドル126を介して左補強部材127に矢印b4のように伝わる。さらに、左補強部材127からダッシュボードクロスメンバーアッパ125に矢印b5、矢印b6のように伝わる。
さらに、図9に示す通り、ダッシュボードクロスメンバーミドル126を介して連結部材133に矢印b7、矢印b8のように伝わるとともに、連結部材133からダッシュボードクロスメンバーアンダー132に矢印c1、矢印c2のように伝わる。さらに、図10に示す通り、ダッシュボードクロスメンバーミドル126から内部補強部材131に矢印c3のように伝わる。
従って、サイドシル66の前部(前端116を含む)88に生じる荷重(応力)を小さくすることができ、前部(前端116を含む)88を余分な部位の無い(断面積が小さい)ものにすることができる。
本発明の車体側部構造11は、車両に好適である。
11…車体側部構造、26…車室、31…左側壁(左のサイドボデー)、32…右側壁(右のサイドボデー)、45…フロアパネル、54…隔壁(ダッシュボード)、56…前突荷重支持部材、66…左のサイドシル、67…サイドシルの後端、71…右のサイドシル、78…フロントピラー、81…センタピラー、91…左・右のサイドシルの中央(中央部)、94…縦辺部(インナ縦辺部)、96…横辺部(インナ横辺部)、98…横辺部(アウタ横辺部)、101…縦辺部(アウタ縦辺部)、115…フロアパネルの端、116…左・右のサイドシルの前端、117…傾斜辺部。

Claims (3)

  1. 車室のフロアパネルの端に連なり、前記車室の左側壁の下部をなす左のサイドシルと、該左のサイドシルにほぼ対称な右のサイドシルと、前記左・右のサイドシルの前端にそれぞれ立設したフロントピラーと、前記左・右のサイドシルの中央にそれぞれ立設したセンタピラーと、を備えた車体側部構造において、
    前記左・右のサイドシルの前端は、正面衝突したときに、前輪から入力される荷重を支持する部位であって、車両の正面視で、閉断面で且つ断面逆L字形とし、縦辺部が前記車室側に向け配置され、
    前記左・右のサイドシルの中央部は、閉断面で五角形とし、
    前記左・右のサイドシルの後端は、車幅方向に延びたミドルクロスメンバーに結合するとともに、閉断面で矩形とし、
    前記センタピラーから前記左・右のサイドシルの後端までの距離が、前記センタピラーから前記フロントピラーまでの距離より短く設定し、
    前記前端から前記後端までの間は、断面形状が前記断面逆L字形から前記矩形まで滑らかに連続していることを特徴とする車体側部構造。
  2. 前記左・右サイドシルの前記前端は、前記縦辺部に直行する横辺部が連なり、該横辺部から前記縦辺部に三角形を形成する傾斜辺部が設けられて前記フロアパネルの端に連なっていることを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
  3. 前記左・右サイドシルの前記前端は、前記車室の前の隔壁に設けた前突荷重支持部材に連結し
    この前突荷重支持部材は、フロントサイドフレームの後端に結合するダッシュボードクロスメンバーミドルと、このダッシュボードクロスメンバーミドルの上に配置されるとともに補強部材を介して前記ダッシュボードクロスメンバーミドルに結合するダッシュボードクロスメンバーアッパと、前記ダッシュボードクロスメンバーミドルの下に配置されるとともに結合するダッシュボードクロスメンバーアンダーとから構成され、
    前記ダッシュボードクロスメンバーアッパは、前記フロントピラーの中央に結合され、
    前記ダッシュボードクロスメンバーミドルは、前記サイドシル前端の上部に結合され、 前記ダッシュボードクロスメンバーアンダーは、前記サイドシル前端の下部に結合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体側部構造。
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