JP5320187B2 - 欠陥検査方法及び欠陥検査装置 - Google Patents
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Description
特許文献1および特許文献2に開示された方法によっては、レーザパワーを増大によるウエハへのダメージや、単位時間あたりの検査可能面積の縮小によるスループットの低下等の課題を有する。具体的には、欠陥に対してレーザで照明を行った時に発生する散乱光の大きさIは、欠陥の粒径をDとすると、I∝D^6の関係があることが知られているが、近年のLSI配線の微細化に伴い、検出すべき欠陥サイズの微小化が進んできたため、得られる散乱光が弱くなっている。そこで、微細欠陥から発生する散乱光を増大させる必要がある。欠陥から発生する散乱光を大きくする方法として、レーザの高出力化が存在するが、上記手法ではウエハ上のレーザ照射部の表面温度が上昇し、ウエハにダメージを与える恐れがある。また照射時間を長くすることでも検出する散乱光を大きくできるが、単位時間あたりの検査可能面積が縮小するためスループットの低下を招くことになる。
また、特許文献3に開示された方法によっては、検出精度の低下という課題を有する。具体的には、検査中にはウエハは数千RPM(Rotation Perminute)という高速回転を行っており、振動や対流によりウエハ垂直方向に対してウエハ自身の高さ変動が発生する。また、ウエハ表面の凹凸によってもウエハ表面の高さ変動が発生する。レーザをウエハに対して斜方から照射している場合、ウエハの高さ変動により、ウエハ上でレーザが照射されている場所が変化するため、照射したい領域と実際に照射している領域とに差異が生じ、レーザが照射されているウエハ上の領域とラインセンサで検出している領域との関係にずれが発生する。そのため、検査中のウエハ高さ変動により、概略同一の領域からの散乱光を検出しているラインセンサの画素同士の対応関係が崩れ、同一領域同士の信号の加算ができなくなり(以後本課題のことを検出画素ずれ、または単に画素ずれと表記する)、ウエハの表面の同一欠陥を複数回照明して得られた散乱光を加算する方法では、欠陥検査精度の低下を免れない。
(2)(1)記載の欠陥検査方法であって、前記画素ずれ量を算出する工程では、前記複数のHaze信号の分布と、前記試料の表面に対して垂直方向への変動がないと仮定した状態で照明光を照射した場合に得られるHaze信号の分布である基準光量分布とを比較することを特徴とする欠陥検査方法である。
照明光学系101はレーザ光源2、ビームエキスパンダ3、偏光素子4、ミラーm、集光レンズ5を備えて構成される。レーザ光源2から射出されたレーザビーム200はビームエキスパンダ3でビーム径を所望の大きさに調整され、偏光素子4で所望の偏光状態へ変換され、反射ミラーmを介し、集光レンズ5でウエハ1の被検査領域に仰角θiで照射される。
ここで、ウエハの表面近傍の微小な欠陥を検出するために、レーザ光源2は、ウエハ内部に浸透しづらい短波長(波長355nm以下)のレーザビームを発振するレーザ光源であることが望ましい。また、照明仰角θiは、ウエハ表面から10度の角度であることが望ましい。照明領域20はウエハ面上で概略楕円形状をしており、例えば長軸方向には概略1000μm 、短軸方向には概略20μm程度の大きさである。ビームエキスパンダ3はアナモフィック光学系であり、複数のプリズムから構成される。光軸に互いに垂直な平面内における一方向のみに関してビーム径を変化させ、集光レンズ5を使ってウエハ1にスポット照明、または線状照明を行う。
検出光学系102a〜102fは、ウエハ表面に対して複数の異なる方位角方向φ、仰角θsの方向に配置され、ウエハ上の照明領域20より発生する散乱光を検出する。検出光学系102a〜102fはウエハ表面に対する方位角方向に関して、概略60度間隔で配置されており、検出光学系102a〜102fの配置方位角φは、それぞれ30・90・150・210・270・330度である。
ここでは、複数の検出光学系が配置される方位角方向φに関して、検出光学系102aは、その光軸211と照明領域20の長手方向210とのなす角度が概略90度の関係にある方位角方向に配置されている。
また、検出仰角θsはウエハ表面から30度の角度であり、開口数は0.3である。検出光学系102b〜102fに関しても同様であり、それぞれウエハ表面から30度の検出仰角に配置され、開口数は0.3である。
対物レンズ10の光学倍率は0.1倍の縮小系である。偏光素子11は例えば偏光フィルタやPBS(Polarized Beam Splitter偏光ビームスプリッタ)などであり、偏光検出することによりラフネス散乱光を低減させ、より微細な欠陥を検出可能とする。また偏光素子11は検出光学系の光軸を中心に回転可能であり、また抜き差しも可能である。偏光フィルタはシグマ光機社のNSPFU-30C、PBSはシグマ光機社PBSW-10-350などを使用すればよい。ラインセンサ13は浜松ホトニクス社のS3923-256Qなどを使用すればよい。S3924-256Qの画素数は256、画素ピッチは25μm、画素の高さは0.5mmである。
検出光学系102bの光軸212と照明領域20の長手方向210のなす角度は約30度であり、かつ仰角30度から検出しているため、光学倍率1倍の条件で結像した場合には、図3(a)のように、光軸に対し30度傾いた面15に像が形成される。像の傾きを補正し、光軸212に対し概略垂直な面に結像するためには、検出光学系を縮小倍率にすればよい。対物レンズの光学倍率0.1の縮小系であるため、像の傾きが補正され、光軸212と概略垂直な面16に像が形成される。結像レンズ12の倍率により全体の光学倍率は決定され、検出光学系102a〜102fの全体での光学倍率は10倍である。
検出光学系102c・102e・102fに関して、検出方位角によって照明領域20の長手方向210とラインセンサの画素が並んでいる方向213のなす角度が異なる。よって、検出方位角に応じてラインセンサを光軸を中心として回転させ、照明領域20から発生する散乱光を全て補足し、ラインセンサ上に結像させる。
図1(b)に一例を示すように、ウエハステージ103はウエハ1を保持するチャックおよび高さ制御を行うZステージ(図示せず)、ウエハを回転させるための回転ステージ6およびウエハ1をR方向に移動させるための並進ステージ7から構成される。ウエハステージ103は回転走査および並進走査を行うことによって、照明領域20がウエハ1の全面をスパイラル状に照明するように走査を行う。ここで、静止時のウエハ表面の高さをz=0とし、鉛直上方を正の方向と定義する。
信号処理系104は、アナログ回路150、A/ D変換部151、画素ずれ検出部152、画素ずれ補正部153、信号加算・欠陥判定部154、CPU155、マップ出力部156、入力部157から構成される。
本発明では画素ずれが発生し、概略同一の領域から発生している散乱光を検出している画素同士の対応関係が崩れた場合、下記の手法により画素ずれ方向・画素ずれ大きさを検出し、検出信号の座標補正を行うことで画素同士の対応関係を補正し、信号増幅の効果を最大化し、検出感度を向上させる。
図1(a)の照明光学系101によりウエハの表面に照明光を照射し、ウエハの表面からの散乱光を受光したラインセンサ13は、受光光量に応じた電気信号を発生させ、該電気信号はアナログ回路150に導かれる。アナログ回路150で行われる処理に関して以下、説明する。
照明領域20から発生する散乱光を受光すると、ラインセンサ13からは図5のような検出信号が出力される。ウエハ表面の凹凸であるウエハ表面の荒れから発生するラフネス散乱光はレーザ照射期間中は常に発生しており、ラフネス信号Noのように低周波なうねりとして検出される(<数kHz)。ラフネス信号(Haze信号)Noがラインセンサに入射し光電変換される時に、ランダムな変動であるショットノイズNoが発生し、これも同時に検出される。一方欠陥から発生する欠陥散乱光Soは、照明幅20 μmの照明領域20が欠陥の存在する位置を通過する間の短い時間だけ、パルス状に発生するため、欠陥信号Soとして示したように、ラフネス信号と比較して高周波である(>数kHz)。つまり図5記載の検出信号がアナログ回路150に導かれてきた時に、検出信号に対し、ハイパスフィルタ(通過帯域:>数kHz)を適用することで欠陥信号を抽出でき、ローパスフィルタ(通過帯域:<数kHz)を適用することでHaze信号を抽出可能となる。
図6は、ウエハ1、レーザ光源2、レーザ光線200、照明領域20、検出光学系102a、102b、および画素ずれ検出部152を示している。例えば、照明領域20がガウス分布を有するレーザビームで照明されている場合、検出光学系102a、102bのラインセンサの各画素にはおよそガウス分布に対応するラフネス散乱光が検出される。画素ずれ検出部152にはアナログ回路150でローパスフィルタリングされたHaze信号が導かれるため、各検出光学系102a、102bにより受光された散乱光に基づくガウス状のHaze信号30a、30bが入力される。ガウス分布は分布値の最大値が分布の中央となるため、初期調整では、照明領域20の中心とラインセンサの中心画素が概略一致するように調整することで、照明領域20とラインセンサの各画素との対応関係をつけることができる。ウエハ変動により画素ずれが発生した場合、Haze信号のガウス分布ピーク値とラインセンサの中心画素とが一致しなくなる。そこで、画素ずれ検出部152ではHaze信号30aと30bの分布を用いてパターンマッチングを行い、画素ずれ大きさおよび画素ずれ方向等の画素ずれ量を検出する。
他の全ての検出光学系の検出信号についても画素ずれ量である画素ずれ大きさと画素ずれ方向を算出し、画素ずれ補正信号を生成し、画素ずれ補正部153に画素ずれ補正信号を出力する。
画素ずれ補正部153にはAD変換部151より欠陥信号とHaze信号が、画素ずれ検出部152より画素ずれ補正信号が入力される。欠陥信号とHaze信号は画素ずれ補正信号に基づき、信号の分布の画素ずれが補正される。画素ずれ補正された信号は、信号加算・欠陥判定部154に導かれ、同一画素同士の信号が加算され、加算信号に基づき閾値処理による欠陥判定・欠陥分類・欠陥寸法算出、およびレベル判定によるHaze処理が行われる。
また、2つ目の効果として、複数方位角、複数仰角方向にある各検出光学系により検出された検出信号の処理方法に関して、各検出信に対して加算、または平均化処理が行われる。加算することにより、検出光量が大きくなるため、検出感度向上に効果があり、平均化することにより、センサのダイナミックレンジ内で検出可能なサイズの幅が増えることになり、ダイナミックレンジ拡大の効果がある。
図1では異なる方位角方向φに6つの検出光学系が存在する実施例を説明したが、検出光学系の数は6つに制限される必要はない。また検出方位角φ、検出仰角θsに関しても制限はない。
対物レンズ10は倍率0.1倍の光学倍率の例で説明を行ったが、倍率に制限はない。また検出光学系102a〜102fの全体としての光学倍率10倍の例で説明を行ったが、これに関しても制限はない。検出光学系102a〜102fの開口数に関しても、全ての検出光学系において概略同じである必要はなく、また全てが異なっている必要もない。
照明光学系101に関して、エキスパンダ3と集光レンズ5を組み合わせて照明を行う例で説明を行ったが、シリンドリカルレンズを用いて線状照明を行っても構わない。シリンドリカルレンズ単体を用いた場合はアナモフィック光学系を用いて光軸に互いに垂直な平面内における一方向のみにビーム径を変化させずとも、ウエハ上に線状照明を行うことが可能となるため、ビームエキスパンダ3を省略可能となり、光学系のスリム化が図れる点で有効である。ラインセンサ 13は散乱光を受光し光電変換するために用いられるものであり、マルチアノード光電子増倍管、TVカメラ、CCDカメラ、フォトダイオードやリニアセンサ、あるいはイメージインテンシファイアをこれらと組み合わせた高感度なイメージセンサなどを使用しても構わない。例えば二次元センサを用いることで、広い領域を一度に検査することが可能となる。ラインセンサは256画素、画素サイズ25μmで説明を行ったが、画素数・画素サイズともに制限はない。
さらに、マスク43を使用せずに、DOE(DIffractive Optical Elements:回折光学素子)を使用して変調された照明44を行っても構わない。DOEを用いた場合には、マスク43を使用せずとも集光レンズ5をDOEに置き換えるだけで任意の照度分布・形状の変調照明を生成することが可能であるため、照明光学系の実装スペースを縮小させることができる点で有利である。
低角度検出光学系102g・高角度検出光学系102hは異なる方位角方向φにも複数存在し、それらの配置される仰角は全て概略同じである必要はなく、また全てが異なっている必要もない。低角度検出光学系102g・高角度検出光学系102hの開口数に関しても、全ての検出光学系において概略同じである必要はなく、また全てが異なっている必要もない。
画素ずれ検出部152において画素ずれ補正信号を生成し、画素ずれ補正部153において画素ずれ補正信号に基づき検出信号の座標を補正するという例で説明を行ったが、以下の処理を行っても構わない。
画素ずれ検出部152で画素ずれ大きさと画素ずれ方向を検出した際に、ずれの大きさが規定値以上であれば加算画素補正信号を生成する。具体的な例として、画素ずれ大きさがウエハ面上でのラインセンサの1画素相当の2.5μm以上であれば、加算画素を1画素ずらすという信号を生成する。また画素ずれ大きさが2画素相当の5.0μm以上であれば、加算画素を2画素ずらすという信号を生成する。加算画素のずれる大きさに画素ずれの方向を加えたものを加算画素補正信号と呼び、画素ずれ検出部152からこれを出力する。
次に、欠陥検出処理フローについて、図9を用いて説明する。
照明光学系101、検出光学系102、ウエハステージ103の詳細構成は図1に示すものと概略同様であるので説明を省略する。
(1)照明領域観察光学系105を用いて照明領域の位置ずれ大きさおよび方向を検出し、ウエハ高さ変動を検出する
(2)正反射光観察光学系106を用いて正反射光の位置ずれ大きさおよび方向を検出し、ウエハ高さ変動を検出する
図13と図14を用いて、上記(1)の手法に関して説明する。
図13は図12においてレーザビーム200が入射角θiでウエハ1に入射し、ウエハ1表面に照明領域20が生成されている領域の側面拡大図である。ウエハ高さ変動が発生していない時はz=0の高さにウエハ表面は存在しており、ウエハ表面高さが+h μmだけ変動した場合にはレーザビーム200とウエハ1が交わる位置が変化するため、ウエハ上には照明領域55が生成される。同様にウエハ表面高さが−h μmだけ変動した場合にもレーザビーム200とウエハ1が交わる位置が変化するため、ウエハ上には照明領域56が生成される。つまりウエハ高さ変動により、ウエハ面上での生成される照明領域の位置が変化する。
D=h/cosθi ・・・(式1)
の関係がある。ウエハ1への照明仰角θiが小さいほど、ウエハの高さ変動が発生した場合の照明領域の位置ずれDが大きいことを意味している。照明領域20・55・56からはラフネス散乱光が発生しており、照明領域観察光学系105を用いてラフネス散乱光を検出する。これにより、ウエハ高さ変動により生じた照明領域の位置ずれDを検出することが可能になる。(式1)を用いることで、照明領域の位置ずれDより、ウエハ高さ変動大きさ:hと上下どちらの方向に変動したのかを算出することが可能になる。
X=2・h・cosθi ・・・(式2)
の関係がある。
図12の信号処理系104の構成は、図1に示した欠陥検査装置の信号処理系104と概略同様であるが、画素ずれ検出部152には、上述の照明領域観察光学系105、または正反射光検出観察光学系106のいずれかの系により検出されたウエハ高さ変動の大きさと変動の方向が入力される点が異なる。画素ずれ大きさおよび画素ずれ方向は、検出光学系の配置される方位角方向φ、仰角方向θs、およびウエハ高さ変動の大きさhの3つを用いて、三角関数より幾何学的に算出することが可能であり、画素ずれ大きさPは、
P=h・sinθs /tanφ ・・・(式3)
となる。画素ずれ検出部152では(式3)に基づき、方位角φ、仰角θs、およびウエハ高さ変動の大きさhのパラメータより、検出光学系毎に画素ずれ大きさおよび画素ずれ方向を算出し、画素ずれ補正信号を生成し、画素ずれ補正部153へ出力を行う。
照明領域観察光学系105、または正反射光観察光学系106を用いて、ウエハ高さ変動の大きさと方向を検出する例で説明を行ったが、以下のようにラインセンサ13の変わりにエリアセンサを用いてウエハ高さ変動の大きさと方向を検出しても構わない。
ウエハ高さ変動により照明領域20がずれた時、照明領域から発生する散乱光を検出する画素がずれるため、その検出画素のずれに基づきウエハ高さ変動の大きさと方向を検出することができる。
ψ==φ
の関係があり、検出仰角には依存しない。
ここで、ラインセンサの画素の高さ方向をR4軸と定義し、R3とR4のなす角度がψになるまでラインセンサを回転させることで、ウエハ高さ変動により発生する照明領域のずれる方向26と、画素の高さ方向が概略一致し、画素ずれが発生しないようにできる。検出光学系の配置されている方位角φによって、ψの大きさも変化するため、検出光学系毎にラインセンサを回転させる角度を設定する。
しかし、図19(a)の状態では、領域60a・60bを欠陥が通過し散乱光が発生しても、領域60a・60bとラインセンサの検出範囲21cには交わっている領域が存在しないため、散乱光を検出できず、欠陥の見逃しが発生する。欠陥見逃し回避のためには、より画素の高さが大きいラインセンサを用いる、または画素の高さ方向だけ光学倍率を小さくすることが必要であり、いずれかの手段を用いることで図18(b)記載のラインセンサでの検出範囲21dを生成可能である。こうすることにより、欠陥が領域60a・60bを通過しても散乱光を検出することが可能であり、ウエハ高さ変動による画素ずれ回避と欠陥見逃しの回避を両立させることができる。
画素高さ方向だけ光学倍率を変化させるためにはアナモフィック光学系などを用いればよい。
検出範囲21eと検出範囲21fの検出範囲を一致させるために、検出光学系102bの光学倍率を「1/sinψ」倍にすることで一致させても構わない。
信号処理系104について、本実施例では、画素ずれ検出部と画素ずれ補正部とを有さない構成となっている。これは、検出光学系の光軸を中心にラインセンサを回転させることで、画素ずれの発生を回避することが可能となるため、信号処理系で画素ずれに対する対応する必要がなくなるためである。
また、検出光学系の配置されている方位角φに応じて、光軸を中心としてラインセンサを回転させて配置し、かつ検出光学系の光学倍率を方位角φに応じて調整することにより、ウエハ高さ変動による画素ずれの発生を回避可能とする。
上記実施形態では、被検査対象物としてウエハを例に挙げて説明したが、半導体基板や薄膜基板等の試料であればウエハ以外のものでもよい。また、検出光学系として複数画素を検出可能なラインセンサを例に挙げて説明したが、エリアセンサ等、複数の画素を検出可能な検出器であれば問題ない。
5 集光レンズ、6 回転ステージ、7 並進ステージ、10 対物レンズ、11 偏光素子、12 結像素子、13 ラインセンサ、15・16 像面、20・20’・20’ ’ ・55・56 照明領域、17・21a〜21f ウエハ面でのラインセンサの検出範囲、25・26・27 ウエハ高さ変動により照明領域が移動する方向、30a・30b Haze信号、40 複屈折素子、41 照度分布、42・45 Haze信号、43 マスク、44 変形照明領域、50 顕微鏡ユニット、51 CCDカメラ、52 PSD、57 ウエハ面でのエリアセンサの検出範囲、60a・60b 検査領域、101 照明光学系、102・102a〜102h 検出光学系、103 ウエハステージ、104 信号処理系、105 照明領域観察光学系、106 正反射光観察光学系、150 アナログ回路、151 A/D変換部、152 画素ずれ検出部、153 画素ずれ補正部、154 信号加算・欠陥判定部、155 CPU、156 マップ出力部、157 入力部、160 欠陥マップ、161 Hazeマップ、170〜189 検査フロー、200〜203 レーザビーム、204 正反射光、210 照明の長手方向、211・212 検出光学系の光軸、213 ラインセンサの画素が並んでいる方向
Claims (17)
- 試料の表面の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記試料の表面に楕円形状の照明領域を有する照明光を照射する工程と、
前記試料の表面からの散乱光を、前記照明領域に対応して配置された複数画素の散乱光を検出可能な検出器により受光する工程と、
前記検出器により受光した散乱光を検出信号に変換する工程と、
前記検出信号から、前記試料の表面の凹凸から発生する散乱光から得られるHaze信号を抽出する工程と、
前記Haze信号の分布に基づき画素ずれ量を算出する工程と、
前記画素ずれ量を用いて前記検出信号を補正して欠陥を検出する工程と、
を有することを特徴とする欠陥検査方法。 - 試料の表面の欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
前記試料の表面の所定の領域に楕円形状の照明領域を有する照明光を複数回照射する工程と、
各回ごとの前記試料の表面からの散乱光を、前記照明領域に対応して配置された複数画素の散乱光を検出可能な検出器により受光する工程と、
前記各回ごとの前記試料の表面からの散乱光を、各回ごとに検出信号に変換する工程と、
前記変換する工程で変換された複数の検出信号のそれぞれから、前記試料の表面の凹凸から発生する散乱光から得られるHaze信号を抽出する工程と、
前記抽出する工程で抽出された複数のHaze信号の分布と予め定めた光量分布とを比較して、前記複数の検出信号のそれぞれについて画素ずれ量を算出する工程と、
前記複数の検出信号のそれぞれについて算出した画素ずれ量を用いて前記複数の検出信号を補正する工程と、
前記補正する工程で補正された複数の検出信号を加算処理して欠陥を検出する工程と、
を有することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項2記載の欠陥検査方法であって、
前記画素ずれ量を算出する工程では、前記複数のHaze信号の分布と、前記試料の表面に対して垂直方向への変動がないと仮定した状態で照明光を照射した場合に得られるHaze信号の分布である基準光量分布とを比較することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項2または3に記載の欠陥検査方法であって、
前記受光する工程では、前記試料の表面に対して複数の方位角方向に配置された複数の検出器により受光することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項4記載の欠陥検査方法であって、
前記画素ずれ量を算出する工程では、前記複数のHaze信号の分布と、前記複数の検出器のうち選択した一の検出器により受光した散乱光から得られたHaze信号の分布とを比較することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項5記載の欠陥検査方法であって、
前記選択した一の検出器は、前記一の検出器により検出可能な散乱光の光軸が、前記照明領域の長手方向と略直交する方向となるように配置された検出器であることを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項4乃至6のいずれかに記載の欠陥検査方法であって、
前記欠陥を検出する工程では、前記複数の検出器による検出信号を全て加算処理して欠陥を検出することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項4乃至6のいずれかに記載の欠陥検査方法であって、
前記欠陥を検出する工程では、前記複数の検出器のうち選択した一部の検出器による検出信号を用いて欠陥を検出することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項2乃至8のいずれかに記載の欠陥検査方法であって、
前記画素ずれ量を算出する工程では、前記複数のHaze信号の分布についてそれぞれ最大値をとる画素と、予め定めた光量分布の最大値をとる画素とを比較して、前記複数の検出信号のそれぞれについて画素ずれ量を算出することを特徴とする欠陥検査方法。 - 試料の表面の欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
前記試料の表面の所定の領域に楕円形状の照明領域を有する照明光を照射する照明光学系と、
前記照明光学系の照明光による前記試料の表面からの複数画素の散乱光を検出可能な検出器と、
前記検出器で検出した散乱光を検出信号に変換する変換回路と、を備えた検出光学系と、
前記検出信号から、前記試料の表面の凹凸から発生する散乱光から得られるHaze信号を抽出し、前記Haze信号の分布と予め定めた光量分布とを比較して、前記検出信号の画素ずれ量を算出する画素ずれ検出部と、前記画素ずれ量に基づき前記検出信号を補正して欠陥を検出する欠陥判定部と、を備えた信号処理系と、
を有することを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項10記載の欠陥検査装置であって、
前記予め定めた光量分布として、前記試料の表面に対して垂直方向への変動がないと仮定した状態で照明光を照射した場合に得られるHaze信号の分布である基準光量分布を用いることを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項10または11に記載の欠陥検査装置であって、
前記検出光学系は、前記試料の表面に対して複数の方位角方向に配置された複数の検出器を有することを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項12記載の欠陥検査装置であって、
前記予め定めた光量分布は、前記複数の検出器のうち選択した一の検出器により受光した散乱光から得られたHaze信号の分布であることを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項13記載の欠陥検査装置であって、
前記選択した一の検出器は、前記一の検出器により検出可能な散乱光の光軸が、前記照明領域の長手方向と略直交する方向となるように配置された検出器であることを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項12乃至14のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
前記欠陥判定部では、前記画素ずれ量に基づき補正した前記複数の検出器による検出信号を全て加算処理して欠陥を検出することを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項12乃至14のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
前記欠陥判定部では、前記画素ずれ量に基づき補正した前記複数の検出器のうち選択した一部の検出器による検出信号を用いて欠陥を検出することを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項10乃至16のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
前記画素ずれ検出部では、前記複数のHaze信号の分布についてそれぞれ最大値をとる画素と、予め定めた光量分布の最大値をとる画素とを比較して、前記複数の検出信号のそれぞれについて画素ずれ量を算出することを特徴とする欠陥検査装置。
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