JP5319020B2 - 歯科用口腔内x線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯科用口腔内X線撮影装置に関する。
特許文献1のように、X線装置を使った歯牙の撮影において使用される歯科用口腔内X線補助具(インジケータ)が提案されている。歯科用口腔内X線補助具は、平板状の保定基板と、撮影時に保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ且つX線撮像素子を含むX線受光部が装着される受光体保持部と、保定基板を介して受光体保持部と対向する位置に設けられ、X線照射口を位置決めするために使用される案内部(リング)とを備える。
特開2004−174162号公報
しかし、歯科用口腔内X線撮影装置の保持は、被験者の咬合によるものであり、被験者が咬合を行えない場合には、保持がうまく行えない問題があった。
したがって本発明の目的は、被験者の咬合によらずに保持が行える歯科用口腔内X線撮影装置を提供することである。
本発明に係る歯科用口腔内X線撮影装置は、保定基板と、X線装置を使った撮影時に、保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、把持部とを備え、把持部は、受光体保持部の背面に取り付けられた軸受部と、軸受部で軸受けされるボールと、ボールに接続される腕部と、腕部と接続されるか腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、接続部は、腕部と他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、グリップを把持することにより、腕部とX線撮像素子の撮像面とのなす角が調整可能な状態で、受光体保持部が保持され、グリップは、X線撮像素子を駆動するための電源を有する。
把持部のグリップは、被験者が保持する形態であってもよいし、歯科医などの術者が把持する形態であってもよいため、被験者が咬合をうまく行えない場合でも、X線受光部等を口腔内に維持することが可能になる。また、グリップの把持により、歯科用口腔内X線撮影装置の把持部以外の部材(保定基板や受光体保持部)が保持されるため、咬合により保持される形態に比べて、保定基板等の重量が大きくなっても保持が容易に行えるメリットを有する。
また、把持部のグリップは、保定基板や受光体保持部に比べて大きさの制限が緩く、内部にバッテリーなどの電気部品を内蔵させるスペースを確保しやすい。また、グリップの内部に電気部品を出来るだけ集めることで、歯科用口腔内X線撮影装置の把持部以外の部材(保定基板や受光体保持部)を軽くすることが可能になり、グリップを把持した時に、安定した状態で、歯科用口腔内X線撮影装置の把持部以外の部材(保定基板や受光体保持部)を保持することが可能になる。このため、X線受光部で得られた画像信号の画像処理を行う装置についても、グリップに内蔵させる形態であってもよい。
保定基板と、X線装置を使った撮影時に、保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、把持部とを備え、把持部は、保定基板の底面に取り付けられた軸受部と、軸受部で軸受けされるボールと、ボールに接続される腕部と、腕部と接続されるか腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、接続部は、腕部と他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、グリップを把持することにより、腕部と保定基板とのなす角が調整可能な状態で、保定基板が保持され、グリップは、X線撮像素子を駆動するための電源を有する。
歯科用口腔内X線撮影装置の把持部以外の部材(保定基板や受光体保持部)の保持は、受光体保持部の背面に設けられたボールジョイントを介した把持部の把持によって行われても良いが、保定基板の底面に設けられたボールジョイントを介した把持部の把持によって行われても良い。この場合には、把持部を構成する部材の総てが撮影時にも口腔外に位置させることが出来るため、腕部や接続部が少ない状態で、把持部が保定基板を保持することも可能になる。
好ましくは、グリップは、X線撮像素子で得られた画像信号を無線で画像処理装置に送信するための通信部を有する。
また、好ましくは、グリップは、X線撮像素子で得られた画像信号に画像処理を施す画像処理部を有する。
また、好ましくは、接続部には、噛み合わせクラッチが設けられ、噛み合わせクラッチを介して、腕部と他の腕部とのなす角度が自在に調整される。
本発明に係る歯科用口腔内X線撮影システムは、保定基板と、X線装置を使った撮影時に、保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、把持部とを有する歯科用口腔内X線撮影装置であって、把持部は、受光体保持部の背面に取り付けられた軸受部と、軸受部で軸受けされるボールと、ボールに接続される腕部と、腕部と接続されるか腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、接続部は、腕部と他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、グリップを把持することにより、腕部とX線撮像素子の撮像面とのなす角が調整可能な状態で、受光体保持部が保持され、グリップは、X線撮像素子を駆動するための電源を有するものと、X線撮像素子で得られた画像信号に基づくX線画像を表示する表示部を有するX線画像を観察するための観察装置とを備える。
好ましくは、グリップは、画像信号を無線で、観察装置に送信するための第1通信部を有する。
さらに好ましくは、観察装置は、第1通信部と通信する第2通信部を有し、第2通信部は、観察装置と別体構造である。
また、好ましくは、観察装置は、表示部の上部で移動可能な状態に配置され第1観察フィルタと第2観察フィルタとを有する観察部を有し、立体視のために、表示部が、観察者の一方の目で観察するための第1X線画像と、観察者の他方の目で観察するための第2X線画像とを組み合わせた状態で表示する場合には、観察者の一方の目が第1観察フィルタを介して第1X線画像が見え、観察者の他方の目が第2観察フィルタを介して第2X線画像が見えるように、観察部が第1位置に配置され、立体視を行わない場合には、観察者の両方の目が第1観察フィルタや第2観察フィルタを介さないで表示部が見えるように、観察部が第2位置に配置される。
以上のように本発明によれば、被験者の咬合によらずに保持が行える歯科用口腔内X線撮影装置を提供することができる。
本実施形態における歯科用口腔内X線撮影システムの構成図である。 第1案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影システムの斜視図である。 第2案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影システムの斜視図である。 第1案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 第2案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 把持部が受光体保持部に取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置、及び第2X線装置の構成を示す側面図である。 把持部が受光体保持部に取り付けられ、第1防水カバー、第2防水カバーが取り付けられた状態の歯科用口腔内X線撮影装置、及び第2X線装置の構成を示す側面図である。 受光体保持部の内部構造、及び把持部の詳細を示す側面図である。 把持部が、保定基板の底面に把持部が取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置、及び第2X線装置の構成を示す側面図である。 第1X線装置の斜視図である。 第2X線装置の斜視図である。 第1案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置、及び第1X線装置の構成を、保定基板の上方から見た図である。 第2案内リングが取り付けられた場合の歯科用口腔内X線撮影装置、及び第2X線装置の構成を、保定基板の上方から見た図である。 接続部をクラッチ機構にし、ケーブルを背面から露出させ腕部に配線した形態を示す歯科用口腔内X線撮影装置の斜視図である。 図14の歯科用口腔内X線撮影装置を上方から見た図である。 図14の歯科用口腔内X線撮影装置に1つの防水カバーを取り付けて、上方から見た図である。
以下、本実施形態における歯科用口腔内X線撮影システムの構成について、図を用いて説明する。本実施形態に係る歯科用口腔内X線撮影システム1は、第1X線装置50a(又は第2X線装置50b)、歯科用口腔内X線撮影装置100、観察装置200とを備える(図1〜図3参照)。
歯科用口腔内X線撮影装置100は、保定基板10、把持部19、受光体保持部20、第1案内リング(案内部)30a、第2案内リング(案内部)30b、及び第1表示部40を備え(図2、図3参照)、これらが、歯科用口腔内X線撮影補助具(インジケータ)を構成する。
次に、第1X線装置50a、第2X線装置50b、及び歯科用口腔内X線撮影装置100の詳細について説明する。
保定基板10は、平板状に形成された本体部11、回転軸12、角度表示部13、ガイド保持部15を有する。本実施形態では、保定基板10の本体部11が、奥歯の撮影用に、上から見て略L字形状を有する形態を説明するが、前歯の撮影用に、直線形状を有する形態であってもよい(不図示)。
回転軸12は、角度表示部13、及び受光体保持部20と接続されており、受光体保持部20の回転軸12を中心とした回転運動は、回転軸12を介して角度表示部13に伝達され、角度表示部13を回転させる。同様に、角度表示部13の回転軸12を中心とした回転運動は、回転軸12を介して受光体保持部20に伝達され、受光体保持部20を回転させる。
角度表示部13は、受光体保持部20が口腔内に挿入された時にも口腔外から見えるように、保定基板10の本体部11の口腔内に挿入されない部分に取り付けられ、円柱形状を有しており、該円柱形状の筒状部分(側面)や天面には、受光体保持部20と保定基板10の本体部11とのなす角度θ(図6参照)に関連する情報として、複数の目印線を含む目盛り14が付されている。
本実施形態では、角度θに関連する情報として、目盛り14が7つの目印線が付されたものを使って説明する。図4、図5では、6つ目の目印線が保定基板10の本体部11の上面から突出した位置にあり、1つの目印線が本体部11に隠れている状態を示す。各目印線は区別がつきやすい様に、異なる色、異なる文字などの表記がなされる。
目盛り14と保定基板10の本体部11との位置関係に基づいて、すなわち、基準位置(例えば、保定基板10の本体部10の上面)と最も近い目印線に基づいて、口腔内に挿入されて見えない受光体保持部20と保定基板10の本体部11とのなす角度θに関する情報を読み取ることが可能になり、後述する第1案内リング30aの位置決め部31における第1X線装置50aや、第2案内リング30bの位置決め部31における第2X線装置50bを配置する際の位置合わせに使用される。
ガイド保持部15は、保定基板10の本体部11の口腔内に挿入されない部分の端部に取り付けられ、第1案内リング30a、または第2案内リング30bを着脱可能な状態で保持する。
受光体保持部20は、X線撮像素子を有するX線受光部25、基準スケール26、撮像素子基板27、及びヨーク29を内蔵する板状部材であり、保定基板10の本体部11の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線装置50からのX線の入射角を調整するために、回転軸12を中心に回転可能な状態で保持される。
口腔内の口蓋と接触する箇所、すなわち受光体保持部20の上面及び前面の上部は、ゴムなど比較的柔らかい材質で構成されるのが望ましい。これにより、かかる部分が硬い素材で出来ている場合に比べて、口蓋と接触することによる被験者の痛みを和らげることが可能になる。受光体保持部20と、X線受光部25とが、別体の場合には、両者の上部の素材を吟味する必要があるが、受光体保持部20がX線受光部25を内蔵する場合には、受光体保持部20の上部の素材だけを考慮すれば、口蓋と接触することによる被験者の痛みを和らげることが可能になる。
X線受光部25は、X線を可視光に変換するシンチレータ、該可視光を電荷に変換するCCDなどのX線撮像素子を有する。基準スケール26は、一定長さの線分と、該線分上に1mm単位など一定間隔の目盛りを有し、X線を通さない材料で構成され、X線受光部25の撮像面の前(X線装置50とX線受光部25との間)に配置される。
撮像素子基板27は、X線受光部25を駆動するための電気回路であり、X線受光部25の後ろに配置される。但し、X線受光部25を駆動するための電気回路を構成する部材は、後述する把持部19のグリップ19eや観察装置200の画像処理部230などに配置される形態であってもよい。X線受光部25への電力供給、信号送受信は、撮像素子基板27を介して、保定基板10の本体部11の内部に配線され、ケーブル16を介して把持部19と接続される。
ヨーク29は、軟磁性体材料で構成された薄板で、撮像素子基板27の後ろ(受光体保持部20の最背面)に配置される。ヨーク29は、後述する軸受部19aの磁石19a1の磁力で軸受部19aと受光体保持部20とが接続する役目、及び磁石19a1の磁界が周囲(特にX線受光部25側)に漏れないようにする役目を果たす。
把持部19と、受光体保持部20との間の接続は、磁力によって軸受部19aの磁石19a1が、受光体保持部20のヨーク29を引き寄せることにより行われる。このため、磁力を上回る引っ張り力がかからなければ、これらの接続状態は解除されず、把持部19が、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部分を、安定的に保持することが可能になる。また、磁力を上回る引っ張り力があれば、これらの接続状態を解除することも出来るため、ネジなどを使った形態に比べて着脱が容易に行えるメリットも有する。特に、ボールジョイントを構成する部材であるボール19bと受け皿19a2とが取り付けられた状態で、把持部19と受光体保持部20の着脱が出来るため、かかる部分を取り外す際の摩耗や劣化を防止することが可能になる。なお、把持部19と受光体保持部20との間の接続が磁力による場合は、容易に着脱出来るメリットがあるが、着脱を想定せずに把持部19の軸受部19aと受光体保持部20とを固定したり一体的に構成したりする形態であってもよい。
把持部19は、軸受部19a、ボール19b、第1〜第3腕部19c1〜19c3、第1接続部19d1、第2接続部19d2、グリップ19eを有する(図6参照)。
軸受部19aは、受光体保持部20の背面(ヨーク29がある側)と対向する部分に磁石19a1が設けられ、反対側にはボール19bの受け皿19a2が設けられる(図8参照)。
第1腕部19c1は、一方の端部がボール19bに固定され、他方の端部が第1接続部19d1と接続される棒状部材である。第1腕部19c1と、軸受部19aとのなす角度は、ボールジョイントを構成するボール19と受け皿19a2とを介して、自在に変更出来る。
第2腕部19c2は、一方の端部が第1接続部19d1と接続され、他方の端部が第2接続部19d2と接続される棒状部材である。第3腕部19c3は、一方の端部が第2接続部19d2と接続され、他方の端部がグリップ19eに固定される棒状部材である。第1接続部19d1は、第1腕部19c1と第2腕部19c2とのなす角度を自在に変更出来、且つその角度を固定出来る状態で、これらを保持する。第2接続部19d2は、第2腕部19c2と第3腕部19c3とのなす角度を自在に変更出来、且つその角度を固定出来る状態で、これらを保持する。
第1〜第3腕部19c1〜19c3の位置関係を変化させることにより、グリップ19eを持った状態で、X線受光部25の撮像面の法線の方向を自在に変化させることが可能になる。すなわち、使用者(術者若しくは被験者)がグリップ19eを把持することにより、第1腕部19c1とX線受光部25の撮像面とのなす角が調整可能な状態で、受光体保持部20が保持される。
グリップ19eは、ケーブル16を介して、撮像素子基板27や第1表示部40と接続され、第1通信部19e1やバッテリー19e2を内蔵する。
第1通信部19e1は、無線(無線LAN、Bluetooth(登録商標)など)で、第2通信部290と信号の送受信を行う。具体的には、画像処理部230からの制御信号を、X線受光部25の撮像動作に送信したり、X線受光部25で得られた画像信号を、画像処理部230に送信したり、該画像信号に基づいて画像処理部230で生成された画像データを、第1表示部40に送信したりする。
バッテリー19e2は、歯科用口腔内X線撮影装置100の各部(第1通信部19e1、X線受光部25、撮像素子基板27、第1表示部40など)に電力を供給する。
第1X線装置50aまたは第2X線装置50bを使った撮影時は、保定基板10の一部、及びX線受光部25が内蔵された受光体保持部20が、被験者の口腔内に挿入され、撮影対象歯牙の歯軸と保定基板10とが垂直になるような状態で、歯科用口腔内X線撮影装置100が把持部19によって保持される。このとき、角度表示部13、ガイド保持部15、ガイド保持部15に保持された第1案内リング30a(または第2案内リング30b)、第1表示部40は、口腔外に位置する。但し、撮影対象歯牙の歯軸と保定基板10とのなす角度は垂直で無くても良い。
把持部19のグリップ19eは、被験者が保持する形態であってもよいし、歯科医などの術者が把持する形態であってもよいため、被験者が咬合をうまく行えない場合でも、X線受光部25等を口腔内に維持することが可能になる。また、グリップ19eの把持により、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部材(保定基板10や受光体保持部20)が保持されるため、咬合により保持される形態に比べて、保定基板10等の重量が大きくなっても保持が容易に行えるメリットを有する。
また、把持部19のグリップ19eは、保定基板10や受光体保持部20に比べて大きさの制限が緩く、内部にバッテリー19e2などの電気部品を内蔵させるスペースを確保しやすい。また、グリップ19eの内部に電気部品を出来るだけ集めることで、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部材(保定基板10や受光体保持部20)を軽くすることが可能になり、グリップ19eを把持した時に、安定した状態で、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部材(保定基板10や受光体保持部20)を保持することが可能になる。このため、X線受光部25で得られた画像信号の画像処理を行う装置についても、グリップ19eに内蔵させる形態であってもよい。
また、磁石19a1と、X線受光部25との間には、ヨーク29が設けられているため、磁力がX線受光部25に影響を及ぼす可能性は少ない。
また、磁石19a1と、ボールジョイント(ボール19bや受け皿19a2)とは別体で構成されるため、磁石19a1の形状は直方体など特別な加工を必要としないものを使用することが出来る。
また、撮影時には、歯科用口腔内X線撮影装置100の被験者の口腔内に挿入される部分(保定基板10の一部、受光体保持部20、把持部19の一部)に、防水カバーが覆われるのが望ましい。具体的には、保定基板10の一部や、受光体保持部20は、第1防水カバー61で覆われ、軸受部19aやボール19bを含む把持部19の一部は、第2防水カバー62で覆われる(図7参照)。このため、軸受部19aと受光体保持部20は、第1防水カバー61と第2防水カバー62を挟んだ状態で、磁力により近づいた状態にされる。
第1防水カバー61と第2防水カバー62とを引き離すように力を加えると、軸受部19aと受光体保持部20とが磁力で近づいた状態を解除することも容易に行える。また、受光体保持部20と、保定基板10との連結部への被験者の唾液などの侵入を防止することが出来る上、保定基板10、受光体保持部20などの洗浄を行わなくても、第1防水カバー61、第2防水カバー62を取り換えるだけで、他の被験者への使用が可能になるメリットがある。
なお、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部材(保定基板10や受光体保持部20)の保持は、受光体保持部20の背面に設けられたボールジョイントを介した把持部19の把持によって行われても良いが、保定基板10の底面に設けられたボールジョイントを介した把持部19の把持によって行われても良い(図9参照)。図9では、腕部19cが1つであり、ボール19bとグリップ19eに取り付けられた状態を示し、グリップ19eを把持することにより、腕部19cと保定基板20とのなす角が調整可能な状態で、歯科用口腔内X線撮影装置100の把持部19以外の部材(保定基板10や受光体保持部20)が保持される。この場合には、把持部19を構成する部材の総てが撮影時にも口腔外に位置させることが出来るため、腕部や接続部が少ない状態(例えば、図9のように腕部が1つで、接続部無し)で、把持部19が保定基板10を保持することも可能になる。また、把持部19を第2防水カバー62で覆う必要もなくなる。
なお、リーマーを取り付けた状態では、撮影対象歯牙が保定基板10に接触することが出来ないため、リーマーを避けるように、撮影時に撮影対象歯牙と対向する位置に切り欠き部(又は孔部)18を設ける形態も考えられる(図4、図5参照)。
第1案内リング30aは、保定基板10を介して、受光体保持部20と対向する位置に設けられ、通常のX線画像を得るためのX線撮影におけるX線装置の位置決め、具体的には第1X線装置50aの照射口51aの位置決めに使用される。第1案内リング30aは、受光体保持部20側から見て縦長の略楕円形状を有する。
第1案内リング30aは、保定基板10の本体部10の上方から見て、X線受光部25の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LP上にあって、撮像面から第1距離(200mm)だけ離れた位置にX線源LSが配置されるように、X線源LSを含む第1X線装置50aを位置決めするために使用される(図12参照)。
第1X線装置50aは、1つのX線光源LSから照射口51aを介してX線を照射する装置であり、二次元のX線画像を得る場合に使用される。
第1X線装置50aの照射口51aは、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXに垂直な面を有する。
第1X線装置50aの照射口51aが、第1案内リング30aの所定の位置(基準位置に最も近い目盛り14の目印線に対応した位置決め部31の位置決め用目印に合わせた位置)に設置された場合に、上方から見て、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、X線受光部25の撮像面の中心を通るように、第1案内リング30aは、側方から見て略円弧形状を有し、上方から見て直線形状を有する(図12参照)。
このため、保定基板10の本体部11の上方から見て、X線受光部25の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LPと、X線源LSから出射されるX線束の中心軸LXとが重なる位置関係で、照射口51aは、第1案内リング30aの近傍に配置されることになる。
第1案内リング30aの幅は、第1X線装置50aの照射口51aの直径と略同じである。
なお、側方から見て中心軸LXと平行な直線状の第1指標53aを第1X線装置50aの側部に設け、かかる第1指標53aと第1案内リング30aの位置決め部31の位置決め用目印とが一致させるようにすると、位置合わせが容易に行える(図10参照)。
第1案内リング30aの側部には、位置決め部31が設けられる。位置決め部31には、角度表示部13の目盛り14の目印線に対応する情報(複数の位置決め用目印)が記載される。対応関係にある目盛り14の目印線と、位置決め部31の位置決め用目印とは同じ色で示されるのが望ましい。
目盛り14における目印線のうち保定基板10の本体部11に最も近いものに対応する位置決め用目印に合わせて設置したX線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、保定基板10の本体部11の側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来るように、複数の位置決め用目印が位置決め部31に設けられる。
本実施形態では、角度表示部13の目盛り14に設けられた7つの目印線に対応して、7つの位置決め用目印が位置決め部31に設けられたものを示す。
角度θが小さい場合、すなわちX線受光部25の撮像面が、保定基板10の本体部11と平行に近い状態の場合には、ガイド保持部15から離れた位置決め用目印に対応する角度表示部13の目盛り14の目印線が基準位置に近くなる。
角度θが大きい場合、すなわちX線受光部25の撮像面が、保定基板10の本体部11と垂直に近い状態の場合には、ガイド保持部15に近い位置決め用目印に対応する角度表示部13の目盛り14の目印線が基準位置に近くなる。
第1案内リング30aは、リングの下部に設けられた第1取り付け部33aを介して、ガイド保持部15に着脱可能な状態で保持される。ガイド保持部15は、取り付け時に、第1案内リング30aの第1取り付け部33aを所定の位置に固定出来るようにするための位置決め部材や着脱可能な固定機構(不図示)を有しているのが望ましい。
第2案内リング30bは、保定基板10を介して、受光体保持部20と対向する位置に設けられ、立体視用のX線画像を得るためのX線撮影におけるX線装置の位置決め、具体的には、第2X線装置50bの第1照射口51b1、第2照射口51b2の位置決めに使用される。第2案内リング30bは、受光体保持部20側から見て縦長の略楕円形状を有する。
第2案内リング30bは、保定基板10の本体部11の上方から見て、X線受光部25の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LPから第2距離(30mm)だけ離れ、撮像面から第1距離(200mm)だけ離れた第11位置P11に第1X線源LS1が配置され、基準線LPを対称軸にして第11位置P11と線対称な第12位置P12に第2X線源LS2が配置されるように、第1X線源LS1と第2X線源LS2とを含む第2X線装置50bを位置決めするために使用される(図13参照)。
第2X線装置50bは、2つのX線光源(第1X線源LS1、第2X線源LS2)から照射口(第1照射口51b1、第2照射口51b2)を介して、X線を照射する装置であり、三次元のX線画像を得る場合に使用される。第1照射口51b1からX線を照射する第1X線源(電子管)LS1と、第2照射口51b2からX線を照射する第2X線源(電子管)LS2とは、人間の眼間距離とほぼ同じ60mm(第2距離の2倍)程度離れた位置になるように配置され、第1X線光源LS1のターゲットから出射されたX線束の中心軸(第1中心軸LX1)と、第2X線源LS2のターゲットから出射されたX線束の中心軸(第2中心軸LX2)とは、それぞれの電子管から第1距離(200mm)離れた位置、すなわち、第1照射口51b1と第2照射口51b2を、第2案内リング30b近傍に配置した場合に、X線受光部25の近傍で交差するように、それぞれの照射口やX線源(電子管)の向きが設定される。
異なる位置(第11位置P11、第12位置P12)からのX線照射により、異なるX線画像を得ることが可能になり、これらのX線画像を組みあわせることにより立体的なX線画像を観察することが可能になる。X線束の軸(第1中心軸LX1、第2中心軸LX2)が第1距離(200mm)だけ離れた位置で交差するように、第1X線源LS1、第2X線源LS2の向きを調整し、かかる交差位置に撮像面が来るようにして撮像すれば、X線受光部25の撮像面から離れた所に不必要にX線が照射される可能性を低くすることも可能になる。
第1照射口51b1と第2照射口51b2とは連なっており、一つの孔を形成する。
第2X線装置50bの第1照射口51b1は、第1X線源LS1から出射されるX線束の中心軸(第1中心軸LX1)に垂直な面を有し、第2照射口51b2は、第2X線源LS2から出射されるX線束の中心軸(第2中心軸LX2)に垂直な面を有する。
第2X線装置50bの第1照射口51b1と第2照射口51b2が、第2案内リング30bの所定の位置(基準位置に最も近い目盛り14の目印線に対応した位置決め部31の位置決め用目印に合わせた位置)に設置された場合に、上方から見て、第1X線源LS1から出射されるX線束の中心軸(第1中心軸LX1)と、第2X線源LS2から出射されるX線束の中心軸(第2中心軸LX2)が、ともにX線受光部25の撮像面の中心を通るように、第2案内リング30bは、側方から見て略円弧形状で、上方から見て第1照射口51b1や第2照射口51b2が接する側がV字形状を有する(図13参照)。
このため、第1照射口51b1、第2照射口51b2は、上方から見て、X線受光部25の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な基準線LPを対称軸とした線対称な位置関係で第2案内リング30bの近傍に配置されることになる。
第2案内リング30bの幅は、第1案内リング30aよりも広い。
なお、側方から見て第1中心軸LX1や第2中心軸LX2と平行な直線状の第2指標53bを第2X線装置50bの側部に設け、かかる第2指標53bと第2案内リング30bの位置決め部31の位置決め用目印とが一致させるようにすると、位置合わせが容易に行える(図11参照)。
第2案内リング30bの側部には、位置決め部31が設けられる。位置決め部31の内容は、第1案内リング30aの側部に設けられた位置決め部31と同様である。位置決め部31には、角度表示部13の目盛り14の目印線に対応する情報(複数の位置決め用目印)が記載される。対応関係にある目盛り14の目印線と、位置決め部31の位置決め用目印とは同じ色で示されるのが望ましい。
目盛り14における目印線のうち保定基板10の本体部11に最も近いものに対応する位置決め用目印に合わせて設置した第2X線装置50bの第1X線源LS1から出射されるX線束の中心軸(第1中心軸LX1)や、第2X線源LS2から出射されるX線束の中心軸(第2中心軸LX2)が、保定基板10の本体部11の側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来るように、複数の位置決め用目印が位置決め部31に設けられる。
本実施形態では、角度表示部13の目盛り14に設けられた7つの目印線に対応して、7つの位置決め用目印が位置決め部31に設けられたものを示し、図6では、目盛り14の7つの目印線のうち、真ん中の目印線が角度θを表す情報であるとし、位置決め部31の7つの位置決め用目印のうち、真ん中の目印線に合わせて第2X線装置50bの第1照射口51b1と第2照射口51b2を設置した状態を示す。
第2案内リング30bは、リングの下部に設けられた第2取り付け部33bを介して、ガイド保持部15に着脱可能な状態で保持される。ガイド保持部15は、取り付け時に、第2案内リング30aの第2取り付け部33bを所定の位置に固定出来るようにするための位置決め部材や着脱可能な固定機構(不図示)を有しているのが望ましい。
第1取り付け部33aと第2取り付け部33bが、同じ大きさの形状を有する場合には、かかる位置決め部材や固定機構を第1取り付け部33a用と第2取り付け部33b用とで共通のものを使用することが出来る。
第1表示部40は、撮像動作(二次元撮像動作、第1三次元撮像動作、第2三次元撮像動作)で取得したX線画像や、記録メディア(不図示)に記録されたX線画像を表示する表示装置であり、保定基板10の本体部11に保持(固定)される。
次に、観察装置200の詳細について説明する。観察装置200は、第1操作部210、第2操作部220、画像処理部230、第2表示部240、駆動部260、観察部270(第1観察フィルタ271、第2観察フィルタ272)、第2通信部290を有する(図1〜図3参照)。
第1操作部210は、被験者の情報を入力したり、撮像動作を開始する指示を行ったりするために使用される入力装置で、例えば、被験者のカルテ番号を入力するためのテンキーや矢印キーが用いられる。
第2操作部220は、観察装置200の使用モードを切り替えるために使用される入力装置で、本実施形態では、二次元のX線画像を取得しかかる二次元X線画像を表示する二次元撮像モード、三次元のX線画像を取得しかかる三次元X線画像を表示する三次元撮像モード、記録メディアに記録された二次元X線画像を表示する二次元観察モード、記録メディアに記録された三次元画像を表示する三次元観察モード、及び第2表示部240をシャーカステインとして使用する白色表示モードの5つの使用モードに切り替えるための5つのキーを有する。
画像処理部230は、CPUやDSPを有し、観察装置200の各部を制御したり、X線受光部25で得られた画像信号に画像処理を施したり、第2通信部290を介して、歯科用口腔内X線撮影装置100と通信を行ったりする。
第2表示部240は、撮像動作(二次元撮像動作、三次元撮像動作)で取得したX線画像や、記録メディアに記録されたX線画像を表示する。ただし、白色表示モードにされている場合には、白色画像を表示する。
駆動部260は、使用モードに応じた画像処理部230の制御に基づいて、回転軸261を軸に、観察部270を第1位置か第2位置に回転移動させる。このため、使用者は、第2操作部220を使って、使用モード(二次元撮像モード、二次元観察モード、三次元撮像モード、三次元観察モード、白色表示モード)を選択することにより、観察部270を介して第2表示部240を観察する状態と、観察部270を介さないで第2表示部240を観察する状態とを自動的に切り替えることが可能になる。
具体的には、三次元撮像モードや三次元観察モードの時には、観察部270の第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面が、第2表示部240と略平行になるように、駆動部260は、観察部270を移動させる(第1位置、図3参照)。
二次元撮像モードや二次元観察モードや白色表示モードの時には、観察部270の第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面が、第2表示部240と略垂直になるように、駆動部260は、観察部270を移動させる(第2位置、図2参照)。
すなわち、立体視のために、第2表示部240が、観察者の一方の目で観察するための第1X線画像と、観察者の他方の目で観察するための第2X線画像とを組み合わせた状態で表示する場合には、観察者の一方の目が第1観察フィルタ271を介して第1X線画像が見え、観察者の他方の目が第2観察フィルタ272を介して第2X線画像が見えるように、観察部270が第1位置(第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面が、第2表示部240と略平行な位置)に配置される。立体視を行わない場合には、観察者の両方の目が第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272を介さないで第2表示部240が見えるように、観察部270が第2位置(第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面が、第2表示部240と略垂直な位置)に配置される。
観察部270は、板状の部材で、第2表示部240の表示面の前方(ここでは上部)に移動可能な状態で配置され、第1観察フィルタ271と第2観察フィルタ272を有する。第1観察フィルタ271には、青色フィルムが貼られ、第2観察フィルタ272には、赤色フィルムが貼られる。なお、本実施形態では、第2表示部240の表示面が上方を向いている形態を説明するが、斜め上方向や、横方向を向く形態であってもよい。
三次元撮像モードや三次元観察モードの時に、第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面(赤色フィルムや青色フィルムが貼られた面)は、第2表示部240の表示面と略平行な状態になり、観察者(被験者や術者)の右目は、第1観察フィルタ271を介して第2表示部240を観察し、左目は、第2観察フィルタ272を介して第2表示部240を観察する。
二次元撮像モードや二次元観察モードや白色表示モードの時には、第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272の透過面(赤色フィルムや青色フィルムが貼られた面)は、第2表示部240の表示面と略垂直な状態になり、観察者(被験者や術者)は、第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272を介さずに、第2表示部240を観察する。
なお、観察装置200の第2通信部290は、観察装置200の他の部分と別体構成であってもよい。この場合には、第2通信部290を、歯科用口腔内X線撮影装置100や、第1X線装置50aなどが置かれ、周囲が鉛など放射線に対する阻止能が大きく物質で囲まれたX線撮影室の内側に配置され、有線ケーブル(不図示)を介して、該X線撮影室の外側に配置された観察装置200の第2通信部290以外の部分と接続される形態が可能になる。
また、観察装置200が、タブレット式の携帯情報端末であってもよい。この場合は、タッチパネル式の表示部(第2表示部240)が、第1操作部210や第2操作部220を兼ねることも可能になる。
次に、動作手順について説明する。
二次元のX線画像を取得する場合は、第2操作部220を操作して、二次元撮像モードに設定され、第1取り付け部33aを介して、第1案内リング30aが、ガイド保持部15に取り付けられる。保定基板10の一部や、受光体保持部20等が、第1防水カバー61で覆われ、把持部19の一部が、第2防水カバー62で覆われた状態で、第1案内リング30aが取り付けられた歯科用口腔内X線撮影装置100の受光体保持部20を含む部分が、撮影対象歯牙を有する被験者の口腔内に挿入される。観察部270は、第2位置に配置される。
被験者の口腔内の形状や、歯科用口腔内X線撮影装置100が挿入された位置などに基づいて、国腔内における受光体保持部20と保定基板10の本体部11との位置関係が決定し、角度θが決定する。
歯科用口腔内X線撮影装置100の使用者は、角度表示部13の目盛り14を見て、基準位置に最も近い目印線を確認し、第1案内リング30aの位置決め部31における当該目印線に対応する位置決め用目印に第1指標53aを合わせるようにして、第1X線装置50aの照射口51aを設置する。
所定の桁数(例えば3桁)のカルテ番号が、第1操作部210を使って入力されると、画像処理部230は、第2表示部240上に、「第1X線装置50aを操作して、X線照射を開始し、第1操作部210の特定のキー(例えばリターンキー)を押下してください」と表示させる。
術者などの操作に基づいて第1X線装置50aからのX線照射を開始させた後、該特定のキーが押下されると、画像処理部230は、第2通信部290、第1通信部19e1、撮像素子基板27を介して、X線受光部25に撮像動作(二次元撮像動作)を行わせ、X線受光部25のX線撮像素子は、シンチレータで変換された可視光を撮像する。
二次元撮像動作で得られた画像信号は、撮像素子基板27、第1通信部19e1、第2通信部290を介して画像処理部230に送られ、ここで、第1表示部40や第2表示部240で表示可能なX線画像を得るための画像処理が施され、第1表示部40や第2表示部240に表示可能な二次元画像データにされる。二次元画像データには、カルテ番号などの被験者の情報も登録され、被験者情報は、画像上に重ね合わせされてもよいし、画像データのヘッダに付加されてもよいし、ファイルネームの一部に使用されてもよい。
画像処理後の二次元画像データは、第2通信部290、第1通信部19e1を介して、第1表示部40に送られ、第1表示部40が二次元のX線画像を表示する。また、画像処理後の二次元画像データは、第2表示部240に送られ、第2表示部240が二次元のX線画像を表示する。
記録メディアに記録された二次元のX線画像を観察する場合は、第2操作部220を操作して、二次元観察モードに設定される。観察部270は、第2位置に配置される。画像処理部230は、第2表示部240に、記録メディアに記録された二次元画像データを読み出して一覧表示させ、さらに「第1操作部210を使って、観察対象の二次元画像データを選択してください」と表示させる。第1操作部210を使って観察対象の二次元画像データが選択されると、画像処理部230は、選択二次元画像データに基づく二次元のX線画像を第1表示部40や第2表示部240に表示させる。
三次元のX線画像を取得する場合は、第2操作部220を操作して、三次元撮像モードに設定され、第2取り付け部33bを介して、第2案内リング30bが、ガイド保持部15に取り付けられ、第2案内リング30bが取り付けられた歯科用口腔内X線撮影装置100の受光体保持部20を含む部分が、撮影対象歯牙を有する被験者の口腔内に挿入される。観察部270は、第1位置に配置される。
被験者の口腔内の形状や、歯科用口腔内X線撮影装置100が挿入された位置などに基づいて、国腔内における受光体保持部20と保定基板10の本体部11との位置関係が決定し、角度θが決定する。
歯科用口腔内X線撮影装置100の使用者は、角度表示部13の目盛り14を見て、基準位置に最も近い目印線を確認し、第2案内リング30bの位置決め部31における当該目印線に対応する位置決め用目印に第2指標53bを合わせるようにして、第2X線装置50bの第1照射口51b1、第2照射口51b2を設置する。
第2X線装置50bでは、第1X線源LS1によるX線照射と、第2X線源LS2によるX線照射とが順に行われる。
所定の桁数(例えば3桁)のカルテ番号が、第1操作部210を使って入力されると、画像処理部230は、第2表示部240上に、「第2X線装置50bを操作して、第1X線源LS1によるX線照射を開始し、第1操作部210の特定のキー(例えばリターンキー)を押下してください」と表示させる。
術者などの操作に基づいて第2X線装置50bの第1X線源LS1からのX線照射を開始させた後、該特定のキーが押下されると、画像処理部230は、第2通信部290、第1通信部19e1、撮像素子基板27を介して、X線受光部25に撮像動作(第1三次元撮像動作)を行わせ、X線受光部25のX線撮像素子は、シンチレータで変換された可視光を撮像する。
第1三次元撮像動作で得られた画像信号は、撮像素子基板27、第1通信部19e1、第2通信部290を介して画像処理部230に送られる。
次に、画像処理部230は、第2表示部240上に、「第2X線装置50bを操作して、第2X線源LS2によるX線照射を開始し、第1操作部210の特定のキー(例えばリターンキー)を押下してください」と表示させる。
術者などの操作に基づいて第2X線装置50bの第2X線源LS2からのX線照射を開始させた後、該特定のキーが押下されると、画像処理部230は、第2通信部290、第1通信部19e1、撮像素子基板27を介して、X線受光部25に撮像動作(第2三次元撮像動作)を行わせ、X線受光部25のX線撮像素子は、シンチレータで変換された可視光を撮像する。
第2三次元撮像動作で得られた画像信号は、撮像素子基板27、第1通信部19e1、第2通信部290を介して画像処理部230に送られる。
第2X線装置50bは、第1X線源LS1がX線を出射している状態と、第2X線源LS2がX線を出射している状態とを識別可能な情報を出力する出力装置を備えることが望ましい。例えば、第1X線源LS1のX線出射と第2X線源LS2のX線出射とを外部から識別出来るような表示部材(不図示)や、第2X線装置50bから観察装置200(特に画像処理部230)にかかる情報を出力する信号送信部材が考えられる。信号送信部材を使った場合には、画像処理部230が、第1X線源LS1や第2X線源LS2のX線出射が行われているか否かを認識し、画像処理部230が、第1三次元撮像動作や第2三次元撮像動作のタイミングの制御が行えるメリットがある。
なお、本実施形態では、X線源を2つ有する第2X線装置50bを使って、第1三次元撮像動作、及び第2三次元撮像動作を行う形態を説明するが、X線源を1つ有する第1X線装置50aを使い、第2案内リング30bの一方の側部の位置決め部31における位置決め用目印に第1X線装置50aの第1指標53aを合わせた状態で第1三次元撮像動作を行い、第2案内リング30bの他方の側部の位置決め部31における位置決め用目印に第1X線装置50aの第1指標53aを合わせた状態で第2三次元撮像動作を行う形態であってもよい。
第1三次元撮像動作に基づいてX線受光部25から出力された画像信号は、画像処理部230で画像処理が施され、第1表示部40や第2表示部240に表示可能な第1三次元画像データにされ、第2三次元撮像動作に基づいてX線受光部25から出力された画像信号は、画像処理部230で画像処理が施され、第1表示部40や第2表示部240に表示可能な第2三次元画像データにされる。第1三次元画像データ、第2三次元画像データには、カルテ番号などの被験者の情報も登録され、被験者情報は、画像上に重ね合わせされてもよいし、画像データのヘッダに付加されてもよいし、ファイルネームの一部に使用されてもよい。
画像処理後の第1三次元画像データ、第2三次元データは、第2通信部290、第1通信部19e1を介して、第1表示部40に送られ、第1表示部40が三次元のX線画像(第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像とを、組みあわせた画像)を表示する。また、画像処理後の第1三次元画像データ、第2三次元画像データは、第2表示部240に送られ、第2表示部240が三次元のX線画像(第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像とを、組みあわせた画像)を表示する。
X線受光部25で得られたX線画像は、観察装置200の第2表示部240でも表示されるが、第1表示部40を使うことにより、被験者に近い所で、被験者の撮影対象歯牙の撮像結果を見ることが可能になる。特に、画像処理で得られたX線画像を、一部が被験者の口腔内に挿入された歯科用口腔内X線撮影装置100の第1表示部40に表示することが出来るため、被験者や撮影対象歯牙を取り違える可能性を低くすることが出来る。
2つのX線画像を組みあわせた表示方法は、以下のように幾つか挙げられ、それぞれの表示方法に応じて、画像処理方法が異なってくる。本実施形態では、組み合わせ処理は、表示装置(第1表示部40や第2表示部240)側で行う形態、すなわち画像処理部230が第1三次元画像データと第2三次元画像データを第1表示部40や第2表示部240に送り、第1表示部40や第2表示部240が、第1三次元画像データと第2三次元画像データとを組み合わせて、組み合わせ後のX線画像を表示するが、組み合わせ処理を画像処理230側で行う形態であってもよい。
本実施形態では、組み合わせ処理として、第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像の一方を赤の光で、他方を青の光で重ねた画像を表示させる。第1表示部40に表示された画像を、左右に赤と青のカラーフィルタのついた眼鏡をかけて観察すると、立体的な画像に見える。また、第2表示部240に表示された画像を、一方の目が第1観察フィルタ271を介し、他方の目が第2観察フィルタ272を介して観察すると、立体的な画像に見える。
また、組み合わせ処理として、第1三次元画像データに基づくX線画像、第2三次元画像データに基づくX線画像に偏光をかけた上で重ねた画像を表示させる形態であってもよい。この場合は、第1観察フィルタ271と第2観察フィルタ272には、異なる偏光フィルムが設けられる。第1表示部40に表示された画像を、偏光眼鏡をかけて観察すると、立体的な画像に見える。また、第2表示部240に表示された画像を、一方の目が第1観察フィルタ271を介し、他方の目が第2観察フィルタ272を介して観察すると、立体的な画像に見える。
また、組み合わせ処理として、第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像とを交互に表示させる形態であってもよい。この場合は、第1観察フィルタ271と第2観察フィルタ272には、画像の切り替えタイミングと同期して一方の視界が交互に遮断される液晶シャッタが設けられる。第1表示部40に表示された画像を、画像の切り替えタイミングと同期して左右の視界が交互に遮断される液晶シャッタを備えた眼鏡をかけて観察すると、立体的な画像に見える。また、第2表示部240に表示された画像を、一方の目が第1観察フィルタ271を介し、他方の目が第2観察フィルタ272を介して観察すると、立体的な画像に見える。
記録メディアに記録された三次元のX線画像を観察する場合は、第2操作部220を操作して、三次元観察モードに設定される。観察部270は、第1位置に配置される。画像処理部230は、第2表示部240に、記録メディアに記録された三次元画像データの組み合わせ群を読み出して一覧表示させ、さらに「第1操作部210を使って、観察対象の三次元画像データの組み合わせを選択してください」と表示させる。第1操作部210を使って観察対象の三次元画像データの組み合わせが選択されると、画像処理部230は、選択三次元画像データの組み合わせを第1表示部40や第2表示部240に表示させる。2つのX線画像を組みあわせる表示方法は、上述の三次元撮像モードの場合と同様である。
第2表示部240に載置したX線フィルムを観察する場合は、第2操作部220を操作して、第2表示部240をシャーカステインとして使用する白色表示モードに設定される。観察部270は、第2位置に配置される。画像処理部230は、第2表示部240に白色を表示させる。これにより、第2表示部240の白色光がバックライトになり、第2表示部240に載置されたX線フィルムを観察することが可能になる。
白色表示モードの際に、載置するX線フィルムの大きさに合わせ、第2表示部240の表示面であって、該X線フィルムが載置されない領域(該X線フィルムが載置される領域の外側)について、周囲を暗くしてX線フィルムを見やすくするために、黒色など暗い色を表示させる(マスキングする)形態であってもよい。
本実施形態の場合には、歯牙を撮影対象とするため、第1表示部40は、縦長の状態で保定基板10に取り付けられるのが望ましい。但し、第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像とを横に並べて表示させる場合には、横長の状態で保定基板などに取り付けられるのが望ましい。このため、三次元のX線画像を表示させる方式に応じて、縦長の取り付け状態と横長の取り付け状態とが切り替え可能な状態で、第1表示部40が保定基板10に取り付けられる形態であってもよい。
第2表示部240は、歯牙を撮影対象とするが、白色表示モードの際に横長(15cm×30cm)のX線フィルムを載置することを考慮して、横長の状態で観察装置200に取り付けられるのが望ましい。
本実施形態では、保定基板10のガイド保持部15が保持し、X線装置の照射口の位置決めのために使用される2種類の案内リング(第1案内リング30a、第2案内リング30b)が、保定基板10のガイド保持部15に、着脱による取り替え可能な状態で、保持される。
第1案内リング30aがガイド保持部15に取り付けられた場合には、第1案内リング30aに沿って第1X線装置50aを配置することにより、X線受光部25の撮像面に対してほぼ正面に第1X線装置50aの照射口51aを位置させることが可能になる。
また、基準位置(例えば、保定基板10の本体部10)に一番近い目印線に対応する位置決め部31の位置決め用目印に合わせて、第1X線装置50aの照射口51aを配置すれば、第1X線装置50aのX線源LSから出射されるX線束の中心軸LXが、側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来、二等分面撮影法により、実長に近い状態で撮影対象歯牙のX線画像を得ることが可能になる。
第2案内リング30bがガイド保持部15に取り付けられた場合には、第2案内リング30bに沿って第2X線装置50bを配置することにより、X線受光部25の撮像面に対して斜め前方の2個所に第2X線装置50bの第1照射口51b1と第2照射口51b2を位置させることが可能になる。
また、基準位置(例えば、保定基板10の本体部10)に一番近い目印線に対応する位置決め部31の位置決め用目印に合わせて、第2X線装置50bの第1照射口51b1、第2照射口51b2を配置すれば、第2X線装置50bの第1X線源LS1や第2X線源LS2から出射されるX線束の中心軸(第1中心軸LX1、第2中心軸LX2)が、側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直にすることが出来、二等分面撮影法により、実長に近い状態で撮影対象歯牙のX線画像を得ることが可能になる。
また、第1X線源LS1から出射されたX線に基づくX線画像と、第2X線源LS2から出射されたX線に基づくX線画像とを重ね合わせて表示したものとを、観察部200などを使って観察したり、並べて表示したものを観察したりすることにより、立体的なX線画像を観察することが可能になる。
特に、観察部200の第1観察フィルタ271や第2観察フィルタ272は、第2表示部240が設けられた観察装置に固定されているため、観察部200の上方から、下方の第2表示部240を見れば、立体視用の眼鏡をかけなくても、第2表示部240に表示された立体視用のX線画像を立体的に観察することが可能になる。
二次元の画像を観察する場合には、観察部200は収納され、観察部200を介さずに直接第2表示部240を見て、二次元のX線画像を観察することが可能になる。
また、基準スケール26も撮影対象歯牙と共に撮像されて、X線画像に含まれるため、X線画像に含まれる基準スケール26の画像と比べながら、撮影対象歯牙等の実長を知ることも可能になる。
なお、本実施形態では、二等分面撮影法を考慮して、すなわち、X線束の中心軸LX(または、第1中心軸LX1や第2中心軸LX2)が、側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面と撮影対象歯牙の歯軸との二等分面に略垂直になるように、第1案内リング30aや第2案内リング30bの側部の形状や、位置決め部31の位置決め用目印が決定される形態を説明したが、他の撮影法を考慮してこれらを決定する形態であってもよい。
例えば、X線束の中心軸LX(または、第1中心軸LX1や第2中心軸LX2)が、側方から見て、受光体保持部20に内蔵されたX線受光部25の撮像面を含む面に略垂直になるように、第1案内リング30aや第2案内リング30bの側部の形状や、位置決め部31の位置決め用目印が決定される形態であってもよい。
また、本実施形態では、受光体保持部20が、X線受光部25を内蔵する形態を説明したが、内蔵せずに外部でX線受光部25を保持する形態であってもよい。
また、本実施形態では、受光体保持部20と保定基板10の本体部11とのなす角度θが変化し、これを角度表示部13を使って口腔外に表示する形態を説明したが、受光体保持部20が保定基板10の本体部11に固定され、角度θが固定されたものであってもよい。この場合は、回転軸12や角度表示部13は不要になり、第1案内リング30aや第2案内リング30bの位置決め部31は、固定的な角度θに対応した最適な位置決め用目印だけを有する形態になる。
また、X線受光部25とグリップ19eとの電気的な接続は、保定基板10の内部に設けられたケーブル16を介して行われるため、ケーブルなどの電気部材が被験者の口腔内と接触する機会を減らすことが可能になる。
なお、X線受光部25や第1表示部40への電力供給は、ケーブル16を介して、バッテリー19e2から行われる形態を説明したが、他の電源による電力供給であってもよい。例えば、保定基板10上に設けられた電池または太陽電池などの発電装置によって電力供給される形態が考えられる。保定基板10には、被験者の口腔内に挿入されない領域に、太陽電池の受光パネルを配置することが可能であり、X線撮影は室内照明光が点灯した状態で行われることが多いため、該照明光を使った発電に基づいて、X線受光部25や第1表示部40に電力を供給することは可能である。特に、X線撮影では、撮影前後だけ、X線撮像素子を駆動したり、第1表示部40の画像表示を行ったりすれば良いため、デジタルカメラのライブビュー表示や測光、測距動作のように、撮影時以外に電力消費を行う必要性が少なく、照明光によって発電された電力を二次電池などに蓄電せずに、X線撮像素子などを駆動することが出来る。
本実施形態のように、バッテリー19e2を使った場合、及び太陽電池などの発電装置を使った場合には、交流電源を用いずに、X線受光部25などへ電力供給が出来るため、交流電源を使い直流に変換した後にX線受光部25などへ電力供給する形態に比べてノイズ重畳を抑えることも可能になる。
また、第1操作部210、第2操作部220、画像処理部230、第2表示部240、第2通信部290の少なくとも1つは、パソコンの一部を使う形態でもよいし、パソコンのソフトウエア上で画像処理などが行われる形態であってもよい。
また、本実施形態では、歯科用口腔内X線撮影装置100と観察装置200との間は、無線で信号送受信が行われる形態を説明した。これにより、被験者と近い位置にある歯科用口腔内X線撮影装置100と、被験者から離れた位置にある観察装置200との間を、信号送受信のために、ケーブルで接続する必要はなく、観察装置200の設置場所の自由度が上がり、且つ配線が簡単に行えるメリットがある。ただし、この間を有線ケーブルで信号送受信を行っても良い。この場合には、バッテリー19e2を設けずに、観察装置200からの電力供給で、歯科用口腔内X線撮影装置100の駆動を行っても良い。
また、三次元のX線画像を撮像する場合に、第2X線装置50bにおける第1X線源LS1によるX線照射と第2X線源LS2によるX線照射とを、手動で切り替え、かかる手動切り替えに合わせて、第1三次元撮像動作や第2三次元撮像動作を手動で指示する形態を説明したが、第2X線装置50bと観察装置200とを連動させて、これらを自動的に行う形態であってもよい。
例えば、第2X線装置50bと観察装置200との間で、信号送受信を行い、第1X線源LS1によるX線照射と第2X線源LS2によるX線照射とを、観察装置200の画像処理部230からの信号により切り替えし、かかる切り替えに対応して第1三次元撮像動作と第2三次元撮像動作とを行う形態が考えられる。この場合には、歯科用口腔内X線撮影装置100や第2X線装置50bの撮影準備が整った後に、第1操作部210または第2操作部220を使って、画像処理部230に一連の撮像動作(第1X線源LS1によるX線照射と第1三次元撮像動作、第2X線源LS2によるX線照射と第2三次元撮像動作)を行わせる指示を行うだけで、かかる一連の撮像動作が可能になる。
また、組み合わせ処理として、第1三次元画像データに基づくX線画像と、第2三次元画像データに基づくX線画像とを横に並べて表示させる形態であってもよい。この場合、眼鏡や観察部270を用いず、平行法や交差法を使って、両画像を観察する。また、立体画像を所望しない場合には、観察装置200は、観察部270など、立体画像を表示したり観察したりするために使用する部材や機能を省略してもよい。
また、第1、第2接続部19d1、19d2は、ボールジョイントのように複数の軸周りで回転自在な接続機構であってもよいが、噛み合わせクラッチのように1つの軸周りで回転自在な接続機構であってもよい(図14〜図16参照)。この場合も、2つ以上の接続機構があれば、グリップ19eを持った状態で、X線受光部25の撮像面の法線の方向を自在に変化させることが出来る。
ケーブル16は、保定基板10の内部を通って、グリップ19eに接続される形態であってもよいが、受光体保持部20の背面から外部に露出し、第2腕部19c2(若しくは第3腕部19c3)の内部を通って、グリップ19eに到達する形態であってもよい。
この場合に、第1腕部19c1やケーブル16の受光体保持部20の背面から露出した部分については、回転軸12と略平行にすると、撮影時に歯科用口腔内X線撮影装置100の被験者の口腔内に挿入される部分(保定基板10の一部、受光体保持部20、把持部19の一部)を1つの防水カバーで覆うことも可能になる(図16参照)。具体的には、保定基板10の一部(本体部11の一部)や、受光体保持部20や、軸受部19aやボール19bを含む把持部19の一部が、比較的単純な形状の1つの防水カバーで覆われる。
1 歯科用口腔内X線撮影システム
10 保定基板
11 本体部
12 回転軸
13 角度表示部
14 目盛り
15 ガイド保持部
16 ケーブル
18 切り欠き部
19 把持部
19a 軸受部
19a1 磁石
19a2 受け皿
19b ボール
19c1〜19c3 第1〜第3腕部
19d1、19d2 第1、第2接続部
19e グリップ
19e1 第1通信部
19e2 バッテリー
20 受光体保持部
25 X線受光部
26 基準スケール
30a、30b 第1案内リング、第2案内リング
31 位置決め部
33a、33b 第1取り付け部、第2取り付け部
40 表示部
50a、50b 第1X線装置、第2X線装置
51a、51b1、51b2 照射口、第1照射口、第2照射口
53a、53b 第1指標、第2指標
61、62 第1、第2防水カバー
100 歯科用口腔内X線撮影装置
200 観察装置
210 第1操作部
220 第2操作部
230 画像処理部
240 第2表示部
260 駆動部
270 観察部
271、272 第1観察フィルタ、第2観察フィルタ
290 第2通信部
LX、LX1、LX2 中心軸、第1中心軸、第2中心軸
LP 上方から見て、X線受光部の撮像面の中心を通り、撮像面に垂直な線
LS、LS1、LS2 X線源、第1X線源、第2X線源

Claims (9)

  1. 保定基板と、
    X線装置を使った撮影時に、前記保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、
    把持部とを備え、
    前記把持部は、前記受光体保持部の背面に取り付けられた軸受部と、前記軸受部で軸受けされるボールと、前記ボールに接続される腕部と、前記腕部と接続されるか前記腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、
    前記接続部は、前記腕部と前記他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、
    前記グリップを把持することにより、前記腕部と前記X線撮像素子の撮像面とのなす角が調整可能な状態で、前記受光体保持部が保持され、
    前記グリップは、前記X線撮像素子を駆動するための電源を有することを特徴とする歯科用口腔内X線撮影装置。
  2. 保定基板と、
    X線装置を使った撮影時に、前記保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、
    把持部とを備え、
    前記把持部は、前記保定基板の底面に取り付けられた軸受部と、前記軸受部で軸受けされるボールと、前記ボールに接続される腕部と、前記腕部と接続されるか前記腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、
    前記接続部は、前記腕部と前記他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、
    前記グリップを把持することにより、前記腕部と前記保定基板とのなす角が調整可能な状態で、前記保定基板が保持され、
    前記グリップは、前記X線撮像素子を駆動するための電源を有することを特徴とする歯科用口腔内X線撮影装置。
  3. 前記グリップは、前記X線撮像素子で得られた画像信号を無線で画像処理装置に送信するための通信部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯科用口腔内X線撮影装置。
  4. 前記グリップは、前記X線撮像素子で得られた画像信号に画像処理を施す画像処理部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯科用口腔内X線撮影装置。
  5. 前記接続部には、噛み合わせクラッチが設けられ、
    前記噛み合わせクラッチを介して、前記腕部と前記他の腕部とのなす角度が自在に調整されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯科用口腔内X線撮影装置。
  6. 保定基板と、X線装置を使った撮影時に、前記保定基板の口腔内に挿入される部分の端部に設けられ、X線撮像素子を有するX線受光部を保持する受光体保持部と、把持部とを有する歯科用口腔内X線撮影装置であって、前記把持部は、前記受光体保持部の背面に取り付けられた軸受部と、前記軸受部で軸受けされるボールと、前記ボールに接続される腕部と、前記腕部と接続されるか前記腕部と接続部や他の腕部を介して接続されるグリップとを有し、前記接続部は、前記腕部と前記他の腕部とのなす角度を自在に変更出来るものであり、前記グリップを把持することにより、前記腕部と前記X線撮像素子の撮像面とのなす角が調整可能な状態で、前記受光体保持部が保持され、前記グリップは、前記X線撮像素子を駆動するための電源を有するものと、
    前記X線撮像素子で得られた画像信号に基づくX線画像を表示する表示部を有するX線画像を観察するための観察装置とを備えることを特徴とする歯科用口腔内X線撮影システム。
  7. 前記グリップは、前記画像信号を無線で、前記観察装置に送信するための第1通信部を有することを特徴とする請求項6に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  8. 前記観察装置は、前記第1通信部と通信する第2通信部を有し、前記第2通信部は、前記観察装置と別体構造であることを特徴とする請求項7に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
  9. 前記観察装置は、前記表示部の上部で移動可能な状態に配置され第1観察フィルタと第2観察フィルタとを有する観察部を有し、立体視のために、前記表示部が、観察者の一方の目で観察するための第1X線画像と、前記観察者の他方の目で観察するための第2X線画像とを組み合わせた状態で表示する場合には、前記観察者の一方の目が前記第1観察フィルタを介して前記第1X線画像が見え、前記観察者の他方の目が前記第2観察フィルタを介して前記第2X線画像が見えるように、前記観察部が第1位置に配置され、前記立体視を行わない場合には、前記観察者の両方の目が前記第1観察フィルタや前記第2観察フィルタを介さないで前記表示部が見えるように、前記観察部が第2位置に配置されることを特徴とする請求項6に記載の歯科用口腔内X線撮影システム。
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