JP5316521B2 - 基板搬送システム、基板処理システムおよび基板搬送ロボット - Google Patents

基板搬送システム、基板処理システムおよび基板搬送ロボット Download PDF

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Description

本発明は、基板搬送システム、基板処理システムおよび基板搬送ロボットに関する。
従来、基板を異なる位置に搬送する基板搬送ロボットを備えた基板搬送システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ベース部材に対して水平面内で回動可能な下部アーム部材と、下部アーム部材に対して水平面内で回動可能な上部アーム部材と、上部アーム部材に対して水平面内で回動可能なハンド部材とを含むロボット(基板搬送ロボット)を備えた基板搬送システムが開示されている。この基板搬送システムのロボットは、基板を収納するカセット装置(第1装置)および基板に処理を施す処理装置(第2装置)に囲まれたロボット設置領域に配置されている。
特開2009−136981号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の基板搬送システムでは、基板搬送システムのロボット設置領域を小さくするために、ロボットとカセット装置との間の距離を単純に小さくすると、ロボットが旋回時にカセット装置に接触してしまうという不都合がある。このため、上記特許文献1に記載の基板搬送システムでは、ロボットとカセット装置との間の距離を単純に小さくすることによってロボット設置領域を小さくすることができないので、基板搬送システムの小型化を図ることが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ロボット設置領域を小さくして小型化を図ることが可能な基板搬送システム、基板処理システムおよび基板搬送ロボットを提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における基板搬送システムは、第1壁部を有する第1装置および第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置に囲まれたロボット設置領域に設置され、基板を支持するハンド部と、ハンド部を移動させるためのアーム部とを含む基板搬送ロボットを備え、アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が第1アーム部の他方端部に接続され、第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、基板搬送ロボットは、アーム部およびハンド部を水平面内で回動させることによって、第2装置側の第2壁部に設けられた開口部を介して第1装置内の第1位置から第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、第1装置の第1壁部から第1装置に侵入して第1位置に位置する基板を第1装置外に取り出す動作を行う際に、ハンド部により基板を支持した状態の基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が開口部を介して第2装置内に突出するように構成されている。
この発明の第1の局面による基板搬送システムでは、上記のように、第2装置側に設けられた開口部を介して第1装置内の第1位置から第2装置内の第2位置に基板を搬送するとともに、ハンド部により基板を支持した状態の基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が開口部を介して第2装置内に突出するように基板搬送ロボットを構成することによって、第2装置内に基板を搬送するための開口部を利用して基板搬送ロボットを旋回させることができるので、基板搬送ロボットの最小旋回領域に重ならないように第2装置を配置する場合に比べて、基板搬送ロボットと第2装置との間の距離を小さくすることができ、その結果、ロボット設置領域を小さくして小型化を図ることができる。また、ロボット設置領域をFFU(ファンフィルタユニット)などによりクリーンな状態に保つ必要がある場合には、本発明によりロボット設置領域を小さくできることにより、FFUの小型化を図ることができるので、本発明がより有効である。
この発明の第2の局面における基板処理システムは、第1壁部を有する第1装置と、第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置と、第1装置および第2装置に囲まれたロボット設置領域に配置され、基板を支持するハンド部と、ハンド部を移動させるためのアーム部とを含む基板搬送ロボットとを備え、アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が第1アーム部の他方端部に接続され、第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、 基板搬送ロボットは、アーム部およびハンド部を水平面内で回動させることによって、第2装置側の第2壁部に設けられた開口部を介して第1装置内の第1位置から第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、第1装置の第1壁部から第1装置に侵入して第1位置に位置する基板を第1装置外に取り出す動作を行う際に、ハンド部により基板を支持した状態の基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が開口部を介して第2装置内に突出するように構成されている。
この発明の第2の局面による基板処理システムでは、上記のように、第2装置側に設けられた開口部を介して第1装置内の第1位置から第2装置内の第2位置に基板を搬送するとともに、ハンド部により基板を支持した状態の基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が開口部を介して第2装置内に突出するように基板搬送ロボットを構成することによって、第2装置内に基板を搬送するための開口部を利用して基板搬送ロボットを旋回させることができるので、基板搬送ロボットの最小旋回領域に重ならないように第2装置を配置する場合に比べて、基板搬送ロボットと第2装置との間の距離を小さくすることができ、その結果、ロボット設置領域を小さくして小型化を図ることができる。また、ロボット設置領域をFFU(ファンフィルタユニット)などによりクリーンな状態に保つ必要がある場合には、本発明によりロボット設置領域を小さくできることにより、FFUの小型化を図ることができるので、本発明がより有効である。また、複数の装置を備える基板処理システムは、大型化し易いので、小型化を図ることが可能な本発明は有効である。
この発明の第3の局面における基板処理ロボットは、第1壁部を有する第1装置および第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置に囲まれたロボット設置領域に設置された基板搬送ロボットであって、基板を支持するハンド部と、
ハンド部を移動させるためのアーム部とを備え、アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が第1アーム部の他方端部に接続され、第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、アーム部およびハンド部を水平面内で回動させることによって、第2装置側の第2壁部に設けられた開口部を介して第1装置内の第1位置から第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、第1装置の第1壁部から第1装置に侵入して第1位置に位置する基板を第1装置外に取り出す動作を行う際に、ハンド部により基板を支持した状態の基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が開口部を介して第2装置内に突出するように構成されている。
本発明の第1実施形態による基板処理システムの全体構成を示した平面図である。 本発明の第1実施形態による基板処理システムの全体構成を示した概略側面図である。 本発明の第1実施形態による基板処理システムの基板搬送ロボットを示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による基板処理システムの基板搬送ロボットの最小旋回領域を説明するための平面図である。 本発明の第1実施形態による基板処理システムにより基板搬送ロボットから遠い基板を搬送する際の動作手順を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による基板処理システムにより基板搬送ロボットから近い基板を搬送する際の動作手順を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による基板処理システムの全体構成を示した概略側面図である。 本発明の第3実施形態による基板処理システムの全体構成を示した平面図である。 本発明の第4実施形態による基板処理システムの全体構成を示した平面図である。 本発明の第1〜第4実施形態による基板処理システムの基板搬送ロボットの変形例を示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による基板処理システム100の構成について説明する。
基板処理システム100は、図1および図2に示すように、基板110を搬送する基板搬送システム10と、処理装置20とを備えている。また、基板処理システム100は、基板搬送システム10により処理装置20に基板110を搬送するとともに、処理装置20により搬送された基板110に対して半導体デバイスの製造プロセスにおける処理を行うように構成されている。
基板搬送システム10は、基板110を収容する基板収納装置11と、基板収納装置11および処理装置20の間で基板110を搬送する基板搬送ロボット12とを備えている。また、基板搬送システム10は、平面的に見て(上方から見て)、基板収納装置11の設置領域と、基板搬送ロボット12が設置される後述のロボット設置領域13とを合わせた大きさの外形形状(図1の破線で示した外形形状)を有している。ロボット設置領域13は、基板収納装置11の後述の前面壁111および処理装置20の背面壁201に囲まれた領域である。また、基板搬送システム10は、図示しないFFU(ファンフィルタユニット)をさらに備え、ロボット設置領域13内の空気をクリーンな状態に維持するように構成されている。なお、基板収納装置11は、本発明の「第1装置」の一例であり、処理装置20は、本発明の「第2装置」の一例である。
基板収納装置11は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格のFOUP(Front Open Unified Pod)に対応している。また、基板収納装置11は、図1および図2に示すように、基板搬送ロボット12および処理装置20が配置される側(X1方向側)に前面壁111を有している。前面壁111は、垂直面内に形成されている。また、基板収納装置11は、平面的に見て異なる位置に配置された4つのカセット11a〜11dを含んでいる。4つのカセット11a〜11dは、Y方向に隣接するように配列されている。また、4つのカセット11a〜11dは、図2に示すように、カセット支持台112上に設置されている。また、4つのカセット11a〜11dは、異なる高さ位置に複数の基板110を載置可能に構成されている。具体的には、4つのカセット11a〜11dは、上下方向に25段の載置位置を有し、最大25枚の基板110を積層して収納することが可能である。なお、前面壁111は、本発明の「第1壁部」の一例であり、4つのカセット11a〜11d内の載置位置は、本発明の「第1位置」の一例である。
基板搬送ロボット12は、図1〜図3に示すように、多関節ロボットである。具体的には、基板搬送ロボット12は、ベース部材121と、支持軸122と、第1アーム部123と、第2アーム部124と、ハンド部125と、基板搬送ロボット12の各部を制御する制御部126とを備えている。なお、第1アーム部123および第2アーム部124は、本発明の「アーム部」の一例である。
支持軸122は、ベース部材121により支持されている。また、支持軸122は、ベース部材121の上面に対して垂直方向に延びるように形成されている。また、支持軸122の上端部には、第1アーム部123の一方端部が接続されている。第1アーム部123は、支持軸122を回動軸として水平面内で回動可能に構成されている。また、第1アーム部123の他方端部には、第2アーム部124の一方端部が接続されている。第2アーム部124は、第1アーム部123に接続された一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成されている。また、第2アーム部124の他方端部には、ハンド部125が接続されている。ハンド部125は、第2アーム部124との接続部を回動中心として水平面内で回動可能に構成されている。また、ハンド部125は、基板110を下方から支持可能に構成されている。また、第1アーム部123および第2アーム部124は、リンク長が互いに略同じ大きさになるように形成されている。すなわち、図1に示すように、第1アーム部123の回動中心C1から第2アーム部124の回動中心C2までの第1アーム部123のリンク長R1と、第2アーム部124の回動中心C2からハンド部125の回動中心C3までの第2アーム部124のリンク長R2とは略等しい。これにより、第1アーム部123および第2アーム部124のリンク長が互いに異なる場合に比べて、基板110を搬送する際の各部の動作制御が複雑になるのが抑制される。
また、基板搬送ロボット12は、支持軸122を上下移動させることによって、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125を一体的に上下移動させることが可能に構成されている。これにより、基板搬送ロボット12は、カセット11a〜11d内の異なる高さ位置に配置された全ての載置位置に対して基板110の搬出入を行うことが可能である。
制御部126は、ハンド部125により基板110を搬送する際の各部の動作が予め教示されている。具体的には、制御部126は、4つのカセット11a〜11dのそれぞれに対する基板110の搬出入動作について、予め各部の動作が教示されている。これにより、基板搬送ロボット12は、後述の動作手順によって基板110の搬送動作を行う。
処理装置20は、図1および図2に示すように、基板搬送ロボット12および基板収納装置11が配置される側(X2方向側)に背面壁201を有している。背面壁201は、垂直面内に形成されている。また、背面壁201は、前面壁111に対向するように前面壁111に対して略平行に配置されている。また、背面壁201には、略矩形形状の開口部202が形成されている。開口部202は、図1に示すように、基板110を挿入可能な水平方向(Y方向)の開口幅Bを有している。また、開口部202は、図2に示すように、基板搬送ロボット12の第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125の高さ方向の移動範囲よりも大きい高さ方向(Z方向)の開口長さH1を有している。具体的には、開口部202は、カセット11a〜11dの25段の載置位置のうち、最も低い載置位置にアクセスする際の基板搬送ロボット12の配置位置に対応する高さ位置から最も高い載置位置にアクセスする際の基板搬送ロボット12の配置位置に対応する高さ位置まで開放されている。なお、背面壁201は、本発明の「第2壁部」の一例である。
ここで、第1実施形態では、基板搬送ロボット12は、基板収納装置11内の基板110を開口部202を介して処理装置20内の載置位置に搬送するとともに、処理装置20内の基板110を基板収納装置11内の所定の載置位置に搬送することが可能に構成されている。また、基板搬送ロボット12は、最小旋回領域の外縁が開口部202を介して処理装置20内に突出する位置に配置されている。すなわち、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rは、第1アーム部123の回動中心C1から処理装置20の背面壁201までの距離よりも大きい。また、基板搬送ロボット12の最小旋回領域は、図4に示すように、ハンド部125により基板110を支持した状態で、かつ、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに重なるように折り畳まれた基準姿勢において、第1アーム部123を水平面内で回動する場合に旋回に必要な領域である。なお、処理装置20内の載置位置は、本発明の「第2位置」の一例である。
また、基板搬送ロボット12は、基準姿勢において、第1アーム部123の回動中心C1から第1アーム部123の最遠端までの第1距離と、第1アーム部123の回動中心C1から第2アーム部124の最遠端までの第2距離と、第1アーム部123の回動中心C1からハンド部125に支持された基板110の最遠端までの第3距離とが互いに略同じ大きさになるように構成されている。また、これらの第1〜第3距離は、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rと同じ大きさであり、かつ、第1アーム部123の回動中心C1から背面壁201までの距離よりも大きい。
また、基板搬送ロボット12は、図4に示すように、第1アーム部123の回動中心C1が開口部202に面する位置に配置されるように構成されている。詳細には、第1アーム部123の回動中心C1は、平面的に見て、処理装置20内の載置位置に載置される基板110の中心から開口部202の略中心に向かって延びる直線L1上に配置されている。また、第1アーム部123の回動中心C1は、基板収納装置11の前面壁111に面する位置に配置されている。より詳細には、第1アーム部123の回動中心C1は、平面的に見て、基板収納装置11の4つのカセット11a〜11dのY方向における略中央部に面する位置に配置されている。また、第1アーム部123の回動中心C1は、処理装置20の背面壁201よりも基板収納装置11の前面壁111に近い位置に配置されている。また、基板搬送ロボット12および基板収納装置11は、カセット11a〜11dの扉部を開閉するための図示しないオープナ(開閉機構)により設定される所定の規制幅を隔てて配置されている。また、基板収納装置11および処理装置20の間の距離D(図1参照)は、ハンド部125の根元端部からハンド部125により支持する基板110の最遠端までの距離と、オープナの規制幅とを合わせた大きさよりも大きくなっている。
次に、第1実施形態による基板搬送システム10が基板搬送する際の動作手順について説明する。
まず、図5を参照して、基板搬送ロボット12から遠いカセット11aの基板110を処理装置20内の載置位置に搬送する動作について説明する。基板搬送ロボット12は、図5の右下に図示するように、カセット11aの基板110の下方にハンド部125を移動して基板110を支持する。そして、基板搬送ロボット12は、ハンド部125を処理装置20側(X1方向側)に直線移動させることによって基板110をカセット11aから引き出して待機姿勢をとる。その後、基板搬送ロボット12は、ハンド部125だけを回動させることによって基板110の中心110aが仮想線L2上に配置された第1中間姿勢をとる。仮想線L2は、平面的に見て、処理装置20の背面壁201に略平行な方向(Y方向)に延びる直線であり、前面壁111および背面壁201から略同じ距離に配置されている。また、基板搬送ロボット12は、第1中間姿勢においては、処理装置20側に突出されていない。
基板搬送ロボット12は、第1中間姿勢から、基板110の中心110aが仮想線L2上に沿って移動されるように基板110を搬送することによって、第1アーム部123および第2アーム部124が互いに折り畳まれた第2中間姿勢をとる。この際、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123および第2アーム部124を互いに折り畳みながら、第1アーム部123および第2アーム部124の端部を開口部202を介して処理装置20内に突出させる。
その後、基板搬送ロボット12は、第2中間姿勢から、ハンド部125を回動させることによって、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに折り畳まれた基準姿勢をとる。この際、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125は、長手方向が背面壁201に直交する方向(X方向)に沿って配置される。また、第1アーム部123および第2アーム部124の端部とハンド部125に支持された基板110の一部とは、開口部202を介して処理装置20内に突出されている。
そして、基板搬送ロボット12は、基準姿勢から、第1アーム部123および第2アーム部124を互いに折り畳まれた状態で回動させることによって、第1アーム部123および第2アーム部124を第1アーム部123の回動中心C1からY1方向側に延びるように配置した第3中間姿勢をとる。つまり、第1アーム部123および第2アーム部124は、第1アーム部123の回動中心C1から処理装置20内の載置位置に向かう方向(X方向)に対して直交する方向(Y方向)の一方側(Y1方向側)に配置される。また、第3中間姿勢において、ハンド部125により支持された基板110の一部は、開口部202内に侵入されている。その後、基板搬送ロボット12は、第3中間姿勢から、ハンド部125を処理装置20の載置位置の方向(X1方向)に向かって直線移動させることによって基板110を処理装置20の載置位置に搬送する。
上記のような動作により、基板搬送ロボット12を基板収納装置11および処理装置20に接触させることなく、基板110をカセット11aから処理装置20内の載置位置まで搬送することが可能である。また、処理装置20の載置位置からカセット11aに基板110を搬送する場合には、上記動作手順とは逆の手順により、基板搬送ロボット12を基板収納装置11および処理装置20に接触させることなく搬送可能である。また、Y方向において基板収納装置11の中心に対してカセット11aとは反対側に配置されたカセット11dの基板110を処理装置20の載置位置に搬送する場合には、上記カセット11aの場合と同様の動作手順で搬送可能である。なお、第1実施形態では、基板搬送ロボット12は、カセット11aおよび11dのいずれの場合でも、第3中間姿勢において、第1アーム部123および第2アーム部124を第1アーム部123の回動中心C1からY1方向側に延びるように配置する。
次に、図6を参照して、基板搬送ロボット12から近いカセット11bの基板110を処理装置20内の載置位置に搬送する動作について説明する。基板搬送ロボット12は、図6の右下に図示するように、カセット11aの基板110の下方にハンド部125を移動して基板110を支持する。そして、基板搬送ロボット12は、ハンド部125を処理装置20側(X1方向側)に直線移動させることによって基板110をカセット11bから引き出して待機姿勢をとる。この状態で、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123および第2アーム部124の端部が開口部202を介して処理装置20側に突出している。その後、基板搬送ロボット12は、ハンド部125だけを回動させることによって搬送する基板110の中心110aが仮想線L2上に配置された第1中間姿勢をとる。
基板搬送ロボット12は、第1中間姿勢から、基板110の中心110aが仮想線L2上に沿って移動されるように基板110を搬送することによって、第1アーム部123および第2アーム部124が互いに折り畳まれた第2中間姿勢をとる。この際、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123および第2アーム部124を互いに折り畳みながら、第1アーム部123および第2アーム部124の端部を開口部202を介して処理装置20内に突出させる。すなわち、基板搬送ロボット12は、待機姿勢から第1中間姿勢を経て第2中間姿勢に至るまで、第1アーム部123および第2アーム部124の端部を処理装置20内に突出させている。
その後、基板搬送ロボット12は、第2中間姿勢から、ハンド部125を回動させることによって、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに折り畳まれた基準姿勢をとる。この際、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125は、長手方向が背面壁201に直交する方向(X方向)に沿って配置される。また、第1アーム部123および第2アーム部124の端部とハンド部125に支持された基板110の一部とは、開口部202を介して処理装置20内に突出されている。
そして、基板搬送ロボット12は、上記カセット11aの場合と同様に、第1アーム部123および第2アーム部124を第1アーム部123の回動中心C1からY1方向側に延びるように配置した第3中間姿勢をとる。その後、基板搬送ロボット12は、第3中間姿勢から、ハンド部125を処理装置20の載置位置の方向(X1方向)に向かって直線移動させることによって基板110を処理装置20の載置位置に搬送する。
上記のような動作により、基板搬送ロボット12を基板収納装置11および処理装置20に接触させることなく、基板110をカセット11bから処理装置20内の載置位置まで搬送することが可能である。また、処理装置20の載置位置からカセット11bに基板110を搬送する場合には、上記動作手順とは逆の手順により、基板搬送ロボット12を基板収納装置11および処理装置20に接触させることなく搬送可能である。また、Y方向において基板収納装置11の中心に対してカセット11bとは反対側に配置されたカセット11cの基板110を処理装置20の載置位置に搬送する場合には、上記カセット11bの場合と同様の動作手順で搬送可能である。なお、第1実施形態では、基板搬送ロボット12は、カセット11bおよび11cのいずれの場合でも、第3中間姿勢において、第1アーム部123および第2アーム部124を第1アーム部123の回動中心C1からY1方向側に延びるように配置する。すなわち、基板搬送ロボット12は、カセット11a〜11dのいずれの場合でも、第3中間姿勢において、第1アーム部123および第2アーム部124を第1アーム部123の回動中心C1から見て同じ方向側(Y1方向側)に配置する。
第1実施形態では、上記のように、処理装置20側に設けられた開口部202を介して基板収納装置11内の載置位置から処理装置20内の載置位置に基板110を搬送するとともに、ハンド部125により基板110を支持した状態の基板搬送ロボット12の最小旋回領域の外縁が開口部202を介して処理装置20内に突出するように基板搬送ロボット12を構成する。これによって、処理装置20内に基板110を搬送するための開口部202を利用して基板搬送ロボット12を旋回させることができるので、基板搬送ロボット12の最小旋回領域に重ならないように処理装置20を配置する場合に比べて、基板搬送ロボット12と処理装置20との間の距離を小さくすることができ、その結果、ロボット設置領域13を小さくして小型化を図ることができる。また、ロボット設置領域13をFFU(ファンフィルタユニット)によりクリーンな状態に保つ必要がある第1実施形態の場合には、本発明によりロボット設置領域13を小さくできることにより、FFUの小型化を図ることができるので、本発明がより有効である。また、複数の装置を備える第1実施形態の基板処理システム100は、大型化し易いので、小型化を図ることが可能な本発明は有効である。
また、第1実施形態では、上記のように、平面的に見て、第1アーム部123の回動中心C1が開口部202に面する位置に位置するとともに、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rが第1アーム部123の回動中心C1から処理装置20までの距離よりも大きくなるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、基板搬送ロボット12の最小旋回領域の外縁を開口部202を介して容易に処理装置20内に突出させることができるので、容易に、ロボット設置領域13を小さくして小型化を図ることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、平面的に見て、第1アーム部123の回動中心C1が背面壁201よりも前面壁111に近い位置に位置するとともに、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rが第1アーム部123の回動中心C1から背面壁201までの距離よりも大きくなるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、基板搬送ロボット12と背面壁201との距離を小さくしながら、基板搬送ロボット12と前面壁111との距離も小さくすることができるので、ロボット設置領域13をより小さくすることができ、その結果、より小型化を図ることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ハンド部125により基板110を支持した状態で、かつ、平面的に見て、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに重なるように折り畳まれた基準姿勢において、第1アーム部123の一方端部を回動中心C1として第1アーム部123を水平面内で回動する場合に最小旋回領域内で旋回するように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、基板搬送ロボット12に2つのアーム部(第1アーム部123および第2アーム部124)とハンド部125とを設けた場合でも、最小旋回領域が大きくなるのを抑制することができるので、ロボット設置領域13が大きくなるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基準姿勢において、第1アーム部123の回動中心C1から第1アーム部123の最遠端までの第1距離と、第1アーム部123の回動中心C1から第2アーム部124の最遠端までの第2距離と、第1アーム部123の回動中心C1からハンド部125に支持された基板110の最遠端までの第3距離とを互いに略同じ大きさになるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、基板搬送ロボット12の最小旋回領域が大きくなるのを抑制しながら、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125を伸ばした状態の最大長さを大きくすることができるので、ロボット設置領域13が大きくなるのを抑制しながら、より広範囲に基板110を搬送することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、基板収納装置11の載置位置から処理装置20の載置位置に基板110を搬送する際に、第1アーム部123および第2アーム部124を互いに折り畳みながら、アーム部(第1アーム部123および第2アーム部124)を開口部202を介して処理装置20内に突出させるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、折り畳む際にアーム部が処理装置側の領域に重なる場合にも、基板搬送ロボット12のアーム部を処理装置20に接触させることなく、容易に第1アーム部123および第2アーム部124を折り畳むことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、平面的に見て、搬送する基板110の中心が処理装置20の背面壁201に略平行な仮想線L2に沿って移動するように第1アーム部123および第2アーム部124を互いに折り畳みながら、アーム部(第1アーム部123および第2アーム部124)を開口部202を介して処理装置20内に突出させるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、処理装置20から一定距離を隔てた状態で基板110を移動することができるので、基板110を処理装置20に接触させることなく、容易に第1アーム部123および第2アーム部124を折り畳むことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ハンド部125を第2アーム部124に対して回動させることにより基板110の中心が仮想線L2上に配置された第1中間姿勢と、第1中間姿勢から基板110の中心が仮想線L2上に沿って移動されるとともに第1アーム部123および第2アーム部124が互いに折り畳まれた第2中間姿勢とを経て、処理装置20の載置位置に基板110を搬送するように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、ハンド部125のみを回動させて基板110の中心を容易に仮想線L2上に配置させることができるとともに、基板110の中心を仮想線L2上に沿って移動させて容易に第1アーム部123および第2アーム部124を折り畳むことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、仮想線L2を、前面壁111および背面壁201から略同じ距離に配置する。このように構成すれば、前面壁111および背面壁201の両方から一定距離を隔てた状態で基板110を移動することができるので、基板110を前面壁111および背面壁201に接触させることなく、容易に第1アーム部123および第2アーム部124を折り畳むことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、処理装置20の載置位置にいずれのカセット11a〜11dの基板110を搬送する場合でも、基板110の一部が開口部202内に侵入した状態において、第1アーム部123および第2アーム部124を、互いに折り畳まれた状態で、かつ、第1アーム部123の回動中心C1から処理装置20の載置位置に向かう方向(X方向)に対して略直交する方向の一方側(Y1方向側)に延びるように配置した第3中間姿勢をとる。このように構成すれば、いずれの基板110を搬送する場合でも、第1アーム部123および第2アーム部124を同じ方向側に配置することができるので、たとえば、第1アーム部123および第2アーム部124を歯車を用いて回動させる場合に、バックラッシュによる基板搬送精度のばらつきを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、開口部202を、基板収納装置11のカセット11a〜11dの最も低い位置に載置された基板110にアクセスする際のハンド部125およびアーム部(第1アーム部123および第2アーム部124)の配置位置に対応する高さ位置から基板収納装置11のカセット11a〜11dの最も高い位置に載置された基板110にアクセスする際のハンド部125およびアーム部の配置位置に対応する高さ位置まで開放する。このように構成すれば、基板搬送ロボット12により、カセット11a〜11dのいずれの高さに載置された基板110を搬送する場合でも、開口部202を利用して容易に基板搬送ロボット12を旋回させることができるので、カセット11a〜11d内に基板110を積層して収納する場合でも、基板処理システム100の小型化を図りながら、基板搬送ロボット12を処理装置20に接触させることなく容易に基板110を搬送することができる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、上記第1実施形態の開口部202の開口長さH1よりも小さい高さ方向(Z方向)の開口長さH2を有する開口部202aを設ける場合について説明する。なお、第2実施形態では、上記第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態の基板処理システム200では、処理装置220の開口部202aは、図7に示すように、基板搬送ロボット12の第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125の高さ方向の移動範囲よりも小さい開口長さH2を有している。具体的には、開口部202aは、基板搬送ロボット12から近いカセット11b、11cの25段の載置位置のうち、最も低い載置位置にアクセスする際の基板搬送ロボット12の配置位置に対応する高さ範囲が開放されている。なお、処理装置220は、本発明の「第2装置」の一例である。
また、第2実施形態では、基板搬送ロボット12は、基板収納装置11の4つのカセット11a〜11dのうち、基板搬送ロボット12から遠いカセット11aおよび11dに対して、25段全ての載置位置に基板110を搬出入することが可能に構成されている。一方、基板搬送ロボット12は、基板収納装置11の4つのカセット11a〜11dのうち、基板搬送ロボット12に近いカセット11bおよび11cに対して、25段全ての載置位置のうち最も低い載置位置にのみ基板110を搬出入することが可能である。なお、カセット11bおよび11c内の載置位置は、本発明の「第1位置」の一例であり、カセット11aおよび11d内の載置位置は、本発明の「第3位置」の一例である。
次に、第2実施形態による基板搬送システム10が基板搬送する際の動作手順について説明する。
まず、図5を参照して、基板搬送ロボット12から遠いカセット11aの基板110を処理装置220内の載置位置に搬送する動作について説明する。基板搬送ロボット12は、上記第1実施形態と同様に、カセット11aの基板110の下方にハンド部125を移動して基板110を支持する。そして、基板搬送ロボット12は、ハンド部125を処理装置220側(X1方向側)に直線移動させることによって基板110をカセット11aから引き出して待機姿勢をとる。この際、基板搬送ロボット12は、処理装置220側に突出されていない。
ここで、第2実施形態では、基板搬送ロボット12は、待機姿勢の状態で、支持軸122を上下移動させることによって、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125を開口部202aに対応する高さ位置まで移動する。これにより、基板搬送ロボット12は、それ以降の動作において、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125を開口部202aを介して処理装置220内に突出させることが可能である。また、待機姿勢以降の動作については、上記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
また、第2実施形態の基板搬送ロボット12により、基板搬送ロボット12から近いカセット11bおよび11cの最下段に載置された基板110を処理装置220内の載置位置に搬送する動作についても、上記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。なお、第2実施形態の基板搬送ロボット12では、基板搬送ロボット12が処理装置220に接触してしまうため、基板搬送ロボット12から近いカセット11bおよび11cの最下段以外の載置位置の基板110を搬送することはできない。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、開口部202aを、基板搬送ロボット12に近いカセット11b、11cに載置される基板110の高さ範囲に対応する高さ範囲で開放し、基板搬送ロボット12から遠いカセット11a、11dの載置位置にアクセスする際には、カセット11a、11dから基板110を引き出した後、ハンド部125およびアーム部(第1アーム部123および第2アーム部124)を高さ方向に移動してアーム部を開口部202aを介して処理装置220内に突出させるように基板搬送ロボット12を構成する。このように構成すれば、開口部202aの大きさが過度に大きくなるのを抑制しながら、ロボット設置領域13を小さくして小型化を図ることができる。また、開口部202aの大きさが過度に大きくなるのを抑制することによって、内部の空気がクリーンな状態に保たれるロボット設置領域13に開口部202aを介して異物が侵入するのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、基板収納装置11および処理装置20に囲まれた領域がロボット設置領域13である上記第1実施形態とは異なり、2つの処理装置20および320に囲まれた領域がロボット設置領域313である構成について説明する。なお、第3実施形態では、上記第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第3実施形態の基板処理システム300では、図8に示すように、2つの処理装置20および320が互いにX方向に対向するように配置されている。また、処理装置320は、上記第1実施形態の処理装置20と同様の構成を有し、2つの処理装置20および320の間の中心線に対して対称に配置されている。具体的には、処理装置320は、処理装置20の背面壁201および開口部202のそれぞれに対応する前面壁301および開口部302を有している。なお、処理装置320は、本発明の「第1装置」の一例であり、前面壁301は、本発明の「第1壁部」の一例である。
また、第3実施形態におけるロボット設置領域313は、処理装置20の背面壁201および処理装置320の前面壁301に囲まれた領域である。また、ロボット設置領域313には、基板搬送ロボット12が設置されている。また、基板搬送ロボット12は、2つの処理装置20および320の間で基板110を搬送することが可能に構成されている。また、基板搬送ロボット12は、最小旋回領域の外縁が処理装置20の開口部202を介して処理装置20内に突出する位置に配置されている。また、基板搬送ロボット12は、最小旋回領域の外縁が処理装置320の開口部302を介して処理装置320内に突出する位置に配置されている。すなわち、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rは、第1アーム部123の回動中心C1から処理装置20の背面壁201までの距離よりも大きく、かつ、第1アーム部123の回動中心C1から処理装置320の前面壁301までの距離よりも大きい。また、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに重なるように折り畳まれた基準姿勢において、360度旋回可能に構成されている。
また、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123の回動中心C1が開口部202および302の両方に面する位置に配置されるように構成されている。詳細には、第1アーム部123の回動中心C1は、平面的に見て、処理装置20内の載置位置に載置される基板110の中心から開口部202の略中心に向かって延びる直線L1上に配置されている。また、第3実施形態では、2つの処理装置20および320と基板搬送ロボット12とは、直線L1が処理装置320内の載置位置の基板110の中心と処理装置320の開口部302の略中心とを通るように配置されている。また、第1アーム部123の回動中心C1は、2つの処理装置20および320から略同じ距離を隔てて配置されている。なお、処理装置320内の載置位置は、本発明の「第1位置」の一例である。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、上記のように、互いに対向して配置された2つの処理装置20および320に囲まれたロボット設置領域313に基板搬送ロボット12を設置する構成において、基板搬送ロボット12の最小旋回領域の外縁が開口部202および302のそれぞれを介して処理装置20および320内に突出するように構成する。これによって、基板搬送ロボット12と一方の処理装置20との間の距離とともに、基板搬送ロボット12と他方の処理装置320との間の距離も小さくすることができるので、2つの処理装置20および320に囲まれたロボット設置領域313に基板搬送ロボット12を設置する場合でも、ロボット設置領域313を小さくして基板処理システム300の小型化を図ることができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、図9を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、第1アーム部123の回動中心C1から互いに略直交する方向に2つの載置位置を有する処理装置420を設ける構成について説明する。なお、第4実施形態では、上記第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第4実施形態の基板処理システム400では、図9に示すように、処理装置420は、略L字形状の壁部401を有している。壁部401は、基板収納装置11の前面壁111に対して略平行に配置された背面壁401aと、前面壁111に対して略垂直に配置された側面壁401bとにより構成されている。また、背面壁401aには、略矩形形状の開口部402が形成されている。また、側面壁401bには、略矩形形状の開口部403が形成されている。なお、処理装置420は、本発明の「第2装置」の一例であり、背面壁401aは、本発明の「第2壁部」の一例である。
また、第4実施形態におけるロボット設置領域413は、基板収納装置11の前面壁111および処理装置420の略L字形状の壁部401に囲まれた領域である。また、ロボット設置領域413には、基板搬送ロボット12が設置されている。また、基板搬送ロボット12は、基板収納装置11および処理装置420の2つの載置位置の間で基板110を搬送することが可能に構成されている。また、基板搬送ロボット12は、最小旋回領域の外縁が背面壁401aの開口部402および側面壁401bの開口部403を介して処理装置420内に突出する位置に配置されている。すなわち、基板搬送ロボット12の最小旋回半径Rは、第1アーム部123の回動中心C1から背面壁401aまでの距離よりも大きく、かつ、第1アーム部123の回動中心C1から側面壁401bまでの距離よりも大きい。なお、処理装置420の2つの載置位置は、本発明の「第2位置」の一例である。
また、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123の回動中心C1が開口部402および403の両方に面する位置に配置されるように構成されている。詳細には、第1アーム部123の回動中心C1は、平面的に見て、処理装置420内の一方の載置位置に載置される基板110の中心から背面壁401aの開口部402の略中心に向かって延びる直線L3上に配置されている。また、第1アーム部123の回動中心C1は、平面的に見て、処理装置420内の他方の載置位置に載置される基板110の中心から側面壁401bの開口部403の略中心に向かって延びる直線L4上に配置されている。また、直線L3および直線L4は互いに略直交する。また、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123の回動中心C1から基板収納装置11の前面壁111までの距離が最小旋回半径Rよりも大きくなるように配置されている。また、基板搬送ロボット12は、第1アーム部123、第2アーム部124およびハンド部125が互いに重なるように折り畳まれた基準姿勢において、360度旋回可能に構成されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第4実施形態では、上記のように、第1アーム部123の回動中心C1から互いに略直交する方向に2つの載置位置を有する処理装置420を設ける構成において、基板搬送ロボット12の最小旋回領域の外縁が背面壁401aの開口部402および側面壁401bの開口部403を介して処理装置420内に突出するように構成する。これによって、基板搬送ロボット12と背面壁401aとの間の距離、および、基板搬送ロボット12と側面壁401bとの間の距離の両方を小さくすることができるので、基板収納装置11の前面壁111と背面壁401aと背面壁401aに略直交する側面壁401bとに囲まれたロボット設置領域413を略直交する2方向(X方向およびY方向)において小さくすることができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、本発明の基板搬送ロボットの一例として、2つのアーム部(第1アーム部および第2アーム部)を備えた基板搬送ロボットを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アーム部を1つのみ備えた基板搬送ロボットであってもよいし、3つ以上のアーム部を備えた基板搬送ロボットであってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の基板搬送ロボットの一例として、1つのハンド部を備えた基板搬送ロボットを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図10に示すように、2つのハンド部を備えた基板搬送ロボット512であってもよいし、3つ以上のハンド部を備えた基板搬送ロボットであってもよい。
また、上記第1実施形態では、本発明の仮想線を第1壁部および第2壁部から略同じ距離に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板搬送ロボットを第1中間姿勢から第2中間姿勢に移行させる際に基板搬送ロボットが第1壁部および第2壁部に干渉しなければ、仮想線を第1壁部および第2壁部のいずれか一方に近い位置に配置してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、ロボット設置領域を互いに略平行に配置された前面壁(第1壁部)および背面壁(第2壁部)に囲まれた領域とする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、互いに交差するように配置された第1壁部および第2壁部に囲まれた領域をロボット設置領域としてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の第2装置の一例として、半導体デバイスの製造プロセスにおける処理装置を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、次工程に基板を受け渡すための基板仮り置き装置など、半導体デバイスの製造プロセスにおける処理装置以外の第2装置であってもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1アーム部の回動中心を処理装置(第2装置)の載置位置に載置される基板の中心から開口部の略中心に向かって延びる直線上に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1アーム部の回動中心は、開口部に面する位置に配置されていれば、第2装置に載置される基板の中心から開口部の略中心に向かって延びる直線上からずれた位置に配置されていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1アーム部の回動中心から、第1アーム部の最遠端までの第1距離、第2アーム部の最遠端までの第2距離、および、ハンド部に支持された基板の最遠端までの第3距離が互いに略同じ大きさであり、これらの第1〜第3距離が第1アーム部の回動中心から背面壁(第2壁部)までの距離よりも大きい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1〜第3距離の少なくともいずれか1つの距離が第1アーム部の回動中心から第2壁部までの距離よりも大きければよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の開口部を第2装置としての処理装置の背面壁(第2壁部)に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、第1壁部と開口部を有する第2壁部との両方を第1装置に設けてもよいし、第1装置および第2装置とは別個に第2壁部を設けて、この第2壁部に開口部を設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、いずれのカセットから基板を搬送する場合でも、第3中間姿勢において、第1アーム部および第2アーム部を、第1アーム部の回動中心から一方側(Y1方向側)に配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、基板の搬送時間をより短縮するために、第3中間姿勢において、第1アーム部および第2アーム部の配置の方向をカセットの位置毎に適宜変更してもよい。
また、上記第2実施形態では、基板搬送ロボットから近いカセット11b、11cには最も低い位置にのみ基板を収納し、開口部の開口長さH2を、基板搬送ロボットから近いカセット11b、11cの最も低い載置位置にアクセスする際の基板搬送ロボットの配置位置に対応する高さにする例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、開口部が、基板搬送ロボットから近いカセット11b、11cに収納された基板にアクセスする際の基板搬送ロボットの配置位置に対応する高さを有していれば、基板搬送ロボットから近いカセット11b、11cに複数の基板を積層して収納してもよい。
10 基板搬送システム
11 基板収納装置(第1装置)
12 基板搬送ロボット
13、313、413 ロボット設置領域
20、220、420 処理装置(第2装置)
100、200、300、400 基板処理システム
110 基板
111、301 前面壁(第1壁部)
123 第1アーム部(アーム部)
124 第2アーム部(アーム部)
125 ハンド部
201、401a 背面壁(第2壁部)
202、202a、402、403 開口部
320 処理装置(第1装置)
C1 回動中心
L2 仮想線

Claims (15)

  1. 第1壁部を有する第1装置および前記第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置に囲まれたロボット設置領域に設置され、基板を支持するハンド部と、前記ハンド部を移動させるためのアーム部とを含む基板搬送ロボットを備え、
    前記アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が前記第1アーム部の他方端部に接続され、前記第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、
    前記基板搬送ロボットは、前記アーム部および前記ハンド部を水平面内で回動させることによって、前記第2装置側の前記第2壁部に設けられた開口部を介して前記第1装置内の第1位置から前記第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、前記第1装置の前記第1壁部から前記第1装置に侵入して前記第1位置に位置する基板を前記第1装置外に取り出す動作を行う際に、前記ハンド部により基板を支持した状態の前記基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が前記開口部を介して前記第2装置内に突出するように構成されている、基板搬送システム。
  2. 前記基板搬送ロボットは、平面的に見て、前記第1アーム部の回動中心が前記開口部に面する位置に位置するとともに、前記基板搬送ロボットの最小旋回半径が前記第1アーム部の回動中心から前記第2装置までの距離よりも大きくなるように構成されている、請求項1に記載の基板搬送システム。
  3. 前記ロボット設置領域は、前記第1装置側に設けられた前記第1壁部と前記第1壁部に対して略平行に配置された前記第2装置側に設けられた前記第2壁部とに囲まれた領域であり、
    前記基板搬送ロボットは、平面的に見て、前記第1アーム部の回動中心が前記第2壁部よりも前記第1壁部に近い位置に位置するとともに、前記基板搬送ロボットの最小旋回半径が前記第1アーム部の回動中心から前記第2壁部までの距離よりも大きくなるように構成されている、請求項2に記載の基板搬送システム。
  4. 前記ハンド部は、前記第2アーム部の他方端部に接続され、前記第2アーム部に対して水平面内で回動可能に構成され、
    前記基板搬送ロボットは、前記ハンド部により基板を支持した状態で、かつ、平面的に見て、前記第1アーム部、前記第2アーム部および前記ハンド部が互いに重なるように折り畳まれた基準姿勢において、前記第1アーム部の一方端部を回動中心として前記第1アーム部を水平面内で回動する場合に前記最小旋回領域内で旋回するとともに、前記基準姿勢において、平面的に見て、前記第1アーム部の回動中心から、前記第1アーム部の最遠端までの第1距離、前記第2アーム部の最遠端までの第2距離、および、前記ハンド部により支持された基板の最遠端までの第3距離の少なくともいずれかの距離が前記第1アーム部の回動中心から前記第2装置までの距離よりも大きくなるように構成されている、請求項2または3に記載の基板搬送システム。
  5. 前記基板搬送ロボットは、前記第1距離、前記第2距離および前記第3距離が互いに略同じ大きさであるとともに、前記第1距離、前記第2距離および前記第3距離が前記第1アーム部の回動中心から前記第2装置までの距離よりも大きくなるように構成されている、請求項4に記載の基板搬送システム。
  6. 前記基板搬送ロボットは、前記第1装置の第1位置から前記第2装置の第2位置に基板を搬送する際に、前記第1アーム部および前記第2アーム部を互いに折り畳みながら、前記アーム部を前記開口部を介して前記第2装置内に突出させるように構成されている、請求項4または5に記載の基板搬送システム。
  7. 前記基板搬送ロボットは、平面的に見て、搬送する基板の中心が前記第2装置に略平行な仮想線に沿って移動するように前記第1アーム部および前記第2アーム部を互いに折り畳みながら、前記アーム部を前記開口部を介して前記第2装置内に突出させるように構成されている、請求項6に記載の基板搬送システム。
  8. 前記基板搬送ロボットは、前記第1装置の第1位置から、前記ハンド部を前記第2アーム部に対して回動させることにより基板の中心が前記仮想線上に配置された第1中間姿勢と、前記第1中間姿勢から基板の中心が前記仮想線上に沿って移動されるとともに前記第1アーム部および前記第2アーム部が互いに折り畳まれた第2中間姿勢とを経て、前記第2装置の第2位置に基板を搬送するように構成されている、請求項7に記載の基板搬送システム。
  9. 前記ロボット設置領域は、前記第1装置側に設けられた前記第1壁部と前記第1壁部に対して略平行に配置された前記第2装置側に設けられた前記第2壁部とに囲まれた領域であり、
    前記仮想線は、前記第1壁部および前記第2壁部から略同じ距離に位置する、請求項7または8に記載の基板搬送システム。
  10. 前記第1装置は、平面的に見て異なる位置に複数の基板を載置可能であり、
    前記基板搬送ロボットは、前記第2装置の第2位置に前記第1装置のいずれの基板を搬送する場合でも、基板の一部が前記開口部内に侵入した状態において、前記第1アーム部および前記第2アーム部が、互いに折り畳まれた状態で、かつ、前記第1アーム部の回動中心から前記第2装置の第2位置に向かう方向に対して略直交する方向の一方側に延びるように配置されている、請求項4〜9のいずれか1項に記載の基板搬送システム。
  11. 前記基板搬送ロボットは、前記ハンド部および前記アーム部を高さ方向に移動可能に構成され、
    前記第1装置には、異なる高さ位置に複数の基板が載置されており、
    前記開口部は、前記第1装置の最も低い位置に載置された基板を支持する際の前記ハンド部および前記アーム部の配置位置に対応する高さ位置から前記第1装置の最も高い位置に載置された基板を支持する際の前記ハンド部および前記アーム部の配置位置に対応する高さ位置まで開放されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の基板搬送システム。
  12. 前記第1装置は、前記第1位置に加えて、平面的に見て前記第1位置よりも前記基板搬送ロボットから遠い第3位置にも基板を載置可能であり、
    前記第3位置には、所定の高さ範囲に複数の基板が載置され、
    前記第1位置には、前記第3位置よりも小さい高さ範囲に基板が載置され、
    前記開口部は、前記第1位置に載置される基板の高さ範囲に対応する高さ範囲で開放されており、
    前記基板搬送ロボットは、前記ハンド部および前記アーム部を高さ方向に移動可能であるとともに、前記第3位置の基板を搬送する際には、前記第1装置から基板を引き出した後、前記ハンド部および前記アーム部を高さ方向に移動して前記アーム部を前記開口部を介して前記第2装置内に突出させるように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の基板搬送システム。
  13. 第1壁部を有する第1装置と、
    前記第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置と、
    前記第1装置および前記第2装置に囲まれたロボット設置領域に配置され、基板を支持するハンド部と、前記ハンド部を移動させるためのアーム部とを含む基板搬送ロボットとを備え、
    前記アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が前記第1アーム部の他方端部に接続され、前記第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、
    前記基板搬送ロボットは、前記アーム部および前記ハンド部を水平面内で回動させることによって、前記第2装置側の前記第2壁部に設けられた開口部を介して前記第1装置内の第1位置から前記第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、前記第1装置の前記第1壁部から前記第1装置に侵入して前記第1位置に位置する基板を前記第1装置外に取り出す動作を行う際に、前記ハンド部により基板を支持した状態の前記基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が前記開口部を介して前記第2装置内に突出するように構成されている、基板処理システム。
  14. 前記基板搬送ロボットは、前記ハンド部および前記アーム部を高さ方向に移動可能に構成され、
    前記第1装置には、異なる高さ位置に複数の基板が載置されており、
    前記開口部は、前記第1装置の最も低い位置に載置された基板を支持する際の前記ハンド部および前記アーム部の配置位置に対応する高さ位置から前記第1装置の最も高い位置に載置された基板を支持する際の前記ハンド部および前記アーム部の配置位置に対応する高さ位置まで開放されている、請求項13に記載の基板処理システム。
  15. 第1壁部を有する第1装置および前記第1壁部に対向配置された第2壁部を有する第2装置に囲まれたロボット設置領域に設置された基板搬送ロボットであって、
    基板を支持するハンド部と、
    前記ハンド部を移動させるためのアーム部とを備え、
    前記アーム部は、一方端部を回動中心として水平面内で回動可能に構成された第1アーム部と、一方端部が前記第1アーム部の他方端部に接続され、前記第1アーム部に対して水平面内で回動可能に構成された第2アーム部とを有するように構成されており、
    前記アーム部および前記ハンド部を水平面内で回動させることによって、前記第2装置側の前記第2壁部に設けられた開口部を介して前記第1装置内の第1位置から前記第2装置内の第2位置に基板を搬送する動作において、前記第1装置の前記第1壁部から前記第1装置に侵入して前記第1位置に位置する基板を前記第1装置外に取り出す動作を行う際に、前記ハンド部により基板を支持した状態の前記基板搬送ロボットの最小旋回領域の外縁が前記開口部を介して前記第2装置内に突出するように構成されている、基板搬送ロボット。
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