JP5316044B2 - ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス基板の製造方法、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法に関する。
磁気、光、光磁気等の性質を利用した記録層を有する情報記録媒体のなかで、代表的なものとして磁気ディスクがある。磁気ディスク用基板として、従来アルミニウム基板が広く用いられていた。しかし、近年、記録密度向上のための磁気ヘッド浮上量の低減の要請に伴い、アルミニウム基板よりも表面の平滑性に優れ、しかも表面欠陥が少ないことから磁気ヘッド浮上量の低減を図ることができるガラス基板を磁気ディスク用基板として用いる割合が増えてきている。
このような磁気ディスク等の情報記録媒体用ガラス基板は、ブランク材と呼ばれるガラス基板に研磨加工等を施すことによって製造される。このガラス基板は、プレス成型によって製造する方法や、フロート法等によって作製された板ガラスを切断して製造する方法等が知られている。これらの方法うち、溶融ガラスを直接プレス成型することによってガラス基板を製造する方法は、特に高い生産性が期待できることから注目されている。
プレス成型によってガラス基板を製造する方法においては、溶融ガラスをプレス型に供給する必要がある。プレス成型によりガラス基板を成型する工程の例を図7〜図10に模式的に示す。図7は、1個の上型と8個の下型で構成されるプレス成型機の説明図(下型側)である。8個の下型24がセットされた回転テーブル20は、矢印のように回転する。各下型24は位置Aにおいて、溶融ガラスの塊(溶融ガラス塊ともいう)が供給され、位置Bにおいてプレス成型され(位置Bの上には1個の上型がある。)、位置Eにおいて成型したガラス基板が取り出される。
図8は、位置Aにいて溶融ガラス塊を下型に供給している状態を示している。ノズル2から溶融ガラスを流出して下型24に溶融ガラス塊28供給する。図9は、溶融ガラス塊28が所定量に達した後、一対のブレード23で切断する様子を示している。一対ブレード23を交差させることによって溶融ガラスを切断し、溶融ガラス塊28を分離する。図10は、切断された溶融ガラス塊28を上型25の成型面27でプレスする様子を示している。溶融ガラス塊28が供給された下型24は、上型25と対向する位置Bまで水平移動し、下型24の成型面26と上型25の成型面27とで溶融ガラス塊28を加圧する。溶融ガラス塊28は、成型面26及び成型面27との接触面から放熱することによって、冷却・固化し、ガラス基板29となり、下型を位置Eまで移動させた後取り出される。
このように成型されたガラス基板は、所定の厚みと平坦度の高い表面を得るために研磨が行われる。この表面の研磨量を少なくすることが、ガラス基板の生産性を向上させるために重要である(特許文献1参照。)。
特開平10−167732号公報
しかしながら、特許文献1の方法を用いても、プレス成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度が悪く、その後の研磨工程での削り代を少なくすることができなかった。供給された下型上の溶融ガラスの冷却が急速に進むため、特にブランク材の板厚の薄いものを作ろうとすると、プレスするまでの時間を短くする必要がある。そのため、下型に溶融ガラスを供給する位置から、プレスする位置までの移動速度を速くすると、真円度、平行度がより悪くなるという問題が生じた。
よって、本発明の目的は、ブランク材の板厚の薄いものを製造する場合においても、プレス成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板の製造方法、該ガラス基板を用い研磨工程での削り代を少なくした生産性の高い情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及び情報記録媒体の製造方法を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。

1.ノズルの流出口から流出する溶融ガラスを切断して、第1の位置に配置された下型の成型面に供給する供給工程と、
前記第1の位置から、上型と対向する第2の位置に前記下型を移動させる移動工程と、
前記第2の位置で、前記下型に供給された溶融ガラスの塊を上型でプレスするプレス工程とを有するガラス基板の製造方法において、
前記移動工程は、
前記下型が回転テーブル上に配置され、
前記回転テーブルが回転することにより、前記下型が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する工程であり、
前記供給工程は、
前記下型の成型面の上の前記溶融ガラスの塊の頂部と前記回転テーブルの回転中心を通り、前記下型の成型面に垂直な平面で、前記溶融ガラスの塊を切断したときの断面形状の前記下型の成型面と接する辺の中点より、
前記頂部を前記下型の成型面に鉛直方向に投影した点の方が、前記回転中心に所定の距離だけ近くなるように、前記溶融ガラスを前記下型の成型面に供給することを特徴とするガラス基板の製造方法。
2.前記供給工程は、
前記下型の成型面の上の前記溶融ガラスの塊の頂部を通り、前記下型の成型面に垂直で、前記第1の位置から前記第2の位置に移動を始める方向に平行な平面で、前記溶融ガラスの塊を切断したときの断面形状の前記下型の成型面と接する辺の中点と、
前記頂部を前記下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、
所定の距離だけずれるように、前記溶融ガラスを前記下型の成型面に供給することを特徴とする前記1に記載のガラス基板の製造方法。
.前記供給工程における前記溶融ガラスの切断は、
一対のブレードの刃先が交差して前記溶融ガラスを切断して行うものであり、
前記一対のブレードの刃先が交差する位置が、前記流出口の中心の鉛直線から所定量ずれた位置であることを特徴とする前記1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
.前記供給工程における前記溶融ガラスの切断は、
一対のブレードの刃先が交差して前記溶融ガラスを切断して行うものであり、
前記一対のブレードの刃先の移動する平面が、水平面から所定の角度傾斜していることを特徴とする前記1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
.前記供給工程は、前記ノズルから流出する溶融ガラスにガスを吹き付けることを特徴とする前記1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
.前記1からの何れか1項に記載のガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板を研磨する工程を有することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
.前記に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基板に記録層を形成する工程を有することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
本発明のガラス基板の製造方法によれば、供給工程において、溶融ガラスの塊が下型の成型面と接する円形面の中心点と、溶融ガラスの塊の頂部を下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、所定の距離だけずれるように、溶融ガラスの塊を下型の成型面に供給することで、プレス工程において上型でプレスする際に頂部が溶融ガラスの塊の中央部に来るように調整することができ、よって、成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を製造することができる。また、このガラス基板を用いた情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、ガラス基板表面の削り代を少なくすることができ、生産性を高めることができる。
溶融ガラスをプレス成型のための下型に供給する溶融ガラス供給装置の構成の例を示した断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る下型に溶融ガラスを供給する供給工程を説明するための模式図である。 プレスする位置での下型上の溶融ガラス塊の形状の変化を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る下型に溶融ガラスを供給する供給工程を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る下型に溶融ガラスを供給する際の供給工程を説明するための模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る下型に溶融ガラスを供給する際の供給工程を説明するための模式図である。 回転テーブルを用いたプレス成型機を説明するための模式図である。 従来の溶融ガラス供給装置を説明するための模式図である。 従来の溶融ガラス供給装置における溶融ガラスの切断を説明するための模式図である。 下型と上型とにより、下型上の溶融ガラス塊をプレスする様子を示す模式図である。 情報記録媒体用ガラス基板の1例を示す図である。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。以下、本発明に係わる実施の形態を、添付図面を参照して、具体的に説明する。
本発明の実施形態で用いたガラス基板を製造するプレス成型機としては、図7に示すように複数の下型24がセットされた回転テーブル20を有し、矢印のように回転移動して、溶融ガラスを下型に供給する第1の位置としての位置Aと、下型に供給された溶融ガラスを上型でプレスする第2の位置としての位置Bとを有する。このような成形機でガラス基板を成型する場合、位置Aから位置Bまで下型を移動させる間で、下型上の溶融ガラス塊は急速に冷却する。そのため、できるだけ早く移動させて、プレスする必要がある。特にブランク材の板厚の薄いものを作ろうとすると、溶融ガラス塊の質量が小さく、温度低下が急激に起こるため、供給からプレスするまでの時間を短くする必要がある。しかし、位置Aから位置Bまでの時間を短くするため、回転テーブル20の回転速度を上げると、下型上の溶融ガラス塊に慣性力と遠心力が働き、下型上の溶融ガラス塊の頂部が移動して、位置Bでは、位置Aで下型上に供給された溶融ガラス塊の形状が変形した状態でプレスされることになる。従来のように、位置Aでの供給工程において、溶融ガラス塊が下型の成型面と接している円形の面の中心点と、溶融ガラス塊の頂部を下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、一致するように供給すると、位置Bに移動した場合、溶融ガラス塊の形状が変形してプレスすることになり、成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を得ることができなかった。
よって、本発明のガラス基板の製造方法においては、溶融ガラス塊を下型に供給する供給工程において、予め、位置Aから位置Bに移動する際に、下型上の溶融ガラス塊の頂部が移動して、形状が変形することを考慮に入れ、溶融ガラスの塊が下型の成型面と接する円形面の中心点と、溶融ガラスの塊の頂部を下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、所定の距離だけずれるように、溶融ガラスの塊を下型の成型面に供給する。このようにすることで、位置Bでプレスする際に、溶融ガラス塊の頂部が、溶融ガラス塊が下型の成型面と接している円形の面の中心点と一致して、成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を得ることができる。
まず、位置Aから位置Bに移動する場合に、下型上の溶融ガラス塊に働く慣性力の影響を予め考慮した場合について説明する。
本発明のガラス基板の製造方法における供給工程では、下型の成型面の上の溶融ガラスの塊の頂部を通り、下型の成型面に垂直で、位置Aから位置Bに移動を始める方向に平行な平面で、溶融ガラスの塊を切断したときの断面形状の下型の成型面に接する辺の中点と、頂部を下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、所定の距離だけずれるように、前記溶融ガラスを前記下型の成型面に供給するのが好ましい。このようにすることで、下型を位置Aから位置Bに移動させる移動工程において、下型上の溶融ガラス塊の頂部が慣性力により動いても、プレス工程において、プレスする際に溶融ガラスの塊の中央部に頂部が来るようにしてプレスすることができる。例えば、下型上の溶融ガラスの塊を移動させると、移動の初めに溶融ガラスの塊は、下型が位置Aから位置Bに移動を始める方向とは逆の方向に慣性力を受けて、溶融ガラスの塊の頂部は、逆方向に動く。その後、下型が位置Bに到達して停止すると、溶融ガラスの塊は、停止直前の移動方向に慣性力を受けて、溶融ガラスの塊の頂部は、停止直前の移動方向に動く。この位置Bで停止してからプレスするまでの時間を短く設定した場合、溶融ガラス塊の頂部が、移動方向に移動する前にプレスする場合がある。この場合は、位置Aにおける下型上の溶融ガラス塊の頂部を予め、下型の移動方向にずらしておくことにより、プレス時に溶融ガラス塊の中央部に頂部が来るようにすることができる。また、下型が位置Bで停止してからプレスするまでの時間が、前記した時間よりも少し長い場合は、溶融ガラス塊の頂部が、移動方向に移動した後にプレスする場合がある。この場合は、位置Aにおける下型上の溶融ガラス塊の頂部を予め、下型が位置Bに移動を始める方向とは逆の方向にずらしておくことにより、プレス時に溶融ガラス塊の中央部に頂部が来るようにすることができる。
次に、位置Aから位置Bに移動する場合に、下型上の溶融ガラス塊に働く遠心力の影響を予め考慮した場合について説明する。
本発明のガラス基板の製造方法における移動工程は、下型が回転テーブル上に配置され、回転テーブルが回転することにより、下型が位置Aから位置Bに移動する工程であって、供給工程は、下型の成型面の上の溶融ガラスの塊の頂部と回転テーブルの回転中心を通り、下型の成型面に垂直な平面で、溶融ガラスの塊を切断したときの断面形状の下型の成型面と接する辺の中点より、頂部を下型の成型面に鉛直方向に投影した点の方が、回転中心に所定の距離だけ近くなるように、溶融ガラスを下型の成型面に供給することが好ましい。このようにすることで、下型を位置Aから位置Bに移動させる移動工程において、下型上の溶融ガラス塊の頂部が遠心力により回転中心から離れる方向に動いても、プレス工程において、プレスする際に溶融ガラスの塊の中央部に頂部が来るようにしてプレスすることができる。
また、下型が位置Aから位置Bに移動する移動工程が、回転テーブルを用いずに直線移動する場合、または、回転テーブルを用いるが、遠心力の影響がほとんどなく、慣性力の影響が主に働く場合は、上記慣性力の影響を予め考慮した方法を用いるだけで良い。
このように本発明においては、プレス時に溶融ガラスの塊の中央部に頂部が来るようにしているので、ブランク材の板厚の薄いものを製造する場合の移動速度の速い場合においても、プレス成型後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を製造することができる。
次に、本発明のガラス基板の製造方法の供給工程において、下型上の溶融ガラス塊の頂部の位置を、溶融ガラス塊が下型の成型面と接する円形面の中心点と所定の距離だけずれるようにする具体的な方法について、図を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態で用いる溶融ガラスを下型に供給する溶融ガラス供給装置の断面概略図であり、図2は、溶融ガラスの切断の仕方を説明するための概略図である。図1において、溶融るつぼ1にガラス原料が投入され、加熱ヒータ5により所定の温度に加熱され、攪拌棒10で攪拌されて、均質な溶融ガラス7になる。溶融ガラス7は、加熱ヒータ6で加熱されたノズル2を通って、溶融ガラス流8となり、下型24の成型面26に流下される。所定の量の溶融ガラスが成型面26に流下された後、一対のブレード23を交差させて、溶融ガラス流8を遮断する。
図2(a)は、溶融ガラス流8の中心Cと溶融ガラス流8を切断する一対のブレード23の位置関係を示すための平面図である。
本発明の供給工程における溶融ガラスの切断は、図2(a)に示すように一対のブレード23の内、ノズル2の流出口2aの中心の鉛直線Cを通過する刃先(ノズル2から流下する溶融ガラス流8の中心を切断する部分)が、もう一方の刃先と、鉛直線Cから所定量ずれた位置D(距離d、角度θ)で、交差するようにして、溶融ガラス流8を切断している。なお、図中のXは位置Bの方に移動を開始する方向であり、C0は回転テーブル20の回転中心、Yは回転中心C0と位置Dを通る法線方向を示す。また、図2(b)は、一対のブレード23の移動方向Zに平行で、溶融ガラス流8の中心線Cを通り、成型面26に垂直な平面で切断した断面図(A−A断面図)を示す。
上記のように鉛直線Cから所定量ずれた位置に配置された一対のブレード23で溶融ガラス流8を切断した後の下型24の成型面26上の溶融ガラス塊28の形状を図2(c)と図2(d)に示す。
図2(c)は、溶融ガラス流8を一対のブレード23で切断した後の溶融ガラス塊28を、下型24の成型面26の上の溶融ガラスの塊28の頂部Tを通り、下型24の成型面26に垂直で、位置Aから位置Bに移動を始める方向Xに平行な平面で、切断したときの断面形状を示している。断面形状の下型24に接する長さL1の辺H1の中点P1に対して、頂部Tを下型24の成型面26に鉛直方向に投影した点P2は、所定の距離d1だけX方向とは逆の方向にずれている。
また、図2(d)は、溶融ガラス流8を一対のブレード23で切断した後の溶融ガラス塊28を、下型24の成型面26の上の溶融ガラスの塊28の頂部Tと回転テーブル20の回転中心C0を通り、下型24の成型面に垂直な平面で、溶融ガラス塊28を切断したときの断面形状を示す。断面形状の下型24の成型面26と接する長さL2の辺H2の中点P3より、頂部Tを下型24の成型面26に鉛直方向に投影した点P4の方が、回転中心C0に所定の距離d2だけ近づいた断面形状を示している。
このように、位置Aにおいて、溶融ガラス流8を一対のブレード23で切断し、上記の断面形状に形成された下型24上の溶融ガラス塊28は、回転テーブル20の回転により、位置Bまで回転移動する。この際、下型24が位置Aから動き始めるときに、下型24の成型面26上の溶融ガラス塊28は、移動方向と逆の方向に慣性力を受け、移動中は、遠心力を受ける。次に、下型24は、位置Bで停止する。
図3は、位置Aの下型24が動き始める前の下型24の成型面26上の溶融ガラス塊28の形状(破線)と、位置Bの下型24が停止し、プレスする直前の下型24の成型面26上の溶融ガラス塊28の形状(実線)とを模式的に示した図である。
位置Bでプレスする直前の下型24上の溶融ガラス塊28の形状は、下型24が位置Bで停止する際に受ける慣性力と、位置Aから位置Bに移動する際に受ける遠心力により、位置Aで下型24の成型面26に供給された破線の形状から実線の形状に変形し、頂部Tが移動する。頂部Tの移動により、溶融ガラス塊28は、成型面26と接する円形面の中心点P3と、頂部Tを下型24の成型面26に鉛直方向に投影した点とが重なり、中心点P3を通る鉛直線を軸として回転させたとき対称性を有する形状になる。
このように下型24上の溶融ガラス塊28が対称性を有する形状になった状態で、上型25でプレスすることにより、真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を得ることができる。一対のブレードの刃先が交差する位置Dがノズル2の流出口2aからずれる距離d、角度θは、下型24上に流下する溶融ガラスの量や粘度、回転テーブル20の移動スピード、回転半径、位置Bで停止してから上型25でプレスするまでの時間等の条件によって、位置Bでの溶融ガラス塊28の形状が変化するため、予め、設定された条件で、テストを行い、決める。
また、本発明の第2の実施形態を図4(a)、(b)、(c)、(d)を用いて説明する。図4(a)は、ノズル2の流出口2aの中心Cと一対のブレード23の交差する状態、下型24の成型面との配置関係を示す平面図であり、図2(b)は、中心Cを通り、成型面26に垂直で、ブレードの移動方向Zに平行な平面で切断した溶融ガラス供給装置の断面図である。一対のブレード23の刃先は、ノズル2の流出口2aの中心Cで交差し、その移動方向Zは、位置Aから位置Bに移動を開始する方向Xに対して、θ2傾き、また、成型面26と平行な水平面に対して、θ1傾いている。図4(c)は、上記のように配置された一対のブレード23で溶融ガラス流8を切断した後、下型24の成型面26上に形成された溶融ガラス塊28とその頂点Tの位置を示す平面図である。このように一対のブレード23を水平面から所定の角度θ1傾けることにより、溶融ガラス流8を切断した後の下型24の成型面26上の溶融ガラス塊28の頂点Tを、溶融ガラス塊28が成型面と接する円形面の中心点P5からブレード移動方向Zの方向に、d3だけずらすことができる。
図4(d)は、図4(c)のB−B断面で切断した溶融ガラス供給装置と成型面26上の溶融ガラスの塊28の断面図である。溶融ガラス塊28の頂点Tを成型面26に鉛直方向に投影した点P6が、中心点P5から距離d3だけずれていることがわかる。
このようにして、位置Aにおける溶融ガラス塊28の頂点Tを、溶融ガラスの塊8の成型面26と接する円形面の中心点P5から所定の距離ずらすことにより、第1の実施形態で説明したのと同様に、位置Aから位置Bに移動する際に、下型24上の溶融ガラス塊28が慣性力と遠心力を受け、頂部Tが移動する。頂部Tの移動により、位置Bでプレスするときの溶融ガラス塊28は、成型面と接する円形面の中心点P5と、頂部Tを下型24の成型面26に鉛直方向に投影した点とが重なり、中心点P5を通る鉛直線を軸として回転させたとき対称性を有する形状になる。
このように、下型24上の溶融ガラス塊28が対称性を有する形状になった状態で、上型25でプレスすることにより、真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を得ることができる。一対のブレード23の刃先の傾斜角度θ1、位置Aから位置Bの方向に移動する方向Xとなす角度θ2は、下型24上に流下する溶融ガラスの量や粘度、回転テーブル20の移動スピード、回転半径、位置Bで停止してから上型25でプレスするまでの時間等の条件によって、位置Bでの溶融ガラス塊28の形状が変化するため、予め、設定された条件で、テストを行い、決める。
また、本発明の第3の実施形態を図5を用いて説明する。図5は、供給工程でノズル2から流出する溶融ガラス流8にガスノズル11からガスを吹き付けている様子と、溶融ガラスを切断後、下型24の成型面26上の溶融ガラス塊の形状とを示す模式図である。溶融ガラス流8を切断する一対のブレード23は、水平方向に移動して、交差する位置はノズル2の流出口2aの中心である。このように溶融ガラス流にガスを吹き付けることにより、下型24上の溶融ガラス塊28の頂部Tの成型面26上に鉛直方向に投影した点P7と、溶融ガラス塊28が成型面26と接する円形面の中心点P8とが、所定の距離d4だけずれる。このようにすることで、第1の実施形態で説明したのと同様にして、位置Aから位置Bに移動する際に、下型24上の溶融ガラス塊28が受ける慣性力と遠心力により、プレスする際の溶融ガラス塊28の形状を対称性のある形状にすることができ、プレス後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を製造することができる。このガスの吹きつける際のガスノズル11の数や配置、ガス流の流量などは、下型24上に流下する溶融ガラスの量や粘度、回転テーブル20の移動スピード、回転半径、位置Bで停止してから上型25でプレスするまでの時間等の条件によって、位置Bでの溶融ガラス塊の形状が変化するため、予め、設定された条件で、テストを行い、決める。
また、本発明の第4の実施形態を図6(a)、(b)、(c)を用いて説明する。図6(a)は、ノズル2の流出口2aを水平面で切断した断面の形状を示す。このような非円形の断面形状の流出口2aを持つノズル2を供給工程で用いることにより、第2の実施形態で示した図4(c)のような、溶融ガラス塊28の頂点Tを成型面に鉛直方向に投影した点と、溶融ガラス塊28の成型面26と接する面を円形面の中心点とが、所定距離ずれるようにすることができる。具体的なノズル2の流出口2aの形状としては、図6(a)に示すように、流出口2aの開口幅の最も広い長軸S1と、長軸S1に垂直な方向で最も広い幅B1を示す短軸S2とを有し、S1とS2との交点P9が、長軸S1の中点P10と距離d5だけ離れている形状である。図6(b)は、上記のような形状の流出口2aを持つノズル2と、位置Aにおける下型24の成型面との配置関係を示す概略平面図である。溶融ガラス流8を切断する一対のブレード23は、移動方向が平行で、交差する位置は、流出口2aの長軸S1の中点P10の鉛直線上である。流出口2aの長軸方向の傾きはθ3とする。図6(c)は、上記の形状の流出口2aを持つノズル2を用いて流出した溶融ガラス流8を一対のブレード23で切断して、下型24の成型面26上に形成した溶融ガラス塊を形成した状態を、図6(b)のI−I断面で切断した供給装置の概略断面図である。溶融ガラス塊28の頂点Tを成型面26に鉛直方向に投影した点P12が、溶融ガラス塊28が成型面と接する円形面の中心点P11とd6の距離ずれている。このようにして、位置Aにおける下型24上の溶融ガラス塊28の頂点の位置を、溶融ガラス塊28が成型面と接する円形面の中心点P11から所定の距離ずらすことにより、第1の実施形態で説明したのと同様にして、位置Aから位置Bに移動する際に、下型24上の溶融ガラス塊28が受ける慣性力と遠心力により、プレスする際の溶融ガラス塊28の形状を対称性のある形状にすることができる。よって、プレス後のガラス基板の真円度、及び両表面の平行度の高いガラス基板を製造することができる。ノズル2の流出口2aの断面形状が、非円形であっても、下型24上に流下する過程で表面張力によりほぼ円形の形状で下型の成型面と接するようになる。この流出口2aの形状は、下型24上に流下する溶融ガラスの量や粘度、回転テーブル20の移動スピード、回転半径、位置Bで停止してから上型25でプレスするまでの時間等の条件によって、位置Bでの溶融ガラス塊の形状が変化するため、予め、設定された条件で、テストを行い、決める。
また、第1の実施形態から第4の実施形態を組み合わせることにより、位置Bでプレスする際の溶融ガラス塊28の形状が、第1の実施形態のところで説明したような対称性をより有することになり、プレス後のガラス基板の真円度及び両表面の平行度の高いガラス基板を製造することができ、より好ましい。
次に、本発明のガラス基板の製造方法に関して、図7のプレス成型機を用いてより詳しく説明する。
(供給工程)
溶融ガラスの供給工程は、図7の位置Aで、下型24の成型面26に溶融ガラスを供給する工程である。これまで説明したように、供給工程は、下型24の成型面26上に供給された溶融ガラス塊28が下型24の成型面26と接する円形面の中心点と、溶融ガラス塊28の頂部を下型24の成型面26に鉛直方向に投影した点とが、所定の距離だけずれるように、溶融ガラスの塊を下型の成型面に供給する。この供給工程についての説明は、上記しているのでここでは省く。まず、ノズル2から溶融ガラスを流出して下型24に供給する。予め決めたタイミングで溶融ガラス流8を一対のブレード23を用いて切断し、溶融ガラス塊28を下型24上に形成する。
下型24は予め所定温度に加熱しておく。下型24の温度に特に制限はなく、ガラスの種類やガラス基板のサイズ等によって適宜決定すればよい。下型24の温度が低すぎるとガラス基板の平面度が悪化したり、転写面へのしわの発生等の問題が起こる。逆に、必要以上に温度を高くしすぎると、ガラスとの融着が発生したり、金型の劣化が著しくなることから好ましくない。通常は、成型するガラスのTg(ガラス転移点)−200℃からTg+50℃程度の温度範囲とすることが好ましい。
下型24の加熱手段にも特に制限はなく、公知の加熱手段の中から適宜選択して用いることができる。例えば、下型24の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒータや、下型24の外側に接触させて使用するシート状のヒータなどを用いることができる。また、赤外線加熱装置や高周波誘導加熱装置、ガスバーナー加熱装置などを用いて加熱することもできる。
(移動工程)
移動工程は、溶融ガラス供給工程において溶融ガラス塊28が供給された位置Aの下型24が、回転テーブル20の回転により、上型25と対向する位置Bまで水平移動する工程である。本発明のおいては、下型24は、位置Aから位置Bまでの移動速度を0.2〜2m/秒とすることが好ましい。移動速度をこの範囲にすることで、下型24の成型面26上の溶融ガラス塊の頂点を成型面26に鉛直方向に投影した点と、溶融ガラス塊28が成型面と接する円形面の中心点とのずれ量dを制御しやすく、より真円度、平行度のよいガラス基板を製造することができる。
(加圧工程)
加圧工程は、位置Bで、下型24の成型面26及び上型25の成型面27で、溶融ガラスを加圧しながら冷却してガラス基板29を得る工程である。下型24の成型面26と、上型25の成型面27とで溶融ガラスを加圧する。この時、溶融ガラス供給工程で下型24上に非対称に供給された溶融ガラス塊28は、位置Bで停止するときに慣性力を受けて変形し、上型25でプレスする際に、ほぼ対称な形状(下型24の成型面26と接する溶融ガラス塊の接触面のほぼ中心を通り、成型面26に対して垂直な軸で回転させたときに対称性を有する形状)になっている。対称な形状となった溶融ガラス塊28は成型面26及び成型面27とでプレスされ、その接触面から放熱することによって冷却・固化し、真円度、平行度の高いガラス基板29となる。
なお、上型25は、下型24と同様に所定温度に加熱されている。加熱温度や加熱手段については上述の下型24の場合と同様である。加熱温度は下型24と同じであっても良いし異なっていても良い。
下型24と上型25に荷重を負荷して溶融ガラスを加圧するための加圧手段は、公知の加圧手段を適宜選択して用いることができる。例えば、エアシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータを用いた電動シリンダ等が挙げられる。
(離型工程)
離型工程は、加圧工程の後、ガラス基板への加圧を解除して型開きを行う工程で、位置Bで行われる。
(回収工程)
図7の位置Eまで移動して、真空吸着等、一般的な回収方法によってガラス基板を回収する工程である。
(情報記録媒体用ガラス基板の製造方法)
上述の製造方法によって製造されたガラス基板(ブランク材)に、研磨工程等を施すことにより情報記録媒体用ガラス基板を製造することができる。図12は、本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によって製造した情報記録媒体用ガラス基板の1例を示す図である。図12(a)は斜視図、図12(b)は断面図である。情報記録媒体用ガラス基板30は中心穴33が形成された円板状のガラス基板であって、主表面31、外周端面34、内周端面35を有している。外周端面34と内周端面35には、それぞれ面取り部36、37が形成されている。
研磨工程としては、プレス成型によって得られたガラス基板(ブランク材)の主表面を研磨する工程であり、最終的に情報記録媒体用ガラス基板として要求される平滑性に仕上げる工程である。研磨の方法は、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法として用いられる公知の方法をそのまま用いることができる。例えば、対向配置した2つの回転可能な定盤の対向する面にパッドを貼り付け、2つのパッド間にガラス基板を配置し、ガラス基板表面にパッドを接触させながら回転させると同時に、ガラス基板表面に研磨剤を供給する方法で行うことができる。また、研磨剤の粒度やパッドの種類を変えて、粗研磨工程、精密研磨工程といったように複数の工程に分けて研磨を行うことも好ましい。
研磨剤としては、例えば、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マンガン、コロイダルシリカ、ダイヤモンドなどが挙げられる。この中でも、ガラスとの反応性が高く、短時間で平滑な研磨面が得られる酸化セリウムを用いることが好ましい。
パッドは硬質パッドと軟質パッドとに分けられるが、必要に応じて適宜選択して用いることができる。硬質パッドとしては、硬質ベロア、ウレタン発泡、ピッチ含有スウェード等を素材とするパッドが挙げられ、軟質パッドとしては、スウェードやベロア等を素材とするパッドが挙げられる。
また、本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、ガラス基板の主表面を研磨する研磨工程の他、内外周加工工程やラッピング工程を行うことが好ましい。内外周加工工程は、中心孔の穿孔加工、外周端面や内周端面の形状や寸法精度確保のための研削加工、内外周端面の研磨加工等を行う工程であり、ラッピング工程は、記録層が形成される面の平面度、厚み、平行度等を満足させるため、研磨工程の前にラッピング加工を行う工程である。更に、ガラス基板の材料として化学強化ガラスや結晶化ガラスを用いる場合には、加熱された化学強化処理液にガラス基板を浸漬してイオン交換を行う化学強化工程や、熱処理によって結晶化を行う結晶化工程等を必要に応じて適宜行うことができる。これらの内外周加工工程、ラッピング工程、化学強化工程、結晶化工程等の各工程は、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法として通常用いられている方法により行うことができる。
なお、本発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上記以外の種々の工程を有していても良い。例えば、ガラス基板の内部歪みを緩和するための熱処理を行うアニール工程、ガラス基板の強度の信頼性確認のためのヒートショック工程、ガラス基板の表面に残った研磨剤や化学強化処理液等の異物を除去する洗浄工程、種々の検査・評価工程等を有していても良い。
ガラス基板の材料に特に制限はなく、情報記録媒体用ガラス基板の材料として用いられる材料を適宜選択して用いることができる。中でも、化学強化ガラスや結晶化ガラスは、耐衝撃性や耐振動性に優れるため好ましい。化学強化が可能なガラス材料としては、例えば、SiO、NaO、CaOを主成分としたソーダライムガラス;SiO、Al、RO(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラス;ボロシリケートガラス;LiO−SiO系ガラス;LiO−Al−SiO系ガラス;R’O−Al−SiO系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)などが挙げられる。
ガラス基板の大きさにも特に制限はない。例えば、外径が2.5インチ、1.8インチ、1インチ、0.8インチ等種々の大きさのガラス基板を用いることができる。また、ガラス基板の厚みにも制限はないが、特に1.0mm以下の薄い厚みのガラス基板の場合、本発明の効果がより大きく、好ましい。
(情報記録媒体の製造方法)
本発明の情報記録媒体用ガラス基板に、少なくとも記録層を形成することで情報記録媒体を製造することができる。記録層は特に限定されず、磁気、光、光磁気等の性質を利用した種々の記録層を用いることができるが、特に磁性層を記録層として用いた情報記録媒体(磁気ディスク)の製造に好適である。
磁性層に用いる磁性材料としては、特に制限はなく公知の材料を適宜選択して用いることができる。例えば、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPt、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtSiOなどが挙げられる。また、磁性層を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成としてもよい。
磁性層として、上記のCo系材料の他、フェライト系や鉄−希土類系の材料や、SiO、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、CoFe、CoNiPt等の磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどを用いることもできる。磁性層は、面内型、垂直型の何れであっても良い。
磁性膜の形成方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタリング法、無電解メッキ法、スピンコート法などが挙げられる。
磁気ディスクには、更に必要により下地層、保護層、潤滑層等を設けても良い。これらの層はいずれも公知の材料を適宜選択して用いることができる。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどが挙げられる。保護層の材料としては、例えば、Cr、Cr合金、C、ZrO、SiOなどが挙げられる。また、潤滑層としては、例えば、パーフロロポリエーテル(PFPE)等からなる液体潤滑剤を塗布し、必要に応じ加熱処理を行ったものなどが挙げられる。
(実施例1)
図7の回転テーブルを用いたプレス成型機に図1に示す溶融ガラス供給装置を使用して、下型24の成型面26の上に溶融ガラス塊28を供給し、その後、上型25の成型面27を溶融ガラス塊28の上に降下させて加圧する。加圧と同時に冷却してガラス基板29を得た。溶融ガラスを切断する一対のブレードは、図1(a)に示す一対のブレード23を用いて、ずらし量dを3mm、一対のブレードの移動方向の傾きθを15°とした。
他の主な条件を以下に示す。
ノズルの流出口2aの径:φ10mm
溶融ガラス流8のガラス流温度(ノズル温度):1300℃
溶融ガラス流8のガラス流量:80ml/分
下型24、上型25の温度:上:400℃ 下:500℃
上記の条件で所定量の溶融ガラスを下型24に供給し、回転テーブルを用いて、下型24を、成型面26の中心位置における回転半径250mm、移動速度0.5m/秒で位置Aから位置Bに移動し、0.5秒間加圧したのち型開きを行って、次に位置Bから位置Eに移動して、ガラス基板29を回収した。これにより100枚のガラス基板29を作成した。なお、ずらし量d及び一対のブレードの移動方向の傾きθは、この成型に先立ち、予め実験により決めて設定した値であり、上型でプレス成型する際の下型24上の溶融ガラス塊の形状が対称な形状になるようにしている。
得られたガラス基板29の外径寸法をマイクロメータで1枚につき5カ所測定し、その最大径と最小径の差を算出した。これを作成した100枚で測定して、真円度の評価を行った。その結果、最大径と最小形の差は、30μm以内の範囲にあり、高い真円度を示した。
また、得られたガラス基板29を平板の上に載置して、ハイトゲージにより外周部の高さを1枚につき5カ所測定し、その最大値と最小値の差を算出した。これを作成した100枚で測定し、平行度の評価を行った。その結果、高さの最大値と最小値の差は、10μm以内の範囲にあり、高い平行度を示した。
(比較例1)
ずらし量dを0mm、傾きθを0°とした以外は実施例1と同じように作成し、真円度と平行度の評価も実施例1と同様に測定した。測定結果は、ガラス基板の外形寸法の最大径と最小形の差は、30〜100μmの範囲にあり、実施例1より真円度は悪かった。また、ガラス基板の平行度は、高さの最大値と最小値の差は、10〜50μmの範囲にあり、実施例1より悪い平行度を示した。
以上の結果より、本発明により、成型後のガラス基板の真円度及び平行度の高いガラス基板を得られることがわかる。
1 溶融るつぼ
2 ノズル
5、6 加熱ヒータ
7 溶融ガラス
8 溶融ガラス流
10 攪拌棒
11 ガスノズル
20 回転テーブル
23 ブレード
24 下型
25 上型
26、27 成型面
28 溶融ガラス塊
29 ガラス基板
30 情報記録媒体用ガラス基板
33 中心穴
31 主表面
34 外周端面
35 内周端面
36、37 面取り部

Claims (7)

  1. ノズルの流出口から流出する溶融ガラスを切断して、第1の位置に配置された下型の成型面に供給する供給工程と、
    前記第1の位置から、上型と対向する第2の位置に前記下型を移動させる移動工程と、
    前記第2の位置で、前記下型に供給された溶融ガラスの塊を上型でプレスするプレス工程とを有するガラス基板の製造方法において、
    前記移動工程は、
    前記下型が回転テーブル上に配置され、
    前記回転テーブルが回転することにより、前記下型が前記第1の位置から前記第2の位置に移動する工程であり、
    前記供給工程は、
    前記下型の成型面の上の前記溶融ガラスの塊の頂部と前記回転テーブルの回転中心を通り、前記下型の成型面に垂直な平面で、前記溶融ガラスの塊を切断したときの断面形状の前記下型の成型面と接する辺の中点より、
    前記頂部を前記下型の成型面に鉛直方向に投影した点の方が、
    前記回転中心に所定の距離だけ近くなるように、前記溶融ガラスを前記下型の成型面に供給することを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記供給工程は、
    前記下型の成型面の上の前記溶融ガラスの塊の頂部を通り、前記下型の成型面に垂直で、
    前記第1の位置から前記第2の位置に移動を始める方向に平行な平面で、前記溶融ガラス
    の塊を切断したときの断面形状の前記下型の成型面と接する辺の中点と、
    前記頂部を前記下型の成型面に鉛直方向に投影した点とが、
    所定の距離だけずれるように、前記溶融ガラスを前記下型の成型面に供給することを特徴
    とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記供給工程における前記溶融ガラスの切断は、
    一対のブレードの刃先が交差して前記溶融ガラスを切断して行うものであり、
    前記一対のブレードの刃先が交差する位置が、前記流出口の中心の鉛直線から所定量ずれ
    た位置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記供給工程における前記溶融ガラスの切断は、
    一対のブレードの刃先が交差して前記溶融ガラスを切断して行うものであり、
    前記一対のブレードの刃先の移動する平面が、水平面から所定の角度傾斜していることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記供給工程は、前記ノズルから流出する溶融ガラスにガスを吹き付けることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 請求項1からの何れか1項に記載のガラス基板の製造方法により製造されたガラス基板
    を研磨する工程を有することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  7. 請求項に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された情報記録媒体用
    ガラス基板に記録層を形成する工程を有することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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