JP2008217918A - 磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気ヘッドの動作をLUL時に安定して行うことができる磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】平坦部を有する主表面と同心の外周端面と内周端面とを有し、前記内周端面が成す穴に、情報記録装置を構成するスピンドルモータの回転自在なハブが嵌合して挿通され、該ハブに固定されるドーナツ状のLUL方式で使用される磁気記録媒体に用いられる磁気記録媒体用ガラス基板において、前記外周端面の最外周が成す円の真円度が4μm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体に関する。
従来、コンピュータ等に用いられる磁気ディスク用基板としては、アルミニウム基板が一般的に用いられてきた。しかし磁気ディスクの小型化・薄板化とともに高記録密度化が図られ、磁気ヘッドの低浮上化とともに磁気ヘッド機構についてもCSS(Contact Start Stop)方式からLUL(Load Unload)方式に移行しつつある。LUL方式では、CSS方式に比べ磁気ヘッドの低浮上走行が可能であるため、より高密度記録が可能となり記録の大容量化に対応することができる。CSS方式からLUL方式への移行に伴い、アルミニウム基板に比べ硬度、強度ならびに平坦性に優れたガラス基板の採用が増えつつある。
磁気ディスクに使用するガラス基板は、平坦な主表面と、同心の外周端面と内周端面とを有するドーナツ状の形状をしている(特許文献1参照)。このガラス基板の主表面に磁性膜を設けて磁気ディスク(磁気記録媒体)としている。この磁気ディスクの内周端面で形成される穴を、HDD(ハードディスク駆動装置)を構成するSPM(スピンドルモータ)の回転軸(ハブ)に嵌め込んで固定する。これで、ガラス基板を基体とする磁気ディスクを高速で回転させることができ、この上を磁気ヘッドを浮上走行させることができる。
特開2006−236561号公報
特許文献1に記載のガラス基板の中心部の穴の直径の寸法精度を±20μm以内とすることで、磁気ディスクのHDD(ハードディスク駆動装置)への装着位置精度が向上するとしている。しかしながら、この装着位置精度の向上により磁気ディスクをHDDに良好に取り付けることができるが、動的、すなわち磁気ディスクを高速回転させた場合に磁気ディスクの挙動が起因してHDDの安定性が低下する場合がある。
磁気記録媒体の外周端面の最外周がSPM(スピンドルモータ)の回転軸(ハブ)の中心に対して等距離となっていない場合、外周端面の最外周の動きにより外周端面の最外周の周辺に異常空気流が生じることが考えられる。LUL方式のHDDにおいては、外周端面の最外周と磁気ヘッドが停止するランプ位置との間隔が回転周期に合わせて変動することになる。この間隔が変動することにより、LUL時のランプ位置から磁気ヘッドが記録媒体面上を浮上走行するまでの距離が変動することになる。
よって、外周端面付近では、LULの時、磁気ヘッドの動作が不安定なる。この結果、HDDにおけるLUL動作時に磁気ヘッドがディスク面に衝突するヘッドクラッシュが発生することが考えられる。今後さらに磁気ディスクの高速回転が成されると、上記の外周端面の最外周位置の径方向の変動周期がより短くなり、異常空気流の発生状態もより悪化すると予測できる。これらのことから、磁気ディスクの外周端面付近での磁気ヘッドの安定化を図ることはより困難になると考えられる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、磁気ヘッドの動作をLUL時に安定して行うことができる磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することである。
上記の課題は、以下の構成により解決される。
1. 平坦部を有する主表面と、同心の外周端面と内周端面とを有し、
前記内周端面が成す穴に、情報記録装置を構成するスピンドルモータの回転自在なハブが嵌合して挿通され、該ハブに固定されるドーナツ状のLUL方式で使用される磁気記録媒体に用いられる磁気記録媒体用ガラス基板において、
前記外周端面の最外周の真円度が4μm以下であることを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板。
2. 前記内周端面の最内周の真円度が5μm以下であることを特徴とする1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
3. 前記外周端面の最外周の中心と前記内周端面の最内周の中心との距離である同心度が5μm以下であることを特徴とする1又は2に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
4. 1乃至3のいずれか一項に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の表面に磁性膜を有することを特徴とする磁気記録媒体。
本発明によれば、磁気記録媒体用ガラス基板をSPMの回転軸(ハブ)に固定する際に、外周端面の最外周を基準に調整して固定することにより、磁気記録媒体用ガラス基板が回転する際、外周端面の最外周の径方向の振れは、4μm以下にすることができる。
よって、ハブに固定され高速回転される磁気記録媒体用ガラス基板の外周端面の最外周の振れは、磁気ヘッドの動作を不安定にする異常空気流の発生を十分に抑えることができる量とすることができる。LUL方式のHDD装置に使用する場合、ランプ位置と外部端面の最外周との間隔の変動量をLUL時の磁気ヘッドの動作が不安定とならない範囲とすることができる。
従って、磁気ヘッドの動作をLUL時に安定して行うことができる磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体を提供することができる。
本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限らない。
図2は、本発明に係わる磁気記録媒体用ガラス基板(以降、ガラス基板とも称する。)1の全体構成を示している。図2に示す様に、ガラス基板1は、中心に穴5が形成されたドーナツ状の円板形状をしている。10tは外周端面、20tは内周端面、7aは表主表面、7bは裏主表面を示している。
図1は、ガラス基板1を主表面側から見た様子を、外周端面の最外周10及び内周端面の最内周20の形状を誇張して示している。図1において、10は外周端面の最外周、12は外周端面の最外周10に外接する円、14は外周端面の最外周10に内接する円、20は内周端面の最内周、22は内周端面の最内周20に外接する円、24は内周端面の最内周20に内接する円を示している。また、16は外周端面の最外周の中心、26は内周端面の最内周の中心を示している。
ここで、外周端面の最外周10とは、ガラス基板を主表面に垂直な方向に投影して主表面と平行な面上にできる形状の外周を示す。また、内周端面の最内周20とは、ガラス基板を主表面に垂直な方向に投影して主表面と平行な面上にできる形状で、ガラス基板の穴の内周部分が投影されてできる形状の内周を示す。
外周端面の最外周10の中心及び内周端面の最内周20の中心は、最小二乗中心法(LSC)を用いて決めている。この方法で決めた中心に基づいて、外周端面の最外周10に外接する円及び内接する円を決めて、その半径の差を外周端面の最外周10の真円度とし、内周端面の最内周20に外接する円及び内接する円を決めて、その半径の差を内周端面の最内周20の真円度としている。また、内周端面の最内周20の中心と外周端面の最外周10の中心との距離を同心度とする。これら真円度、同心度は、例えば、ラウンドテスト型式RA−H1500A(ミツトヨ(株))等を用いて測定することができる。
本発明のガラス基板においては、外周端面の最外周10の真円度が4μm以下である。また、内周端面の最内周20の真円度が5μm以下が好ましい。また、同心度は5μm以下が好ましい。
ガラス基板に磁性膜を設けて磁気ディスクとしてハードディスク駆動装置に組み込む場合、外周端面の最外周10を基準にして磁気ディスクをスピンドルモータの回転軸(ハブ)に取り付ける場合を考える。外周端面の最外周10の真円度が4μm以下であるため、磁気ディスクの外周端面の最外周10の径方向の振れを4μm以下とすることができる。よって、磁気ディスクの高速回転による外周端面の最外周10の振れで生じる異常空気流の発生が抑えられる。また、LUL方式のハードディスク駆動装置の場合、ランプと磁気ディスクの外周端面の最外周10との間隔変動を4μm以下とすることができる。従って、磁気ヘッドの動作をLUL時に安定して行うことができる。
また、ガラス基板1の内周端面の最内周20の真円度を5μm以下とするのが好ましい。外周端面の最外周10の真円度の4μm以下と比較して大きくて良いことから、内周端面の最内周20の加工精度は外周端面の最外周10ほど必要ない。このため、後述のコアリング装置を用いて内周と外周とを同時に加工する際に、外周端面の最外周10の真円度を4μm以下となるように加工条件を設定すると内周端面の最内周20の真円度はほぼ5μm以下とすることができる。このため以降の工程で内周端面の最内周の真円度を調整する必要がほとんどないため良好な生産性が得られる。
更に、ガラス基板1の外周端面の最外周10の中心と内周端面の最内周20の中心との距離である同心度を5μm以下とするのが好ましい。後述のコアリング装置を用いて内周と外周とを同時に加工する際に、外周端面の最外周10の真円度を4μm以下となるように加工条件を設定すると同心度はほぼ5μm以下とすることができる。このため以降の工程で同心度を調整する必要がほとんどないため良好な生産性が得られる。
ガラス基板の外周端面の最外周10を4μm以下、内周端面の最内周20の真円度を5μm以下、更に同心度を5μm以下とする。このようにすると、外周端面の最外周10を基準にガラス基板1をSPMのハブに固定する際、内周端面の最内周20がハブの外周と大きく偏ることなく適度な間隔を持ってバランス良く配置することができる。このため、ガラス基板をハブに容易に安定した状態で取り付け、固定することができる。
(磁気記録媒体用ガラス基板の製造工程)
磁気記録媒体用ガラス基板の製造について説明する。図4に、磁気記録媒体用ガラス基板の製造工程の例をフロー図で示す。まず、ガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融ガラスを下型に流し込み、上型によってプレス成形して円盤状のガラス基板前駆体を得る(プレス成形工程)。なお、円盤状のガラス基板前駆体は、プレス成形によらず、例えばダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスを研削砥石で切り出して作製してもよい。
プレス成形されたガラス基板前駆体には、ダイヤモンド砥石で構成されているコアドリル等でドーナツ形状にする(コアリング工程)。コアリング工程において、ガラス基板前駆体に対して内周と外周とを同時に加工するコアリング装置の例を図5に示す。コアリング装置は、大きくは、一体型コアドリル50と保持シャフト59と保持台40とから構成される。また、一体型コアドリル50を刃先側から見た様子を図6に示す。
図5、図6に示す様に、一体型コアドリル50は、内周刃52と外周刃56とが一体的に構成されている。すなわち、内周刃52及び外周刃56は、それぞれ円筒形状をしており、それらの上端部分が互いに連結され、下端部分が開放状態である。内周刃52の上面部には、保持シャフト59が回転軸60の上下方向にスライド移動できる貫通穴が設けてある。内周刃52及び外周刃56の下端部分は、刃先53及び刃先57がそれぞれ形成してある。内周刃52の回転軸と外周刃56の回転軸と保持シャフト59とは、回転軸60を中心にした同心円を描いている。
保持シャフト59は、保持台40の上に積載した複数のガラス基板前駆体72の積層体70を下向きに押圧することができる。こうすることにより、コアドリルによる外周・内周加工において、ガラス基板前駆体72が保持台40に固定することができるとともに、コアドリル50の回転軸60がガラス基板前駆体72を介して保持台40で支持される。従って、コアドリル50を軸ブレすることなく安定して回転させることができる。
保持シャフト59でガラス基板前駆体72の積層体70を保持台40に保持した状態で、コアドリル50を押下することで積層体70は、外周、内周が同時に加工されドーナツ状のガラス基板を得ることができる。このように一体型コアドリル50を用いて外周、内周を同時にガラス基板前駆体を加工すると、製造工程の初期の段階で、完成品である磁気記録媒体用ガラス基板の外周端面の最外周の真円度、内周端面の最内周の真円度、及び同心度を良好にすることができる。
図4に戻って、ガラス基板の両表面を例えばダイヤモンドペレットを用いた公知の両面研磨機に研削液を供給しながら研磨加工し、ガラス基板の全体形状、すなわちガラス基板の平行度、平坦度および厚みを予備調整する(第1ラッピング工程)。
次に、ガラス基板の外周端面および内周端面を、研削し面取りして、ガラス基板の外径寸法および真円度、穴の内径寸法、並びにガラス基板の外周端面の最外周と内周端面の最内周との同心度を微調整する(内・外径加工工程)。内・外径加工は、例えば、特開2006−55985号公報に記載されているディスク基板の周縁研削装置等を用いることができる。この装置は、ガラス基板を回転させた状態で保持し、内周研削用回転砥石、外周研削用回転砥石をNC制御により移動させて、ガラス基板の外周端面、内周端面を研削加工することができる。
この後、ガラス基板の内周端面を研磨して微細なキズ等を除去する(内周端面加工工程)。この内周端面加工工程及び後述の外周端面加工は、研磨剤を用いたブラシ研磨等で行う。
次に、ガラス基板の両表面を第1ラッピング工程より目の細かいダイヤモンドペレットを用いて再び研磨加工して、ガラス基板の平行度、平面度および厚みを微調整する(第2ラッピング工程)。次に、ガラス基板の外周端面を研磨して微細なキズ等を除去する(外周端面加工工程)。
次に、ガラス基板を洗浄した後、耐衝撃性や耐振動性等の向上を目的として、化学強化液にガラス基板を浸漬してガラス基板に化学強化層を形成する(化学強化工程)。化学強化方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特に制限されないが、例えば、ガラス転移点の観点から転移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強化などが好ましい。化学強化に用いるアルカリ溶融塩としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、あるいは、それらを混合した硝酸塩などが挙げられる。
この後、ガラス基板の表面をパッドにウレタン発泡やスウェード等を用いた公知の両面研磨機に酸化セリウム等を研磨剤とする研磨液を供給しながら精密に仕上げる研磨加工を行う(ポリッシング工程)。ポリッシング工程は、製造効率や必要な面粗さ等によりパッドや研磨剤を変えて第1ポリッシング工程、第2ポリッシング工程のように複数の工程に分けても良い。使用するパッドや研磨液、研磨機の設定条件を調整することで面粗さをRmax(最大高さ)が2nmから6nm、Ra(中心線平均粗さ)が0.2nmから0.4nmの範囲とすることができる。尚、平面度は5μm以下とすることができる。そして洗浄工程及び検査工程を経て、製品としての磁気記録媒体用ガラス基板となる。
ここで、Ra(中心線平均粗さ)、Rmax(最大高さ)は、JIS B0601で規定されている。これらは、原子間力顕微鏡(AFM)等により測定することができる。
尚、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、上記以外の種々の工程を有していても良い。例えば、ガラス基板の内部歪みを緩和するためのアニール工程、ガラス基板の強度の信頼性確認のためのヒートショック工程、ガラス基板の表面に残った研磨剤や化学強化処理液等の異物を除去する洗浄工程、種々の検査・評価工程等を有していても良い。また、ポリッシング工程によって、ガラス基板の表面の化学強化された領域が減少するが、ポリッシング工程の後のガラス基板の表面に化学強化された領域が残っているか否か、あるいは残っている強化された領域の厚みについては制限はない。
このようにして、磁気記録媒体用ガラス基板は製造される。本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の外周端面の最外周の真円度、内周端の最内周の真円度及び同心度は、コアリング工程、内・外径加工工程、内周端面加工工程及び外周端面加工工程での条件を適宜調整することにより得られる。
(ガラス基板の材料)
ガラス基板の材料としては、イオン交換による化学強化が可能なガラスであれば特に制限はない。例えば、SiO2、Na2O、CaOを主成分としたソーダライムガラス;SiO2、Al23、R2O(R=K、Na、Li)を主成分としたアルミノシリケートガラス;ボロシリケートガラス;Li2O−SiO2系ガラス;Li2O−Al23−SiO2系ガラス;R’O−Al23−SiO2系ガラス(R’=Mg、Ca、Sr、Ba)などを使用することができる。中でも、アルミノシリケートガラスやボロシリケートガラスは、耐衝撃性や耐振動性に優れるため特に好ましい。
(磁気記録媒体)
本発明の磁気記録媒体用ガラス基板は、このガラス基板の主平面の上に図3に示すように磁性膜2を設けて磁気記録媒体(磁気ディスク)Dとするのが好ましい。
磁性膜2に用いる磁性材料としては、特に限定はなく公知の材料を適宜選択して用いることができる。例えば、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCr、CoNiPt、CoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtSiOなどが挙げられる。また、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、CrVなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成としてもよい。
磁性膜2として、上記のCo系材料の他、フェライト系や鉄−希土類系の材料や、SiO2、BNなどからなる非磁性膜中にFe、Co、CoFe、CoNiPt等の磁性粒子が分散された構造のグラニュラーなどを用いることもできる。磁性層は、面内型、垂直型の何れであっても良い。
磁性膜の形成方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、スパッタリング法、無電解メッキ法、スピンコート法などが挙げられる。
磁気記録媒体Dには、更に必要により下地層、保護層、潤滑層等を設けても良い。これらの層はいずれも公知の材料を適宜選択して用いることができる。下地層の材料としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Al、Niなどが挙げられる。保護層の材料としては、例えば、Cr、Cr合金、C、ZrO2、SiO2などが挙げられる。また、潤滑層としては、例えば、パーフロロポリエーテル(PFPE)等からなる液体潤滑剤を塗布し、必要に応じ加熱処理を行ったものなどが挙げられる。
磁気記録媒体用ガラス基板として、図5の製造工程に沿って外径φ1=65mm、内径φ2=20mm、板厚d=0.635mmのアルミノシリケートガラス基板を製造した。
具体的には、SiO2、Al23、R2O(R=K、Na、Li)を主成分とするガラス素材を溶融し(ガラス溶融工程)、溶融ガラスを下型に流し込み、上型によってプレス成形して円盤状のガラス基板前駆体を得た(プレス成形工程)。
プレス成形されたガラス基板前駆体に対して、図6に示すコアリング装置を用いて内周と外周とを同時に加工してドーナツ形状とした。(コアリング工程)。次に、ガラス基板の両表面をダイヤモンドペレットを備えた公知の両面研磨機にて研削液を供給しながら研磨加工し、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みを予備調整した(第1ラッピング工程)。
次に、ガラス基板の外周端面および内周端面を鼓状のダイヤモンド砥石を備えた周縁研削装置にて研削され約0.1mmの面取りのみをした。(内・外径加工工程)。次に、ガラス基板の内周端面を研磨液を供給しながらブラシ研磨を行い微細なキズ等を除去した(内周端面加工工程)。
次に、ガラス基板の両表面を第1ラッピング工程より目が細かいダイヤモンドペレットを備えた公知の両面研磨機にて研削液を供給しながら再び研磨加工して、ガラス基板の平行度、平坦度および厚みを微調整した(第2ラッピング工程)。そして、ガラス基板の外周端面を研磨液を供給しながらブラシ研磨を行い微細なキズ等を除去した(外周端面加工工程)。
次に、ガラス基板を洗浄した後、化学強化液にガラス基板を浸漬してガラス基板に化学強化層を形成した(化学強化工程)。化学強化液は、NaNO3とKNO3とを質量比1:9の割合とした化学強化剤を化学強化槽に投入し330℃に加熱したものとした。
この後、ガラス基板の表面をパッドを備えた公知の両面研磨機にて研磨液を供給しながら精密に仕上げる研磨加工を行った(ポリッシング工程)。そして洗浄及び検査が行われ、磁気記録媒体用ガラス基板を完成させた。
コアリング工程における加工条件を変更して、ガラス基板のサンプルNo.1からNo.7を得た。具体的には、一体型コアドリルの回転数は同じとし、内周刃及び外周刃のダイヤモンド砥石の粗さをサンプルN0.2及び3では#250、N0.6及び7では#120を使用した。サンプルNo.4及びNo.5では、外周刃のダイヤモンド砥石の粗さを#400、内周刃のダイヤモンド砥石の粗さを#120とし、回転数をNo.2の場合の3倍に設定した。サンプルNo.1では、内周刃及び外周刃のダイヤモンド砥石の粗さを#600、回転数をNo.2の場合の1/2倍に設定し加工状態を観察し、切り込み量を調整しながら加工を行った。このため、サンプルNo.1の加工時間は、サンプルN0.2と比較して5倍程度かかった。これらサンプルの全てにおいて、平面度は、4μm以下、面粗さはRmaxが2nmから6nm、Raが0.2nmから0.4nmの範囲であった。
サンプルNo.1から3では、内周端面、外周端面とも良好に加工することができた。サンプルNo.4及び5は、砥石の粗さと刃の周速との関係で、外周端面の最外周の真円度は良好であったが、内周端面の加工状態が不安定であったため、内周端面の最内周の真円度、同心度が悪くなった。サンプルNo.6及び7では、砥石が粗いため、周速の遅い内周端面の加工状態は問題なく内周端面の最内周の真円度は良好であったが、外周端面の加工状態が不安定であったため外周端面の最外周の真円度、同心度が悪くなった。各真円度、同心度は、ラウンドテスト型式RA−H1500A(ミツトヨ(株))を用いて測定した。この結果を表1に示す。尚、サンプルNo.1は特に良好であり、ダイヤモンド砥石の粗さを更に細かくし、刃の回転数の設定を検討すれば更に良好な真円度、同心度を得られると予測できるが、加工時間が長くなり実用的でないと考えられるため更なるサンプル加工は行わなかった。
Figure 2008217918
この後、ガラス基板を洗浄した後、このガラス基板に磁性膜を設けて磁気記録媒体とした。磁性膜は、ガラス基板側から、Ni−Alからなる下地層(厚み約100nm)、Co−Cr−Ptからなる記録層(厚み20nm)、DLC(Diamond Like Carbon)からなる保護膜(厚み5nm)を順次積層した。
ここで、ガラス基板に磁性膜を設けて磁気記録媒体としているが、積層されている膜厚は上記の通り約0.125μmであり、磁性膜を設ける位置はガラス基板の主表面上である。従って、ガラス基板の状態で測定した上記の真円度、同心度の測定値は、磁性膜を設けることによる影響をほとんど受けることはないため、磁気記録媒体においても同じ値として扱うことができる。
完成したサンプルNo.1からNo.7の磁気記録媒体をSPMのハブに固定し磁気ディスク記録装置に組み込み、LUL動作を繰り返し行うLUL耐久試験をした。この結果、サンプルNo.1からNo.5を組み込んだ磁気ディスク装置ではいずれも50万回の繰り返しLUL動作を行っても問題がなかった。サンプルNo.6では38万回の繰り返しLUL動作で、No.7では31万回の繰り返しLUL動作でいずれもヘッドクラッシュが生じた。
磁気記録媒体用ガラス基板の外周端面の最外周の真円度、内周端面の最内周の真円度及び同心度を説明する図である。 磁気記録媒体用ガラス基板の全体構成を示す図である。 磁気記録媒体用ガラス基板の表主表面の上に磁性膜を備えている磁気記録媒体の一例を示す図である。 記録媒体用ガラス基板の製造工程の例をフロー図で示す図である。 コアリング工程で使用するコアリング装置を説明する図である。 コアリング装置で使用する内周刃と外周刃とが一体となっている一体型コアドリルを説明する図である。
符号の説明
1 磁気記録媒体用ガラス基板(ガラス基板)
2 磁性膜
5 穴
7a 表主表面
7b 裏主表面
10 外周端面の最外周
10t 外周端面
12 外周端面に外接する円
14 外周端面に内接する円
16 外周端面の中心
20 内周端面の最内周
20t 内周端面
22 内周端面に外接する円
24 内周端面に内接する円
26 内周端面の中心
D 磁気記録媒体

Claims (4)

  1. 平坦部を有する主表面と、同心の外周端面と内周端面とを有し、
    前記内周端面が成す穴に、情報記録装置を構成するスピンドルモータの回転自在なハブが嵌合して挿通され、該ハブに固定されるドーナツ状のLUL方式で使用される磁気記録媒体に用いられる磁気記録媒体用ガラス基板において、
    前記外周端面の最外周の真円度が4μm以下であることを特徴とする磁気記録媒体用ガラス基板。
  2. 前記内周端面の最内周の真円度が5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
  3. 前記外周端面の最外周の中心と前記内周端面の最内周の中心との距離である同心度が5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体用ガラス基板。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の表面に磁性膜を有することを特徴とする磁気記録媒体。
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