JP2016076290A - 磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク Download PDF

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Abstract

【課題】磁気ディスクの外周側端部の付近で気流が乱れるのを抑え、ディスクフラッタを抑制できる磁気ディスク用ガラス基板を提供する。【解決手段】磁気ディスク用ガラス基板は、一対の主表面、外周側端面に形成された側壁面11w及び前記側壁面と主表面の間に介在する面取面11c、12cとを備える。前記側壁面の真円度が1.5μm以下であり、前記中心位置を含み板厚方向で異なる複数の位置における側壁面の複数の輪郭線の内接円及び外接円の半径の差が5μm以下である。【選択図】図4

Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクに関する。
今日、パーソナルコンピュータ、あるいはDVD(Digital Versatile Disc)記録装置等には、データ記録のためにハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が内蔵されている。特に、ノート型パーソナルコンピュータ等の可搬性を前提とした機器に用いられるハードディスク装置では、ガラス基板に磁性層が設けられた磁気ディスクが用いられ、磁気ディスクの面上を僅かに浮上させた磁気ヘッドで磁性層に磁気記録情報が記録され、あるいは読み取られる。この磁気ディスクの基板として、金属基板(アルミニウム基板)等に比べて塑性変形し難い性質を持つことから、ガラス基板が好適に用いられる。
また、ハードディスク装置における記憶容量の増大の要請を受けて、磁気記録の高密度化が図られている。例えば、磁性層における磁化方向を基板の面に対して垂直方向にする垂直磁気記録方式を用いて、磁気記録情報エリアの微細化が行われている。これにより、1枚のディスク基板における記憶容量を増大させることができる。このようなディスク基板においては、磁性層の磁化方向が基板面に対して略垂直方向に向くように、基板表面を出来る限り平らにして磁性粒の成長方向を垂直方向に揃えることが好ましい。
さらに、記憶容量の一層の増大化のために、DFH(Dynamic Flying Height)機構を搭載した磁気ヘッドを用いて磁気記録面からの浮上距離を極めて短くすることにより、磁気ヘッドの記録再生素子と磁気ディスクの磁気記録層との間の磁気的スペーシングを低減して情報の記録再生の精度をより高める(S/N比を向上させる)ことも行われている。この場合においても、磁気ヘッドによる磁気記録情報の読み書きを長期に亘って安定して行うために、磁気ディスクの基板の表面凹凸は可能な限り小さくすることが求められる。
磁気ディスクには、磁気ヘッドをデータトラックに位置決めするために用いられるサーボ情報が記録されている。従来、磁気ディスクの外周側の端面(以下、外周端面ともいう)の真円度を低減させると、磁気ヘッドの浮上が安定して、サーボ情報の読み取りが良好に行われ、磁気ヘッドによる読み書きが安定すること知られている。例えば、特許文献1に記載の技術では、外周端面の真円度が4μm以下である磁気ディスク用ガラス基板が開示されている。このガラス基板によれば、外周端面の真円度を低減することで、LUL(load unload)試験耐久性が向上する、とされている。
特開2008−217918号公報
ところで、近年、隣接するトラックが一部重なるようにして記録を行うシングルライト(shingle write)方式を採用したHDDが知られている。シングルライト方式では、隣接するトラックへの記録に伴う信号劣化が極めて小さいため、トラック記録密度(以下、TPIともいう)を飛躍的に向上でき、例えば、500kTPI(track per inch)以上の極めて高いトラック記録密度を実現できる。また、従来より磁気異方性の高い磁性材料を用いるEAMR(エネルギーアシスト磁気記録)方式についても研究が進められている。EAMR方式向けの磁気ディスクでは、磁性粒のサイズ自体を低減することができるのでBPI(bit per inch)及びTPIを高めることが可能であり、高記録密度を実現することができる。一方で、TPIの向上により、サーボ信号に対する磁気ヘッドの追従性は、従来よりもシビアに要求されている。
例えばシングルライト方式を採用するなどして500kTPI以上としたHDDにおいて、磁気ディスクの外周端面の真円度を1.5μm以下に低減しても、磁気ディスクの外周側の端部ではサーボ信号の読み取りが不安定となる現象が生じていた。特に、磁気ディスクの外周側端部の最外周側は、それより内周側の領域と比べ、安定した読み取りが困難になっていた。
本発明は、磁気ディスクの外周側端部におけるサーボ信号の読み取りエラーを抑制できる磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクを提供することを目的とする。
本発明者は、磁気ディスクの外周側端部付近でのサーボ信号読み取りエラーをなくすため、まず、磁気ディスクの内孔がガタつくことによる影響を排除することを考えた。磁気ディスクの中心とスピンドルの中心とを精密に合わせてHDDを組み立てた。これにより、内孔の影響はなくなるので、磁気ディスクの外周端面の面内方向のブレは外周端面の真円度以下の大きさになる。こうして、磁気ディスクの内周側の端面の真円度や、内周端面と外周端面の同心度の影響が及ばないようにしたが、サーボ信号読み取りエラーは改善されなかった。
従来、磁気ディスクの真円度を下げるとフラッタが小さくなることから、真円度とフラッタの間には相関性があると考えられていた。しかし、本発明者の研究によれば、真円度を1.5μm以下にしても、フラッタは少なくならず、真円度が極めて小さい場合には、真円度とフラッタの間には相関性が見られないことが明らかとなった。その理由は以下のように考えられた。すなわち、従来は、ガラス基板の板厚よりも長い板状のプローブをガラス基板の主表面に対して垂直方向に立てて外周端部に当てることで外周端部の真円度を測定していた。このとき、プローブは、板厚方向において最も基板の外側へ突出した位置で接する。したがって、真円度測定の基礎となる外周端部の輪郭線には、外周端部の板厚方向の形状とは無関係に、基板の外側へ最も突出した形状が反映されることになる。そのため、従来の真円度の測定方法では、外周端部の側壁面の板厚方向での3次元形状を反映したものとはなっていなかった。そして、従来の真円度の測定方法で磁気ディスクの外周端部の真円度を十分に良好にした場合には、真円度以外の別の要因がフラッタに及ぼす影響が相対的に大きくなり、それによって真円度とフラッタの間には相関性が見られなくなったと考えられた。
そこで、本発明者は、真円度のような磁気ディスクの面内方向のパラメータに加え、磁気ディスクの板厚方向の形状に目を向けた。まず、磁気ディスクの外周側端部における板厚のバラつきを調べたが、バラつきは極めて小さく、問題は見出だせなかった。そこで、他の様々な形状パラメータについて鋭意研究を行った結果、磁気ディスクの外周端面のうち、側壁面(主表面と直交する方向に延びる面)の板厚方向の傾きや凹凸が、磁気ディスクの最外周部のフラッタに影響を与え、ひいてはサーボ信号の読み取りに影響を与えていることを初めて明らかにした。つまり、磁気ディスクの外周端面の真円度を極めて小さくしたことによって初めて、外周端面の板厚方向の形状がフラッタに影響を与えることが、明らかにされた。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、一対の主表面、外周側端部に形成された側壁面、及び、前記側壁面と主表面の間に介在する面取面とを備える磁気ディスク用ガラス基板であって、前記側壁面の真円度が1.5μm以下であり、前記中心位置を含み板厚方向で異なる複数の位置における側壁面の複数の輪郭線の内接円及び外接円の半径の差が5μm以下であることを特徴とする。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、外周側の側壁面上の板厚方向に200μm離れた2点の位置における円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線からそれぞれ求められる2つの最小二乗円の中心間の中点を中点Aとし、外周側の2つの面取面上の板厚方向長さの中心の位置において円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線から求められる最小二乗円の中心のうち、一方の面取面から求められる中心を中心B、他方の面取面から求められる中心を中心Cとしたとき、中点Aおよび中心B間の距離と、中点Aおよび中心C間の距離との合計が1μm以下であることが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、板厚が0.5mm以下である場合に好適に用いられる。
本発明の磁気ディスクは、上述した磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、磁性層を形成した場合に好適に用いられる。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の平面図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の板厚方向の断面図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の側壁面の円筒度の測定方法を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の側壁面の円筒度の測定方法を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の外周端面の形状評価値の測定方法を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の外周端面の形状評価値の測定方法を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の端面研削加工を説明する図。 図6AのY−Y断面を示す図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造に際して行われるMRFを用いた端面研磨を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造に際して行われるMRFを用いた端面研磨を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造に際して行われるMRFを用いた端面研磨を説明する図。 本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造に際して行われるMRFを用いた端面研磨を説明する図。
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板について詳細に説明する。
[磁気ディスク用ガラス基板]
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。アモルファスのアルミノシリケートガラスとするとさらに好ましい。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の組成を限定するものではないが、本実施形態のガラス基板は好ましくは、酸化物基準に換算し、モル%表示で、SiOを50〜75%、Alを1〜15%、LiO、NaO及びKOから選択される少なくとも1種の成分を合計で5〜35%、MgO、CaO、SrO、BaO及びZnOから選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜20%、ならびにZrO、TiO、La、Y、Ta、Nb及びHfOから選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜10%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスである。
本実施形態のガラス基板は好ましくは、例えば、質量%表示にて、SiOを57〜75%、Alを5〜20%、(ただし、SiOとAlの合計量が74%以上)、ZrO、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOを合計で0%を超え、6%以下、LiOを1%を超え、9%以下、NaOを5〜28%(ただし、質量比LiO/NaOが0.5以下)、KOを0〜6%、MgOを0〜4%、CaOを0%を超え、5%以下(ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、SrO+BaOを0〜3%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスであってもよい。
本実施形態のガラス基板は、例えば、酸化物基準の質量%で、SiO:45.60〜60%、およびAl:7〜20%、およびB:1.00〜8%未満、およびP:0.50〜7%、およびTiO:1〜15%、およびROの合計量:5〜35%(ただしRはZn及びMg)の各成分を含有し、CaOの含有量が3.00%以下、BaOの含有量が4%以下であり、PbO成分、As成分およびSb成分およびCl、NO、SO2−、F成分を含有せず、主結晶相としてRAl、RTiO、(ただしRはZn、Mgから選択される1種類以上)から選ばれる一種以上を含有し、主結晶相の結晶粒径が0.5nm〜20nmの範囲であり、結晶化度が15%以下であり、比重が2.95以下であることを特徴とする結晶化ガラスであってもよい。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の組成は、必須成分として、SiO、LiO、NaO、ならびに、MgO、CaO、SrOおよびBaOからなる群から選ばれる一種以上のアルカリ土類金属酸化物を含み、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するCaOの含有量のモル比(CaO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.20以下であって、ガラス転移温度が650℃以上であってもよい。このような組成の磁気ディスク用ガラス基板は、エネルギーアシスト磁気記録用磁気ディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板に好適である。
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板は、円環状の薄板のガラス基板である。磁気ディスク用ガラス基板のサイズは問わないが、例えば、公称直径2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板として好適である。
図1Aおよび図1Bに、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板Gを示す。図1Aは、磁気ディスク用ガラス基板Gの平面図であり、図1Bは、磁気ディスク用ガラス基板Gの板厚方向の断面図である。
磁気ディスク用ガラス基板Gは、一対の主表面11p,12p、外周側端部に形成された側壁面11w、及び、側壁面11wと主表面11p,12pの間に介在する面取面11c,12cとを備える。
ガラス基板Gは、中心部に円孔を有する。側壁面11wは、ガラス基板Gの板厚方向の中心位置32(図2参照)を含む。図2は、ガラス基板Gの外周端面の円筒度の測定方法を説明する図であり、ガラス基板Gの外周端面の板厚方向の断面を示す。面取面11c,12cの主表面11p,12pに対する傾斜角度は、特に制限されず、例えば45°である。また、側壁面11w及び面取面11c,12cの境界は、図示されるようなエッジを有する形状に限定されるものではなく、滑らかに連続する曲面状であってもよい。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板Gは、板厚方向の中心位置32における側壁面11wの真円度が1.5μm以下であり、円筒度が5μm以下である。図3は、ガラス基板Gの外周端面の円筒度の測定方法を説明する図であり、前記中心位置32を含み板厚方向で異なる複数の位置31,32,33における側壁面11wの複数の輪郭線31a,32a,33a(図3参照)を示す。図3に示すように、円筒度は、これらの輪郭線の内接円C1及び外接円C2(図3参照)の半径の差Rをいう。なお、このような半径の差Rという評価指標がゼロに近いほど、外周端面の形状が幾何学的円筒に近いということが言えるため、この明細書では上記評価指標を「円筒度」という。
(真円度)
真円度の測定方法は、公知の方法でよい。例えば、ガラス基板の板厚よりも長い板状のプローブをガラス基板の主表面に対して垂直方向に、外周端面と対向するように配置し、ガラス基板を円周方向に回転させることで輪郭線を取得し、この輪郭線の内接円と外接円との半径の差をガラス基板の真円度として算出することができる。なお、真円度の測定には、例えば、真円度・円筒形状測定装置を用いることができる。
側壁面11wの真円度の調節は、例えば、後で説明する端面研削加工および必要に応じて行われる磁性粘性流体(MagnetoRheological Fluid;以下、「MRF」と略記する。)を用いた端面研磨によって行われる。
(円筒度)
図2に示すように、側壁面11wの円筒度は、側壁面11wにおいて板厚方向に異なる複数の測定位置31,32,33で取得される各輪郭線を用いて求められる。測定位置32は、ガラス基板Gの板厚方向の中心位置である。測定位置31,33は、例えば、測定位置32から板厚方向に200μm離れた位置である。なお、側壁面11w上の複数の測定位置は、本実施形態では3箇所ある。板厚が0.635mm以下の場合や、面取り量が大きいことなどによって、上述した測定位置の決定方法による測定位置31及び33が側壁面上から外れてしまう場合には、測定位置32から板厚方向にそれぞれ100μmずつ離れた位置を測定位置31、33としてもよい。測定位置の数は3よりも多くても構わない。
各測定位置31〜33でのガラス基板Gの外周端面の形状を測定するための測定装置としては、側壁面11wの測定位置31〜33において各輪郭線31a,32a,33aを区別して取得できるものが用いられる。測定装置は、前記した真円度と同じものを用いることができる。スタイラスは、例えば先端の曲率半径がφ0.4mm以下等の、比較的小径の小穴用測定子を用いることが好ましい。測定の際には、スタイラス3は、ガラス基板Gの測定壁11wの各測定位置31〜33に対向するよう配置され、一箇所ずつ順に測定を行う。
各測定位置31〜33の輪郭線31a〜33aは、スタイラス3を各測定位置31〜33に対向して配置した状態で、ガラス基板Gを一周回転させることで取得される。そして、取得された3つの輪郭線31a〜33aを重ねて得られる輪郭線から最小二乗法で求めた中心Oに基づいて、上記の真円度のときと同様に最も外側に接する外接円C2及び最も内側に接する内接円C1が決められる。そして、これら外接円C2及び内接円C1の半径の差Rが、側壁面11wの円筒度として求められる。
側壁面11wの円筒度は、例えば、後述する端面研削加工および必要に応じて行われるMRFを用いた端面研磨によって調節される。
(形状評価値)
図4及び図5を参照して、ガラス基板Gの形状評価値について説明する。形状評価値とは、ガラス基板Gの外周の側壁面と面取面の同軸の程度を評価するための指標値である。
図4及び図5は、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板Gの外周端面の形状評価値の測定方法を説明する図である。図4は、ガラス基板Gの外周端面の板厚方向の断面を示す。側壁面11wの傾斜角度は、特に制限されず、例えば40°〜70°である。また、側壁面11w及び面取面11c,12cの境界は、図示されるようなエッジを有する形状に限定されるものではなく、滑らかに連続する曲面状であってもよい。
形状評価値は、側壁面11w上の板厚方向に200μm離れた2点の位置37,38における円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線からそれぞれ求められる2つの最小二乗円37c,38cの中心37o,38o間の中点を中点Aとするとともに、さらに、2つの面取面11c,12c上の板厚方向長さの中心の位置34,35において円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線から求められる最小二乗円34c,35cの中心34o,35oのうち、一方の面取面11cから求められる中心34oを中心B、他方の面取面12cから求められる中心35oを中心Cとしたとき、中点Aおよび中心B間の距離aと、中点Aおよび中心C間の距離bとの合計である。ガラス基板Gの形状評価値は、1.0μm以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5μm以下である。
側壁面11w上の2つの位置37,38は、例えば、ガラス基板Gの板厚方向の中心位置から100μmずつ主表面11p,12p側に離れた位置である。面取面11c,12cの輪郭線を取得するための測定位置34,35は、例えば、主表面11p,12pからそれぞれ板厚方向の中心位置側に等距離近づく位置(例えば、ガラス基板Gの面取面の板厚方向長さが0.15mmの場合、ガラス基板Gの主表面11p,12pから中心位置に0.075mmずつ近づく位置)である。
各測定位置37,38,34,35において外周端面の形状を測定するための測定装置として、例えば、真円度・円筒形状測定装置を用いることができる。真円度・円筒形状測定装置のスタイラス3は、上下方向(板厚方向)にミクロン単位での移動が可能である。
なお、測定に先立って、マイクロメータで予めガラス基板Gの板厚が測定される。また、輪郭形状測定機により、半径方向の断面における面取面の、形状、板厚方向および半径方向の各長さ、主表面に対する角度、さらに、側壁面の長さ、が予め測定される。面取面と側壁面との境界の位置は、いずれの外形線も直線状である場合は、側壁面の延長線と面取面の延長線との交点によって定めることができる。面取面や側壁面の外形線が円弧状である場合は、例えば、当該外形線と最もよく重なる1つの円で近似し、求めた円との交点によって定めることができる。
測定の際には、ガラス基板Gの主表面が真円度・円筒形状測定装置の基準面と水平になるように、さらには、ガラス基板Gの中心が測定装置の回転中心と合うように、ガラス基板Gが測定装置にセットされる。そして、スタイラス3の先端の、測定時にガラス基板Gと接触する位置が、測定装置にセットされたガラス基板Gの上側の主表面の高さと合わせられる。この状態で、スタイラス3を、板厚の半分の距離を板厚方向に下げると、スタイラス3は、ガラス基板Gの板厚の中央の高さに配される。そして、スタイラス3を板厚の中央から100μm上げた点37、および、板厚の中央から100μm下げた点38において、ガラス基板Gの外周端部の輪郭線が測定される。これらの輪郭線から、側壁面11wの2つの最小二乗円37c,38cの中心37o,38oが決められ、さらに、これら2つの中心37o,38o間の中点Aが決められる。
また、スタイラス3の位置が、2つの面取面の、それぞれの板厚方向における中間の高さとなるよう設定され、それぞれの位置34,35でガラス基板Gの外周端部の輪郭線が測定される。これらの輪郭線に基づいて、面取面11c,12cの最小二乗円34c,35cの中心B,Cが決められる。次いで、中点Aおよび中心B間の距離aと、中点Aおよび中心C間の距離bとを合計することで、形状評価値が求められる。
なお、面取面の板厚方向の高さの中間の位置34,35は、前述の径の異なる3つの円筒を有する構造体を考えた場合に、面取面部分に相当する円筒の偏心の程度を最もよく表す点と考えられる。また、当該位置は、面取面近傍の空気の流れに最も多くの影響を与える点であると考えられる。これらの理由から、当該位置で輪郭線を測定することが好ましい。
側壁面11wと面取面11c,12cによって決定される形状評価値は、例えば、後述する端面研削加工および必要に応じて行われるMRFを用いた端面研磨によって調節される。
以上の磁気ディスク用ガラス基板Gは、真円度および円筒度が極めて小さい。そのため、外周側端部での気流の乱れが生じにくく、フラッタが抑制される。これにより、外周側端部でのサーボ情報への追従性が保たれる。特に、シングルライト方式が採用された磁気ディスクのようにトラック記録密度の高いものでは、サーボ情報に対する追従性がシビアに要求されるが、このガラス基板Gを磁気ディスクに好適に用いることができる。
円筒度が小さいことによりサーボ情報の読み取りが安定する理由は、次のように考えられる。ガラス基板Gの外周端部の真円度が大きい場合は、磁気ディスクの外周端面が水平方向(面方向)に押し出す空気の量が変動するため、大きな気流の乱れが起きやすい。しかし、外周端面の真円度が極めて小さいと、そのような大きな気流の乱れは生じにくい。外周端面の真円度が極めて小さい状況では、水平方向の気流の代わりに、ガラス基板Gの外周端部とHDD内壁との隙間を、いかに空気が磁気ディスクを跨ぐように板厚方向にスムーズに流れるかが重要である。
本発明者の研究によれば、HDDの内部において、HDD内壁と磁気ディスクの外周端面との間の隙間には、定常的に板厚方向の空気の流れが存在しており、この流れを乱し不規則になる現象が生じると、フラッタが発生して磁気ヘッドの浮上が不安定となることが分かった。逆に、ガラス基板Gの外周端面の円筒度が小さいと、HDD内壁と磁気ディスクの外周端面との間の隙間において、板厚方向の空気は定常的にスムーズに流れ、フラッタが発生しにくい。
上述の通り、極めて高いトラック記録密度のHDDでは、HDDの内部の空気の流れの乱れが、磁気ヘッドのサーボ情報への追従性を改善する上で重要である。このような空気の乱れによって、フラッタは大きくなる。この空気の乱れには、周期的(定常的)に発生する乱れと、突発的に発生する乱れとの2種類がある。このうち、周期的に発生する乱れについては、HDDの設計を変えることで解消できる場合が多いが、突発的に発生する乱れについては、HDDの設計を変えることでは改善できないため、他の手段によって低減を図ることが求められる。本発明者は、ガラス基板Gの外周端面が、HDDの設計の変更によっては解決できない空気の流れの乱れを引き起こすことを見出して、外周端面の円筒度が極めて小さいガラス基板Gをなすに至った。
本実施形態のガラス基板Gの板厚は、例えば、0.8mm、0.635mmであり、また、例えば、0.5mm以下である。ガラス基板Gは、磁気ディスクに用いられた場合に、板厚が薄くなるほどバタつきやすく、フラッタが大きくなりやすい。しかし、ガラス基板Gは、上述のように円筒度が5μm以下であるため、磁気ディスクに用いられた場合に、外周側端部での気流の乱れが抑えられ、フラッタが抑制される。
本実施形態のガラス基板Gは、さらに、形状評価値が極めて小さく、外周端面の形状が気流の乱れを生じにくいものとなっていることが好ましい。形状評価値が小さくなると、磁気ディスクに用いられた場合に、フラッタをさらに抑制することが可能となる。これにより、HDD内での磁気ヘッドのサーボ情報への追従性がさらに良好になる。
シングルライト方式やエネルギーアシスト磁気記録用の磁気ディスクなど、特に500kTPI(track per inch)以上のトラック記録密度となる磁性層を形成した磁気ディスクをHDDに組み込んだときには、磁気ディスクのフラッタが生じた場合にHDDの磁気ヘッドのサーボ情報への追従性が悪化する場合があるため、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板は、上述した高記録密度を備えた磁気ディスクに好適である。
本実施形態のガラス基板Gは、ダブオフ(Duboff)値とよばれる主表面上における外周端部の評価指標が30nm以下であることが好ましい。また、ダブオフ値は0より大きいことが好ましい。ダブオフ値は、ガラス基板Gの半径方向における主表面のプロファイルにおいて、半径31.2〜32.2mmの2点間のプロファイルを測定し、前記2点を仮想直線で結んだときの、当該仮想直線からガラス基板Gの主表面のプロファイルまでの最大距離をいう。なお、ダブオフ値は、仮想直線と主表面のプロファイルを比較したときに、仮想直線の方が板厚方向の中心側になる場合は、プラス値で表す。逆に、主表面輪郭線の方が板厚の中心側になる場合は、マイナス値で表す。この値が0に近いほど、最外周近傍での主表面の形状が平坦で良好であり、磁気ヘッドが安定して浮上する。したがって、真円度および円筒度が極めて小さいことと合わせて、HDDにおける磁気ヘッドのサーボ信号への追従性がさらに良好になる効果が得られる。ダブオフ値の測定は、例えば光学式の表面形状測定装置を用いて行うことができる。なお、本件のダブオフ値は、従来の測定範囲よりも外周側の領域を測定している。これにより、従来よりも端部形状の差異を高精度に評価することができる。
本実施形態のガラス基板Gは、外周側端部の最外周側の主表面のナノウェービネス(NW−Rq)が0.5(Å)以下であることが好ましい。ここで、ナノウェービネスは、半径30.5〜31.5mmの領域における波長帯域50〜200μmの粗さとして算出されるRMS(Rq)値で表すことができ、例えば、レーザ式の表面形状測定装置を用いて測定できる。
こうすることにより、磁気ヘッドの浮上がさらに安定する。したがって、ここでも、真円度および円筒度が極めて小さいことと合わせて、HDDにおける磁気ヘッドのサーボ信号への追従性が良好になる効果が得られる。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法]
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、工程毎に説明する。ただし、各工程の順番は適宜入れ替えてもよい。
(1)ガラス基板の成形および粗研削工程
例えばフロート法によって板状ガラスを形成した後、この板状ガラスから、磁気ディスク用ガラス基板の元となる所定形状のガラス基板が切り出される。フロート法の代わりに、例えば上型と下型を用いたプレス成形によってガラス基板を成形してもよい。なお、ガラス基板は、これらの方法に限らず、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の製造方法を用いて製造することもできる。
なお、ガラス基板の両主表面に対して、必要に応じて、遊離砥粒を用いた粗研削加工を行ってもよい。
(2)円孔形成工程
円筒状のドリルを用いて、円盤状ガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とする。なお、ダイヤモンドカッター等によるスクライビングを用いることもできる。
(3)端面研削工程
次に、円環状のガラス基板の端面に対する研削加工が行われる。ガラス基板の端面に対する研削加工は、ガラス基板の外周側端部と内周側端部に対して面取面を形成するために行われる。ガラス基板の外周側端面に対する研削加工は、例えば、ダイヤモンド砥粒を用いた総形砥石による公知の面取り加工でよい。
ガラス基板の外周側端面に対する研削加工は、ガラス基板の端面に当接する砥石の軌跡が一定とならないように、ガラス基板の端面と砥石とを接触させる研削加工で行う。ガラス基板の外周側端面に対する研削加工について、図6Aおよび図6Bを参照して以下で説明する。
図6Aおよび図6Bは、ガラス基板の外周側端面に対する加工方法を示す図である。図6Bは、図6AのY−Y断面を示す図である。
図6Aおよび図6Bに示すように、ガラス基板Gの外周側端面の研削加工に用いる研削砥石41は、全体が円環状に形成されているとともに溝43を有する。溝43は、ガラス基板Gの外周側の側壁面11wと面取面11cとの両方の面を同時に研削加工できるように形成されており、具体的には、溝43は、側壁部43a及びその両側に存在する面取部43b,43bからなる溝形状を備えている。上記溝43の側壁部43a及び面取部43bは、ガラス基板Gの研削加工面の仕上がり目標の寸法形状を考慮して、所定の寸法形状に形成されている。
ガラス基板の外周側端面の加工では、研削砥石41に形成された溝43の溝方向に対してガラス基板Gを傾けた状態、つまり研削砥石41の回転軸46に対してガラス基板Gの回転軸45を角度αだけ傾けた状態で、ガラス基板Gの外周側端面11wに研削砥石41を接触させながら、ガラス基板Gと研削砥石41の両方を回転させて研削加工を行う。これによって、ガラス基板Gの外周側端面に当接する研削砥石41の軌跡が一定とはならないで、研削砥石41の砥粒が基板端面に対してランダムな位置に当接、作用するため、基板へのダメージが少なく、研削加工面の表面粗さやその面内ばらつきも小さくなり、研削加工面をより高平滑に、すなわちより高い品質要求に応えられるレベルの品位に仕上げることができる。さらには砥石寿命の向上効果も有する。
また、図6Aを参照してわかるように、研削砥石41とガラス基板Gとの接触状態は、研削砥石41の溝43とガラス基板Gの外径弧との面接触状態となり、研削砥石41とガラス基板Gとの接触面積が増加する。そのため、ガラス基板Gに対する研削砥石41の接触長さ(切れ刃長さ)を伸ばして、砥粒の切れ味を持続させることができる。したがって、加工面品位にとって有利な微細砥粒砥石を用いて研削加工を行った場合にも安定した研削性を確保でき、塑性モード主体の研削加工による良好な研削面品位(鏡面品位)を安定的に得ることができる。しかも、研削砥石の切れ味を持続させ、塑性モードを実現する研削性を安定的に確保することで、ガラス基板の外周側端面の面取り加工による良好な寸法形状精度を確保することができる。
上述の研削砥石41の溝方向に対するガラス基板Gの傾斜角度αは任意に設定することができるが、上述の作用効果をより良く発揮させるためには、例えば2〜8度の範囲内とすることが好ましい。研削加工に用いる研削砥石41は、ダイヤモンド砥粒をレジン(樹脂)で結合させた砥石(レジンボンド砥石)が好ましい。ダイヤモンド砥石の番手は、#2000〜#3000であることが好ましい。
研削砥石41の周速度は例えば、800〜1000m/分、ガラス基板Gの周速度は、10m/分程度である。また、ガラス基板Gの周速度に対する研削砥石41の周速度の比(周速度比)は、80〜200の範囲内であることが好ましい。
さらに、上記レジンボンド砥石の砥石弾性率は、2000〜3000[N/mm]の範囲内であることが好ましい。砥石弾性率は、レジンボンド砥石の場合にはダイヤモンド砥粒と樹脂との結合強度と相関がある指標である。
発明者は、様々な特性のレジンボンド砥石を用いて外周側端面の研削加工を行いガラス基板の端面の加工品質を観察した結果、レジンボンド砥石におけるダイヤモンド砥粒と樹脂との結合強度が、上記研削加工後のガラス基板の外周端面の側壁面の円筒度に大きく影響を与えることを見出した。すなわち、砥石弾性率が高過ぎるレジンボンド砥石を用いて外周端面の研削加工を行うと、加工レートは良好となるが表面にキズが入り易くなって側壁面の円筒度は悪化し、砥石弾性率が低過ぎるレジンボンド砥石を用いて外周側端面の研削加工を行うと、側壁面の円筒度は良好となるが加工レートが著しく低下することがわかった。換言すると、砥石弾性率を変化させることでガラス基板の側壁面の円筒度を調節することができる。その結果、砥石弾性率の範囲は、上記範囲が好ましいことがわかった。上記範囲内とすることで、研削加工後の外周側端面を準鏡面とすることができるので、その後の端面研磨工程では取代を少なくすることができ、高い表面品質を維持しつつ、側壁面の円筒度を含む端部の形状精度を高めることができる。
砥石弾性率は、例えば、抗折強度測定試験機を用いて、HRF圧子を砥石の表面に対して所定の荷重(例えば15kgf)で押圧させたときの変位を測定することにより算出することができる。
(4)端面研磨工程
次に、円環状のガラス基板の端面に対する研磨加工が行われる。ガラス基板の端面に対する研磨加工は、ガラス基板の外周側及び内周側端面(側壁面及び面取面)に対する表面性状を良好にするために行われる。
本実施形態では、ガラス基板の外周側端面についてMRFを用いた端面研磨が施される。MRFを用いた端面研磨では、磁性スラリーを磁力線に保持させることにより磁性スラリーの塊を形成させ、この塊と、ガラス基板の外周端面とを接触させて相対移動させることにより、ガラス基板の内周側の端面の研磨を行う。MRFを用いた端面研磨では、側壁面と面取面とを同時に研磨することができる。MRFを用いた端面研磨おける取り代は、例えば1μm〜5μm程度である。
ガラス基板の内周側端面については、研磨砥粒として酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いてブラシ研磨を行う。なお、ブラシ研磨に代えて、ガラス基板の内周側端面についてもMRFを用いた端面研磨を施すようにしてもよい。
以下、ガラス基板の外周側端面についてのMRFを用いた端面研磨について詳細に説明する。図7A〜図7C及び図8は、MRFを用いた端面研磨によるガラス基板の外周側端面についての研磨方法の一例を説明する図である。
MRFを用いた端面研磨を行う装置20は、磁気発生させる手段と磁性スラリーを用いてガラス基板の端面の研磨を行う。磁性スラリーには、磁気粘性流体と、研磨砥粒として、例えば、酸化セリウムや酸化ジルコニウム等の微粒子が用いられる。磁気粘性流体は、例えば、0.1〜10μmのFeからなる磁性体微粒子を3〜5g/cm3含む非極性オイル、及び界面活性剤を含んだ流体が用いられる。非極性オイルあるいは極性オイルは、例えば、室温(20℃)において非磁化状態で1〜20(Pa・秒)の粘度を有する。
MRFを用いた端面研磨を行う装置20の概要を説明すると、図7Aに示すように、装置20は、永久磁石である一対の磁石22,24と、スペーサ26と、非磁性体、例えばステンレスからなる円筒形状のパイプ28と、を含む。パイプ28内に、磁石22,24及びスペーサ26が内蔵されている。MRFを用いた端面研磨の対象となるガラス基板は、図示されない保持具によって把持されている。保持具に把持されたガラス基板の外周部にパイプ28を対向して配置させ、後述する磁性スラリーの塊30(図7C、図8参照)とガラス基板の外周端面とを接触させる。このパイプ28内の磁石22,24によって形成された塊30と、ガラス基板の外周端面とを接触させた状態で相対的に移動させることにより、ガラス基板の外周端面の研磨が行われる。装置20のパイプ28及びガラス基板を保持する図示されない保持具は、図示されない駆動モータと機械的に接続されている。パイプ28と保持具が回転してガラス基板の端面と塊30とを相対的に移動させることにより、例えば500〜2000rpmで相対的に回転させることにより、ガラス基板の外周端面を研磨することができる。なお、各パイプ28と保持具を固定し、ガラス基板のみを回転させることによって、ガラス基板の端面と塊30とを相対的に移動させてもよい。
MRFを用いた端面研磨をより具体的に説明すると、磁石22と磁石24は、互いに近接して、磁気発生手段として機能し、図7Bに示すような磁力線29を形成する。この磁力線29は、磁石22,24の中心から外側に向けて突出するように進み、かつ、ガラス基板の厚さ方向に進む。磁石22,24との間には、例えば、図7Cに示すような磁性スラリーの塊30をパイプ28の外周につくるために、非磁性体からなるスペーサ26が設けられる。
磁気発生手段における磁束密度は、磁性スラリーの塊30を形成させる程度に設定すればよいが、端面研磨を効率よく行う点で、0.3〜5テスラであることが好ましい。
なお、図7A〜図7C及び図8に示す例では、磁気発生手段として永久磁石を用いたが、電磁石を用いることもできる。また、スペーサ26を用いず、パイプ28に磁石22,24が固定されて、磁石22のN極の端面と磁石24のS極の端面との間の離間距離を一定に確保することもできる。
磁性スラリーに含まれる研磨砥粒として、酸化セリウム、コロイダルシリカ、酸化ジルコニア、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒等の公知のガラス基板の研磨砥粒を用いることができる。研磨砥粒の粒径については、例えば0.5〜3μmである。この範囲の研磨砥粒を用いることにより、ガラス基板の内側端面を良好に研磨することができる。研磨砥粒は、磁性スラリー中に、例えば1〜20vol%含まれる。
MRFを行うことにより、ガラス基板の端面での塵等が付着した汚染、傷等の損傷の除去を行うことができる。そのため、サーマルアスペリティ障害の発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。さらに、表面の粗さやうねりも極めて小さくできるので、かつガラス基板の側壁面の円筒度を含む端部の形状精度を高めることができる。
(5)精研削工程
精研削工程では、両面研削装置を用いてガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間にガラス基板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラス基板と各定盤とを相対的に移動させることで、このガラス基板の両主表面を研削することができる。精研削工程では、例えばダイヤモンドの固定砥粒のほか、遊離砥粒を用いることができる。
(6)第1研磨(主表面研磨)工程
次に、研削されたガラス基板の主表面に第1研磨が施される。第1研磨は、精研削により主表面に残留したキズ、歪みの除去、表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。
第1研磨工程では、遊星歯車機構を備えた両面研磨装置を用いてガラス基板の主表面に対する研磨を行う。両面研磨装置は、上定盤および下定盤を有している。下定盤の上面および上定盤の底面には、平板の研磨パッド(樹脂ポリッシャ)が取り付けられている。上定盤および下定盤の間に、キャリアに収容した1又は複数のガラス基板が狭持され、遊星歯車機構により、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラス基板と各定盤とを相対的に移動させることで、このガラス基板の両主表面を研磨することができる。樹脂ポリッシャは、ポリウレタン製のものが好ましい。また、硬度は、アスカーC硬度で70〜100とすることが好ましい。
上記相対運動の動作中には、上定盤がガラス基板に対して(つまり、鉛直方向に)所定の荷重で押圧され、ガラス基板に対して研磨パッドが押圧されるとともに、ガラス基板と研磨パッドの間に研磨液が供給される。この研磨液に含まれる研磨剤によってガラス基板の主表面が研磨される。研磨剤は、例えば酸化セリウムや酸化ジルコニウムである。研磨剤の平均粒径は、0.3〜3μmとすることが好ましい。
(7)化学強化工程
次に、第1研磨工程後のガラス基板は化学強化される。
化学強化液として、例えば硝酸カリウムと硫酸ナトリウムの混合液等を用い、ガラス基板を化学強化液中に浸漬することによって行うことができる。
このように、ガラス基板を化学強化液に浸漬することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化液中のイオン半径が相対的に大きいナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。
(8)第2研磨(最終研磨)工程
次に、第2研磨が施される。第2研磨は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨では例えば、第1研磨で用いたものと同様の研磨装置を用いる。このとき、第1研磨と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。樹脂ポリッシャの硬度は、アスカーC硬度で60〜90とすることが好ましい。また、発泡ポリウレタン製で、スウェードタイプのものが好ましい。
第2研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、スラリーに混濁させたコロイダルシリカ等の微粒子(粒子サイズ:直径10〜100nm程度)が用いられる。これにより、ガラス基板の主表面の表面粗さをさらに低減でき、端部形状を好ましい範囲に調整できる。
研磨されたガラス基板を洗浄することで、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
[磁気ディスク]
磁気ディスクは、磁気ディスク用ガラス基板を用いて以下のようにして得られる。
磁気ディスクは、例えば磁気ディスク用ガラス基板(以下、単に「基板」という。)の主表面上に、主表面に近いほうから順に、少なくとも付着層、下地層、磁性層(磁気記録層)、保護層、潤滑層が積層された構成になっている。
例えば基板を、真空引きを行った成膜装置内に導入し、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板の主表面上に付着層から磁性層まで順次成膜する。付着層としては例えばCrTi、下地層としては例えばCrRuを用いることができる。磁性層としては、例えばCoPt系合金を用いることができる。また、L10規則構造のCoPt系合金やFePt系合金を形成して熱アシスト磁気記録用の磁性層とすることもできる。上記成膜後、例えばCVD法によりCを用いて保護層を成膜し、続いて表面に窒素を導入する窒化処理を行うことにより、磁気記録媒体を形成することができる。その後、例えばPFPE(パーフルオロポリエーテル)をディップコート法により保護層上に塗布することにより、潤滑層を形成することができる。
作製された磁気ディスクは、好ましくは、DFH(Dynamic Flying Height)コントロール機構を搭載した磁気ヘッドと、磁気ディスクを固定するためのスピンドルとを備えた、磁気記録再生装置としての磁気ディスクドライブ装置(HDD(Hard Disk Drive))に組み込まれる。
[実施例、比較例]
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の効果を確認するために、製造した磁気ディスク用ガラス基板から2.5インチの磁気ディスク(外径65mm、内径20mm、板厚0.635mm)を作製した。作製した磁気ディスク用ガラス基板のガラスの組成は、下記の通りである。
(ガラスの組成)
SiOを65モル%、Alを6モル%、LiOを1モル%、NaOを9モル%、MgOを17モル%、CaOを0モル%、SrOを0モル%、BaOを0モル%、ZrOを2モル%
なお、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するCaOの含有量のモル比(CaO/(MgO+CaO+SrO+BaO))は0であり、ガラス転移温度が671℃のアモルファスのアルミノシリケートガラスである。
[実施例、比較例の磁気ディスク用ガラス基板の作製]
実施例の磁気ディスク用ガラス基板については、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の各工程を順序通りに行うことで作製した。
ここで、
(1)のガラス基板の成形は、プレス成形方法を用いた。粗研削では、遊離砥粒を用いた。
(3)の端面研削工程では、まず、ガラス基板の外周側端面に対して、ダイヤモンド砥粒を用いた総形砥石による面取り加工を行った。そしてさらに、別の総型砥石を用いて、ガラス基板の端面に当接する砥石の軌跡が一定とならないように、ガラス基板の端面と砥石とを接触させながら端部の表面を準鏡面に仕上げる研削加工を行った。
ガラス基板の外周側端面に対する2段目の研削加工では、#2500のダイヤモンド砥粒のレジンボンド砥石を用いて、研削砥石の溝方向に対するガラス基板の傾斜角度(図6Aのα)を5度とし、その他の条件については適宜調整して行った。
(4)の端面研磨工程では、ガラス基板の外周側端面についてMRFを用いた端面研磨を行い、ガラス基板の内周側端面について、研磨砥粒として酸化セリウム砥粒を含むスラリーを用いてブラシ研磨を行った。MRFを用いた端面研磨では、研磨スラリーは、Feの微粒子を非磁性オイルに分散させた磁性流体に、酸化セリウム砥粒をさらに分散させたものを用いた。実施例で用いた磁石は、いずれも3テスラの磁束密度を有する永久磁石を用いた。
(5)の精研削では、ダイヤモンド砥粒を樹脂で固めた研削パッドを定盤に貼り付けた研削装置を用いて研削した。
(6)の第1研磨では、遊星歯車を備えた両面研磨装置を用いて研磨した。平均粒径1.5μmの酸化セリウム砥粒を含むスラリーと、研磨パッドとして硬質ウレタンパッド(アスカーC硬度:85)を使用した。
(7)の化学強化では、化学強化液として硝酸カリウムと硝酸ナトリウムの混合溶融液を用いた。
(8)の第2研磨では、第1研磨と同様の研磨装置を用いて平均粒径50nmのコロイダルシリカの微粒子を混濁させたスラリーとスウェードタイプの発泡ポリウレタンの研磨パッド(アスカーC硬度:65)を用いて研磨した。第2研磨後のガラス素板を洗浄し、磁気ディスク用ガラス基板を得た。
以上の工程を経て、表1に示すように比較例と実施例の磁気ディスク用ガラス基板を作製した。表1に示すように、比較例と実施例の磁気ディスク用ガラス基板では、外周端面の側壁面の真円度及び円筒度がそれぞれ異なる。側壁面の真円度及び円筒度が異なるガラス基板は、主に外周側端面に対する研削加工で使用したレジンボンド砥石の砥石弾性率を適宜変化させることによって作り分けた。
磁気ディスク用ガラス基板の側壁面の真円度は、ガラス基板の板厚よりも長い板状のプローブをガラス基板の主表面に対して垂直方向に配置することで輪郭線を取得することにより測定した。側壁面の円筒度は、図2に示したようにして算出した。つまり、側壁面の板厚方向の中心位置、及び中心位置から上下に200μm離れた位置の輪郭線を取得し、その3個の輪郭線の内接円の半径をもとめ、次いで3個の輪郭線の内接円の半径のうちの最大値と最小値の差をもとめ、その半径の差を側壁面の円筒度とした。いずれの測定も真円度・円筒形状測定機を用いて行った。
[評価方法]
比較例及び実施例の磁気ディスク用ガラス基板を用意し、磁性層他を形成して磁気ディスクを作製した。その磁気ディスクをディスク回転数が7200rpmの2.5インチ型HDDにDFHヘッドと共に組み込み、500kTPIのトラック密度で磁気信号を記録した後、半径位置30.4〜31.4mmの領域においてサーボ信号の読み取り試験を行った。
[評価基準]
HDDのサーボ信号の読み取りエラー回数を評価した。結果を、表1に示す。30カウント以下であれば実用上合格である。
Figure 2016076290
また、表2のとおり板厚を変えたサンプルを用意して、上記と同様に評価した。結果を表2に示す。なお、いずれのサンプルにおいても真円度は1.5μm以下であった。
Figure 2016076290
表1の評価結果により、真円度が1.5μmを大きく超える場合(比較例1)は、サーボ信号の読み取りエラー数が多いことが確認された。また、真円度が1.5μm以下であっても、円筒度が5μmを超える場合(比較例2〜4)は、エラー数が十分に減らないことが確認された。一方、円筒度が5μm以下である場合(実施例1〜5)は、エラー数は合格レベルまで減少した。特に、円筒度が3μm以下である場合(実施例2、3、5)は良好な結果となった。
また、表2の評価結果により、円筒度が5μm以下である場合は、板厚が0.5mmであっても(実施例6)、サーボ信号の読み取りは合格レベルを維持し、板厚が薄くても磁気ヘッドのサーボ信号に対する追従性はほとんど悪化しないことがわかった。一方、円筒度が5μmを超える場合は、板厚が0.5mmであると(比較例5)、サーボ信号の読み取りは著しく乱れ、磁気ヘッドのサーボ信号に対する追従性が極めて悪くなることがわかった。
次に、実施例7〜12の磁気ディスク用ガラス基板を作製した。実施例7〜9については実施例1の製造条件を元に作製し、実施例10〜12については実施例3の製造条件を元に作製した。このとき、研削砥石の溝方向に対するガラス基板の傾斜角度(図6Aのα)及びその他のファクタ(砥石の番手、砥石やガラス基板の周速度)を前記した範囲において適宜調整していくことによって、外周端面の形状評価値が異なるガラス基板を作り分けた。傾斜角度を大きくするほど研削後の表面品質が向上し、この後の研磨の取代を低減することができるので、形状評価値を改善することができる。
得られた磁気ディスク用ガラス基板に磁性層を形成した磁気ディスクを作製した。その後、磁気ディスクの各々について、レーザドップラー振動計を用いてフラッタリングの評価を行った。フラッタリングの評価は、先ず、磁気ディスクを回転数が7200rpmのハードディスクドライブ(HDD)のスピンドルに装着し、回転中の磁気ディスクの主表面に対してレーザドップラー振動計からレーザ光を照射する。次に、磁気ディスクで反射したレーザ光をレーザドップラー振動計が受光することにより、磁気ディスクの板厚方向の振動値を取得する。この振動値をフラッタリング特性値という。
より詳細には、下記のとおりである。
フラッタリング特性値の測定では、磁気ディスクを2.5インチ型HDDのスピンドルに装着して磁気ディスクを回転させ、回転中の磁気ディスクの主表面に対してレーザドップラー振動計からレーザ光を照射する。なお、外気の影響を受けないように、きちんとカバーを取り付け、HDDのカバーにはレーザ照射用の穴を開けてある。次に、磁気ディスクで反射したレーザ光をレーザドップラー振動計が受光することにより、磁気ディスクの板厚方向の振れ量をフラッタリング特性値として測定する。このとき、以下の条件でフラッタリング特性値を測定した。
・HDD及び測定システムの環境:恒温恒湿チャンバー内で温度を25℃に維持
・磁気ディスクの回転数:7200rpm
・レーザ光の照射位置:磁気ディスクの中心から半径方向に31mm(外周端から1.5mm)の位置
・HDDの筐体のディスク装着部の内壁直径の最小値:65.880mm
[評価基準]
測定されたフラッタリング特性値に対する評価結果を、良好な順に(つまり、フラッタリング特性値が小さい順に)4つのレベル1〜4に分けて示した。レベル1、2であれば実用上合格である。結果を表3に示す。
レベル1:20nm以下
レベル2:20nmより大きく、30nm以下
レベル3:30nmより大きく、40nm以下
レベル4:40nmより大きい
Figure 2016076290
表3から、形状評価値が1.0μm以下の場合にはフラッタリング特性値がレベル1となり、フラッタリング特性が特に良好となることがわかる。これは、形状評価値が小さいことによって、HDD内壁と磁気ディスクの外周端面との間の隙間の、定常的な板厚方向の空気の流れがスムーズになったため、フラッタが発生し難くなったためであると考えられる。
以上、本発明の磁気ディスク用ガラス基板について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。

Claims (4)

  1. 一対の主表面、外周側端部に形成された側壁面、及び、前記側壁面と主表面の間に介在する面取面とを備える磁気ディスク用ガラス基板であって、
    前記側壁面の真円度が1.5μm以下であり、
    前記中心位置を含み板厚方向で異なる複数の位置における側壁面の複数の輪郭線の内接円及び外接円の半径の差が5μm以下であることを特徴とする、
    磁気ディスク用ガラス基板。
  2. 外周側の側壁面上の板厚方向に200μm離れた2点の位置における円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線からそれぞれ求められる2つの最小二乗円の中心間の中点を中点Aとし、
    外周側の2つの面取面上の板厚方向長さの中心の位置において円周方向の輪郭線をそれぞれ取得し、これら輪郭線から求められる最小二乗円の中心のうち、一方の面取面から求められる中心を中心B、他方の面取面から求められる中心を中心Cとしたとき、
    中点Aおよび中心B間の距離と、中点Aおよび中心C間の距離との合計が1μm以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  3. 板厚が0.5mm以下であることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載された磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、磁性層を形成したことを特徴とする、磁気ディスク。
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