JP5313860B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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本発明は、吐出脈動に基づく騒音を低減するスクリュー圧縮機に関する。
従来のスクリュー圧縮機などにおいては、吸い込み−圧縮−吐出による圧縮工程により高圧作動流を発生させるときに圧力脈動が発生する。さらに、圧縮工程で昇圧された流体を吐出ポート内に吐出する吐出工程においては、圧縮室と吐出ポート内の圧力差により、急速な流れが生じ、この結果、圧縮工程において生じた圧力脈動をさらに増大させる。この大きな圧力脈動は、圧縮機本体のみならず、これに接続された配管なども振動させ、騒音発生の原因となっている。この圧力脈動を抑制するための対策としては、吐出ポートから排出された高圧の流体を流す配管の途中部位に、当該配管の径よりも大きい拡張室を設けた膨張型消音器やサイドブランチなどの共鳴型消音器を設けることが知られている。しかしながら、これら消音器は圧縮機本体の外部に設けるため、防音パッケージ内に設置することが多い圧縮機においては、別途、防音パッケージ内に消音器のさらなる設置スペースが必要となる。
一方、特許文献1には、ケーシングの吐出開口部に切欠部を設けて圧縮流体の一部を吐出開口部(吐出ポート)に流し、吐出流に伴う吐出開口部内での圧力変動幅を減少させ、騒音を低減させる技術が記載されている。また、特許文献2にも、ケーシングの中間ポートから取り出された圧縮途中の脈動流を、バイパス通路を通して吐出ポートに排出することで、吐出脈動を減少させる技術が記載されている。
特公平7−111184号公報 特開平8−338386号公報
上記特許文献1及び2に記載の技術においては、スクリュー圧縮機のケーシングに切欠部やバイパス通路が設けられているので、圧縮機とは別に消音器の設置スペースが必要とならないが、圧縮流体の一部を圧縮完了前に部分的に排出しているので、流体の圧縮効率が著しく低下する。
そこで、本発明の目的は、流体の圧縮効率を低下させることなく、吐出ポート内で圧力脈動を減衰させることが可能なスクリュー圧縮機を提供することである。
本発明のスクリュー圧縮機は、ロータをケーシング内で回転させ、前記ケーシングの吸込ポートから吸い込んだ流体を昇圧し、前記ケーシングの吐出ポートに排出するスクリュー圧縮機において、前記吐出ポート内には、当該吐出ポート内の空間を仕切る仕切り板が設けられており、前記仕切り板には、厚み方向に貫通した複数の微細孔が形成されており、前記吐出ポート内には、昇圧された流体の流れ方向に関して最も上流に存在する第1空間と、前記複数の微細孔を通って前記第1空間と連通する第2空間とが形成されており、前記第1空間を前記仕切り板とで取り囲む前記ケーシングの壁部分には、前記第1空間と連通する第1の配管が接続されており、前記第2空間を前記仕切り板とで取り囲む前記ケーシングの壁部分には、前記第2空間と連通する第2の配管の一端が接続され、当該第2の配管の他端は、前記第1の配管の途中部位に接続されている。
これによると、流体の圧縮効率を低下させることなく、吐出ポート内で圧力脈動を減衰させることが可能となる。また、消音機構を吐出ポートの外部に設けたものよりも小型化が図れ、圧縮機本体とは別に消音機構の設置スペースも確保する必要がなくなる。また、第2空間に侵入した作動油などを第2空間から排出することが可能となる。
本発明において、前記ケーシングの前記吐出ポートを構成する壁部分が、前記厚み方向に拡張されていることが好ましい。これにより、吐出ポート内の空間が大きくなって仕切り板が設けやすくなる。
また、本発明において、前記仕切り板が、前記ロータの軸方向及び前記軸方向と直交する方向のいずれか一方に対して交差する方向に傾斜していることが好ましい。これにより、比較的、大きな仕切り板を設けることが可能となる。
また、本発明において、前記仕切り板、及び、前記ケーシングの前記壁部分であって前記仕切り板と前記厚み方向に対向する対向壁のいずれか一方には、前記厚み方向に関して、互いに高さの異なる部分が前記第2空間に構成されるように、段差が形成されていることが好ましい。これにより、広範囲の周波数帯域において脈動を減衰させることが可能となる。
また、本発明において、前記仕切り板、及び、前記ケーシングの前記壁部分であって前記仕切り板と前記厚み方向に対向する対向壁の間には、前記第2空間の前記厚み方向に関する高さを可変にする可動壁が設けられており、前記可動壁を移動させる移動手段をさらに備えていることが好ましい。これにより、第2空間の高さを変化させることが可能となり、所望の周波数帯域における圧力脈動を減衰させることが可能となる。
本発明のスクリュー圧縮機によると、流体の圧縮効率を低下させることなく、吐出ポート内で圧力脈動を減衰させることが可能となる。また、消音機構を吐出ポートの外部に設けたものよりも小型化が図れ、圧縮機本体とは別に消音機構の設置スペースも確保する必要がなくなる。
本発明の第1実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。 吐出ポート内に設けられた仕切り板による吸音率を示すグラフである。 本発明の第2実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。 本発明の第3実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。 本発明の第4実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。 本発明の第5実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。 本発明の第6実施形態によるスクリュー圧縮機の要部断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
スクリュー圧縮機1は、図1に示すように、ケーシング2と、ネジ状の雄型ロータ3と、雄型ロータ3に噛み合う雌型ロータ4とを有している。これらロータ3,4は、ケーシング2内において、図1中紙面垂直方向(ロータ3,4の軸方向と直交する方向)に並設されているとともに、ケーシング2に回転可能に支持されている。また、ロータ3,4の軸端部には、図示しないギアが互いに噛み合った状態で設けられている。そして、これらギアは互いに同期して逆回転されるようになっている。
ケーシング2には、ロータ3の軸方向の一端側に吸込ポート5が形成されており、他端部側には吐出ポート6が形成されている。吸込ポート5及び吐出ポート6は、ケーシング2を構成する壁の一部によって構成されている。この構成において、ロータ3,4が相互に逆回転することによって、吸込ポート5から吸い込まれた空気(流体)が両ロータ3,4とケーシング2とで区画された圧縮空間7内に導かれ、ロータ3,4の回転に伴って軸方向に圧縮されながら移送される。そして、圧縮空間7で昇圧された空気は、最終的に吐出ポート6に排出される。
なお、本実施形態におけるスクリュー圧縮機1のロータ3及びロータ4のいずれか一方の軸端部には、プーリ(不図示)が設けられており、このプーリが図示しない電動機などとベルトを介して駆動されるようになっている。また、電動機はインバータにより回転数制御される。すなわち、ロータ3,4の回転数は任意の回転数に制御することができる。また、ケーシング2には、圧縮空間7に作動油を注入することが可能なように図示しない配管が接続されている。つまり、このスクリュー圧縮機1は、油潤滑タイプであって、ロータ3,4は、注入された作動油で潤滑および冷却されながら回転し、空気を圧縮して昇圧する。
吐出ポート6内には、吐出ポート6内の空間を仕切る仕切り板10が設けられている。ケーシング2の吐出ポート6を構成する壁部分は、図1に示すように、仕切り板10の厚み方向に沿って下方に拡張されている。このため、吐出ポート6内の空間が大きくなって仕切り板10が設けやすくなる。また、吐出ポート6内は、仕切り板10によって2つの空間21,22に仕切られている。空間(第1空間)21はロータ3,4によって昇圧された空気の流れ方向に関して最も上流に存在しており、空間(第2空間)22は仕切り板10の孔11(後述する)を通って空間21と連通している。
仕切り板10には、厚み方向に貫通した微細な孔11が分散して多数形成されている。本実施形態においては、仕切り板10の板厚が1mmであり、孔11の直径が2mmであり、孔11の開口率が5.5%となっている。なお、孔11の直径は2mm以下であればよく、孔11の開口率も1%以上10%以下であればよい。これらの条件を満たすことで、吐出ポート6内の圧力脈動を効果的に減衰させることが可能となる。孔11の開口率が1%未満及び10%を超えると、圧力脈動の減衰効果が小さくなる。
ケーシング2の吐出ポート6を構成する壁部分には、排出孔6aが形成されている。排出口6aには、配管31の一端が接続されている。配管31の他端は、図示しない油回収器に接続されている。こうして、吐出ポート6内に吐出された高圧の空気及び作動油は、配管31を通って油回収器に流れる。そして、油回収器に配管を介して接続された高圧の空気を必要とする外部機器(ともに図示せず)に高圧の空気が供給される。
また、ケーシング2の吐出ポート6を構成する壁部分には、配管32が接続されている。具体的には、空間22を仕切り板10とで取り囲むケーシング2の壁部分であって、仕切り板10と厚み方向に対向する対向壁2aに配管32の一端が接続されている。配管32の他端は、配管31の途中部位に接続されている。これにより、仕切り板10の孔11を通って空間22に溜まった作動油を、配管32を通して配管31に流すことが可能となる。このため、空間22が作動油で満たされなくなり、空間22を確実に確保することができる。
本実施形態においては、配管32の他端を配管31の途中部位に接続しているが、配管32の他端をケーシング2の吸込ポート5や圧縮空間7に作動油を注入するための配管に接続し、空間22に溜まった作動油を戻してもよい。
以上のように、本実施形態におけるスクリュー圧縮機1においては、吐出ポート6内に複数の微細孔11が形成された仕切り板10が設けられていることで、吐出ポート6内に圧縮空間7で昇圧された空気が吐出された際に生じた圧力脈動、すわなち、空気の振動波が複数の孔11を繰り返し出入り(往復運動)し、このときの圧力損失の形(空気の振動波が孔11を通過する際に孔11で生じる摩擦抵抗、及び、孔11から空間22に入って再び孔11から排出される際の空気の渦による抵抗減衰)で圧力変動エネルギを消散させることができ、強いては圧力脈動を減衰させることができる。
ここで、吐出ポート6内であって160dBの高音圧が発生している空間に、条件S1,S2を満たす仕切り板10を配置したときの、吸音率を図2のグラフに示す。条件S1は、仕切り板10の厚みが1mm、孔11の直径が2mm、孔11の開口率が5.5%、昇圧された空気の密度が2.4kg/m、音速が422m/s、空間22の高さ(仕切り板10の厚み方向に関する仕切り板10から対向壁2aまでの距離)10mmであり、条件S2は、条件S1の空間22の高さを10mmから20mmに変更したものである。図2に示すように、条件S1においては、2100Hzのときに吸音率が最大値を示しており、1200Hz〜3400Hzの広範囲において高い吸音率(0.4以上)を示している。一方、条件S2においては、3300Hzのときに吸音率が最大値を示しており、2200Hz〜4800Hzの広範囲において高い吸音率(0.4以上)を示している。このように微細な孔11が複数設けられた仕切り板10を吐出ポート6内に配置することで、吐出ポート6内の圧力脈動を効果的に減衰させることができる。また、空間22の高さを変更することで、所望周波数帯域における圧力脈動を効果的に減衰させることも可能である。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態のスクリュー圧縮機201について、図3を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機201は、仕切り板210の配置形態及び形状が第1実施形態の仕切り板10と若干異なるだけで、これ以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、第1実施形態と同様なものに関しては同符号で示し説明を省略する。
仕切り板210は、図3に示すように、吐出ポート6内において垂直に立設されている。つまり、ロータ3,4の軸に対して直交して配置されている。そして、仕切り板210の中央には、孔11よりも直径が大きく、配管31の一端が取り付けられる取り付け孔212が形成されている。なお、本実施形態の仕切り板210も第1実施形態の仕切り板10と同様に、孔11の直径は2mm以下であり、孔11の開口率が1〜10%の範囲に入っている。
この構成においても、吐出ポート6内には、最も上流に空間(第1空間)221が形成され、仕切り板210の孔11を通って空間221と連通する空間(第2空間)222が形成されている。また、空間222を仕切り板210とで取り囲むケーシング2の壁部分に、配管32の一端が接続されている。
以上のように、本実施形態におけるスクリュー圧縮機201においても、吐出ポート6内に複数の微細孔11が形成された仕切り板210が設けられていることで、吐出ポート6内に生じた圧力脈動を減衰させることができる。さらに、第1実施形態と同様な構成においては同じ効果を得ることが可能である。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態のスクリュー圧縮機301について、図4を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機301は、仕切り板310の形状が第1実施形態の仕切り板10と異なるだけで、これ以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、第1実施形態と同様なものに関しては同符号で示し説明を省略する。
仕切り板310には、図4に示すように、中央に段差312が形成されている。仕切り板310に段差312が形成されていることによって、空間22には、仕切り板310の厚み方向に関する空間22の高さが互いに異なる部分が構成されている。つまり、空間22の図4中右側領域の高さが、左側領域よりも低くなっている。
このように空間22の右側領域が左側領域よりも低くなっていることで、左側領域におけるよりも高周波数帯域の圧力脈動を減衰させることができる。これは、上述の図2に示す条件S1,S2の結果と同じ傾向を示す。つまり、空間22の左側領域が20mm、右側領域が10mmの高さを有していると、条件S1,S2の結果を合わせ持つように、1200Hz〜4800Hzの広範囲において高い吸音率を得ることが可能となる。したがって、本実施形態におけるスクリュー圧縮機301においては、広範囲の周波数帯域における圧力脈動を減衰させることができる。また、第1実施形態と同様な構成においては、同じ効果を得ることができる。
(第4実施形態)
続いて、第4実施形態のスクリュー圧縮機401について、図5を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機401は、ケーシング2に形成された吐出ポート406の形状、仕切り板410及び配管431,432の配置形態が異なるだけで、これら以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、第1実施形態と同様なものに関しては同符号で示し説明を省略する。
吐出ポート406は、図5に示すように、ケーシング2の壁部分の一部が右斜め下方向に沿って拡張して形成されている。そして、吐出ポート406内には、仕切り板410が配置されている。仕切り板410は、ロータ3,4の軸方向に対して交差する方向に傾斜して配置されている。また、仕切り板410は、ケーシング2の吐出ポート406を構成する壁部分の拡張方向と直交する方向に沿って配置されている。
このように仕切り板410を配置することによって、比較的大きな仕切り板410を吐出ポート406内に設けることが可能となる。そのため、仕切り板410の面積を大きくすることが可能となる。したがって、吐出ポート406内に生じた圧力脈動をより減衰させることができる。なお、本実施形態の仕切り板410も第1実施形態の仕切り板10と同様に、孔11の直径は2mm以下であり、孔11の開口率が1〜10%の範囲に入っている。
また、吐出ポート406内には、仕切り板410によって2つの空間421,422が形成されている。空間(第1空間)421はロータ3,4によって昇圧された空気の流れ方向に関して最も上流に存在しており、空間(第2空間)422は仕切り板410の孔11を通って空間421と連通している。
ケーシング2の吐出ポート406を構成する壁部分には、排出孔406aが形成されている。排出口406aには、配管431の一端が接続されている。配管431の他端は、図示しない油回収器に接続されている。こうして、吐出ポート406内に吐出された高圧の空気及び作動油は、配管431を通って油回収器に流れる。
また、ケーシング2の吐出ポート406を構成する壁部分であって、空間422を仕切り板410とで取り囲むケーシング2の壁部分には、配管432が接続されている。そして、配管432の他端が、配管431の途中部位に接続されている。これにより、第1実施形態と同様に、空間422が作動油で満たされなくなり、空間422を確実に確保することができる。
また、空間422を仕切り板410とで取り囲むケーシング2の壁部分であって、仕切り板410と厚み方向に対向する対向壁406bには、中央に段差412が形成されている。対向壁406bに段差412が形成されていることによって、空間422には、仕切り板410の厚み方向に関する空間422の高さが互いに異なる部分が構成されている。つまり、空間422の図5中右側領域の高さが、左側領域よりも低くなっている。このように空間422に高さの異なる2つの領域(右側領域と左側領域)が形成されていることで、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態におけるスクリュー圧縮機401においても、吐出ポート406内に複数の微細孔11が形成された仕切り板410が設けられていることで、吐出ポート406内に生じた圧力脈動を減衰させることができる。さらに、第1実施形態と同様な構成においては同じ効果を得ることが可能である。
(第5実施形態)
続いて、第5実施形態のスクリュー圧縮機501について、図6を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機501は、主にケーシング2に形成された吐出ポート506の形状、仕切り板510の配置形態が異なるだけで、これら以外は第1実施形態とほぼ同様である。なお、第1実施形態と同様なものに関しては同符号で示し説明を省略する。
吐出ポート506は、図6に示すように、ケーシング2の壁部分の一部が下方向に拡張して形成されている。そして、吐出ポート506内には、2枚の仕切り板510が配置されている。これら仕切り板510は、ロータ3,4の軸方向と直交する方向(図6中左右方向)に対して交差する方向に傾斜して配置されている。このように仕切り板510を配置することによって、比較的大きな仕切り板510を吐出ポート506内に設けることが可能となる。そのため、仕切り板510の面積を大きくすることが可能となる。したがって、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態の仕切り板510も第1実施形態の仕切り板10と同様に、孔11の直径は2mm以下であり、孔11の開口率が1〜10%の範囲に入っている。
また、吐出ポート506内には、2枚の仕切り板510によって3つの空間521〜523が形成されている。空間(第1空間)521はロータ3,4によって昇圧された空気の流れ方向に関して最も上流に存在しており、空間(第2空間)522,523は各仕切り板510の孔11を通って空間521と連通している。また、2枚の仕切り板510は、仕切り板510の厚みに方向に関して、2つの空間522,523の高さが互いに異なるように、吐出ポート506内に配置されている。具体的には、空間522の高さが、空間523の高さよりも低くなっている。このように、吐出ポート506内に高さの異なる空間522,523が形成されていることで、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態におけるスクリュー圧縮機501においても、吐出ポート506内に複数の微細孔11が形成された2枚の仕切り板510が設けられていることで、吐出ポート506内に生じた圧力脈動を減衰させることができる。さらに、第1実施形態と同様な構成においては同じ効果を得ることが可能である。
(第6実施形態)
続いて、第6実施形態のスクリュー圧縮機601について、図7を参照しつつ以下に説明する。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機601は、ケーシング2に形成された吐出ポート606の形状が第1実施形態とは若干異なり、この吐出ポート606内には可動壁607が設けられ、さらにこの可動壁607を移動させる油圧シリンダ(移動手段)608が吐出ポート606の外側に設けられている。これら以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、第1実施形態と同様なものに関しては同符号で示し説明を省略する。
吐出ポート606は、図7に示すように、第1実施形態における吐出ポート6に加えて、当該吐出ポート6の対向壁2a(図1に示す)に相当する壁部分がさらに下方に拡張されることで構成されている。そして、この拡張部分609には、仕切り板10の厚み方向に沿って移動可能な可動壁607が設けられている。つまり、可動壁607は、仕切り板10と、ケーシング2の拡張部分609を構成する壁部分であって厚み方向に関して仕切り板10と対向する対向壁との間に配置されている。油圧シリンダ608は、仕切り板10の厚み方向に関して、ケーシング2の可動壁607と対向する壁部分の外側に固定されている。そして、油圧シリンダ608のシリンダロッド608aの先端が可動壁607に固定され、油圧シリンダ608の駆動によって可動壁607が仕切り板10の厚み方向に沿ってスライドする。
油圧シリンダ608には、油圧配管を介して切替弁650が接続されている。切替弁650は、油圧配管を介して油回収器(不図示)と接続されているとともに、当該油回収器と接続されたポンプ651にも別の油圧配管で接続されている。また、切替弁650は、ロータ3,4の回転数の変化に応じて制御部によって切り替え可能に制御されており、油圧回収器の作動油を用いてポンプ651により油圧シリンダ608を作動させる。例えば、ロータ3,4の回転数が所定値よりも多い場合は、図7に示す位置に可動壁607が位置するように、切替弁650及びポンプ651を制御して油圧シリンダ608を作動させる。一方、ロータ3,4の回転数が所定値よりも少ない場合は、可動壁607の下面がケーシング2の壁部分に当接するまで可動壁607を移動させるように、切替弁650及びポンプ651を制御して油圧シリンダ608を作動させる。また、ロータ3,4の回転数が所定値であるときは、拡張部分609の上下方向に関する中央に可動壁607が位置するように、切替弁650及びポンプ651を制御して油圧シリンダ608を作動させる。
このようにロータ3,4の回転数が変化することによって、大きくなる特定の周波数帯域における圧力脈動を、仕切り板10と可動壁607とで挟まれた空間22の高さを変化させることで、効果的に減衰させることが可能となる。
以上のように、本実施形態におけるスクリュー圧縮機601においても、吐出ポート606内に複数の微細孔11が形成された仕切り板10が設けられていることで、吐出ポート606内に生じた圧力脈動を減衰させることができる。さらに、第1実施形態と同様な構成においては同じ効果を得ることが可能である。
また、本実施形態においては、ポンプ651で油圧回収器の作動油を用いて油圧シリンダ608を駆動していたが、例えば、油圧シリンダ608に代えてエアシリンダを設け、さらに配管31を通して高圧の空気が注入されたアキュムレータを用いて、エアシリンダを駆動し、可動壁607をスライドさせてもよい。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の第1〜第6実施形態におけるスクリュー圧縮機には、配管32,432が設けられていなくてもよい。また、吐出ポート6は拡張されていなくてもよい。つまり、既存の吐出ポート内に複数の微細な孔が形成された仕切り板を設ければよい。
1,201,301,401,501,601 スクリュー圧縮機
2 ケーシング
3,4 ロータ
5 吸込ポート
6,406,506,606 吐出ポート
10,210,310,410,510 仕切り板
11 孔(微細孔)
21,221,421,521 空間(第1空間)
22,222,422,522,523 空間(第2空間)
32,432 配管
312,412 段差
607 可動壁
608 油圧シリンダ(移動手段)

Claims (5)

  1. ロータをケーシング内で回転させ、前記ケーシングの吸込ポートから吸い込んだ流体を昇圧し、前記ケーシングの吐出ポートに排出するスクリュー圧縮機において、
    前記吐出ポート内には、当該吐出ポート内の空間を仕切る仕切り板が設けられており、
    前記仕切り板には、厚み方向に貫通した複数の微細孔が形成されており、
    前記吐出ポート内には、昇圧された流体の流れ方向に関して最も上流に存在する第1空間と、前記複数の微細孔を通って前記第1空間と連通する第2空間とが形成されており、
    前記第1空間を前記仕切り板とで取り囲む前記ケーシングの壁部分には、前記第1空間と連通する第1の配管が接続されており、
    前記第2空間を前記仕切り板とで取り囲む前記ケーシングの壁部分には、前記第2空間と連通する第2の配管の一端が接続され、当該第2の配管の他端は、前記第1の配管の途中部位に接続されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記ケーシングの前記吐出ポートを構成する壁部分が、前記厚み方向に拡張されていることを特徴とする請求項1に記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記仕切り板が、前記ロータの軸方向及び前記軸方向と直交する方向のいずれか一方に対して交差する方向に傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記仕切り板、及び、前記ケーシングの前記壁部分であって前記仕切り板と前記厚み方向に対向する対向壁のいずれか一方には、前記厚み方向に関して、互いに高さの異なる部分が前記第2空間に構成されるように、段差が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記仕切り板、及び、前記ケーシングの前記壁部分であって前記仕切り板と前記厚み方向に対向する対向壁の間には、前記第2空間の前記厚み方向に関する高さを可変にする可動壁が設けられており、
    前記可動壁を移動させる移動手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリュー圧縮機。
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