JP5311869B2 - 帯電部材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
該表面層は、
フッ化アルキル基およびオキシアルキレン基を有するポリシロキサンを含有し、
膜厚が6nm以上1000nm以下であり、かつ
酸素原子の原子%が該表面層の深さ方向に対して減少し、
該表面層の最表面における酸素原子の原子%をXO、該表面層の最表面から深さ4nmの位置における酸素原子の原子%をXO(4nm)、該表面層の最表面におけるC-O結合及びC=O結合を持つ炭素原子の原子%をXC-O,C=O、フッ素原子の原子%をXFとしたときに下記式(1)〜(4)の関係を満たすことを特徴とする:
(1)10%≦XO≦20%
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)5%≦XC-O,C=O≦15%
(4)10%≦XF≦20%。
(1)支持体上に形成された導電性弾性層の表面に、カチオン重合可能な基を有する加水分解性シラン化合物とフッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物とを加水分解によって縮合させた縮合物を含有する塗膜を形成する工程と、
(2)オゾン濃度が0.20ppm以下の雰囲気で該塗膜に紫外線を照射して該塗膜を硬化させる工程と、
を有することを特徴とする。
(1)10≦XO≦20
(2)XO−XO(4nm)≦2
(3)5≦XC-O,C=O≦15
(4)10≦XF≦20
一般にポリシロキサンを含む表面層は、ジメチルシロキサンなどを含む表面層形成用の塗料の塗膜を硬化させる過程において酸化された状態を有している。その結果、表面層の最表面は、親水性が高まり、結露しやすくなる。そこで、本発明においては、表面層の最表面における酸素の原子%(XO)を10%以上、20%以下、C-O結合及びC=O結合を持つ炭素原子の原子%(XC-O,C=O)を5%以上、15%以下とする。これにより、上記したような環境下においても結露に起因する画像不良の発生を有効に抑えることができる。
ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム
等から選択されたの1種以上のゴムを含むゴム組成物が好適に用いられる。
エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
に代表される極性エラストマーとその極性エラストマーの中で電離し、かつその電離したイオンの移動度が高いイオン導電剤からなるものが一般的である。しかし、イオン導電機構の導電性エラストマーは、電気抵抗の環境依存性が大きく、イオンが移行することによって導電性が発現するという機構上の問題で、当接跡の原因となるブリード・ブルームを起こしやすい場合がある。
ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン;
SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;
酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト;
酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、銅、銀等の金属及び金属酸化物
等が挙げられる。
加工助剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、充填剤、分散剤、発泡剤、滑剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、導電剤
等を適宜添加することができる。
フッ化アルキル基としては、例えば、直鎖型または分岐型のアルキル基における水素原子の一部または全部をフッ素原子で置換したものが挙げられる。その中でも、炭素数6〜31の直鎖状のパーフルオロアルキル基が好ましい。
(1)まず、カチオン重合可能な基を有する加水分解性シラン化合物と、フッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物とを加水分解によって縮合させて加水分解性縮合物を得る。
(2)次いで、該カチオン重合可能な基を開裂させることにより、該加水分解性縮合物を架橋させる。
上記式(2)中のRc21のカチオン重合可能な基とは、開裂によってオキシアルキレン基を生成するカチオン重合可能な有機基を意味し、例えば、エポキシ基やオキセタン基などの環状エーテル基、および、ビニルエーテル基などが挙げられる。これらの中でも、入手の容易性および反応制御の容易性の観点から、エポキシ基が好ましい。
上記式(2)中のR21およびR22の飽和もしくは不飽和の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基およびアリール基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、さらにはメチル基、エチル基がより好ましい。
上記式(2)におけるZ21の2価の有機基としては、例えば、アルキレン基およびアリーレン基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上6以下のアルキレン基が好ましく、さらにはエチレン基がより好ましい。
上記式(2)中のeは3であることが好ましい。
上記式(2)中のdが2の場合、2個のR21は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(2)中のeが2または3の場合、2個または3個のR22は同一であってもよく、異なっていてもよい。
(2−1):グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(2−2):グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
(2−3):エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン
(2−4):エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン
また、フッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物としては、下記式(3)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物が好適である。
上記式(3)中のR31およびR32の飽和もしくは不飽和の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基およびアリール基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、さらにはメチル基、エチル基がより好ましい。
上記式(3)におけるZ31の2価の有機基としては、例えば、アルキレン基およびアリーレン基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上6以下のアルキレン基が好ましく、さらにはエチレン基がより好ましい。
上記式(3)におけるRf31である炭素数1以上31以下の直鎖状のパーフルオロアルキル基としては、撥水性を高めるため、特に炭素数6以上31以下の直鎖状のパーフルオロアルキル基が好ましい。
上記式(3)中のgは3であることが好ましい。
上記式(3)中のfが2の場合、2個のR31は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(3)中のgが2または3の場合、2個または3個のR32は同一であってもよく、異なっていてもよい。
(3−1):CF3−(CH2)2−Si−(OR)3
(3−2):F(CF2)2−(CH2)2−Si−(OR)3
(3−3):F(CF2)4−(CH2)2−Si−(OR)3
(3−4):F(CF2)6−(CH2)2−Si−(OR)3
(3−5):F(CF2)8−(CH2)2−Si−(OR)3
(3−6):F(CF2)10−(CH2)2−Si−(OR)3
上記(3−1)乃至(3−6)中のRはメチル基またはエチル基を示す。
上記式(1)におけるR11であるフェニル基置換のアルキル基もしくは無置換のアルキル基のアルキル基としては、炭素数1以上21以下の直鎖状のアルキル基が好ましい。
上記式(1)におけるR11であるアルキル基置換のアリール基もしくは無置換のアリール基のアリール基としては、フェニル基も好ましい。
上記式(1)中のaは1以上3以下の整数であることが好ましく、特には1であることがより好ましい。
上記式(1)中のbは1以上3以下の整数であることが好ましく、特には3であることがより好ましい。
上記式(1)中のR12の飽和もしくは不飽和の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基およびアリール基などが挙げられる。これらの中でも、炭素数1以上3以下の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、さらにはメチル基、エチル基、n−プロピル基がより好ましい。
上記式(1)中のaが2または3の場合、2個または3個のR11は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(1)中のbが2、3または4の場合、2個、3個または4個のR12は同一であってもよく、異なっていてもよい。
(1−1):テトラメトキシシラン
(1−2):テトラエトキシシラン
(1−3):テトラプロポキシシラン
(1−4):メチルトリメトキシシラン
(1−5):メチルトリエトキシシラン
(1−6):メチルトリプロポキシシラン
(1−7):エチルトリメトキシシラン
(1−8):エチルトリエトキシシラン
(1−9):エチルトリプロポキシシラン
(1−10):プロピルトリメトキシシラン
(1−11):プロピルトリエトキシシラン
(1−12):プロピルトリプロポキシシラン
(1−13):ヘキシルトリメトキシシラン
(1−14):ヘキシルトリエトキシシラン
(1−15):ヘキシルトリプロポキシシラン
(1−16):デシルトリメトキシシラン
(1−17):デシルトリエトキシシラン
(1−18):デシルトリプロポキシシラン
(1−19):フェニルトリメトキシシラン
(1−20):フェニルトリエトキシシラン
(1−21):フェニルトリプロポキシシラン
(1−22):ジフェニルジメトキシシラン
(1−23):ジフェニルジエトキシシラン
〈フッ化アルキル基およびオキシアルキレン基を有するポリシロキサンの合成について〉
まず、カチオン重合可能な基を有する加水分解性シラン化合物およびフッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物、ならびに、必要に応じて上記式(1)の加水分解性シラン化合物を水の存在下で加水分解反応させることによって加水分解性縮合物を得る。
表面層用塗布液を導電性弾性層上に塗布する方法としては、ディッピング塗工、スプレー塗工、リング塗工(特開2005−321749号公報に開示されている)、刷毛塗工などの方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
低圧水銀ランプを用いる場合、紫外線の紫外線強度は、ウシオ電機(株)製の紫外線積算光量計UIT−150−AやUVD−S254を用いて測定することができる。エキシマランプを用いる場合、紫外線の紫外線強度は、ウシオ電機(株)製の紫外線積算光量計UIT−150−AやVUV−S172を用いて測定することができる。
表面層の各原子の組成比(=原子%)は、主に添加した加水分解性シラン化合物の配合比率とその成形方法によって決まる。表面層の理論上の組成比は、加水分解性シラン化合物の各アルコキシ基が完全に縮合したとして、各原子の原子%を数え上げることで知ることができる(本発明では、理論原子%と呼ぶ。)しかし、架橋後の表面層の最表面における組成比は、縮合の進行度合い、表面層の紫外線架橋前の配向、紫外線による表面の酸化などにも影響を受ける。それらの傾向として、一例をあげると、次のような点を挙げることができる。
(A)縮合が進行していないと酸素原子%が多くなる。
(B)表面層のフッ素原子など疎水性官能基は最表面に配向して、内部に比べ多くなる傾向がある。
(C)紫外線による酸化が進むと内部に比べ最表面の酸素原子%やC−O結合やC=O二重結合が多くなる。
このように、理論原子%と架橋後の表面層最表面における原子%は必ずしも一致しない。よって、配合時の理論原子%は、その後の表面層の形成工程を加味して設計するのが好ましい。
まず、以下の各成分を加圧式ニーダーで15分間混練した。
・導電性弾性層の主体となるゴムとしてNBR(商品名「ニポールDN219」:日本ゼオン(株)製) 100質量部
・導電性粒子としてカーボンブラック(商品名「トーカブラック#7360SB」:東海カーボン製、DBP吸油量87ml/100g) 52質量部
・ステアリン酸亜鉛 1質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・炭酸カルシウム(商品名「ナノックス#30」:丸尾カルシウム(株)製) 20質量部
・液状エポキシ化ポリブタジエン(商品名「アデカザイザーBF−1000」:旭電化工業(株)製) 10質量部
さらに、以下の各成分を加えて15分間オープンロールで混練し導電性弾性層形成用の組成物とした。
・ジベンゾチアゾリルジスルフィド(商品名「ノクセラーDM−P」:大内新興化学(株)製) 1質量部
・テトラベンジルチウラムジスルフィド(商品名「ノクセラーTBzTD」:大内新興化学(株)製) 3質量部
・加硫剤として硫黄 0.8質量部
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(鋼製 表面工業ニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに熱硬化性接着剤(商品名「メタロックN−33」:東洋化学(株)製)を塗布した。次に、これを150℃で10分乾燥し、接着剤を半硬化状態にした。
まず、以下の各成分を混合した後、室温で撹拌した。
・グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(GPTES)12.47g(14mol%)
・ヘキシルトリエトキシシラン(HeTES)13.18g(20mol%)
・トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン(FTS、パーフルオロアルキル基の炭素数6)16.32g(10mol%)
・フェニルトリエトキシシラン(PhTES)43.08g(56mol%)
・水25.93g及び
・エタノール75.24g
次いで24時間加熱還流を行うことによって、固形分28質量%の加水分解性縮合物溶液を得た。固形分とは、上記の加水分解性シラン化合物が理論的に完全に縮合した場合の加水分解性縮合物の重量を、溶液の全重量で割った百分率で表す。
〔表面層用塗布液2の作製〕
表面層用塗布液1の配合量を以下のようにした以外は表面層用塗布液1と同様の方法で表面層用塗布液2を作製した。
・GPTES11.14g(10mol%)
・HeTES16.48g(20mol%)
・FTS30.60g(15mol%)
・PhTES52.89g(55mol%)
・水32.42g及び
・エタノール58.56g
〔表面層用塗布液3の作製〕
表面層用塗布液1の配合量を以下のようにした以外は表面層用塗布液1と同様の方法で表面層用塗布液3を作製した。
・GPTES6.36g(5mol%)
・HeTES18.83g(20mol%)
・FTS46.63g(20mol%)
・PhTES60.44g(52mol%)
・水37.05g及び
・エタノール47.56g
〔実施例1〜3〕
研磨ゴムローラの導電性弾性層に表面装用塗布液1をリング塗工により塗布した。こうして得られたゴムローラ31を図3の模式的に示す紫外線照射装置を用いて、紫外線照射を150秒間行った。
・ゴムローラを投入する投入口32
・ゴムローラの両端の導電性支持体部分を受けて回転させるローラ回転部材33
・ゴムローラに紫外線を照射する低圧水銀ランプ34
・ゴムローラの紫外線照射雰囲気をコントロールするためのチャンバー35
・入気孔36
・排気孔37
紫外線照射に関しては酸化チタン含有の石英ガラスを用いた低圧水銀オゾンレスランプ(商品名「GLQ500UZ/T1」、ハリソン東芝ライティング株式会社製)を用いた。このランプの分光分布は図4に示すとおりであり、200nm以下の紫外線はほとんど持たない。本紫外線照射条件において、波長254nmの紫外線積算光量は約8000mJ/cm2、ローラの表面温度は48℃であった。このときのオゾン濃度を、チャンバーの入排気条件を変えることにより制御し、それぞれ0.07ppm、0.13ppm、0.20ppmにして紫外線をゴムローラに照射した。こうして得られた帯電ローラをそれぞれ、実施例1、2、3とした。
実施例1における表面層用塗布液1の代わりに表面層用塗布液2を用いた以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラを作製したものを実施例4とした。
実施例1における低圧水銀オゾンレスランプの替わりに低圧水銀ランプを用い、オゾン濃度を5.00ppmに調整した以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラを作製したものを比較例1とした。低圧水銀ランプとしては、商品名「GLQ500US/11」(ハリソン東芝ライティング株式会社製)を使用した。
実施例1における表面層用塗布液1の替わりに表面層用塗布液3を用い、オゾン濃度を0.40ppmに調整した以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラを作製したものを比較例2とした。
〔比較例3〕
実施例1における表面層用塗布液1の替わりに表面層用塗布液2を用い、低圧水銀オゾンレスランプの替わりに低圧水銀ランプを用い、オゾン濃度を5.00ppmに調整した以外は、実施例1と同様の方法で帯電ローラを作製したものを比較例3とした。低圧水銀ランプとしては、商品名「GLQ500US/11」(ハリソン東芝ライティング株式会社製)を使用した。
<表面層の原子%測定及び膜厚測定>
紫外線照射によって架橋された表面層の原子%をX線光電子分光分析装置(ESCA)にて測定した。測定条件は表12の通り。
<結露試験>
前述の実施例1〜4、比較例1〜3で得られた帯電ローラを、カートリッジ(商品名「トナーカートリッジ307」:キヤノン(株)製、接触帯電方式を用いたカートリッジであり、電子写真感光体と帯電ローラは常に接触している。)に組み込み、厚さ0.04mmのポリエチレンの袋にカートリッジを入れ密閉した。このカートリッジを室温40℃湿度95%の恒温恒湿槽に1ヶ月放置した。このポリエチレンの袋内は、約3日ほどで湿度95%に達する。続いて、このカートリッジを室温23℃湿度50%の部屋に3時間放置した。この間に、水分が冷却され、ポリエチレンの袋内に結露する。この時点で、始めてポリエチレンの袋を開封し、電子写真装置であるLBP5000(キヤノン(株)製)にて、温度23℃、湿度50%RHの環境下においてハーフトーン画像を出力した。
実施例1〜4では、
(1)10%≦XO≦20%
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)5%≦XC-O,C=O≦15%
(4)10%≦XF≦20%
という、結露の発生しない要件をすべて満たしているため、結露試験における画像不良はみられなかった。
(1)XO≦20%
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)XC-O,C=O≦15%
(4)10%≦XF
という点において、結露の発生しない要件を満たさないため、結露試験における画像不良がみられた。
(1)10%≦XO
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)5%≦XC-O,C=O
(4)XF≦20%。
という点において、結露の発生しない要件を満たさないため、結露試験における画像不良がみられた。
(1)XO≦20%
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)XC-O,C=O≦15%
という点において、結露の発生しない要件を満たさないため、結露試験における画像不良がみられた。
実施例1〜4および比較例1〜3の実施条件、評価項目をまとめたものを表2に示す。
12 導電性弾性層
13 表面層
21 押出機のクロスヘッド
22 導電性支持体送りローラ
23 導電性支持体
24 押出スクリュー
25 切断・除去処理
26 未加硫ゴムローラ
31 ゴムローラ
32 投入口
33 ローラ回転部材
34 低圧水銀ランプ
35 チャンバー
36 入気孔
37 排気孔
Claims (4)
- 支持体、該支持体上に形成された導電性弾性層、および、該導電性弾性層上に形成された表面層を有する帯電部材において、
該表面層は、
フッ化アルキル基およびオキシアルキレン基を有するポリシロキサンを含有し、
膜厚が6nm以上、1000nm以下であり、かつ
酸素原子の原子%が該表面層の深さ方向に対して減少し、
該表面層の最表面における酸素原子の原子%をXO、該表面層の最表面から深さ4nmの位置における酸素原子の原子%をXO(4nm)、該表面層の最表面におけるC-O結合及びC=O結合を持つ炭素原子の原子%をXC-O,C=O、フッ素原子の原子%をXFとしたときに、下記式(1)〜(4)の関係を満たすことを特徴とする帯電部材:
(1)10%≦XO≦20%
(2)XO−XO(4nm)≦2%
(3)5%≦XC-O,C=O≦15%
(4)10%≦XF≦20%。 - 前記表面層が、
前記導電性弾性層の表面に設けてなる、カチオン重合可能な基を有する加水分解性シラン化合物とフッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物とを加水分解によって縮合させた縮合物を含有する塗膜に、オゾン濃度が0.20ppm以下の雰囲気で紫外線を照射して該塗膜を硬化させることによって形成されたものである請求項1に記載の帯電部材。 - 前記カチオン重合可能な基がエポキシ基である請求項2に記載の帯電部材。
- 請求項2または3に記載の帯電部材の製造方法であって、
(1)支持体上に形成された導電性弾性層の表面に、カチオン重合可能な基を有する加水分解性シラン化合物とフッ化アルキル基を有する加水分解性シラン化合物とを加水分解によって縮合させた縮合物を含有する塗膜を形成する工程と、
(2)オゾン濃度が0.20ppm以下の雰囲気で該塗膜に紫外線を照射して該塗膜を硬化させる工程と、
を有することを特徴とする帯電部材の製造方法。
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