JP5311384B2 - 射出成形機および射出成形機の制御方法 - Google Patents

射出成形機および射出成形機の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5311384B2
JP5311384B2 JP2008266942A JP2008266942A JP5311384B2 JP 5311384 B2 JP5311384 B2 JP 5311384B2 JP 2008266942 A JP2008266942 A JP 2008266942A JP 2008266942 A JP2008266942 A JP 2008266942A JP 5311384 B2 JP5311384 B2 JP 5311384B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core block
cylinder
molding machine
injection molding
moving mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008266942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010094886A (ja
Inventor
峰稔 加古
芳正 牧野
Original Assignee
株式会社名機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社名機製作所 filed Critical 株式会社名機製作所
Priority to JP2008266942A priority Critical patent/JP5311384B2/ja
Publication of JP2010094886A publication Critical patent/JP2010094886A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5311384B2 publication Critical patent/JP5311384B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機および射出成形機の制御方法に関する。
射出成形機の成形方法としてコアバック方式は公知であり、代表的なものとして特許文献1、特許文献2に記載されたもの等が知られている。特許文献1は、図1、図2等に示されるように移動金型(可動金型)全体を後退させるものであり、主として発泡成形に用いられるものである。また特許文献2は、可動型(可動金型)の一部を移動可能に設けたものであり、多色成形に用いられるものである。しかし特許文献2のタイプについては、第1図および第2図に示されるようにコアバックを行うコア9のキャビティ形成面の面積が小さい場合は、小型の油圧シリンダで問題ないが、キャビティ形成面の面積が大きくなると、射出圧に対抗する等の目的のためにコアブロックの前進力の大きな作動装置が必要となる。
ところが前記コアブロックの前進力の大きな作動装置を用いる場合、次のような問題があった。まず第1に、型締機構の型締力に対してコアブロックの作動装置の前進力の方が大きくなった際には可動金型が開いてしまうという問題がある。また型開時にコアブロックを前進させる場合にも、コアブロックに対して想定していない大きな前進力が加えられると、金型構造によっては可動盤から可動金型が脱落する恐れもある。更にはコアブロック前進時にコアブロックと金型の他部材の間の摩擦や異物の挟み込み等により金型等の装置に大きな負荷がかかりカジリ等が発生することも考えられる。また油圧による作動装置を用いてコアブロックの前進距離が比較的大きい場合、受圧面積×ストローク分の設定圧力の作動油が前進時にも必要となり、作動時のランニングコストも高くなるという問題もあった。
特開2004−314492号公報(請求項1、0008、図1、図2) 実開平2−10919号公報(請求項1、第1図、第2図)
そこで本発明では、キャビティ形成面を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機におけるコアブロック作動時に、金型等の装置に対して上記のいずれかのような不測の事態が発生することを防止したコアブロック移動機構を有する射出成形機および射出成形機の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の射出成形機は、成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機において、
前記コアブロック移動機構は、、コアブロックの前進力が変更可能に設けられ、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、前記コアブロック移動機構における最大前進力は型締機構の最大型締力の1/4よりも大きいことを特徴とする
本発明の請求項3に記載の射出成形機の制御方法は、成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機の制御方法において、前記コアブロック移動機構は、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、前記コアブロック移動機構によって1成形サイクル中のコアブロックの前進力を変更することを特徴とする。
本発明の射出成形機は、成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構の前進力が変更可能に設けられ、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、前記コアブロック移動機構における最大前進力は型締機構の最大型締力の1/4よりも大きいので、コアブロック作動時に金型等の装置に対して不測の事態が発生することを防止することができる。また本発明の射出成形機の制御方法についても、前記コアブロック移動機構は、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、コアブロック移動機構によって1成形サイクル中のコアブロックの前進力を変更するようにしたので、同様の効果を有する。
本発明の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の射出成形機の一部を断面で表わした説明図である。図2は、同じく本実施形態の射出成形機の一部を断面で表わした説明図であって、コアブロック後退時の状態を示している。図3は、本実施形態の射出制御方法に関し、1成形サイクルにおけるコアブロック移動機構と型締機構の作動を示すチャート図である。図4は、本実施形態のコアブロック移動機構の前進力と型締機構の型締力の関係を示した図である。
図1および図2に示されるように、本実施形態の射出成形機11は、型締装置12と、異なる樹脂をそれぞれ可塑化し同一の成形金型内に射出するための1次射出用の第1の射出装置13と、2次射出用の第2の射出装置14が図示しないベッド上に配置されている。第1の射出装置13、第2の射出装置14の配置は、固定盤15の中心開口部16に双方のノズル17が挿入可能なように、固定盤15の一側に平面視でV字型に配置されている。なお第1の射出装置13、第2の射出装置14は、それぞれ一般的なタイプの射出装置が用いられている。本発明において前記射出装置13,14の配置方式は、2本が固定盤15の一側に平行に配置されたもの、一方は固定盤の一側に配置され他方が固定盤と可動盤の間にノズルが直接臨むように射出成形機の側方に配置されたもの、一方は固定盤の一側に配置され他方が固定盤か可動盤の上面または可動盤の背面に取付けられたもの等であってもよい。また射出装置の数は、多色成形に用いられる射出成形機の場合は、2本以上であればよく、後述する発泡成形や、同一樹脂を用いて成形途中でコアブロックを移動させつつ複雑な形状の成形品を成形する場合、1本であってもよい。
型締装置12は、固定盤15の四隅近傍に型締機構である型締シリンダ18が設けられ、型締シリンダ18のロッドがタイバ19として、可動盤20の四隅近傍に挿通されている。またタイバ19の他側にはタイバ19の他端を摺動可能に支えるタイバ支持部21が設けられている。そして前記固定盤15の両側面に設けられたブラケットには型開閉機構の駆動源である型開閉用サーボモータ22が固定され、その駆動軸にボールネジ23が直結されている。そして可動盤20の両側面に設けられたブラケットにはボールナット24が固定され、ボールネジ23はボールナット24に挿通されている。またボールネジ23の他端についても前記タイバ支持部21に支持されている。
可動盤20には、前記のようにタイバ19が挿通されており、前記型開閉機構の作動によりタイバ19に沿って型開閉方向に移動可能となっている。可動盤20の背面である反固定盤側の面25において、タイバ19が挿通される孔の周囲にはハーフナット26が取付けられている。そしてハーフナット26には係止歯が設けられ、ハーフナット26が図示しない駆動機構によりタイバ19と直交方向に作動されることにより、前記係止歯がタイバ19に設けられた係止溝27と係止および離脱が可能となっている。
なお本発明において型締装置12の型締機構と型開閉機構は、前記に限定されるものではなく、型締機構や型開閉機構の種類や駆動源の種類も異なる種類のものであってもよい。一例としては、可動盤とは別に受圧盤を設け、受圧盤と可動盤の間にサーボモータにより駆動されるトグル機構や、型締シリンダを設けてもよく、トグル機構の場合は、型締機構と型開閉機構は兼用される。
本実施形態では、可動盤20の反固定盤側の面25に、第1の作動装置であるブースタシリンダ28(送りシリンダ)と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置である増圧シリンダ29とを備えたコアブロック移動機構30が固定されている。これらのシリンダの組み合わせは、従来、比較的小型の射出成形機の油圧型開閉機構と油圧型締機構として用いられている機構と類似するものである。具体的には増圧シリンダ29のシリンダ筒31の内部に受圧面積が大きい同一ブロックからなるピストン32とラム33が前後進可能に挿通され、ラム33の先端またはラム33に接続される部材が可動盤20の貫通孔34に挿通され後述するコアブロック35を前後進させることが可能となっている。従って前記シリンダ筒31内におけるピストン32の後方側の空間が第2の作動装置である増圧シリンダ29(復動)の前進側油室36となる。また前記シリンダ筒31内におけるピストン32の前方およびラム33の外周面で囲まれる空間が増圧シリンダの後退側油室37となる。
また前記ピストン32の中央には孔38が設けられ、ラム33の軸芯に設けられた油室39に接続されている。一方シリンダ筒31の後端からシリンダ筒内部に向けて、中心に通路が設けられた筒部材40が固定され、前記筒部材40は前記ピストン32の孔38に挿通されている。そしてラム33内の油室39は、前記筒部材40内の通路に接続され、第1の作動装置であるブースタシリンダ(単動)の受圧面積が小さい油室39となっている。そしてまたコアブロック移動機構30には、可動盤20に対する前記ラム33の前進位置を検出する図示しない位置センサが設けられている。このようにブースタシリンダ28と増圧シリンダ29とからなるコアブロック移動機構30としたのは、1成形サイクル中のコアブロック35の前進力を変更可能とするとともに、比較的面積の大きいコアブロック35を用いた際に射出圧に対抗するためである。そしてブースタシリンダ28と増圧シリンダ29を加えたコアブロック移動機構30全体の最大前進力が型締シリンダ18の最大型締力の1/4以上のものが用いられ、更にコアブロック35の面積が大きい場合は型締シリンダ18の最大型締力の1/2以上のものが用いられることが望ましい。
前記型締シリンダ18とコアブロック移動機構30には共通の油圧供給源41から作動油が供給されるようになっている。油圧回路については詳細を省略するが、型締シリンダ18については電磁四方切換弁42等により型締側油室43と型開側油室57へ切換えて作動油が送られる。また型締シリンダ18の型締側油室43または接続される管路には図示しない油圧センサが取付けられ、作動油の圧力を検出することにより型締力が測定可能となっている。なお射出圧縮成形や固定金型44に対する可動金型45の平行制御を行う場合は、サーボ弁や可変流量制御弁等を用いるようにしてもよい。
コアブロック移動機構30のブースタシリンダ28および増圧シリンダ29の油圧回路についても、電磁四方切換弁47等によりコアブロック35の前進側(位置保持を含む)と、後退側(位置保持を含む)への送油が切換えられるようになっている。そして前進側の管路はブースタシリンダ28の油室39への管路と増圧シリンダ29の前進側油室36への管路に分岐され、増圧シリンダ29の前進側油室36への管路には電磁開閉弁48が設けられている。また増圧シリンダ29の前進側油室36はプレフィール弁49を介してタンクから大量の油が給排可能となっている。またブースタシリンダ28の油室39と増圧シリンダ29の前進側油室36に接続される管路または増圧シリンダ29の前進側油室36等には図示しない油圧センサが取付けられ、作動油の圧力を検出することによりコアブロック35の前進力が測定可能となっている。
なおコアブロック移動機構30の第1の作動装置と第2の作動装置は、前記に限定されず各種のものが想定される。一例としては、受圧面積の異なる油圧シリンダを別個に取付けたものでもよい。また第1の作動装置のみ、または第1の作動装置と第2の作動装置の両方をサーボモータとボールネジ機構としてもよく、その場合はリードの異なるボールネジを用いるか減速比を変える等を行う。更には第1の作動装置はバネの弾発力を利用するものとし、第2の作動装置の後退作動を制御することによりバネの弾発力を調整制御するようなものでもよい。更には一つの作動装置を制御的に切換えるものを除外しない。
次に固定盤15に取付けられる固定金型44と可動盤20に取付けられる可動金型45からなる成形金型46について説明する。本実施形態では成形金型46のキャビティ形成面51の一部を構成するコアブロック35を移動可能に設け、1次側の溶融樹脂を射出充填後、前記コアブロック35が後退移動して形成されたスペースである2次側キャビティ52に1次側とは異なる2次側の溶融樹脂を射出充填する多色成形用の成形金型が用いられている。固定金型44は、1次側射出充填用のコールドタイプのスプルブッシュ53と2次側射出充填用のホットランナ54(ノズル含む)がキャビティ形成面51に開口されるよう設けられている。
また可動金型45は、キャビティ形成面51の一部を構成するコアブロック35が前後進移動可能に設けられている。本実施形態ではコアブロック35の型開閉方向における投影面積は、成形品の投影面積の10〜50%と相対的に面積の大きいコアブロック35が用いられる。コアブロック35は可動金型45の金型本体55に対して摺動可能に設けられ、キャビティ側においては溶融樹脂が入り込まない間隙に保たれている。また可動金型45の取付板をボルトにより可動盤20に取付ける際に、コアブロック移動機構30のラム33の先端(またはラムに接続される部材)とコアブロック35の後端(またはコアブロック35に接続される部材)が固定されるか、またはラム33の作動によりコアブロック35が前後進可能なように取付けられる。なお前記成形金型46は、一例であってスプルブッシュ、ランナ、キャビティ形状、およびコアブロック形状等は種々のものが想定される。
次に本実施形態の射出成形機11とそのコアブロック移動機構30の制御方法について、主に図3を参照して説明する。まず型開閉用サーボモータ22の作動により可動盤20および可動金型45を型閉方向に移動させ、可動金型45を固定金型44に当接させる。この段階まではコアブロック35(図3においてはコアと略す)は、後退位置に保持されている。そして型閉完了すると、コアブロック移動機構30の第1の作動装置であるブースタシリンダ28の油室39に送油がされ、コアブロック35は、図1に示される1次側射出位置へコア最大前進力の0.1〜3%程度の比較的小さい前進力で前進され、1次側キャビティ50を形成する。そしてブースタシリンダ28の油室39および増圧シリンダ29の前進側油室36と、後退側油室37にそれぞれ作動油を封じ込めることによりコアブロック35は位置保持される。
このブースタシリンダ28作動の際には、金型保護制御を行う。金型保護制御においてコアブロック35の位置は、位置センサによりコアブロック35またはラム33の位置を検出することにより把握され、図示しない制御装置に送られる。一方前記制御装置にはタイマが内蔵されており、コアブロック35の前進開始指令からの経過時間を監視している。そして制御装置からの前進開始指令によりブースタシリンダ28が作動されてから設定時間(設定値)を超過しても、コアブロック35が前進完了位置(1次側射出位置)に到達しなかった場合には、コアブロック35と成形金型46の間でカジリ等の何らかの干渉や前回成形品の残留などが想定されるので、制御装置から異常を知らせる信号を発信し、警報を発するとともに全ての射出成形機11の作動を停止する。なお金型保護は、コアブロック35を移動させる際の力(サーボモータのトルク値や油圧シリンダの油圧)が設定値を超過したことにより、異常を知らせるようにしてもよい。なおコアブロック35の前進時には増圧シリンダ29が作動しないようインターロック回路が働いている。
コアブロック35が前進完了位置への前進とほぼ同時にハーフナット26がタイバ19の係止溝27に係止される。そして上記したコアブロック35の前進完了位置への移動が完了したことが確認されると、型締機構の型締シリンダ18により型締(増圧)がなされる。型締シリンダ18の型締が完了し増圧完了確認が行われると、増圧シリンダ29のインターロックは解除され電磁開閉弁48が開放される。そしてコアブロック35は、ブースタシリンダ28の油室39と増圧シリンダ29の前進側油室36への作動油が増圧され、増圧シリンダ29の後退側油室37の油圧とバランスすることにより、位置保持される。またこの際、コアブロック35の前進側に当接面(メカエンド)を設けてそれ以上前進不可能とし、ブースタシリンダ28の油室37と増圧シリンダ29の前進側油室36への作動油が増圧されてコアブロック35の前進力のみにより位置保持するようにしてもよい。増圧シリンダ29の増圧が完了すると次に第1の射出装置13から1次側の溶融樹脂M1の射出充填を行う。そして1次側の溶融樹脂M1の射出充填が行われた(途中または完了)ことが射出装置13のスクリュ位置や1次側キャビティ50の樹脂圧等により検出されると、ブースタシリンダ28の油室39と増圧シリンダ29の前進側油室36を増圧して前進力を変更し(または増圧シリンダ29のみでもよい)、コアブロック35の圧力制御(前進力制御)を行う。
本発明ではコアブロック35の投影面積が大きいことから、ブースタシリンダ28と増圧シリンダ29を加えたコアブロック移動機構30の最大前進力が型締シリンダ18の最大型締力の1/4以上のものが用いられることが望ましいことは上述した通りであるが、本実施形態では、図4に示されるように4個の型締シリンダ18を合せた最大型締力が13,000kNであるのに対して、コアブロック移動機構30の最大前進力は、8,500kNになっている。そして型締力A(型締力Aは4個の型締シリンダ18の型締側油室43の合計受圧面積×油圧センサの圧力か、或いはタイバセンサやロードセルにより検出される)に対して、ブースタシリンダ28と増圧シリンダ29を加えたコアブロック移動機構30によるコアブロック35の前進力Bが常に安全値Cを持って下回るように制御される。本実施形態では、図4に示されるように、コアブロック35の前進力Bは、常に8,500kN以下であって型締力Aの90%に達しないように制御され、型締力9,444kN以下の状態で90%に到達した際は、警報を出して射出成形機11の作動を停止する。なお安全値Cについては常に一定の力だけ下回るようにしてもよく、他の算出方法で求めてもよい。
やがて1次側キャビティ50内で1次側の溶融樹脂M1が冷却され収縮するがその分は、ブースタシリンダ28および増圧シリンダ29によりコアブロック35の圧力制御が行われているので、コアブロック35が溶融樹脂M1を圧縮して前進し、ヒケの発生を抑える。この圧力制御の際、溶融樹脂M1の有無に拘わらず、ラム33およびコアブロック35が1次側射出位置から当初に設定された所定位置(設定値)を越えて前進した場合については、図示しない位置センサにより検出され警報を出して射出成形機11の作動を停止する。なお射出成形機11のコアブロック移動機構30では、コアブロック35の前進位置、コアブロック35を移動させる際の力、コアブロック35を移動させる際の時間の設定値を超過した場合に射出成形機11を停止することを記載したが少なくとも一つを備えたものでもよい。
次に型締シリンダ18側は増圧を保持した状態で、コアブロック移動機構30のブースタシリンダ28の油室39および増圧シリンダ29の前進側油室36の圧抜きを行う。また型締シリンダ18を増圧した状態でコアブロック35を移動しても当然よい。そして前記圧抜が完了すると、型締シリンダ18の型締側油室43の圧抜を行う。次に増圧シリンダ29の後退側油室37に作動油を供給し、前進側油室36および油室39からは作動油を抜きながら、コアブロック35を2次側射出位置へ後退させる(コアバックを行う)。本実施形態では、コアブロック35の2次側射出位置は、後退限でありコアブロック35は後方の部材に当止めされて停止される。なおこのコアブロック35の後退時についても、コアブロック35と金型本体55の間にはカジリ等が発生することも想定されるので、コアブロック35の前進時と同様に、金型保護制御を行う。
コアブロック35の後退により、図2に示されるように2次側キャビティ52が形成されると、次にコアブロック35を後退位置に保持した状態で、再び型締シリンダ18を作動して型締を行う。型締完了が確認されたら第2の射出装置14からホットランナ54を介して前記2次側キャビティ52に2次側の溶融樹脂の射出充填を行う。その際射出される溶融樹脂の量が少なくヒケの発生が少ない場合はコアブロック35は後退位置を保持してもよいし、溶融樹脂の量が多くてヒケの発生が見込まれる場合または保圧が及びにくい等の理由で2次側の溶融樹脂に圧縮を加えたい場合は、前記1次側の場合と同様にコアブロック35により圧縮を加えてもよい。そして成形品の冷却が完了すると型締シリンダ18の型締側油室43の圧抜を開始する。前記圧抜が完了すると、型開側油室57に作動油を供給して強力型開により離型を行った後、型開閉用サーボモータ22を作動させて可動盤20および可動金型45を移動させ、型開を行う。そして型開完了位置で図示しないエジェクタ装置を作動させて成形品を突出すとともに、図示しない取出機により1次側の樹脂と2次側の樹脂からなる多色成形品を取出す。
なお前記成形金型46を用いて、1次側の樹脂等で単色成形を行う場合は、コアブロック移動機構30の増圧シリンダ29の後退側油室37を増圧してコアブロック35を後退側に当止めし、位置保持して成形を行う。また一つの成形金型でコアブロックの位置を変えて異なる形状の単色の成形品を成形したい場合についても、1成形サイクル中のコアブロックの位置は固定して成形を行う。
次に本発明の射出成形機を発泡成形に用いる場合について説明する。先の射出成形機11との主な相違点は、固定盤の一側に射出装置が1本だけ配設される点と、それに伴い固定盤の中心開口部の形状が異なる点であり、取付けられる成形金型も異なる。この発泡成形においても、コアブロックを射出開始位置まで移動させる際は、ブースタシリンダのみで比較的小さい前進力により行うが、必要に応じて3%以上の前進力にしてもよい。この際に所定時間内に所定位置まで前進しない場合に射出成形機の作動を停止する金型保護機能や、増圧シリンダの作動を停止するインターロック機能を備える点は、上記の多色成形の場合と同様である。
次に射出開始の際は、ブースタシリンダの油室、増圧シリンダの前進側油室、および後退側油室に作動油を封じ込めし、コアブロック35が位置決めされている。次に射出装置が作動され、溶融樹脂がキャビティ内に比較的低速で射出充填されると、当初は、射出時の樹脂圧によりキャビティが意図した以上に開かないようにブースタシリンダの油室、増圧シリンダの前進側油室を増圧する(前進力を1成形サイクル中で変更する)。またこの際にブースタシリンダと増圧シリンダの前進力Bが型締シリンダの型締力Aの90%に到達した場合や、コア前進位置が一定位置を越えた場合は警報を出して射出成形機の作動を停止する点についても、上記の多色成形の場合と同様である。
その後、キャビティ内の射出充填された溶融樹脂の発泡とともに、射出固定金型と可動金型から形成されるキャビティ面の一部(可動金型のキャビティ面の全面の場合も含まれる)を構成するコアブロックを徐々に後退制御させて溶融樹脂のスキン層を形成しつつ発泡を促進させる。この際、増圧シリンダの後退側油室に作動油を供給してコアブロックを後退させるが、ブースタシリンダの油室および前進側油室の作動油の圧力制御、前進側と後退側の両方の圧力制御(バランス制御)、ラムまたはコアブロックの位置を検出した位置制御のいずれか、またはそれらの組み合わせによって後退制御を行う。なお多色成形と発泡成形を組み合わせしたものであってもよい。
また本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。
コアブロック移動機構は、可動盤の背面に取付けられることが一般的であるが、固定盤や成形金型に直接設けられたものであってもよい。また上下方向に成形金型が配置される場合についても適用され、成形金型や固定盤または可動盤等が回転や移動する場合との組み合わせも想定される。
本実施形態の射出成形機の一部を断面で表わした説明図である。 本実施形態の射出成形機の一部を断面で表わした説明図であって、コアブロック後退時の状態を示している。 本実施形態の射出制御方法に関し、1成形サイクルにおけるコアブロック移動機構と型締機構の作動を示すチャート図である。 本実施形態のコアブロック移動機構の前進力と型締機構の型締力の関係を示した図である。
符号の説明
11 射出成形機
18 型締シリンダ(型締機構)
28 ブースタシリンダ(第1の作動装置)
29 増圧シリンダ(第2の作動装置)
30 コアブロック移動機構
35 コアブロック
46 成形金型
51 キャビティ形成面
A 型締力
B 前進力
C 安全値

Claims (4)

  1. 成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機において、
    前記コアブロック移動機構は、、コアブロックの前進力が変更可能に設けられ、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、前記コアブロック移動機構における最大前進力は型締機構の最大型締力の1/4よりも大きいことを特徴とする射出成形機。
  2. 前記コアブロック移動機構は、受圧面積が小さいブースタシリンダからなる第1の作動装置と、受圧面積が大きい増圧シリンダからなり第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とがそれぞれ増圧シリンダのシリンダ筒の内部に備えられたことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
  3. 成形金型のキャビティ形成面の一部を構成するコアブロックを移動可能に設けたコアブロック移動機構を有する射出成形機の制御方法において、
    前記コアブロック移動機構は、第1の作動装置と、該第1の作動装置よりも前進力が大きい第2の作動装置とが備えられ、前記の第1の作動装置と第2の作動装置の組み合わせは受圧面積の異なる油圧シリンダ同士、第1の作動装置がサーボモータであって第2の作動装置が油圧シリンダ、リードの異なるボールネジを用いるか減速比の異なる異なる機構を用いたサーボモータ同士のいずれかの組合わせからなり、
    前記コアブロック移動機構によって1成形サイクル中のコアブロックの前進力を変更することを特徴とする射出成形機の制御方法。
  4. 型締機構の型締力に対して、前記コアブロック移動機構の前進力が常に安全値を持って下回るように制御されることを特徴とする請求項3に記載の射出成形機の制御方法。
JP2008266942A 2008-10-16 2008-10-16 射出成形機および射出成形機の制御方法 Expired - Fee Related JP5311384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008266942A JP5311384B2 (ja) 2008-10-16 2008-10-16 射出成形機および射出成形機の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008266942A JP5311384B2 (ja) 2008-10-16 2008-10-16 射出成形機および射出成形機の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010094886A JP2010094886A (ja) 2010-04-30
JP5311384B2 true JP5311384B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=42256929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008266942A Expired - Fee Related JP5311384B2 (ja) 2008-10-16 2008-10-16 射出成形機および射出成形機の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5311384B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101947502B1 (ko) * 2017-05-08 2019-02-13 조선대학교산학협력단 코어 백을 이용하는 발포 사출금형 및 이의 사출방법

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5868837B2 (ja) * 2012-12-25 2016-02-24 住友重機械工業株式会社 射出成形機
JP5890503B1 (ja) 2014-10-08 2016-03-22 ファナック株式会社 複数の射出装置を備えた射出成形機
EP4008518A1 (en) * 2020-12-01 2022-06-08 Sacmi Imola S.C. Injection molding press for molding preforms

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61211012A (ja) * 1985-03-18 1986-09-19 Hitachi Ltd 射出圧縮成形装置
JP2556444B2 (ja) * 1994-04-20 1996-11-20 ファナック株式会社 射出成形機の成形制御方法
JPH09198722A (ja) * 1996-01-16 1997-07-31 Toray Ind Inc 光記録媒体の基板製造方法および光記録媒体
JP4573755B2 (ja) * 2005-11-17 2010-11-04 三菱電機株式会社 成形装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101947502B1 (ko) * 2017-05-08 2019-02-13 조선대학교산학협력단 코어 백을 이용하는 발포 사출금형 및 이의 사출방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010094886A (ja) 2010-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7316259B2 (en) Diecasting machine
EP3381645B1 (en) Injection molding machine
JP4671294B2 (ja) 射出成形機の射出圧縮成形方法
US9884364B2 (en) Molding apparatus
US7179409B2 (en) Die clamping apparatus and die clamping method
JP2011073230A (ja) 射出発泡成形機
KR101567945B1 (ko) 사출성형기 및 그 제어 방법
JP5311384B2 (ja) 射出成形機および射出成形機の制御方法
JP5921736B2 (ja) 射出成形機および射出成形機の制御方法
JP5046407B2 (ja) 型締装置の作動方法および型締装置
JP5084797B2 (ja) 型締装置および型締装置の作動方法
JP2023126444A (ja) 射出成形機
JP5359907B2 (ja) ダイカストマシンの射出装置
JP6132365B2 (ja) 射出成形機の制御方法および射出成形機
JP2010030158A (ja) 型締装置
JP5269510B2 (ja) 型締装置
EP3023221B1 (en) Molding machine having auxiliary ejection-assistance assembly configured to apply additional ejection force
CA2607386A1 (en) Hydraulic circuit
JP6130444B2 (ja) 型締装置の制御方法および型締装置
JP4657251B2 (ja) ダイカストマシンの制御方法
JP7454484B2 (ja) 型締装置の制御方法および型締装置ならびに該型締装置を備えた射出成形機
KR20200039580A (ko) 사출성형기
JP7344324B2 (ja) 型開閉装置及びその制御方法
JP6207029B2 (ja) 成形機の制御方法
WO2023074851A1 (ja) 局部加圧装置、成形機及び成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130626

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5311384

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees