JP5311267B2 - シクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物及びこれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

シクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物及びこれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物に関する。更に詳しくは、地球環境に優しいシクロペンタン及び水を用いた発泡システムに適合し、貯蔵安定性に優れ、良好な熱伝導特性を有する硬質ポリウレタンフォームを得ることができるシクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物に関する。
硬質ポリウレタンフォームは、断熱材として有用であり、成形性や加工性にも優れているところから、電気冷蔵庫の断熱を始め、ビル、低温倉庫、貯蔵タンク、冷凍船配管等の断熱に至るまで、広い分野に用いられている。その熱伝導率も年々改良され、現在では、商品レベルで0.0215W/mK(非特許文献1参照)に達しており、常温付近で用いられる断熱材としては、最も高い断熱性能を有すると言われている。しかしながら、近年の省エネルギーの高まりを背景として、断熱材の更なる低熱伝導率化の要求が一層高まつている。
宇和断熱工業株式会社ホームページ、製品情報、シクロペンタン2006年2月1日検索URL:http://www.uwa-ud.co.jp/cyclopentane.htm
従来、このような硬質ポリウレタンフォームを製造するには、ポリオール、触媒、発泡剤及び整泡剤を主成分とするA成分と、有機イソシアネートを主成分とするB成分とを混合反応させ、発泡プロセスと硬化プロセスとを平行して進行させて、フォームを形成するワンショット法が一般に用いられている。このような硬質ポリウレタンフォームの製造において、発泡剤としては、従来、主として、トリクロロモノフルオロメタン(以後、R−11と略称する)が用いられていたが、R−11に代表される従来のフロンは、化学的に安定であり、成層圏まで拡散してオゾン層を破壊することが知られており、重大な地球環境の破壊原因を為すとして、最近その禁止されるに至っている。
そこで近年、このようなフロンに代わる発泡剤について、鋭意研究が行なわれており、例えばハイドロクロロフルオロカーボン(以後、HCFCと略称する)である1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以後、HCFC−141bと略称する)等やメチレンクロライド等がR−11の代替物として候補に挙げられている。
しかしながら、前述のHCFC等もまだ分子中に塩素原子を含むので、R−11よりはオゾン層への影響は少ないが、依然としてオゾン層を破壊する特性を有している為に、やはり生産・使用の中止が決定されている。したがって地球環境保護の観点から、オゾン層破壊に全く影響しない発泡剤の使用が新たに提案されて、一部の用途では既に塩素原子を全く含まずオゾン層を破壊する危険性のない炭化水素系の発泡剤、例えばシクロペンタンが導入適用されている。
しかしながら、シクロペンタンは地球環境に優しい発泡剤として最適ではあるが、いくつかの問題点を抱えている。特に、シクロペンタン自身のガスの熱伝導度が高いため、単にシクロペンタンを使用した硬質ポリウレタンフォームの断熱性能は、従来のHCFC−141bを使用したものより劣り、このため断熱特性の改善が求められている。
シクロペンタン発泡フォームの熱伝導率の改善に当たって、フォーム原料とシクロペンタンとの相溶性を低下させて、セルの微細化を図ることが提案されている。特許文献1には、(1)芳香族ポリイソシアネートからなる有機ポリイソシアネート、(2)ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールからなるポリオール、(3)発泡剤、(4)整泡剤、触媒及びその他の助剤より硬質ポリウレタンフォームを製造する方法であって、発泡剤(3)が、シクロペンタン及び水であり、ポリオール(2)が、シクロペンタンとの相溶性が低いポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールであり、シクロペンタンを成分(2)〜(4)からなるポリオールプレミックス中に混合分散することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法が提案されている。
特開2000−128951号公報
本発明は、地球環境に優しく、良好な熱伝導特性を有する硬質ポリウレタンフォームを得ることができるシクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物の提供を目的とする。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(3)に示されるものである。
(1)ポリメリックMDI(A1)と、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタンのいずれか1つのポリオール(A2)とを反応させて生成したイソシアネート基含有プレポリマーを含有したシクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物。
(2)ポリイソシアネートとポリオールとを、触媒、発泡剤、整泡剤の存在下で反応・発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリイソシアネートが前記(1)のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤シクロペンタン及び水を併用した硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
本発明により、発泡剤に地球環境に優しいシクロペンタン及び水を用い、良好な熱伝導特性を有する硬質ポリウレタンフォーム提供が可能となった。
本発明のシクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物は、ポリメリックMDI(A1)と、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタンのいずれか1つのポリオール(A2)とを反応させて生成したイソシアネート基含有プレポリマーを含有することを特徴とする。
このポリメリックMDIは、アニリンとホルマリンとの縮合反応によって得られる縮合混合物(ポリアミン)をホスゲン化等によりアミノ基をイソシアネート基に転化することによって得られる、縮合度の異なる有機イソシアネート化合物の混合物を意味し、縮合時の原料組成比や反応条件を変えることによって、最終的に得られるポリメリックMDIの組成を変えることができる。本発明に用いられるポリメリックMDIは、イソシアネート基への転化後の反応液、又は反応液から溶媒の除去、又は一部MDIを留出分離した缶出液、反応条件や分離条件等の異なった数種の混合物であってもよい。また、イソシアネート基の一部をビウレット、アロファネート、カルボジイミド、オキサゾリドン、アミド、イミド等に変性したものであってもよい。
ポリメリックMDIの平均官能基数は2.3以上であり、好ましくは官能基数が2.3〜3.1である。イソシアネート含量は、28〜33質量%であり、好ましくは28.5〜32.5質量%である。また粘度(25℃)は50〜500mPa・sが好ましく、特に100〜300mPa・sが特に好ましい。
ポリメリックMDI中には、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、いわゆる二核体と言われている成分を含有する。MDIを構成する異性体は、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、2,2′−MDIと略称する)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、2,4′−MDIと略称する)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、4,4′−MDIと略称する)の3種類である。MDIの異性体構成比は特に限定はないが、4,4′−MDI含有量が70質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%であるほうが、得られるフォームの強度が向上するので好ましい。なお、ポリメリックMDIのMDI含有量や、MDIの異性体構成比は、GPCやガスクロマトグラフィー(以下、GCと略記する)によって得られる各ピークの面積百分率を基に検量線から求めることができる。
本発明に用いられるポリメリックMDIは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)における二核体(1分子中にベンゼン環を2個有するもの)成分のピーク面積比が20〜70%となるものであり、好ましくは25〜65%となるものである。二核体のピーク面積比が70%を越えると、得られる硬質ポリウレタンフォームの強度が低下し、かつ、脆くなりやすくなる。一方20%未満の場合は、得られるポリイソシアネートの粘度が高くなり、金型への充填性が低下しやすい。
本発明では必要に応じて、前述のポリメリックMDI以外のポリイソシアネートを用いることができる。例えば、MDIのイソシアヌレート変性物、ウレトンイミン変性物、アロファネート変性物等が挙げられる。また、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。また、これらのポリメリック体やウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビウレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物等が挙げられ、更にこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
本発明に用いられるポリオール(A2)は、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタンのいずれか1つのポリオールである。ポリメリックMDIをポリオールでウレタン変性することにより、イソシアネートに極性の高いウレタン基を付与することになる。このため、イソシアネートとシクロペンタンとの相溶性が低下し、シクロペンタンが系中に細かく分散されることになる。得られるフォームの熱伝導率は、セルが細かいほど良好となるので、本発明のポリイソシアネート組成物を用いた硬質ポリウレタンフォームは良好な熱伝導率を有することになる。また、ポリオール(A2)に含有する側鎖アルキル基は、イソシアネート基含有プレポリマーの製造の際の分子間の凝集を防止し、ポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性に寄与するものである。尚、ポリオール(A2)に側鎖アルキル基を含まない場合には、ウレタン基による凝集のため、イソシアネートに濁りが生じやすくなる。
本発明に用いられるポリイソシアネート(A)は、前述のポリメリックMDI(A1)とポリオール(A2)とを40〜100℃にて反応させて、イソシアネート基含有プレポリマーを合成することで得られる。ポリメリックMDI(A1)と低分子ポリオール(A2)の割合は、イソシアネート基(NCO)と水酸基(OH)のモル比でNCO/OH=100/1〜1000/1が好ましい。OHが少なすぎる場合は、ウレタン基導入量が足りないため、シクロペンタンが系中において微細化せず、得られるフォームの熱伝導特性が向上しない。OHが多すぎる場合は、得られるポリイソシアネートの粘度が高くなるため、実際の製造の際の送液が困難になる。このようにして得られたポリイソシアネート(A)のイソシアネート含量は25〜30質量%が好ましく、26〜29質量%が特に好ましい。
本発明のポリイソシアネート組成物には、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、可塑剤、顔料・染料、抗菌剤・抗カビ剤等の各種添加剤や助剤を添加することもできる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ポリイソシアネートとポリオールとを、触媒、発泡剤の存在下で反応・発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリイソシアネートが前述のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤がシクロペンタン及び水を併用することを特徴とする。
ポリオールとしては特に制限はなく、公知のウレタン工業に用いられるものが使用でき、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。また、フォームの強度等を考慮して、低分子ポリオール、低分子ポリアミン、低分子アミノアルコール等も併用できる。
発泡剤は、シクロペンタン及び水である。発泡剤がシクロペンタンのみの場合は、得られるフォームが収縮しやすい。発泡剤の使用量は、ポリオールに対してシクロペンタンが0.1〜30質量%、水が0.1〜3質量%である。
触媒は、通常ウレタン発泡に用いられる公知の触媒を使用することができる。例えば、ウレタン化触媒として、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等の錫化合物、アセチルアセトン金属塩等の金属錯化合物等が挙げられる。三量化触媒としては、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,3,5−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン等のトリアジン類、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチルヘキサン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、2−エチルアジリジン等のアジリジン類等のアミン系化合物、3級アミンのカルボン酸塩等の第四級アンモニウム化合物、ジアザビシクロウンデセン、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の鉛化合物、ナトリウムメトキシド等のアルコラート化合物、カリウムフェノキシド等のフェノラート化合物等を挙げることができる。これらの触媒は、1種又は2種以上併用して用いることがでる。触媒の使用量は、ポリオールに対して、0.01〜15質量%となる量が適当である。
更に、反応促進のための助触媒として、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物を使用することができる。
本発明に用いられる整泡剤としては、公知のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、例えば東レ・ダウコーニング製のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、SZ−1675、SH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業製のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、ゴールドシュミット製のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450等が挙げられる。(B)の使用量は、ポリオールに対して、0.1〜5質量%となる量が適当である。
本発明ではその他の添加剤を用いることができる。この添加剤としては、可塑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、有機又は無機の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料・染料、抗菌剤・抗カビ剤等が挙げられる。本発明では、難燃剤を用いるのが好ましい。難燃剤としては、トリエチルホスフェート、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート等のリン酸エステル類、亜リン酸エチル、亜リン酸ジエチル等の亜リン酸エステル類のリン酸化合物等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中において、「%」は「質量%」を示す。
〔硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネートの合成〕
実施例1
攪拌機、冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応器に、MR−200を985.3kg仕込み、攪拌しながら40℃に加温した。次いでDMH(3,3−ジメチロールヘプタン)を14.7kg仕込み、攪拌しながら80℃にて4時間反応させて硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物(NCO−1)を得た。NCO−1のNCO含量は29.9%、25℃の粘度は340mP・sであった。
実施例2〜6、比較例1
実施例1と同様にして、表1に示す原料、仕込み比で硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物NCO−2〜7を得た。DMH(3,3−ジメチロールヘプタン)、及びDEPD(2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール)で変成したNCO−1〜6は濁りを生じることはなかったが、直鎖の14BD(1,4−ブタンジオール)で変性したNCO−7では濁りが生じた。
Figure 0005311267
実施例1〜6、比較例1の表1おいて
MR−200:日本ポリウレタン工業製ポリメリックMDI
商品名:ミリオネート(登録商標)MR−200
イソシアネート含量=31.1%
MDI含有量=40%
MDI中の4,4′−MDI以外の異性体含有量=0.1%
25℃の粘度=130mPa・s
※表2においても同じ
DMH :3,3−ジメチロールヘプタン
DEPD :2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール
14BD :1,4−ブタンジオール
〔ポリオールプレミックスの配合〕
以下に示す質量配合比で混合して、ポリオールプレミックスOH−1を得た。
ポリオール−1:65
ポリオール−2:20
ポリオール−3:15
CAT−1 :1.0
CAT−2 :0.15
CAT−3 :0.1
SUR−1 :1.5
水 :2.1
シクロペンタン:15.16
上記配合例において
ポリオール−1:
シュークロースを開始剤としてプロピレンオキサイドの付加により得られたポリエーテルポリオールを主成分としたポリエーテルポリオール、公称水酸基価=390
ポリオール−2:
ソルビトールを開始剤としてプロピレンオキサイドの付加により得られたポリエーテルポリオールを主成分としたポリエーテルポリオール、公称官能基数=5.0、公称水酸基価=460
ポリオール−3:
トルエンジアミンを開始剤としたポリエーテルポリオール、公称水酸基価=460
CAT−1 :
テトラメチルエチレンジアミン、商品名「TOYOCAT−TE(東ソー製)」
CAT−2 :
トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサハイドロ−s−トリアジン、商品名「TOYOCAT−TRC(東ソー製)」
CAT−3 :
ペンタメチルジエチレントリアミン、商品名「TOYOCAT−DT(東ソー製)」
SUR−1:
シリコン系整泡剤、商品名「SZ−1725(東レ・ダウコーニング製)」
〔硬質ポリウレタンフォームの製造・評価〕
実施例7〜12、比較例2
表1に示すイソシアネート成分と、上記で配合したポリオール成分を、イソシアネートインデックス115で配合し、ポリオールを20℃±1℃、イソシアネートを45℃±1℃に調整した後、2.0リットルのポリエチレン製ビーカーに秤量し、回転数5000rpmで攪拌ミキサーにより2〜5秒間攪拌混合し、あらかじめ45℃に保温した250×250×250mmのアルミ製容器の内側にポリエチレン製の袋をセットした中でモールド発泡を行い、得られたフォームについて、密度及び熱伝導率を測定した。結果を表2に示す。
なお、NCO−7は外観不良のため、評価を行わなかった。
Figure 0005311267
表2より、DMH(3,3−ジメチロールヘプタン)、及びDEPD(2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール)で変成したNCO−1〜6を用いて得られた硬質ポリウレタンフォームは、良好な熱伝導性を示した。しかし、未変成のポリメリックMDIをそのまま用いた比較例では、特に熱伝導特性が悪いものであった。

Claims (2)

  1. ポリメリックMDI(A1)と、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタンのいずれか1つのポリオール(A2)とを反応させて生成したイソシアネート基含有プレポリマーを含有することを特徴とする、シクロペンタン発泡用硬質ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート組成物。
  2. ポリイソシアネートとポリオールとを、触媒、発泡剤、整泡剤の存在下で反応・発泡させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法において、ポリイソシアネートが請求項1に記載のポリイソシアネート組成物であり、発泡剤がシクロペンタン及び水を併用することを特徴とする、硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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