JP5310980B2 - カラーフィルタ及びその製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
少なくとも、
(a)基板上に格子状に区画したブラックマトリクスを形成する工程と、
(b)前記ブラックマトリクスの区画内に、液晶化合物溶液の薄膜を塗布する工程と、
(c)前記液晶化合物溶液を熱又は光により硬化させ位相差層を形成する工程と、
(d)前記位相差層上にフォトリソグラフィ法にて着色画素パターンを形成し、画素とする工程と、
を含むカラーフィルタの製造方法であり、
前記画素の中には、前記着色画素パターンとして赤色画素パターンを備える赤色画素、前記着色画素パターンとして緑色画素パターンを備える緑色画素、前記着色画素パターンとして青色画素パターンを備える青色画素、を含む少なくとも3色の画素があり、
前記赤色画素パターンと前記青色画素パターンとは、0.1〜100nmの厚み方向のリタデーションを有し、前記緑色画素パターンは−100〜−0.1nmの厚み方向のリタデーションを有し、
前記着色画素パターンと前記位相差層の厚み方向のリタデーションの合計は、前記画素全てにおいて、差が5nm以下乃至略同一であり、
前記少なくとも3色の中の、少なくとも1色の前記画素では、前記位相差層の厚みが少なくとも前記ブラックマトリクスの厚みの30%以上であり、前記ブラックマトリクスと前記着色画素パターンの重なり部にツノ段差がない、
ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
(請求項2)
前記(b)前記ブラックマトリクスの区画内に、液晶化合物溶液の薄膜を塗布する工程が、
(b1)基板上に、サーモトロピック液晶を含み、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る物質を含む溶液を基板全体に膜厚が均一となるように塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程、
であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項3)
前記(c)前記液晶化合物溶液を熱又は光により硬化させ位相差層を形成する工程が、
(c1)前記基板を、前記液晶化合物の配向を維持したままパターン露光する工程、
(c2)当該液晶化合物の等方相転移温度以上の温度に加熱する工程、
(c3)前記基板を、ほぼ全面露光する工程、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項4)
前記(b)工程を、インクジェット方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項5)
前記(b)工程を、凸版印刷方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項6)
前記(b)工程を、フォトリソグラフィ方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項7)
形成される前記位相差層の厚みは、画素の色毎に異なるが、いずれの色の画素においても前記位相差層は同一の材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
(請求項8)
形成される前記位相差層の厚みは、いずれの色の画素においても同じであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
また、位相差層の厚みは前記ブラックマトリクスの厚みの80〜100%であることにより、さらにカラーフィルタの画素形状を好ましいものにすることができる。
また、位相差層は、その位相差が色毎に所定の値を有していることにより、例えばRGBの各色画素に対して位相差値を最適化した位相差層を含むカラーフィルタを得ることができた。
位相差層の成膜をインキジェット法により行っているため、環境負荷の低減と大幅なコストダウンを図ることができる。また、位相差層のリタデーションを、各着色画素パターンのリタデーションに対応させて調整することにより、各画素の表示領域を通過する光の偏光状態にばらつきが生じないため、斜め方向からの視野角拡大に優れた特性が得られた。
なお、上述したように、画素ごとに異なる液晶化合物としては、位相差層3(R)には、リタデーションが−100〜−0.1nmとなるような液晶化合物を、位相差層3(G)にはリタデーションが0.1nm〜100nmとなるような液晶化合物を、位相差層3(B)にはリタデーションが−100〜−0.1nmとなるような液晶化合物を選択する。
|(RRth−BRth)|−|(RRth−GRth)|≧0 (2)
<位相差層の効果確認>
重合性液晶を有するネマチック液晶100重量部と、光開始剤5重量部をトルエン420部に溶解させ、液晶化合物(i)を調整した。この液晶化合物(i)にカイラル剤9重量部を混合し、液晶化合物(ii)とした。液晶化合物(i)におけるネマチック液晶を、より複屈折率の大きいネマチック液晶に置き換えて、同様の混合比にて液晶化合物(iii)を調整した。
(ブラックマトリクスの形成)
ポリイミド前駆体(セミコファインSP−510:東レ(株)製)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤A5重量部、及びパーフルオロアルキル基含有オリゴマー(FTX−720C:(株)ネオス製)0.1重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散させ、ブラックマトリクス組成物を調整した。
(位相差層の形成)
[着色材料の作製]
カラーフィルタ作製に用いる着色材料を着色する着色剤には以下のものを使用した。
緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、及びC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
青色用顔料:C.I.Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルー ES」)C.I.Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)
(カラーフィルタ基板の作製)
前記ガラス基板1上のブラックマトリクス2の開口部に形成された位相差層上に、R、G、B各色の着色樹脂組成物を使用し、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の各々の隔壁に囲まれた領域内に形成された位相差層3(R)、3(G)及び3(B)上に着色画素パターンを各々形成した。その後、ホットプレートにて200℃で30分加熱し、図3(d)に示すように、着色画素パターン4(R)、4(G)、4(B)を形成し、カラーフィルタ基板を得た。
位相差層を設けないことを除いて、実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製した。
<位相差制御されたカラーフィルタの作製>
(液晶化合物の調整・膜厚と位相差の関係の算定)
重合性基を有するネマチック液晶100重量部、カイラル剤9重量部、及び光開始剤5重量部をトルエン420部に溶解し、液晶化合物(i)を調整した。
実施例1と同様にして、作製したガラス基板1上のブラックマトリクスの開口部に、インキジェット印刷装置により液晶化合物(i)を充填した。
Claims (8)
- 少なくとも、
(a)基板上に格子状に区画したブラックマトリクスを形成する工程と、
(b)前記ブラックマトリクスの区画内に、液晶化合物溶液の薄膜を塗布する工程と、
(c)前記液晶化合物溶液を熱又は光により硬化させ位相差層を形成する工程と、
(d)前記位相差層上にフォトリソグラフィ法にて着色画素パターンを形成し、画素とする工程と、
を含むカラーフィルタの製造方法であり、
前記画素の中には、前記着色画素パターンとして赤色画素パターンを備える赤色画素、前記着色画素パターンとして緑色画素パターンを備える緑色画素、前記着色画素パターンとして青色画素パターンを備える青色画素、を含む少なくとも3色の画素があり、
前記赤色画素パターンと前記青色画素パターンとは、0.1〜100nmの厚み方向のリタデーションを有し、前記緑色画素パターンは−100〜−0.1nmの厚み方向のリタデーションを有し、
前記着色画素パターンと前記位相差層の厚み方向のリタデーションの合計は、前記画素全てにおいて、差が5nm以下乃至略同一であり、
前記少なくとも3色の中の、少なくとも1色の前記画素では、前記位相差層の厚みが少なくとも前記ブラックマトリクスの厚みの30%以上であり、前記ブラックマトリクスと前記着色画素パターンの重なり部にツノ段差がない、
ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 前記(b)前記ブラックマトリクスの区画内に、液晶化合物溶液の薄膜を塗布する工程が、
(b1)基板上に、サーモトロピック液晶を含み、かつ少なくとも光によって重合し得るおよび/または架橋され得る物質を含む溶液を基板全体に膜厚が均一となるように塗布し、前記液晶化合物が所定の方向に配向された状態の薄膜を形成する工程、
であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 前記(c)前記液晶化合物溶液を熱又は光により硬化させ位相差層を形成する工程が、
(c1)前記基板を、前記液晶化合物の配向を維持したままパターン露光する工程、
(c2)当該液晶化合物の等方相転移温度以上の温度に加熱する工程、
(c3)前記基板を、ほぼ全面露光する工程、
を含むことを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 前記(b)工程を、インクジェット方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記(b)工程を、凸版印刷方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記(b)工程を、フォトリソグラフィ方式で行うことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 形成される前記位相差層の厚みは、画素の色毎に異なるが、いずれの色の画素においても前記位相差層は同一の材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 形成される前記位相差層の厚みは、いずれの色の画素においても同じであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
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