JP5310832B2 - 流体加熱装置 - Google Patents

流体加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5310832B2
JP5310832B2 JP2011279639A JP2011279639A JP5310832B2 JP 5310832 B2 JP5310832 B2 JP 5310832B2 JP 2011279639 A JP2011279639 A JP 2011279639A JP 2011279639 A JP2011279639 A JP 2011279639A JP 5310832 B2 JP5310832 B2 JP 5310832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
fluid
magnetic
nonmagnetic
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011279639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012088044A (ja
Inventor
起也 中村
達男 武
満 藤田
泰往 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2011279639A priority Critical patent/JP5310832B2/ja
Publication of JP2012088044A publication Critical patent/JP2012088044A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5310832B2 publication Critical patent/JP5310832B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • General Induction Heating (AREA)
  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、誘導加熱を利用した流体加熱装置に関する。
従来、流体を加熱する装置として、燃焼ガスの燃焼エネルギーを用いたボイラ等の加熱装置が利用されている。しかしながら、燃焼ガスを利用する装置では、燃料の供給システム等の補機や燃焼ガスの排気ガスの適正な処理設備が必要になるなど設備が大型化する。このため、燃焼ガスを利用する装置は、多量の流体の加熱には適しているが、少量の流体加熱には適していない。
また、上記の燃焼ガスを利用する装置は、環境の面から排ガス設備の設置にも問題がある。更には、流体の温度が厳しく制限される装置では、その温度の均一性、及び制御の応答性が悪い。そこで、特に少量の流体加熱に適し、急速加熱ができ温度コントロール性の良い誘導加熱を利用した流体加熱装置が用いられている。
誘導加熱を利用した流体加熱装置として、熱交換器自体を誘導加熱する装置が提案されているが、ケーシングや管体自体を加熱する方式では、流体におけるケーシング等との接触面積の割合をあまり大きくできず、このため流体への入熱が小さく急速加熱できないという問題があった。
これを解決するために、複数本の非磁性の管を互いに非接触に平行配置してこれら管内に流体を分流させて流すと共にその管群体の回りに誘導加熱コイルを配置することにより、管それぞれを誘導加熱させ、管内の流体との接触面積を増加させる手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3642415号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の手法では、複数本の非磁性管に流体を分流させるため、複数の非磁性管ごとの流量又は発熱量のアンバランスにより、非磁性管ごとの流体温度にバラつきが生じてしまうという問題があった。また、複数本の非磁性管を配置するため、構造が複雑化するという問題もあった。
ここで、上記複数の非磁性管を流れる流体を、単一の管で流しても、誘導加熱コイルを長く或いは高周波にする必要や管を厚くする必要が生じてしまい、構造の複雑化は避けられなかった。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる、誘導加熱を利用した流体加熱装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の流体加熱装置は、被加熱流体が流れる複数の非磁性管と、この複数の非磁性管を誘導加熱する誘導加熱コイルとを備える流体加熱装置において、上記複数の非磁性管は、上記被加熱流体の流路が互いに連通し、上記被加熱流体は、上記互いに連通した複数の非磁性管を流れて、上記誘導加熱コイル内を複数回通過し、上記流体加熱装置は、上記複数の管を互いに連通させる接続部と、上記誘導加熱コイルによって発熱した熱を、上記非磁性管を介して上記被加熱流体に熱伝導させる磁性体を更に備える構成とする。
上記課題を解決するために、本発明の第2の流体加熱装置は、被加熱流体が流れる非磁性管と、この非磁性管を誘導加熱する誘導加熱コイルとを備える流体加熱装置において、上記非磁性管は、上記誘導加熱コイル内を蛇行(湾曲、屈曲等)して延び、上記流体加熱装置は、上記誘導加熱コイルによって発熱した熱を、上記非磁性管を介して上記被加熱流体に熱伝導させる磁性体を更に備え、上記非磁性管は、上記磁性体の外周面にソレノイド状に巻かれて、上記誘導加熱コイル内を蛇行して延びる構成とする。
また、上記第1〜第2の流体加熱装置において、上記非磁性管と上記磁性体とは、互いに面接触する構成とするとよい。
更に、上記非磁性管と上記磁性体とは、互いに平面で面接触する構成とするとよい。
更にまた、上記非磁性管は、上記加熱流体の流れ方向と直交する断面において多角形状である構成とするとよい。
上記第1〜第2の流体加熱装置では、1本の管又は互いに連通する管で、より多くの管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイルを長く或いは高周波にする必要や管を厚くする必要がない。また、被加熱流体の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。
また、管を非磁性管で構成すると共に、誘導加熱コイルによって発熱した熱を、非磁性管を介して被加熱流体に熱伝導させる磁性体を備えて構成した場合、流体に接するSUS304等の非磁性管は、耐食性に優れるため、長期間の使用に耐えられる。そして、発熱に優れるSUS430等の磁性体は、非磁性管に対し耐食性で劣るが、流体に接触しないため長期間の使用が可能である。
ここで、本発明の流体加熱装置は、誘導加熱(電磁誘導加熱)を利用しているため、管の発熱量は管に流れるうず電流で決まる。うず電流は、表皮効果を示すことが知られている。このうず電流の流れる表皮部の深さδ[mm]は、「δ=50.3×(ρ/(μ×f))1/2」で表することができる。「ρ」は導体の抵抗率、「μ」は比透磁率、「f」は電源の周波数である。表皮部の深さδは、比透磁率μ及び周波数fに反比例することがわかる。磁性体を備える構成とした場合には、うず電流が同じであれば表皮深さが小さいので、非磁性管よりも磁性体の方が大きな発熱量が得られる。そのため、流体が接触する非磁性管の厚みを厚くしなくとも、磁性体を用いることで、発熱量を大きくすることができる。
本発明の流体加熱装置では、1本の管又は互いに連通する複数の管によって、より多くの管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイルを長く或いは高周波にする必要や管を厚くする必要がない。また、被加熱流体の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、本発明の流体加熱装置によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
第1実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。 第1実施形態に係る管の配置を示す断面図である。 第1実施形態の変形例に係る管の配置を示す断面図である。 第2実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。 第2実施形態に係る管の配置を示す断面図である。 第2実施形態の変形例に係る管の配置を示す断面図である。 第3実施形態に係る流体加熱装置の要部を示す断面図である。 図3AのIII−III断面図である。 図3AをC方向から見た矢視図である。 第4実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。 第5実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。 第5実施形態に係る管の配置を示す断面図である。 第5実施形態の第1変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。 第5実施形態の第2変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。 第5実施形態の第3変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。 第5実施形態の第4変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。 第6実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。 第6実施形態に係る管の配置を示す断面図である。 第6実施形態の変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1Aは第1実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図であり、図1Bは上記流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
図1Aにおいて、流体加熱装置1は、管としての非磁性管2a、磁性体としての磁性管2b、管支え3,4、内側断熱材5、外側断熱材6、誘導加熱コイル7、流体入口ヘッダ8、流体出口ヘッダ9等を備えている。
非磁性管2aには、被加熱流体(矢印A)の流路をU字状に湾曲させる湾曲部2cが、誘導加熱コイル7の外側の2箇所(2c−1,2c−2)に形成されている。非磁性管2aは、各湾曲部2cを経由して反対方向に延び、この湾曲部2cを隔てた両側の部分が互いに平行になっている。非磁性管2aの湾曲部2c−1,2c−2を除く位置(即ち、互いに平行に延びる部分)には、非磁性管2aの外径と略同一の内径を有する3本の磁性管2b(2b−1,2b−2,2b−3)が配置されている。これら磁性管2bは、誘導加熱コイル7内の全域及びその近傍に亘って配置されている。
非磁性管2aは、2箇所の湾曲部2cで湾曲しているため、図1Bにおいては、互いに離れて位置する3つの断面で表されている。この3つの断面で表された部分(非磁性管2a)は、誘導加熱コイル7内において、互いに均等間隔をもって高さ方向に並んで、上述のように平行に延びている。
ここで、非磁性管2aと磁性管2bとの間に隙間があっても、磁性管2bで発熱した熱を、非磁性管2aを介して被加熱流体(矢印A)に伝達することは可能であるが、本実施形態では、非磁性管2aが磁性管2bの内部に密着するように挿入されており、非磁性管2aと磁性管2bとは2重管構造となっている。これにより、磁性管2bは、誘導加熱コイル7によって発熱した熱を、非磁性管2aを介して被加熱流体(矢印A)に有効に熱伝導させている。なお、非磁性管2aと磁性管2bとの間に熱伝導率の高いオイル等を介在させたり、非磁性管2aと磁性管2bとの隙間をハンダで埋めたりすることで、より有効に熱伝導させることもできる。
非磁性管2aは、各湾曲部2cを経由して反対方向に延びることにより、誘導加熱コイル7内(コイル軸に直交する面)の少なくとも一部(ここでは全部)を複数回通過している。非磁性管2aの両端は、板状の管支え3,4に形成された孔に挿入された状態で固定支持されている。
誘導加熱コイル7は、図示しない交流電源に接続され、共に円筒形状の内側断熱材5と外側断熱材6との間に介在している。内側断熱材5の両端は、非磁性管2aと同様に上記の管支え板3,4に固定支持されており、これにより、誘導加熱コイル7及び外側断熱材6も位置決めされている。
管支え板3,4には、それぞれ流体入口ヘッダ8、流体出口ヘッダ9が設けられ、気体又は液体の被加熱流体(矢印A)は、流体入口ヘッダ8から非磁性管2aを通って加熱されて流体出口ヘッダ9へと導かれている。
なお、本実施形態では、磁性管2bを備える構成として説明したが、非磁性管2aのみ或いは他の管のみによっても被加熱流体(矢印A)を加熱することは可能である。また、本実施形態では、非磁性管2aの湾曲部2cを誘導加熱コイル7の外側に形成する例を説明したが、非磁性管2aが誘導加熱コイル7内の少なくとも一部(誘導加熱コイル7内の、コイル軸に直交する少なくとも1つの面)を複数回通過することによって、有効に被加熱流体(矢印A)を加熱することができるため、誘導加熱コイル7内に形成することも可能である。
ここで、非磁性管2aには例えばSUS304を用いることができ、磁性管2bには例えばSUS430を用いることができるが、非磁性管2a及び磁性管2bはこれらの材料に限定されるものではなく、例えば磁性管2bに鉄材を用いることも可能である。
以上説明した本実施形態では、被加熱流体(矢印A)が流れる非磁性管2aは、誘導加熱コイル7内の少なくとも一部(本実施形態では全部)を複数回通過している。これにより、1本の非磁性管2aで複数の管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイル7を長く或いは高周波にする必要や非磁性管2aを厚くする必要がない。また、管の本数を減らすことで、被加熱流体(矢印A)の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、本実施形態によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。更には、非磁性管2aが洗浄の必要な管である場合には、管の本数を減らすことで、洗浄を容易にすることができる。
また、本実施形態では、非磁性管2aは、被加熱流体(矢印A)の流路を湾曲させる湾曲部2cを誘導加熱コイル7の外側に有し、この湾曲部2cを経由して誘導加熱コイル7内を複数回通過している。そのため、有効に被加熱流体(矢印A)を加熱することができ、誘導加熱コイル7を長く或いは高周波にする必要や非磁性管2aを厚くする必要が一層抑えられる。したがって、より簡素な構成とすることができる。
また、本実施形態では、被加熱流体(矢印A)が流れる管を非磁性管2aで構成すると共に、誘導加熱コイル7によって発熱した熱を、非磁性管2aを介して被加熱流体(矢印A)に熱伝導させる磁性体としての磁性管2bを備えて構成している。そのため、被加熱流体(矢印A)と接触するのが耐食性に優れる非磁性管2aでありながら、発熱に優れる磁性管2bを用いることにより、長期間に亘って有効に被加熱流体(矢印A)が加熱される。したがって、より簡素な構成とすることができると共に、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態では、磁性管2bは、非磁性管2aのうち湾曲部2cを除く位置に配置されている。そのため、磁性管2bを湾曲させる必要がなく、流体加熱装置1の組立て作業を容易にすることができる。更には、湾曲部2cを誘導加熱コイル7の外側に形成したことで、磁性管2bを、湾曲させることなく誘導加熱コイル7の長手方向の全域に亘って配置することができる。これにより、有効に被加熱流体(矢印A)を加熱することができ、したがって、より簡素な構成とすることができる。
また、非磁性管2aを磁性管2bに挿入して2重管構造とすることで、磁性管2bによって発熱した熱が、非磁性管2aを介して有効に被加熱流体(矢印A)に熱伝導される。そのため、被加熱流体(矢印A)を有効に加熱することができ、誘導加熱コイル7を長く或いは高周波にする必要や非磁性管2aを厚くする必要が一層抑えられる。したがって、より簡素な構成とすることができる。
図1Cは、上記第1実施形態の変形例に係る管の配置を示す断面図である。
同図に示す非磁性管2a´の外周面には、図1A及び図1Bに示す磁性管2bに代えて磁性体テープ2d(2d−1,2d−2,2d−3)が配置されている。これら磁性体テープ2dは、図1Aに示す磁性管2bと同様に、湾曲部2cを除く位置であって誘導加熱コイル7内およびその近傍に、目的の発熱量に合わせた厚さで非磁性管2a´に巻かれている。
なお、図1Cにおいて、非磁性管2a´は、2箇所の図示しない湾曲部で湾曲しているため、互いに離れて位置する3つの断面で表されている。この3つの断面で表された部分(非磁性管2a´)は、誘導加熱コイル7内において、互いに均等間隔をもって分散して平行に延びている。
本変形例によれば、非磁性管2a´を湾曲等させた後で磁性体テープ2dを配置できるため、図1A及び図1Bに示す磁性管2bのように、非磁性管2aを湾曲させる前でなければ磁性管2bを配置できないという不都合を解消することができる。また、非磁性管2a´に合った磁性管を用意する必要がないのに加え、磁性体テープ2dが非磁性管2a´に密着しやすいため、発熱した熱を有効に熱伝導させることができる。更には、磁性体テープ2dを厚く又は薄くするという容易な作業で、所望の発熱量を得ることができる。
また、本変形例では、非磁性管2a´の、湾曲部2を隔てた3つの部分が、誘導加熱コイル7内において、互いに均等間隔をもって分散して平行に延びている。そのため、非磁性管2a´の加熱量、ひいては被加熱流体の温度が均等になり、被加熱流体の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、より一層、流体温度の均一化を図ることができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、非磁性管12a及び磁性管12bの配置のみ上記第1実施形態と相違するため、共通する点については、詳細な説明を省略する。
図2Aは第2実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図であり、図2Bは上記流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
図2Aにおいて、流体加熱装置11は、管としての非磁性管12a、磁性体としての磁性管12b、管支え13,14、内側断熱材15、外側断熱材16、誘導加熱コイル17、流体入口ヘッダ18、流体出口ヘッダ19等を備えている。
非磁性管12aには、被加熱流体(矢印A)の流路をU字状に湾曲させる湾曲部12cが誘導加熱コイル17の外側の2箇所(12c−1,12c−2)に形成されている。非磁性管12aは、各湾曲部12cを経由して反対方向に延び、湾曲部12cを隔てた両側の部分において、円筒形状の単一の磁性管12bの外周面に接触している。
ここで、非磁性管12aの湾曲部12cを隔てた3つの部分は、図2Bに示すように、磁性管12bの周方向において等間隔の位置において、互いに平行に延びている。また、非磁性管12aは、各湾曲部12cを経由して反対方向に延びることにより、誘導加熱コイル17内(コイル軸に直交する面)の少なくとも一部(ここでは全部)を複数回通過している。
なお、本実施形態では、磁性体を円筒形状の磁性管12bとして説明したが、磁性体には、断面が多角形の筒形状、断面が円形もしくは多角形の柱状、板状等の部材を配置しても、磁性体において発熱した熱を、非磁性管12aへと有効に熱伝導させることができる。
以上説明した本実施形態では、被加熱流体(矢印A)が流れる非磁性管12aは、誘導加熱コイル17内の少なくとも一部(本実施形態では全部)を複数回通過している。これにより、1本の非磁性管12aで複数の管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイル17を長く或いは高周波にする必要や非磁性管12aを厚くする必要がない。また、管の本数を減らすことで、被加熱流体(矢印A)の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、本実施形態によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。更には、非磁性管12aが洗浄の必要な管である場合には、管の本数を減らすことで、洗浄を容易にすることができる。
また、本実施形態では、非磁性管12aは、被加熱流体(矢印A)の流路を湾曲させる湾曲部12cを誘導加熱コイル17の外側に有し、この湾曲部12cを経由して誘導加熱コイル17内を複数回通過している。そのため、有効に被加熱流体(矢印A)を加熱することができ、誘導加熱コイル17を長く或いは高周波にする必要や非磁性管12aを厚くする必要が一層抑えられる。したがって、より簡素な構成とすることができる。
また、本実施形態では、非磁性管12aは、湾曲部12cを隔てた両側の部分において、単一の磁性管12bの外周面に接触している。そのため、非磁性管12aが湾曲部12cにおいて湾曲するごとに(非磁性管12aが誘導加熱コイル17内を通過するごとに)磁性管12bの数を増やす必要がなくなる。したがって、より簡素な構成とすることができる。
図2Cは、第2実施形態の変形例に係る管の配置を示す断面図である。
同図に示す非磁性管12a´は、図2Aに示す非磁性管12aのように磁性管12bの外周面に接触しているのではなく、磁性管12b´の内周面に接触している。その他の点については図2A及び図2Bに示す第2実施形態の構成と同様であるため、説明を省略する。
なお、本変形例における磁性体としては、図2Cに示すような円筒形状の磁性管12b´を用いるのが好ましいが、断面が多角形等の筒形状の部材を用いても、磁性体において発熱した熱を非磁性管12a´へと有効に熱伝導させることができる。
本変形例によれば、非磁性管12a´は、湾曲部12cを隔てた両側の部分において、単一の磁性管12b´の外周面に接触している。そのため、非磁性管12a´が湾曲部12cにおいて湾曲するごとに磁性管12b´を設ける必要がなくなる。したがって、より簡素な構成とすることができる。また、非磁性管12a´が単一の磁性管12b´の外周面に接触しているため、非磁性管12a´を磁性管12b´内において有効に加熱することができる。
<第3実施形態>
図3Aは第3実施形態に係る流体加熱装置の要部を示す断面図である。また、図3Bは図3AのIII−III断面図であり、図3Cは図3AをC方向から見た矢視図である。
図3Aに示す流体加熱装置21において、複数の管としての複数の非磁性管22a(22a−1,22a−2,22a−3)は、被加熱流体(矢印A)の流路が互いに連通している。なお、非磁性管22aを誘導加熱する誘導加熱コイル、及び、この誘導加熱コイルによって発熱した熱を、非磁性管22aを介して被加熱流体(矢印A)に熱伝導させる磁性体等については、上記第1実施形態及び第2実施形態に記載されているような構成であるものとする。
非磁性管22aは、図示しない流体出口ヘッダ側(同図の右側)において管支え24aによって固定支持されている。この管支え24aは円盤状を呈しており、管支え24aの上記流体出口ヘッダ側には凹部24dが形成されている。また、管支え24aには、管支え24aと同一径で同様に円盤状を呈する押さえシール板24bが、凹部24dを密閉するように、複数の止めねじ24cによって固定されている。
管支え24aの凹部24dには、2つの非磁性管22a−1,22a−2の流路を連通させる接続部24eが配置されている。この接続部24eは、図3Bにも示すように、2つの非磁性管22a−1,22a−2の間に流れる被加熱流体(矢印A)を、接続部24eを除く凹部24d内の空間に漏らさないように、筒状に構成されている。
以上のように連通した非磁性管22a−1,22a−2の流路は、接続部24eを経由して反対方向に延びている。これにより、被加熱流体(矢印A)は、連通した非磁性管22a−1,22a−2を流れて、図示しない誘導加熱コイル内を複数回通過している。ここで、接続部24eを経由して反対方向に延びた非磁性管22a−2の流路は、流体入り口ヘッダ側(同図の左側)において、同様に構成された接続部或いは図示しない湾曲部を経由して、再び、流体出口ヘッダ側に延びている(非磁性管22a−3の流路)。この再び流体出口ヘッダ側に延びた非磁性管22a−3は、図3B及び図3Bに示すように、管支え24a及び押さえシール板24bを貫通し、流体出口ヘッダに被加熱流体(矢印A)を流している。
なお、本実施形態では、磁性体を備える構成として説明したが、非磁性管22aのみによっても被加熱流体(矢印A)を加熱することは可能である。また、本実施形態では、本発明の管を非磁性管22aとして説明したが、本発明の管には他の特性を有する管(例えば、磁性管)を用いてもことも可能である。更には、本実施形態では、接続部24eを管支え24aに配置する構成としたが、複数の管を互いに連通させることのできる位置であれば、管支え24a以外の位置に配置することも可能である。
以上説明した本実施形態では、誘導加熱コイルにより加熱される複数の非磁性管22aは、被加熱流体(矢印A)の流路が互いに連通し、被加熱流体(矢印)は、互いに連通した非磁性管22a−1,22a−2を流れて、誘導加熱コイル内を複数回通過している。これにより、互いに連通する非磁性管22aで、より多くの管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイルを長く或いは高周波にする必要や非磁性管22aを厚くする必要がない。また、被加熱流体(矢印A)の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、本実施形態によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態では、複数の非磁性管22a−1,22a−2を互いに連通させる接続部24eを備える構成としている。そのため、直線状に延びる非磁性管22a等のありふれた(構造の簡素な)管を使用することができる。したがって、より簡素な構成とすることができる。
また、本実施形態では、被加熱流体(矢印A)が流れる複数の管を非磁性管22aで構成すると共に、この非磁性管22aを介して被加熱流体(矢印A)に熱伝導させる磁性体を備えて構成している。そのため、被加熱流体(矢印A)と接触するのが耐食性に優れる非磁性管22aでありながら、発熱に優れる磁性管を用いていることにより、長期間に亘って有効に被加熱流体(矢印A)が加熱される。したがって、より簡素な構成とすることができると共に、コストダウンを図ることができる。
<第4実施形態>
本実施形態では、非磁性管32a及び磁性管32bの配置のみ上記第1実施形態と相違するため、共通する点については、詳細な説明を省略する。
図4は、第4実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図である。
同図において、流体加熱装置31は、管としての円筒形状の非磁性管32a、磁性体としての磁性管32b、管支え33,34、内側断熱材35、外側断熱材36、誘導加熱コイル37、流体入口ヘッダ38、流体出口ヘッダ39等を備えている。
非磁性管32aには、誘導加熱コイル37内を蛇行する蛇行部32cが形成されている。この蛇行部32cは、磁性管32bの外周面にソレノイド状に巻かれてなる。磁性管32bは、誘導加熱コイル37内の全域及びその近傍に亘って配置されている。
なお、本実施形態では、磁性体を円筒形状の磁性管32bとして説明したが、磁性体には柱状(棒状)の部材等を配置しても、磁性体において発熱した熱を、非磁性管12aへと有効に熱伝導させることができる。また、本実施形態では、本発明の蛇行を、ソレノイド状として説明したが、本発明の蛇行には誘導加熱コイル37内を湾曲、屈曲等しているものも含まれる。
以上説明した本実施形態では、被加熱流体(矢印A)が流れる非磁性管32aは、誘導加熱コイル37内を蛇行部32cにおいて蛇行して延びている。これにより、1本の非磁性管32aで複数の管を配置したのと同等の発熱量が得られるため、誘導加熱コイル37を長く或いは高周波にする必要や非磁性管32aを厚くする必要がない。また、管の本数を減らすことで、被加熱流体(矢印A)の温度バラつきが抑えられると共に温度制御が容易となる。したがって、本実施形態によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。更には、非磁性管32aが洗浄の必要な管である場合には、管の本数を減らすことで、洗浄を容易にすることができる。
また、本実施形態では、非磁性管32aは、磁性管32bの外周面にソレノイド状に巻かれて、誘導加熱コイル内を蛇行して延びている。そのため、非磁性管32aを複雑な形状・構成等にすることなく被加熱流体(矢印A)を加熱することができる。また、被加熱流体(矢印A)と接触するのが耐食性に優れる非磁性管32aでありながら、発熱に優れる磁性管32bを用いていることにより、長期間に亘って有効に被加熱流体(矢印A)が加熱される。したがって、より簡素な構成とすることができると共に、コストダウンを図ることができる。
以上説明した第1〜第4実施形態においては、湾曲させた単一の非磁性管、互いに連通した1組の非磁性管、蛇行して延びる単一の非磁性管等について説明したが、流体加熱装置の構成によっては、これらの非磁性管を複数個或いは複数セット配置することも可能である。
<第5実施形態>
本実施形態では、非磁性管42aと磁性管42bとが互いに面接触する例について説明する。ここで、面接触とは、点で接触する点接触や、例えば円柱の曲面と平面とが互いに接触する場合のような線接触ではなく、平面と平面とが、或いは、曲面と曲面とが、互いにある程度の面積をもって接触する接触形態をいうものとする。
なお、面接触については、上述した第1実施形態に係る図1A及び図1Bにおいて、非磁性管2aと磁性管2bとが互いに曲面で面接触する例について説明しているため、本実施形態では、互いに平面で面接触する例について説明する。
図5Aは本発明の第5実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図であり、図5Bは上記流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
図5Aにおいて、流体加熱装置41は、管としての非磁性管42a、磁性体としての磁性管42b、管支え43,44、内側断熱材45、外側断熱材46、誘導加熱コイル47、流体入口ヘッダ48、流体出口ヘッダ49等を備えている。
非磁性管42aには、被加熱流体(矢印A)の流路をU字状に湾曲させる湾曲部42cが誘導加熱コイル47の外側の2箇所(42c−1,42c−2)に形成されている。非磁性管42aは、各湾曲部42cを経由して反対方向に延び、湾曲部42cを隔てた両側の部分において、単一の磁性管42bの外周面に接触している。
ここで、非磁性管42aの湾曲部42cを隔てた3つの部分は、互いに平行に延びている。また、非磁性管42aは、各湾曲部42cを経由して反対方向に延びることにより、誘導加熱コイル47内(コイル軸に直交する面)の少なくとも一部(ここでは全部)を複数回通過している。
磁性管42bは、被加熱流体の流れ方向(矢印A)と直交する断面(即ち、図5Bに示す断面)において六角形状を呈している。また、非磁性管42aは、上記断面において四角形状を呈しており、湾曲部42cを隔てた3つの部分それぞれの1面が磁性管42bの6面において互いに隣接することなく(即ち等間隔に)、接触している。これにより、磁性管42bと非磁性管42aとは互いに平面で面接触している。
なお、非磁性管42aと磁性管42bとの間には、接触面全体に熱伝導性の良好なオイルやハンダ等を介在させるとよい。
非磁性管42aには例えばSUS304を用いることができ、磁性管42bには例えばSUS430を用いることができるが、非磁性管42a及び磁性管42bはこれらの材料に限定されるものではなく、例えば磁性管42bに鉄材を用いることなども可能である。
誘導加熱コイル47は、図示しない交流電源に接続され、共に円筒形状の内側断熱材45と外側断熱材46との間に介在している。内側断熱材45の両端は、非磁性管42aと同様に上記の管支え板43,44に固定支持されており、これにより、誘導加熱コイル47及び外側断熱材46も位置決めされている。
管支え板43,44には、それぞれ流体入口ヘッダ48、流体出口ヘッダ49が設けられ、気体又は液体の被加熱流体(矢印A)は、流体入口ヘッダ48から非磁性管42aを通って加熱されて流体出口ヘッダ49へと導かれている。
ところで、磁性管42bから非磁性管42aへの熱伝導による熱の移動量は次式で表される。

Q=k・S/L×ΔT

ここで、Q[W]は熱移動量を、k[W/(m・℃)]は物体の熱伝導率を、S[m2]は磁性管42bと非磁性管42aとの接触面積を、L[m]は伝熱距離を、ΔT[℃]は磁性管42bと非磁性管42aとの温度差を、それぞれ示している。
上記式から、Q、K、L、が一定の際には、磁性管42bと非磁性管42aとの接触面積(S[m2])が大きいほど熱移動量が増えることがわかる。
この点、本実施形態では、非磁性管42aは、磁性管42bと面接触しているため、接触面積(S[m2])が面接触しない場合(即ち、点接触や線接触)に比較して大きくなる。これにより、磁性管42bから非磁性管42aへと有効に熱伝導させることができるため、誘導加熱コイル47を長く或いは高周波にする必要や管を厚くする必要がない。したがって、本実施形態によれば、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態では、被加熱流体の流れ方向(矢印A)と直交する断面において四角形状(多角形状)の非磁性管42aと六角形状の磁性管42bとが互いに平面で面接触している。これにより、曲面と曲面との面接触よりも、非磁性管42aと磁性管42bとを容易且つ確実に面接触させることができるため、より有効に被加熱流体を加熱することができる。したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態では、単一の磁性管42bの外周面に、湾曲部42cを隔てた3つの部分で非磁性管42aを面接触させるようにしている。そのため、非磁性管42aの湾曲部42cを隔てた3つの部分毎に磁性管42bを配置する必要がなくなり、したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
図5C〜図5Fは、第5実施形態の第1〜第4変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
図5Cに示すように、磁性管42b´を、非磁性管42a´の湾曲部42cを隔てた3つの部分が各面に面接触する断面三角形状とすることも考えられる。この場合、磁性管42a´の形状を断面六角形状とした場合よりも磁性管42b´を小型且つ軽量にすることができ、したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
図5Dに示すように、磁性管42b´のみならず、非磁性管42a´をも断面三角形状とすることも考えられる。この場合、非磁性管42a´を流れる流量に対して磁性管42b´との接触面積を増やすことができるため、より有効に被加熱流体を加熱することができる。したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
図5Eに示すように、非磁性管42a´の湾曲部42cを隔てた3つの部分、及び単一の磁性管42b´を全て断面六角形状として非磁性管42a´と磁性管42b´とを面接触させることや、図5Fに示すように断面六角形状の非磁性管42a´の湾曲部42cを隔てた3つの部分、及び4本の断面六角形状の磁性管42b´をハニカム形状に配設して面接触させることも考えられる。これらの場合にも、有効に被加熱流体を加熱することができ、したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
<第6実施形態>
本実施形態においても、非磁性管52aと磁性管52bとが互いに面接触する例について説明するが、上述した第5実施形態とは異なり、上述した第1実施形態と同様に、非磁性管52aと磁性管52bとが二重管構造となっている例について説明する。
図6Aは本発明の第6実施形態に係る流体加熱装置を示す断面図であり、図6Bは上記流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
図6Aにおいて、非磁性管52aには、被加熱流体(矢印A)の流路をU字状に湾曲させる湾曲部52cが、誘導加熱コイル57の外側の2箇所(52c−1,52c−2)に形成されている。非磁性管52aは、各湾曲部52cを経由して反対方向に延び、この湾曲部52cを隔てた両側の部分が互いに平行になっている。
非磁性管52aの湾曲部52c−1,52c−2を除く位置(即ち、互いに平行に延びる部分)には、図6Bに示すように、非磁性管52aの外径と略同一の内径を有する3本の磁性管52b(52b−1,52b−2,52b−3)が配置されている。これら磁性管52bは、誘導加熱コイル57内の全域及びその近傍に亘って配置されている。
非磁性管52aの湾曲部52cを隔てた3つの部分、及び、これら3つの部分のそれぞれに配置される3本の磁性管52bは、被加熱流体の流れ方向(矢印A)と直交する断面(即ち、図6Bに示す断面)において六角形状を呈している。
ここで、非磁性管52aと磁性管52bとの間に隙間があっても、磁性管52bで発熱した熱を、非磁性管52aを介して被加熱流体(矢印A)に伝達することは可能であるが、本実施形態では、非磁性管52aが磁性管52bの内部に密着するように挿入されて互いに平面で面接触しており、非磁性管52aと磁性管52bとは2重管構造となっている。
これにより、磁性管52bは、誘導加熱コイル57によって発熱した熱を、非磁性管52aを介して被加熱流体(矢印A)に有効に熱伝導させている。なお、非磁性管52aと磁性管52bとの間に熱伝導性の良好なオイル等を介在させたり、非磁性管52aと磁性管52bとの隙間をハンダで埋めたりすることで、より有効に熱伝導させることもできる。
非磁性管52aは、各湾曲部52cを経由して反対方向に延びることにより、誘導加熱コイル57内(コイル軸に直交する面)の少なくとも一部(ここでは全部)を複数回通過している。非磁性管52aの両端は、板状の管支え53,54に形成された孔に挿入された状態で固定支持されている。
なお、非磁性管52aには例えばSUS304を用いることができ、磁性管52bには例えばSUS430を用いることができるが、非磁性管52a及び磁性管52bはこれらの材料に限定されるものではなく、例えば磁性管52bに鉄材を用いることも可能である。
誘導加熱コイル57は、図示しない交流電源に接続され、共に円筒形状の内側断熱材55と外側断熱材56との間に介在している。内側断熱材55の両端は、非磁性管52aと同様に上記の管支え板53,54に固定支持されており、これにより、誘導加熱コイル57及び外側断熱材56も位置決めされている。
管支え板53,54には、それぞれ流体入口ヘッダ58、流体出口ヘッダ59が設けられ、気体又は液体の被加熱流体(矢印A)は、流体入口ヘッダ58から非磁性管52aを通って加熱されて流体出口ヘッダ59へと導かれている。
本実施形態においても、上記第5実施形態と同様に、非磁性管52aが磁性管52bと面接触しているため、接触面積が面接触しない場合(即ち、点接触や線接触)に比較して大きくなる。これにより、磁性管52bから非磁性管52aへと有効に熱伝導させることができるため、誘導加熱コイル57を長く或いは高周波にする必要や管を厚くする必要がない。したがって、本実施形態によっても、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態では、非磁性管52aが磁性管52bの内部に密着するように挿入されて互いに平面で面接触している。そのため、磁性管52bから非磁性管52aへと、より有効に熱伝導させることができ、したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
図6Cは、第6実施形態の変形例に係る流体加熱装置の管の配置を示す断面図である。
同図に示すように、非磁性管52a´の湾曲部を隔てた3つ(複数)の部分を単一の磁性管52b´の内部に密着して嵌合させることで、非磁性管52a´の湾曲部を隔てた3つの部分と磁性管52b´とを互いに平面で面接触させるようにすることも考えられる。
その場合には、非磁性管52a´の湾曲部を隔てた各部毎に磁性管52bを配置する必要がなくなり、したがって、より一層簡素な構成で流体温度の均一化を図ることができる。
以上説明した第5及び第6実施形態では、湾曲させた単一の非磁性管42a,52aを用いる場合について説明したが、上述した第3実施形態と同様に、互いに連通した複数本の非磁性管42a,52aに磁性管42b,52bを面接触させることも考えられる。更には、湾曲部が形成された非磁性管42a,52aを複数本配設することも可能である。
また、第5及び第6実施形態では、非磁性管42a,52aと磁性管42b,52bとが互いに平面で面接触する例について説明したが、第1実施形態に係る図1A及び図1Bに示す円形の2重管構造にする場合や、磁性管42b,52bを断面円形にすると共に、非磁性管42a,52aにおける磁性管42b,52bとの接触面を磁性管42b,52bの円周面に対応した凹状の曲面にする場合などの曲面間の面接触によっても、簡素な構成で流体温度の均一化を図ることが可能である。
1 流体加熱装置
2a 非磁性管
2b 磁性管
2c 湾曲部
2d 磁性体テープ
3,4 管支え
5 内側断熱材
6 外側断熱材
7 誘導加熱コイル
8 流体入口ヘッダ
9 流体出口ヘッダ
11 流体加熱装置
12a 非磁性管
12b 磁性管
12c 湾曲部
13,14 管支え
15 内側断熱材
16 外側断熱材
17 誘導加熱コイル
18 流体入口ヘッダ
19 流体出口ヘッダ
21 流体加熱装置
22a 非磁性管
24a 管支え
24b 押さえシール板
24c 止めねじ
24d 凹部
24e 接続部
31 流体加熱装置
32a 非磁性管
32b 磁性管
32c 湾曲部
33,34 管支え
35 内側断熱材
36 外側断熱材
37 誘導加熱コイル
38 流体入口ヘッダ
39 流体出口ヘッダ
41 流体加熱装置
42a 非磁性管
42b 磁性管
42c 湾曲部
43,44 管支え板
45 内側断熱材
46 外側断熱材
47 誘導加熱コイル
48 流体入口ヘッダ
49 流体出口ヘッダ
51 流体加熱装置
52a 非磁性管
52b 磁性管
52c 湾曲部
53,54 管支え板
55 内側断熱材
56 外側断熱材
57 誘導加熱コイル
58 流体入口ヘッダ
59 流体出口ヘッダ

Claims (4)

  1. 被加熱流体が流れる複数の非磁性管と、該複数の非磁性管を誘導加熱する誘導加熱コイルとを備える流体加熱装置において、
    前記複数の非磁性管は、前記被加熱流体の流路が互いに連通し、
    前記被加熱流体は、前記互いに連通した複数の非磁性管を流れて、前記誘導加熱コイル内を複数回通過し、
    前記流体加熱装置は、前記複数の管を互いに連通させる接続部と、
    前記誘導加熱コイルによって発熱した熱を、前記非磁性管を介して前記被加熱流体に熱伝導させる磁性体と、を更に備え
    前記複数の非磁性管は、これらの間に位置する単一の前記磁性体の外周面に、又はこれらの外側に位置する単一の前記磁性体の内周面に接触することを特徴とする流体加熱装置。
  2. 前記非磁性管と前記磁性体とは、互いに面接触することを特徴とする請求項1記載の流体加熱装置。
  3. 前記非磁性管と前記磁性体とは、互いに平面で面接触することを特徴とする請求項記載の流体加熱装置。
  4. 前記非磁性管は、前記被加熱流体の流れ方向と直交する断面において多角形状であることを特徴とする請求項記載の流体加熱装置。
JP2011279639A 2007-02-21 2011-12-21 流体加熱装置 Expired - Fee Related JP5310832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011279639A JP5310832B2 (ja) 2007-02-21 2011-12-21 流体加熱装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007041514 2007-02-21
JP2007041514 2007-02-21
JP2011279639A JP5310832B2 (ja) 2007-02-21 2011-12-21 流体加熱装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007204761A Division JP4918431B2 (ja) 2007-02-21 2007-08-06 流体加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012088044A JP2012088044A (ja) 2012-05-10
JP5310832B2 true JP5310832B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=39905606

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007204761A Expired - Fee Related JP4918431B2 (ja) 2007-02-21 2007-08-06 流体加熱装置
JP2011279639A Expired - Fee Related JP5310832B2 (ja) 2007-02-21 2011-12-21 流体加熱装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007204761A Expired - Fee Related JP4918431B2 (ja) 2007-02-21 2007-08-06 流体加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP4918431B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH700452A1 (de) * 2009-02-27 2010-08-31 Frei Engineering Ag Vorrichtung zur induktiven Erwärmung von Flüssigkeiten und Gasen.
JP2012052707A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Yasutane Takato 流体加熱装置
KR101189953B1 (ko) 2012-08-22 2012-10-12 강성탁 급속 가열장치
JP5876601B1 (ja) * 2015-03-06 2016-03-02 中外炉工業株式会社 蒸気加熱装置
CN107726598A (zh) * 2017-10-10 2018-02-23 沈阳日月蓝天新能源科技有限公司 一种多层电磁加热热循环装置
PL3721150T3 (pl) * 2017-12-08 2024-04-15 Kanthal Gmbh Elektryczna grzałka przepływowa płynu z członem wsporczym elementu grzejnego
CN109915901B (zh) * 2019-03-08 2020-07-07 天津赛金节能科技股份有限公司 一种环形电磁采暖炉
JP7145837B2 (ja) * 2019-10-16 2022-10-03 株式会社神戸製鋼所 反応器及びこれを備えた反応システム
KR20230159306A (ko) * 2022-05-12 2023-11-21 주식회사 엘지화학 유체 가열 장치

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5141749A (ja) * 1974-10-08 1976-04-08 Shiseido Co Ltd Shinjujohyomenkotakuojusuru netsukasoseijushisoseibutsu
JPS5141749U (ja) * 1974-09-06 1976-03-27
JPS6147080A (ja) * 1984-08-11 1986-03-07 昭和電線電纜株式会社 ケ−ブル接続部のモ−ルド方法
JPH0397153A (ja) * 1989-09-11 1991-04-23 Mitsubishi Electric Corp ローデイング装置
JPH03105338U (ja) * 1990-02-17 1991-10-31
JPH08247546A (ja) * 1995-03-14 1996-09-27 Hokuriku Electric Power Co Inc:The 電磁誘導式加熱器
JPH1030618A (ja) * 1996-07-15 1998-02-03 Toyo Ink Mfg Co Ltd 溶着方法
JPH09167679A (ja) * 1996-08-21 1997-06-24 Seta Giken:Kk 液体の電磁誘導加熱装置及びその電磁誘導加熱方法
JP4026289B2 (ja) * 1999-12-14 2007-12-26 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP3842512B2 (ja) * 2000-02-24 2006-11-08 オムロン株式会社 流体加熱装置
JP2002229357A (ja) * 2001-02-01 2002-08-14 Minolta Co Ltd 誘導加熱定着装置
JP3642415B2 (ja) * 2001-03-07 2005-04-27 第一高周波工業株式会社 流体加熱装置
JP2003317915A (ja) * 2002-04-26 2003-11-07 Omron Corp 流体加熱装置
JP2004288568A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Meidensha Corp 電磁誘導による流体加熱装置、集合パイプの製作に用いるパイププレス治具及びパイプ整列治具
JP2005011677A (ja) * 2003-06-19 2005-01-13 Frontier Engineering Co Ltd 流動物の通電加熱装置
JP2005222781A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Shinko Sangyo Kk 誘導加熱を用いた流動物加熱装置
JP2006057988A (ja) * 2004-07-22 2006-03-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃焼式熱源機の廃熱回収用熱交換器
JP4354412B2 (ja) * 2005-01-21 2009-10-28 リンナイ株式会社 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012088044A (ja) 2012-05-10
JP2008232606A (ja) 2008-10-02
JP4918431B2 (ja) 2012-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5310832B2 (ja) 流体加熱装置
JP4958679B2 (ja) 流体加熱装置
KR100827468B1 (ko) 고주파유도가열방식의 전기보일러
KR100762950B1 (ko) 인덕션 보일러
KR20070081242A (ko) 전기 온풍기용의 유도가열 발열체와 이를 이용한 온풍기
US20140096807A1 (en) Thermoelectric assembly using a cartridge support fixture
JP2008270123A (ja) 流体昇温装置
JP2006228438A (ja) 電磁誘導加熱装置
JP3642415B2 (ja) 流体加熱装置
JP5205229B2 (ja) 多管式熱交換器の管取付け方法、及び、多管式熱交換器の管取付け装置
KR20130008437A (ko) 전열 히터용 기판
JP5196549B2 (ja) 誘導発熱ローラ装置
JP2003068443A (ja) 流体加熱用の誘導加熱ユニット
JP2012127646A (ja) 流体加熱装置
JP2009079821A (ja) 流体加熱装置
JP2009156507A (ja) 流体加熱装置
JP2002313546A (ja) 電磁誘導式流体加熱装置の加熱セル
KR101415671B1 (ko) 단축연결 구조를 갖는 인덕션 히팅 로울러
JP4987565B2 (ja) 加熱調理器
JP3903339B2 (ja) 電磁誘導による流体加熱装置
KR102308796B1 (ko) 히트파이프를 이용한 원심탄소자력 열발생장치
JPH0412634Y2 (ja)
WO2009125699A1 (ja) 熱交換器及びこれを用いた給湯装置
JP2005019198A (ja) 電磁誘導による流体加熱方法
KR100717713B1 (ko) 온도보상형 인덕션 히팅롤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130422

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130422

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5310832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees