JP5310460B2 - 積層コアの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コアケースを有する積層コアの製造方法に関するものである。
軟磁性鋼板を積層させた積層コアが、リアクトルなどに広く使用されている。一般に従来の積層コアは、打ち抜き加工して得られた鋼板(コア材)を積層・接着することでブロック状の積層体とし、この積層体を磁路が形成されるように複数個組み付けて構成される。
一方、複数の積層体の組み付けを容易にし、或いはギャップ形成を容易にするために、樹脂製のコアケースに積層体を収納して積層コアを構成する技術が、例えば、特許文献1,2などに示されている。
特開2002−025831号公報 特開2006−202922号公報
しかし、本発明者らが検討した結果では、コアケースに積層体を収納して構成される従来の積層コアは、振動およびこれに伴う騒音が生じやすく、しかも放熱性も劣るという大きな問題があることが判った。
したがって本発明の目的は、鋼板の積層体をコアケースに収納して構成される積層コアであって、振動および騒音が少なく、放熱性にも優れた積層コアを効率的に製造することができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記のような従来技術の課題を解決すべく検討を重ねた結果、鋼板の積層体をコアケースに装入した状態で、積層体を構成する各鋼板間と積層体−コアケース間に未硬化の接着剤を存在させ、その後、接着剤を硬化させることにより、積層体を構成する各鋼板間と積層体−コアケース間の空隙に接着剤が充填され、この接着剤により全体が一体的に固定される結果、低振動・低騒音で且つ放熱性にも優れた積層コアが得られることを見出した。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]鋼板(a)の積層体(A)をコアケース(B)に収納して構成される、リアクトルの鉄芯用部品である積層コアの製造方法であって、
積層体(A)をコアケース(B)に装入した状態で、積層体(A)を構成する各鋼板(a)間と、積層体(A)−コアケース(B)間に、未硬化の接着剤を存在させ、その後、接着剤を硬化させる積層コアの製造方法であり、
前記積層コアは、略同一形状の2つを、それらの端面どうしを突き合わせて接合することにより、コイルが外装される1対の平行な柱状部(x )と、該1対の柱状部(x )の両端部間を連絡する1対の連絡部(x )とからなる鉄芯が構成される鉄芯用部品であって、
前記コアケース(B)は、上面が開放したケースであり、少なくとも、鉄芯軸線方向における2つの端面を構成する壁部(10)と、積層体(A)をその両側から保持する壁部(11)を有するとともに、壁部(10)の高さが壁部(11)の高さよりも低く構成され、
前記コアケース(B)は、仕切壁部(c)で隔てられた複数の積層体収納部(d)を有し、仕切壁部(c)が積層コアのギャップを構成するとともに、仕切壁部(c)の高さが壁部(11)の高さよりも低く構成され、
前記積層体(A)は、柱状部(x )を構成すべき積層体(A1)と、連絡部(x )を構成すべき積層体(A2)とからなり、
前記壁部(10)を介して他の鉄芯用部品と接合された状態において、該壁部(10)が鉄芯のギャップを構成することを特徴とする積層コアの製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、下記(イ)〜(ハ)の少なくとも1つを行うことにより、積層体(A)を構成する各鋼板(a)間と、積層体(A)−コアケース(B)間に、未硬化の接着剤を存在させることを特徴とする積層コアの製造方法。
(イ)積層体(A)を装入する前のコアケース(B)内に接着剤を入れておく。
(ロ)コアケース(B)に装入する前の積層体(A)または/および鋼板(a)に接着剤を付着させておく。
(ハ)積層体(A)をコアケース(B)に装入した後、コアケース(B)内に接着剤を流し込む。
[3]上記[1]または[2]の製造方法において、各鋼板(a)間が接着剤で部分的に仮接着された積層(A)をコアケース(B)に装入することを特徴とする積層コアの製造方法。
[4]上記[1]または[2]の製造方法において、積層コアを構成すべき鋼板(a)を、コアケース(B)に順次装入することを特徴とする積層コアの製造方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの製造方法において、コアケース(B)の下面に開口が形成され、若しくは下面が開放されていることを特徴とする積層コアの製造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの製造方法において、積層コアは、鉄芯軸線方向における2つの端面が、鉄芯の1対の柱状部(x)の途中に位置することを特徴とする積層コアの製造方法。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかの製造方法において、積層コアは、鉄芯軸線方向における2つの端面に、他の鉄芯用部品の端面と連結するための連結部または他の鉄芯用部品の端面と位置合わせするために係合部を有することを特徴とする積層コアの製造方法。
[8]上記[1]〜[7]のいずれかの製造方法で得られた、鉄芯用部品である積層コア(S)を用いたリアクトルの製造方法であって、
2つの積層コア(S1),(S2)にコイル(T)を外装した後、両積層コア(S1),(S2)の2つの端面どうしを突き合わせて接合して鉄芯(X)を構成することを特徴とするリアクトルの製造方法。
[9]上記[8]の製造方法において、積層コア(S 1 ),(S 2 )を接合する際または接合した後に、積層コア(S 1 ),(S 2 )の積層体(A1),(A2)上の壁部(11)で囲まれた空間に放熱材を構成する樹脂を注入し、固化させることにより、各積層コア(S 1 ),(S 2 )において、放熱材が壁部(11)よりも高さが低い仕切壁部(c)を越えて積層体(A1),(A2)を一体的に覆い、且つ両積層コア(S 1 ),(S 2 )の前記放熱材が、壁部(11)よりも高さが低い壁部(10)を越えて繋がり一体化されることを特徴とするリアクトルの製造方法。
[10]上記[1]〜[7]のいずれかの製造方法で得られた、鉄芯用部品である積層コア(S)を用いたリアクトルであって、
2つの積層コア(S1),(S2)を、それらの2つの端面どうしを突き合わせて接合して構成された鉄芯(X)と、該鉄芯(X)の柱状部(x)に外装されたコイル(T)を有することを特徴とするリアクトル。
[11]上記[10]のリアクトルおいて、積層コア(S 1 ),(S 2 )の積層体(A1),(A2)上の壁部(11)で囲まれた空間に放熱材を構成する樹脂を注入し、固化させることにより放熱材が装着され、各積層コア(S 1 ),(S 2 )において、前記放熱材が壁部(11)よりも高さが低い仕切壁部(c)を越えて積層体(A1),(A2)を一体的に覆い、且つ両積層コア(S 1 ),(S 2 )の前記放熱材が、壁部(11)よりも高さが低い壁部(10)を越えて繋がり一体化したことを特徴とするリアクトル。
本発明の製造方法によれば、積層体を構成する各鋼板間と積層体−コアケース間の空隙に接着剤が充填されることにより空隙がなくなり、しかも接着剤により全体が一体的に固定されるので、低振動・低騒音で且つ放熱性にも優れた積層コアを効率的に製造することができる。
本発明の製造方法の一実施形態を示す斜視説明図 図1の実施形態において、コアケースを断面した状態で示す説明図 本発明の製造方法の他の実施形態において、コアケースを断面した状態で示す説明図 本発明の製造方法の他の実施形態を示す斜視説明図 図4の実施形態で製造された積層コア(リアクトルの鉄芯用部品)の斜視説明図 図4の実施形態で製造された積層コア(リアクトルの鉄芯用部品)の平面図 図4の製造方法で製造される積層コア(リアクトルの鉄芯用部品)の他の実施形態を示す平面図 図5および図6の積層コア(鉄芯用部品)を用いて製造されたリアクトルの一実施形態を示す平面図 実施例で得られた本発明例と比較例の製品について、加熱時の熱時定数を調べた結果を示すグラフ 実施例で得られた本発明例と比較例の製品について、放熱時の熱時定数を調べた結果を示すグラフ 本発明例および比較例の製品(鉄芯用部品)を用いて製作されたリアクトルについて、騒音周波数応答および騒音値(A特性)を測定した結果を示すグラフ 図11の騒音測定における測定位置を示す説明図
本発明の製造方法は、鋼板aの積層体AをコアケースBに収納して構成される積層コアの製造方法であり、積層体AをコアケースBに装入した状態で、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させ、その後、接着剤を硬化させるものである。積層体Aが、各鋼板a間が接着剤で部分的に仮接着された積層コアである場合は、未硬化の接着剤が存在する鋼板a間とは、すでに硬化している仮接着用の接着剤が存在する以外の部分のことである。
ここで、未硬化の接着剤とは、流動性を有する状態の接着剤を意味する。例えば、熱硬化性の接着剤の場合には、熱を付与しない限り未硬化の状態に維持される。一方、常温硬化性の接着剤については、例えば、紫外線硬化型の接着剤の場合は、紫外線を照射しない限り、嫌気性の接着剤の場合は空気を遮断しない限り、それぞれ未硬化の状態に維持される。また、シアノアクリレート系瞬間型接着剤の場合は、水分との接触を阻止することで、架橋が開始される前の状態(未硬化の状態)に維持される。
積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させるには、下記(イ)〜(ハ)の少なくとも1つを行えばよい。勿論、下記(イ)〜(ハ)は、その2つ以上を組み合わせて実施してもよい。
(イ)積層体Aを装入する前のコアケースB内に接着剤を入れておく。
(ロ)コアケースBに装入する前の積層体Aまたは/および鋼板aに接着剤を付着させておく。
(ハ)積層体AをコアケースBに装入した後、コアケースB内に接着剤を流し込む。
図1および図2は、本発明の製造方法の一実施形態を示すものであり、図1は斜視説明図、図2はコアケースBを縦断面した状態で示す説明図である。
コアケースBは樹脂製であり、上面が開放し、且つ仕切壁部cで隔てられた複数の積層体収納部dを有している。これら各積層体収納部dに積層体Aが装入された状態で、仕切壁部cは積層コアのギャップを構成する。また、放熱性に配慮して、仕切壁部cの高さをコアケースBの外壁部の高さよりも低くし、仕切壁部cの上面と装入された積層体Aの上面とがほぼ面一になるように構成してある。なお、放熱性の観点から、コアケースBの厚みは、必要強度を満たした上で、なるべく薄い方が好ましい。
積層体Aは、鋼帯をI型やU型などの形状に打ち抜き加工して得られた複数枚の鋼板a(コア材)を積層させたものである。
なお、図1および図2などの実施形態では、「積層体Aの積層方向=コアケースBの高さ方向」となっているが、積層体Aの積層方向は、例えば、図6に示すようなリアクトル鉄芯用部品とする際に、積層面が鉄芯軸線方向(磁路方向)と平行になるようにすればよく、したがって、放熱性や生産性の観点から、「積層体Aの積層方向=コアケースBの幅方向」(すなわち、図1および図2に示す積層体Aを、鉄芯軸線を回転軸として90度回転させた状態)としてもよい。
本発明において、積層体AをコアケースBに装入した状態とするには、図1および図2に示すように、各鋼板a間が接着剤で部分的に仮接着された積層体Aを予め作製し、この積層体AをコアケースB(積層体収納部d)内に装入するようにしてもよいし、或いは、積層体Aを構成すべき鋼板aをコアケースB(積層体収納部d)内に順次装入することにより、コアケースB内で積層体Aが形成されるようにしてもよい。いずれの場合も、積層体AはコアケースBにほぼ嵌合するように装入された状態となる。
積層体Aや鋼板aをコアケースB(積層体収納部d)内に装入する方法は任意であるが、例えば、治具や圧入器を用いて、積層体Aや鋼板aをコアケースB内に嵌め込む(例えば圧入する)ようにすることもできる。
各鋼板a間が接着剤で部分的に仮接着された積層体Aは、例えば、接着剤を数ヶ所に点状に塗布した鋼板aを順次重ねることにより得られる。一般の積層体の製造ラインでは、打ち抜かれる鋼板部分に事前にまたは打ち抜きと同時に接着剤が部分的に塗布され(例えば数ヶ所に点状に塗布)、打ち抜かれた鋼板aが順次重ねられることにより、鋼板a間が接着剤で部分的に仮接着された積層体Aが得られる。
積層体AをコアケースBに装入した状態で、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させるために、図1および図2の実施形態では、上記(イ)のように、積層体Aを装入する前のコアケースB内に接着剤eを入れておき、そこに積層体Aを装入する。この装入された積層体Aの各鋼板a間と積層体A−コアケースB間には、毛細管現象により接着剤が浸透し、未硬化の接着剤が存在する状態となる。そして、この状態から接着剤を硬化させるものであり、これにより、作業性良く、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間の空隙に接着剤を充填し、全体を一挙に固定することができる。ここで、積層体Aを構成する各鋼板a間と積層体A−コアケースB間に空隙があると、(i)振動(およびこれに伴う騒音)が生じやすい、(ii)空隙の断熱作用により放熱性が低下する、という問題があるが、本発明法によれば、そのような空隙がなくなり、接着剤により全体が一体化されるので、振動がなくなり、且つ放熱性も良くなる。放熱性に関しては、鋼板a間の空隙に接着剤が充填されることで、積層体Aの積層方向の放熱性(熱伝導性)が高まり、また、積層体AとコアケースB間の空隙に接着剤が充填されることで、コアケースBと積層体A間での放熱性(熱伝導性)が高まる。
積層体AをコアケースBに装入した状態で、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させるには、上記(ロ)のように、コアケースBに装入する前の積層体Aまたは/および鋼板aに接着剤を付着させておいてもよい。この場合には、(i)積層体Aや鋼板aを接着剤中に浸漬する、(ii)積層体Aや鋼板aに接着剤を噴霧、注入、はけ塗りなどの方法により塗布する、(iii)積層体Aに対して接着剤を真空含浸させる、などの方法を採ることができる。(i)の方法では、鋼板aや積層体Aを接着剤中に部分的に浸漬させる形態、鋼板aや積層体Aの全体を接着剤中に浸漬させる形態(いわゆるドブ漬け)のいずれでもよいが、積層体Aに対して後者の方法を適用する場合には、浸漬時に積層体Aの鋼板a間の空気が適切に抜けるように配慮することが好ましい。また、(ii)の方法で積層体Aに接着剤を塗布する場合、鋼板a間に接着剤を円滑に浸透させるため、特に積層端面に塗布することが好ましい。積層体Aまたは/および鋼板aに付着した接着剤は、コアケースBへの装入前〜装入後の適宜な段階で、積層体Aの各鋼板a間と積層体A−コアケースB間に毛細管現象により浸透し、未硬化の接着剤が存在する状態となる。そして、この状態から接着剤を硬化させる。
また、積層体AをコアケースBに装入した状態で、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させるには、上記(ハ)のように、積層体AをコアケースBに装入した後、コアケースB内に接着剤を流し込むようにしてもよい。コアケースB内に流し込まれた接着剤は、積層体Aの各鋼板a間と積層体A−コアケースB間に毛細管現象により浸透し、未硬化の接着剤が存在する状態となる。そして、この状態から接着剤を硬化させる。
以上述べた(イ)〜(ハ)の方法のなかで、積層体Aを構成する各鋼板a間や積層体A−コアケースB間の空隙に接着剤を効率的に浸透させるという観点からは、(イ)、(ロ)の方法が有利であり、一方、作業性の観点からは(ハ)の方法が有利である。また、(イ)〜(ハ)のいずれも方法においても、積層体Aを構成する各鋼板a間や積層体A−コアケースB間の空隙に接着剤を適切に浸透させるために、真空含浸を利用することが特に好ましい。この真空含浸を行うに際し、(イ)の場合には、接着剤を入れたコアケースB内に積層体Aを装入した後、コアケースBごと真空引きを行う。また、(ロ)の場合には、上述したように積層体Aに対して接着剤を真空含浸させた後、コアケースB内に装入する。また(ハ)の場合には、積層体Aが装入されたコアケースB内に接着剤を流し込んだ後、コアケースBごと真空引きを行う。
本発明で使用する接着剤量は、積層体Aを構成する各鋼板a間と積層体A−コアケースB間の空隙に接着剤が充填されるのに必要な量であり、したがって、積層体Aを構成する各鋼板a間と、積層体A−コアケースB間にそれぞれ生じる空隙のトータルの大きさに応じて、接着剤量が決められる。
接着剤の種類に特別な制限はなく、製品の仕様や作業性などに応じて適宜選択すればよい。したがって、熱硬化性の接着剤、常温硬化性の接着剤のいずれでもよく、また、成分系としては、例えば、エポキシ系接着剤やアクリル系接着剤を用いることができる。
なお、熱硬化性接着剤を使用する場合には、接着剤に気泡が出ないようにするため、加熱工程において段階的に昇温(例えば、常温→60℃→100℃→150℃)させるか、加熱硬化させる前に真空槽により接着剤内の空気を取り除いておくことが望ましい。
積層コアの放熱性を高めるために、以下のような構成とすることが好ましい。
(a)コアケースB内に装入された積層体Aの上の空間に放熱材を装着(充填)し、積層体Aを放熱材で覆う。
(b)コアケースBの下面(底面)に開口を形成するか、若しくは下面を開放した構造とする。
上記(a)の構成では、コアケースB内に積層体Aを装入して、接着剤が硬化した状態で、放熱材の装着(充填)を行う。この放熱材の装着(充填)は、通常、リアクトルなどの機器類の組み立て時または組み立て後に行われる。放熱材としては、例えば、シリコーン樹脂、グラファイト系グリス、アクリル系グリスなどの樹脂が用いられる。また、積層体Aを構成する各鋼板a間や積層体A−コアケースB間に充填する接着剤などを用いてもよい。例えば、図1および図2の実施形態では、コアケースB内に装入された積層体Aの上にコアケースBの外壁部で囲まれた空間fがあり、且つ、仕切壁部cの高さがコアケースBの外壁部よりも低いため、上記空間fに放熱材を構成する樹脂等を流し込むことにより、複数の積層体Aが放熱材で一体的に覆われることになる。このように放熱材で積層体Aの上部を一体的に覆うことにより、積層体Aを局部的に冷却した場合でも、積層体A全体の放熱作用を高めることができる。
また、上記(b)の構成は、コアケースBの上面のみが開放した構造よりも、コアケースBの上面が開放するとともに、下面にも開口が形成され若しくは下面側も開放した構造の方が、放熱の面で有利であるからである。図3は、コアケースBが上記(b)の構成を有する場合の一実施形態を示すもので、下面側から接着剤が漏れないようにするため、コアケースBの下面を台Gで塞いで、接着剤および積層体Aの注入、装入を行うものである。
本発明法で製造される積層コアは、種々の機器類に適用することができるが、リアクトルに適用する場合には、2つ以上を組み付けて閉磁路の鉄芯とする。
図4は、本発明の製造方法をリアクトルの鉄芯用部品である積層コアの製造に適用した場合の一実施形態を示す斜視説明図であり、図5は製造された積層コア(鉄芯用部品)の斜視図、図6は同じく平面図である。
コアケースを用いた積層コアの従来技術は、鉄芯を完成させるまでの組み立て工程数が多く、作業性に難があり、また、その分組み立て精度に問題を生じやすい欠点があるが、本実施形態の積層コア(以下、鉄芯用部品という)は、略同一形状の2つの鉄芯用部品にコイルを外装し、それらの端面どうしを突き合わせて接合するだけでリアクトルを構成することができ、最小の工程数でリアクトルを製造することができる利点がある。
本実施形態の鉄芯用部品は、図6および図8に示すように、略同一形状の2つ(鉄芯用部品S,S)を、それらの端面どうしを突き合わせて接合することにより、コイルYが外装される1対の平行な柱状部xと、この1対の柱状部xの両端部間を連絡する1対の連絡部xとからなる鉄芯Xが構成されるようにしたものである。
この鉄芯用部品は、樹脂製のコアケースBと、このコアケースB内に収納される積層体A1,A2を有する。
図1〜図3の実施形態と同様に、この実施形態においても、積層体A1,A2をコアケースBに装入した状態で、積層体A1,A2を構成する各鋼板a間と、積層体A1,A2−コアケースB間に、未硬化の接着剤を存在させ、その後、接着剤を硬化させるものである。その具体的な方法は、図1〜図3の実施形態と同様である。
前記コアケースBは、少なくとも、鉄芯軸線方向における2つの端面を構成する壁部10と、積層体A1,A2をその両側から保持する壁部11を有する。本実施形態のコアケースBは、全体が略J字形の平面形状を有する上面が開放したケースであり、この平面形状が略J字形のケース体の両端部に前記壁部10を有している。鉄芯用部品S,Sどうしが、この壁部10を介して接合された状態において、壁部10は鉄芯のギャップを構成する。
コアケースBの内部は、鉄芯のギャップを構成する仕切壁部cにより、複数の積層体収納部に分割されており、この実施形態では、柱状部xを構成すべき平面矩形状の積層体A1を収納する積層体収納部d〜dと、連絡部xを構成すべき平面U字状の積層体A2を収納する積層体収納部dに分割されている。
後述するように、鉄芯の放熱性を高めるためには、柱状部xを構成すべき複数の積層体A1と連絡部xを構成すべき積層体A2の上部を放熱材で一体に覆うことが好ましく、このため本実施形態では、積層体収納部d〜d間の仕切壁部cの高さをコアケースB(外壁部)の高さよりも低くし、複数の積層体A1と積層体A2の上部全体に放熱材(樹脂等が)が回り込み、放熱材で一体に覆うことができるようにしている。また、仕切壁部cは、その上面と装入された積層体A1,A2の上面とがほぼ面一になるような高さを有している。
また、この実施形態の鉄芯用部品は、図6に示すように略同一形状の2つ(鉄芯用部品S,S)を接合する際または接合した後に、放熱材の装着(放熱材を構成する樹脂を積層体上面に注入した後、固化させる工程)を行うことを前提として、両端の壁部10の高さもコアケースB(外壁部)の高さよりも低くし、鉄芯用部品S,Sの放熱材どうしも一体化できるようにしている。
なお、放熱性の観点からは、コアケースBの厚みは、必要強度を満たした上で、なるべく薄くすることが好ましい。また、等方的に放熱させるという設計上の観点からは、鉄芯とコイルを構成する巻き線との位置関係が対称となるように、コアケースBの底部の厚さと壁部11の厚さをほぼ等しくすることが好ましい。
前記壁部10が形成された鉄芯軸線方向における2つの端部には、他の鉄芯用部品の端部と連結(接合)するための連結部12が設けられている。鉄芯軸線方向における2つの端部のうち、一方の端部の連結部12は、壁部10の両側に突設された1対の板部120で構成され、他方の端部の連結部12は、前記1対の板部120の内側に嵌め込まれる段部121により構成されている。なお、このような連結部12に代えて、他の鉄芯用部品の端面と位置合わせするための係合部を設けてもよい。なお、寸歩精度を確保する観点からは、上記のような連結部12や係合部を設けて鉄芯用部品どうしを接合することが好ましいが、そのような連結部12や係合部を設けることなく、鉄芯軸線方向における2つの端部どうしを突き合わせ、接着剤で接着することで接合するようにしてもよく、また、バンドなどでコアケースBどうしを締結することで接合してもよい。
また、コアケースBを構成する樹脂は、耐熱性、強度などの観点から適宜選定すればよい。例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)、ナイロンなどを用いることができる。なお、放熱性の観点からは、熱伝導率の高い樹脂で構成すること好ましく、例えば、樹脂にカーボンやアルミナを混合してもよい。
前記各積層体収納部d〜dには、柱状部xを構成すべき平面矩形状の積層体A1が収納され、前記積層体収納部dには、連絡部xを構成すべき平面U字状の積層体A2が収納されている。
放熱材の装着(放熱材を構成する樹脂を積層体上面に注入した後、固化させる工程)は、通常、図6に示すように略同一形状の2つの鉄芯用部品S,Sを接合する際または接合した後に行われる。本実施形態では、積層体収納部d〜d内に装入された積層体A1,A2の上に壁部11で囲まれた空間があり、且つ、積層体収納部d〜d間の仕切壁部cの高さが壁部11よりも低いため、上記空間に放熱材を構成する樹脂を注入(充填)することにより、積層体収納部d〜d内の積層体A1,A2が放熱材で一体的に覆われることになる。また、壁部10の高さが壁部11よりも低いため、2つの鉄芯用部品S,Sを接合する際または接合した後に、放熱材の装着を行うことにより、両鉄芯用部品S,Sの放熱材どうしも繋がり、一体化されることになる。
このように積層体収納部d〜d内の積層体A1,A2が放熱材で一体的に覆われることにより、例えば、積層体収納部d内の積層体A2の放熱材面を冷却手段で冷却することにより、コイルの内側となるために直接的な冷却が困難となる積層体収納部d〜d内の積層体A1についても、放熱を促進することができる。積層体A2の放熱材面を冷却する手段に特別な制約はないが、例えば、放熱材面に銅やアルミニウムなどのような熱伝導率の高い金属からなる抜熱部材(ヒートシンク)を接触させるなどの構成とすることができる。
なお、放熱材の装着形態は上記のような形態に限られるものではなく、例えば、
積層体収納部dと積層体収納部d間の仕切壁部cの高さを他の仕切壁cよりも高くし、積層体収納部d〜d内の積層体A1のみ放熱材で一体的に覆われるようにしてもよい。
また、上述したように、一般に放熱材の装着は、2つの鉄芯用部品S,Sを接合する際または接合した後に行われるが、各鉄芯用部品を製造する際に放熱材を装着してもよい。この場合、例えば、積層体A2の放熱材面に抜熱部材(ヒートシンク)を装着してもよい。
図7は、鉄芯用部品の他の実施形態を示す平面図である。
図4〜図6の実施形態では、鉄芯軸線方向における2つの端面(壁部10)が、鉄芯の1対の柱状部xの端部に位置しているのに対して、図7の実施形態では、鉄芯軸線方向における2つの端面(壁部10)が、鉄芯の1対の柱状部xの途中に位置したものである。したがって、この実施形態では、コアケースBの内部は、鉄芯のギャップを構成する仕切壁部cにより、一方の柱状部xの一部を構成すべき平面矩形状の積層体A1を収納する積層体収納部d,d、連絡部xを構成すべき平面U字状の積層体A2を収納する積層体収納部d、他方の柱状部xの一部を構成すべき平面矩形状の積層体A1を収納する積層体収納部dに、それぞれ分割されている。
このような構造では、鉄芯軸線方向における2つの端面(壁部10)は、柱状部xに外装されるコイルYの内側に位置することになるため、ギャップを構成する壁部10の厚さが大きくても磁束漏れが生じにくい。したがって、壁部10の厚さを十分にとる(例えば、壁部11の厚さと同程度にする)ことができるので、コアケースBの強度確保や製作性の面で好ましい。
なお、他の実施形態としては、鉄芯軸線方向における2つの端面(壁部10)が、鉄芯の1対の柱状部xの中央に位置するような構造としてもよい。
次に、上記実施形態の鉄芯用部品を用いたリアクトルの製造方法と製造されるリアクトルについて説明する。
この製造方法では、図8に示すように、2つの鉄芯用部品S,Sを準備し、各鉄芯用部品S,Sにおいて鉄芯の柱状部xとなるべき部分(すなわち、積層体A1を収納した積層体収納部d〜dの部分)にコイルYを外装した上で、両鉄芯用部品S,Sの2つの端面(壁部10)どうしを突き合わせ、連結部12を介して接合することで、リアクトルが得られる。すなわち、基本的に、各鉄芯用部品S,SにコイルYを外装する工程と、両鉄芯用部品S,Sの端面どうしを突き合わせて接合する工程だけで、リアクトルを完成させることができる。
なお、両鉄芯用部品S,Sの2つの端面(壁部10)間は、接着剤で接合してもよい。
また、鉄芯用部品S,Sを接合する際または接合した後に、上述したような放熱材の装着(放熱材を構成する樹脂を積層体上面に注入した後、固化させる工程)を行ってもよい。また、鉄芯用部品S,Sに放熱材を装着した後、接合するようにしてもよい。
このようにして製造されたリアクトルは、2つの鉄芯用部品S,Sを、それらの2つの端面どうしを突き合わせて接合して構成された鉄芯Xと、この鉄芯Xの柱状部xに外装されたコイルYを有するものである。
リアクトルを製造するのに用いる2つの鉄芯用部品S,Sは、予め組み合わせを決めておいてもよいし、ランダムに組み合わせできるようにしてもよい。
本発明法が製造の対象とする積層コアには、ギャップを設けないタイプのもの(例えば、トロイダルコアを仮付したもの)等も含まれる。また、積層体A、コアケースB、製造される積層コアの構成や形状も任意である。
本発明法により、図4〜図6に示す構造の鉄芯用部品を、以下のような手順で製造した。
薄鋼帯を打ち抜き加工して得られた250枚の鋼板a(板厚0.1mmの6.5%珪素鋼板)の両面全体にアクリル系熱硬化性接着剤を塗布(浸漬による塗布)した後、コアケースB(ガラスフィラー30質量%含有PPS樹脂製)内に順次嵌め込んで装入し、積層体A1,A2(いずれも占積率は約93%)を構成した。
積層体A1用の鋼板aのサイズは20mm×14mm、積層体A2用の鋼板aは幅20mmのU型とした。また、コアケースBのサイズは、最大外形寸法(長さ×幅(U型部幅)×高さ)を75mm×60mm×32mmとした。また、接着剤塗布量は、各積層体A1では2g、積層体A2では3gとした。
上記のように複枚の鋼板aが装入され、内部に積層体Aが構成されたコアケースBを、150℃で1時間保持して接着剤を硬化させた。この加熱工程では、接着剤に気泡が出ないようにするため、段階的に昇温(常温→60℃→100℃→150℃)させた。
比較のため、上記と同様の枚数の鋼板aを、接着剤を塗布することなくコアケースB内に嵌め込んで装入しただけの比較例(鉄芯用部品)を製造した。
以上のようにして得られた本発明例と比較例の製品(鉄芯用部品)について、以下の方法で放熱性を測定した。
製品を150℃の熱源(ホットプレート)で加熱し、鉄芯(積層体A)の表面とコアケースB表面の温度変化を測定した。製品の表面温度が完全に飽和したところで、製品を熱源から外し、空気中で放熱させ、その際の温度変化を測定した。加熱時と放熱時の温度変化は、下記(1)、(2)式で表すことができ、得られたデータを(1)、(2)式に最小二乗法でフィッティングし、加熱時の熱時定数と放熱時の熱時定数を求めた。
Figure 0005310460
図9(加熱時の熱時定数)および図10(放熱時の熱時定数)は、その結果を示している。これによれば、本発明例の製品は、鋼板a間に充填された接着剤により、積層方向の熱伝導性が改善されていることが判る。また、鉄芯(積層体A)とコアケースBの間にも接着剤が充填されているため、鉄芯からコアケースBへの熱伝導性も改善されていることが判る。鋼板aの面内方向と積層方向のどちらにも同程度の熱伝導性が得られていることから、鉄損によって鉄芯(積層体A)に生じた熱は、鉄芯から直接空気に放熱するだけでなく、コアケースBを介しても空気中に適切に放熱していることが判る。
次に、上述した本発明例および比較例の鉄芯用部品を用い、リアクトルを製作した。それぞれの鉄芯用部品を1対用意し、この1対の鉄芯用部品を接合するとともに、コイルを装着してリアクトルとした。コイルは、1PEW線を角型状に30ターン巻いた空芯形状のものを用いた。1対のコアケースの連結部12と壁部10は接着剤で接着し、固定した。このリアクトルに、ピーク値0〜12Aのサイン波形状を有し、励磁周波数1〜20kHzで変動する電流を供給し、各励磁周波数に対して発生する騒音周波数応答および騒音値(A特性)を測定した。その結果を図11に示す。騒音の測定位置は、図12(図12(a)は平面図、図12(b)は側面図)に示すように、鉄芯用部品の上方の5mmの位置とした。
図11において、曲線は周波数応答であり、プロットは騒音値(A特性)の10kHz〜20kHzオーバーオールである。これによれば、本発明例の鉄芯用部品によるリアクトルは、比較例のものに較べて14kHz〜17kHzの範囲で騒音が効果的に抑制されていることが判る。本発明例および比較例の騒音値の詳細は、以下の通りである。
14kHz 本発明例:60.8dB 比較例:72.9dB
15kHz 本発明例:69.4dB 比較例:79.4dB
17kHz 本発明例:68.5dB 比較例:83.2dB
本発明例では、積層体Aを構成する鋼板a間、および積層体AとコアケースB間に接着剤が充填されることにより空気層が排除され、磁歪振動が原因となる騒音の伝播が抑制され、さらに、接着剤により積層体Aを構成する鋼板aどうしが結合され、且つ積層体AとコアケースBも結合され、全体が一体化することによって振動そのものが抑制され、これらの結果、騒音が効果的に抑制されたものと考えられる。
a 鋼板
A,A1,A2 積層体
B コアケース
c 仕切壁部
d,d〜d 積層体収納部
e 接着剤
f 空間
G 台
S 積層コア
1,S2 鉄芯用部品
柱状部
連絡部
X 鉄芯
Y コイル
10,11 壁部
12 連結部
120 板部
121 段部

Claims (11)

  1. 鋼板(a)の積層体(A)をコアケース(B)に収納して構成される、リアクトルの鉄芯用部品である積層コアの製造方法であって、
    積層体(A)をコアケース(B)に装入した状態で、積層体(A)を構成する各鋼板(a)間と、積層体(A)−コアケース(B)間に、未硬化の接着剤を存在させ、その後、接着剤を硬化させる積層コアの製造方法であり、
    前記積層コアは、略同一形状の2つを、それらの端面どうしを突き合わせて接合することにより、コイルが外装される1対の平行な柱状部(x )と、該1対の柱状部(x )の両端部間を連絡する1対の連絡部(x )とからなる鉄芯が構成される鉄芯用部品であって、
    前記コアケース(B)は、上面が開放したケースであり、少なくとも、鉄芯軸線方向における2つの端面を構成する壁部(10)と、積層体(A)をその両側から保持する壁部(11)を有するとともに、壁部(10)の高さが壁部(11)の高さよりも低く構成され、
    前記コアケース(B)は、仕切壁部(c)で隔てられた複数の積層体収納部(d)を有し、仕切壁部(c)が積層コアのギャップを構成するとともに、仕切壁部(c)の高さが壁部(11)の高さよりも低く構成され、
    前記積層体(A)は、柱状部(x )を構成すべき積層体(A1)と、連絡部(x )を構成すべき積層体(A2)とからなり、
    前記壁部(10)を介して他の鉄芯用部品と接合された状態において、該壁部(10)が鉄芯のギャップを構成することを特徴とする積層コアの製造方法。
  2. 下記(イ)〜(ハ)の少なくとも1つを行うことにより、積層体(A)を構成する各鋼板(a)間と、積層体(A)−コアケース(B)間に、未硬化の接着剤を存在させることを特徴とする請求項1に記載の積層コアの製造方法。
    (イ)積層体(A)を装入する前のコアケース(B)内に接着剤を入れておく。
    (ロ)コアケース(B)に装入する前の積層体(A)または/および鋼板(a)に接着剤を付着させておく。
    (ハ)積層体(A)をコアケース(B)に装入した後、コアケース(B)内に接着剤を流し込む。
  3. 各鋼板(a)間が接着剤で部分的に仮接着された積層(A)をコアケース(B)に装入することを特徴とする請求項1または2に記載の積層コアの製造方法。
  4. 積層コアを構成すべき鋼板(a)を、コアケース(B)に順次装入することを特徴とする請求項1または2に記載の積層コアの製造方法。
  5. コアケース(B)の下面に開口が形成され、若しくは下面が開放されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の積層コアの製造方法。
  6. 積層コアは、鉄芯軸線方向における2つの端面が、鉄芯の1対の柱状部(x)の途中に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層コアの製造方法。
  7. 積層コアは、鉄芯軸線方向における2つの端面に、他の鉄芯用部品の端面と連結するための連結部または他の鉄芯用部品の端面と位置合わせするために係合部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層コアの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法で得られた、鉄芯用部品である積層コア(S)を用いたリアクトルの製造方法であって、
    2つの積層コア(S1),(S2)にコイル(T)を外装した後、両積層コア(S1),(S2)の2つの端面どうしを突き合わせて接合して鉄芯(X)を構成することを特徴とするリアクトルの製造方法。
  9. 積層コア(S 1 ),(S 2 )を接合する際または接合した後に、積層コア(S 1 ),(S 2 )の積層体(A1),(A2)上の壁部(11)で囲まれた空間に放熱材を構成する樹脂を注入し、固化させることにより、各積層コア(S 1 ),(S 2 )において、放熱材が壁部(11)よりも高さが低い仕切壁部(c)を越えて積層体(A1),(A2)を一体的に覆い、且つ両積層コア(S 1 ),(S 2 )の前記放熱材が、壁部(11)よりも高さが低い壁部(10)を越えて繋がり一体化されることを特徴とする請求項8に記載のリアクトルの製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法で得られた、鉄芯用部品である積層コア(S)を用いたリアクトルであって、
    2つの積層コア(S1),(S2)を、それらの2つの端面どうしを突き合わせて接合して構成された鉄芯(X)と、該鉄芯(X)の柱状部(x)に外装されたコイル(T)を有することを特徴とするリアクトル。
  11. 積層コア(S 1 ),(S 2 )の積層体(A1),(A2)上の壁部(11)で囲まれた空間に放熱材を構成する樹脂を注入し、固化させることにより放熱材が装着され、各積層コア(S 1 ),(S 2 )において、前記放熱材が壁部(11)よりも高さが低い仕切壁部(c)を越えて積層体(A1),(A2)を一体的に覆い、且つ両積層コア(S 1 ),(S 2 )の前記放熱材が、壁部(11)よりも高さが低い壁部(10)を越えて繋がり一体化したことを特徴とする請求項10に記載のリアクトル。
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