JP5309003B2 - 無杼織機におけるタックイン方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無杼織機に用いられるタックイン方法及びその装置に関するものである。
無杼織機で製織される織物の耳組織の一つとして、緯入れされた緯糸の端部を後続の緯糸が緯入れされる開口内へ折り返し、後続の緯糸と一緒に織物の中に折り込むタックイン耳がある。このタックイン耳を形成する装置としては、特許文献1に示すような空気噴射式のタックイン装置が知られている。なお、緯入れされた緯糸の端部を後続の緯糸が緯入れされる開口内へ折り返す動作をタックインといい、タックイン装置はエアタッカとも呼ばれている。
空気噴射式のタックイン装置は、経糸列の両側方に配置され、それぞれが緯糸を折り返すためのタックインノズルを有する。そして、そのタックインノズルから噴射される噴射気流により、緯入れされた緯糸の両端部を開口内へ折り返すことによりタックインが行われる。
特許文献1とほぼ同じ構成をもつ空気噴射式タックイン装置の動作について、図5,6を参照して概説する。なお、図5は、給糸側のタックイン装置を示しているが、反給糸側にも同様のタックイン装置が配置されている。緯入れノズル33によって経糸開口30に緯入れされた緯糸42は、図示しない筬の前進により織前31へ筬打ちされる。その際、緯糸の給糸側の端部42aは、タックインヘッド51のスリット52に進入し、カッタ32によって緯入れノズル33内にある緯糸と切り離されると共に、緯糸端把持ノズル53の噴射流により緯糸端把持孔54に吹き込まれ、緯糸端把持孔54に係留される。
筬が後退すると、緯糸端把持ノズル53が空気噴射を停止すると共に緯糸解放ノズル55が空気噴射を開始し、緯糸の端部42aは緯糸解放ノズル55の噴射流により緯糸端把持孔54から引き出され、スリット52内から吹き出される。その後、タックインノズル44が空気噴射を開始し、緯糸の端部42aはタックインノズル44の噴射流によって経糸開口30内へ吹き込まれ、ループ状に折り返される。そして、折り返された緯糸の端部42aは、後続の緯糸と共に筬打ちされて、後続の緯糸と共に織物41に折り込まれていく。
一般的な織物において、締まりが良く、見栄えの良いタックイン耳を形成するためには、タックインされた緯糸の端部42aが緯入れされた位置から直ぐに折り返され、折り返し部分のループ形状が非常に小さい状態で筬打ちされることが好ましい。そのため、従来の空気噴射式のタックイン装置では、タックインノズル44を織前31に近づけて配置して折り返された緯糸の端部42aがなるべく小さなループを形成するようにすると共に、織前(経糸開口の始点)付近に耳締めノズル56を配置してタックインされた緯糸の端部42aを経糸開口30の内側へ吹き込んで付勢し、緯糸の端部42aが弛むことを防止している。
ところで、無杼織機により製織される織物には、ゴム補強用の織物(以下「ゴム補強用織物」という。)のように、緯糸密度が大きく異なる2つの製織部分を含む織物がある。ここで、ゴム補強用織物とは、ゴム材を補強する芯材として用いられる織物をいい、緯糸密度が非常に粗いスダレ織り部分と、スダレ織り部分に対し緯糸密度を密にしたタビー織り部分との2つの製織部分を含んでいる織物である。
なお、スダレ織り部分がゴム補強用織物の本体となる部分であるのに対し、タビー織り部分は、スダレ織り部分の織り始めの前と、織り終りの後とに経糸方向に所定の長さ形成される部分であり、緯糸密度が粗いスダレ織り部分が崩れることを防止してゴム補強用織物の織物形態を保持するための部分である。
ゴム補強用織物の一例としては、タイヤコード織物が挙げられる。タイヤコード織物とは、ゴムタイヤの骨格となるカーカス層の製造に用いられるゴム補強用織物をいい、カーカス層は、タイヤコード織物のスダレ織り部分にゴム材をコーティングすることにより製造される。
さて、緯糸密度が密なタビー織り部分では、ゴム補強用織物の織物形態を保持する観点上、一般的な織物と同様に、折り返された緯糸の端部は、緯入れされた位置から直ぐに折り返されて締まりの良い状態となることが好ましい。
一方、緯糸密度が粗いスダレ織り部分では、ゴム補強用織物の品質上の観点から、折り返された緯糸の端部は、図2に示すように緯糸の間隔(密度)に合せて大きく緩く弧を描き、筬打ちされる後続の緯糸に沿った状態となるのが好ましい。
ところが、前記従来技術におけるタックイン装置では、タックインノズルが経糸方向における一定の位置で噴射動作を行うため、ゴム補強用織物のように緯糸密度が密な製織部分と、緯糸密度が粗い製織部分とが存在する織物を製織する場合、一方の製織部分に合わせてタックインノズルの位置を定めると、他方の製織部分で良好なタックイン耳を形成することはできなかった。
特に、緯糸密度が非常に粗いスダレ織り部分の製織時に、緯糸密度が密なタビー織り部分と同様のタックイン、すなわち織前に近い位置にあるタックインノズルでタックインを行うと、後続の緯糸が筬打ちされる位置よりも経糸方向における反送り出し側で折り返され、タックインされた緯糸の端部が筬打ちされることなく織物に折り込まれた状態となる場合がある(図7参照)。このような状態は、タイヤコード織物等のゴム補強用織物において品質上の欠点となる。
以上説明したとおり、タックインされた緯糸の端部の好ましい状態は、タビー織り部分とスダレ織り部分とで相反するものであり、この相反する状態を、上記従来技術によるタックイン装置で実現することはできない。
なお、上記従来技術と同様の空気噴射式のタックイン装置において、経糸方向に複数のタックインノズルを並設し、複数のタックインノズルの協働で緯糸の端部をタックインする(折り返す)ものがある。しかし、このタックイン装置の場合も、各タックインノズルがタックイン動作毎に噴射を行い、全タックインノズルの協働で1回のタックインを達成するものであり、上記のような相反するタックインの状態を共に実現することはできない。
特開2003−166148号公報
そこで、本発明の課題は、少なくとも第1の織り部分と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分とを含む織物、例えばゴム補強用織物を製織する無杼織機において、第1の織り部分及び第2の織り部分のいずれにおいても良好なタックイン耳を形成することのできるタックイン方法及びその装置を提供することである。
上記課題のもとに、本発明はタックイン方法を以下のように構成した。
すなわち、緯入れされた緯糸の端部(2a)をタックインするために経糸列の側方に配置された1以上のタックインノズル(4)を含む空気噴射式のタックイン装置を備えた無杼織機であって、少なくとも第1の織り部分(1a)と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分(1b)とを含む織物(1)を製織する無杼織機において、前記第1の織り部分(1a)の製織時に前記タックインのために空気噴射を行うタックインノズルは、経糸方向に関し、前記第2の織り部分(1b)の製織時に前記タックインのために空気噴射を行うタックインノズルとは異なる位置で噴射動作を行う。
また、前記無杼織機を第1の織り部分(1a)がスダレ織り部分であると共に第2の織り部分(1b)がタビー織り部分であるゴム補強用織物製織用の織機とし、前記スダレ織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置を前記タビー織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置に対し経糸方向における送り出し側に設定してもよい。
さらに、前記タックイン装置を1以上の第1のタックインノズル(4a)と、1以上の第2のタックインノズル(4b)とを含む構成とし、前記第1のタックインノズル(4a)を前記第2のタックインノズル(4b)に対し経糸方向における送り出し側に並設し、第1の織り部分(1a)の製織時には第2のタックインノズル(4b)が噴射動作を行うことなく第1のタックインノズル(4a)の噴射動作によってタックインを行い、第2の織り部分(1b)の製織時には第1のタックインノズル(4a)が噴射動作を行うことなく第2のタックインノズル(4b)の噴射動作によってタックインを行う構成としてもよい。
また、本発明はタックイン装置を以下のように構成した。
すなわち、少なくとも第1の織り部分(1a)と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分(1b)とを含む織物(1)を製織する無杼織機に用いられるタックイン装置であって、緯入れされた緯糸の端部(2a)をタックインするために経糸列の側方に配置された1以上のタックインノズル(4)を含む空気噴射式のタックイン装置において、前記タックイン装置が、前記第1の織り部分(1a)に対応した第1の噴射位置と該第1の噴射位置とは経糸方向における位置が異なる第2の噴射位置であって前記第2の織り部分(1b)に対応した第2の噴射位置とのいずれかで噴射動作を行うように切り換える切換手段(5)と、入力される緯糸密度又は緯糸密度に関連付けられた製織条件に関する信号S1に基づいて、タックインを行うタックインノズルが前記第1の噴射位置及び第2の噴射位置のいずれかで噴射動作を行うかを選択し、その選択に基づいて前記切換手段(5)を動作させる制御手段(6)と、を含む構成とした。
本発明のタックイン装置は、上記のような構成をとることにより、密度が異なる複数の織り部分のそれぞれの部分に応じてタックインノズルの噴射位置を選択的に切り換えて使い分け、各織り部分に適したタックインを行うことができる。
タックインノズルの噴射位置を選択的に切り換える構成としては、タックイン装置を経糸方向に位置の異なる複数のタックインノズルを備えるように構成し、各織り部分に応じて、切換手段としての開閉弁により前記複数のタックインノズルのうち噴射動作させるタックインノズルを選択的に使い分けるものが考えられる。
また、経糸方向に位置の異なる複数のタックインノズルを使い分けるのではなく、タックインノズル自体を経糸方向の別の位置へ移動させることにより噴射位置を異ならせるようにしてもよい。この場合、タックインノズルの移動手段が切換手段となる。
さらに、前記制御手段(6)は、前記第1の織り部分(1a)及び前記第2の織り部分(1b)のそれぞれに応じた緯糸密度及び緯糸密度に関連付けられた製織条件が設定されると共に緯糸密度又は前記製織条件に関連付けて前記第1又は第2の噴射位置に関する情報が設定される設定部(7)と、入力された緯糸密度又は前記製織条件に関する信号(S1)に基づいて前記選択を行う選択部(8)と、該選択部(8)による選択結果に基づいて前記切換手段(5)の動作を制御する制御部(9)と、を含むように構成してもよい。
また、前記無杼織機を第1の織り部分(1a)がスダレ織り部分であると共に第2の織り部分(1b)がタビー織り部分であるゴム補強用織物製織用の織機とし、前記第1の噴射位置は、前記第2の噴射位置に対し、経糸方向における送り出し側に設定してもよい。
タックイン装置を、経糸方向に並設された第1のタックインノズル(4a)及び第2のタックインノズル(4b)であって、前記第1の噴射位置で噴射動作を行う1以上の第1のタックインノズル(4a)及び前記第2の噴射位置で噴射動作を行う1以上の第2のタックインノズル(4b)を含むように構成し、前記制御手段(6)における制御部(9)は、タックイン時において前記切換手段(5)により第1のタックインノズル(4a)及び第2のタックインノズル(4b)のいずれか一方に噴射動作を行わせる構成としてもよい。
少なくとも第1の織り部分と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分とを含む織物を製織する無杼織機において、タックインノズルは、各織り部分に対応した位置で空気噴射を行うから、緯糸密度の異なる織り部分に対して最適なタックインを行うことができる。
特に、ゴム補強用織物製織用の織機において、スダレ織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置を、前記タビー織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置に対し経糸方向における送り出し側に設定したので、緯糸密度が大きく異なるスダレ織り部分とタビー織り部分との両方において、正常なタックイン耳の形成を行うことができる。なお、タビー織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置は、織前に近い位置に設定することが好ましい。そのように設定すれば、タックインされた緯糸の端部は、緯入れされた位置から直ぐに折り返され、締まり良いタックイン耳を形成することができる。一方、スダレ織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置は、緯糸の端部が織前から緯糸間隔以上離れた位置にタックインされるように設定することが好ましい。そのように設定すれば、タックインされた緯糸の端部が後続の緯糸と共に筬に押されて、タックインされた緯糸の端部が後続の緯糸に沿った状態とすることができる。
また、タックイン装置を、スダレ織り部分に対応した1以上のノズルからなる第1のタックインノズルと、タビー織り部分に対応した1以上のノズルからなる第2のタックインノズルとを含むように構成し、スダレ織り部分の製織時には第2のタックインノズルに噴射動作を行わせることなく第1のタックインノズルの噴射動作によってタックインを行い、タビー織り部分の製織時には第1のタックインノズルに噴射動作を行わせることなく第2のタックインノズルの噴射動作によってタックインを行うようすれば、スダレ織り部分とタビー織り部分との両方において、良好なタックイン耳の形成を行うことができる。特に、スダレ織り部分の製織時において、緯糸の端部を緯糸の間隔に合せて大きく弧を描くようにタックインでき、タックインされた緯糸の端部が後続の緯糸に沿った状態とすることができる。
本発明の一実施例におけるタックイン装置のタックインヘッドの周辺部を示す斜視図である。 本発明の一実施例におけるタックイン装置のタックインヘッドの周辺部を示す一部断面平面図である。 本発明の一実施例におけるタックインヘッドの三面図である。 本発明の一実施例におけるタックイン装置の空気圧系及び制御系の概略を示すブロック図である。 従来技術におけるタックイン装置のタックインヘッドの周辺部を示す平面図である。 従来技術におけるタックインヘッドの側面図である。 従来技術におけるタックイン装置のタックインヘッドの周辺部を示す平面図である。
図1〜4を参照して本発明のタックイン方法及びその方法の実施に使用するタックイン装置の一実施例を説明する。本実施例は、ゴム補強用織物の一つであるタイヤコード織物を製織するための無杼織機に本発明を適用した例である。前述したとおり、タイヤコード織物は、緯糸密度が大きく異なる2つの織り部分、すなわち第1の織り部分1aとしてのスダレ織り部分と、第2の織り部分1bとしてのタビー織り部分とを有している。
本実施例のタックイン装置が搭載される無杼織機は、スダレ織り部分の製織(以下、「スダレ製織」という。)用の緯糸を緯入れするための第1の緯入れ系統(第1の緯入れノズル33a、図示しない測長貯留装置等)と、タビー織り部分の製織(以下、「タビー製織」という。)用の緯糸を緯入れするための第2の緯入れ系統(第2の緯入れノズル33b等)との2つの緯入れ系統を含んでいる。なお、実際の織機では、スダレ製織用に3つの緯入れ系統を備え、各緯入れ系統を順番に動作させる、いわゆるミキシング織成が行われるが、本実施例ではスダレ製織用として1系統だけを示し、他の2つの系統は省略している。
本発明のタックイン装置は、スダレ製織時とタビー製織時とでタックインノズルの噴射位置を選択的に切り換えて使い分けることにより、各製織に適したタックインを行うことを特徴としている。そして、本実施例のタックイン装置10は、噴射位置の異なる第1のタックインノズル4a群及び第2のタックインノズル4b群を有し、スダレ製織時には第1のタックインノズル4a群による空気噴射でタックイン動作を行い、タビー製織時には第2のタックインノズル4b群による空気噴射でタックイン動作を行うことにより、タックインノズルの噴射位置を選択的に切り換えている。以下、本発明のタックイン装置について詳細に説明する。
本発明の一実施例である空気噴射式のタックイン装置10は、図1〜3に示す複数のタックインノズル4を有するタックインヘッド(11)と、図4に示すタックインノズル4の噴射位置を選択的に切り換える切換手段5と、図4に示す切換手段5の動作を制御する制御手段6とを主要な構成として備えている。
ブロック状の部材であるタックインヘッド(11)は、経糸列の両側方、すなわち給糸側と反給糸側とに一つずつ配置されている。なお、給糸側に設置されるタックインヘッド11と、反給糸側に設置される図示しないタックインヘッドとは左右対称の構造であるため、以下の説明では給糸側のタックインヘッド11について説明し、反給糸側のタックインヘッドの説明及び図示を省略する。
図1に示すとおり、タックインヘッド11は、経糸列の経糸開口30と隣り合う位置に配置されており、タックインヘッド11は、図示しない織機のテンプルブラケット等に取付孔18を利用して固定されている。図2に示すとおり、タックインヘッド11の経糸列と反対の側には緯糸2を切断するカッタ32が設けられている。なお、図2は、図示しない筬による緯糸の筬打ち後であって、織前31に連なる緯糸がカッタ32により緯入れノズル33内の緯糸から切り離された状態を示している。
図3に示すとおり、タックインヘッド11には筬打ちされた緯糸の端部2aを受け入れるスリット12が形成されている。なお、図2では、後述する各ノズルの位置関係を分かりやすくするために、タックインヘッド11を図3(b)におけるA−Aで切った断面図として示している。スリット12は、経糸の送り出し側(以下、単に「送り出し側」という。)、経糸列側及びカッタ32側の三方に開口している。そして、タックインヘッド11は、図2に示すとおり、スリット12の底面12aが送り出し側から見て織前31の手前に位置するように配置されている。また、図3に示すとおり、タックインヘッド11におけるスリット12よりも送り出し側のスリット12に連なる部分には、上下に拡開するガイド面17が形成されており、緯糸の端部2aがスリット12へ進入しやすいようになっている。
タックインヘッド11は、本実施例では、スリット12に進入した緯糸の端部2aを一時的にスリット12内に係留する緯糸端把持ノズル13と、係留した緯糸の端部2aをスリット12内から吹き出す緯糸解放ノズル15と、スリット12内から吹き出された緯糸の端部2aを経糸開口30内へ吹き込んでループ状に折り返すタックインノズル4(4a,4b)と、タックインされた緯糸の端部2aを経糸開口内へ付勢して緯糸の端部2aが弛むことを防止する耳締めノズル16とを備えている。
緯糸端把持ノズル13は、タックインヘッド11におけるスリット12よりも上側の部分に設けられ、幅方向におけるカッタ32寄りの位置で、スリット12を形成する上下の内壁のうちの上側の内壁に開口している。また、スリット12の下側の内壁には、緯糸把持ノズル13と対向する位置に緯糸端把持孔14が開口している。この緯糸端把持孔14は、タックインヘッド11におけるスリット12よりも下側の部分に形成された貫通孔であり、その中心軸線の方向を緯糸端把持ノズル13の中心軸線と一致させた状態で形成されている。図4に示すとおり、緯糸端把持ノズル13は、開閉弁5c、サージタンク37、圧力制御弁38を通じて圧力空気源24から圧力空気の供給を受ける。タックインヘッド11の上面には緯糸端把持ノズル13に通じる継手19が取り付けられており、継手19と開閉弁5cとが図示しないチューブにより接続されている。
緯糸解放ノズル15は、タックインヘッド11における反送り出し側の側面からスリットの底面12aへ向けて設けられ、スリット12の底面12aに開口している。また、図示の例では、緯糸解放ノズル15は織幅方向に二つ並べて設けられている。緯糸解放ノズル15は、緯糸解放ノズル15の斜め下方に取り付けられた継手20に通じており、図示しないチューブにより図示しない開閉弁に接続され、圧力空気源24から圧縮空気の供給を受ける。なお、図4では、緯糸解放ノズル15の空気圧回路を省略している。
本発明の特徴部分に係るタックインノズル4は、本実施例では、第1の噴射位置に配置されスダレ製織時(第1の織り部分1a製織時)に噴射動作を行うタックインノズル4aと、第2の噴射位置に配置されタビー製織時(第2の織り部分1b製織時)に噴射動作を行うタックインノズル4bとからなる。
第1の噴射位置に設置されるタックインノズル4aは、タックインヘッド11の織物側の側面に開口し、スリット12を挟んで上下に2つずつ(合計4つ)配設され、第1のタックインノズル4a群を形成している。第1の噴射位置は、後述する第2の噴射位置に対し、経糸方向における送り出し側に設定されている。本実施例では、第1の噴射位置は、経糸方向に関し、織前31からスダレ織りの緯糸間隔以上離れた位置に設定されている。第1のタックインノズル4a群によりタックインされた緯糸の端部2aは、緯入れされた位置から大きく緩く弧を描き、織前31からスダレ織りの緯糸間隔以上離れた位置に折り返された状態となる(例えば、図2の二点鎖線の状態)。
一方、第2の噴射位置に設置されるタックインノズル4bも、タックインヘッド11の織物側の側面に開口し、スリット12を挟んで上下に2つずつ(合計4つ)配設され、第2のタックインノズル4b群を形成している。第2の噴射位置は、前述した第1の噴射位置に対し、経糸方向における巻取り側、すなわち織前31に近い位置に設定されている。第2のタックインノズル4b群によりタックインされた緯糸の端部2aは、緯入れされた位置から直ぐに折り返された状態となる(例えば、従来技術を示す図5の二点鎖線と同様の状態)。
なお、図4に示すとおり、第1のタックインノズル4a及び第2のタックインノズル4bは、それぞれに接続された開閉弁5a,5b、及び共通のサージタンク39、圧力制御弁40を通じて圧力空気源24から圧力空気の供給を受ける。タックインヘッド11の上面及び下面には、タックインノズル4の各々のノズルに通じる継手21,22が取り付けられており、継手21と開閉弁5a、継手22と開閉弁5bとが図示しないチューブにより接続されている。なお、開閉弁5a,5bは例えば電磁弁であり、先に述べた切換手段5として機能する。
耳締めノズル16は、タックインヘッド11の織物側の側面に開口し、織前31(経糸開口)を指向するように開口している。耳締めノズル16は、タックインヘッド11の反送り出し側の面に取り付けられた継手23に通じており、図示しないチューブにより図示しない開閉弁に接続され、圧力空気源24から圧縮空気の供給を受ける。なお、図4では、緯糸解放ノズル15の空気圧回路を省略している。
次に、図4を参照してタックイン装置の制御系について説明する。本発明で言う「制御手段6は、図示の例では、織機制御装置25における織機制御部27及びタックイン動作設定部29並びにタックイン制御装置26におけるタイミング制御器9を含む。先に述べたとおり、図示の無杼織機は、2つの緯入れ系統を有しており、スダレ製織時に第1の緯入れ系統を動作させて緯入れを行い、タビー製織時には第2の緯入れ系統を動作させて緯入れを行う。以下、第1の緯入れ系統を「カラー1」、第2の緯入れ系統を「カラー2」とも呼ぶ。
各製織時における緯入れ装置36等の動作は、織機制御装置25により制御される。織機制御装置25の織機制御部27には、スダレ製織、タビー製織のそれぞれに応じた製織パターン、例えば当該製織パターンの製織に用いるカラー、緯糸密度等が設定されると共に、各製織パターンによる製織の製織順及び製織長といった製織条件が設定されている。従って、織機制御部27は、本発明でいう「設定部7」の一部としても機能している。
そして、織機制御部27は、主軸35の回転量を検出するエンコーダ34からの信号に基づいて製織長を計測し、その製織長に応じた製織パターン(スダレ製織又はタビー製織)を選択すると共に、その製織パターンに用いられるカラー(カラー1又はカラー2)を表す信号(以下「カラー信号」という。)S1を緯入れ装置36へ出力し、カラー1又はカラー2のいずれか一方の緯入れノズル33に緯入れ動作を行わせ、スダレ製織又はタビー製織に応じた緯入れ動作を行う。
一方、織機制御部27は、タックイン動作設定部29にもカラー信号S1を出力する。タックイン動作設定部29には、前述したカラー1、カラー2の各々に関連づけて、使用するタックインノズル群及び噴射条件(タイミング、圧力)が設定されている。従って、タックイン動作設定部29も、本発明でいう「設定部7」としての機能を有する。なお、上記の設定は、織機上に設けられた表示画面を有する図示しない表示・設定装置によって行われるものとする。
タックイン動作設定部29は、織機制御部27からのカラー信号S1が入力されると、カラー信号S1に基づき、カラー1又はカラー2に関連づけて設定されたタックインノズル群及び噴射条件を選択し、当該タックインノズル群及び噴射条件としての噴射タイミングを表す信号S2をタイミング制御部9に対し出力する。従って、タックイン動作設定部29は、本発明でいう「選択部8」としての機能も有する。なお、図示の例では、タックイン動作設定部29は、「設定部7」、「選択部8」の両機能を有するものとしたが、各機能を別々の部分が担うようにしてもよい。
また、タックイン動作設定部29は、織機制御部27からのカラー信号S1に基づいて、各カラーに対応させて設定された噴射条件としての圧力値を選択し、その圧力値を表す信号S3を圧力調整部28に対し出力する。それにより、圧力調整部28は、圧力制御弁(電空比例弁)40を制御し、圧力供給源40からタックインノズル4へ供給される空気の圧力を、選択されたカラーでの製織時におけるタックイン動作に応じたものに調整する。
スダレ製織用の第1のタックインノズル4a群及びタビー製織用の第2のタックインノズル4b群の各々には、タイミング制御部9によってその動作が制御される電磁式の開閉弁5a,5bが接続されている。すなわち、図示の例のタックイン装置10は、スダレ製織に対応するタックインノズル4aに接続された開閉弁5a及びタビー製織に対応するタックインノズル4bに接続された開閉弁5bを備えており、そのいずれかを動作させることにより、噴射動作を行うタックインノズルの噴射位置を切り換える。従って、図示の例では、この複数の開閉弁の組が、本発明でいう「切換手段5」に相当する。
タイミング制御部9は、タックイン動作設定部29からの信号S2に基づき、選択されたタックインノズル群に接続された開閉弁5a又は開閉弁5bの動作を制御する。より詳しく説明すると、タイミング制御部9には、前記エンコーダ34からの信号が入力されており、タイミング制御部9は、選択されたタックインノズル群に接続された開閉弁を主軸35の回転に同期させて設定された噴射タイミングで励・消磁して開閉制御する。それにより、タックイン動作設定部29からの信号S2に応じたタックインノズル4a群又はタックインノズル4b群のいずれかが、設定された噴射タイミングにおいて噴射動作を行う。
次に、スダレ製織時及びタビー製織時におけるタックイン装置10の動作を図2〜4を参照して説明する。
スダレ製織時、織機制御部27は、カラー1(第1の緯入れ系統)の緯入れノズル33aにより緯糸2を経糸開口30に緯入れすると共に、タックイン動作設定部29に対しカラー1を示すカラー信号S1を出力する。
さて、図2に示すとおり、緯入れされた緯糸4は、図示しない筬の前進により織前31へ筬打ちされる。その際、緯糸の端部2aは、タックインヘッド11のスリット12に進入し、カッタ32によって緯入れノズル33内にある緯糸と切り離されると共に、緯糸端把持ノズル13の噴射流により緯糸端把持孔14に吹き込まれ、緯糸端把持孔14に係留される。
図示しない筬が後退すると、タイミング制御部9は、タックイン動作設定部29から受信した、カラー1に対応するタックインノズル群及びその噴射条件を表す信号S2に基づいて開閉弁5a,5cを制御し、緯糸の端部4aを経糸開口30内に折り返す。すなわち、まず、タイミング制御部9は、緯糸端把持ノズル13の空気噴射を停止すると共に緯糸解放ノズル15の空気噴射を開始する。緯糸解放ノズル15の噴射流により、緯糸の端部2aは、緯糸端把持孔14から引き出され、スリット12内から吹き出される。
次に、タイミング制御部9は、信号S2に基づいて、スダレ製織に対応する開閉弁5aを動作させ開き、タックインノズル4のうち第1のタックインノズル4a群にのみ空気噴射を開始させる。このとき、第1のタックインノズル4a群は圧力制御弁40によりスダレ製織用に調整された空気圧で空気噴射を行う。圧力制御弁40は、タックイン動作設定部29からカラー1に対応する圧力値を表す信号S3を受信した圧力調整部28に従って空気圧を調整している。
タックインノズル4a群の空気噴射により、緯糸の端部2aは織前31から離れた位置で経糸開口30内へ吹き込まれ、図2の二点鎖線で示したごとく緩やかなループ状に折り返される。折り返された緯糸の端部2aは、後続の緯糸と共に筬打ちされて、後続の緯糸と共に織物1に折り込まれていく。なお、スダレ製織時においては、タックイン耳の緩やかなループ形状を維持するため、耳締めノズル16は、不作動とされる。
一方、タビー製織時、織機制御部27は、カラー2(第2の緯入れ系統)の緯入れノズル33bにより緯糸2を経糸開口30に緯入れすると共に、タックイン動作設定部29に対しカラー2を示すカラー信号S1を出力する。
カラー信号S1が入力されると、タックイン動作設定部29は、タイミング制御部9へカラー2に対応するタックインノズル群及び噴射条件としての噴射タイミングを表す信号S2を送信し、タイミング制御部9は、タビー製織に対応する開閉弁5bを動作させ、タックインノズル4のうち第2のタックインノズル4b群にのみ空気噴射を開始させる。このとき、第2のタックインノズル4b群は圧力制御弁40によりタビー製織用に調整された空気圧で空気噴射を行う。圧力制御弁40は、タックイン動作設定部29からカラー2に対応する圧力値を表す信号S3を受信した圧力調整部28に従って空気圧を調整している。
タックインノズル4b群の空気噴射により、緯糸の端部2aは織前31から近い位置で経糸開口30内へ吹き込まれ、例えば従来例を示す図5の二点鎖線で示した小さなループ状に折り返される。折り返された緯糸の端部2aは、後続の緯糸と共に筬打ちされて、後続の緯糸と共に織物1に折り込まれていく。その際、耳締めノズル16を噴射し、折り返された緯糸の端部2aを経糸開口30の内側へ吹き込んで付勢し、緯糸の端部2aが弛むことを防止する。なお、タックインノズル4及び耳締めノズル16以外のタックイン装置10の動作は、噴射時間、噴射圧力等が異なる他は、基本的にスダレ製織時と同様である。
以上の構成により、本実施例のタックイン装置10では、スダレ製織時には、経糸方向に関し第2のタックインノズル4b群よりも織前31から離間した位置に設けられた第1のタックインノズル4a群が空気噴射を行ってタックイン動作が行われ、タビー製織時には、第2のタックインノズル4b群が空気噴射を行ってタックイン動作が行われる。すなわち、本実施例のタックイン装置10は、緯糸密度の異なるスダレ製織時とタビー製織時とで、経糸方向における異なる位置で選択的にタックインノズルを噴射し、タックイン動作を行う。それにより、緯糸密度が大きく異なるスダレ製織時とタビー製織時との両方において、正常なタックイン耳の形成を行うことができる。
なお、本発明のタックインノズル及び切換手段の構成は前述した実施例に限られない。すなわち、本発明のタックイン装置は、密度が異なる複数の織り部分のそれぞれの部分に応じてタックインノズルの噴射位置を選択的に切り換えて使い分けることにより、各織り部分に適したタックインを行うことを特徴としている。そして、前述した図示の例では、タックイン装置10が経糸方向に位置の異なる2つのタックインノズル4a,4b(群)を備えるように構成し、各織り部分に応じて、切換手段5としての開閉弁5a,5bにより噴射動作を行うタックインノズルを選択的に切り換えることにより、タックイン動作を行うタックインノズルの噴射位置を織り部分毎に経糸方向で異ならせるものとした。
しかし、経糸方向に位置の異なる複数のタックインノズルを使い分けるのではなくて、タックインヘッド自体を経糸方向へ移動させることにより噴射位置を異ならせるようにしてもよい。
例えば、タックインヘッドに備えられるタックインノズル(群)は1つ(1群)のみとし、そのタックインヘッドの織機の固定部位(テンプルブラケット等)に対する支持を、従来の固定タイプのブラケットによるものに代え、アクチュエータにより経糸方向へ移動可能な移動機構を含む支持構造とし、各織り部分の製織に応じてタックインヘッドの経糸方向における位置を2位置間又は2以上の位置間で切り換えるようにしてもよい。そのようにすれば、1つのタックインノズル(群)で経糸方向における異なる2以上の位置での噴射が可能となる。この構成の場合、上記移動機構が本発明の「切換手段」となる。なお、上記移動機構としては、例えば、電動モータで駆動されるボールねじ機構等が考えられる。
本実施例では、タイヤコード織物に代表されるゴム補強用織物製織用の無杼織機に本発明を適用した例を示したが、ゴム補強用織物製織用の無杼織機に限らず、密度が異なる2つの織り部分を含む織物を製織する他の無杼織機にも適用可能である。なお、ここでいう「2つの織り部分を含む」とは、織物がその2つの織り部分のみで形成されるものに限らず、密度が異なる他の織り部分が存在するものも含むことを意味する。
1 織物 1a 第1の織り部分 1b 第2の織り部分
2 緯糸 2a 緯糸の端部
3 経糸
4 タックインノズル 4a 第1のタックインノズル 4b 第2のタックインノズル
5 切換手段 5a 開閉弁 5b 開閉弁 5c 開閉弁
6 制御手段
7 設定部
8 選択部
9 タイミング制御部
10 タックイン装置
11 タックインヘッド
12 スリット 12a スリットの底
13 緯糸端把持ノズル
14 緯糸端把持孔
15 緯糸解放ノズル
16 耳締めノズル
17 ガイド
18 取付孔
19 継手 20 継手 21 継手 22 継手 23 継手
24 圧力空気源
25 織機制御装置
26 タックイン制御装置
27 織機制御部
28 圧力調整部
29 タックイン動作設定部
30 経糸開口
31 織前
32 カッタ
33 緯入れノズル 33a 第1の緯入れノズル 33b 第2の緯入れノズル
34 エンコーダ
35 織機主軸
36 緯入れ装置
37 サージタンク
38 圧力制御弁
39 サージタンク
40 圧力制御弁
41 織物
42 緯糸 42a 緯糸の端部
44 タックインノズル
51 タックインヘッド
52 スリット
53 緯糸端把持ノズル
54 緯糸端把持孔
55 緯糸解放ノズル
56 耳締めノズル
S1 カラー信号
S2 タックインノズル群及び噴射条件を表す信号
S3 圧力値を表す信号

Claims (7)

  1. 緯入れされた緯糸の端部(2a)をタックインするために経糸列の側方に配置された1以上のタックインノズル(4)を含む空気噴射式のタックイン装置を備えた無杼織機であって、少なくとも第1の織り部分(1a)と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分(1b)とを含む織物(1)を製織する無杼織機において、
    前記第1の織り部分(1a)の製織時に前記タックインのために空気噴射を行うタックインノズルは、経糸方向に関し、前記第2の織り部分(1b)の製織時に前記タックインのために空気噴射を行うタックインノズルとは異なる位置で噴射動作を行う、タックイン方法。
  2. 前記無杼織機は、第1の織り部分(1a)がスダレ織り部分であると共に第2の織り部分(1b)がタビー織り部分であるゴム補強用織物製織用の織機であって、
    前記スダレ織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置は、前記タビー織り部分の製織時におけるタックインノズルの噴射位置に対し、経糸方向における送り出し側に設定される、請求項1記載のタックイン方法。
  3. 前記タックイン装置は、1以上の第1のタックインノズル(4a)と、1以上の第2のタックインノズル(4b)とを含み、前記第1のタックインノズル(4a)は、前記第2のタックインノズル(4b)に対し、経糸方向における送り出し側に並設されており、
    第1の織り部分(1a)の製織時には第2のタックインノズル(4b)が噴射動作を行うことなく第1のタックインノズル(4a)の噴射動作によってタックインを行い、第2の織り部分(1b)の製織時には第1のタックインノズル(4a)が噴射動作を行うことなく第2のタックインノズル(4b)の噴射動作によってタックインを行う、請求項2記載のタックイン方法。
  4. 少なくとも第1の織り部分(1a)と、該第1の織り部分とは緯糸密度の異なる第2の織り部分(1b)とを含む織物(1)を製織する無杼織機に用いられるタックイン装置であって、緯入れされた緯糸の端部(2a)をタックインするために経糸列の側方に配置された1以上のタックインノズル(4)を含む空気噴射式のタックイン装置において、
    前記第1の織り部分(1a)に対応した第1の噴射位置と該第1の噴射位置とは経糸方向における位置が異なる第2の噴射位置であって前記第2の織り部分(1b)に対応した第2の噴射位置とのいずれかで噴射動作を行うように切り換える切換手段(5)と、
    入力される緯糸密度又は緯糸密度に関連付けられた製織条件に関する信号(S1)に基づいて、タックインを行うタックインノズルが前記第1の噴射位置及び第2の噴射位置のいずれかで噴射動作を行うかを選択し、その選択に基づいて前記切換手段(5)を動作させる制御手段(6)と、を含むタックイン装置。
  5. 前記制御手段(6)は、
    前記第1の織り部分(1a)及び前記第2の織り部分(1b)のそれぞれに応じた緯糸密度及び緯糸密度に関連付けられた製織条件が設定されると共に緯糸密度又は前記製織条件に関連付けて前記第1又は第2の噴射位置に関する情報が設定される設定部(7)と、
    入力された緯糸密度又は前記製織条件に関する信号(S1)に基づいて前記選択を行う選択部(8)と、
    該選択部(8)による選択結果に基づいて前記切換手段(5)の動作を制御する制御部(9)と、を含む請求項4記載のタックイン装置。
  6. 前記無杼織機は、第1の織り部分(1a)がスダレ織り部分であると共に第2の織り部分(1b)がタビー織り部分であるゴム補強用織物製織用の織機であって、
    前記第1の噴射位置は、前記第2の噴射位置に対し、経糸方向における送り出し側に設定される、請求項5記載のタックイン装置。
  7. 経糸方向に並設された第1のタックインノズル(4a)及び第2のタックインノズル(4b)であって、前記第1の噴射位置で噴射動作を行う1以上の第1のタックインノズル(4a)及び前記第2の噴射位置で噴射動作を行う1以上の第2のタックインノズル(4b)を含み、
    前記制御手段(6)における制御部(9)は、タックイン時において前記切換手段(5)により第1のタックインノズル(4a)及び第2のタックインノズル(4b)のいずれか一方に噴射動作を行わせる、請求項6記載のタックイン装置。
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