JP5308254B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、電動機が操舵トルクの大きさに応じた補助トルクを発生し、この補助トルクをステアリング系に伝達して、運転者が操舵する操舵力を軽減するものである。
また、特許文献1(特許第3751923号公報)には、動ばね定数および減衰係数を算出してアシストゲインおよびダンピングゲインを求める車両評価装置が開示されている。
従来の電動パワーステアリング装置(図11参照)は、車速信号VSと操舵トルク信号TSに応じてモータ電流指令値を付与して電動機にトルクを発生させ、この発生トルクを減速装置を介して、倍力して電動パワーステアリング装置に付与して操舵トルクを軽減している。なお、図11は、比較例として後記する。
特許第3751923号公報
しかしながら、このような従来の電動パワーステアリング装置は、車両の走行速度に応じて適度な操舵反力を運転者に与えてはいるものの、車両の運動特性に、特に速い操舵でのレーンチェンジなどのような走行場面でハンドル操作の手ごたえ感や安定感が物足らないという課題があった。
そこで、本発明は、速い操舵での手ごたえや安定感を得られる電動パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
本発明は、このような課題を解決するために、請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、操舵力を軽減するベース信号を操舵トルクおよび車速に応じて生成するベース信号生成部を備え、前記ベース信号に基づくモータの動力をステアリング装置に作用させることによって運転者の操舵トルクを軽減させる電動パワーステアリング装置において、前記ステアリング装置の操作時における操舵角と前記操舵トルクとから得られるヒステリシス曲線が囲む部分の広さを減衰係数とし、前記ヒステリシス曲線の対角線を結ぶ線の傾きを動ばね定数とし、前記減衰係数を前記動ばね定数で除算した値を操舵特性に関する評価指標とし、前記減衰係数を、操舵周波数を加味して算出する減衰係数算出部と、前記動ばね定数を、操舵周波数を加味して算出する動ばね定数算出部と、操舵方向が往きであるか戻りであるかを判定する操舵方向判定部とを備え、前記操舵方向の判定結果が往きであるか戻りであるかによって、前記ベース信号の補正を制御することで、前記操舵周波数にかかわらず前記評価指標が略一定になるようにし、前記操舵方向判定部の判定結果が「往き」であるときは、前記減衰係数と前記動ばね定数のうち前記動ばね定数を選択し、前記ベース信号を前記動ばね定数により補正し、前記操舵方向判定部の判定結果が「戻り」であるときは、前記減衰係数と前記動ばね定数のうち前記減衰係数を選択し、前記ベース信号を前記減衰係数により補正することを特徴とする。
本発明によれば、速いハンドル操舵での手ごたえや安定感を得られる電動パワーステアリング装置を提供することができる。
また、本発明によれば、ステアリングを切るときに、速い操舵で操舵トルクを軽減する方向にアシストし、ステアリングを戻すときに、同じく速い操作でヒステリシスを増大させるので、全体として、相乗効果で、しっかりとした手ごたえ感と安定感を付与することができる。
また、請求項に係る電動パワーステアリング装置は、操舵力を軽減するベース信号を操舵トルクおよび車速に応じて生成するベース信号生成部を備え、前記ベース信号に基づくモータの動力をステアリング装置に作用させることによって運転者の操舵トルクを軽減させる電動パワーステアリング装置において、前記ステアリング装置の操作時における操舵角と前記操舵トルクとから得られるヒステリシス曲線が囲む部分の広さを減衰係数とし、前記ヒステリシス曲線の対角線を結ぶ線の傾きを動ばね定数とし、前記減衰係数を前記動ばね定数で除算した値を操舵特性に関する評価指標としたときの、前記減衰係数を、操舵周波数を加味して算出する減衰係数算出部と、操舵方向が往きであるか戻りであるかを判定する操舵方向判定部と、を備え、前記操舵方向の判定結果が往きであるか戻りであるかによって、前記減衰係数による前記ベース信号の補正を制御することで、前記操舵周波数にかかわらず前記評価指標が略一定になるようにし、前記操舵方向判定部の判定結果が「往き」であるときと「戻り」であるときとで、前記ベース信号を減衰係数で補正する際の減衰係数の符号が異なるように制御することを特徴とする。
また、請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、前記動ばね定数は略一定であることを特徴とする。
本発明によれば、減衰係数を大きくすることのみで、速いハンドル操舵での手ごたえや安定感を得られる電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、速い操舵での手ごたえや安定感を得られる電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本実施形態の電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。 操舵角・操舵トルクのヒステリシス曲線を示す。 ステアリング振動モデルを示す図である。 操舵角・操舵トルクのヒステリシス曲線と、減衰係数Aと動ばね定数Bとの関係を示す図である。 評価指標Cの周波数依存性を示す図である。 本発明と比較例のヒステリシス曲線を示す図である。 第一の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。 図8(a)はベーステーブルを示す図であり、図8(b)はBデータテーブルを示す図であり、図8(c)はAデータテーブルを示す図である。 第二の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。 第三の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。 比較例の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
≪電動パワーステアリング装置の構成≫
図1を用いて本実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態の電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。
電動パワーステアリング装置100は、操向ハンドル2が設けられたメインステアリングシャフト3と、シャフト1と、ピニオン軸5とが、2つのユニバーサルジョイント(自在継手)4によって連結され、また、ピニオン軸5の下端部に設けられたピニオンギア7は、車幅方向に往復運動可能なラック軸8のラック歯8aに噛合し、ラック軸8の両端には、タイロッド9,9を介して左右の転舵輪10,10が連結されている。この構成により、電動パワーステアリング装置100は、操向ハンドル2の操舵時に車両の進行方向を変えることができる。ここで、ラック軸8、ラック歯8a、タイロッド9,9は転舵機構を構成する。なお、ピニオン軸5はその下部、中間部、上部を軸受6a,6b,6cを介してステアリングギアボックス20に支持されている。
また、電動パワーステアリング装置100は、操向ハンドル2の操舵時の操舵力を軽減するための補助操舵力を供給する電動機11を備えており、この電動機11の出力軸に設けられたウォームギア12が、ピニオン軸5に設けられたウォームホイールギア13に噛合している。即ち、ウォームギア12とウォームホイールギア13とで減速機構が構成されている。また、電動機11、電動機11の回転子(図示せず)に連結されているウォームギア12、ウォームホイールギア13、ピニオン軸5、ラック軸8、ラック歯8a、タイロッド9,9等により、ステアリング系が構成される。
電動機11は、複数の界磁コイルを備えた固定子(図示せず)とこの固定子の内部で回転する回転子(図示せず)を有してなる3相ブラシレスモータであり、電気動力を機械的動力(PM=ωTM)に変換するものである。ここで、ωは回転速度であり、TMは電動機11の発生トルクである。また、発生トルクTMと実際に出力として取り出すことができる出力トルクTM´との関係は、下記(1)式によって表現される。(i:ウォームギア12とウォームホイールギア13との減速比)
M´=TM−(cmdθm/dt+Jm2θm/dt2)i2 ・・・(1)
上記(1)式より、出力トルクTM´と電動機回転角θmとの関係は、電動機11の回転子の慣性モーメントJmと粘性係数cmとによって規定され、車両特性や車両状態に無関係である。
更に、電動パワーステアリング装置100は、制御装置200と、電動機11を駆動する電動機駆動手段60と、レゾルバ50と、ピニオン軸5に加えられるピニオントルクを検出するトルクセンサ30と、トルクセンサ30の出力を増幅する差動増幅回路40と、車速センサ35とを備えている。
電動機駆動手段60は、例えば、3相のFETブリッジ回路のような複数のスイッチング素子を備え、制御装置200から出力されたDUTY(DUTY U、DUTY V、DUTY W)信号を用いて、矩形波電圧を生成し、電動機11を駆動するものである。また、電動機駆動手段60は図示しないホール素子を用いて3相の電機子電流I(IU、IV、IW)、もしくは2相を検出する機能を備えている。
レゾルバ50は、電動機11の回転角を検出し、回転角信号θを出力するものであり、例えば、磁気抵抗変化を検出するセンサを周方向に等間隔の複数の凹凸部を設けた磁性回転体に近接させたものである。なお、回転角信号θは、検出した電動機11の回転角の信号である。
トルクセンサ30は、ピニオン軸5に加えられるピニオントルクを検出するものであり、ピニオン軸5の軸方向2箇所に逆方向の異方性となるように磁歪膜が被着され、各磁歪膜の表面に検出コイルがピニオン軸5に離間して挿入されている。
差動増幅回路40は、検出コイルがインダクタンス変化として検出した2つの磁歪膜の透磁率変化の差分を増幅し、トルク信号TSを出力するものである。なお、このトルク信号TSは、ピニオントルクレベルを示す信号である。
車速センサ35は、車両の車速Vを単位時間あたりのパルス数として検出するものであり、車速信号VSを出力する。
制御装置200は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータを有してなり、電動機駆動手段60からの3相電流I、レゾルバ50からの回転角信号θ、車速センサ35からの車速信号VS、差動増幅回路40からのトルク信号TSから得られる前記の発生トルクTMで電動機11を駆動させるためのDUTY信号を電動機駆動手段60に出力する。このDUTY信号の出力により、電動機駆動手段60は、前記の発生トルクTMで電動機11を駆動させる。
≪操舵角・操舵トルクのヒステリシス曲線≫
図2は、操舵角・操舵トルクのヒステリシス曲線を示す。
この図2において、横軸は操舵角を示し、縦軸は操舵トルクを示す。操舵角は、この図の縦軸と横軸の交点である原点を基準に、右側にいくほどプラス側に操舵角の値が大きくなる(右操舵)。一方、原点を基準に、左側にいくほどマイナス側の操舵角の値が大きくなる(左操舵)。また、操舵トルクは、原点を基準に、上側にいくほどプラス側(右側)の操舵トルクの値が大きくなる。一方、原点を基準に、下側にいくほどマイナス側(左側)の操舵トルクの値が大きくなる。
図3は、ステアリング振動モデルを示す図である。操向ハンドル2に動ばねbと減衰ダンパaを有する、と考えるモデルである。
図4は、操舵角・操舵トルクのヒステリシス曲線と、前記ステアリング振動モデルの減衰ダンパaの減衰係数Aと動ばねbの動ばね定数Bとの関係を示す図である。
図3に示すように操向ハンドル2(図1参照)の操舵を減衰係数Aおよび動ばね定数Bをもって表現することができることを示すものである。
ここで、特許文献1(特許第3751923号公報)には、減衰係数Aは図4(a)に示すようにヒステリシス曲線が囲む面積から算出することができ、また、動ばね定数Bは図4(b)に示すようにヒステリシス曲線の傾きから算出することができることが開示されている。
≪第一の実施の形態≫
次に、第一の実施形態の電動パワーステアリング装置100における制御装置200について、説明する。
図7は、第一の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
本実施形態の電動パワーステアリング装置100における制御装置200は、ベース信号演算部210、Bデータ演算部220、Aデータ演算部230、往き戻り操作判定部235、Q軸(トルク軸)PI制御部240、D軸(磁極軸)PI制御部245、2軸3相変換部260、PWM変換部270、3相2軸変換部265、電動機回転角信号微分処理部280、操舵トルク信号微分処理部285、励磁電流生成部290等を、機能ブロックとして備える。
3相2軸変換部265は、電動機駆動手段60(図1参照)が検出する、電動機11(図1参照)の3相電流IU、IV、IWを、電動機11の回転子の磁極軸であるD軸の電流(ID)と、このD軸に対して電気的に90度回転した軸であるQ軸の電流(IQ)に変換するものであり、D軸電流IDは励磁電流に比例し、Q軸電流IQは電動機11の発生トルクTMに比例する。
励磁電流生成部290は、電動機11(図1参照)の励磁電流目標値を生成して出力する。
D軸(磁極軸)PI制御部245は、加算器253の出力信号を、即ち、3相2軸変換部265から出力されたD軸電流IDと励磁電流生成部290で生成された励磁電流目標値との差分を、減少するようにP(比例)制御およびI(積分)制御を行う、もちろん必要に応じてD(微分)制御を行ってもよい。
Q軸(トルク軸)PI制御部240は、加算器252の出力信号を、即ち、3相2軸変換部265から出力されたQ軸電流IQとこのQ軸電流IQの目標電流IMとの差分である偏差信号IEを減少するように、P(比例)制御およびI(積分)制御を行う、もちろん必要に応じてD(微分)制御を行ってもよい。なお、電動機11の発生トルクTMを規定するQ軸電流IQの目標電流IMの生成については、後述する。
2軸3相変換部260は、Q軸(トルク軸)PI制御部240の出力信号VQとD軸(磁極軸)PI制御部245の出力信号VDとの2軸信号を3相信号UU、UV、UWに変換して出力する。なお、2軸3相変換部260は、電動機11(図1参照)の回転角信号θが入力され、回転子の磁極位置に応じた信号が出力される。
PWM変換部270は、2軸3相変換部260から出力された3相信号UU、UV、UWの大きさに比例したパルス幅のON/OFF信号[PWM(Pulse Width Modulation)信号]であるDUTY信号(DUTY U、DUTY Y、DUTY W)を生成して電動機駆動手段60(図1参照)に出力する。なお、PWM変換部270は、電動機11(図1参照)の回転角信号θが入力され、回転子の磁極位置に応じた信号が出力される。
電動機回転角信号微分処理部280は、レゾルバ50(図1参照)が出力する電動機11(図1参照)の回転角信号θを微分演算することにより回転速度信号dθ/dtを生成して出力する。
操舵トルク信号微分処理部285は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSを微分演算することにより出力信号dTS/dtを生成して出力する。
<目標電流IM>
電動機11の発生トルクTMを規定するQ軸電流IQの目標電流IMの生成について、以下、説明する。Q軸電流IQの目標電流IMは、加算器251の出力信号であり、この加算器251の出力信号は、ベース信号演算部210の出力信号A1に往き戻り操作判定部235の出力信号を加算したものである。ちなみに、往き戻り操作判定部235の出力信号は、「往き」のときは+A2、「戻り」のときは−A3というように、往き戻りの判定結果に応じて出力を切り換える。
なお、Aデータ演算部230は、図4(a)で説明した減衰係数Aに対応し、Bデータ演算部220は、に図4(b)で説明した動ばね定数Bに対応して目標電流IMを制御するものである。
ベース信号演算部210、Bデータ演算部220、Aデータ演算部230、往き戻り操作判定部235について、説明する。
まず、ベース信号演算部210について、説明する。
ベース信号演算部(ベース信号生成部)210は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと車速センサ35(図1参照)が出力する車速信号VSとから、電動機11の発生トルクTMを規定するQ軸電流IQの目標電流IMの基準となるベースアシスト信号(ベース信号)A1を生成する。なお、このベースアシスト信号A1の生成は、実験測定等によって予め設定されベース信号演算部210に格納されたベーステーブル210aを参照することによって、行われる。そして、トルク信号TSとは、前記の通り、ピニオン軸5に加えられるピニオントルクのレベルを示す信号である。
図8(a)は、ベース信号演算部210に格納されているトルク信号TSおよび車速信号VSとベースアシスト信号A1との対応関係のベーステーブル210aを示す図である。
ベーステーブル210aでは、トルク信号TSのレベルが所定以上のときゲインが増加し、更にトルク信号TSのレベルが増加して前記所定レベルよりも高い所定レベル以上となったとき、ベースアシスト信号A1のレベルが飽和する特性を備えている。
更に、ベーステーブル210aでは、車速信号VSが大きく、すなわち、車速Vが高速になるに従って、ゲインが低くなり、且つ、ベースアシスト信号A1のレベルが低い値で飽和する特性を備えている。
次に、Bデータ演算部220について、説明する。
Bデータ演算部(動ばね定数算出部)220は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと操舵トルク信号微分処理部285の出力信号dTS/dtとから、アシスト信号A2を生成する。なお、このアシスト信号A2の生成は、実験測定等によって予め設定されBデータ演算部220に格納されたBデータテーブル220aを参照することによって、行われる。
図8(b)は、Bデータ演算部220に格納されているトルク信号TSおよび出力信号dTS/dtとアシスト信号A2との対応関係のBデータテーブル220aを示す図である。
Bデータテーブル220aでは、トルク信号TSのレベルが大きいほど、アシスト信号A2のレベルが大きくなる特性を備えている。
更に、Bデータテーブル220aでは、トルク信号TSの微分値の絶対値|dTS/dt|が大きくなるに従って、ゲインの絶対値が大きくなる特性を備えている。
なお、操舵周波数が瞬時に速くなるとトルク信号TSの微分値の絶対値|dTS/dt|も瞬時に大きくなるというように、トルク信号TSの微分値の絶対値|dTS/dt|は操舵周波数を反映したものである。Bデータ演算部220がこの図8(b)のBデータテーブル220aを参照してアシスト信号A2を算出することは、動ばね定数Bを操舵周波数を加味して算出することに他ならない。
次に、Aデータ演算部230について説明する。
Aデータ演算部(減衰係数算出部)230は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと操舵トルク信号微分処理部285の出力信号dTS/dtとから、アシスト信号A3を生成する。なお、このアシスト信号A3の生成は、実験測定等によって予め設定されAデータ演算部230に格納されたAデータテーブル230aを参照することによって、行われる。
図8(c)は、Aデータ演算部230に格納されているトルク信号TSおよび出力信号dTS/dtとアシスト信号A3との対応関係のAデータテーブル230aを示す図である。
Aデータテーブル230aでは、トルク信号TSのレベルが大きいほど、アシスト信号A3のレベルが小さくなる特性を備えている。更に、トルク信号TSのレベルが増加して所定レベル以上となったとき、アシスト信号A3のレベルが飽和する特性を備えている。
更に、Aデータテーブル230aでは、トルク信号TSの微分値の絶対値|dTS/dt|が大きくなるに従って、ゲインの絶対値が大きくなる特性を備えている。
なお、前述のように、トルク信号TSの微分値の絶対値|dTS/dt|は操舵周波数を反映したものであり、Aデータ演算部230がこの図8(c)のAデータテーブル230aを参照してアシスト信号A3を算出することは、減衰係数Aを操舵周波数を加味して算出することに他ならない。
往き戻り操作判定部(操舵方向判定部)235は、Bデータ演算部220のアシスト信号A2と、Aデータ演算部230のアシスト信号A3と、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと電動機回転角信号微分処理部280の出力信号dθ/dtから、往き戻り操作判定部235の出力信号を生成する。
ここで、「往き」は、操舵トルクの方向と操向ハンドル2の回転方向とが一致するときであり、「戻り」は、操舵トルクの方向と操向ハンドル2の回転方向とが一致しないときである。
これは、トルク信号TSと回転速度信号dθ/dtの符号(+/−)が同符号の場合、すなわちTS・dθ/dt>0の場合には「往き」と判定する。一方、トルク信号TSと回転速度信号dθ/dtの符号(+/−)が逆符号の場合、すなわちTS・dθ/dt<0の場合には「戻り」と判定する。このように、この例では、「往き」と「戻り」は、舵角が0(中立点)に近づいているか、遠ざかっているかで判定しているわけではない。
さらに、往き戻り操作判定部235は、「往き」と判定した場合には、Bデータであるアシスト信号A2を加算器251に出力し、Aデータであるアシスト信号A3は加算器251に出力しない。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1+A2となる。
一方、往き戻り操作判定部235は、「戻り」と判定した場合には、Bデータであるアシスト信号A2は加算器251に出力せず、Aデータであるアシスト信号A3の符号(+/−)を逆転し、加算器251に出力する。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1−A3となる。
<比較例>
次に、比較例の電動パワーステアリング装置100における制御装置203について、説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成を有するものは同じ符号を付して説明を省略する。
図11は、比較例の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
比較例は、第一の実施の形態と目標電流IMを生成する工程が異なる。
Q軸電流IQの目標電流IMは、ベース信号演算部210の出力信号A1のみである。ベース信号演算部210は、第一の実施の形態における制御装置200のベース信号演算部210と同一であり、ベーステーブル210a(図8(a)参照)を参照して、ベースアシスト信号A1を生成する。
<評価指標C>
ここで、電動パワーステアリング装置の評価指標Cとして、減衰係数Aを動ばね定数Bで除算した値(C=A/B)を用いる。
図5は、評価指標Cの周波数依存性を示す図である。
図5において、横軸は操舵周波数を示し、縦軸は評価指標C(=減衰係数A/動ばね定数B)を示す。なお、操舵周波数は、図2におけるヒステリシス曲線を1周したときを1周期とし、このヒステリシス曲線の周波数を示すものであり、操舵周波数が大きいほど、操舵速度も大きくなる。
ここで、ベース信号演算部210からのベースアシスト信号A1を目標電流IMとした比較例(図11、図8(a)参照)と、第一の実施形態(図7、図8参照)とを対比すると、比較例に対して第一の実施形態は評価指標Cを略一定にさせることができる。
換言すれば、第一の実施形態は、評価指標Cを操舵周波数にかかわらず略一定にすることができる。
また、Aデータ演算部230は減衰係数Aに対応し、Bデータ演算部220は動ばね定数Bに対応するものであり、Bデータテーブル220a、Aデータテーブル230aを好適に設定することにより、図5に示すように、比較例(図11、図8(a)参照)における評価指標Cの値に対して、本実施形態の評価指標Cの値を略一定にさせることができる。
これにより、車両の運動特性、特に、ステアリングの速い操舵でのレーンチェンジなどのような走行場面でステアリング操作の手ごたえ感や安定感を向上させることができる。特に、Bデータは、ステアリングを切るときに、速い操舵で操舵トルクを軽減する方向にアシストするが、Aデータが、ステアリングを戻すときに、同じく速い操作でヒステリシスを増大させるので、全体として、相乗効果で、しっかりとした手ごたえ感と安定感を付与できる。
図6は、本実施形態と比較例のヒステリシス曲線を示す図である。
この評価指標Cの値を大きくするように反力制御するということは、動ばね曲線の傾きBの値を一定と考えた場合に、ヒステリシス曲線が囲む面積Aの値を大きくするように制御することを意味しているので、図6に示すように、速い操舵時にも、特にきり始めの操舵トルクを比較例のT0からT1に増大させ、しっかりとした反力トルクを付与できる。また、車両の減衰能力、即ち収束性を高めることができ安定性を向上させることができる。この点は、トルクの方向が反転する(「往き」から「戻り」になる)操作においても同じである。
操舵周波数は、トルクセンサ30を用いて検出された操舵トルクを微分した値を用いて検出することもできる。
また、操舵周波数は、操向ハンドル2の操舵角を検出する図示しない操舵角センサを用いて検出された操舵角を微分した値を用いて検出することもできる。
電動機11と操向ハンドル2に連結するピニオン軸5は、ウォームギア12とウォームホイールギア13とで構成される減速機構(図1参照)を介して連結しているため、電動機11の回転角を検出する回転角センサであるレゾルバ50を用いて検出された回転角を微分したものを用いることも可能である。
このように、操舵角周波数を測定するために新たな測定装置を用いることなく、電動パワーステアリング装置を搭載した車両が備えているトルクセンサ30、レゾルバ50等から操舵周波数を推定することができる。
≪第二の実施の形態≫
次に、第二の実施形態の電動パワーステアリング装置100における制御装置201について、説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成を有するものは同じ符号を付して説明を省略する。
図9は、第二の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
第二の実施の形態は、第一の実施の形態と目標電流IMを生成する工程が異なる。
Q軸電流IQの目標電流IMは、加算器251の出力信号であり、この加算器251の出力信号は、ベース信号演算部210の出力信号A1に往き戻り操作判定部235の出力信号を加算したものである。
なお、Aデータ演算部231は、図4(a)で説明した減衰係数Aに対応し、Bデータ演算部221は、に図4(b)で説明した動ばね定数Bに対応して目標電流IMを制御するものである。
ベース信号演算部210、Bデータ演算部221、Aデータ演算部231、往き戻り操作判定部235について、以下、説明する。
まず、ベース信号演算部210は、第一の実施の形態における制御装置200のベース信号演算部210と同一であり、ベーステーブル210a(図8(a)参照)を参照して、ベースアシスト信号A1を生成する。
次に、Bデータ演算部221について、説明する。
Bデータ演算部221は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと電動機舵回転角信号微分処理部280の回転速度信号dθ/dtとから、アシスト信号A20を生成する。なお、このアシスト信号A20の生成は、実験測定等によって予め設定されBデータ演算部221に格納されたBデータテーブル221aを参照することによって、行われる。
Bデータ演算部221に格納されているBデータテーブル221a(図8(b)参照)は、トルク信号TSおよび回転速度信号dθ/dtとアシスト信号A20との対応関係を表す。Bデータテーブル221aでは、トルク信号TSのレベルが大きいほど、アシスト信号A20のレベルが大きくなる特性を備えている。更に、Bデータテーブル221aでは、回転速度信号の絶対値|dθ/dt|が大きくなるに従って、ゲインの絶対値が大きくなる特性を備えている。
なお、操舵周波数が瞬時に速くなると回転速度信号の絶対値|dθ/dt|も瞬時に大きくなるというように、回転速度信号の絶対値|dθ/dt|は操舵周波数を反映したものである。Bデータ演算部221がこの図8(b)のBデータテーブル221aを参照してアシスト信号A20を算出することは、動ばね定数Bを操舵周波数を加味して算出することに他ならない。
次に、Aデータ演算部231について説明する。
Aデータ演算部231は、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと電動機舵回転角信号微分処理部280の回転速度信号dθ/dtとから、アシスト信号A30を生成する。なお、このアシスト信号A30の生成は、実験測定等によって予め設定されAデータ演算部231に格納されたAデータテーブル231aを参照することによって、行われる。
Aデータ演算部231に格納されているAデータテーブル231a(図8(c)参照)は、トルク信号TSおよび回転速度信号dθ/dtとアシスト信号A30との対応関係を表す。Aデータテーブル231aでは、トルク信号TSのレベルが大きいほど、アシスト信号A30のレベルが小さくなる特性を備えている。更に、トルク信号TSのレベルが増加して所定レベル以上となったとき、アシスト信号A30のレベルが飽和する特性を備えている。更に、Aデータテーブル231aでは、回転速度信号の絶対値|dθ/dt|が大きくなるに従って、ゲインの絶対値が大きくなる特性を備えている。
なお、前述のように、回転速度信号の絶対値|dθ/dt|は操舵周波数を反映したものであり、Aデータ演算部231がこの図8(c)のAデータテーブル231aを参照してアシスト信号A30を算出することは、減衰係数Aを操舵周波数を加味して算出することに他ならない。
往き戻り操作判定部235は、Aデータ演算部231のアシスト信号A30と、差動増幅回路40(図1参照)が出力するトルク信号TSと電動機回転角信号微分処理部280の出力信号dθ/dtから、往き戻り操作判定部235の出力信号を生成する。
ここで、「往き」「戻り」は、第一の実施形態と同じである。
往き戻り操作判定部235は、「往き」と判定した場合には、Bデータであるアシスト信号A20を加算器251に出力し、Aデータであるアシスト信号A30は加算器251に出力しない。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1+A20となる。
一方、往き戻り操作判定部235は、「戻り」と判定した場合には、Bデータであるアシスト信号A20は加算器251に出力せず、Aデータであるアシスト信号A30の符号(+/−)を逆転し、加算器251に出力する。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1−A30となる。
第一の実施形態と同様に、電動パワーステアリング装置の評価指標Cとして、減衰係数Aを動ばね定数Bで除算した値(C=A/B)を用いて、比較例(図11、図8(a)参照)と、第二の実施形態(図9、図8参照)とを対比すると、比較例に対して第二の実施形態も評価指標Cを略一定にさせることができる。
換言すれば、第二の実施形態は、評価指標Cを操舵周波数にかかわらず略一定にすることができる。
また、Aデータ演算部231は減衰係数Aに対応し、Bデータ演算部221は動ばね定数Bに対応するものであり、Bデータテーブル221a、Aデータテーブル231aを好適に設定することにより、図5に示すように、比較例(図11、図8(a)参照)における評価指標Cの値に対して、本実施形態の評価指標Cの値を略一定にさせることができる。
これにより、第二の実施形態も第一の実施形態と同様に、車両の運動特性、特に、ステアリングの速い操舵でのレーンチェンジなどのような走行場面でステアリング操作の手ごたえ感や安定感を向上させることができる。
また、第二の実施形態においても図6に示すように、速い操舵時にも、特にきり始めの操舵トルクを比較例のT0からT1に増大させ、しっかりとした反力トルクを付与できる。また、車両の減衰能力、即ち収束性を高めることができ安定性を向上させることができる。この点は、トルクの方向が反転する(「往き」から「戻り」になる)操作においても同じである。
≪第三の実施の形態≫
次に、第三の実施形態の電動パワーステアリング装置100における制御装置202について、説明する。なお、第一及び第二の実施形態と同じ構成を有するものは同じ符号を付して説明を省略する。
図10は、第三の実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
第三の実施の形態は、第一及び第二の実施の形態と目標電流IMを生成する工程が異なる。
Q軸電流IQの目標電流IMは、加算器251の出力信号であり、この加算器251の出力信号は、ベース信号演算部210の出力信号A1に往き戻り操作判定部235の出力信号を加算したものである。
なお、Aデータ演算部230は、図4(a)で説明した減衰係数Aに対応して目標電流IMを制御するものである。
ベース信号演算部210、Aデータ演算部230、往き戻り操作判定部235について、以下、説明する。
まず、ベース信号演算部210は、第一の実施形態における制御装置200のベース信号演算部210と同一であり、ベーステーブル210a(図8(a)参照)を参照して、ベースアシスト信号A1を生成する。
次に、Aデータ演算部230は、第一の実施形態における制御装置200のAデータ演算部230と同一であり、Aデータテーブル230a(図8(c)参照)を参照してアシスト信号A3を生成する。

往き戻り操作判定部235も、第一の実施形態における制御装置200の往き戻り操作判定部235と同一である。
往き戻り操作判定部235は、「往き」と判定した場合には、Aデータであるアシスト信号A3を加算器251に出力しない。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1となる。
一方、往き戻り操作判定部235は、「戻り」と判定した場合には、Aデータであるアシスト信号A3の符号(+/−)を逆転し、加算器251に出力する。これにより、加算器251の出力信号である目標電流IMは、IM=A1−A3となる。
第三の実施形態においては、評価指標Cの代わりにヒステリシス曲線が囲む面積である減衰係数Aを評価指標として制御する。
換言すれば、第三の実施形態は、評価指標Aを操舵周波数が大きくなるに従って大きくすることができる。
これにより、スポーツカーなどのように車体剛性の大きい車両では動ばね定数Bを概ね一定として、Bおよび、C=A/Bの値を求める必要がなく、開発工数を軽減できる。更に、減衰係数Aだけを制御すればよいので制御方法を簡便化することができる。また、車両の運動特性、特に、ステアリングの速い操舵でのレーンチェンジなどのような走行場面でステアリング操作の手ごたえ感や安定感を向上させることができる。また、手ごたえ感を一層高めることができる。
動ばね定数Bを一定としているため、評価指標Aを好適に設定することは、評価指標Cを好適に設定することと同義である。
すなわち、第一・第二の実施形態と同様に、電動パワーステアリング装置の評価指標Cとして、減衰係数Aを動ばね定数Bで除算した値(C=A/B)を用いて、比較例(図11、図8(a)参照)と、第三の実施形態(図10、図8参照)とを対比すると、比較例に対して第三の実施形態も評価指標Cを略一定にさせることができる。
また、Aデータ演算部230は減衰係数Aに対応するものであり、Aデータテーブル230aを好適に設定することにより、図5に示すように、比較例(図11、図8(a)参照)における評価指標Cの値に対して、本実施形態の評価指標Cの値を操舵周波数にかかわらず略一定にさせることができる。
これにより、第三の実施形態も第一・第二の実施形態と同様に、車両の運動特性、特に、ステアリングの速い操舵でのレーンチェンジなどのような走行場面でステアリング操作の手ごたえ感や安定感を向上させることができる。
また、第三の実施形態においても図6に示すように、速い操舵時にも、特にきり始めの操舵トルクを比較例のT0からT1に増大させ、しっかりとした反力トルクを付与できる。また、車両の減衰能力、即ち収束性を高めることができ安定性を向上させることができる。この点は、トルクの方向が反転する(「往き」から「戻り」になる)操作においても同じである。
≪その他≫
以上のように、第一から第三の実施形態の電動パワーステアリング装置について、ステアリングを切る操作時に、Bデータを加算して操舵力を減少させる場合を説明したが、それにこだわることなく、車両によっては、例えば軽自動車のようなもともと、ハンドル操舵力の軽い車両では、逆にステアリングを切るときにBデータを減算して、戻し判定時にAデータを更に大きな値を用いれば、同等の効果を有する。
11 電動機(モータ)
100 電動パワーステアリング装置
A1 ベースアシスト信号(ベース信号)
210 ベース信号演算部(ベース信号生成部)
220 Bデータ演算部(動ばね定数算出部)
230 Aデータ演算部(減衰係数算出部)
235 往き戻り操作判定部(操舵方向判定部)
A 減衰係数
B 動ばね定数
C 評価指標

Claims (3)

  1. 操舵力を軽減するベース信号を操舵トルクおよび車速に応じて生成するベース信号生成部を備え、前記ベース信号に基づくモータの動力をステアリング装置に作用させることによって運転者の操舵トルクを軽減させる電動パワーステアリング装置において、
    前記ステアリング装置の操作時における操舵角と前記操舵トルクとから得られるヒステリシス曲線が囲む部分の広さを減衰係数とし、前記ヒステリシス曲線の対角線を結ぶ線の傾きを動ばね定数とし、前記減衰係数を前記動ばね定数で除算した値を操舵特性に関する評価指標とし、
    前記減衰係数を、操舵周波数を加味して算出する減衰係数算出部と、
    前記動ばね定数を、操舵周波数を加味して算出する動ばね定数算出部と、
    操舵方向が往きであるか戻りであるかを判定する操舵方向判定部とを備え、
    前記操舵方向の判定結果が往きであるか戻りであるかによって、前記ベース信号の補正を制御することで、前記操舵周波数にかかわらず前記評価指標が略一定になるようにし、
    前記操舵方向判定部の判定結果が「往き」であるときは、前記減衰係数と前記動ばね定数のうち前記動ばね定数を選択し、前記ベース信号を前記動ばね定数により補正し、
    前記操舵方向判定部の判定結果が「戻り」であるときは、前記減衰係数と前記動ばね定数のうち前記減衰係数を選択し、前記ベース信号を前記減衰係数により補正する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 操舵力を軽減するベース信号を操舵トルクおよび車速に応じて生成するベース信号生成部を備え、前記ベース信号に基づくモータの動力をステアリング装置に作用させることによって運転者の操舵トルクを軽減させる電動パワーステアリング装置において、
    前記ステアリング装置の操作時における操舵角と前記操舵トルクとから得られるヒステリシス曲線が囲む部分の広さを減衰係数とし、前記ヒステリシス曲線の対角線を結ぶ線の傾きを動ばね定数とし、前記減衰係数を前記動ばね定数で除算した値を操舵特性に関する評価指標としたときの、前記減衰係数を、操舵周波数を加味して算出する減衰係数算出部と、
    操舵方向が往きであるか戻りであるかを判定する操舵方向判定部とを備え、
    前記操舵方向の判定結果が往きであるか戻りであるかによって、前記減衰係数による前記ベース信号の補正を制御することで、前記操舵周波数にかかわらず前記評価指標が略一定になるようにし、前記操舵方向判定部の判定結果が「往き」であるときと「戻り」であるときとで、前記ベース信号を減衰係数で補正する際の減衰係数の符号が異なるように制御する
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 前記動ばね定数は略一定である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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