JP5155844B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
そこで本発明では、車両状態を問わず、操舵感を向上させることができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
このように構成したことにより、ベースアシスト電流と対応する補償前の補助トルクに応じて、例えば、操舵の往き(切り込み)で補助トルク(アシストトルク)を減少させ、戻りで補助トルク(アシストトルク)を増大させることとができる。つまり、リサージュ波形の傾きを増大または減少させることでヒステリシス幅を確保し、ヒステリシス幅がほぼ一定である理想的な状態に近づけて、良好な操舵感を得ることができる。
このように構成したことにより、舵角速度信号のレベルが大きいほど、ダンピング電流のレベルが大きくなるようにしても、操舵トルクが増加することで補正前の補助トルクが増加したとき、ベースアシスト電流に応じて、この補正前の補助トルクの補正による減衰が行われるので、理想的なヒステリシス幅確保に適した減衰力が得られる。
また、車速が大きいとき、ダンピング電流のレベルが大きくなることにより、補助トルクを補正する際の減衰量を大きくして補助トルクを抑え、更には、反対方向の補助トルクを生じさせることで、高速走行時、しっかりとした重さの操舵感を与えることができる。
<1.電動パワーステアリング装置の構成>
まず、本発明の一実施形態である電動パワーステアリング装置の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の電動パワーステアリング装置の構成を示す図である。
TM´=TM−(cmdθm/dt+Jmd2θm/dt2)i2 ・・・(1)
上記(1)式より、出力トルクTM´と電動機回転角θmとの関係は、電動機11の回転子の慣性モーメントJmと粘性係数cmとによって規定され、車両特性や車両状態に無関係である。
電動機駆動手段60は、例えば、3相のFETブリッジ回路のような複数のスイッチング素子を備え、制御装置200から出力されたDUTY(DUTY U、DUTY V、DUTY W)信号を用いて、矩形波電圧を生成し、電動機11を駆動するものである。また、電動機駆動手段60は図示しないホール素子を用いて3相の電機子電流I(IU、IV、IW)を検出する機能を備えている。
トルクセンサ30は、ピニオン軸5に加えられるピニオントルクを検出するものであり、ピニオン軸5の軸方向2箇所に逆方向の異方性となるように磁性膜が被着され、各磁性膜の表面に検出コイルがピニオン軸5に離間して挿入されている。
差動増幅回路40は、検出コイルがインダクタンス変化として検出した2つの磁歪膜の透磁率変化の差分を増幅し、トルク信号Tを出力するものである。なお、このトルク信号Tは、ピニオントルクレベルを示す信号である。
制御装置200は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータからなり、レゾルバ50からの角度信号θ、車速センサ35からの車速信号VS、差動増幅回路40からのトルク信号Tから得られる前記の発生トルクTMで電動機11を駆動させるためのDUTY信号を電動機駆動手段60に出力する。このDUTY信号の出力により、電動機駆動手段60は、前記の発生トルクTMで電動機11を駆動させる。
次に、本実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置について、説明する。図2は、本実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置の機能構成を示す図である。
本実施形態の電動パワーステアリング装置における制御装置は、即ち、制御装置200は、ベース信号演算部220と、イナーシャ補償信号演算部210と、ダンパ補償信号演算部225と、Q軸(トルク軸)PI制御部240と、D軸(磁極軸)PI制御部245と、2軸3相変換部260と、PWM変換部270と、3相2軸変換部265と、電動機速度算出部280と、励磁電流生成部285等を、機能ブロックとして備える。
励磁電流生成部285は、電動機11(図1参照)の励磁電流目標値を生成して出力する。
D軸(磁極軸)PI制御部245は、加算器253の出力信号を、即ち、3相2軸変換部265から出力されたD軸電流IDと励磁電流生成部285で生成された励磁電流目標値との差分を、減少するようにPI帰還制御を行う。
2軸3相変換部260は、Q軸(トルク軸)PI制御部240の出力信号VQとD軸(磁極軸)PI制御部245の出力信号VDとの2軸信号を3相信号UU、UV、UWに変換して出力する。なお、2軸3相変換部260は、電動機11(図1参照)の角度信号θが入力され、回転子の磁極位置に応じた信号が出力される。
まず、ベース信号演算部220について、説明する。ベース信号演算部220は、トルク信号Tと車速信号VSとから、電動機11の発生トルクTMを規定するQ軸電流IQの目標電流IMの基準となるベースアシスト信号DTを生成する。なお、このベースアシスト信号DTの生成は、実験測定等によって予め設定されベース信号演算部220に格納されたベーステーブル220aを参照することによって、行われる。そして、トルク信号Tとは、前記の通り、ピニオン軸5に加えられるピニオントルクのレベルを示す信号である。
一般的に、ダンピング信号Iは、舵角速度信号ωと車速信号VSとに基づいて生成される。これは、路面反力が小さくなる高車速域において、速いステアリングホイールの動きを制限して安定した操舵感を得るためであるが、本実施形態では、図4に示すように、さらに、ベースアシスト信号DTを加味して、ダンピング信号Iを生成し、これにより、リサージュ波形を後記する理想的なものに近づけて、操舵感をさらによくするようにしている。
また、この図5(a)(b)において、「戻し」は、操舵トルクの方向と操向ハンドルの回転方向とが一致しないときであり、「切り込み」は、操舵トルクの方向と操向ハンドルの回転方向とが一致するときである。
なお、ヒステリシス幅は、ステアリング系の機械的な摩擦により生じるトルクに起因するものである。
なお、右側操舵について説明したが、左側操舵についても同様である。
理由:車速信号VSのレベルが大きいとき、即ち、車速が大きいとき、ダンピング信号Iのレベルが大きくなることにより、前記の通り、補助トルクを補正する際の減衰量を大きくして補助トルクを抑え、更には、反対方向の補助トルクを生じさせることで、高速走行時、しっかりとした重さの操舵感に制御されるためである。
の車両状態によって異なる操舵特性に対して、実用上十分な特性が付与される。
以上の通り、本実施形態の電動パワーステアリング装置は、下記(1)に記載の理由により、車両状態を問わず、操舵感を向上させることができる。更に、下記(2)に記載の理由により、操舵感を損なうことなく、高速域での車両安定性を高めることができる。
(1)図4の通り、ベースアシスト信号DTのレベルが大きいほど、レシオが大きくなることで、ダンピング信号Iのレベルが大きくなる特性をダンパ補償信号演算部225が有していることにより、前記の通り、操舵アシストが入ることによる操舵角・操舵トルクのリサージュ波形のヒステリシス幅が減少する現象を防ぐことができるため。
(2)図4の通り、車速信号VSのレベルが大きいほど、レシオが大きくなることで、ダンピング信号Iのレベルが大きくなる特性をダンパ補償信号演算部225が有していることにより、前記の通り、操舵感を損なうことなく高速域での車両安定性を高められるため。
2 操向ハンドル
3 メインステアリングシャフト
4 ユニバーサルジョイント(自在継手)
5 ピニオン軸
7 ピニオンギア
8 ラック軸
8a ラック歯
9 タイロッド
10 転舵輪
Claims (2)
- 操舵トルクに基づいてベースアシスト電流を算出し、操舵速度に応じてダンピング電流を算出し、ベースアシスト電流からダンピング電流を加算または減算することでモータ目標電流を算出してモータを駆動し、車両の転舵を行う電動パワーステアリング装置であって、
操向ハンドルの切り込み操作のときは、前記ダンピング電流の大きさを、前記ベースアシスト電流の絶対値のレベルが増大するのに応じて増加させ、
操向ハンドルの戻し操作のときは、前記ダンピング電流の大きさを、前記ベースアシスト電流の絶対値のレベルが減少するのに応じて減少させ、
前記ダンピング電流は、前記ベースアシスト電流による補助トルクを打ち消す方向に加算又は減算されて、操舵角と操舵トルクのリサージュ波形のヒステリシス幅が、前記操向ハンドルの左右への切り込み操作から戻し操作に切り換わる操舵角による影響を抑制するように制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1記載の電動パワーステアリング装置において、
前記操舵速度に応じた前記ダンピング電流は、操舵速度の増加とともに増加し、所定の飽和値となるように算出されるとともに、
車速が大きいとき、前記ダンピング電流のレベルを大きくして、前記ベースアシスト電流を補正する際に少なくとも補助トルクを抑えることで、しっかりとした重さの操舵感に制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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