JP5307222B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
一般に、パチンコ遊技機等の遊技機では、図柄表示装置において当否判定図柄やキャラクタ等の各種演出図柄等を適宜の態様で表示したり、大当たり等の遊技態様に応じて各種ランプ表示器を点滅表示させたり、遊技盤上に設けられた風車や各入賞口等の各種役物を適宜の駆動装置を用いて駆動させたりする等、遊技実行中に遊技者の興趣を高める等のために様々な演出が行われる。
近年の遊技機では、多数の演出部材が搭載されたり、図柄表示装置や演出部材が大型化される傾向があり、例えば、図柄表示装置の前面側に駆動装置により開閉駆動可能な左右一対の開閉部材を備え、遊技の演出に伴って開閉部材を開閉させる遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このように、図柄表示装置や駆動装置により駆動される演出部材が大型の遊技機では、駆動装置が設けられる空間を極力小さく抑える必要があり、駆動装置を構成する各種の部材同士が近接して配置される。
しかるに、従来の遊技機では、駆動装置により駆動される開閉部材が大型であるため、その重量等により駆動装置を構成する部材同士が意図せず接触して開閉動作時の安定性が悪化する等、動作に支障を来す場合があった。
特開2010−234021号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、駆動装置を構成する部材同士の意図しない接触を抑制することが可能な遊技機を提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、第一移動部材と第二移動部材とを移動可能な駆動装置を備えた遊技機において、前記駆動装置は、ベース部材と、前記ベース部材上の長辺方向に形成された複数のスライド部と、前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第一スライド部に配置され、前記第一スライド部に沿って第一位置と第二位置の間をスライド移動可能な第一スライド部材と、前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第二スライド部に配置され、前記第二スライド部に沿って第三位置と第四位置の間をスライド移動可能な第二スライド部材と、前記第一移動部材と前記第一スライド部材とを連結し、前記第一スライド部材のスライド移動に合わせて前記第一移動部材を移動させる第一連結部材と、前記第二移動部材と前記第二スライド部材とを連結し、前記第二スライド部材のスライド移動に合わせて前記第二移動部材を移動させる第二連結部材とを備え、前記第二移動部材が前記第一スライド部材に対して前記第二スライド部材の反対側となる前記ベース部材の側方側に設けられると共に、前記第二連結部材が前記ベース部材上の前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いで配置され、前記第二連結部材と前記ベース部材の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さが前記第二連結部材と前記ベース部材との間の前記第一スライド部材の厚みより長い突出部を前記第一スライド部及び前記第二スライド部とは別に設け、前記第一スライド部及び前記第二スライド部によって前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材の移動方向を規制する一方、前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いだ前記第二連結部材が前記ベース部材方向に動いた場合に、前記第二連結部材が前記第一スライド部材の移動軌跡に侵入する前に前記突出部が当該移動軌跡への侵入を阻止して前記第二連結部材と前記第一スライド部材の接触を抑制するように構成したことを特徴とする遊技機に係る。
請求項2の発明は、前記ベース部材に設けられて前記第二連結部に接触可能なベース部材側突出部からなることを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
請求項3の発明は、前記突出部は、前記第二連結部材に設けられて前記ベース部材に接触可能な連結部材側突出部からなることを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
請求項4の発明は、前記突出部は、前記ベース部材に設けられたベース部材側突出部と、前記第二連結部材に設けられた連結部材側突出部とからなり、前記ベース部材側突出部と前記連結部材側突出部とが互いに接触可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
請求項5の発明は、前記駆動装置は、駆動源と、前記駆動源からの動力を前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材に伝達するために前記ベース部材上の前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に回動可能に保持された伝達ギアとを備え、前記駆動源の駆動に伴い前記伝達ギアを回動させることで、前記第一スライド部材が前記第一位置から前記第二位置までスライド移動すると同時に、前記第二スライド部材が前記第一スライド部材の前記ベース部材に対する移動方向が反対側となる前記第三位置から前記第四位置までスライド移動するように構成し、前記突出部は、前記伝達ギアと共に前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項6の発明は、前記突出部は、前記第一スライド部材と前記第二移動部材との間に設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項7の発明は、前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、前記第一連結部材と前記第二連結部材とを介して前記ベース部材に対して同方向側に配置され、前記第一スライド部材が前記第二位置に位置し、かつ、前記第二スライド部材が前記第四位置に位置した際に、前記第一移動部材と前記第二移動部材とが隣接するように構成したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項8の発明は、前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、表示領域を備える図柄表示装置の前面側に設けられ、前記第一移動部材及び前記第二移動部材は、前記第一スライド部材が前記第一位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第三位置に位置する場合に前記表示領域を露出させる一方、前記第一スライド部材が前記第二位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第四位置に位置する場合に前記表示領域の少なくとも一部を遮蔽するように構成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項9の発明は、前記第二移動部材と前記第一スライド部材と前記第二スライド部材は、同一の仮想平面上に配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項1の発明に係る遊技機は、第一移動部材と第二移動部材とを移動可能な駆動装置を備えた遊技機において、前記駆動装置は、ベース部材と、前記ベース部材上の長辺方向に形成された複数のスライド部と、前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第一スライド部に配置され、前記第一スライド部に沿って第一位置と第二位置の間をスライド移動可能な第一スライド部材と、前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第二スライド部に配置され、前記第二スライド部に沿って第三位置と第四位置の間をスライド移動可能な第二スライド部材と、前記第一移動部材と前記第一スライド部材とを連結し、前記第一スライド部材のスライド移動に合わせて前記第一移動部材を移動させる第一連結部材と、前記第二移動部材と前記第二スライド部材とを連結し、前記第二スライド部材のスライド移動に合わせて前記第二移動部材を移動させる第二連結部材とを備え、前記第二移動部材が前記第一スライド部材に対して前記第二スライド部材の反対側となる前記ベース部材の側方側に設けられると共に、前記第二連結部材が前記ベース部材上の前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いで配置され、前記第二連結部材と前記ベース部材の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さが前記第二連結部材と前記ベース部材との間の前記第一スライド部材の厚みより長い突出部を前記第一スライド部及び前記第二スライド部とは別に設け、前記第一スライド部及び前記第二スライド部によって前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材の移動方向を規制する一方、前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いだ前記第二連結部材が前記ベース部材方向に動いた場合に、前記第二連結部材が前記第一スライド部材の移動軌跡に侵入する前に前記突出部が当該移動軌跡への侵入を阻止して前記第二連結部材と前記第一スライド部材の接触を抑制するように構成したため、駆動装置を構成する部材同士の意図しない接触を抑制することが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記ベース部材に設けられて前記第二連結部に接触可能なベース部材側突出部からなるため、極めて簡易な構成で効果的に部材同士の意図しない接触を抑制することが可能となる。
請求項3の発明は、請求項1において、前記突出部は、前記第二連結部材に設けられて前記ベース部材に接触可能な連結部材側突出部からなるため、極めて簡易な構成で効果的に部材同士の意図しない接触を抑制することが可能となる。
請求項4の発明は、請求項1において、前記突出部は、前記ベース部材に設けられたベース部材側突出部と、前記第二連結部材に設けられた連結部材側突出部とからなり、前記ベース部材側突出部と前記連結部材側突出部とが互いに接触可能に構成されているため、極めて簡易な構成で効果的に部材同士の意図しない接触を抑制することが可能となる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4において、前記駆動装置は、駆動源と、前記駆動源からの動力を前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材に伝達するために前記ベース部材上の前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に回動可能に保持された伝達ギアとを備え、前記駆動源の駆動に伴い前記伝達ギアを回動させることで、前記第一スライド部材が前記第一位置から前記第二位置までスライド移動すると同時に、前記第二スライド部材が前記第一スライド部材の前記ベース部材に対する移動方向が反対側となる前記第三位置から前記第四位置までスライド移動するように構成し、前記突出部は、前記伝達ギアと共に前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に設けられるため、限られたスペースを有効に利用して突出部を設けることが可能となる。
請求項6の発明は、請求項1ないし4において、前記突出部は、前記第一スライド部材と前記第二移動部材との間に設けられるため、限られたスペースを有効に利用して突出部を設けることが可能となる。
請求項7の発明は、請求項1ないし6において、前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、前記第一連結部材と前記第二連結部材とを介して前記ベース部材に対して同方向側に配置され、前記第一スライド部材が前記第二位置に位置し、かつ、前記第二スライド部材が前記第四位置に位置した際に、前記第一移動部材と前記第二移動部材とが隣接するように構成したため、斬新な演出が可能となり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
請求項8の発明は、請求項1ないし7において、前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、表示領域を備える図柄表示装置の前面側に設けられ、前記第一移動部材及び前記第二移動部材は、前記第一スライド部材が前記第一位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第三位置に位置する場合に前記表示領域を露出させる一方、前記第一スライド部材が前記第二位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第四位置に位置する場合に前記表示領域の少なくとも一部を遮蔽するように構成したため、より斬新な演出が可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
請求項9の発明は、請求項1ないし8において、前記第二移動部材と前記第一スライド部材と前記第二スライド部材は、同一の仮想平面上に配置されるため、限られたスペースを有効に活用して移動部材を設置することが可能となる。
本発明の一実施例に係る遊技機の正面図である。 第一移動部材と第二移動部材の第一正面図である。 第一移動部材と第二移動部材の第二正面図である。 駆動装置の斜視図である。 駆動装置の正面図である。 第一連結部材の裏側の斜視図である。 第二連結部材の裏側の斜視図である。 移動部材とスライド部材の位置関係を表した要部断面図である。 第1実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第1実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。 第2実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第2実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。 第3実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第3実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。 第4実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第4実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。 第5実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第5実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。 第6実施例に係る突出部近傍の第1要部断面図である。 第6実施例に係る突出部近傍の第2要部断面図である。
図1に示す実施例の遊技機1は、この発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機(弾球遊技機)である。遊技機1では、遊技台(遊技枠体)2の内側に遊技盤3が着脱交換可能に収容されており、その遊技盤3に遊技球(遊技媒体)の内側ガイドレール4及び外側ガイドレール5が略円形に立設され、前記内側ガイドレール4によって囲まれて遊技球が流下可能な遊技領域6に、遊技球の入賞可能な入賞領域である入賞口等の役物が設けられている。図1において、符号7は遊技盤3の前側に取り付けられると共に遊技領域6の前面側に配置されるガラス枠(図示せず)を保持する前面枠である。なお、遊技盤3に備えられた釘は省略している。
まず、遊技領域6の中心線上に設けられた表示装置9の下方に、普通電動役物である始動入賞口10が配設され、始動入賞口10の下方には特別電動役物である遊技特典付与装置として大入賞装置(大入賞口とも称される。)15、その下方にはアウト口17が配設されている。また、表示装置9の左側には普通図柄変動開始用左ゲート19その下方に風車22が設けられており、その下方に袖入賞口23,25が配設され、さらには前記大入賞装置15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。この実施例において、始動入賞口10は、遊技領域6を流下する遊技球を受け入れ可能とすると共に、その入球(入賞)に起因して特別遊技状態(大当たり状態)に移行するか否かの判定を開始するための入球口に相当する。
また、遊技機1の前面側には、遊技状態を報知する枠飾りランプ35,36、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、遊技者の遊技操作によって適宜の演出等を操作可能な操作手段60、遊技者による操作ハンドルH1(操作手段)の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置H等がそれぞれ組み付けられている。
図中の表示装置9(図柄表示手段、判定結果報知手段等を兼ねる。)において、符号43は数字,アルファベット,記号あるいは絵(キャラクタ)等の図柄を変動表示及び停止表示(最終的に確定表示する前の仮停止表示を含む、以下同じ)可能な図柄表示装置、49はセンター飾りを有する表示装置9の窓枠部、50は図柄表示装置43の液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる表示領域である。また、表示領域50は、特別図柄の変動中に、該特別図柄に加えて背景(建物、風景等)、キャラクタ(人物、動物、植物、物等)、文字等の装飾図柄を表示し、該装飾図柄は前記特別図柄の変動開始等の所定始動条件に起因して変動表示可能となっている。図柄表示装置43については、表示領域50が前記したように液晶表示器に限られるものではなく、有機EL、CRT、その他の表示手段で構成されていてもよい。
この実施例の表示領域50は、横に並ぶ左特別図柄表示部、中特別図柄表示部、右特別図柄表示部で構成される図柄表示部を有し、それぞれの図柄表示部で判定図柄(当否判定情報)である特別図柄が変動表示及び停止表示される。加えて、表示領域50には普通図柄表示部(図示せず)が設けられており、普通図柄が変動表示及び停止表示可能とされている。また、表示領域50には、特別図柄等に加えて背景画像(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されることもあり、背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっている場合もある。なお、この実施例において表示領域50に表示される左、中、右特別図柄は、各々『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの数字からなる図柄である。なお、図示しないが、表示領域50は、特別図柄保留記憶数表示部、普通図柄表示部、普通図柄変動数記憶領域を有する。
遊技盤3の背面(裏面)には、入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞口用検出スイッチ(遊技球検出手段に相当する。)等が設けられている。この実施例では、検出スイッチが各入賞口に対してそれぞれ設けられている。始動入賞口10に入賞(入球口に入球)した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチは入賞球の通路に設けられており、入賞球の検出によって図柄表示装置43の図柄変動は開始される。その際、特別図柄変動中に始動入賞口10に入賞した遊技球の個数、すなわち特別図柄の変動を開始する回数については、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)を特別図柄保留記憶数表示部に表示し、記憶数の減少によって前記表示部内の特別図柄保留記憶数の表示個数を減らす。その他、袖入賞口23,25及び落とし入賞口27,29の入賞球を検出する各袖入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤3背面に設けられている。
前述のとおり、始動入賞口10に入賞した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、前記特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出(図柄変動条件の契機)されると、図柄表示装置43における表示領域50の左,中,右特別図柄表示部で各特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後、予め設定された順で特別図柄が変動停止して、停止図柄の組合せが確定表示される。なお、図柄変動パターン等によっては、特別図柄の確定表示以前に、いわゆるリーチ状態となったり、リーチ予告、当たり予告等が行われる。そして、前記確定表示された停止図柄の組合せが、予め決められた特別図柄組合せである特定の大当たり図柄組合せ、例えば、同一の特別図柄の組合せからなる通称ぞろ目であると、大当たり状態(特別遊技状態)に移行する。大当たり状態になると、大入賞装置15の開閉板が開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞装置15内へ入賞可能にする。
ここで、リーチ状態とは、表示領域50の左,中,右特別図柄表示部において、特別図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記表示領域50の左,中,右特別図柄表示部のうち、最終停止図柄(ここでは右特別図柄)を表示する表示部(ここでは右特別図柄表示部)だけを残して、残りの2つの表示部で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
また、リーチ状態時には、表示領域50における特別図柄(主に最終停止特別図柄)の変動時間を長くしたり、表示領域50における特別図柄を利用した図柄利用演出や特別図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出される。なお、リーチ状態になる前に、リーチ状態になる可能性または大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしてもよい。前記の予告としては、表示領域50上へのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
遊技盤3の大入賞装置15の背面側には、大入賞装置15への入賞球を検出する入賞球検出スイッチが設けられている。前記各入賞口への遊技球の入賞を各検出スイッチが検出するとき、すなわち遊技における入賞条件が成立すると、賞球払出装置によって、入賞球数に応じて予め設定されている所定数の遊技球が賞品球として払い出される。開閉板は、所定時間(例えば30秒)経過した時点で閉鎖される。これにより、遊技者はより多くの賞球を得ることができる。一連の遊技は特別遊技(大当たり遊技)であり、その状態は特別遊技状態である。
前記した入賞口用検出スイッチの他に遊技盤背面に設けられている装置としては、始動入賞口10の可動片を開閉する始動入賞口用ソレノイドと、大入賞装置15の開閉板を開閉する大入賞口開放用ソレノイド等があり、普通図柄変動開始用ゲート19には通過する遊技球を検出するゲート検出スイッチがある。
普通図柄変動開始スイッチでゲート19を通過する遊技球を検出することによって、普通図柄表示部における普通図柄の変動は開始する。そして、普通図柄表示部において図柄変動した後に確定表示された図柄が予め設定されている特定の図柄であった場合には、小当たり(普通図柄当たり)となり、始動入賞口用ソレノイドにより始動入賞口10の可動片の拡開開放が後記する所定時間行われ、賞球が払い出される。普通図柄の変動を開始する回数については、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)を普通図柄変動数記憶領域に表示するようになっている。
この遊技機1は、図2,3に示すように、各種遊技状態等に応じて可動する演出を実行する可動役物(演出部材)としての第一移動部材100及び第二移動部材105と、第一移動部材100と第二移動部材105とを移動可能な駆動装置110とを備える。実施例において、第一移動部材100と第二移動部材105は、図1〜図3に示すように、図柄表示装置43の前面側に設けられた一対の板状部材からなる。
駆動装置110は、図2〜図5に示すように、ベース部材111と、第一スライド部材120と、第二スライド部材125と、第一連結部材130と、第二連結部材135とを備える。
ベース部材111は、図4,5に示すように、遊技盤3と前面枠7との間に設けられた長板状部材である。図において、符号112はベース部材111の一端側から他端側に亘って長辺方向に形成された後述する第一スライド部材120のための第一スライド溝部、113はベース部材111の一端側から他端側に亘って第一スライド溝部112と略平行な長辺方向に形成された後述する第二スライド部材125のための第二スライド溝部である。
第一スライド部材120は、図2〜図5に示すように、ベース部材111上の第一スライド溝部112にスライド移動自在に配置された第一スライド溝部112の長さより短い棒状部材である。この第一スライド部材120は、第一スライド溝部112に沿って、第一位置120Aと第二位置120Bの間をスライド移動可能に構成される。実施例において、第一位置120Aは、ベース部材111上の第一スライド溝部112の一側端部に相当する位置である。また、第二位置120Bは、ベース部材111上の第一スライド溝部112の他側端部に相当する位置である。なお、図の符号m1は第一スライド部材120の移動軌跡を表すものであり、第一スライド溝部112に沿った第一スライド部材120の厚みT1分の領域に相当する。
第二スライド部材125は、図2〜図5に示すように、ベース部材111上の第二スライド溝部113にスライド移動自在に配置された第二スライド溝部113の長さより短い棒状部材である。この第二スライド部材120は、第二スライド溝部113に沿って、第三位置125Aと第四位置125Bの間をスライド移動可能に構成される。実施例において、第三位置125Aは、ベース部材111上の第二スライド溝部112の他側端部に相当する位置である。また、第四位置125Bは、ベース部材111上の第二スライド溝部113の一側端部に相当する位置である。なお、図の符号m2は第二スライド部材125の移動軌跡を表すものであり、第二スライド溝部113に沿った第二スライド部材125の厚みT2分の領域に相当する。
第一連結部材130は、図2,3に示すように、第一移動部材100と第一スライド部材120とを連結し、第一スライド部材120のスライド移動に合わせて第一移動部材100を移動させる。実施例の第一連結部材130は、図2,3,6に示すように、第一スライド部材120の一側端部上面側に固定される第一スライド部材側固定部131と、第一スライド部材側固定部131に対して裏面側に突出して第一移動部材100の裏面側に固定される第一移動部材側固定部132とを有する。
また、この第一連結部材130では、図2,3,8に示すように、第一移動部材側固定部131が第一スライド部材120に対して第二スライド部材125の反対側に配置される。そのため、第一移動部材側固定部132に固定される第一移動部材100は、第一スライド部材120に対して第二スライド部材125の反対側となるベース部材111の側方側(図2,3の例では、左側の第一スライド部材120に対して右側、右側の第一スライド部材120に対して左側)に配置される。
第二連結部材135は、図2,3に示すように、第二移動部材105と第二スライド部材125とを連結し、第二スライド部材125のスライド移動に合わせて第二移動部材105を移動させる。実施例の第二連結部材135は、図2,3,7に示すように、第二スライド部材125の他側端部上面側に固定される第二スライド部材側固定部136と、第二スライド部材側固定部136に対して裏面側に突出して第二移動部材105の裏面側に固定される第二移動部材側固定部137とを有する。
また、この第二連結部材135では、図2,3,8,9に示すように、第二スライド部材側固定部136がベース部材111上の第一スライド部材120の移動軌跡m1に進入しないように跨いで配置され、かつ、第二移動部材側固定部137が第一スライド部材120に対して第二スライド部材125の反対側に配置される。そのため、第二移動部材側固定部137に固定される第二移動部材105は、第一スライド部材120に対して第二スライド部材125の反対側となるベース部材111の側方側、すなわち、ベース部材111に対して第一移動部材100と同方向側に配置される。
この駆動装置110において、第一連結部材130を介して第一スライド部材120に連結される第一移動部材100と、第二連結部材135を介して第二スライド部材125に連結される第二移動部材105とは、図8に示すように、互いに同一の仮想平面P上に配置されており、さらに、第一移動部材100と第二移動部材105と第一スライド部材120と第二スライド部材125が、同一の仮想平面P上に配置される。これにより、遊技盤3(図柄表示装置43)と前面枠7(ガラス枠)との間の限られたスペースを有効に活用して比較的大きな部材である移動部材100,105を設置することができる。そして、図3に示すように、第一スライド部材120が第二位置120Bに位置し、かつ、第二スライド部材125が第四位置125Bした際には、表示領域50の中央部分付近前面側において第一移動部材100と第二移動部材105とが隣接する。そのため、図2に示すように、第一スライド部材120が第一位置120Aかつ第二スライド部材125が第三位置125Aである状態から、図3に示すように、第一スライド部材120が第二スライド部材側固定部136とベース部材11との間に形成された移動軌跡m1よりも広い空間を潜って第二位置120Bまで移動しかつ第二スライド部材125が第四位置125B移動し、続けて第一スライド部材120が第一位置120Aかつ第二スライド部材125が第三位置125Aまで移動する等により第一移動部材100と第二移動部材105とを開閉させるように動作させる斬新な演出が可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
実施例の駆動装置110は、図4,5に示すように、いわゆるラックアンドピニオン機構からなり、モータ等からなる駆動源115と、駆動源115からの動力を第一スライド部材120及び第二スライド部材125に伝達するためにベース部材111上の第一スライド部材120と第二スライド部材125との間に回動可能に保持された伝達ギア116とを備える。この駆動装置110では、駆動源115の駆動に伴い伝達ギア116を回動させることで、第一スライド部材120が第一位置120Aから第二位置120Bまでスライド移動すると同時に、第二スライド部材125が第一スライド部材120のベース部材111に対する移動方向が反対側となる第三位置125Aから第四位置125Bまでスライド移動するように構成される。これにより、単一の駆動源115を用いて第一スライド部材120と第二スライド部材125とをスライド移動させることが可能となるので、装置の簡略化を図ることができる。
ここで、図2に示すように、第一スライド部材120が第一位置120Aに位置すると共に第二スライド部材125が第三位置125Aに位置した場合、第一連結部材130と第二連結部材135とを介して第一スライド部材120と第二スライド部材125とに連結された第一移動部材100と第二移動部材105は、遊技者が表示領域50のほぼ全体を視認可能となるように表示領域50を露出させる。一方、図3に示すように、第一スライド部材120が第二位置120Bに位置すると共に第二スライド部材125が第四位置125Bに位置した場合、表示領域50の中央部分付近前面側において第一移動部材100と第二移動部材とが隣接し、遊技者が表示領域50の中央部付近の一部を視認不可能となるように表示領域50の少なくとも一部を遮蔽する。特に、伝達ギア116を介して第一スライド部材120と第二スライド部材125とが同期するようにスライド移動させることにより、第一移動部材100と第二移動部材105とが表示領域50の露出と遮蔽を繰り返す開閉動作が可能となる。このように、表示領域50を物理的に遮蔽可能な開閉動作をするように構成すれば、特別図柄の変動表示時に変動中あるいは停止中の特別図柄を遊技者から隠して遊技者に対して大当たり等の期待感を持たせるようにしたり、表示領域50に表示される各種の画像による演出と連動して作動させた斬新な演出が可能となる等、遊技の興趣を高めることができる。
また、この駆動装置110は、移動させる第一移動部材100や第二移動部材105の大きさや形状等に応じて、単一または複数設けられる。実施例では、図2,3に示すように、遊技盤3の左右両側に配置され、第一スライド部材120と第二スライド部材125とを上下方向にスライド移動させて第一移動部材100と第二移動部材105とを上下方向に開閉させる。このように、駆動装置110を両側に配置することにより、第一移動部材100と第二移動部材105とを両側から支持して、安定して移動させることが可能となる。なお、第一連結部材130は、左右の第一スライド部材120,120と第一移動部材100とを連結し、同様に、第二連結部材135は、左右の第二スライド部材125,125と第二移動部材105とを連結している。
上記駆動装置110にあっては、図9〜図20に示すように、第二連結部材135とベース部材111の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さLが第二連結部材135とベース部材111との間の第一スライド部材120の厚みT1より長い突出部140が設けられ、第二連結部材135がベース部材111方向に動いた場合である異常時に、第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に突出部140が当該移動軌跡m1への侵入を阻止するように構成されている。以下、図9〜図20に示す突出部140の様々なバリエーションについて説明する。
第1実施例の突出部140Aは、図9,10に示すように、伝達ギア116と共に第一スライド部材120と第二スライド部材125との間のベース部材111に設けられて第二連結部135に接触可能なベース部材側突出部141Aである。このベース部材側突出部141Aは、第一スライド部材120と第二スライド部材125とに接触しない程度の十分な幅を有すると共に、少なくとも第二連結部材135の移動距離に相当する長さを有する突条に形成される。ベース部材側突出部141Aをこのような形状にすれば、突出部140を強固にすると共にベース部材11を補強することが可能となる。また、突出部140Aでは、ベース部材側突出部141Aの突出長さL1が、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。
図9に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、ベース部材側突出部141Aと第二連結部材135とが接触せず、駆動装置110の動作の妨げとなることがない。一方、図10に示す異常時では、ベース部材側突出部141Aの突出長さL1が第一スライド部材120の厚みT1より長いため、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前にベース部材側突出部141Aと接触し、第一スライド部材120とは接触せず駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
第2実施例の突出部140Bは、図11,12に示すように、伝達ギア116と共に第一スライド部材120と第二スライド部材125との間の第二連結部材135に設けられてベース部材111に接触可能な連結部材側突出部142Bからなる。この連結部材側突出部142Bは、第二連結部材135の幅に相当する長さを有する突条に形成される。また、突出部140Bでは、連結部材側突出部142Bの突出長さL2が、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。
図11に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、連結部材側突出部142Bと第二連結部材135とが接触せず、駆動装置110の動作の妨げとなることがない。一方、図12に示す異常時では、連結部材側突出部142Bの突出長さL2が第一スライド部材120の厚みT1より長いため、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に、連結部材側突出部142Bがベース部材111と接触する。従って、第二連結部材135と第一スライド部材120とは接触せず、駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
第3実施例の突出部140Cは、図13,14に示すように、伝達ギア116と共に第一スライド部材120と第二スライド部材125との間のベース部材111に設けられたベース部材側突出部141Cと、伝達ギア116と共に第一スライド部材120と第二スライド部材125との間の第二連結部材135のベース部材側突出部141Cとの対向位置に設けられた連結部材側突出部142Cとからなり、ベース部材側突出部141Cと連結部材側突出部142Cとが互いに接触可能に構成されている。ベース部材側突出部141Cは、第一スライド部材120と第二スライド部材125とに接触しない程度の十分な幅を有すると共に、少なくとも第二連結部材135の移動距離に相当する長さを有する突条に形成される。ベース部材側突出部141Aをこのような形状にすれば、突出部140を強固にすると共にベース部材11を補強することが可能となる。一方、連結部材側突出部142Cは、第二連結部材135の幅に相当する長さを有する段形状に形成される。また、突出部140Cでは、ベース部材側突出部141Cの突出長さL1と連結部材側突出部142Cの突出長さL2とを合わせた突出長さLが、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。
図13に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、ベース部材側突出部141Cと連結部材側突出部142Cとが接触せず、駆動装置110の動作の妨げとなることがない。一方、図14に示す異常時では、ベース部材側突出部141Cの突出長さL1と連結部材側突出部142Cの突出長さL2とを合わせた突出長さLが第一スライド部材120の厚みT1より長いため、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に、ベース部材側突出部141Cと連結部材側突出部142Cとが互いに接触する。従って、第二連結部材135と第一スライド部材120とは接触せず、駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
第4実施例の突出部140Dは、図15,16に示すように、第一スライド部材120と第二移動部材105との間のベース部材111に設けられて第二連結部135に接触可能なベース部材側突出部141Dである。このベース部材側突出部141Dは、少なくとも第二連結部材135の移動距離に相当する長さを有する突条に形成される。また、突出部140Dでは、ベース部材側突出部141Aと同様に、ベース部材側突出部141Dの突出長さL1が、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。そのため、図15に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、ベース部材側突出部141Dと第二連結部材135とが接触せず、図16に示す異常時では、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前にベース部材側突出部141Dと接触し、第一スライド部材120とは接触しない。従って、駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
第5実施例の突出部140Eは、図17,18に示すように、第一スライド部材120と第二移動部材105との間の第二連結部材135に設けられてベース部材111に接触可能な連結部材側突出部142Eからなる。この連結部材側突出部142Eは、第二連結部材135の幅に相当する長さを有する突条に形成される。また、突出部140Eでは、連結部材側突出部142Bと同様に、連結部材側突出部142Eの突出長さL2が、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。そのため、図17に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、連結部材側突出部142Eとベース部材111とが接触せず、図18に示す異常時では、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に、連結部材側突出部142Eがベース部材111と接触し、第一スライド部材120と第二連結部材135とは接触しない。従って、駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
第6実施例の突出部140Fは、図19,20に示すように、第一スライド部材120と第二移動部材105との間のベース部材111に設けられたベース部材側突出部141Fと、第一スライド部材120と第二移動部材105との間の第二連結部材135のベース部材側突出部141Fとの対向位置に設けられた連結部材側突出部142Fとからなり、ベース部材側突出部141Fと連結部材側突出部142Fとが互いに接触可能に構成されている。ベース部材側突出部141Fは、少なくとも第二連結部材135の移動距離に相当する長さを有する突条に形成される。一方、連結部材側突出部142Fは、第二連結部材135の幅に相当する長さを有する突条に形成される。また、突出部140Fでは、ベース部材側突出部141C及び連結部材側突出部142Cと同様に、ベース部材側突出部141Fの突出長さL1と連結部材側突出部142Fの突出長さL2とを合わせた突出長さLが、第一スライド部材120の厚みT1より長く、かつ、ベース部材111と第二連結部材135との距離dより短く構成される。そのため、図19に示す通常時では、第一スライド部材120と第二連結部材135、あるいは、ベース部材側突出部141Fと連結部材側突出部142Fとが接触せず、図20に示す異常時では、ベース部材111方向に動いた第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に、ベース部材側突出部141Cと連結部材側突出部142Cとが互いに接触し、第一スライド部材120と第二連結部材135とは接触しない。従って、駆動装置110の動作(特に、第一スライド部材120のスライド移動)を妨げることがない。
上記第1〜第6実施例の突出部140A〜140Fにあっては、第二連結部材135とベース部材111の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さLが第二連結部材135とベース部材111との間の第一スライド部材120の厚みT1より長く形成されているため、第一スライド部材120と第二連結部材135との意図しない接触を容易に抑制することが可能となる。
また、実施例のように、比較的大きな移動部材100,105を上下方向に移動させる場合では、遊技盤3の左右にそれぞれ駆動装置110,110を配置することで、各移動部材100,105の移動が安定するため、突出部140(140A〜140F)によって第一スライド部材120と第二連結部材135との意図しない接触をより効果的に抑制することができる。
さらに、第一スライド部材120と第二スライド部材125とをベース部材111の同一平面上かつ平行に配置することで、駆動装置110の厚みを最小限に抑えることが可能となり、当該駆動装置110においてラックアンドピニオン機構を用いれば、第一移動部材100及び第二移動部材105の移動範囲を広げた中で、第一スライド部材120と該第一スライド部材120を跨ぐ第二連結部材135との意図しない接触を抑制して安定して作動させることが可能となる。
以上図示し説明したように、本発明の遊技機1では、第二連結部材135が第一スライド部材を跨いで構成された場合、第二連結部材135とベース部材111の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さLが第二連結部材135とベース部材111との間の第一スライド部材120の厚みT1より長い突出部140を設け、第二連結部材135がベース部材111方向に動いた場合に、第二連結部材135が第一スライド部材120の移動軌跡m1に侵入する前に突出部140が当該移動軌跡m1への侵入を阻止するように構成されているため、駆動装置110を構成する部材、特に、第一スライド部材120と第二連結部材135との意図しない接触を抑制することが可能となる。
また、突出部140としては、複雑な構成を必要とせず、ベース部材111側のみに形成したベース部材側突出部(141A,141D)、第二連結部材135側のみに形成した連結部材側突出部(142B,142E)、ベース部材111側と第二連結部材135側の双方に形成したベース部材側突出部(141C,141F)及び連結部材側突出部(142C,142F)のように、極めて簡易な構成で効果的に部材同士の意図しない接触を抑制することが可能となる。
さらに、突出部140を第一スライド部材120と第二スライド部材125との間(140A,140B,140C)、あるいは、第一スライド部材120と第二移動部材105との間(140D,140E,140F)に設けることにより、限られたスペースを有効に利用して突出部140を設けることが可能となる。
なお、本発明の遊技機は、前述の実施例のみに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、突出部の形状として、突条や段形状としたが、第一スライド部材と第二連結部材との意図しない接触を回避可能な形状であれば、特に限定されない。
また、実施例の各移動部材は、駆動装置を遊技盤の左右両側に配置して各スライド部材により上下方向に移動可能に構成されていたが、駆動装置を遊技盤の上下に配置して各スライド部材により左右方向に移動可能としてもよい。
さらに、実施例では、遊技盤の左右にそれぞれ駆動装置を配置したが、いずれか一方のみに駆動装置を配置し、他方には駆動源を有していない摺動部材を配置して各移動部材の他側を摺動可能に支持するようにしてもよい。これにより、装置の簡略化を図ることができるとともに、電力消費を抑制することができる。加えて、必要に応じて、他方に駆動装置や摺動部材を配置せずに一方の駆動装置のみで移動可能としてもよい。
1 遊技機
2 遊技台
3 遊技盤
43 図柄表示装置
50 表示領域
100 第一移動部材
105 第二移動部材
110 駆動装置
111 ベース部材
120 第一スライド部材
120A 第一位置
120B 第二位置
125 第二スライド部材
125A 第三位置
125B 第四位置
130 第一連結部材
135 第二連結部材
140 突出部

Claims (9)

  1. 第一移動部材と第二移動部材とを移動可能な駆動装置を備えた遊技機において、
    前記駆動装置は、ベース部材と、
    前記ベース部材上の長辺方向に形成された複数のスライド部と、
    前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第一スライド部に配置され、前記第一スライド部に沿って第一位置と第二位置の間をスライド移動可能な第一スライド部材と、
    前記複数のスライド部のうちの前記ベース部材上の第二スライド部に配置され、前記第二スライド部に沿って第三位置と第四位置の間をスライド移動可能な第二スライド部材と、
    前記第一移動部材と前記第一スライド部材とを連結し、前記第一スライド部材のスライド移動に合わせて前記第一移動部材を移動させる第一連結部材と、
    前記第二移動部材と前記第二スライド部材とを連結し、前記第二スライド部材のスライド移動に合わせて前記第二移動部材を移動させる第二連結部材とを備え、
    前記第二移動部材が前記第一スライド部材に対して前記第二スライド部材の反対側となる前記ベース部材の側方側に設けられると共に、前記第二連結部材が前記ベース部材上の前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いで配置され、
    前記第二連結部材と前記ベース部材の少なくとも一方に、他方へ向けて突出すると共に突出長さが前記第二連結部材と前記ベース部材との間の前記第一スライド部材の厚みより長い突出部を前記第一スライド部及び前記第二スライド部とは別に設け、前記第一スライド部及び前記第二スライド部によって前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材の移動方向を規制する一方、前記第一スライド部材の移動軌跡を跨いだ前記第二連結部材が前記ベース部材方向に動いた場合に、前記第二連結部材が前記第一スライド部材の移動軌跡に侵入する前に前記突出部が当該移動軌跡への侵入を阻止して前記第二連結部材と前記第一スライド部材の接触を抑制するように構成したことを特徴とする遊技機。
  2. 前記突出部は、前記ベース部材に設けられて前記第二連結部に接触可能なベース部材側突出部からなることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記突出部は、前記第二連結部材に設けられて前記ベース部材に接触可能な連結部材側突出部からなることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記突出部は、前記ベース部材に設けられたベース部材側突出部と、前記第二連結部材に設けられた連結部材側突出部とからなり、前記ベース部材側突出部と前記連結部材側突出部とが互いに接触可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 前記駆動装置は、駆動源と、前記駆動源からの動力を前記第一スライド部材及び前記第二スライド部材に伝達するために前記ベース部材上の前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に回動可能に保持された伝達ギアとを備え、
    前記駆動源の駆動に伴い前記伝達ギアを回動させることで、前記第一スライド部材が前記第一位置から前記第二位置までスライド移動すると同時に、前記第二スライド部材が前記第一スライド部材の前記ベース部材に対する移動方向が反対側となる前記第三位置から前記第四位置までスライド移動するように構成し、
    前記突出部は、前記伝達ギアと共に前記第一スライド部材と前記第二スライド部材との間に設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記突出部は、前記第一スライド部材と前記第二移動部材との間に設けられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遊技機。
  7. 前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、前記第一連結部材と前記第二連結部材とを介して前記ベース部材に対して同方向側に配置され、
    前記第一スライド部材が前記第二位置に位置し、かつ、前記第二スライド部材が前記第四位置に位置した際に、前記第一移動部材と前記第二移動部材とが隣接するように構成したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の遊技機。
  8. 前記第一移動部材と前記第二移動部材とは、表示領域を備える図柄表示装置の前面側に設けられ、
    前記第一移動部材及び前記第二移動部材は、前記第一スライド部材が前記第一位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第三位置に位置する場合に前記表示領域を露出させる一方、前記第一スライド部材が前記第二位置に位置すると共に前記第二スライド部材が前記第四位置に位置する場合に前記表示領域の少なくとも一部を遮蔽するように構成したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の遊技機。
  9. 前記第二移動部材と前記第一スライド部材と前記第二スライド部材は、同一の仮想平面上に配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の遊技機。
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