次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。また、本明細書において、「左(側)」とは、遊技機と対面する遊技者を基準として左側を意味し、「右(側)」とは、遊技機と対面する遊技者を基準として右側を意味する。さらに、「上(側)」とは、遊技機と対面する遊技者を基準として上側を意味し、「下(側)」とは、遊技機と対面する遊技者を基準として下側を意味する。
図1に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14は、全体がプラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠14の右端中央からやや下方には、施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図2参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図2参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。
また、前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、演出ボタン40と、球貸操作部155と、がそれぞれ設けられている。
また、上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右下方側には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
また、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ48がそれぞれ設けられている。
また、内枠14には、遊技領域28の形状に合致した開口部(図示省略)が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26が取り付けられる。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開口部30を通して視認することができる。
さらに、パチンコ機10の正面左側には、球貸装置154が設けられている。本実施形態では、球貸装置154として、CRユニットが適用されている。この球貸装置154には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口157が形成されている。なお、球貸装置154として、現金ユニットを設けた構成でもよい。この現金ユニットには、カード挿入口157に替えて、現金を入れるための現金投入口(図示省略)が形成されている。
また、球貸操作部155には、球貸しを要求するための球貸スイッチ156、カード挿入口157に挿入されたプリペイドカードの返却を要求するための返却スイッチ158と、がそれぞれ設けられている。
例えば、球貸装置154のカード挿入口157にプリペイドカードを挿入すると、プリペイドカードの記憶情報が球貸装置154内部のカードリードライタにより読み取られる。プリペイドカードの残り度数が「0」である場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。一方、プリペイドカードの残り度数が「0」でない場合には、球貸スイッチ156を押圧操作すると、カードリードライタによりプリペイドカードの残り度数が減算されてプリペイドカードの記憶情報が書き換えられると共に、その減算された度数(貸出金額)に対応する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。このとき、例えば、プリペイドカードの残り度数が減算されて「0」となった場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。
なお、球貸装置154として現金ユニットを用いる構成では、球貸装置の現金投入口に現金を投入すると、現金が球貸装置内部のキャッシュカウンタによりカウントされる。投入金額が所定の額に到達した後、球貸スイッチを押圧操作すると、キャッシュカウンタにより投入金額が減額されていくとともに、その減額された金額(貸出金額)に対応する個数が引かれて、遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。
次に、遊技盤26の表面構造について説明する。
図2に示すように、遊技盤26は、内枠14に保持されるとともに、裏機構盤によりその背面側が覆われている。遊技盤26には、遊技盤26の表面に設けられた外レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、主として、始動口56Bと、センター役物64と、ワープ入球口58と、多数の障害釘60等と、がそれぞれ配設されている。
センター役物64は、遊技領域28の略中央部に配置されており、主として、演出図柄表示装置(演出表示装置)62と、ランプ類66と、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方に移動可能に設けられた演出部材200と、を備えている。
演出図柄表示装置62は、主制御基板102(図3参照)やサブ制御基板106(図3参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の表示面(表示領域)62Aを有している。この表示面62A上には、特別図柄の演出図柄が表示される。具体的には、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、1又は複数の演出図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する演出図柄表示領域が形成されている。すなわち、左演出図柄を表示する左演出図柄表示領域、中央演出図柄を表示する中央演出図柄表示領域、及び右演出図柄を表示する右演出図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各演出図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の演出図柄が順次表示されていく。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより、その表示面の表示領域に表示される各演出図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、演出図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置80に配設された大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各演出図柄がそれぞれ変動され、演出図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、例えば、大当りとして2種類のものが予め設定されている。具体的には、「7、7、7」などの同一の奇数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8、8、8」などの同一の偶数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、比較的多くのラウンド数(例えば、15ラウンド)を有し、大入賞口86の開放時間が約26秒間である大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば、26秒間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
また、確率変動状態は、大当り(確変大当り及び通常大当りの2種類の大当りを意味する)に移行する確率が予め定められた高確率となる状態である。また、開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄の抽選に当選することにより開放するもので、普通電動役物として機能する。
また、確変大当りの後は、大当りに移行する確率が、通常遊技状態と比べ予め定められた高確率となる、特別図柄の確率変動状態になる。そして、次回大当りが発生するまでの間か、あるいは規定回数(例えば、10000回)の特別図柄の変動表示が行われるまでの間、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、通常大当りの後は、大当りに移行する確率が通常遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する時短遊技状態となる。
センター役物64は、演出図柄表示装置62の前面周辺部に突設して装着されている。センター役物64は、可動する一対の翼片部64Aを有している。この翼片部64Aの可動によりワープ入球口58の開口面積が変化する。
演出図柄表示装置62の近傍には、演出部材200が設けられている。
ここで、本発明の要部である演出部材200の構成について詳細に説明する。
図5乃至図7に示すように、演出部材200は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に出没可能な左側半円リング部材(第1演出部材)202を備えている。左側半円リング部材202は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に突出した凸部204を備えている。換言すれば、左側半円リング部材202は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に突出するように全体として湾曲状に形成されている。左側半円リング部材202の表面には、LEDなどの左側発光素子206が設けられている。なお、左側発光素子206は、装飾駆動基板(演出制御部、図4参照)114を介して発光制御される。
左側半円リング部材202の下部には、取付片208が形成されている。この取付片208には、後述の左側スクリュー軸212と螺合するナット部210が設けられている。また、演出図柄表示装置62の表示面62Aの下方には、演出図柄表示装置62の左右方向に延びる左側スクリュー軸212が設けられている。左側スクリュー軸212の外周面には、螺旋状の溝が軸方向にわたって形成されている。また、左側スクリュー軸212の軸方向左側側端部には、左側駆動モータ214の駆動軸が機械的に接続されている。左側駆動モータ214が駆動することにより、左側スクリュー軸212が回転し、左側スクリュー軸212に螺合しているナット部210が左側スクリュー軸212の軸方向に移動する。詳細には、左側駆動モータ214が正方向に回転駆動すると、左側スクリュー軸212が正方向に回転し、ナット部210が左側スクリュー軸212の軸方向に沿って左側から右側に移動する。一方、左側駆動モータ214が逆方向に回転駆動すると、左側スクリュー軸212が逆方向に回転し、ナット部210が左側スクリュー軸212の軸方向に沿って右側から左側に移動する。なお、左側駆動モータ214は、装飾駆動基板114を介して駆動制御される。
演出部材200は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に出没可能な右側半円リング部材(第2演出部材)216を備えている。右側半円リング部材216は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に突出した凸部218を備えている。換言すれば、右側半円リング部材216は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に突出するように全体として湾曲状に形成されている。右側半円リング部材216の表面には、LEDなどの右側発光素子220が設けられている。なお、右側発光素子220は、装飾駆動基板114を介して発光制御される。
右側半円リング部材216の下部には、取付片222が形成されている。この取付片222には、後述の右側スクリュー軸226と螺合するナット部224が設けられている。また、演出図柄表示装置62の表示面62Aの下方には、演出図柄表示装置62の左右方向に延びる右側スクリュー軸226が設けられている。右側スクリュー軸226の外周面には、螺旋状の溝が軸方向にわたって形成されている。また、右側スクリュー軸226の軸方向右側側端部には、右側駆動モータ228の駆動軸が機械的に接続されている。右側駆動モータ228が駆動することにより、右側スクリュー軸226が回転し、右側スクリュー軸226に螺合しているナット部224が右側スクリュー軸226の軸方向に移動する。詳細には、右側駆動モータ228が正方向に回転駆動すると、右側スクリュー軸226が正方向に回転し、ナット部224が右側スクリュー軸226の軸方向に沿って右側から左側に移動する。一方、右側駆動モータ228が逆方向に回転駆動すると、右側スクリュー軸226が逆方向に回転し、ナット部224が右側スクリュー軸226の軸方向に沿って左側から右側に移動する。なお、右側駆動モータ228は、装飾駆動基板114を介して駆動制御される。
ここで、左側スクリュー軸212と右側スクリュー軸226とは、演出図柄表示装置62の前方であって遊技者に視認不可能となる位置に、重なるように配置されている。すなわち、演出図柄表示装置62の前方(遊技者側)に左側スクリュー軸212が配置され、左側スクリュー軸212の前方(遊技者側)に右側スクリュー軸226が配置されている。このため、左側半円リング部材202が左側スクリュー軸212上を移動し、右側半円リング部材216が右側スクリュー軸226を移動していくと、やがて両者が交差する。このため、遊技者は、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが交差する光景を視認することになる。また、左側スクリュー軸212と右側スクリュー軸226とは同一のものであり、外周の溝のピッチは同じである。このため、左側スクリュー軸212と右側スクリュー軸226との回転数が同じであれば、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とは同じ距離だけ進むことになる。
左側スクリュー軸212(左側駆動モータ214)と右側スクリュー軸226(右側駆動モータ228)とは、遊技盤26のセンター役物64の装飾部材に隠れるようにして、遊技者から視認不可能な状態で設けられている。このため、遊技者は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216があたかも浮いた状態で移動するかのように、錯覚する。
なお、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216の形状は、上記のような半円リング状の形状に限られるものではなく、例えば、動物のキャラクタや演出図柄表示装置62の表示面62Aに表示される演出図柄と関連したモチーフにしてもよい。
また、図2に示すように、遊技領域28の左下方側には、主制御基板102からの制御信号に基づいて識別図柄(特別図柄の識別図柄及び普通図柄の識別図柄を意味する)を表示制御する7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は、特別図柄の識別図柄を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄の識別図柄を表示する2個の普通図柄表示LED76と、を有している。
ここで、確変大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた識別図柄(例えば、奇数の数字からなる確変大当り図柄)が停止表示される。また、通常大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた別の識別図柄(例えば、偶数の数字からなる通常大当り図柄)が停止表示される。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図3参照)が配設されている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ124が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器70の変動表示が開始する度に、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示されると大当りが発生し、大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。なお、7セグメント表示器70にて表示される特別図柄の識別図柄と、演出図柄表示装置62の表示面62Aにて表示される特別図柄の演出図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
始動口56Bは、演出図柄表示装置62の下方に離れて配置されているものであり、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部材56Aが開閉するように形成されている。その内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(図3参照)と、翼片部材56Aを作動させるための始動口ソレノイド130(図3参照)と、がそれぞれ備えられている。この一対の翼片部材56Aが左右に開くと始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部材56Aが閉じその離間距離が小さくなると始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置80は、始動口56Bの下方に配置されており、基板82と、大入賞装置84と、を備えている。ここで、大入賞装置84は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図3参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ126(図3参照)と、を備えている。
また、センター役物64の左側下方部には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
また、遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図3及び図4に示すように、電子制御装置は、主制御基板102と、払出制御基板104と、サブ制御基板106と、発射制御基板108と、を備えている。
主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、を備えている。主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基づいて、始動口ソレノイド130、大入賞口ソレノイド132、図柄表示装置134及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものである。
特に、CPU102Aは、始動口56Bへの遊技球の入球を契機として、大当り抽選処理(特別遊技抽選処理)を実行し、任意の乱数(特別図柄当否判定乱数)を用いて当否を判定する機能を備えている。また、特別図柄の当否判定の実行に伴って、CPU102Aは、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する機能も備えている。
この識別図柄の変動パターンは、演出図柄表示装置62の表示面62Aに表示される各演出図柄の演出パターン(遊技演出)に対応するもので、CPU102Aが行う「識別図柄の変動パターンの決定」は、「演出図柄の演出パターン(遊技演出)の決定」に相当する。そして、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(演出図柄の演出パターン)が決定されると、7セグメント表示器70で特別図柄(識別図柄)の変動表示が開始されるとともに、演出図柄表示装置62の表示面62Aで演出図柄の変動表示が開始され、決定された変動パターンにより特定される変動時間が経過すると、特別図柄および演出図柄が停止表示され、その停止表示された演出図柄の図柄組み合わせ態様により、特別図柄の当否判定結果(大当り抽選結果)が遊技者に報知される。なお、演出図柄表示装置62は、遊技盤26の表面(盤面)略中央に、遊技者の視野に入り易い状態で配置される。一方、7セグメント表示器70は、遊技盤26の表面(盤面)の端部(本実施形態では盤面左側端部)に、遊技者の視野に入り難い状態で配置される。このことから、遊技者は演出図柄表示装置62の表示面62Aの表示内容に注目して遊技を行うのが一般的である。
そして、CPU102Aは、上述した演出図柄の変動表示及び停止表示の制御を行うサブ制御基板106、及び遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入球することで発生する賞球の払い出し制御を行う払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116を、サブ制御基板106を介して間接的に制御する。
主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
また、主制御基板102は、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102は、中継端子板128を介して、始動口ソレノイド130と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、にそれぞれ電気的に接続されている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104は、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示基板152と、球貸装置(CRユニット)154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158と、がそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して、払出モータ162を備えた払出装置161と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106は、演出表示基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、にそれぞれ電気的に接続されている。
また、サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。また、サブ制御基板106は、CPU106Aと、ROM106Bと、を備えている。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116などの各基板を制御する。
ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。
図4に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62の表示面62Aに変動表示及び停止表示される演出図柄のデータ(画像データ)が記憶されており、特に、後述の特殊演出を構成する演出図柄に関するデータが記憶されている。例えば、所定の遊技(大当り遊技など)が成立した場合には、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216の移動と対応(関連)するような演出図柄のデータが記憶されている。演出表示基板110は、演出表示ROM168に記憶された演出図柄のデータに基づいて、演出図柄表示装置62の表示面62Aに変動表示される演出図柄を表示制御する。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
また、アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172(66)と、左側駆動モータ214及び右側駆動モータ228からなる駆動モータ群173と、左側発光素子206及び右側発光素子220からなる発光素子群171と、が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号を受け、ROM115に記憶された動作プログラムに基づいて、駆動モータ群173及び発光素子群171を用いた遊技の装飾に関する制御を実行する。装飾駆動基板114のROM115には、特に、駆動モータ群173の移動に関する制御と、発光素子群171の発光に関する制御と、を実行するための動作プログラムが記憶されている。また、演出ボタン基板116には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、ランプ類66は、各種LED・ランプ172の一実施形態である。また、演出ボタン40は、操作スイッチ174の一実施形態である。
次に、第1実施形態に係るパチンコ機の作用について説明する。
なお、図5乃至図7に示すように、通常の状態では、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの左右両側にそれぞれ退避しており、センター役物64の装飾部材に隠れて、遊技者が視認できないようになっている。この状態を通常状態(初期状態)として、以下の作用を説明する。
(初期位置から第1停止位置に移動するまでの動作)
図5乃至図10に示すように、所定の遊技条件(大当り遊技など)が成立した場合には、装飾駆動基板114により左側駆動モータ214及び右側駆動モータ228が正方向に駆動される。左側駆動モータ214が正方向に駆動されると、左側スクリュー軸212が正方向に回転するため、演出図柄表示装置62の表示面62Aの左側に退避していた左側半円リング部材202が演出図柄表示装置62の表示面62Aの右側に向かって移動する。また、同時に、右側駆動モータ228が正方向に駆動されると、右側スクリュー軸226が正方向に回転するため、演出図柄表示装置62の表示面62Aの右側に退避していた右側半円リング部材216が演出図柄表示装置62の表示面62Aの左側に向かって移動する。なお、このとき、左側スクリュー軸212及び右側スクリュー軸226の回転数は、同じ回転数となるように制御されているため、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216との移動距離は、同じになる。
ここで、演出図柄表示装置62の表示面62A上では、演出表示基板114により特殊演出が開始されている。具体的には、所定の遊技条件(大当り遊技など)が成立した場合で、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が演出図柄表示装置62の表示面62Aの左右両側にそれぞれ退避している状態では、演出図柄表示装置62の表示面62A上に巨大な卵を示す演出図柄が表示される。そして、左側半円リング部材202が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側から右側に移動し、かつ右側半円リング部材216が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側から左側に移動していく過程において、巨大な卵に亀裂が入る演出図柄が表示面62Aで表示される。
左側半円リング部材202が右側に移動し、かつ右側半円リング部材216が左側に移動していくと、やがて両者は接近する。そして、図11乃至図13に示すように、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216は、左側半円リング部材202の凸部204と右側半円リング部材216の凸部218とが遊技者から見て疑似的に接触する位置となる第1停止位置で、一旦停止する。なお、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216の移動の停止は、装飾駆動基板114により左側駆動モータ214及び右側駆動モータ228の駆動が停止されることにより実現する。
ここで、第1停止位置では、左側スクリュー軸212と右側スクリュー軸226とが演出図柄表示装置62の前後方向で位置ずれしているため、左側半円リング部材202の凸部204と右側半円リング部材216の凸部218とが実際に接触することはないが、両者が近接して対峙することにより、遊技者には、左側半円リング部材202の凸部204と右側半円リング部材216の凸部218とが接触しているかのような錯覚を与えることになる。
なお、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216が移動中は、左側発光素子206と右側発光素子220とが、駆動制御基板114によって所定の発光パターンに基づいて発光される。これにより、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216が発光しながら、移動することになり、視覚的な効果も演出することができる。
左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが第1停止位置で停止している状態では、演出図柄表示装置62の表示面62Aに表示されていた巨大な卵が割れて雛が現れるという演出図柄が表示される。
なお、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とは、第1停止位置で所定の時間だけ停止する。
(第1停止位置から第2停止位置に移動するまでの動作)
図11乃至図16に示すように、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが第1停止位置で所定の時間だけ停止した後、再度、装飾駆動基板114により左側駆動モータ214及び右側駆動モータ228が駆動される。これにより、左側半円リング部材202は、再度、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側に移動し始め、また、右側半円リング部材216は、再度、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側に移動し始める。ここで、左側スクリュー軸212と右側スクリュー軸226とは、演出図柄表示装置62の前後方向にわたって位置ずれしているため、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とは、相互に衝突することなく、交差する(図14乃至図16参照)。
なお、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216が移動中は、左側発光素子206と右側発光素子220とが、駆動制御基板114によって所定の発光パターンに基づいて発光される。これにより、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216が発光しながら、移動することになり、視覚的な効果も演出することができる。
このとき、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、複数の雛が卵からかえった様子を示す演出図柄が表示されている。
そして、図14乃至図19に示すように、左側半円リング部材202が右側に移動し、右側半円リング部材216が左側に移動していくと、やがて両者は、すれ違う。そして、左側半円リング部材202の位置と右側半円リング部材216の位置とが入れ替わり、左側半円リング部材202が右側半円リング部材216の右側に位置し、右側半円リング部材216が左側半円リング部材202の左側に位置することになる。このとき、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216は、左側半円リング部材202の上下両端部と右側半円リング部材216の上限両端部とが遊技者から見て疑似的に接触し、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが一体となって真円を完成する位置となる第2停止位置で、一旦停止する。左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が、第2停止位置で停止した場合には、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216が真円状の部材に変化するため、遊技者は、想定外の変化に驚くことになり、遊技性を高める結果になる。
このとき、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、雛が成長した鶏を示す演出図柄が表示されている。
(第2停止位置から初期位置に戻る動作)
次に、図17乃至図19に示すように、所定の遊技状態(例えば、大当り遊技など)が終了すると、上述した演出部材200による演出効果も終了する。ここでは、駆動制御基板114により各駆動モータ214、228が逆方向に駆動され、各スクリュー軸212、226が逆方向に回転する。これにより、左側半円リング部材202が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側から左側に移動し、右側半円リング部材216が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側から右側に移動して、図5乃至図7に示す初期位置に戻る。このとき、各半円リング部材202、216は、途中の第1停止位置で一旦停止するように制御してもよい。
以上のように、所定の遊技条件が成立した場合には、演出部材200による特別演出として、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216は、初期位置から第1停止位置での一時停止を経て第2停止位置まで移動して停止する。
また、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が移動していると同時に、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、一連の物語性のある演出図柄が変動表示されていく。このため、演出部材200である左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216による特別演出と、これに関連する演出図柄表示装置62の表示面62A上での図柄演出と、が同時に実行されるため、遊技演出の斬新性を高めることができる。
さらに、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216の移動と同時に、各発光素子206、220が発光するため、特別演出を視覚的にも華やかなものにすることができ、遊技演出の斬新性を一層高めることができる。
特に、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が、第1停止位置で一旦停止して、両者が対峙するため、何か特別な遊技(大当り遊技)が発生したことを遊技者に対して間接的に示すことになる。これにより、遊技者は、遊技に対する期待や興奮が急激に高まるため、遊技性を向上させることができる。
また、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が第1停止位置から再度移動し始めて第2停止位置で停止したときに、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが一体となって真円が完成する。これにより、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216で形成される真円は、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216の単体の形状とは全く異なる形状になるため、遊技者にとって想定外の形状変化になる。この結果、演出部材200による特別演出の斬新性を一層高めることができ、遊技性を一層高めることができる。
次に、本発明の第2実施形態のパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態のパチンコ機の構成と重複する構成には同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
第2実施形態のパチンコ機は、演出部材200による特別演出が第1実施形態のパチンコ機と異なるものである。すなわち、図20乃至図24に示すように、第2実施形態のパチンコ機の演出部材200による特別演出は、第1実施形態のパチンコ機の演出部材200に対して、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが、いわゆる鍔迫り合いする動作(以下、単に「競り合い動作」と称する)が追加されたものである。
具体的には、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216の競り合い動作は、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が初期位置から第1停止位置に至るまでの過程、あるいは、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が第1停止位置から第2停止位置に至る(特に、第1停止位置から左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが交差する)までの過程において、実行されることが好ましい。以下、一例として、左側半円リング部材202及び右側半円リング部材216が第1停止位置から左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが交差するまでの過程において、競り合い動作が実行される構成を説明する。
(演出部材が第1停止位置にある状態)
図20に示すように、第1停止位置では、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが対峙するように停止しており、演出図柄表示装置62の表示面62A上であって左側半円リング部材202の左側に馬の演出図柄が表示され、右側半円リング部材216の左側に獅子の演出図柄が表示されている。
(競り合い動作の第1段階)
図21に示すように、第1停止位置の状態から競り合い動作が開始する場合には、競り合い動作の第1段階で、左側半円リング部材202が右側に移動し、右側半円リング部材216も左側半円リング部材202と同じ距離だけ右側に移動する。このとき、演出図柄表示装置62の表示面62A上の馬の演出図柄は、左側半円リング部材202の移動と共に演出図柄表示装置62の表示面62A上を右側に移動し、演出図柄表示装置62の表示面62A上の獅子の演出図柄は、右側半円リング部材216の移動と共に演出図柄表示装置62の表示面62A上を右側に移動する。これを見た遊技者は、馬が有利と感じる。
(競り合い動作の第2段階)
次に、図22に示すように、競り合い動作の第2段階で、左側半円リング部材202が左側に移動し、右側半円リング部材216も左側半円リング部材202と同じ距離だけ左側に移動する。このとき、演出図柄表示装置62の表示面62A上の馬の演出図柄は、左側半円リング部材202の移動と共に演出図柄表示装置62の表示面62A上を左側に移動し、演出図柄表示装置62の表示面62A上の獅子の演出図柄は、右側半円リング部材216の移動と共に演出図柄表示装置62の表示面62A上を左側に移動する。これを見た遊技者は、獅子が有利と感じる。
(競り合い動作の第3段階)
次に、図23に示すように、競り合い動作の第3段階で、左側半円リング部材202が左側にさらに移動し、右側半円リング部材216も左側半円リング部材202と同じ距離だけ左側にさらに移動する。これにより、左側半円リング部材202は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの左側に移動して初期位置に戻るため、遊技者の視野から消えてしまうことになる。また、同時に、演出図柄表示装置62の表示面62A上の馬の演出図柄の表示も消滅する。さらに、右側半円リング部材216は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に移動する。また、同時に、演出図柄表示装置62の表示面62A上の中央から左側にかけて獅子の演出図柄が表示される。これを見た遊技者は、獅子が競り合いに勝利したと推測する。以上の第1段階から第3段階にかけて、競り合い動作が実行される。
(演出部材が第2停止位置にある状態)
競り合い動作の終了後、図24に示すように、左側半円リング部材202が右側に移動して第2停止位置で停止し、右側半円リング部材216も右側に移動して第2停止位置で停止する。第2停止位置では、第1実施形態と同様にして、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが一体となって真円を形成するようになる。そして、演出図柄表示装置62の表示面62A上であって左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とで囲まれた内部には、競り合いに勝利した獅子の演出図柄が表示される。
なお、上記競り合い動作中においても、左側半円リング部材202の表面に設けられた左側発光素子206と、右側半円リング部材216の表面に設けられた右側発光素子220と、が所定の発光パターンに基づいて発光する。また、上記競り合い動作は、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが初期位置から第1停止位置に移動する途中で実行されるように制御してもよく、あるいは、左側半円リング部材202と右側半円リング部材216とが第1停止位置から第2停止位置に移動する途中のいずれかのタイミングで実行されるように制御してもよい。
以上のように、第2実施形態のパチンコ機によれば、上記した演出部材200による競り合い動作を含めることにより、演出部材200による特別演出の内容を充実させ、かつ特別演出の斬新性を向上させることができる。これにより、遊技者の想定外となる遊技演出を実現させることができ、遊技性を一層高めることができる。
なお、上記第1実施形態及び第2実施形態では、左側半円リング部材202は演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に出没し、右側半円リング部材216は演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に出没する構成を例にとり説明したが、この構成に限られるものではない。例えば、一方の半円リング部材が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方上側に出没し、他方の半円リング部材が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方下側に出没するように、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方又は近傍であって遊技者に視認される場所であればどこでもよい。
次に、本発明の第3実施形態のパチンコ機について説明する。
なお、第1実施形態のパチンコ機の構成と重複する構成には同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
第3実施形態は、第1実施形態及び第2実施形態と比較して、演出部材の構成とその駆動機構を変更したものである。
図25乃至図29に示すように、演出部材300は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に出没可能な第1半円リング部材(第1演出部材)302を備えている。第1半円リング部材302は、演出図柄表示装置62の表示面(液晶画面)62Aの前方左側に突出した第1装飾本体部304と、第1装飾本体部304の湾曲上端部に取り付けられた第1上側装飾収納部(第1装飾収納部)306と、第1装飾本体部304の湾曲下端部に取り付けられた第1下側装飾収納部(第1装飾収納部)308と、を備えている。第1装飾本体部304は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方左側に突出するように全体として湾曲状に形成されている。第1装飾本体部304の表面には、LEDなどの第1発光素子310(図39から図43参照)が設けられている。第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308には、所定のキャラクタなどのデザインが描かれ、あるいは発光素子310(図39から図43参照)が取り付けられている。このため、第1装飾本体部304、第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308は、それぞれ装飾機能を有している。なお、第1発光素子310は、装飾駆動基板(演出制御部、図38参照)114を介して発光制御される。
第1装飾本体部304の湾曲上端部には、第1上側装飾収納部306が収納される収納溝312(図29参照)が形成されている。また、第1装飾本体部304の湾曲上端部であって収納溝312の近傍には、軸部314が形成されている。この軸部314の軸回りに、第1上側装飾収納部306が回動する。また、軸部314の軸回りには、ねじりばね(第1弾性部材)316が取り付けられている。ねじりばね316の一方の端部は、第1上側装飾収納部306を押圧可能に接触し、他方の端部は、第1装飾本体部304の内部の突起部318で移動不可能に支持されている。そして、ねじりばね316は、第1上側装飾収納部306が第1装飾本体部304から露出している状態を維持するように第1上側装飾収納部306に対して所定の圧力(弾性力)を常に作用させている。このため、第1上側装飾収納部306に対してねじりばね316の弾性力に対抗する外力が作用していない状態では、第1上側装飾収納部306が第1装飾本体部304から常に露出しており、その状態が維持される(図25乃至図27参照)。
また、図29に示すように、第1上側装飾収納部306は、第1装飾本体部304から露出する収納部本体306Aと、第1装飾本体部304の内部に常に隠れている回動片306Bと、収納部本体306Aに取り付けられ第1上側リブ(第1ガイド部、第1リブ)320の表面上を滑るリンク部306Cと、で構成されている。この収納部本体306Aの表面には、所定のデザインなどが描かれ、あるいは第1発光素子310が取り付けられて装飾機能を発揮する。
回動片306Bには貫通孔が形成され、この貫通孔に軸部314が貫通している。このため、第1上側装飾収納部306は、上述した通り、第1装飾本体部304の湾曲上端部に設けられた軸部314の軸回りに回動可能になる。ここで、第1上側装飾収納部306の回動方向は、ねじりばね316の弾性力の大きさと、後述する枠部材350の第1上側リブ320からの圧力の大きさとの大小関係により、決定される。第1上側装飾収納部306が軸部314の軸回りを外側に回動することにより、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが第1装飾本体部304から露出し、第1上側装飾収納部306が軸部314の軸回りを内側に回動することにより、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが第1装飾本体部304の内部に収納する。
リンク部306Cは、第1装飾本体部304の左右方向に移動に伴い、後述の第1上側リブ320の湾曲傾斜した表面上を通過する。具体的には、第1装飾本体部304が表示面62Aの前方を右側方向に移動して表示面62Aの前方から退避する場合には、リンク部306Cが第1上側リブ320の表面上に導かれて通過し、このとき、第1上側リブ320からリンク部306Cを介して第1上側装飾収納部306に作用する圧力が次第に大きくなっていく。やがて、ねじりばね316の弾性力よりも第1上側リブ320からリンク部306Cを介して第1上側装飾収納部306に作用する圧力が大きくなることから、収納部本体306Aは、第1上側装飾収納部306がねじりばね316の弾性力に対抗する形で軸部314の軸回りに回動して第1装飾本体部304の内部に収納される。一方、第1装飾本体部304が表示面62Aの前方を左側方向に移動して表示面62Aの前方に位置する場合には、リンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を通過し、やがて第1上側リブ320の表面上から離脱する。このとき、第1上側リブ320からリンク部306Cを介して第1上側装飾収納部306に作用する圧力が次第に小さくなっていく。やがて、第1上側リブ320からリンク部306Cを介して第1上側装飾収納部306に作用する圧力よりもねじりばね316の弾性力が大きくなることから、収納部本体306Aは、第1上側装飾収納部306が軸部314の軸回りに反対方向に回動して、第1装飾本体部304から露出する。
図25乃至図28に示すように、第1装飾本体部304の湾曲下端部に、第1下側装飾収納部308が設けられている。なお、第1下側装飾収納部308の構成は、上述した第1上側装飾収納部306の構成と同じ構成であるため、図示化は省略する。すなわち、第1装飾本体部304の湾曲下端部には、第1下側装飾収納部308が収納される収納溝(図示省略)が形成されている。また、第1装飾本体部304の湾曲下端部であって収納溝の近傍には、軸部(図示省略)が形成されている。この軸部の軸回りに、第1下側装飾収納部308が回動する。また、軸部の軸回りには、ねじりばね(図示省略)が取り付けられている。ねじりばねの一方の端部は、第1下側装飾収納部308を押圧可能に接触し、他方の端部は、第1装飾本体部304の内部の突起部で移動不可能に支持されている。そして、ねじりばねは、第1下側装飾収納部308が第1装飾本体部304から露出している状態を維持するように第1下側装飾収納部308に対して所定の圧力(弾性力)を常に作用させている。このため、第1下側装飾収納部308に対してねじりばねの弾性力に対抗する外力が作用していない状態では、第1下側装飾収納部308が第1装飾本体部304から常に露出しており、その状態が維持される(図25乃至図27参照)。
第1下側装飾収納部308は、第1装飾本体部304から露出する収納部本体308Aと、第1装飾本体部304の内部に常に隠れている回動片(図示省略)と、収納部本体308Aに取り付けられ第1下側リブ(第1ガイド部、第1リブ)322の表面上を滑るリンク部(図示省略)と、で構成されている。この収納部本体308Aの表面には、所定のデザインなどが描かれて装飾機能を発揮する。
回動片には貫通孔が形成され、この貫通孔に軸部(図省略)が貫通している。このため、第1下側装飾収納部308は、上述した通り、第1装飾本体部304の湾曲下端部に設けられた軸部の軸回りに回動可能になる。ここで、第1下側装飾収納部308の回動方向は、ねじりばねの弾性力の大きさと、後述する枠部材350の第1下側リブ322からの圧力の大きさとの大小関係により、決定される。第1下側装飾収納部308が軸部の軸回りを外側に回動することにより、第1下側装飾収納部308の収納部本体308Aが第1装飾本体部304から露出し、第1下側装飾収納部308が軸部の軸回りを内側に回動することにより、第1下側装飾収納部308の収納部本体308Aが第1装飾本体部304の内部に収納する。
リンク部は、第1装飾本体部304の左右方向に移動に伴い、後述の第1下側リブ322の表面上を通過する。具体的には、第1装飾本体部304が表示面62Aの前方を右側方向に移動して表示面62Aの前方から退避する場合には、リンク部が第1下側リブ322の表面上に導かれて通過し、このとき、第1下側リブ322からリンク部を介して第1下側装飾収納部308に作用する圧力が次第に大きくなっていく。やがて、ねじりばねの弾性力よりも第1下側リブ322からリンク部を介して第1下側装飾収納部308に作用する圧力が大きくなることから、収納部本体308Aは、第1下側装飾収納部308がねじりばねの弾性力に対抗する形で軸部の軸回りに回動して、第1装飾本体部304の内部に収納される。一方、第1装飾本体部304が表示面62Aの前方を左側方向に移動して表示面62Aの前方に位置する場合には、リンク部が第1下側リブ322の表面上を通過し、やがて第1下側リブ322の表面上から離脱する。このとき、第1下側リブ322からリンク部を介して第1下側装飾収納部308に作用する圧力が次第に小さくなっていく。やがて、第1下側リブ322からリンク部を介して第1下側装飾収納部308に作用する圧力よりもねじりばねの弾性力が大きくなることから、収納部本体308Aは、第1下側装飾収納部308が軸部の軸回りに反対方向に回動して第1装飾本体部304から露出する。
また、図33及び図34に示すように、第1半円リング部材302の第1装飾本体部304の湾曲上端部近傍には、上側取付片324が形成されている。また、第1半円リング部材302の第1装飾本体部304の湾曲下端部近傍には、下側取付片326が形成されている。上側取付片324は、後述する枠部材350に取り付けられ左右方向に沿って延びる上側ガイド軸408上を軸方向に沿って移動する。下側取付片326は、後述する枠部材350に取り付けられ左右方向に沿って延びる下側ガイド軸410上を軸方向に沿って移動する。また、第1装飾本体部304の湾曲上端部近傍に形成された上側取付片324の先端部は、後述するベルト382に固定されている。このため、ベルト382が移動すると、第1半円リング部材302は、各ガイド軸408、410の軸方向に沿って各ガイド軸408、410上を移動する。
図25乃至図28に示すように、演出部材300は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に出没可能な第2半円リング部材(第2演出部材)330を備えている。第2半円リング部材330は、演出図柄表示装置62の表示面(液晶画面)62Aの前方右側に突出した第2装飾本体部332と、第2装飾本体部332の湾曲上端部に取り付けられた第2上側装飾収納部(第2装飾収納部)334と、第2装飾本体部332の湾曲下端部に取り付けられた第2下側装飾収納部(第2装飾収納部)336と、を備えている。第2装飾本体部332は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方右側に突出するように全体として湾曲状に形成されている。第2装飾本体部332の表面には、LEDなどの第2発光素子338が設けられている。第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336には、所定のキャラクタなどのデザインが描かれ、あるいは発光素子(図示省略)が取り付けられている。このため、第2装飾本体部332、第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336は、それぞれ装飾機能を有している。なお、第2発光素子338は、装飾駆動基板(演出制御部、図38参照)114を介して発光制御される。
なお、以下の説明では、第2装飾本体部332、第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336の構成は、第1装飾本体部304、第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308の構成と同様の構成であるため、細部の図示化は省略する。
第2装飾本体部332の湾曲上端部には、第2上側装飾収納部334が収納される収納溝(図示省略)が形成されている。また、第2装飾本体部332の湾曲上端部であって収納溝の近傍には、軸部(図示省略)が形成されている。この軸部の軸回りに、第2上側装飾収納部334が回動する。また、軸部の軸回りには、ねじりばね(図示省略)が取り付けられている。ねじりばねの一方の端部は、第2上側装飾収納部334を押圧可能に接触し、他方の端部は、第2装飾本体部218の内部の突起部(図示省略)で移動不可能に支持されている。そして、ねじりばねは、第2上側装飾収納部334が第2装飾本体部332から露出している状態を維持するように第2上側装飾収納部334に対して所定の圧力(弾性力)を常に作用させている。このため、第2上側装飾収納部334に対してねじりばねの弾性力に対抗する外力が作用していない状態では、第2上側装飾収納部334が第2装飾本体部332から常に露出しており、その状態が維持される(図25乃至図27参照)。
第2上側装飾収納部334は、第2装飾本体部332から露出する収納部本体334Aと、第2装飾本体部332の内部に常に隠れている回動片(図示省略)と、収納部本体334Aに取り付けられ第2上側リブ(第2ガイド部、第2リブ)340の表面上を滑るリンク部(図示省略)と、で構成されている。この収納部本体334Aの表面には、所定のデザインなどが描かれたり、第2発光素子338(図39から図43参照)が取り付けられて装飾機能を発揮する。
回動片には貫通孔が形成され、この貫通孔に軸部が貫通している。このため、第2上側装飾収納部334は、上述した通り、第2装飾本体部332の湾曲上端部に設けられた軸部の軸回りに回動可能になる。ここで、第2上側装飾収納部334の回動方向は、ねじりばねの弾性力の大きさと、後述する枠部材350の第2上側リブ340からの圧力の大きさとの大小関係により、決定される。第2上側装飾収納部334が軸部の軸回りを外側に回動することにより、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aが第2装飾本体部332から露出し、第2上側装飾収納部334が軸部の軸回りを内側に回動することにより、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aが第2装飾本体部332の内部に収納する。
リンク部は、第2装飾本体部332の左右方向に移動に伴い、第2上側リブ340の表面上を通過する。具体的には、第2装飾本体部332が表示面62Aの前方を左側方向に移動して表示面62Aの前方から退避する場合には、リンク部が第2上側リブ340の表面上に導かれて通過し、このとき、第2上側リブ340からリンク部を介して第2上側装飾収納部334に作用する圧力が次第に大きくなっていく。やがて、ねじりばねの弾性力よりも第2上側リブ340からリンク部を介して第2上側装飾収納部334に作用する圧力が大きくなることから、収納部本体334Aは、第2上側装飾収納部334がねじりばねの弾性力に対抗する形で軸部の軸回りに回動して、第2装飾本体部332の内部に収納される。一方、第2装飾本体部332が表示面62Aの前方を右側方向に移動して表示面62Aの前方に位置する場合には、リンク部が第2上側リブ340の表面上を通過し、やがて第2上側リブ340の表面上から離脱する。このとき、第2上側リブ340からリンク部を介して第2上側装飾収納部334に作用する圧力が次第に小さくなっていく。やがて、第2上側リブ340からリンク部を介して第2上側装飾収納部334に作用する圧力よりもねじりばねの弾性力が大きくなることから、収納部本体334Aは、第2上側装飾収納部334が軸部の軸回りに反対方向に回動して、第2装飾本体部332から露出する。
第2装飾本体部332の湾曲下端部は、湾曲上端部と同様の構成を有している。すなわち、第2装飾本体部332の湾曲下端部には、第2下側装飾収納部336が収納される収納溝(図示省略)が形成されている。また、第2装飾本体部332の湾曲下端部であって収納溝の近傍には、軸部(図示省略)が形成されている。この軸部の軸回りに、第2下側装飾収納部336が回動する。また、軸部の軸回りには、ねじりばね(図示省略)が取り付けられている。ねじりばねの一方の端部は、第2下側装飾収納部336を押圧可能に接触し、他方の端部は、第2装飾本体部332の内部の突起部(図示省略)で移動不可能に支持されている。そして、ねじりばねは、第2下側装飾収納部336が第2装飾本体部332から露出している状態を維持するように第2下側装飾収納部336に対して所定の圧力(弾性力)を常に作用させている。このため、第2下側装飾収納部336に対してねじりばねの弾性力に対抗する外力が作用していない状態では、第2下側装飾収納部336が第2装飾本体部332から常に露出しており、その状態が維持される(図25乃至図27参照)。
第2下側装飾収納部336は、第2上側装飾収納部334の構成と同じ構成を有しており、第2装飾本体部332から露出する収納部本体336Aと、第2装飾本体部332の内部に隠れている回動片(図示省略)と、収納部本体336Aに取り付けられ第2下側リブ(第2ガイド部、第2リブ)342の表面上を滑るリンク部(図示省略)と、で構成されている。この収納部本体336Aの表面には、所定のデザインなどが描かれて装飾機能を発揮する。
回動片には貫通孔が形成され、この貫通孔に軸部(図省略)が貫通している。このため、第2下側装飾収納部336は、上述した通り、第2装飾本体部332の湾曲下端部に設けられた軸部の軸回りに回動可能になる。ここで、第2下側装飾収納部336の回動方向は、ねじりばねの弾性力の大きさと、後述する枠部材350の第2下側リブ342からの圧力の大きさとの大小関係により、決定される。第2下側装飾収納部336が軸部の軸回りを外側に回動することにより、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aが第2装飾本体部332から露出し、第2下側装飾収納部336が軸部の軸回りを内側に回動することにより、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aが第2装飾本体部332の内部に収納する。
リンク部は、第2装飾本体部332の左右方向に移動に伴い、後述の第2下側リブ342の表面上を通過する。具体的には、第2装飾本体部332が表示面62Aの前方を左側方向に移動して表示面62Aの前方から退避する場合には、リンク部が第2下側リブ342の表面上に導かれて通過し、このとき、第2下側リブ342からリンク部を介して第2下側装飾収納部336に作用する圧力が次第に大きくなっていく。やがて、ねじりばねの弾性力よりも第2下側リブ342からリンク部を介して第2下側装飾収納部336に作用する圧力が大きくなることから、収納部本体336Aは、第2下側装飾収納部336がねじりばねの弾性力に対抗する形で軸部の軸回りに回動して、第2装飾本体部332の内部に収納していく。一方、第2装飾本体部332が表示面62Aの前方を右側方向に移動して表示面62Aの前方に位置する場合には、リンク部が第2下側リブ342の表面上を通過し、やがて第2下側リブ342の表面上から離脱する。このとき、第2下側リブ342からリンク部を介して第2下側装飾収納部336に作用する圧力が次第に小さくなっていく。やがて、第2下側リブ342からリンク部を介して第2下側装飾収納部336に作用する圧力よりもねじりばねの弾性力が大きくなることから、収納部本体336Aは、第2下側装飾収納部336が軸部の軸回りに反対方向に回動して、第2装飾本体部332から露出する。
図30、図31及び図34に示すように、第2半円リング部材330の第2装飾本体部332の湾曲上端部近傍には、上側取付片344が形成されている。また、第2半円リング部材330の第2装飾本体部332の湾曲下端部近傍には、下側取付片346が形成されている。上側取付片344は、後述する枠部材350に取り付けられ左右方向に沿って延びる上側ガイド軸412上を軸方向に沿って移動する。下側取付片346は、後述する枠部材350に取り付けられ左右方向に沿って延びる下側ガイド軸414上を軸方向に沿って移動する。また、第2装飾本体部332の湾曲上端部近傍に形成された上側取付片344の先端部は、後述するベルト406に固定されている。このため、ベルト406が移動すると、第2半円リング部材330は、各ガイド軸412、414の軸方向に沿って各ガイド軸412、414上を移動する。
次に、演出図柄表示装置62を収容し、かつ演出部材300を移動可能に設けた枠部材350について説明する。
図25乃至図28に示すように、枠部材350の開口部352の上縁側には、第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356を取り付けるためのモータ台358が設けられている。このモータ台358の上面には、第1半円リング部材302を移動可能に駆動するための第1駆動モータ354と、第2半円リング部材330を移動可能に駆動するための第2駆動モータ356と、が取り付けられている。なお、第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356は、装飾駆動基板114(図38参照)により駆動制御される。
図25乃至図28、図30に示すように、第1駆動モータ354は、第2半円リング部材330の退避位置の近傍に配置されている。第1駆動モータ354には、第1駆動ギア(図示省略)が機械的に接続されている。第1駆動ギアは、モータ台358の下面に軸回りに回転可能に取り付けられている。第1駆動モータ354が駆動すると、第1駆動ギアが軸回りに回転する。また、第1駆動ギアには、第1プーリ機構362が機械的に接続されている。第1プーリ機構362は、モータ台358の下面に軸回りに回転可能に取り付けられている。図30に示すように、第1プーリ機構362は、第1駆動ギアと噛み合うギア部364と、ギア部364と共に回転するプーリ部366と、で構成されている。このため、第1駆動モータ354が駆動して、第1駆動ギアが回転すると、第1プーリ機構362自体も軸回りに回転する。
図32及び図33に示すように、モータ台358の下面であって第1半円リング部材302の退避位置の近傍部位には、第1補助プーリ機構368が軸回りに回転可能に取り付けられている。第1補助プーリ機構368は、プーリ部370と、テンション調整部372と、で構成されている。テンション調整部372は、プーリ部370を回転可能にかつ第1プーリ機構362のプーリ部366に対して相対移動可能に支持する支持部374と、支持部374に対して第1プーリ機構362のプーリ部366側と反対方向(プーリ部366から離れる方向)に向って弾性力を常に作用させる弾性機構376と、支持部374の左右方向の移動を可能にして支持部374を支持するロック部378と、を有している。詳細には、モータ台358には長孔が貫通して形成されており、この長孔に支持部(図示省略)のアーム380が貫通している。ロック部378は、このアーム380が左右方向(プーリ部366とプーリ部370との近接・離間方向)に移動可能になるように、アーム380と係合している。
図30乃至図33に示すように、第1プーリ機構362のプーリ部366と第1補助プーリ機構368のプーリ部370との間には、ベルト382が掛け渡されている。このため、第1プーリ機構362のプーリ部366が軸回りに回転すると、ベルト382に回転駆動力が伝達され、その回転駆動力は、ベルト382を介して第1補助プーリ機構368のプーリ部370に伝達される。このため、第1駆動モータ354を駆動させると、第1プーリ機構362のプーリ部366と第1補助プーリ機構368のプーリ部370とが回転する。
ここで、第1補助プーリ機構368のプーリ部370には、弾性機構376から所定の弾性力が常時作用しているため、第1プーリ機構362のプーリ部366と第1補助プーリ機構368のプーリ部370とが離れる方向に移動しようとする。このため、第1プーリ機構362のプーリ部366と第1補助プーリ機構368のプーリ部370とに掛け渡されたベルト382には、常に引張力が作用している状態となっている。この結果、ベルト382の経年変化によりベルト382が多少伸びた場合には、第1プーリ機構362のプーリ部366と第1補助プーリ機構368のプーリ部370との離間距離が広くなるため、ベルト382に作用する引張力の大きさが略一定になる。このため、ベルト382が緩むことを防止でき、第1半円リング部材302の安全で円滑な移動動作を維持することができる。
図25乃至図28、図32に示すように、第2駆動モータ356は、第1半円リング部材302の退避位置の近傍に配置されている。第2駆動モータ356には、第2駆動ギア384が機械的に接続されている。第2駆動ギア384は、モータ台358の下面に軸回りに回転可能に取り付けられている。第2駆動モータ356が駆動すると、第2駆動ギア384が軸回りに回転する。また、第2駆動ギア384には、第2プーリ機構386が機械的に接続されている。第2プーリ機構386は、モータ台358の下面に軸回りに回転可能に取り付けられている。第2プーリ機構386は、第2駆動ギア384と噛み合うギア部388と、ギア部388と共に回転するプーリ部390と、で構成されている。このため、第2駆動モータ356が駆動して、第2駆動ギア384が回転すると、第2プーリ機構386も軸回りに回転する。
図30及び図31に示すように、モータ台358の下面であって第2半円リング部材330の退避位置の近傍部位には、第2補助プーリ機構392が軸回りに回転可能に取り付けられている。第2補助プーリ機構392は、プーリ部394と、テンション調整部396と、で構成されている。テンション調整部396は、プーリ部394を回転可能にかつ第2プーリ機構386のプーリ部294に対して相対移動可能に支持する支持部398と、支持部398に対して第2プーリ機構386のプーリ部390側と反対方向(プーリ部390から離れる方向)に向って弾性力を常に作用させる弾性機構400と、支持部398の左右方向の移動を可能にして支持部398を支持するロック部402と、を有している。詳細には、モータ台358には長孔が貫通して形成されており、この長孔に支持部398のアーム404が貫通している。ロック部402は、このアーム404が左右方向(プーリ部390とプーリ部394との近接・離間方向)に移動可能になるように、アーム404と係合している。
第2プーリ機構386のプーリ部390と第2補助プーリ機構392のプーリ部394との間には、ベルト406が掛け渡されている。このため、第2プーリ機構386のプーリ部390が軸回りに回転すると、ベルト406に回転駆動力が伝達され、その回転駆動力は、ベルト406を介して第2補助プーリ機構392のプーリ部394に伝達される。このため、第1駆動モータ354を駆動させると、第2プーリ機構386のプーリ部390と第2補助プーリ機構392のプーリ部394とが回転する。
ここで、第2補助プーリ機構392のプーリ部394には、弾性機構400から所定の弾性力が常時作用しているため、第2プーリ機構386のプーリ部390と第2補助プーリ機構392のプーリ部394とが離れる方向に移動しようとする。このため、第2プーリ機構386のプーリ部390と第2補助プーリ機構392のプーリ部394とに掛け渡されたベルト406には、常に引張力が作用している状態となっている。この結果、ベルト406の経年変化によりベルト406が多少伸びた場合には、第2プーリ機構386のプーリ部390と第2補助プーリ機構392のプーリ部394との離間距離が広くなるため、ベルト406に作用する引張力の大きさが略一定になる。このため、ベルト406が緩むことを防止でき、第2半円リング部材330の安全で円滑な移動動作を維持することができる。
また、第1駆動モータ354と第2駆動モータ356の位置関係は、第1駆動モータ354側が第2駆動モータ356側よりも前後方向の奥側に位置するように構成されている。また、第1プーリ機構362は、第2プーリ機構386よりも前後方向の奥側に位置するように取り付けられている。さらに、第1補助プーリ機構368は、第2補助プーリ機構392よりも前後方向の奥側に位置するように取り付けられている。また、第1半円リング部材302は、第2半円リング部材330よりも前後方向の奥側に位置するように取り付けられている。
なお、2つの上側ガイド軸408、412は、枠部材350の開口部352の上縁にかつ前後方向に重なるようにして取り付けられている。また、2つの下側ガイド軸410、414は、枠部材350の開口部352の下縁にかつ前後方向に重なるようにして取り付けられている。
また、図25乃至図29に示すように、枠部材350の開口部352の右側上縁には、第1上側リブ320が形成されている。第1上側リブ320は、滑らかな湾曲面で構成されている。第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上に乗り上げ、リンク部306Cがそのまま第1上側リブ320の表面上を滑っていく。このように、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を通過し、リンク部306Cが案内される。ここで、第1上側リブ320の曲率は、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を滑っていく過程において、次第に大きくなるように設定されている。このため、第1上側リブ320の曲率は、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を滑っていく過程において、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに対して作用する第1上側リブ320の表面上からの圧力が次第に大きくなる。やがて、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用しているねじりばね316の弾性力よりも、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに対して作用する第1上側リブ320の表面上からの圧力が大きくなる。このとき、第1上側装飾収納部306の回動片306Bが軸部314回りを内側に回動し、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが第1装飾本体部304の内部に収納されていく。そして、最終的には、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避したときに、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが約90度回動した状態になる。このようにして、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが第1装飾本体部304の内部に収納される。
また、図25乃至図28に示すように、枠部材350の開口部352の右側下縁には、第1下側リブ322が形成されている。第1下側リブ322は、滑らかな湾曲面で構成されている。第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1下側装飾収納部308のリンク部が第1下側リブ322の表面上に乗り上げ、リンク部がそのまま第1下側リブ322の表面上を滑っていく。このように、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1下側装飾収納部308のリンク部が第1下側リブ322の表面上を通過し、リンク部が案内される。ここで、第1下側リブ322の曲率は、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1下側装飾収納部308のリンク部が第1下側リブ322の表面上を滑っていく過程において、次第に大きくなるように設定されている。このため、第1下側リブ322の曲率は、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避していくときに、第1下側装飾収納部308のリンク部が第1下側リブ322の表面上を滑っていく過程において、第1下側装飾収納部308のリンク部に対して作用する第1下側リブ322の表面上からの圧力が次第に大きくなる。やがて、第1下側装飾収納部308の収納部本体308Aに作用しているねじりばねの弾性力よりも、第1下側装飾収納部308のリンク部に対して作用する第1下側リブ322の表面上からの圧力が大きくなる。このとき、第1下側装飾収納部308の回動片が軸部回りを内側に回動し、第1下側装飾収納部308の収納部本体308Aが第1装飾本体部304の内部に収納されていく。そして、最終的には、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避したときに、第1下側装飾収納部308の収納部本体308Aが約90度回動した状態になる。このようにして、第1下側装飾収納部308の収納部本体308が第1装飾本体部304の内部に収納される。
また、枠部材350の開口部352の左側上縁には、第2上側リブ340が形成されている。第2上側リブ340は、滑らかな湾曲面で構成されている。第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2上側装飾収納部334のリンク部が第2上側リブ340の表面上に乗り上げ、リンク部がそのまま第2上側リブ340の表面上を滑っていく。このように、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2上側装飾収納部334のリンク部が第2上側リブ340の表面上を通過し、リンク部が案内される。ここで、第2上側リブ340の曲率は、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2上側装飾収納部334のリンク部が第2上側リブ340の表面上を滑っていく過程において、次第に大きくなるように設定されている。このため、第2上側リブ340の曲率は、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2上側装飾収納部334のリンク部が第2上側リブ340の表面上を滑っていく過程において、第2上側装飾収納部334のリンク部に対して作用する第2上側リブ340の表面上からの圧力が次第に大きくなる。やがて、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aに作用しているねじりばねの弾性力よりも、第2上側装飾収納部334のリンク部に対して作用する第2上側リブ340の表面上からの圧力が大きくなる。このとき、第2上側装飾収納部334の回動片が軸部回りを内側に回動し、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aが第2装飾本体部332の内部に収納されていく。そして、最終的には、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に完全に退避したときに、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aが約90度回動した状態になる。このようにして、第2上側装飾収納部334の収納部本体334Aが第2装飾本体部332の内部に収納される。
また、枠部材350の開口部352の左側下縁には、第2下側リブ342が形成されている。第2下側リブ342は、滑らかな湾曲面で構成されている。第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2下側装飾収納部336のリンク部が第2下側リブ342の表面上に乗り上げ、リンク部がそのまま第2下側リブ342の表面上を滑っていく。このように、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2下側装飾収納部336のリンク部が第2下側リブ342の表面上を通過し、リンク部が案内される。ここで、第2下側リブ342の曲率は、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2下側装飾収納部336のリンク部が第2下側リブ342の表面上を滑っていく過程において、次第に大きくなるように設定されている。このため、第2下側リブ342の曲率は、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に退避していくときに、第2下側装飾収納部336のリンク部が第2下側リブ342の表面上を滑っていく過程において、第2下側装飾収納部336のリンク部に対して作用する第2下側リブ342の表面上からの圧力が次第に大きくなる。やがて、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aに作用しているねじりばねの弾性力よりも、第2下側装飾収納部336のリンク部に対して作用する第2下側リブ342の表面上からの圧力が大きくなる。このとき、第2下側装飾収納部336の回動片が軸部回りを内側に回動し、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aが第2装飾本体部332の内部に収納されていく。そして、最終的には、第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に完全に退避したときに、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aが約90度回動した状態になる。このようにして、第2下側装飾収納部336の収納部本体336Aが第2装飾本体部332の内部に収納される。
なお、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の形状は、上記のような半円リング状の形状に限られるものではなく、例えば、動物のキャラクタや演出図柄表示装置62の表示面62Aに表示される演出図柄と関連したモチーフにしてもよい。
図38に示すように、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172(66)と、第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356からなる駆動モータ群173と、第1発光素子310及び第2発光素子338からなる発光素子群171と、が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号を受け、ROM115に記憶された動作プログラムに基づいて、駆動モータ群173及び発光素子群171を用いた遊技の装飾に関する制御を実行する。装飾駆動基板114のROM115には、特に、駆動モータ群173の移動に関する制御と、発光素子群171の発光に関する制御と、を実行するための動作プログラムが記憶されている。
次に、第3実施形態に係るパチンコ機の演出部材300による演出効果の一例について説明する。なお、図28及び図39に示すように、通常の状態では、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330は、演出図柄表示装置62の表示面62Aの左右両側にそれぞれ退避しており、センター役物64の装飾部材に隠れて、遊技者が視認できないようになっている。この状態を通常状態(初期状態)として、以下の作用を説明する。
(初期位置から第1停止位置に移動するまでの動作)
図39乃至図41に示すように、所定の遊技条件(大当り遊技など)が成立した場合には、装飾駆動基板114により第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356が正方向に駆動される。第1駆動モータ354が正方向に駆動されると、第1プーリ機構362及び第1補助プーリ機構368の各プーリ部366、370が回転して、ベルト382が駆動する。このため、演出図柄表示装置62の表示面62Aの右側に退避していた第1半円リング部材302が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側に向かって移動する。また、同時に、第2駆動モータ356が正方向に駆動されると、第2プーリ機構386及び第2補助プーリ機構392の各プーリ部390、394が回転して、ベルト406が駆動する。このため、演出図柄表示装置62の表示面62Aの左側に退避していた第2半円リング部材330が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側に向かって移動する。なお、このとき、第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356の回転数は、同じ回転数となるように制御されているため、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330との移動距離は、同じになる。
ここで、演出図柄表示装置62の表示面62A上では、演出表示基板114により特殊演出が開始されている。具体的には、図39に示すように、所定の遊技条件(大当り遊技など)が成立した場合で、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が演出図柄表示装置62の表示面62Aの左右両側にそれぞれ退避している状態では、演出図柄表示装置62の表示面62A上に巨大な卵を示す演出図柄が表示される。そして、図40に示すように、第1半円リング部材302が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側から左側に移動し、かつ第2半円リング部材330が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側から右側に移動していく過程において、巨大な卵に亀裂が入る演出図柄が表示面62Aで表示される。
第1半円リング部材302が左側に移動し、かつ第2半円リング部材330が右側に移動していくと、やがて両者は接近する。そして、図41に示すように、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330は、第1半円リング部材302の第1装飾本体部304の凸部と第2半円リング部材330の第2装飾本体部332の凸部とが遊技者から見て疑似的に接触する位置となる第1停止位置で、一旦停止する。なお、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330の移動の停止は、装飾駆動基板114により第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356の駆動が停止されることにより実現する。
ここで、第1停止位置では、上側ガイド軸408、412同士、あるいは下側ガイド軸410、414同士が演出図柄表示装置62の前後方向で位置ずれしているため、第1半円リング部材302の第1装飾本体部304と第2半円リング部材330の第2装飾本体部332とが実際に接触することはないが、両者が近接して対峙することにより、前方側に位置する遊技者には、第1半円リング部材302の第1装飾本体部304の凸部と第2半円リング部材330の第2装飾本体部332の凸部とが接触しているかのような錯覚を与えることになる。
なお、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330が移動中は、第1発光素子310と第2発光素子338とが、駆動制御基板114によって所定の発光パターンに基づいて発光される。これにより、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330が発光しながら、移動することになり、視覚的な効果も演出することができる。
図41に示すように、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とが第1停止位置で停止している状態では、演出図柄表示装置62の表示面62Aに表示されていた巨大な卵が割れて雛が現れるという演出図柄が表示される。
なお、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とは、第1停止位置で所定の時間だけ停止する。
(第1停止位置から第2停止位置に移動するまでの動作)
図41乃至図43に示すように、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とが第1停止位置で所定の時間だけ停止した後、再度、装飾駆動基板114により第1駆動モータ354及び第2駆動モータ356が駆動される。これにより、第1半円リング部材302は、再度、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側に移動し始め、また、第2半円リング部材330は、再度、演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側に移動し始める。ここで、上側ガイド軸408、412同士、下側ガイド軸410、414同士は、演出図柄表示装置62の前後方向にわたって位置ずれしているため、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とは、相互に衝突することなく、交差する。
なお、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330が移動中は、第1発光素子310と第2発光素子338とが、駆動制御基板114によって所定の発光パターンに基づいて発光される。これにより、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330が発光しながら、移動することになり、視覚的な効果も演出することができる。
このとき、図42に示すように、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、複数の雛が卵からかえった様子を示す演出図柄が表示されている。
そして、図43に示すように、第1半円リング部材302が左側に移動し、第2半円リング部材330が右側に移動していくと、やがて両者は、すれ違う。そして、遊技者から見て、第1半円リング部材302の位置と第2半円リング部材330の位置とが入れ替わり、第1半円リング部材302が第2半円リング部材330の左側に位置し、第2半円リング部材330が第1半円リング部材302の右側に位置することになる。このとき、図43に示すように、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330は、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306と第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334同士、第1半円リング部材302の第1下側装飾収納部308と第2半円リング部材330の第2下側装飾収納部336同士とが前方側に位置する遊技者から見て疑似的に接触し、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とが一体となって真円を完成する位置となる第2停止位置で、一旦停止する。第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が、第2停止位置で停止した場合には、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330が真円状の部材に変化するため、遊技者は、想定外の変化に驚くことになり、遊技性を高める結果になる。
このとき、図43に示すように、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、雛が成長した鶏を示す演出図柄が表示されている。
(第2停止位置から初期位置に戻る動作)
次に、所定の遊技状態(例えば、大当り遊技など)が終了すると、上述した演出部材300による演出効果も終了する。ここでは、駆動制御基板114により各駆動モータ354、356が逆方向に駆動され、ベルト382、406が逆方向に回転する。これにより、第1半円リング部材302が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を左側から右側に移動し、第2半円リング部材330が演出図柄表示装置62の表示面62Aの前方を右側から左側に移動して、図39に示す初期位置に戻る。このとき、各半円リング部材302、330は、途中の第1停止位置で一旦停止するように制御してもよい。
以上のように、所定の遊技条件が成立した場合には、演出部材300による特別演出として、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330は、初期位置から第1停止位置での一時停止を経て第2停止位置まで移動して停止する。
また、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が移動していると同時に、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、一連の物語性のある演出図柄が変動表示されていく。このため、演出部材300である第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330による特別演出と、これに関連する演出図柄表示装置62の表示面62A上での図柄演出と、が同時に実行されるため、遊技演出の斬新性を高めることができる。
さらに、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動と同時に、各発光素子310、338が発光するため、特別演出を視覚的にも華やかなものにすることができ、遊技演出の斬新性を一層高めることができる。
特に、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が、第1停止位置で一旦停止して、両者が対峙するため、何か特別な遊技(大当り遊技)が発生したことを遊技者に対して間接的に示すことになる。これにより、遊技者は、遊技に対する期待や興奮が急激に高まるため、遊技性を向上させることができる。
また、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が第1停止位置から再度移動し始めて第2停止位置で停止したときに、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330とが一体となって真円が完成する。これにより、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330で形成される真円は、第1半円リング部材302と第2半円リング部材330の単体の形状とは全く異なる形状になるため、遊技者にとって想定外の形状変化になる。この結果、演出部材300による特別演出の斬新性を一層高めることができ、遊技性を一層高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態のパチンコ機の作用及び効果について説明する。
また、以下の作用効果では、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避するときの第1上側装飾収納部306の作用効果を出発点として説明する。なお、第1半円リング部材302の第1下側装飾収納部308、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336については、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306の作用効果と同じになるため、説明を省略する。
図35に示すように、第1半円リング部材302が表示面62Aの前方に位置するときには、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aは、第1装飾本体部304から露出した状態になっている。この原理としては、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aには、ねじりばね316から常に弾性力が作用している状態になっており、収納部本体306Aに対して所定の外力が作用しない状態では、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aは、第1装飾本体部304から完全に露出した状態になっている。
第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に退避する際に、第1半円リング部材302が表示面62Aの前方を右側に移動していくが、やがて、図36に示すように、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上に案内される。第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面上に案内されると、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが第1上側リブ320の表面に接触することになるが、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避していない状態では、第1半円リング部材302が表示面62Aの曲率が小さくなっているため、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力は、小さくなる。この状態では、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力が第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力よりも大きいため、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aは回動しない(露出したままの状態となる)。
そして、図36及び図37に示すように、第1半円リング部材302が表示面62Aの前方をさらに右側に移動していくに伴い、第1上側装飾収納部306のリンク部306Cが接触する第1上側リブ320の表面部位の曲率が次第に大きくなる。このため、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力は、次第に大きくなる。第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力が大きくなっていき、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力の大きさに次第に近づいていく。第1上側リブ320の表面部位の曲率が所定値以上に大きくなると、やがて、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力の大きさが、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力の大きさと同じになり、そして、ねじりばね316の弾性力の大きさよりも大きくなる。
第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力の大きさが、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力の大きさよりも大きくなると、収納部本体306Aがねじりばね316の弾性力に対抗する形で、軸部314の軸回りを内側に回動していく。第1半円リング部材302が表示面62Aの前方をさらに右側に移動していくに伴い、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力の大きさが、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力の大きさよりも格段に大きくなるため、収納部本体306Aが軸部314の軸回りを内側に回動し続ける。
図37に示すように、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避した状態では、収納部本体306Aが軸部314の軸回りを内側に略90度回動し、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aの第1装飾本体部304に対する収納動作が完了する。このとき、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aの大部分は第1装飾本体部304に収納された状態になる。
なお、第1半円リング部材302の第1下側装飾収納部308、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336の収納動作についても、同様に行われる。なお、それらの収納動作については、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306の収納動作と同じ原理になり、重複した説明になるため、説明を省略する。
以上のようにして、図35乃至図37に示すように、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避し、かつ第2半円リング部材330が表示面62Aの左側に完全に退避した状態では、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308の収納動作、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336の収納動作が完了し、各収納部本体306A、308A、334A、336Aは、略90度回動する。
次に、表示面62Aの右側に完全に退避していた第1半円リング部材302が左側に移動して表示面62Aの前方に出るときの第1上側装飾収納部306の作用効果を説明する。なお、第1半円リング部材302の第1下側装飾収納部308、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336については、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306の作用効果と同じになるため、説明を省略する。
図37に示すように、第1半円リング部材302が表示面62Aの右側に完全に退避していた状態では、第1上側装飾収納部306の収納本体部306Aが第1装飾本体部304の内部に完全に収納されている。この状態では、第1上側リブ320の表面からリンク部306Cに作用する圧力の大きさが、ねじりばね316の弾性力の大きさよりも大きいため、ねじりばね316の弾性力に対抗して、第1上側装飾収納部306が略90度だけ回動した状態である。
この状態から、第1半円リング部材302が左側に移動していくと、第1上側装飾収納部306も左側に移動するが、リンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を退避時と反対方向に滑っていく。リンク部306Cが第1上側リブ320の表面上を退避時と反対方向に滑っていくと、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力の大きさが次第に小さくなる。第1上側装飾収納部306が左側に移動して所定の位置に到達すると、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力の大きさが、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aに作用するねじりばね316の弾性力の大きさよりも小さくなる。これにより、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aは、第1上側リブ320の表面から第1上側装飾収納部306のリンク部306Cに作用する圧力に対抗する形で、軸部314の軸回りを外側(露出する方向)に回動し始める。
第1上側装飾収納部306がさらに左側に移動していくと、第1上側装飾収納部306の収納部本体306Aが軸部314の軸回りを外側(露出する方向)に回動し続け、最終的には、リンク部306Cが第1上側リブ320の表面上から圧力をほとんど受けない位置で、第1装飾本体部304から収納部本体306Aが完全に露出する。その後、第1上側装飾収納部306がさらに左側に移動していき、表示面62Aの前方に到達して、上述した演出効果を実現する。
以上のように、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が表示面62Aの前方から左右両側に退避したときに、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308が第1装飾本体部304の内部に収容され、かつ第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336が第2装飾本体部332の内部に収容されるため、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330がそれぞれ小型化される。特に、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308の収納動作(回動動作)が第1半円リング部材302の移動平面上で完結し、また、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336の収納動作(回動動作)が第2半円リング部材330の移動平面上で完結する。これにより、表示面62Aの前後方向にスペースをとる必要がなく、上記収納動作を実現することができる。
また、遊技性を向上するために表示面62Aを大型化した場合には、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330も大型化させる必要が生じるが、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330を退避させた状態では、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308の収納動作と、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336の収納動作とによって、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330がそれぞれ小型になる(体積が小さくなる)。この結果、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330を一時的に小型化することにより退避スペースの確保の問題が解消できるため、遊技性を向上するために表示面62Aを大型化した場合でも、表示面62Aの大きさに対応させて第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330も大型化することが可能になる。そして、表示面62Aを大型化し、演出部材300を大型化することにより、一層遊技性の高い遊技を実現することができる。
さらに、本実施形態では、第1半円リング部材302の左右方向の移動と第2半円リング部材330の左右方向の移動をベルト382、406の駆動で実現しているため、第1半円リング部材302の左右方向の移動距離と第2半円リング部材330の左右方向の移動距離を正確に制御することができる。すなわち、第1半円リング部材302の左右方向の移動と第2半円リング部材330の左右方向の移動をスクリュー軸で実現すると、スクリュー軸の駆動原理が、スクリュー軸の軸回りの回転により第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330をスクリュー軸の軸方向に導くものであるため(換言すると、スクリュー軸との相対位置が順次変更していくものであるため)、スクリュー軸の軸回転を停止した直後でも、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330がスクリュー軸の軸方向に移動(スクリュー軸に対して相対移動)してしまう。これにより、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が枠部材350に衝突したりして、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330や、枠部材350が破損してしまうおそれもある。これに対して、本実施形態では、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330がベルト382、406にそれぞれ固定されているため、第1半円リング部材302のベルト382に対する相対移動と、第2半円リング部材330のベルト406に対する相対移動と、が発生しない。このため、ベルト382、406の駆動を停止すれば、直ちに、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の左右方向の移動も停止するため、上述したスクリュー軸を用いた構成で生じる問題点は解消される。
なお、第1半円リング部材302の第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308と、第2半円リング部材330の第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336と、の表面には、それぞれ装飾用のデザインが施されているため、第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308と、第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336と、についても装飾効果を発揮させることができる。そして、これらが表示面62Aの前方を移動すれば、遊技者は、第1上側装飾収納部306及び第1下側装飾収納部308と、第2上側装飾収納部334及び第2下側装飾収納部336と、を視認することになるため、遊技性を高めることができる。
次に、本発明の第4実施形態のパチンコ機について説明する。
なお、本発明の第1実施形態のパチンコ機の構成と重複する構成には同符号を付し、適宜、説明を省略する。
図44に示すように、第1上側リブ320、第1下側リブ322、第2上側リブ340及び第2下側リブ342の各表面の所定の部位には、接触センサ420がそれぞれ設けられている。接触センサ420の設置部位は、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が表示面62Aの左右側に完全に退避した位置で、各リンク部306Cが接触する部位である。
図45に示すように、接触センサ420は、サブ制御基板106に電気的に接続されている。接触センサ420で各リンク部306Cを検知した場合、接触センサ420から検知信号がサブ制御基板106に対して出力される。サブ制御基板106は、接触センサ420から検知信号を受信すると、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が表示面62Aの左右側に完全に退避したと判断する。そして、サブ制御基板106は、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の演出が終了した後に、演出図柄表示装置62の表示面62Aで変動表示する演出図柄の変動表示開始を指示するための制御信号を演出表示基板110に対して出力する。
第4実施形態によれば、サブ制御基板106は、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の演出が終了した後に、演出図柄表示装置62の表示面62Aで変動表示する演出図柄の変動表示開始を指示するための制御信号を演出表示基板110に対して出力する。これにより、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動完了(演出動終了)のタイミングと、演出図柄表示装置62の表示面62Aで変動表示する演出図柄の変動表示開始のタイミングと、を合致させることができる。この結果、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動が完了していない状態で、次の遊技状態の内容を示す演出図柄が演出図柄表示装置62の表示面62Aで変動表示されることを防止でき、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の演出と、演出図柄表示装置62の表示面62Aにおける演出図柄の演出との不一致を素子することができる。
なお、接触センサ420は、演出表示基板110に対して電気的に接続されており、演出表示基板110が接触センサ420から検知信号を受信して、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動完了(演出動終了)のタイミングと、演出図柄表示装置62の表示面62Aで変動表示する演出図柄の変動表示開始のタイミングと、を合致させるようにしてもよい。
次に、本発明の第5実施形態のパチンコ機について説明する。
なお、本発明の第1実施形態のパチンコ機の構成と重複する構成には同符号を付し、適宜、説明を省略する。
図46に示すように、第1上側リブ320、第1下側リブ322、第2上側リブ340及び第2下側リブ342の各表面の所定の部位には、金属製のスイッチ端子430がそれぞれ設けられている。スイッチ端子430の設置部位は、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が表示面62Aの左右側に完全に退避した位置で、各リンク部306Cが接触する部位である。また、各リンク部306Cは、金属で構成されている。
図47に示すように、各スイッチ端子430は、装飾駆動基板114に電気的に接続されている。各リンク部306Cが各スイッチ端子430に接触することにより、各スイッチ端子430から検知信号が装飾駆動基板114に対して出力される。なお、各スイッチ端子430は、サブ制御基板106に対して電気的に接続されていてもよい。
第5実施形態によれば、装飾駆動基板114が各スイッチ端子430からの検知信号を受信すると、各駆動モータ354、356の駆動を停止させる信号を各駆動モータ(駆動モータ群)354、356に対して出力する。そして、各駆動モータ354、356の駆動が停止する。これにより、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330が表示面62Aの左右側に完全に退避した位置で、確実に、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動(動作)を停止させることができる。この結果、第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の初期位置を確実に位置決めすることができるため、次回に第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の動作が開始するときの基準位置(初期位置)が一定位置となる。これにより、次回の演出部材300の演出動作において、各駆動モータ354、356などによる第1半円リング部材302及び第2半円リング部材330の移動制御を正確に実行することができる。