JP5306855B2 - 情報記録媒体用基板の製造方法、および、情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、情報記録媒体用基板の製造方法、および、情報記録媒体の製造方法に関するものである。
パソコン等の情報記録手段として利用されているハードディスクなどの円盤状の情報記録媒体に用いられる基板として、ガラス製やガラスセラミックス製の基板が広く用いられている。このような情報記録媒体用基板の典型的な製造方法は、以下のようなものである。まず、溶融ガラスを上型および下型からなる一対の成形型でプレス成形する方法(いわゆるダイレクトプレス法)を利用して、ガラスブランクを作製する。次に、このガラスブランクに研磨等の後加工を施すことで、情報記録媒体用基板(以下、単に「基板」と略す場合がある)を得る。なお、その後は、作製する情報記録媒体の種類に応じて、情報記録層等を基板上に成膜することで情報記録媒体を得る。
ダイレクトプレス法を利用してガラスブランクを作製する場合、プレス成形に起因して発生する反りやうねりが問題となることが知られている。そして、これらの問題を解決するために、周縁部に厚肉部を有するガラスブランクが提案されている(特許文献1、2参照)。なお、このような周縁部に設けられる厚肉部は、コストダウンや産業廃棄物低減の観点から、ガラスブランクを基板に加工する際に発生する研削・研磨くずの発生を抑制するために、丸ごと除去されることはなく、最終的に基板の一部を構成する。
特開平10−194760号公報
特開2002−226219号公報
一方、更なるコストダウンに対応するためには、ガラスブランクを後加工して基板とする際の研磨代を小さくする必要がある。このためには、ガラスブランクの厚み(最終的に基板となり得る部分の厚み)は、基板の厚みに近いほど良い。しかし、ガラスブランク全面の厚みをより薄くしようとすると、ガラスブランクの外形が大きい程、プレス成形時に必要なプレス推力も大きくなる。このようなプレス推力の増大は、ガラスブランクの割れの発生を招きやすくなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、プレス時の割れを抑制する情報記録媒体用基板の製造方法および情報記録媒体の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明の情報記録媒体用基板の製造方法は、下型として、プレス成形時に軟化状態のガラスと接触し、円形状の中央部および該中央部の周縁側に設けられた外縁部を有するプレス面を備え、外縁部が、中央部に対して凹を成す型を用い、軟化状態のガラスを下型の上に供給した後、上型と下型との間で軟化状態のガラスを外縁部にまで到達するようにプレス成形するプレス工程を経た後に、プレス成形された成形品の上面を上型から離型し、その後に下型から成形品を取り出し、さらにその後にアニール処理することで、円板状の薄肉部と、該薄肉部の周縁部に沿って設けられた厚肉部とを有し、プレス工程の実施時に上型と接していた側の面において薄肉部と厚肉部とが面一に形成されたガラスブランクを作製し、次に、ガラスブランクの厚肉部を切断して除去する厚肉部除去工程を実施した後、さらに、厚肉部が切断除去されたガラスブランクをラッピング加工するラッピング工程を少なくとも経て情報記録媒体用基板を作製することを特徴とする。
本発明の情報記録媒体用基板の製造方法の一実施態様としては、薄肉部の厚みが、0.5mm以上1.0mm未満であることが好ましい。
本発明の情報記録媒体用基板の製造方法の他の実施態様としては、薄肉部の直径が、65.0mm以上72.0mm以下の範囲内、47.0mm以上53.0mm以下の範囲内、27.0mm以上33.0mm以下の範囲内、および、21.0mm以上26.0mm以下の範囲内から選択されるいずれか1つの範囲内の値を取り得ることが好ましい。
本発明の情報記録媒体用基板の製造方法のさらに他の実施態様としては、薄肉部と厚肉部とが段差を成すように形成された側の面において、薄肉部の平面部分から厚肉部の最頂部へと続く傾斜面が、平面部分と連続する面を成す曲面を有することが好ましい。
本発明の情報記録媒体の製造方法は、上述の情報記録媒体用基板の製造方法により作製された情報記録媒体用基板の少なくとも片面に情報記録層を形成する情報記録層形成工程を少なくとも経て、情報記録媒体を製造することを特徴とする。
本発明によれば、プレス時の割れを抑制する情報記録媒体用基板の製造方法および情報記録媒体の製造方法を提供することができる。
本実施形態のガラスブランクの一例を示す模式断面図である。 図1に示すガラスブランクの厚肉部近傍の部分を、その直径方向で切断した断面を拡大した部分拡大図である。 本実施形態のガラスブランクの製造方法に用いられる型(成形型)の一例を示す模式断面図である。 胴型を用いた従来の非サイドフリープレス方式のダイレクトプレス法の一例を示す説明図である。
(ガラスブランクおよびその製造方法)
−ガラスブランク−
本実施形態のガラスブランクは、円板状の薄肉部と、薄肉部の周縁部に沿って設けられた厚肉部と、を有し、情報記録媒体用基板に加工する際に、厚肉部が除去されることを特徴とする。このような形状を有するガラスブランクでは、このガラスブランクを作製する際に、プレス時の割れを抑制できる。
なお、本発明者らが上述の本実施形態のガラスブランクを見出した理由は以下の通りである。まず、本発明者らは、研磨代低減の観点でより薄いガラスブランクを得るためには、特許文献1,2に示すような周縁部に厚肉部を有するタイプのガラスブランクは、厚肉部も研磨する必要があるため不適であると考えた。このため、周縁部に厚肉部を設けずに、ガラスブランク全面の厚みを薄くすることを検討した。しかしながら、このようなガラスブランクでは、プレス成型する際のプレス推力を増大させる必要が生じ、結果的に、割れが起こり易くなることが分った。このような割れは、以下のメカニズムにより発生するものと推定される。
まず、プレス成型に際して、下型のプレス面の中央部に軟化状態のガラスが供給され、続いて、下型と上型とにより軟化状態のガラスがプレスされることで、上型と下型との隙間に広がるようにガラスが延伸する。この際、軟化状態のガラスが有する熱が、上型や下型のプレス面と接触することで急激に奪われることになる。これによりガラスの温度が低下し、これに伴い結果的に粘度が増大する。しかし、このような粘度の増大は、プレス面の中央部側から外側までの範囲で均一に起こるものではなく、中央部側よりも外側に行くにつれて進行していくものと考えられる。これは、次の理由による。まず、上型と下型との間に挟まれた軟化状態のガラス塊のうち最も外周側に延伸していく部分は、プレス初期においては、プレス面中央部により熱が奪われ、プレス後期においてはプレス面外部側により熱が奪われる。これに対して、上型と下型との間に挟まれた軟化状態のガラス塊のうちプレス初期から後期まで一貫してプレス面中央側に位置する部分は、プレス初期においては、プレス面中央部により熱が奪われるものの、プレス後期においては、プレス面中央部がそれまでのガラス塊との熱交換により加温されているために、プレス面中央部により熱が奪われにくくなっている。
それゆえ、ガラスブランクをより薄肉化するということは、容積対比の表面積が大きくなることであるため、プレス時において上型と下型との間に挟まれた軟化状態のガラス塊のうち最も外周側に延伸している部分の粘度増大がより著しくなるために、結果としてプレス推力の増大の必要性が生じ、さらには割れを招くものと考えられる。そこで、本発明者らは、上述した点に着目し、上型と下型との間に挟まれた軟化状態のガラス塊をより薄く延伸させる場合でも、ガラス塊のプレス面外周部側の粘度低下を抑制することができれば、プレス推力の増大を抑制でき、さらには割れも起こりにくくできるものと考えた。これは、軟化状態のガラス塊の容量を大きくして、その熱容量増分をプレス面外周部側部分に集めることで、プレス時の外周部での温度低下が抑制されて実現できるはずである。このためには、円板状となったガラス塊の周縁部が中央部よりも肉厚となっていることが必要である。そして、結果的に、このようなプロセスを経て作製されるガラスブランクは、本実施形態のガラスブランクと同一の形状を有することになる。また、通常、プレス推力の増大は、結果として成形型の転写性を向上させ、プレスされたガラスを上型に貼り付きやすくする傾向がある。しかしながら、本実施形態のガラスブランクでは、薄肉化しても、上述したようにプレス推力の増大を抑制できる。このため、本実施形態のガラスブランクを作製する場合、プレスされたガラスの上型への貼り付きを抑制することも容易である。
なお、本実施形態のガラスブランクと、特許文献1,2に記載のガラスブランクとは、円板状の薄肉部と、薄肉部の円周部に沿って設けられた厚肉部とを有している点では共通している。しかし、ガラスブランクから同じサイズの基板を作製する場合、特許文献1,2に記載のガラスブランクは、厚肉部分が基板の一部を構成するのに対して、本実施形態のガラスブランクでは、厚肉部分は全て除去されるため基板の一部を構成しない。すなわち、同じ厚みと直径を有する基板を作製する上では、ガラスブランクの直径は、特許文献1,2に記載のガラスブランクよりも、本実施形態のガラスブランクの方が大きい。すなわち、特許文献1,2に記載のガラスブランクの直径は小さいものである。このため、特許文献1,2に記載のガラスブランクでは、その作製に際して、プレス時に上型と下型との間に挟まれたガラス塊をより外周側に延伸させる必要がないため、本発明が課題とするような問題自体が起こり難い。
一方、本実施形態のガラスブランクでは、基板に加工する際に厚肉部は、通常、研磨加工前に切断によって除去される。このため、特許文献1,2に記載のガラスブランクと比べて、研磨加工に要する加工時間を大幅に短縮することができるという加工コスト上の大きな長所を有する。但し逆に、厚肉部の全てが基板の一部として利用されることなく廃棄されるため不経済であるとも考えられる。しかしながら、厚肉部が切断除去される場合はチップ状となるため回収が容易である。そして、回収したチップをガラスブランク用の溶融ガラス原料(いわゆるカレット)として容易に再利用できる。これに対して特許文献1,2に記載のガラスブランクは、厚肉部の一部が基板として利用されるものの、残りの部分は研磨等により微粉化されて除去される。このような形態で除去された厚肉部は、研磨液等と混合した状態となるため、回収・再利用は不可能である。したがって、厚肉部の再利用効率という点では、特許文献1,2に記載のガラスブランクよりも本実施形態のガラスブランクの方が優れている。
なお、プレス推力の増大に伴う割れは、周縁部に厚肉部を設けないと仮定したガラスブランクの薄肉部の厚みが薄ければ薄いほど発生しやすくなる。これらの点を考慮すれば、本実施形態のガラスブランクの薄肉部の厚みは、1.0mm以下であることが好ましく、0.9mm以下であることがより好ましい。なお、ガラスブランクを用いて最終的に作製する基板の直径を考慮すると、いわゆる2.5インチ基板(直径=65mm)用のガラスブランクでは、薄肉部の厚みは、0.9mm以下が好ましく、0.8mm以下がより好ましい。1.8インチ基板(直径=48mm)用のガラスブランクでは、薄肉部の厚みは、0.8mm以下が好ましく、0.6 mm以下がより好ましい。1.0インチ基板(直径=27.4mm)用のガラスブランクでは、薄肉部の厚みは、0.7mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましい。0.85インチ基板(直径=21.6mm)用のガラスブランクでは、薄肉部の厚みは、0.7mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましい。なお、薄肉部の厚みの下限は、目的とする基板のサイズに係わらず特に限定されるものではないが、ガラスブランク肉厚が薄くなるほど素材段階で平面度の維持が難しくなるため、実用上は0.5mm以上とすることが好適である。
また、本実施形態のガラスブランクでは、基板に加工する際に厚肉部を除去して残った部分(薄肉部)が、実質的に基板を構成することになる。このような観点からは、薄肉部の直径は、目的とする基板の直径に近いほど、後工程での加工コストを低減させることができる。しかしながら、後工程での加工時のばらつきも考慮してある程度のマージンを確保しておくことも必要である。これらの点を考慮すれば、2.5インチ基板用のガラスブランクでは、薄肉部の直径は、66.0mm以上72.0mm以下の範囲が好ましい。1.8インチ基板用のガラスブランクでは、薄肉部の直径は、48.0mm以上53.0mm以下の範囲が好ましい。1.0インチ基板用のガラスブランクでは、薄肉部の直径は、27.6mm以上33.0mm以下の範囲が好ましい。0.85インチ基板用のガラスブランクでは、薄肉部の直径は、21.8mm以上26.0mm以下の範囲が好ましい。
本実施形態のガラスブランクでは、厚肉部は、薄肉部の両面に凸を成すように設けられていてもよいが、少なくともいずれか一方の面において、薄肉部と厚肉部とが面一に形成されていることが好ましい。いわゆるダイレクトプレス法においては、多数の下型を逐次移動して所定量の溶融ガラスゴブを受け、1個の上型でプレス成形を行うことを特徴とするため、ガラスブランク表面への金型の接触時間は、下型に比べ上型は極めて短時間しか確保できない。そのため成形されたガラスブランクは、下型温度の高低によりその程度は異なるものの、上型面が離脱後、特別な冷却方策を採らない限り、ガラスブランク上型面側の冷却速度が遅くなり、ガラスブランク外周が上型面側に反り上がる傾向の反り特性を有することが避けられない。ここで本実施形態において、上型面側で薄肉部と厚肉部とを面一に形成されるような形状とすれば、外縁部に形成された厚肉分だけガラスブランクは下型面側に補強リブが形成された断面形状となるため、プレス後の冷却過程での熱収縮に伴いガラスブランク外周が上型面側に反り上がる方向の応力が働いた時の反り量はその分抑制されることになる。変形が抑制された分、応力は内部に残留するが、当該応力はその後の徐冷工程で緩和されるため、変形は抑制されたまま維持される。
なお、厚肉部の厚みは、薄肉部よりも厚ければ特に限定されるものではない。しかし、厚肉部の厚みは、薄肉部の厚み+0.4mm以上であることが好ましく、薄肉部の厚み+0.8mm以上であることがより好ましい。また、厚肉部の幅は、2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることが好ましい。厚肉部の厚みや幅を上記範囲とすることにより、プレス時に、上型と下型との間に挟まれた軟化状態のガラス塊のうち最も外周側に延伸している部分の温度低下(粘度増大)をより効果的に抑制できる。したがって、結果としてプレス推力の増大や、さらには割れをより確実に抑制できる。なお、厚肉部の厚みの上限値は特に限定されるものではないが、ガラスブランクを加工して基板を作製する際の捨て代をより少なくするなどの実用上の観点からは、薄肉部の厚み+2mm以下であることが好ましい。同様の観点で、厚肉部の幅は、7mm以下であることが好ましい。
−ガラスブランクの具体例−
次に本実施形態のガラスブランクの具体例について図面により説明する。図1は、本実施形態のガラスブランクの一例を示す模式断面図であり、具体的には、ガラスブランクを、その直径方向で切断した際の断面図である。また、図1に示すガラスブランク1は、円板状の薄肉部10と、この薄肉部10の周縁部に沿って設けられ、かつ、片方の面が薄肉部10と面一を成す厚肉部12とを有する。このガラスブランク1を用いて基板に加工する場合は、ガラスブランク1から厚肉部12が除去される。そして厚肉部12が除去された後の薄肉部10のみを後加工することで基板を得る。この場合、たとえば、薄肉部10のうちの両矢印Dで示される範囲が最終的に基板を構成する部分として利用される。
なお、ガラスブランク1を作製する場合、プレス直後の高温状態のガラスブランク1が冷却する過程で、薄肉部10の熱収縮量よりも厚肉部12の熱収縮量が大きくなることは避けられない。この現象から生ずる問題への対応について、図2を参照しながら説明する。図2は、図2は、図1に示すガラスブランクの厚肉部近傍の部分を、その直径方向で切断した断面を拡大した部分拡大図である。このような熱収縮量のアンバランスによってガラスブランク1の内部に生じた引張り応力は、薄肉部10と厚肉部12とが段差を有する側の面(図2における下面)であって、薄肉部10から厚肉部12へと肉厚が変化する領域近傍(薄肉部10の平面部分14の最外周側と、厚肉部12の最内周側との境界部分16近傍)に集中し易い。そしてこのような応力集中は、プレス後に、ガラスブランク1のクラックを引き起こす。このようなクラックの発生を抑制するためには、薄肉部10と厚肉部12とが段差を成すように形成された側の面において、薄肉部10の平面部分14から厚肉部12の最頂部18へと続く傾斜面20が、平面部分14と連続する面を成す曲面を有することが好ましい。このような構成を採用すれば、1箇所に応力が集中することが緩和されるためである。なお、この曲面は、たとえば、真円、楕円、放物線、又は、双曲線の一部を構成するような形状とすることができる。
−ガラスブランクの製造方法−
本実施形態のガラスブランク1は、ダイレクトプレス法により作製することができる。ここで、ガラスブランク1は、次のように作製される。すなわち、軟化状態のガラスを下型の上に供給した後、上型と下型との間で軟化状態のガラスを外縁部にまで到達するようにプレス成形するプレス工程を少なくとも経て、本実施形態のガラスブランクを得ることができる。
但し、プレス成形に用いる上型および下型の少なくとも一方の型として、プレス成形時に軟化状態のガラスと接触し、円形状の中央部および中央部の周縁側に設けられた外縁部を有するプレス面を備え、外縁部が、中央部に対して凹を成す型が用いられる。ここで、図3は、本実施形態のガラスブランクの製造方法に用いられる型(成形型)の一例を示す模式断面図であり、具体的には、成形型をそのプレス面に対して直交するように切断した場合の断面について示したものである。図3に示す成形型30では、そのプレス面32の外縁部32Aが、中央部32Bに対して凹を成すように設けられている。ここで、中央部32Bと外縁部32Aとの段差部分34は、図2に示す曲面状の傾斜面20に対応させたものとすることができる。また、プレス時には、軟化状態のガラス(図中、不図示)は、中央部32Bから外縁部32Aの一部(図中、両矢印Eで示される領域)にまで接するように延伸させられる。この成形型30は、上型および下型として用いてもよく、上型および下型のいずれか一方の成形型として用いてもよい。なお、後者の場合は、他方の成形型は、プレス面全面を平坦面とした成形型など、従来公知の成形型が利用できる。
なお、外縁部32Aが、中央部32Bに対して凹を成す型のプレス面32の中央部32Bの直径(但し、図3に示すように段差部分34が、プレス面32に対して垂直で無い場合は、段差部分34を除く領域(図3中の両矢印dで示される領域)の直径を意味する)を最終的に作製する基板のサイズに応じて以下の範囲内とすることが好ましい。すなわち、2.5インチ基板用のガラスブランクを作製する場合、中央部の直径は、66.0mm以上72.0mm以下の範囲内が好ましい。1.8インチ基板用のガラスブランクを作製する場合、中央部の直径は、48.0mm以上53.0mm以下の範囲内が好ましい。1.0インチ基板用のガラスブランクを作製する場合、中央部の直径は、27.6mm以上33.0mm以下の範囲内が好ましい。0.85インチ基板用のガラスブランクを作製する場合、中央部の直径は、21.8mm以上26.0mm以下の範囲内が好ましい。
なお、ダイレクトプレス法では、プレス工程に用いられる成形型として、図4に例示するように、ガラスブランクの両面を形成するために用いる上型40および下型42の他に、プレス時に軟化状態のガラス塊50のプレス面方向への延伸を規制するために胴型44を組み合わせて用いる場合がある。本実施形態のガラスブランクの作製においても、軟化状態のガラス塊のプレス面方向への自由な延伸を規制する胴型44等の規制部材を用いたプレス方式(非サイドフリープレス方式)を採用することも可能であるが、胴型44等の規制部材を用いないプレス方式(サイドフリープレス方式)を採用することがより好ましい。この理由は、サイドフリープレス方式では、プレス時に軟化状態のガラス塊のプレス面方向への自由な延伸が規制されないためである。それゆえ、下型42のプレス面上に供給される軟化状態のガラス塊50の容量が多少変動したとしても、プレス時に上型40および下型42のプレス面間の距離を一定に保ちつつ、ガラス塊50の容量変動を、厚肉部で吸収させることができる。したがって、サイドフリープレス方式を採用した場合、非サイドフリープレス方式を採用した場合よりもガラスブランク間の厚みばらつきを小さくすることができ、結果として後工程である研磨工程の負荷をより小さくすることができる。なお、図4は、胴型を用いた従来の非サイドフリープレス方式のダイレクトプレス法の一例を示したものであるが、本実施形態のガラスブランクの製造方法を実施する場合は、例えば、下型42として図3に例示した下型30を用いることができる。
次に、プレス工程も含めた本実施形態のガラスブランクの製造方法の典型例について以下に説明する。まず、溶解、清澄、攪拌均一化されたこれらガラス材料からなる溶融ガラスを、流出ノズルから一定の流出速度で連続して排出させ、この溶融ガラス流をシアと呼ばれる切断機によって、常に一定質量の軟化状態のガラス塊が得られるように周期的に切断する。切断された軟化状態のガラス塊は流出ノズル直下で待機している下型のプレス面上に供給(キャスト)される。流出ノズルから排出される溶融ガラスは、軟化した状態であり、その粘度は0.3〜100Pa・s程度である。なお、下型の温度はガラス塊の温度よりも低温ではあるが、ガラス塊の温度が急降下してプレス不能とならない温度に調温される。なお、下型のプレス面には、キャストされる溶融ガラスのプレス面に対する潤滑性を向上させるために、必要に応じて予め窒化ホウ素(BN)粉末などの固体潤滑剤を付着させておいてもよい。
上記キャストが終わって軟化状態のガラスをそのプレス面上に載置した下型は、上型が待機しているプレス位置に移送されて、上型及び下型によりプレス成形される。この際の上型および下型の温度、プレス圧力、プレス時間は、ガラス転移温度等のガラスの熱物性や、作製するガラスブランクの直径・厚み、サイドフリープレス方式か否か等を考慮して適宜設定する。たとえば、上型の温度を250〜550℃、下型の温度を350〜650℃とし、上型温度を前記範囲内で下型温度〜[下型温度−100℃]の範囲に設定することができる。プレス時の加圧力については数GPa程度を目安にできるが、特にこの範囲に限定されるものではなく、適宜調整することができる。
プレス成形を終えると、成形品上面が上型から離型され、成形品を載置した下型はテイクアウトを行う位置に移送される。なお、プレス位置とテイクアウト位置との間で下型を停留させて、下型上の成形品の上面を押し型で押圧し、成形品の反りを修正してからテイクアウト位置に下型ごとを移送してもよい。成形品はテイクアウト位置に移送されるまでの間にガラス転移温度付近あるいはガラス転移温度より低い温度にまで冷却される。これはテイクアウトの際に加わる力によって、成形品が変形してしまうのを防ぐためである。テイクアウトは成形品の上面を吸着手段で吸着保持して行われる。テイクアウトされた成形品は、大気中で急冷されたのち、除歪するためにアニール炉に入れられてアニールされる。そして、このような一連の工程を経ることで本実施形態のガラスブランクを得ることができる。
−ガラス組成−
本実施形態のガラスブランクのガラス組成としては、これを用いて作製される基板や情報記録媒体に応じて適宜選択できるが、たとえば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノケイ酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラスなどを挙げることができる。また、これらのガラスは加熱処理により結晶化する結晶化ガラスであってもよい。
なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiOが58質量%以上75質量%以下、Alが5質量%以上23質量%以下、LiOが3質量%以上10質量%以下、NaOが4質量%以上13質量%以下を主成分として含有するアルミノシリケートガラス(ただし、リン酸化物を含まないアルミノシリケートガラス)を用いてよい。たとえば、SiOが62質量%以上75質量%以下、Alが5質量%以上15質量%以下、LiOが4質量%以上10質量%以下、NaOが4質量%以上12質量%以下、ZrOが5.5質量%以上15質量%以下を主成分として含有するとともに、NaO/ZrOの質量比が0.5以上2.0以下、Al/ZrOの質量比が0.4以上2.5以下であるリン酸化物を含まないアモルファスのアルミノシリケートガラスとしてよい。なお、CaOやMgOといったアルカリ土類金属酸化物を含まないガラスであることが望ましい。このようなガラスとしては、HOYA株式会社製のN5ガラス(商品名)を挙げることができる。
(情報記録媒体用基板の製造方法)
上述した工程を経て得られたガラスブランクを、その厚肉部を切断して除去する厚肉部除去工程を少なくとも経ることにより、情報記録媒体用基板を作製することができる。なお、厚肉部は、ダイヤモンドカッタを用いて切断することができる。ガラスブランクから厚肉部を除去した後は、通常、端面加工や中心穴の切り出し等の形状加工や両面の研磨加工等の後工程を実施することにより情報記録媒体用基板を得ることができる。なお、より具体的には、たとえば、(1)第1ラッピング工程、(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング)、(3)端面研削工程、(4)第2ラッピング工程、(5)端面研磨工程、(6)主表面研磨工程、(7)化学強化工程および冷却工程、(8)精密洗浄工程、をこの順に実施することできる。以下、これら8つの工程についてより具体的に説明する。なお、基板の直径よりも十分大きな直径を有する円盤状ガラスをプレス成形し、スクライビング加工により前記円盤状ガラスから同心円状の円盤状ガラスを取り出し、取り出した円盤状ガラスを上記(1)から(8)に至る工程によって基板にすることもできる。
(1)第1ラッピング工程
第1ラッピング工程では、厚肉部を切断された後のガラスブランクの両主表面をラッピング加工することで、ディスク状のガラス素板を得る。このラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行うことができる。具体的には、ガラス素板の両面に上下からラップ定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液をガラス素板の主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行うことができる。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス素板が得られる。
(2)切り出し工程(コアリング、フォーミング)
次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス素板を切断し、このガラス素板から、円盤状のガラス基板を切り出す。次に、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に円孔を形成し、ドーナツ状のガラス基板を得る(コアリング)。
(3)端面研削工程
そして内周端面および外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施す(フォーミング)。
(4)第2ラッピング工程
次に、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行う。この第2ラッピング工程を行うことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができる。
(5)端面研磨工程
次に、ガラス基板の端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行う。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いることができる。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面から、パーティクル等の発塵を防止できる。
(6)主表面研磨工程
主表面研磨工程の前半工程として、まず第1研磨工程を実施する。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面の研磨を行う。研磨液としては、たとえば、酸化セリウム砥粒を用いることができる。そして、この第1研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。
次に、主表面研磨工程の後半工程として、第2研磨工程を実施する。この第2研磨工程は、主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。この第2研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて、主表面の鏡面研磨を行う。研磨液としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒を用いることができる。この第2研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄する。なお、各洗浄槽には、超音波を印加する。
(7)化学強化工程および冷却工程
情報記録媒体用基板の作製に用いるガラスブランクが、リチウムやナトリウムなどのアルカリ金属を含むガラスからなる場合は、前述のラッピング工程及び研磨工程を終えたガラス基板に、化学強化を施すのが好ましい。化学強化工程を行うことにより、情報記録媒体用基板の表層部に高い圧縮応力を生じさせることができる。このため、情報記録媒体用基板の表面の耐衝撃性を向上させることができる。このような化学強化処理は、情報を記録再生するヘッドが、機械的に情報記録媒体表面に接触する可能性のある磁気記録媒体を作製する上で非常に好適である。
化学強化は、硝酸カリウムと硝酸ナトリウムを混合した化学強化溶液を準備し、この化学強化溶液を加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を予熱し、化学強化溶液中に浸漬することによって行う。このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。
続いて、化学強化工程を終えたガラス基板を、水槽に浸漬して冷却し、しばらくの間維持する。そして、冷却を終えたガラス基板を、加熱した濃硫酸に浸漬して洗浄を行う。さらに、硫酸洗浄を終えたガラス基板を、純水、IPA(イソプロピルアルコール)の各洗浄槽に順次浸漬して洗浄する。なお、各洗浄槽には超音波を印加する。
(8)精密洗浄工程
次に、研磨剤残渣や外来の鉄系コンタミなどを除去し、ガラス基板の表面をより平滑かつ清浄にするために、精密洗浄工程を実施するのが好ましい。このような精密洗浄工程の実施は、情報を記録再生するヘッドが、機械的に情報記録媒体表面に接触する可能性のある磁気記録媒体を作製する上で非常に好適である。精密洗浄の実施によりヘッドクラッシュやサーマルアスペリティの発生を抑制できるためである。なお、精密洗浄工程としては、アルカリ性水溶液による洗浄の後に、水リンス洗浄、IPA洗浄工程を行うのが好ましい。
これらの一連の工程を経て作製された情報記録媒体の表面粗さは、Raでサブナノメーターのオーダーとすることができる。なお、表面粗さは、主表面研磨条件や洗浄条件を選択することにより適宜調整することができる。なお、以上、8つの工程を経て得られた情報記録媒体用基板は、公知の磁気記録、光記録、光磁気記録等の公知の各種記録方式を採用した情報記録媒体の作製に用いることができるが、特に磁気記録媒体の作製に用いることが好適である。また、磁気記録媒体用基板ほどに、情報記録媒体用基板表面の清浄性、平滑性、耐衝撃性が要求されない用途の情報記録媒体用基板の場合は、必要に応じて上記8つの工程の一部を実施しなくてもよいし、また、各工程をより簡略化したり、よりラフな条件で実施してもよい。
(情報記録媒体の製造方法)
このようにして得られた情報記録媒体用基板の少なくとも片面に、情報記録層を形成する情報記録層形成工程を少なくとも経ることで、情報記録媒体を製造することができる。なお、磁気記録媒体を作製する場合は、情報記録層として磁気記録層が設けられる。この磁気記録媒体は、水平磁気記録方式および垂直磁気記録方式のいずれであってもよいが、垂直磁気記録方式であることが好ましい。垂直磁気記録方式の磁気記録媒体を作製する場合は、たとえば、情報記録媒体用基板の両面に、Cr合金からなる付着層、FeCoCrB合金からなる軟磁性層、Ruからなる下地層、CoCrPt−TiO合金からなる垂直磁気記録層、水素化炭素からなる保護層、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層を、この順に順次成膜する。なお、付着層、軟磁性層、下地層、垂直磁気記録層は、スパッタリング法により成膜することができ、保護層は、スパッタリング法やCVD法(Chemical Vapor Deposition法)により成膜することができ、潤滑層は浸漬塗布法により成膜することができる。また、付着層から保護層までの成膜は、各層の連続成膜が可能なインライン型または枚葉型のスパッタリング装置を用いることができ、潤滑層の成膜は浸漬塗布装置を用いることができる。
以下に、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
アルミノシリケートガラスを溶融した溶融ガラスを、下型のプレス面上に供給した後、上型と下型とによりサイドフリー方式でプレスすることにより断面形状が図1に示す形状を有するガラスブランク(薄肉部厚み:0.85mm、薄肉部直径:68mm、厚肉部幅 4mm、厚肉部厚み:1.8mm)を1000枚作製した。なお、このガラスブランクの作製に際しては、下型として、プレス面の外縁部が、中央部に対して凹を成す下型を用いた。ガラスブランクを作製する際の主要な製造条件は以下の通りである。
・ガラス転移温度Tg:485℃
・ガラスの平均線膨張係数:95×10−7/K(100〜300℃)、98×10−7/K(300〜Tg℃)、37×10−6/K(Tg〜530℃)、
・溶融ガラスを下型のプレス面上に供給する際のプレス面の温度:450℃
・プレス時の上型プレス面の温度:360℃
・下型上に投入される溶融ガラスの粘度:40Pa・s
・プレス時間(ガラスに圧力を加える時間):0.8秒
・上型および下型のプレス面を構成する材料:鋳鉄
・下型からガラスブランクをテイクアウトする際のガラスブランクの平均温度:510℃
(比較例1)
下型として、プレス面全面が平坦な下型を用い、プレス時の圧力を実施例1のガラスブランクの薄肉部と同じ厚みのガラスブランクが得られるように調整した以外は、実施例1と同様にしてガラスブランクを1000枚作製した。なお、得られたガラスブランクは、実施例1で作製したガラスブランクに対して厚肉部が無く、かつ、外径が一回り大きいという形状面での違いを除けば、その体積は略同一である。
<評価>
実施例1および比較例1において、各々1000枚のガラスブランクを作製した際の割れ発生枚数を評価した結果を表1に示す。また、これらの結果と共に、実施例1においてプレスする際のプレス推力を100とした際の比較例1における相対的なプレス推力も示す。また、ガラスブランクの作製に際しては、貼り付きの有無についても確認した。その結果、1000枚の成形に際して、実施例1では貼り付きは発生しなかったが、比較例1では途中で貼り付きが発生し、成形を継続することができなくなり、数度の成形中断を経てサンプル1000枚を採取した
Figure 0005306855
1 ガラスブランク
10 薄肉部
12 厚肉部
14 平面部分
16 境界部分
18 最頂部
20 傾斜面
30 成形型
32 プレス面
32A 外縁部
32B 中央部
34 段差部分
40 上型
42 下型
44 胴型
50 軟化状態のガラス塊

Claims (5)

  1. 下型として、プレス成形時に軟化状態のガラスと接触し、円形状の中央部および該中央部の周縁側に設けられた外縁部を有するプレス面を備え、上記外縁部が、上記中央部に対して凹を成す型を用い、
    軟化状態のガラスを下型の上に供給した後、上型と上記下型との間で上記軟化状態のガラスを上記外縁部にまで到達するようにプレス成形するプレス工程を経た後に、
    プレス成形された成形品の上面を上記上型から離型し、その後に上記下型から上記成形品を取り出し、さらにその後にアニール処理することで、
    円板状の薄肉部と、該薄肉部の周縁部に沿って設けられた厚肉部とを有し、上記プレス工程の実施時に上記上型と接していた側の面において上記薄肉部と上記厚肉部とが面一に形成されたガラスブランクを作製し、
    次に、上記ガラスブランクの厚肉部を切断して除去する厚肉部除去工程を実施した後、さらに、厚肉部が切断除去されたガラスブランクをラッピング加工するラッピング工程を少なくとも経て情報記録媒体用基板を作製することを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の情報記録媒体用基板の製造方法において、
    前記薄肉部の厚みが、0.5mm以上0.9mm未満であることを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法
  3. 請求項1または2に記載の情報記録媒体用基板の製造方法において、
    前記薄肉部の直径が、66.0mm以上72.0mm以下の範囲内、48.0mm以上53.0mm以下の範囲内、27.6mm以上33.0mm以下の範囲内、および、21.8mm以上26.0mm以下の範囲内から選択されるいずれか1つの範囲内の値を取り得ることを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法
  4. 請求項1〜のいずれか1つに記載の情報記録媒体用基板の製造方法において、
    前記薄肉部と前記厚肉部とが段差を成すように形成された側の面において、前記薄肉部の平面部分から前記厚肉部の最頂部へと続く傾斜面が、前記平面部分と連続する面を成す曲面を有することを特徴とする情報記録媒体用基板の製造方法
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報記録媒体用基板の製造方法により作製された情報記録媒体用基板の少なくとも片面に情報記録層を形成する情報記録層形成工程を少なくとも経て、情報記録媒体を製造することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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