JP5306754B2 - 嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメントおよび嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメントの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)カーマットまたはカーペットに適用するためのマルチフィラメントであって、該マルチフィラメントは、ナイロン11のみからなるポリアミド樹脂のみからなり、各フィラメントがランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合い、ループやタルミを有し、かつ潜在捲縮率が16〜20%、顕在捲縮率が2〜5%、全捲縮率が17〜24%であることを特徴とする嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメント。
(2)ナイロン11のみからなるポリアミド樹脂のみからなる未延伸マルチフィラメントを2.0〜4.0倍に延伸後、加熱流体噴射処理ノズルへ供給し、続いて、放射状に配列した羽根板によって取り囲まれた圧縮室に温度240〜290℃の加熱流体とともにオーバーフィードの状態で押し込み、各フィラメントをランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合わせ、各フィラメントにループやタルミを形成し、マルチフィラメントに捲縮を付与した後、通気性を有する衝突壁に衝突させ、冷却して捲き取る請求項1又は2記載の嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメントの製造方法。
本発明で用いるナイロン11は、11−アミノウンデカン酸を重縮合することにより得られるものである。そして、11−アミノウンデカン酸は、ヒマ(トウゴマ)の種子から抽出されたひまし油を元に生成されるものであるため、植物由来成分からなるものである。
潜在捲縮率(%)=〔(A−B)/A〕×100
A:マルチフィラメントを沸水中で30分間処理した後、繊度の1/11.1g倍の荷重を吊るした時の試料長
B:マルチフィラメントに繊度の1/1.82g倍の荷重を吊るした時の試料長
顕在捲縮率(%)=〔(C−D)/C〕×100
C:マルチフィラメントに繊度の1/11.1g倍の荷重を吊るした時の試料長
D:マルチフィラメントに繊度の1/1.82g倍の荷重を吊るした時の試料長
まず、本発明におけるポリアミド繊維を用いて筒編地(20cm)を作成し、100℃の熱水中で30分間熱処理を施す。この筒編地を6枚重ね、このときの厚さL0を測定する。次に6枚重の筒編地に底面積がポリアミド繊維の1/40×cm2/dtex、重さがポリアミド繊維の2g/dtexの荷重を載せ、1分後の厚さL1を測定する。次に荷重を外し、5秒後の厚さL5、10秒後の厚さL10を測定する。
図1は本発明のポリアミド繊維の製造方法の一実施態様を示す一部概略工程図である。未延伸マルチフィラメント1を予熱ローラ2に供給し、続いて予熱ローラ2と加熱ローラ3の間で延伸する。このとき、予熱ローラ2の温度は30〜80℃、さらには40〜60℃の範囲が好ましい。30℃より低いとフィラメント切れが発生し、80℃を超えるとローラ上での糸揺れが激しくなり、操業上問題が発生しやすい。また、加熱ローラ3の温度は140〜190℃、さらには150〜180℃の範囲が好ましい。この範囲から外れるとフィラメント切れが発生しやすい。
そして、圧縮室6に導入された加熱流体は各羽根板の隙間から捲縮付与装置の系外へ排気される。この結果、各フィラメントがランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合い、各フィラメントにループやタルミが形成され、マルチフィラメントに捲縮が付与される。
(1)強度、伸度
JIS L−1013により、島津製作所製オートグラフDSS−500を用い、つかみ間隔25cm、引張速度30cm/分で測定した。
(2)潜在捲縮率、顕在捲縮率、全捲縮率
前記の方法で測定した。
(3)圧縮率、回復率
前記の方法で測定した。
(4)品位
得られたポリアミド繊維の品位について、糸切れの有無を目視で判断した。糸切れがあるものを×、糸切れがないものを○とした。
(5)嵩高加工性
嵩高加工処理時に糸切れが生じることなく加工できたものを○、糸切れが生じたものを×として評価した。
相対粘度(96%硫酸を触媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.49のナイロン11チップを用い、このチップの水分率を0.05質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度265℃で溶融し、幅0.1mm、一辺の長さ0.55mmのY字型のスリットを有する紡糸口金(紡糸孔数48個)より吐出量190g/分で吐出し、溶融紡糸した。紡出したフィラメントを冷却固化し、油剤を付与してローラ間で165℃、延伸倍率3.2倍で熱延伸を行った後、加熱流体噴射処理ノズルへ供給した。続いて、放射状に配列した羽根板によって取り囲まれた圧縮室に温度270℃、0.6MPaの加熱流体とともにオーバーフィードの状態で押し込み、各フィラメントをランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合わせ、各フィラメントにループやタルミを形成し、マルチフィラメントに捲縮を付与した後、通気性を有する衝突壁に衝突させ、冷却して2100m/分の速度で捲き取り、ポリアミドマルチフィラメント(1100dtex/48f)を得た。
加熱流体の温度を250℃に変更した以外は実施例1と同様に行い、ポリアミドマルチフィラメントを得た。
延伸倍率を3.8倍に変更した以外は実施例1と同様に行い、ポリアミドマルチフィラメントを得た。
加熱流体の温度を140℃に変更した以外は実施例1と同様に行い、ポリアミドマルチフィラメントを得た。
延伸倍率を4.5倍に変更した以外は実施例1と同様に行い、ポリアミドフィラメントを得た。
相対粘度(96%硫酸を触媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.1のナイロン6チップを用い、加熱流体の温度を250℃に変更した以外は実施例1と同様に行い、ポリアミドマルチフィラメントを得た。
なお、参考例1のポリアミドマルチフィラメントは、ナイロン6からなるものであったため、圧縮率と回復率がひくく、捲縮形態の耐久性に劣るものであった。
Claims (3)
- カーマットまたはカーペットに適用するためのマルチフィラメントであって、該マルチフィラメントは、ナイロン11のみからなるポリアミド樹脂のみからなり、各フィラメントがランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合い、ループやタルミを有し、かつ潜在捲縮率が16〜20%、顕在捲縮率が2〜5%、全捲縮率が17〜24%であることを特徴とする嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメント。
- 強度が2.0〜4.5cN/dtex、伸度が25〜45%である請求項1記載の嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメント。
- ナイロン11のみからなるポリアミド樹脂のみからなる未延伸マルチフィラメントを2.0〜4.0倍に延伸後、加熱流体噴射処理ノズルへ供給し、続いて、放射状に配列した羽根板によって取り囲まれた圧縮室に温度240〜290℃の加熱流体とともにオーバーフィードの状態で押し込み、各フィラメントをランダム方向に屈曲、あるいは互いに絡み合わせ、各フィラメントにループやタルミを形成し、マルチフィラメントに捲縮を付与した後、通気性を有する衝突壁に衝突させ、冷却して捲き取る請求項1又は2記載の嵩高性を有するポリアミドマルチフィラメントの製造方法。
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