JP2010059570A - 織物および繊維製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含む織物であって、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる織物および繊維製品を提供する。
【解決手段】湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維Aと、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維Bとを含む織物であって、完全二重織組織を含む織組織を有することを特徴とする織物。
【選択図】なし

Description

本発明は、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含む織物であって、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる織物および繊維製品に関するものである。
従来、合成繊維や天然繊維などからなる織編物を、スポーツウエアーやインナーウエアーなどとして使用すると、肌からの発汗によりムレやベトツキが発生するという問題があった。
そして、かかる問題を解消する方法として、例えば特許文献1などでは、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維(湿潤時にみかけ長さが長くなる繊維)と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを用いて、湿潤時に布帛表面に凸部が発現する編物が提案されている。
しかしながら、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含み、かつ湿潤時に布帛表面に凸部が発現する織物はこれまであまり提案されていない。
なお、例えば非特許文献1などには、各種の織物組織が記載されている。
特開2006−112009号公報 「繊維工学[IV]布の製造・性能及び物性」社団法人日本繊維機械学会 昭和63年12月20日印刷発行
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含む織物であって、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる織物および繊維製品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維とを用いて、特定の織物組織で織物を織成することにより、所望の織物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維Aと、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維Bとを含む織物であって、完全二重織組織を含む織組織を有することを特徴とする織物。」が提供される。
その際、完全二重織組織の表および裏のうち、どちらか一方において前記捲縮繊維Aが前記繊維Bよりも多く含まれ、他方において前記繊維Bが前記捲縮繊維Aよりも多く含まれることが好ましい。また、前記の捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維であることが好ましい。ここで、前記ポリエステル成分が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が2.0〜4.5モル%共重合された変性ポリエチレンテレフタレートからなることが好ましい。また、前記の捲縮繊維Aが500T/m以上の撚りが施された撚糸糸条であることが好ましい。また、織物の経糸および/または緯糸に、前記の捲縮繊維Aと繊維Bとが交互に配されていることが好ましい。また、織物に染色加工が施されていることが好ましい。
本発明の織物において、織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWから下記式により算出した厚み変化率が20%以上であることが好ましい。
厚み変化率(%)=(TW−TD)/TD×100
ただし、織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWは以下の方法により測定する。すなわち、織物試料を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該試料から、10cm×10cmの小片を裁断する(n数=5)。続いて、上記試料を平らな板の上に置き、圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重をかけ、ミツトヨ社製デジマチックハイトゲージ(HDS−HC)を用いて、試料の厚みTDを計測する。さらに、この小片に含水率が試料の重量対比70重量%になるよう霧吹きにて水を付与し、1分経過後に当該滴下部に前記と同様に圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重下にて湿潤時における厚みTWを計測する。
また、本発明の織物において、織物の乾燥時における通気性PDおよび湿潤時における通気性PWから下記式により算出した通気性変化率が20%以上であることが好ましい。
通気性変化率(%)=(PW−PD)/PD×100
ただし、JIS L 1096−1998、6.27.1、A(フラジール型通気性試験機法)により通気性(cc/cm/s)を測定する。また、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、湿潤時とは、温度30℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
また、本発明によれば、前記の織物を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品が提供される。
本発明によれば、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含む織物であって、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる織物および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の織編は、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維A(以下、単に「捲縮繊維A」ということもある。)と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維B(以下、単に「繊維B」ということもある。)とで構成される必要があり、織物が発汗や降雨により湿潤されると、織物に含まれる捲縮繊維Aだけが捲縮量が低下することにより伸長する。その結果、湿潤時に織物表面に凹凸が可逆的に発現したり、湿潤時に通気性が可逆的に向上したりする。
ここで、本発明でいう「湿潤時に捲縮率が低下する」とは、乾燥時における捲縮率DCと湿潤時における捲縮率HCとの差(DC−HC)が0.5%以上であるという意味である。かかる捲縮繊維としては、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維が好ましい。
ここで、前記ポリエステル成分としては、他方のポリアミド成分との接着性の点で、スルホン酸のアルカリまたはアルカリ土類金属、ホスホニウム塩を有し、かつエステル形成能を有する官能基を1個以上もつ化合物が共重合された、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンタレフタレート等の変性ポリエステルが好ましく例示される。なかでも、汎用性およびポリマーコストの点で、前記化合物が共重合された、変性ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。その際、共重合成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸およびそのエステル誘導体、5−ホスホニウムイソフタル酸およびそのエステル誘導体、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウムなどがあげられる。なかでも、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が好ましい。共重合量としては、2.0〜4.5モル%の範囲が好ましい。該共重合量が2.0モル%よりも小さいと、優れた捲縮性能が得られるものの、ポリアミド成分とポリエステル成分との接合界面にて剥離が生じるおそれがある。逆に、該共重合量が4.5モル%よりも大きいと、延伸熱処理の際、ポリエステル成分の結晶化が進みにくくなるため、延伸熱処理温度を上げる必要があり、その結果、糸切れが多発するおそれがある。
一方のポリアミド成分としては、主鎖中にアミド結合を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−46、ナイロン−12などがあげられる。なかでも、汎用性、ポリマーコスト、製糸安定性の点で、ナイロン−6およびナイロン−66が好適である。
なお、前記ポリエステル成分およびポリアミド成分には、公知の添加剤、例えば、顔料、顔料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃剤、安定剤、帯電防止剤、耐光剤、紫外線吸収剤等が含まれていてもよい。
前記のサイドバイサイド型に接合された複合繊維は、任意の断面形状および複合形態をとることができる。通常は特開2006−112009号公報の図1の(イ)、(ロ)のような横断面を有する複合繊維が用いられるが、特開2006−112009号公報の図1の(ハ)のような偏心芯鞘型であってもよい。さらには、三角形や四角形、その断面内に中空部を有するものであってもよい。なかでも、前記(イ)のような丸型が好ましい。両成分の複合比は任意に選定することができるが、通常、ポリエステル成分とポリアミド成分の重量比で30:70〜70:30(より好ましくは40:60〜60:40)の範囲内であることが好ましい。
前記捲縮繊維Aの単糸繊度、単糸数(フィラメント数)としては特に限定されないが、単糸繊度1〜10dtex(より好ましくは2〜5dtex)、単糸数10〜200本(より好ましくは20〜100本)の範囲内であることが好ましい。
このように異種ポリマーがサイドバイサイド型に接合された複合繊維は、通常、潜在捲縮性能を有しており、後記のように、染色加工等で熱処理を受けると潜在捲縮性能が発現する。捲縮構造としては、ポリアミド成分が捲縮の内側に位置し、ポリエステル成分が捲縮の外側に位置していることが好ましい。かかる捲縮構造を有する複合繊維は、後記の製造方法により容易に得ることができる。捲縮繊維Aがこのような捲縮構造を有していると、湿潤時に、内側のポリアミド成分が膨潤、伸張し、外側のポリエステル成分はほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮率が低下する(捲縮繊維Aの見かけの長さが長くなる。)。一方、乾燥時には、内側のポリアミド成分が収縮し、外側のポリエステル成分はほとんど長さ変化を起こさないため、捲縮率が増大する(捲縮繊維Aの見かけの長さが短くなる。)。
前記の捲縮繊維Aは、見かけの長さが大きく変化するという理由で500T/m以上(より好ましくは600〜1200T/m)の撚りが施された撚糸糸条であることが好ましい。なお、交絡数が20〜60ケ/m程度となるようにインターレース空気加工および/または通常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつかえない。
一方、非捲縮または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維Bとしては、非捲縮繊維または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維であれば、特に限定されない。ここで、「湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない」とは、乾燥時における捲縮率DCと湿潤時における捲縮率HCとの差(DC−HC)が0.5%未満のものをいう。
かかる繊維Bとしては、ポリエチレンタレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ステレオコンプレックスポリ乳酸等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル、パラ型もしくはメタ型アラミド、およびそれらの変性合成繊維、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、ポリウレタン系弾性糸、ポリエーテルエステル系弾性糸など衣料に適した繊維であれば自由に選択できる。なかでも、湿潤時の寸法安定性や、前記捲縮繊維Aとの相性(混繊性、交編・交織性、染色性)の点で、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンタレフタレートや、これらに前記共重合成分が共重合された変性ポリエステルからなるポリエステル繊維が好適である。また、かかるポリエステルとしては、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、特開2004−270097号公報や特開2004−211268号公報に記載されているような、特定のリン化合物およびチタン化合物を含む触媒を用いて得られたポリエステルからなるポリエステル繊維でもよい。
かかる繊維Bの単糸繊度、単糸数(フィラメント数)としては特に限定されないが、織編物の吸水性を高め、湿潤時に性能よく凸部を発現させたり通気性を向上させたりする上で、単糸繊度0.1〜5dtex(より好ましくは0.5〜2dtex)、単糸数20〜200本(より好ましくは30〜100本)の範囲内であることが好ましい。なお、交絡数が20〜60ケ/m程度となるようにインターレース空気加工および/または通常の仮撚捲縮加工が施されていてもさしつかえない。
本発明の織物には、前記の湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維Aと、非捲縮または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維Bとが含まれ、かつ、完全二重織組織を含む織組織を有する織物である。
ここで、完全二重織組織とは、「繊維工学[IV]布の製造・性能及び物性」(社団法人日本繊維機械学会 昭和63年12月20日印刷発行)の第150ページに記載されているように、二重織とも称され、表と裏の2枚の織物を接結糸により部分的に接結した織組織である。このような織組織を採用し、織物の表および裏のうちどちらか一方に捲縮繊維Aを多く含ませ、他方に繊維Bを多く含ませると、捲縮繊維Aが湿潤時に捲縮率を低下させ(すなわち、捲縮繊維Aの見かけの長さが長くなる。)、その結果、織物の表および裏のうち捲縮繊維Aを多く含む方の表面に凸部が発現する。また同時に通気性も向上する。ここで、織組織は例えば平組織であると、湿潤時に織物の寸法が大きくなるだけであり、織物表面に凸部が発現せず好ましくない。
なお、本発明の織物において、織物の面積のうち25%以上(好ましくは50〜100%)が完全二重組織により構成されておればよい。
本発明の織物は、例えば下記の製造方法によって容易に得ることができる。
まず、固有粘度が0.30〜0.43(オルソクロロフェノールを溶媒として35℃で測定)のポリエステルと、固有粘度が1.0〜1.4(m−クレゾールを溶媒として30℃で測定)のポリアミドとを用いてサイドバイサイド型に溶融複合紡糸する。その際、ポリエステル成分の固有粘度が0.43以下であることが特に重要である。ポリエステル成分の固有粘度が0.43よりも大きいと、ポリエステル成分の粘度が増大するため、複合繊維の物性がポリエステル単独糸に近くなり、本発明が目的とする織物が得られず好ましくない。逆に、ポリエステル成分の固有粘度が0.30よりも小さいと、溶融粘度が小さくなりすぎて製糸性が低下するとともに毛羽発生が多くなり、品質および生産性が低下するおそれがある。
溶融紡糸の際に用いる紡糸口金としては、特開2000−144518号公報の図1のような、高粘度側と低粘度側の吐出孔を分離し、かつ高粘度側吐出線速度を小さくした(吐出断面積を大きくした)紡糸口金が好適である。そして、高粘度側吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ、低粘度側吐出孔に溶融ポリアミドを通過させ冷却固化させることが好ましい。その際、ポリエステル成分とポリアミド成分との重量比は、前述のとおり、30:70〜70:30(より好ましくは40:60〜60:40)の範囲内であることが好ましい。
また、溶融複合紡糸した後、一旦巻き取った後に延伸する別延方式を採用してもよいし、一旦巻き取らずに延伸熱処理を行う直延方式を採用してもよい。その際、紡糸・延伸条件としては、通常の条件でよい。例えば、直延方式の場合、1000〜3500m/分程度で紡糸した後、連続して100〜150℃の温度で延伸し巻き取る。延伸倍率は最終時に得られる複合繊維の切断伸度が10〜60%(好ましくは20〜45%)、切断強度が3.0〜4.7cN/dtex程度となるよう、適宜選定すればよい。
ここで、前記の複合繊維が、下記の要件(1)〜(3)を同時に満足することが好ましい。
(1)乾燥時における複合繊維の捲縮率DCが1.5〜13%(好ましくは2〜6%)の範囲内である。
(2)湿潤時における複合繊維の捲縮率HCが、0.5〜7.0%(好ましくは1〜3%)の範囲内である。
(3)前記捲縮率DCと捲縮率HCとの差(DC−HC)が0.5%以上(好ましくは1〜5%)である。
ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、一方、湿潤時とは、試料を温度20℃の水中に2時間浸漬した直後の状態であり、乾燥時における捲縮率DCおよび湿潤時における捲縮率HCは、下記の方法で測定した値を用いることとする。
まず、枠周:1.125mの巻き返し枠を用いて、荷重:49/50mN×9×トータルテックス(0.1gf×トータルデニール)をかけて一定の速度で巻き返し、巻き数:10回の小綛をつくり、該小綛をねじり2重の輪状にしたものに49/2500mN×20×9×トータルテックス(2mg×20×トータルデニール)の初荷重をかけたまま沸水中に入れて30分間処理し、該沸水処理の後100℃の乾燥機にて30分間乾燥し、その後さらに初荷重をかけたまま160℃の乾熱中に入れ5分間処理した。該乾熱処理の後に初荷重を除き、温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間以上放置した後、前記の初荷重および98/50mN×20×9×トータルテックス(0.2gf×20×トータルデニール)の重荷重を負荷し、綛長:L0を測定し、直ちに重荷重のみを取り除き、除重1分後の綛長:L1を測定した。さらにこの綛を初荷重をかけたまま温度20℃の水中に2時間浸漬した後取り出し、ろ紙(大きさ30cm×30cm)にて0.69mN/cm(70mgf/cm)の圧力を5秒間かけて軽く水を拭き取った後、初荷重および重荷重を負荷し綛長:L0’を測定し、直ちに重荷重のみを取り除き、除重1分後の綛長:L1’を測定する。以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥時の捲縮率DC(%)、湿潤時の捲縮率HC(%)、乾燥時と湿潤時の捲縮率差(DC−HC)(%)を算出した。なお、n数は5で平均値を求めた。
乾燥時の捲縮率DC(%)=((L0−L1)/L0)×100
湿潤時の捲縮率HC(%)=(L0’−L1’)/L0’)×100
ここで、乾燥時における複合繊維の捲縮率DCが1.5%よりも小さいと、湿潤時の捲縮変化量が小さくなるため、凹凸が発現しないおそれがある。逆に、乾燥時における複合繊維の捲縮率DCが13%よりも大きい場合は、捲縮が強すぎて湿潤時に捲縮が変化しにくく、やはり凹凸が発現しないおそれがある。また、乾燥時における複合繊維の捲縮率HCとの差(DC−HC)が0.5%より小さい場合も、湿潤時に凸部が発現しないおそれがある。
次いで、前記複合繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が実質的に変化しない捲縮を有する繊維Bとを同時に用いて織物を織成した後、染色加工を施し、染色加工の際の熱により前記複合繊維の潜在捲縮を発現させることにより捲縮繊維Aとする。
ここで、織物を織成する際、例えば図1に示すような完全二重織組織を含む織組織を採用することが肝要である。その際、織物の表および裏のうちどちらか一方に捲縮繊維Aを多く含ませ、他方に繊維Bを多く含ませる上で、織物の経糸および/または緯糸に、前記の捲縮繊維Aと繊維Bとが、1本交互、または複数本交互、または1本:複数本交互に配されることが好ましい。
前記染色加工の温度としては100〜140℃(より好ましくは110〜135℃)、時間としてはトップ温度のキープ時間が5〜40分の範囲内であることが好ましい。かかる条件で織物に染色加工を施すことにより、前記複合繊維は、ポリエステル成分とポリアミド成分との熱収縮差により捲縮を発現する。その際、ポリエステル成分とポリアミド成分として、前述のポリマーを選定することにより、ポリアミド成分が捲縮の内側に位置する捲縮構造となる。
染色加工が施された織物には、通常、乾熱ファイナルセットが施される。その際、乾熱ファイナルセットの温度としては120〜200℃(より好ましくは140〜180℃)、時間としては1〜3分の範囲内であることが好ましい。かかる、乾熱ファイナルセットの温度が120℃よりも低いと、染色加工時に発生したシワが残り易く、また、仕上がり製品の寸法安定性が悪くなるおそれがある。逆に、該乾熱ファイナルセットの温度が200℃よりも高いと、染色加工の際に発現した複合繊維の捲縮が低下したり、繊維が硬化し生地の風合いが硬くなるおそれがある。
かくして得られた織物において、織物が発汗や降雨により湿潤されると、捲縮繊維Aは自身の捲縮量が低下することにより伸長する。一方、繊維Bは湿潤されても伸長しないため、織編物の寸法が固定される。その結果、二重織組織の表および裏のうち捲縮繊維Aが含まれる方の表面に凸部が発現する。また同時に通気性も向上する。かかる凸部の発現と通気性の向上により、湿潤時のベトツキを低減することができる。
その際、織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWから下記式により算出した厚み変化率が20%以上(より好ましくは20〜100%)であることが好ましい。
厚み変化率(%)=(TW−TD)/TD×100
ただし、織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWは以下の方法により測定する。すなわち、織物試料を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該試料から、10cm×10cmの小片を裁断する(n数=5)。続いて、上記試料を平らな板の上に置き、圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重をかけ、ミツトヨ社製デジマチックハイトゲージ(HDS−HC)を用いて、試料の厚みTDを計測する。さらに、この小片に含水率が試料の重量対比70重量%になるよう霧吹きにて水を付与し、1分経過後に当該滴下部に前記と同様に圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重下にて湿潤時における厚みTWを計測する。
また、織物の乾燥時における通気性PDおよび湿潤時における通気性PWから下記式により算出した通気性変化率が20%以上(より好ましくは20〜100%)であることが好ましい。
通気性変化率(%)=(PW−PD)/PD×100
ただし、JIS L 1096−1998、6.27.1、A(フラジール型通気性試験機法)により通気性(cc/cm/s)を測定する。また、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、湿潤時とは、温度30℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
また、ベトツキ低減の目安として、ベトツキ力が980mN(100grf)以下であることが好ましい。ここで、ベトツキ力とは、特開平9−195172号公報の図1に示されているように、直径8cmの金属ローラーに、長さ15cm、巾6cmの布帛をのせ、一端をストレス・ストレイン・ゲージに取り付け、布帛のもう一端に重さ98mN(10grf)のクリップを取り付ける。次いで金属ローラーを7cm/secの表面速度で回転させながら注射器で金属ローラーと布帛との間に0.5cmを注入し、このとき布帛にかかる張力をストレス・ストレイン・ゲージで測定し、その最大値をベトツキ力とする。
なお、本発明の織物には、常法の吸水加工、撥水加工、起毛加工、紫外線遮蔽あるいは抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
次いで、本発明の繊維製品は、前記の織物を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品である。かかる繊維製品は前記の織物を用いているので、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
<ポリエステルの固有粘度>オルソクロロフェノールを溶媒として使用し温度35℃で測定した。
<ポリアミドの固有粘度>m−クレゾールを溶媒として使用し温度30℃で測定した。
<破断強度、破断伸度>繊維試料を、雰囲気温度25℃、湿度60%RHの恒温恒湿に保たれた部屋に一昼夜放置した後、サンプル長さ100mmで(株)島津製作所製引張試験機テンシロンにセットし、200mm/minの速度で伸張し、破断時の強度(cN/dtex)、伸度(%)を測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
<仮撚捲縮加工糸条の捲縮率>供試フィラメント糸条を、周長が1.125mの検尺機のまわりに巻きつけて、乾繊度が3333dtexのかせを調製した。
前記かせを、スケール板の吊り釘に懸垂して、その下部分に6grf(5.9cN)の初荷重を付加し、さらに600grf(588cN)の重荷重をかけ、1分後にかせの長さL0を測定した。その後、直ちに、前記かせから重荷重を除き、スケール板の吊り釘から外し、このかせを沸騰水中に20分間浸漬して、捲縮を発現させる。沸騰水処理後のかせを沸騰水から取り出し、かせに含まれる水分をろ紙により吸収除去し、室温において24時間風乾した。この風乾されたかせを、スケール板の吊り釘に懸垂し、その下部分に、600grf(588cN)の重荷重をかけ、1分後にかせの長さL1を測定し、その後かせから重荷重を外し、1分後にかせの長さL2を測定した。初荷重は測定中は常時付加しておく。仮撚捲縮加工糸条の捲縮率(CP)を、下記式により算出した。
CP(%)=((L1−L2)/L0)×100
<複合繊維の捲縮率>枠周:1.125mの巻き返し枠を用いて、荷重:49/50mN×9×トータルテックス(0.1gf×トータルデニール)をかけて一定の速度で巻き返し、巻き数:10回の小綛をつくり、該小綛をねじり2重の輪状にしたものに49/2500mN×20×9×トータルテックス(2mg×20×トータルデニール)の初荷重をかけたまま沸水中に入れて30分間処理し、該沸水処理の後100℃の乾燥機にて30分間乾燥し、その後さらに初荷重をかけたまま160℃の乾熱中に入れ5分間処理した。該乾熱処理の後に初荷重を除き、温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間以上放置した後、前記の初荷重および98/50mN×20×9×トータルテックス(0.2gf×20×トータルデニール)の重荷重を負荷し、綛長:L0を測定し、直ちに重荷重のみを取り除き、除重1分後の綛長:L1を測定した。さらにこの綛を初荷重をかけたまま温度20℃の水中に2時間浸漬した後取り出し、ろ紙(大きさ30cm×30cm)にて0.69mN/cm(70mgf/cm)の圧力を5秒間かけて軽く水を拭き取った後、初荷重および重荷重を負荷し綛長:L0’を測定し、直ちに重荷重のみを取り除き、除重1分後の綛長:L1’を測定する。以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥時の捲縮率DC(%)、湿潤時の捲縮率HC(%)、乾燥時と湿潤時の捲縮率差(DC−HC)(%)を算出した。なお、n数は5で平均値を求めた。
乾燥時の捲縮率DC(%)=((L0−L1)/L0)×100
湿潤時の捲縮率HC(%)=(L0’−L1’)/L0’)×100
<織物中における複合繊維の捲縮率>織物を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該織物から織物と同じ方向の30cm×30cmの小片を裁断した(n数=5)。次いで、各々の小片から、複合繊維を取り出し、1.76mN/dtex(200mg/de)の荷重をかけて糸長L0fを測定し、除重1分後0.0176mN/dtex(2mg/de)の荷重をかけて糸長L1fを測定した。さらにこの糸を温度30℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後、1.76mN/dtex(200mg/de)の荷重をかけて糸長L0f’を測定し、除重1分後0.0176mN/dtex(2mg/de)の荷重をかけて糸長L1f’を測定した。以上の測定数値から下記の計算式にて、乾燥時の捲縮率DC(%)、湿潤時の捲縮率HC(%)、乾燥時と湿潤時の捲縮率差(DC−HC)(%)を算出した。なお、n数は5でその平均値を求めた。また、前記の測定は雰囲気中から取り出した試料を直ちに行った。
乾燥時の捲縮率DC(%)=((L0f−L1f)/L0f)×100
湿潤時の捲縮率HC(%)=(L0f’−L1f’)/L0f’)×100
<撚数>市販のショッパー型検撚器で撚数(T/m)を測定した。
<厚み変化率>試料を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該試料から、10cm×10cmの小片を裁断する(n数=5)。続いて、上記試料を平らな板の上に置き、圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重をかけ、ミツトヨ社製デジマチックハイトゲージ(HDS−HC)を用いて、試料の厚みTDを計測する。更に、この小片に含水率が70%になるよう霧吹きにて水を付与し、1分経過後に当該滴下部に前記と同様に圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重下にて厚みTWを計測した。そして、以上の測定数値から下記の計算式にて、厚み変化率を算出した。
厚み変化率(%)=(TW−TD)/TD×100
<通気変化率>JIS L 1096−1998、6.27.1、A(フラジール型通気性試験機法)により織物の乾燥時における通気性PD(cc/cm/s)および湿潤時における通気性PW(cc/cm/s)を測定し、下記式により通気性変化率を算出した。ただし、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、湿潤時とは、温度30℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
通気性変化率(%)=(PW−PD)/PD×100
<完全二重織組織面積の算出>織物の組織図より、完全組織にしめる結節点のない二重織部分の面積比率をもって算出した。
[実施例1]
固有粘度[η]が1.3のナイロン6と、固有粘度[η]が0.39で2.6モル%の5−ナトリウムスルフォイソフタル酸を共重合させた変性ポリエチレンテレフタレートとをそれぞれ270℃、290℃にて溶融し、特開2000−144518号公報の図1と同様の複合紡糸口金を用い、それぞれ12.7g/分の吐出量にて押し出し、特開2006−97176号公報の図1(イ)の単繊維横断面形状を有するサイドバイサイド型複合繊維を形成させ、冷却固化、油剤を付与した後、糸条を速度1000m/分、温度60℃の予熱ローラーにて予熱し、ついで、該予熱ローラーと、速度3050m/分、温度150℃に加熱された加熱ローラー間で延伸熱処理を行い、巻取り、84dtex/24filの複合繊維を得た。該複合繊維において、破断強度3.4cN/dtex、破断伸度40%であった。また、該複合繊維に沸水処理を施して捲縮率を測定したところ、乾燥時の捲縮率DCが3.3%、湿潤時の捲縮率HCが1.6%、乾燥時の捲縮率DCと湿潤時の捲縮率HCとの差(DC−HC)が1.7%であった。
次いで、経糸用として、前記複合繊維にS方向に600T/mの撚りを掛けたものと捲縮率20%の通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸条(84dtex/72fil)にS方向に600回/mの撚りを掛けたものを用意し、1対1で配列整経した。一方、緯糸用として、経糸同様、前記複合繊維をS方向に600回/mの撚りを掛けたものと捲縮率20%の通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸条(84dtex/72fil)にS方向に600回/mの撚りを掛けたものを用意した。そして、通常のラピア織機を使用して、織密度を経140本/2.54cm、緯密度130本/2.54cmにて図1の組織で製織し織物を得た。その際、緯糸としては、前記複合繊維をS方向に600回/mの撚りを掛けたものと捲縮率20%の通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸条(84dtex/72fil)にS方向に600回/mの撚りを掛けたものを1:1で緯入れした。
そして、該織物を、温度95℃にて1分間精錬処理を実施後、温度130℃、キープ時間15分間にて通常の染色加工を施し、複合繊維の潜在捲縮性能を顕在化させた後、温度170℃、時間1分で乾熱ファイナルセットを施した。
得られた織物において、完全二重織組織の占める面積比率は50%であり、該完全二重織組織において、表には前記捲縮繊維Aが100重量%含まれ、裏には繊維Bが100重量%含まれていた。また、湿潤時に織物表面に凸部が発現し、厚みの変化率は50%で、通気性の変化率は55%であった。また、該織物から抜き取った複合繊維において、乾燥時の捲縮率DCが64%、吸湿時の捲縮率HCが32%、乾燥時と吸湿時の捲縮率差(DC−HC)が32%であった。また、該織物から抜き取った複合繊維の撚数を測定したところ620T/mであった。
次いで、該織物を用いてアウター用衣料を得て着用したところ、発汗時に凸部が発現し、かつ通気性が向上することにより肌と衣服とのベトツキが低減され、着用快適性に優れるものであった。
[比較例1]
実施例1において、織組織として平組織を採用すること以外は実施例1と同様にした。得られた織物において、湿潤時に織物表面に凸部は発現せず、厚みの変化率は3%であった。
本発明によれば、湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維と、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維とを含む織物であって、湿潤時に織物表面に凸部が発現したり、通気性が向上することにより、発汗時の肌と衣服とのベトツキを低減することができる織物および繊維製品が得られ、その工業的価値は極めて高い。
本発明に係る織物の織組織図の一例である。

Claims (11)

  1. 湿潤時に捲縮率が低下する捲縮繊維Aと、非捲縮または湿潤時に捲縮率が変化しない捲縮を有する繊維Bとを含む織物であって、完全二重織組織を含む織組織を有することを特徴とする織物。
  2. 完全二重織組織の表および裏のうち、どちらか一方において前記捲縮繊維Aが前記繊維Bよりも多く含まれ、他方において前記繊維Bが前記捲縮繊維Aよりも多く含まれる、請求項1に記載の織物。
  3. 前記の捲縮繊維Aが、ポリエステル成分とポリアミド成分とがサイドバイサイド型に接合された複合繊維である、請求項1または請求項2に記載の織物。
  4. ポリエステル成分が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が2.0〜4.5モル%共重合された変性ポリエチレンテレフタレートからなる、請求項3に記載の織物。
  5. 前記の捲縮繊維Aが500T/m以上の撚りが施された撚糸糸条である、請求項1〜4のいずれかに記載の織物。
  6. 前記の繊維Bがポリエステル繊維である、請求項1〜5のいずれかに記載の織物。
  7. 織物の経糸および/または緯糸に、前記の捲縮繊維Aと繊維Bとが交互に配されてなる、請求項1〜6のいずれかに記載の織物。
  8. 織物に染色加工が施されている、請求項1〜7のいずれかに記載の織物。
  9. 織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWから下記式により算出した厚み変化率が20%以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の織物。
    厚み変化率(%)=(TW−TD)/TD×100
    ただし、織物の乾燥時における厚みTDおよび湿潤時における厚みTWは以下の方法により測定する。すなわち、織物試料を温度20℃、湿度65%RHの雰囲気中に24時間放置した後、該試料から、10cm×10cmの小片を裁断する(n数=5)。続いて、上記試料を平らな板の上に置き、圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重をかけ、ミツトヨ社製デジマチックハイトゲージ(HDS−HC)を用いて、試料の厚みTDを計測する。さらに、この小片に含水率が試料の重量対比70重量%になるよう霧吹きにて水を付与し、1分経過後に当該滴下部に前記と同様に圧力0.13cN/cm(0.13g/cm)の荷重下にて湿潤時における厚みTWを計測する。
  10. 織物の乾燥時における通気性PDおよび湿潤時における通気性PWから下記式により算出した通気性変化率が20%以上である、請求項1〜9のいずれかに記載の織物。
    通気性変化率(%)=(PW−PD)/PD×100
    ただし、JIS L 1096−1998、6.27.1、A(フラジール型通気性試験機法)により通気性(cc/cm/s)を測定する。また、乾燥時とは、試料を温度20℃、湿度65%RH環境下に24時間放置した後の状態であり、湿潤時とは、温度30℃、湿度90%RH環境下に24時間放置した後の状態である。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の織物を用いてなる、アウター用衣料、スポーツ用衣料、およびインナー用衣料からなる群より選択される繊維製品。
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