JP5305096B2 - 遠心成形コンクリート用強度向上添加剤および遠心成形組成物 - Google Patents

遠心成形コンクリート用強度向上添加剤および遠心成形組成物 Download PDF

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Description

本発明は、特定のポリカルボン酸系共重合体を含有する遠心成形コンクリート用強度向上剤およびその強度向上剤を含有する遠心成形組成物に関する。
コンクリートパイルやポール、ヒューム管などのコンクリート製品は遠心力によって成形・締め固めして製造されている。遠心成形工程ではコンクリート中の水が絞り出され緻密な組織が生成するが、締め固めが不充分になるとコンクリートの一部に粗骨材が多く集まり空隙が多くできるジャンカと呼ばれる現象が発生するといった弊害がある。
コンクリート製品は早期強度発現が必要なため、高性能減水剤を多量に添加したり、高強度材やけい砂、シリカフュ−ムあるいは石こう類などを多量に添加したり、あるいは蒸気養生後さらに高温高圧蒸気養生(180℃、1MPa)したりすることにより、これに対応している。高性能減水剤を多量に添加する方法では、コンクリートの凝結遅延や硬化不良を起こし、高強度材やけい砂、シリカフュ−ムあるいは石こう類などを多量に添加する方法では、所望の強度は得られるが、コンクリートの粘性が高くなり作業性が低下し、また締め固めが不充分になり、ジャンカが生じる。また、高温高圧蒸気養生だけでは必要とされる強度に対応できないばかりか、設備費やランニングコストが非常に高くなる。
上記のジャンカの発生を防ぐために、単糖類及び二糖類を添加する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、この方法では必要とされる強度を発現することができず、さらには、糖類を添加したことによって凝結遅延を起こすという課題があった。
早期強度発現には、セメントの減水性を高めるナフタレン系分散剤が一般に使用される。しかしながら、近年のコンクリートパイルは更なる高強度が求められており、ナフタレン系分散剤では近年求められている強度を発現することは難しい。そこで、近年求められている早期強度発現を可能にするために、ポリオキシアルキレン化合物を側鎖に有するポリカルボン酸系共重合体を用いたセメント分散剤を使用することが提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、前記のポリカルボン酸系セメント分散剤を使用することにより高強度体を得ることはできるが、ジャンカが発生する場合があり、従来のポリカルボン酸系セメント分散剤では成形不良品が発生する等の問題があった。
このような背景から、現在、早期強度発現が可能であり、かつジャンカが発生しない遠心成形用添加剤の開発が求められている。
特開昭57−67057号公報 特開2005−219404号公報
本発明の課題は、ジャンカが発生することなく、初期材齢に高い強度を発現することができる遠心成形コンクリート用強度向上剤を提供することである。
すなわち本発明は、
[1](a)式(1)で示される単量体(ア)50〜98質量%、式(2)で示される単量体(イ)1〜49質量%、および式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%からなる共重合体と(b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体を含み、その比率が質量比で(b):(a)=50〜80:20〜50{(a)と(b)の質量合計を100とする}であることを特徴とする遠心成形コンクリート用強度向上添加剤である。

Figure 0005305096
(ただし、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、p=20〜100、q=0〜2である。)
Figure 0005305096
(ただし、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム基を表す。Yはエーテル基またはイミノ基を表し、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、Xは水素原子、または炭素数2〜5のアルケニル基、r=1〜50である。)
Figure 0005305096
(ただし、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルケニル基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=40〜200である。)
[2](b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体が、式(4)で示される単量体(エ)50〜99質量%、式(5)で示される単量体または無水マレイン酸(オ)1〜50質量%からなる共重合体である[1]記載の遠心成形コンクリート用強度向上添加剤である。
Figure 0005305096
(ただし、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R10は、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、t=0〜2、u=20〜100である。)
Figure 0005305096
(ただし、MおよびMはそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム基である。)
[3]セメント、骨材、水および[1]〜[2]のいずれか一つに記載の遠心成形コンクリート用強度向上剤を含有する遠心成形組成物。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上添加剤は、コンクリートの作業性に優れ、遠心成形後のジャンカの発生を防ぎ、併せて早期の強度発現にも優れた効果を示す。
本発明は(a)式(1)で示される単量体(ア)50〜98質量%、式(2)で示される単量体(イ)1〜49質量%、および式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%からなる共重合体と(b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体を含む遠心成形コンクリート用強度向上添加剤である。
共重合体(a)は、式(1)で示される単量体(ア)69〜98質量% 、式(2)で示される単量体(イ)1〜30質量%、式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜3質量%から構成される共重合体を用いることが好ましい。
式(1)において、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、好ましくはR、RおよびRの合計炭素数が0または1である。Rは水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、炭素数1〜8の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の脂肪族飽和炭化水素基;アリル基等の脂肪族不飽和炭化水素基;シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の脂環式飽和炭化水素基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の脂環式不飽和炭化水素基;フェニル基、ベンジル基、クレジル基等の芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基;等があり、これらの1種または2種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、Rが水素原子または炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基である。炭素数が8を超えると、得られる共重合体(a)の親水性が十分でなくなり、また起泡しやすくなるので好ましくない。式(1)において、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が挙げられ、50モル%以上がオキシエチレン基であり、好ましくは80モル%以上がオキシエチレン基である。50モル%以上がオキシエチレン基である場合は、得られる共重合体(a)の親水性が十分であるため、好ましい。
pは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の付加モル数であり、20〜100であり、好ましくは25〜70であり、より好ましくは30〜50である。pの値が100を超えると得られる共重合体(a)が高粘度になるため製造が困難になるので好ましくない。qはメチレン基の数であり、0〜2である。好ましくは1である。qの値が2を超えると共重合体(a)の製造が困難なため好ましくない。
式(2)のM、式(5)のM及びMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム基である。
アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムが挙げられる。
有機アンモニウム基は、有機アミン由来のアンモニウム基であり、有機アミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられ、好ましくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミンである。
式(2)において、Yはエーテル基またはイミノ基であり、エーテル基は−O−を表し、イミノ基は−NH−を表す。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が挙げられ、好ましくは50モル%以上がオキシエチレン基であり、より好ましくは80モル%以上がオキシエチレン基である。
rは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の付加モル数であり、1〜50であり、好ましくは3〜15である。
Xは水素原子、または炭素数2〜5のアルケニル基である。
炭素数2〜5のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、メタリル基、3−メチル−3−ブテニル基などが挙げられる。好ましくはアリル基である。
式(3)において、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルケニル基を表し、炭素数2〜5のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル基、メタリル基、3−メチル−3−ブテニル基などが挙げられる。好ましくはR、Rともにアリル基である。
Oは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、オキシアルキレン基、オキシプロピレン基が挙げられ、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基であり、好ましくは80モル%以上がオキシアルキレン基である。50モル%以上がオキシエチレン基である場合は、得られる共重合体(a)の親水性が十分であるため、好ましい。
sは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の付加モル数であり、40〜200であり、好ましくは60〜100である。
共重合体(a)中の単量体(ウ)の量が5質量%をこえると、得られる共重合体(a)の粘度が高くなり製造が困難となるので好ましくない。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤は、(a)の共重合体に加えて(b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体も必須とする。
ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体としては、マレイン酸−スチレンスルホン酸塩の共重合体またはその塩とポリオキシアルキレン化合物のエステル化物、無水マレイン酸−スチレン共重合体、その加水分解物またはその塩とポリオキシアルキレン化合物のエステル化物、無水マレイン酸−オレフィン共重合体、その加水分解物またはその塩とポリオキシアルキレン化合物のエステル化物、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体またはその塩、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アリルエーテル−マレイン酸共重合体またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アリルエーテル−無水マレイン酸共重合体、その加水分解物またはその塩等が挙げられる。好ましくは、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アリルエーテル−マレイン酸共重合体またはその塩、ポリオキシアルキレンモノアルキルモノ(メタ)アリルエーテル−無水マレイン酸共重合体、その加水分解物またはその塩である。
ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体の中でも、式(4)で示される単量体(エ)50〜99質量%と、式(5)で示される単量体または無水マレイン酸(オ)1〜50質量%を重合して得られる共重合体を用いることが好ましく、式(4)で示される単量体(エ)80〜99質量%、式(5)で示される単量体または無水マレイン酸(オ)1〜20質量%を用いることがさらに好ましい。
式(4)において、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、好ましくはR、RおよびRの合計炭素数が0〜1である。R10は水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、炭素数1〜8の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の脂肪族飽和炭化水素基;アリル基等の脂肪族不飽和炭化水素基;シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の脂環式飽和炭化水素基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の脂環式不飽和炭化水素基;フェニル基、ベンジル基、クレジル基等の芳香族炭化水素基または置換芳香族炭化水素基;等があり、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、R10が水素原子または炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基である。炭素数が8を超えると、得られる共重合体(b)の親水性が十分でなくなり、また起泡しやすくなるので好ましくない。
式(4)において、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が挙げられ、50モル%以上がオキシエチレン基であり、好ましくは80モル%以上がオキシエチレン基である。オキシエチレン基が50モル%に満たない場合は、得られる共重合体(b)の親水性が十分でなくなるため、好ましくない。
uは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の付加モル数であり、20〜100であり、好ましくは25〜70であり、より好ましくは30〜50である。uの値が100を超えると得られる共重合体(b)が高粘度になるため製造が困難になるので好ましくない。tはメチレン基の数であり、0〜2である。好ましくは1である。tの値が2を超えると共重合体(b)の製造が困難なため好ましくない。
(オ)として、無水マレイン酸を使用した場合、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水等で開環させるか、あるいは水により開環させて使用することができる。
(a)と(b)の比率は質量比で(b):(a)=50〜80:20〜50{(a)と(b)の質量合計を100とする}である。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤は、共重合体(a)の重量平均分子量は、500〜100,000であり、好ましくは5,000〜50,000であり、より好ましくは15,000〜40,000である。共重合体(b)の重量平均分子量は、500〜100,000であり、好ましくは5,000〜50,000であり、より好ましくは10,000〜35,000である。重量平均分子量が100,000を超える共重合体は高粘度のため製造が困難になるので好ましくない。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤において、(a)及び(b)の共重合体は、公知の方法により、重合開始剤を用いて重合することができる。(a)の共重合体については、上記単量体(ア)、(イ)及び(ウ)を重合しても良く、上記単量体(ア)、(ウ)及びマレイン酸または無水マレイン酸を重合した後、マレイン酸または無水マレイン酸部位とポリオキシアルキレン誘導体をエステル化反応しても良い。重合の方法については、塊状重合でも溶液重合でも良い。溶液重合で水を溶剤として用いる場合は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩や、過酸化水素、水溶性のアゾ系開始剤を用いることができ、その際に亜硫酸水素ナトリウム、ヒドロキシルアミン塩酸塩、チオ尿素、次亜リン酸ナトリウムなどの促進剤を併用することもできる。また、溶液重合でメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、n−ヘキサン、2−エチルヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の有機溶剤を用いた重合の場合や塊状重合の際には、ベンゾイルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソブチレートなどの有機過酸化物やアゾイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物を用いることができる。また、その際にはチオグリコール酸、メルカプトエタノールなどの連鎖移動剤を用いることもできる。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤は、そのままの形態で用いることもできるが、必要に応じて水で希釈して用いることも可能である。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤に使用される共重合体(a)は、実質的に上記単量体(ア)、(イ)及び(ウ)のみからなる共重合体であってよい。あるいは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記単量体(ア)、(イ)及び(ウ)の他に、共重合可能な単量体(カ)を共重合させてもよい。併用可能な単量体(カ)の例としては、無水マレイン酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤に使用される共重合体(b)は、実質的に上記単量体(エ)及び(オ)のみからなる共重合体であってよい。あるいは、本発明の効果を損なわない範囲で、上記単量体(エ)及び(オ)の他に、共重合可能な単量体(キ)を共重合させてもよい。併用可能な単量体(キ)の例としては、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明に係る遠心成形組成物とは、セメント、骨材、混和材、水および本発明記載の遠心成形コンクリート用強度向上添加剤を必須とする。
本発明に係る遠心成形組成物に使用されるセメントとしては、普通、早強、超早強のポルトランドセメント、シリカフュームセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメントあるいは高炉セメントを用いることができ、1種または2種以上を用いることができる。2種以上の場合の組み合わせについては特に制限は無い。
本発明に係る遠心成形組成物に使用される混和材としては、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石等の鉱物系粉体などを用いることができ、これらの1種または2種以上を使用してもよい。
本発明の遠心成形組成物に使用される骨材としては、産地に限定はなく、山砂、川砂、海砂、砕砂、珪砂、砕石、川砂利、軽量骨材、コンクリート再生骨材などを用いることができこれらの1種または2種以上を使用してもよい。
本発明の遠心成形コンクリート用強度向上剤は、セメント100重量部に対する(a)と(b)の合計添加量が0.3〜0.7重量部が好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に説明する。なお、式(1)〜(5)で示される化合物の構造式、その共重合組成および重量平均分子量を表1に示す。
Figure 0005305096
(製造例1)
かき混ぜ機、温度計、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流冷却器を装着した5リットルフラスコに、ポリオキシエチレン(n=45)モノアリルモノメチルエーテル2056g(1モル)、無水マレイン酸98g(1モル)、ポリオキシエチレン(n=90)ジアリルエーテルを20.3g(0.005モル)秤取った。窒素ガス雰囲気下、60℃以下で、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8.20g(0.05モル)を添加し、85±2℃に昇温し、8時間反応を行い、共重合体を得た。ここに、ポリオキシエチレン(n=9)モノアリルエーテル455g(1モル)、水酸化カリウム4.58g(0.08モル)を加え、100±2℃に昇温し、無水マレイン酸部位のエステル化反応を2時間行い、目的物を得た。得られた共重合体の動粘度を測定したところ、100℃で459mm/sであった。その後、イオン交換水1756gを加え、30分攪拌、混合後、目的とする共重合体の60質量% 水溶液を得た。
(製造例2)
かき混ぜ機、温度計、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流冷却器を装着した5リットルフラスコに、ポリオキシエチレン(n=34)モノアリルモノメチルエーテル1571g(1モル) 、無水マレイン酸98g(1モル)を秤取った。窒素ガス雰囲気下、60℃以下で、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6.56g(0.04モル)を添加し、85±2℃に昇温し、8時間反応させた。得られた共重合体の動粘度を測定したところ、100℃で252mm/sであった。その後、イオン交換水2828gを加え、30分攪拌、混合後、ジエタノールアミン210g(2モル)を加えさらに30分攪拌、混合後、目的とする共重合体の40質量%水溶液を得た。
(比較製造例1)
かき混ぜ機、温度計、窒素ガス導入管、滴下ロート、還流冷却器を装着した5リットルフラスコに、ポリオキシエチレン(n=45)モノアリルモノメチルエーテル2056g(1モル) 、無水マレイン酸98g(1モル)を秤取った。窒素ガス雰囲気下、60℃以下で、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8.20g(0 .05モル)を添加し、85±2℃に昇温し、8時間反応を行い、共重合体を得た。ここに、ポリオキシエチレン(n=9)モノアリルエーテル455g(1モル)、水酸化カリウム4.58g(0.08モル)を加え、100±2℃に昇温し、無水マレイン酸部位のエステル化反応を2時間行い、目的物を得た。得られた共重合体の動粘度を測定したところ、100℃で407mm/sであった。その後、イオン交換水1745gを加え、30分攪拌、混合後、目的とする共重合体の60質量% 水溶液を得た。
(実施例1〜2及び比較例1〜4)
表2に示す配合条件で試験を行った。水(W)として水道水(比重1.00)、骨材は、セメント(C)として早強セメント(比重3.13、住友大阪セメント株式会社製)、混和材(P)としてシリカフューム(マイクロシリカ940U、比重2.20、エルケム社製)、細骨材(S)として大井川産川砂(比重2.58)、粗骨材(G)として青梅市成木産砕石(比重2.64)を使用した。これら材料を90秒間練り混ぜて調整したコンクリートを、所定の型枠に投入して遠心成形し、脱型して、その後常温常圧養生を行った。遠心成形条件は遠心力1.5Gで3分、10Gで1分、30Gで4分とした。養生条件は前置き時間を3時間、昇温勾配を一時間当たり15〜20℃、最高温度を80℃、保持時間を3時間とした。試験結果を表3に示す。
Figure 0005305096
Figure 0005305096
実施例1〜2と比較例1〜4の比較により、本発明の遠心成形コンクリート用強度向上添加剤を加えたものは、コンクリートの作業性に優れ、遠心成形後のジャンカの発生を防ぎ、併せて早期の強度発現にも優れた効果を示すことが分かる。
実施例1〜2と比較例1の比較から、本発明は二種類の共重合体を添加することにより、ジャンカの発生を防ぎ、より高強度が得られていることが分かる。
実施例1〜2と比較例2〜3の比較から、本発明は二種類の共重合体を添加することにより、混練が可能になり、ジャンカの発生もなく、高強度が得られていることが分かる。
実施例1〜2と比較例4の比較から、二種類の共重合体を添加した系においても、本発明はジアルケニル化合物からなる共重合体を使用することで、ジャンカの発生を防ぎ、より高強度が得られていることが分かる。

Claims (3)

  1. (a)式(1)で示される単量体(ア)50〜98質量%、式(2)で示される単量体(イ)1〜49質量%、および式(3)で示される単量体(ウ)0.1〜5質量%からなる共重合体と(b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体を含み、その比率が質量比で(b):(a)=50〜80:20〜50{(a)と(b)の質量合計を100とする}であることを特徴とする遠心成形コンクリート用強度向上添加剤。
    Figure 0005305096


    (ただし、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、p=20〜100、q=0〜2である。)
    Figure 0005305096
    (ただし、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム基を表す。Yはエーテル基またはイミノ基を表し、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、Xは水素原子または炭素数2〜5のアルケニル基、r=1〜50である。)
    Figure 0005305096
    (ただし、RおよびRはそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルケニル基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、s=40〜200である。)
  2. (b)ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体が、式(4)で示される単量体(エ)50〜99質量%、式(5)で示される単量体または無水マレイン酸(オ)1〜50質量%からなる共重合体である請求項1記載の遠心成形コンクリート用強度向上添加剤。
    Figure 0005305096
    (ただし、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R10は、水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、AOは、炭素数2〜3のオキシアルキレン基の1種または2種以上で、50モル%以上が炭素数2のオキシアルキレン基で、2種以上の場合はブロック状でもランダム状でも良く、t=0〜2、u=20〜100である。)
    Figure 0005305096
    (ただし、MおよびMはそれぞれ独立に水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム基である。)
  3. セメント、骨材、混和材、水および請求項1〜2のいずれか一つに記載の遠心成形コンクリート用強度向上剤を含有する遠心成形組成物。
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