JP5302753B2 - 映像走査変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、24フレーム/秒のプログレッシブ映像が3−2プルダウン変換されて得られた60フィールド/秒のインタレース映像から、プログレッシブ映像へ走査変換を行う技術に関する。
映像信号を伝送し、再生するために、種々のデータ形式のビデオ信号が採用されている。たとえば、60フィールド/秒(59.94フィールド/秒を含む)のインタレース映像や、60フレーム/秒(59.94フレーム/秒を含む)のプログレッシブ映像である。映像信号の伝送・記録データ量を削減するために、MPEGなどの動画像データ圧縮も広く行われている。
また、近年のディスプレイの高精細化に伴い、走査変換が行われることもある。たとえば、映像信号の再生時に、元のインタレース映像をプログレッシブ映像に変換する方法が知られている。
以下、動画像データの素材として24フレーム/秒(23.976フレーム/秒を含む)の映画フィルムの走査形式を変換する処理を例に挙げて説明する。放送局は、テレシネ装置を用いて、24フレーム/秒のプログレッシブ映像から、3−2プルダウン変換により60フィールド/秒のインタレース映像への走査変換を行う。得られた60フィールド/秒のインタレース映像は、動画像エンコーダに入力される。
この走査変換で用いられる「3−2プルダウン変換」とは、フィルムソースの連続した2コマのうち最初のコマをビデオ信号の2フィールドとして読み出し、次のコマを3フィールドとして読み出す操作を繰り返す方式であり一般的に広く使われている。3フィールドとして読み出されたデータのうち2フィールドは同じデータである。走査変換が行われた60フィールド/秒のインタレース映像には同一のフィールドが重複して含まれていることになる。
動画像エンコーダでエンコードされた映像ストリームは放送され、受信機器によって受信される。受信機器はその映像ストリームをデコードする。
受信機器は、60フィールド/秒のインタレース映像に対して、60フレーム/秒のプログレッシブ映像に走査変換を行う。たとえば特許文献1および2は、そのための走査変換方法を提案している。具体的には、受信機器は、3−2プルダウンされた映像の規則性を検出して、3−2プルダウン処理によって形成された画像信号区間を特定する。この規則性とは、3−2プルダウンされた映像の5フィールドに1回は2フィールド前のフィールドが繰り返される、という規則性である。特定された画像信号区間に対し、走査変換装置は、3−2プルダウン変換される前の同一フレームを構成する奇数フィールドおよび偶数フィールドの映像同士を組み合わせる。これにより、60フィールド/秒のインタレース映像から60フレーム/秒のプログレッシブ映像への変換が実現される。
図15はインタレース映像が3−2プルダウン変換された映像であることを検出する処理を示す。入力信号と、入力信号を2フィールド遅延させたフィールドとのフィールド差分を演算する。画像が一致した場合は0、そうでない場合は1とすると、5フィールドごとに同じフィールド同士の差分が計算されて0になる。これにより、重複されるフィールドを検出でき、3−2プルダウン変換された映像信号であることを検出できる。
図16は、3−2プルダウン変換された映像からプログレッシブ映像への走査変換を行うための処理を示す図である。図16の(A1)は元の24フレーム/秒のフィルム映像であり、(A2)は3−2プルダウン変換された映像である。3−2プルダウン変換された映像(A2)は放送局においてエンコードされ、放送波で搬送された後、受信機器によってデコード処理される。その結果得られる信号が(B)である。(B)は、60フィールド/秒のインタレース映像(B)を示す。そして(C)は走査変換が行われた60フレーム/秒のプログレッシブ映像である。
従来手法では、図16の(B)と(C)に示すように、毎秒60フィールドのインタレース動画像(B)を構成するフィールドのうち奇数フィールドb1と偶数フィールドb2を組み合わせて1フレームを構成し、毎秒60フィールドのインタレース動画像(C)のフレームc1、c2を生成する。また毎秒60フィールドのインタレース動画像(B)を構成するフィールドのうち奇数フィールドb3と偶数フィールドb4からそれぞれのフレームを構成し、毎秒60フィールドのインタレース動画像(C)のフレームc3、c4を、同様に奇数フィールドb5と偶数フィールドb4からc5を生成する。以降、これらの処理を繰り返すことによって、毎秒60フレームのプログレッシブ動画像(C)が得られる。プログレッシブ動画像(C)は、毎秒24フレームの動画像(A1)の各フレームから生成された同一の画像が2フレームと3フレームずつ交互に繰り返されたものとなる。
特開2002−330311号公報 特開平3−250881号公報
いま、図16のインタレース映像(A2)がフレーム構造(2枚のフィールド映像を1組とした組み合わせ)でエンコードされたとする。これが、受信機器のデコード処理の対象とされた結果、図16のインタレース映像(B)が得られる。
デコード処理によって出力された映像(B)のフィールドb5、b6、b7、b8に着目する。組み合わせてエンコードされ、かつデコードされたフィールドb5およびb6はそれぞれ、当初のフィルム映像中の異なるフレームF2およびF3から得られている。また、フィールドb7およびb8も同様に、異なるフレームF3およびF4から得られている。
このような映像は、奇数フィールドと偶数フィールドに相関性がないために、エンコード時の符号化効率が低下する。その結果、それらをデコードしたフィールド映像の画質は、3−2プルダウン変換される前の映像が同一フレームでエンコードされているフィールド映像に比べ劣化が発生している。
従来の技術においては、3-2プルダウン変換された60フィールド/秒の映像に対して走査変換を行う際に、上記のような画質劣化が発生しているフィールドを考慮することはない。
3−2プルダウン変換処理はフィルム映像の4フレームを1処理単位として行われ、1処理単位当たり、10フレーム分の60Hzプログレッシブ映像が得られる(図16のc1〜c10)。映像劣化は、10フレーム中5フレーム(図16のc5〜c9)に映像の劣化が発生することになり、改善の余地が大きい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フレーム構造でエンコードされる奇数フィールドおよび偶数フィールドが、互いに、3−2プルダウン変換される前の異なる映像フレームに由来する場合において、デコードされた映像の画質を向上させることにある。
本発明による映像走査変換装置は、エンコードされた映像ストリームをデコードし、走査方式を変換して出力する。前記映像ストリームは、フィルム映像の第1フレームに基づくフィールドN1及びフィールドN2の組をエンコードした第1符号化単位と、前記第1フレームに基づくフィールドN3及び前記第1フレームとは異なる第2フレームに基づくフィールドM1の組をエンコードした第2符号化単位とを含んでいる。前記映像走査変換装置は、前記映像ストリームを受け取って前記第1符号化単位および前記第2符号化単位をデコードし、前記フィールドN1、N2、N3及びM1の各データを順次出力するデコード回路と、前記デコード回路から出力されたフィールドデータに対応して、前記デコード回路から出力された2つのフィールドデータからフレームを生成し、当該フレームを出力する走査変換回路とを備えている。前記走査変換回路は、前記フィールドN3のデータに対応するフレームを出力する場合、前記フィールドN3のデータを用いずに、前記フィールドN1及びN2を用いてフレームを生成する。
前記走査変換回路は、前記フィールドN1又はN2のデータに対応するフレームを出力する場合、前記フィールドN1およびN2のデータを用いてフレームを生成してもよい。
前記フィールドN1及びN3は、トップフィールドであり、前記フィールドN2及びM1は、ボトムフィールドであってもよい。
前記映像走査変換装置は、前記デコード回路から出力されたフィールドのデータを、2フィールド分格納可能なメモリをさらに備え、前記デコード回路に、前記第1符号化単位が入力され、前記第1符号化単位の後に第2符号化単位が入力された場合において、前記デコード回路は、前記フィールドN3のデータを出力する際、前記メモリには、前記フィールドN1及びN2が保持されており、前記フィールドN3のデータを前記メモリに格納しなくてもよい。
前記映像走査変換装置は、前記デコード回路からの複数のフィールドの出力に基づいて、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを検出する検出回路をさらに備え、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2を含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを前記検出回路が検出したとき、前記走査変換回路は前記フレームを生成してもよい。
前記フィールドN1の画質は、前記フィールドN3の画質よりも良い。
前記メモリは、前記フィールドN1のデータを少なくとも2フィールド期間より長い期間保持してもよい。
前記映像走査変換装置は、前記デコード回路から出力されたフィールドのデータを、少なくとも2フィールド分格納可能な第1メモリと、前記走査変換回路が生成した前記フレームのデータを格納可能な第2メモリとをさらに備え、前記走査変換回路は、前記フィールドN2のデータに対応するフレームを出力する場合、前記第1メモリは、前記フィールドN1およびN2のデータを保持しており、前記走査変換回路は、前記メモリに保持された前記フィールドN1のデータ、および、前記デコード回路から出力された前記フィールドN2のデータに基づいてフレームを生成し、当該生成した前記フレームのデータを前記第2メモリに格納し、前記フィールドN3のデータに対応するフレームを出力する場合、フィールドのデータを用いてフレームを生成せずに、前記第2メモリに格納されたフレームのデータを出力してもよい。
前記映像ストリームは、24フレーム/秒のフィルム映像から3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像であり、前記走査変換回路は、60フレーム/秒のプログレッシブ映像のフレームを出力してもよい。
前記映像ストリームには、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを示す識別子が含まれており、前記映像走査変換装置は、前記識別子に基づいて、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2を含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを検出する検出回路をさらに備え、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを前記検出回路が検出したとき、前記走査変換回路は前記フレームを生成してもよい。
本発明の映像走査変換装置では、奇数フィールドと偶数フィールドで3−2プルダウン変換される前の映像フレームが異なった状態でエンコードされているフィールド映像をできるだけ使用しないことにより、エンコードによって発生する画質劣化の影響を低減する走査変換を実現することが可能となる。
映像走査変換装置の利用環境を示す図である。 デジタル放送に関連する、放送局300の処理および受信機器100aでの処理の概要を示す図である。 実施形態1の映像走査変換装置101の構成を説明するためのブロック図である。 実施形態1の映像走査変換装置101の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。 映像走査変換装置101の処理の手順を示すフローチャートである。 本実施形態2の映像走査変換装置102を説明するためのブロック図である。 実施形態2の映像走査変換装置102の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。 実施形態3の映像走査変換装置103を説明するためのブロック図である。 実施形態3の映像走査変換装置103の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。 実施形態3の変形例にかかる映像走査変換装置103’を説明するためのブロック図である。 映像走査変換装置103’の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。 実施形態4の映像走査変換装置104を説明するためのブロック図である。 実施形態4の映像走査変換装置104の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。 実施形態4の映像走査変換装置104の処理により、24フレーム/秒の出力例を示す図である。 インタレース映像が3−2プルダウン変換された映像であることを検出する処理を示す図である。 3−2プルダウン変換された映像からプログレッシブ映像への走査変換を行うための処理を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明による映像走査変換装置の実施形態を説明する。
各実施形態の説明に先立って、映像走査変換装置の利用環境を説明する。
図1は、本発明による映像走査変換装置の利用環境を示す。たとえばTV100aは、半導体チップとして実現される映像走査変換装置101aを内蔵している。
放送局300が、アンテナ200aを利用してデジタル放送番組の放送波を送信する。デジタル放送番組は、たとえば24フレーム/秒(23.976フレーム/秒を含む)の映画フィルムに対して3−2プルダウン変換を行った、60フィールド/秒のインタレース映像である。放送局300は、インタレース映像の2枚のフィールドをフレーム構造でエンコードして、MPEG等の映像ストリームの形式で放送波を送信する。
TV100aは、アンテナ200bを介して放送波を受信する。映像走査変換装置101aは、後述のいずれかの実施形態による処理を実行することにより、フレーム構造でエンコードされたインタレース映像をデコードし、TV100aで再生する。
デジタル放送をデコードして映像を再生する機能を有する機器であれば、後述の実施形態による映像走査変換装置を組み込むことが可能である。たとえば、デジタル放送番組を受信し、デコードして再生するレコーダ100bもまた、半導体チップとして実現される映像走査変換装置101bを内蔵することができる。また、図示されないPC、携帯電話、携帯型メディアプレーヤー、PDA、カーナビゲーションシステムであってもよい。
また、デジタル放送に限らず、DVDやブルーレイディスクなどの光ディスクに記録されている映像信号を再生することが可能な光ディスクプレーヤや、インターネット上の映像信号を再生するネットワークプレーヤであっても後述の実施形態による映像走査変換装置を組み込むことが可能である。この場合には、映像信号は放送波を介してではなく、光ディスクメディアやインターネットを介して取得する。
ここで、図2を参照しながら、図1に示す構成例における、デジタル放送送信のための処理および受信後のデコード処理を概説する。
図2は、デジタル放送に関連する、放送局300の処理および受信機器100aでの処理の概要を示す。
24フレーム/秒(24Hz)のフィルム映像(A1)を放送するに当たって、放送局300は、まず3−2プルダウン変換処理を行い、60フィールド/秒のインタレース映像(A2)を得る。そして、そのインタレース映像(A2)に対して、エンコード処理Pを行う。エンコード処理Pは、2フィールドの組を1符号化単位として実行される。たとえば、フレームF1に基づくインタレース映像(A2)のフィールドT1(Tはトップフィールドを示す。)およびB1(Bはボトムフィールドを示す。)の組、フレームF2に基づくフィールドT2およびB2の組、フレームF2に基づくフィールドT2’およびフレームF3に基づくB3の組が、それぞれ1つの符号化単位としてエンコード処理が実行される。以下、同様に、2フィールドの組を1符号化単位としてエンコードが行われる。このようなエンコード方法は、フレーム構造によるエンコードとも呼ばれる。
放送局300は、エンコード処理Pの結果得られたデータに対して所定の変調処理等を加え、MPEG等の映像ストリームでデジタル放送を行う。
受信機器であるTV100aは、デジタル放送を受信して、デコード処理Qを行う。これにより、インタレース映像(B)が得られる。
以下に説明する各実施形態にかかる映像走査変換装置は、得られたインタレース映像(B)に基づいて、どのように映像を出力するかの処理が異なっている。放送局300から送信された放送波がこれまでと同じであっても、各実施形態にかかる映像走査変換装置の処理により、画質の劣化が従来よりも低減される。
以下の説明において参照される図面では、エンコード処理Pおよびデコード処理Qを簡略化して表していることに留意されたい。
(実施形態1)
図3は、本実施形態の映像走査変換装置101の構成を説明するためのブロック図である。映像走査変換装置101は、たとえば1つの半導体チップとして実現される。
入力端子10には、MPEG等の映像ストリームが入力される。デコード回路1は、入力された映像ストリームをデコードする。メモリ2は、デコード回路1により得られた過去2フィールド分の映像データを保持する。メモリ2は、奇数フィールド、偶数フィールドそれぞれ1フィールド分の映像データを保持することができる。3−2プルダウン映像検出回路3(以下「検出回路3」と記述する。)は、デコード回路1により得られた映像データ、および、メモリ2からの2フィールド遅延させた映像データの差分(フィールド差分)によって、処理対象の映像が、3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像であることを検出する。
走査変換回路4は、デコード回路1が出力する1フィールド、および、メモリ2が保持する過去2フィールドの合計3フィールドの映像データを組み合わせルことにより、3−2プルダウン変換される前の同一フレームのフィールド映像をプログレッシブフレーム映像へ変換する。この変換処理は、検出回路3によって得られる情報に基づいて行われる。
出力端子11は、走査変換が行われたプログレッシブ映像を出力する。システムコントローラ5は、映像走査変換装置全体を制御するためのシステムコントローラである。システムコントローラ5は、たとえばCPUである。
以上のように構成された映像走査変換装置101の処理を、図4を用いて説明する。図中の(A1)は元の24フレーム/秒のフィルム映像であり、(A2)は3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像である。フィールドT2およびT2’、B4およびB4’は、それぞれ同じフィールド映像である。
(B)は3−2プルダウン変換されエンコードされた映像データを図3のデコード回路1によってデコードした60フィールド/秒のインタレース映像データである。(C)と(D)は図3のメモリ2が保持している映像データである。(E)は図3の映像走査変換装置101により走査変換が行われた60フレーム/秒のプログレッシブ映像データである。図中の破線のフィールドは、3−2プルダウン変換される前の映像が別のフレームを組み合わせてエンコードされていたことを示す。
図3の検出回路3は、デコード回路1から出力される映像データと、メモリ2からの2フィールド遅延映像データとのフィールド差分を計算する。検出回路3は、差分が5フィールドごとに0になることを検出すると(図15)、デコード回路2から出力される映像データが3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像データであると判定する。これにより、検出回路3は、3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像の存在を検出する。すると走査変換回路4は、デコード回路1から出力される映像データ(B)とメモリ2が保持する過去2フィールドの映像データの(C)と(D)の合計3フィールドの映像データの中から、3−2プルダウン変換される前の同一フレームのフィールド映像を組み合わせることによりフレーム映像を生成する。その結果、図4の(E)に示す組み合わせでプログレッシブ映像が出力される。
走査変換回路4の処理をより具体的に説明する。
図4の(A1)および(A2)に示されるように、フィールドT2、B2およびT2’は、いずれも同じフレームF2に基づいて生成される映像である。ただし、デコードされたフィールドT2’の画質は、デコードされたフィールドT2の画質よりも劣化している。上述したとおり、エンコード前の異なるフレームに由来するフィールドB3と組み合わされたフィールドT2’の符号化効率は、フィールドT2の符号化効率よりも悪いためである。
同様に、エンコード前のフレームF4に由来するフィールドB4、T4およびB4’について検討する。デコードされたフィールドB4の画質は、デコードされたフィールドB4’の画質よりも劣化している。フィールドB4は、異なるフレームF3由来のフィールドT3と組み合わされてエンコードされるためである。
走査変換回路4は、エンコード前の同じフレームに由来する3枚のフィールドが存在するときは、そのうちの2枚の偶数フィールドまたは2枚の奇数フィールドのうち、画質がよりよい方のフィールドを選択し、他の1枚のフィールドと組み合わせてプログレッシブ映像を生成する(条件1)。また、同じフレームに由来する2枚のフィールド(偶数フィールドおよび奇数フィールド)が存在する場合には、それら2フィールドを組み合わせて、プログレッシブ映像を生成する(条件2)。走査変換回路4は、条件1の判断を先に行い、その後、条件2の判断を行う。
以下、図4を参照しながら具体的に説明する。走査変換回路4は、それぞれ(A1)のフレームF1およびF2から生成されたフィールドを利用して、(E)に示される、プログレッシブ映像のフレームe1〜e3を生成する。これらはいずれも条件2に合致する。
次に、走査変換回路4はフレームe4を生成する。走査変換回路4は、図4の(B)〜(E)に示される選択可能なフィールドT2、B2およびT2’のうち、T2およびB2を利用してフレームe4を生成する。フィールドT2’を利用しない理由は、フィールドT2の方が画質がよいためである(条件1)。
次のフレームe5については、走査変換回路4は条件2に合致すると判定する。走査変換回路4は、同じフレームF2に由来するフィールドT2’(c5)およびB2(d4)を用いて、フレームe5を生成する。フレームe6〜e8についても、同様である。
フレームe9については、走査変換回路4は条件1に合致すると判定する。走査変換回路4は、同じフレームF4に由来するフィールドT4(c9)およびB4’(b10)を用いて、フレームe9を生成する。
従来のプログレッシブ映像出力処理に対する利点は、このフレームe9の画質が向上している点にある。図16の(C)に示されるフレームc9は、画質が劣化しているフィールドB4と、フィールドT4とによって構築される。一方、本実施形態の処理によれば、フレームe9は、同じフレームF4に由来するフィールドT4(c9)およびB4’(b10)を利用するため、画質の劣化は相対的に少ない。
映像走査変換装置101は、図5に示すフローチャートに記載された手順で上述の処理を行う。
図5は、映像走査変換装置101の処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS1において、デコード回路1は、2枚のフィールドがフレーム構造で圧縮されたデータストリームを受け取る。ステップS2において、デコード回路1は、インタレース映像(B)をデコードして1フィールドのデータを出力する。ステップS3において、デコード回路1は、インタレース映像(B)をさらにデコードして次の1フィールドのデータを出力する。メモリ2は、先にデコードしたフィールドのデータを格納する。
ステップS4において、検出回路3はデコードされた映像が3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像かどうかを判定する。3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像であると判定された場合には、処理はステップS5に進み、そうでない場合はステップ9に進む。
ステップS5において、走査変換回路4は、メモリに格納されている映像、及びデコードされた映像から同じフレームに由来する、3枚のフィールドが存在するか否かを判定する。この処理は、上述の条件1に合致するか否かの判定である。存在しないとき、処理はステップS6に進み、存在するとき、処理はステップS7に進む。
ステップS6では、走査変換回路4は、メモリ2およびデコード回路1の出力に、同じフレームに由来する2枚のフィールドが存在するか否かを判定する。この処理は、上述の条件2に合致するか否かの判定である。存在するとき、処理はステップS8に進み、存在しないとき、処理はステップS9に進む。
ステップS7では、走査変換回路4は、2枚の偶数フィールドまたは2枚の奇数フィールドのうち、画質がよりよい方のフィールドを選択し、他の1枚のフィールドと組み合わせてプログレッシブ映像のフレームを生成する。その後、処理はステップS9に進む。
ステップS8では、走査変換回路4は、当該2枚のフィールドを組み合わせてプログレッシブ映像のフレームを生成する。その後、処理はステップS9に進む。
ステップS9では、デコード回路1は、インタレース映像(B)をさらにデコードして次のフィールドのデータを出力する。また、メモリ2は、先にデコードしたフィールドの最新2枚分のデータを格納する。その後、処理はステップS4に戻る。
映像走査変換装置101は、上述の処理を、データストリームの受信が終了するまで継続する。
上述のとおり、映像走査変換装置101は、エンコードされている奇数フィールドおよび偶数フィールドが、それぞれ、3−2プルダウン変換される前の異なる映像フレームに由来する場合には、再生時において、可能な限り、同じフレームに由来するフィールドを利用してプログレッシブ映像を出力する。これにより、画質の向上を図ることが可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、メモリ2はデコード回路1から送られてくる、デコードされたフィールドを順次格納し、最新の2枚のフィールドを保持するとした。
本実施形態では、メモリには常に最新の2枚のフィールドが保持されない。エンコード前の同じフレームに由来する3枚のフィールドが存在するときは、そのうちの2枚の偶数フィールドまたは2枚の奇数フィールドのうち、画質がよりよい方のフィールドをメモリに保持するようにした。その結果、メモリに保持された、画質劣化が相対的に少ない奇数フィールドおよび偶数フィールドに基づいて、プログレッシブ映像のフレームを構築することができる。
図6は、本実施形態2の映像走査変換装置102を説明するためのブロック図である。映像走査変換装置102は、以下の点において映像走査変換装置101と差異を有する。すなわち映像走査変換装置102は、メモリ2への映像データの書き込みを制御するためのメモリ制御回路6を有している。そして、メモリ2には、デコード回路1により得られたフィールドのデータに関して最も古いもので過去3枚前のフィールドのデータを保持できる。
以上のように構成された映像走査変換装置102の処理を、図7を用いて説明する。図中の(A)は元の24フレーム/秒のフィルム映像であり、(A2)は3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像である。(B)は3−2プルダウン変換されエンコードされた映像データを図6のデコード回路1によってデコードした60フィールド/秒のインタレース映像データである。(C)と(D)は図6のメモリ2が保持している映像データである。(E)は図6の映像走査変換装置102により走査変換が行われた60フレーム/秒のプログレッシブ映像データである。図中の破線のフィールドは、3−2プルダウン変換される前の映像が別のフレームを組み合わせてエンコードされていたことを示す。
本実施形態の処理では、実施形態1の処理に加え、以下の処理を行う。異なる処理の対象は、図7(B)のフィールドb4、b5のように、デコード回路1より、3−2プルダウン変換前の同一フレームに由来するフィールドが3枚連続で出力されるときにおける、2番目と3番目のフィールドである。先に詳細に説明したとおり、フィールドT2’の画質は相対的に悪くなっている。
メモリ制御回路6は、3番目の映像データb5がデコード回路1から出力されたとき、メモリ2への書き込みを行わず、2フィールド遅延させた映像データd3をさらに1フィールド遅延させてメモリ2へ書き込む。図7の(D)におけるフィールドd4から、図7の(C)におけるフィールドc5への矢印は、その処理を表している。なお、1フィールド遅延させるための具体的な処理は、たとえばメモリ2からそのフィールドのデータを一旦出力し、フィードバックさせて再度メモリ2に入力することによって実現してもよいし、メモリ2にそのまま残すことによって実現してもよい。
上記の制御により、フィールドc5として3フィールド前の映像データb3が残され、フレームe5はデコード回路からの出力が同一フレーム映像であった2つのフィールドc5(=b3)とd4(=b4)により走査変換を行うことができる。
上述の処理は、図5のステップS7において走査変換回路4がフィールドを選択する処理に代えて、メモリ制御回路6がフィールドの選択を行い、メモリ2にその選択されたフィールドを格納しておくことを意味している。よって、走査変換回路4は、メモリ2に保持された2枚の奇数および偶数フィールドを利用して、プログレッシブ映像のフレームを生成すればよい。他の処理は図5と同じである。
本実施形態の処理によれば、フィールドT2’よりも画質のよいフィールドT2のデータを利用できるため、図7の(E)に示すフレームe5の画質が向上する。
(実施形態3)
図8は本実施形態の映像走査変換装置103を説明するためのブロック図である。
映像走査変換装置103と実施形態1による映像走査変換装置101との差異は、メモリ2は、映像データの出力を3フィールド以上遅延させることが可能な容量を有していること、および、走査変換回路4は、3フィールド以上遅延された映像データを利用して走査変換を行うことである。他の構成については、実施形態1による映像走査変換装置101と同じである。よって、各構成要素の説明は省略する。
図8に示す映像走査変換装置103の処理を、図9を用いて説明する。
図9は、メモリ2が4フィールド分のデータを保持可能であるときの処理の例を示す。図中の(A1)は元の24フレーム/秒のフィルム映像であり、(A2)は3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像である。(B)は3−2プルダウン変換されエンコードされた映像データを図8のデコード回路1によってデコードした60フィールド/秒のインタレース映像データである。(C)、(D)、(E)および(F)は図8のメモリ2が保持している映像データである。(E)は図8の映像走査変換装置103により走査変換が行われた60フレーム/秒のプログレッシブ映像データである。図中の破線のフィールドは、3−2プルダウン変換される前の映像が別のフレームを組み合わせてエンコードされていたことを示す。
図8の検出回路3が、デコード回路1から出力される映像データが3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像データであることを検出すると、以下の処理が実行される。
すなわち、走査変換回路4は、図9の(G)に示すように、デコード回路1から出力される映像データ(B)とメモリが保持する過去4フィールドの映像データの(C)、(D)、(E)および(F)の合計5フィールドの映像データの中から、3−2プルダウン変換される前の同一フレームに由来するフィールドを特定する。特定されたときは、それらを組み合わせてフレームを生成する。
本実施形態では、フレームg3、g4、g5、g8、g9、g10の画質の劣化を抑えることが可能である。
これらのフレームを生成する際の処理は以下のとおりである。デコード回路1から出力される映像データとメモリ1が保持する過去4フィールドの映像データのなかには、重複する同一フィールドが存在する。たとえばフレームg3の生成に当たっては、図9の(A1)のフレームF1に由来するフィールドT1およびB1、フレームF2に由来するフィールドT2、B2およびT2’が存在する。3枚目のフレームは、フレームF2に由来するフィールドを用いて生成される。走査変換回路4は、フレームF2に由来するフィールドがT2、B2およびT2’であることを特定する。そして、画質劣化が少ないフィールドT2およびB2を特定してフレームを生成する。他のフレームの生成においても同様の処理が行われる。
本実施形態の処理によれば、メモリ2に保持可能なフィールドの枚数に応じて、画質の劣化が抑えられたプログレッシブ映像のフレームの数を増加させることが可能になる。
なお、3フィールド分のデータを保持可能なメモリ2を利用することもできる。この場合同一フレーム映像であった2つのフィールド映像を組み合わせて走査変換が行われたフレーム映像を出力できるフレーム数は減少する。
さらに、3フィールド分のデータを保持可能なメモリ2を有し、図6に示すメモリ制御回路を設けた映像走査変換装置102の変形例も考えられる。図10は、そのような映像走査変換装置103’の構成を示す。また図11は、映像走査変換装置103’の処理に対応する映像の生成過程を示す図である。
この映像走査変換装置103’の処理の特徴は、エンコード前の同じフレームに由来する3枚のフィールドが存在するときは、そのうちの2枚の偶数フィールドまたは2枚の奇数フィールドのうち、画質がよりよい方のフィールドのデータをメモリ2に残すことにある。
たとえば図11の(B)において、画質の悪いフィールドT2’(b5)が生成されると、メモリ制御回路は、エンコード前の同じフレームF2に由来する、相対的に画質がよいフィールドT2((D)のフィールドT2(d3))を特定する。そして、メモリ制御回路は、フィールドT2’のデータをメモリ2に書き込まず、2フィールド遅延させたフィールドd3のデータをさらに1フィールド遅延させてメモリ2へ書き込む。図11の(D)におけるフィールドd3から、図7の(C)におけるフィールドc5への矢印は、その処理を表している。
上述の処理によれば、画質の悪いフィールドT2’を利用せずにフレームを構築することができる。
(実施形態4)
図12は本実施形態の映像走査変換装置104を説明するためのブロック図である。
映像走査変換装置104と実施形態1による映像走査変換装置101との差異は、走査変換回路4の後段に、新たに、メモリ7およびメモリ制御回路8を追加したことにある。これらを設けることにより、実施形態1の出力結果に対して、さらに画質の劣化が少ないフレームを出力できる。
メモリ7は、走査変換回路4から出力されたフレームのデータを保持する。メモリ制御回路8は、メモリ7へのフレームデータの書き込みを制御する。走査変換が行われたプログレッシブ映像のフレームデータはメモリ7を通して出力される。出力端子11は、走査変換が行われたプログレッシブ映像のデータを出力する。他の構成については、実施形態1による映像走査変換装置101と同じであるため、説明は省略する。
以上のように構成された映像走査変換装置104の処理を、図13を用いて説明する。図13の(A1)は元の24フレーム/秒のフィルム映像であり、(A2)は3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像である。(B)は3−2プルダウン変換されエンコードされた映像データを図12のデコード回路1によってデコードした60フィールド/秒のインタレース映像データである。(C)と(D)は図12のメモリ2が保持している映像データである。(E)は図12の走査変換回路4により走査変換が行われた60フレーム/秒のプログレッシブ映像データである。(F)は図12のメモリ7から出力されるプログレッシブ映像データである。図中の破線のフィールドは、3−2プルダウン変換される前の映像が別のフレームを組み合わせてエンコードされていたことを示す。
図12の検出回路3が、デコード回路1から出力される映像データが3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像データであることを検出すると、実施形態1の映像走査変換装置101と同じ処理により、図13の(E)に示すフレームを生成する。
また、走査線変換回路4より3フレーム連続で、3−2プルダウン変換前が同一フレームである映像が出力されるフレーム映像のうち、デコード回路1からの出力が同一フレーム映像であった2つのフィールド映像から走査変換が行われていないフレーム映像のメモリ7へ書き込みを行わないようにメモリ制御回路8により制御する。
以下、具体的に説明する。
メモリ制御回路8は、通常は、生成されたフレーム(たとえばフレームe1〜e4)のデータをメモリ7に書き込む。それらのデータは、フレームf1〜f4として出力される。
しかしながら、メモリ制御回路8は、相対的に悪い画質のフィールドを含むフレーム(たとえばe5、e8)のデータは書き込まない。そして、そのフレームの出力タイミングにおいて、フレームe5に代えてフレームe4を、フレームf5として出力する。
なお、フレームe6およびe7については、代替となる画質のよいフレームが存在しない。よってメモリ制御回路8は、フレームe6およびe7のデータをメモリ2に書き込む。一方、フレームe8についてもメモリ2への書き込みは行われない。フレームe8の後に出力されるフレームe9の画質の劣化が少なく、フレームe9のデータの書き込みを優先することが好ましいためである。その結果、フレームe8は出力されず、その出力タイミングでは、フレームe9がそのまま出力される。その後も、図13の(F)に記載されるようにフレームが出力される。上記の制御により、デコード回路1からの出力が同一フレーム映像ではないフレームe5、e8を使用しない走査変換を実現することができる。
尚、本実施形態ではメモリ7からの出力を60フレーム/秒として説明を行ったが、図14に示すようにメモリ7の出力を24フレーム/秒(Hz)として出力することも可能である。この場合、図12のメモリ制御回路8は、図12の走査線変換回路4からの出力が、デコード回路1からの出力が同一フレーム映像であった2つのフィールド映像から走査変換が行われているフレーム映像を優先的にメモリ7に書き込むようにメモリ制御回路2を制御することによって実現している。
尚、本実施形態では、走査変換回路4の出力を常にメモリ7を経由して出力する形態をとっているが、メモリ7への書き込みを常に行い、走査変換回路4の出力とメモリ7からの出力を切り替えて出力してもよい。
以上のように、本発明の実施形態によれば、デコード回路より3フィールド連続で3−2プルダウン変換前が同一フレームである映像が出力される期間、前記期間内に出力される3フィールド映像のうち、デコード回路1からの出力が同一フレーム映像であった2つのフィールド映像を組み合わせて走査変換が行われたフレーム映像を優先的に出力することによって、エンコードによって発生する画質劣化を減少させることが可能な映像走査変換装置を実現することができる。
上述の実施形態の説明では、デジタル放送を受信して再生する処理を説明した。しかし、これは一例である。たとえば、録画されたデジタル放送番組を再生する場合にも、上述の処理が適用される。
なお、録画されたデジタル放送番組のデータが編集されたとき、たとえばCM部分をカットする編集が行われたときは、システムコントローラ5は、画質劣化が発生したフィールドに代えて画質劣化が発生していないフィールドを利用する処理を行わないよう、映像走査変換装置を制御してもよい。編集が行われると、フィールド差分検出処理に必要な規則性(図15)が維持されなくなり、画質の向上を図れなくなるためである。なお、システムコントローラ5は、フィールド差分検出処理に必要な規則性(図15)が崩れたとき、編集が行われるとして以後の本発明による処理を行わないよう、各構成要素に指示すればよい。指示を受けて、メモリ2はバッファをクリアする等の処理を行い、処理を初期化すればよい。
上述の実施形態の説明では、検出回路3は、24フレーム/秒のフィルム映像が3−2プルダウン変換されて送信されていることを、フィールド差分検出処理に必要な規則性(図15)を利用して検出するとした。しかしながら、この処理は必須ではない。たとえばデジタル放送のストリーム(MPEG2トランスポートストリーム)には種々の制御情報が含まれており、そのうちの、RFF(Repeat First Field)と呼ばれる識別子から、そのデータストリームが3−2プルダウン変換によって得られたか否か判断することができる。映像走査変換装置のシステムコントローラ5は、フィールド差分検出処理の規則性の検出に代えて、その識別子を検出する処理を行ってもよい。
上述の実施形態の説明では、映像走査変換装置は半導体チップであるとした。しかしながら、これは一例である。図3等に示される映像走査変換装置は、2つ以上のチップから構成されてもよいし、各構成要素がそれぞれ異なるチップやメモリモジュールとして実現されてもよい。
上述の各実施形態による映像走査変換装置は、コンピュータプログラムに基づいて動作する。たとえば、たとえば実施形態1による映像走査変換装置101は、図Cに示す手順が記述されたコンピュータプログラムに基づいて動作する。そのようなコンピュータプログラムは、光ディスクやフラッシュメモリカードに記録され得る。またはネットワークを通じて伝送され得る。
なお上述の各実施形態は、デジタル放送に限らず、DVDやブルーレイディスクなどの光ディスクに記録されている映像信号を再生する光ディスクプレーヤや、インターネット上の映像信号を再生するネットワークプレーヤなどの分野においても適用できる。
本発明に係る映像走査変換装置は3−2プルダウンされた映像データに対して走査変換を行うものであり、映像表示装置や映像再生装置に好適に用いられる。
1 デコード回路
2、7 メモリ
3 3−2プルダウン変換検出回路
4 走査変換回路
5 システムコントローラ
6、8 メモリ制御回路
10 入力端子

Claims (10)

  1. フィルム映像がエンコードされた映像ストリームをデコードし、インタレース方式からプログレッシブ方式に走査方式を変換して出力する映像走査変換装置であって、
    前記映像ストリームは、フィルム映像の第1フレームに基づくフィールドの組をエンコードした第1符号化単位と、前記第1フレームに基づくフィールド及び前記第1フレームとは異なる第2フレームに基づくフィールドの組をエンコードした第2符号化単位とを含んでおり、
    前記映像ストリームを受け取って前記第1符号化単位および前記第2符号化単位をデコードし、前記第1符号化単位からは前記第1フレームに基づくフィールドN1、N2の各データを出力し前記第2符号化単位からは前記第1フレームに基づくフィールドN3及び前記第2フレームに基づくフィールドM1の各データを出力するデコード回路と、
    前記デコード回路から出力されたフィールドデータに対応して、前記デコード回路から出力された2つのフィールドデータからフレームを生成し、当該フレームを出力する走査変換回路と、
    を備え、
    前記走査変換回路は、
    前記フィールドN3のデータに対応するフレームを出力する場合、前記フィールドN3のデータを用いずに、前記フィールドN1及びN2を用いてフレームを生成する、映像走査変換装置。
  2. 前記走査変換回路は、前記フィールドN1又はN2のデータに対応するフレームを出力する場合、前記フィールドN1およびN2のデータを用いてフレームを生成する、
    請求項1に記載の映像走査変換装置。
  3. 前記フィールドN1及びN3は、トップフィールドであり、
    前記フィールドN2及びM1は、ボトムフィールドである、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  4. 前記デコード回路から出力されたフィールドのデータを、2フィールド分格納可能なメモリをさらに備え、
    前記デコード回路に、前記第1符号化単位が入力され、前記第1符号化単位の後に第2符号化単位が入力された場合において、
    前記デコード回路は、前記フィールドN3のデータを出力する際、前記メモリには、前記フィールドN1及びN2が保持されており、前記フィールドN3のデータを前記メモリに格納しないようにする、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  5. 前記デコード回路からの複数のフィールドの出力に基づいて、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを検出する検出回路をさらに備え、
    前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2を含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを前記検出回路が検出したとき、前記走査変換回路は前記フレームを生成する、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  6. 前記フィールドN1の画質は、前記フィールドN3の画質よりも良い、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  7. 前記メモリは、前記フィールドN1のデータを少なくとも2フィールド期間より長い期間保持する、請求項4に記載の映像走査変換装置。
  8. 前記デコード回路から出力されたフィールドのデータを、少なくとも2フィールド分格
    納可能な第1メモリと、
    前記走査変換回路が生成した前記フレームのデータを格納可能な第2メモリと
    をさらに備え、
    前記走査変換回路は、前記フィールドN2のデータに対応するフレームを出力する場合、前記第1メモリは、前記フィールドN1およびN2のデータを保持しており、前記走査変換回路は、前記メモリに保持された前記フィールドN1のデータ、および、前記デコード回路から出力された前記フィールドN2のデータに基づいてフレームを生成し、当該生成した前記フレームのデータを前記第2メモリに格納し、
    前記フィールドN3のデータに対応するフレームを出力する場合、フィールドのデータを用いてフレームを生成せずに、前記第2メモリに格納されたフレームのデータを出力する、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  9. 前記映像ストリームは、24フレーム/秒のフィルム映像から3−2プルダウン変換された60フィールド/秒のインタレース映像であり、
    前記走査変換回路は、60フレーム/秒のプログレッシブ映像のフレームを出力する、請求項1に記載の映像走査変換装置。
  10. 前記映像ストリームには、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを示す識別子が含まれており、
    前記識別子に基づいて、前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2を含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを検出する検出回路をさらに備え、
    前記映像ストリームが、前記第1フレームおよび第2フレームを含むプログレッシブ映像を3−2プルダウン変換した映像であることを前記検出回路が検出したとき、前記走査変換回路は前記フレームを生成する、請求項1に記載の映像走査変換装置。
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