JP2004302045A - 映像表示装置 - Google Patents

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久俊 福田
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Abstract

【課題】マトリックス方式の表示素子を略120Hzにて駆動し、映画フィルムの24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号、2−3プルダウン方式の映像信号、テレビジョン方式の映像信号のいずれにも対応して、元の映画フィルムに比べて画質が損なうことのない映像表示装置を提供する。
【解決手段】2−3プルダウン方式のテレビジョン信号を検出23し、順次走査変換回路24にて元の映画フィルムの24フレームの映像信号を得る。その後、メモリ16,17に24フレームの映像信号を書込み、メモリ制御回路19にて120Hzで読み出すことにより、元の映画フィルムの整数倍(5倍)にして表示パネル15を駆動するようにする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
NTSC方式やHDTV方式等のテレビジョン方式の映像信号の中には、映画フィルムによる映像信号が含まれることが多々ある。映画フィルムは、毎秒24コマ(フレーム)からなり、一方、テレビジョン方式の映像信号は毎秒30フレームからなり、1フレームが2フィールドで構成される飛び越し走査の映像信号である。毎秒のフレーム数が異なるので、映画フィルムの各フレームを2−3プルダウン方式によりテレシネ変換してテレビジョン方式の映像信号を得ることが通常行われる。
【0003】
2−3プルダウン方式では、映画フィルムの第1コマから映像信号の第1フレームの第1及び第2フィールド、第2コマから映像信号の第2フレームの第1及び第2フィールド並びに第3フレームの第1フィールド、第3コマから映像信号の第3フレームの第2フィールド及び第4フレームの第1フィールドが作成される。以降のコマについて同様の変換によって連続したフィルムの各コマから、2フィールド分、3フィールド分、2フィールド分、3フィールド分、……のように映像信号を作成することが行われる。
【0004】
このようにして映画フィルムの2フレームがテレビジョン方式の映像信号の5フレームに対応し、映画フィルムのコマに対応して2フィールドの映像信号と3フィールドの映像信号とが交互に繰り返す映像信号に変換される。
【0005】
このようにテレシネ変換された飛び越し走査の映像信号による映像をプラズマディスプレイパネル(PDP)、無機又は有機エレクトロルミネセンス(EL)パネル、液晶パネル等のマトリックス方式の表示装置で表示させる場合には、映像信号の連続するフレーム中の例えば、上述の第3フレームは映画フィルムの第2コマ及び第3コマの画像の組み合わせたものであるので、元の映画フィルムに比べて画質が劣るという問題点があった。
【0006】
また、2−3プルダウン方式では、上述のように映画フィルムの2フレームがテレビジョン方式の映像信号の5フレームに対応し、映画フィルムのコマに対応して2フィールドの映像信号と3フィールドの映像信号とが交互に繰り返す映像信号に変換されるので、12Hz毎にジャギーと呼ばれる斜めの線に階段状のギザギザが現われてしまう現象が発生する。これは、特に動きが速い映像や横方向にパンする映像のときに顕著となり、元の映画フィルムに比べて画質が劣るという問題点があった。
【0007】
そこで、テレシネ変換画像に対する表示品質の向上を図った表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の提案は、映像信号がテレシネ変換映像信号であると判別された場合に、同一フィルムフレームのフィールドをフィールド単位でメモリに書き込み、メモリに書き込んだ線順次走査の映像信号を24Hzのn倍(nは2以上の整数)のレートでメモリからn回繰り返して読み出すことで、映画フィルムのフレームを映像信号のフレームに変換している。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−346131公報(第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、NTSC方式やHDTV方式等のテレビジョン方式の映像信号は、略60Hzの垂直同期周波数で構成されている。マトリックス方式の映像表示装置にて動画像を表示する場合、入力の垂直同期周波数に同期した処理をする必要があるので、上述の特許文献1の方法では、映画フィルムの24フレームに応じたマトリックス方式素子駆動回路と、テレビジョン方式の30フレームに応じたマトリックス方式素子駆動回路とを備えなければならず、回路規模の増大、マトリックス方式の表示素子構造の複雑化という問題があった。
また、近年規格化が進められている映画フィルムの24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号には対応できないという問題があった。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、マトリックス方式の映像表示装置にて動画像を表示する際、マトリックス方式の表示素子を略120Hzにて駆動し、映画フィルムと同一の24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号、2−3プルダウン方式の映像信号、NTSC方式やHDTV方式等のテレビジョン方式の映像信号のいずれに対しても同じ周波数にて素子を駆動することにより、マトリックス方式の表示素子構造を複雑化することなく低コストで元の映画フィルムに比べて画質が損なうことのない映像表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、2−3プルダウン方式のテレビジョン信号を検出し、元の24フレームの整数倍にして表示することにより元の映画フィルムに比べて画質が損なうことのない映像表示装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下に記載の手段よりなる。
すなわち、
マトリックス方式の表示パネルを用いた映像表示装置であって、
入力された飛び越し走査の映像信号が1秒当たり24コマのフィルムソースをテレシネ変換して得られたフィールド単位のテレシネ変換映像信号であるか否かを検出する検出手段と、
前記検出手段によって入力された飛び越し走査の映像信号がテレシネ変換映像信号であると判別された場合に、同一フィルムフレームのフィールドを用いたフィールド間補間処理により入力された飛び越し走査の映像信号を線順次走査の映像信号に変換する線順次走査変換手段と、
メモリと、
前記線順次走査変換手段により変換して得た線順次走査の映像信号を間引いた後にフィールド単位で前記メモリに順次書き込み、
前記検出手段に入力された飛び越し走査の映像信号がテレビジョン信号であると判別された場合に、前記テレビジョン信号をフィールド単位で前記メモリに順次書き込み、
前記メモリに書き込んだ線順次走査の映像信号をフィールド単位の周波数と前記フィルムソースのコマ送りの周波数の公倍数の周波数で前記メモリから繰り返して読み出すメモリ制御手段と、
前記メモリから読み出された線順次走査の映像信号で前記マトリックス方式の表示パネルを駆動する表示パネル駆動手段と、
を備えたことを特徴とする映像表示装置。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の映像表示装置の発明の実施の形態につき、好ましい実施例により説明する。
まず、図1を用いて本実施例に適用される映像表示装置の全体構成の一例について説明する。ここでは、反射型空間光変調素子を用いた映像表示装置の構成と、その動作を説明する。
【0014】
同図において、例えば超高圧水銀ランプであるランプ1より発せられた光は、ミラー2に入射される。コールドミラー2で反射され光はダイクロイックミラー3に入射される。ダイクロイックミラー3に入射された光の内、赤色(R)光はダイクロイックミラー3を透過してミラー5に入射される。このR光はミラー5で反射されて偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと記す)9に入射される。
【0015】
青色(B)/緑色(G)光はダイクロイックミラー3で反射されてダイクロイックミラー4に入射される。ダイクロイックミラー4に入射された光の内、G光はダイクロイックミラー4で反射してPBS10に入射される。ダイクロイックミラー4に入射された光の内、B光はダイクロイックミラー4を透過してPBS11に入射される。
【0016】
PBS9に入射されたR光はその接合面でS波成分のみが反射し、空間光変調素子6に入射される。空間光変調素子6に入射されたS波成分は空間光変調素子6で反射してP波成分となり、PBS9の接合面を透過して合成プリズム12に入射される。PBS10に入射されたG光はその接合面でS波成分のみが反射し、空間光変調素子7に入射される。空間光変調素子7に入射されたS波成分は空間光変調素子7で反射してP波成分となり、PBS10の接合面を透過して合成プリズム12に入射される。
【0017】
PBS11に入射されたB光はその接合面でS波成分のみが反射し、空間光変調素子8に入射される。空間光変調素子8に入射されたS波成分は空間光変調素子8で反射してP波成分となり、PBS11の接合面を透過して合成プリズム12に入射される。なお、空間光変調素子6〜8には、周知のように、映像に応じた電圧がかけられ、入射されたR,G,B光がそれぞれ変調される。
【0018】
合成プリズム12に入射されたR,G,B光は合成プリズム12によって合成され、投射レンズ13によってスクリーン14に投射される。このようにして、スクリーン14には映像が表示される。
【0019】
次に、図2を用いて本実施例に適用される表示パネルの駆動方法について説明する。同図は本実施例に適用される表示パネルの駆動の概略ブロック図を示したものである。
入力端子20より、テレビジョン方式の入力映像信号がA/D変換器21及び同期分離回路22に供給される。A/D変換器21はPLL回路27から供給されるクロック信号に応じて、アナログの入力映像信号をサンプリングしてこれを1画素毎に例えば8ビットの画素データ(入力画素データ)に変換する。A/D変換器21の出力には2−3プルダウン検出回路23及び順次走査変換回路24が接続されている。
通常メモリを介する画像処理を行う場合、書込み制御信号と読み出し制御信号とが同期していないと、メモリ上で追い越しが起こり動画像のいわゆる腹切りと呼ばれる現象が発生する。従って、PLL回路27は入力の同期信号に追従したクロックを発生する。また、同期分離回路22により検出された同期信号で後段の回路を動作させることで、全体のブロックが同期して動作する。略120Hzは、入力の映像信号に同期した120Hzという意味であり、以下略を省略して記す。
【0020】
2−3プルダウン検出回路23はA/D変換器21から供給された映像信号が1コマ当たり2フィールド分の信号部分と3フィールド分の信号部分とのいずれであるか否かを判定する。例えば、映像信号の連続するフレーム間の画素毎の差分の絶対値を1フィールド期間積算し、その積算値を所定の閾値と比較する。積算値が所定の閾値以上のとき動画フィールドと判定し、積算値が所定の閾値より小のとき静止画フィールドと判定する。動画フィールドとは連続するフレーム間でフィールド画像が異なる場合であり、静止画フィールドとは連続するフレーム間でフィールドが一致する場合である。2−3プルダウン方式でテレシネ変換された映像信号の場合には静止画フィールドが5フィールド毎に発生するので、静止画フィールドが検出された場合にはそのフィールドが3フィールド分の信号部分の最後フィールドとなる。2−3プルダウン検出回路23による検出信号は順次走査変換回路24に供給される。
【0021】
順次走査変換回路24は2−3プルダウン検出回路23の検出信号に応じて映像信号を線順次走査の映像信号に変換する。2フィールド分の信号部分ではその2フィールド分の映像信号を一旦各々保存して交互に出力する。3フィールド分の信号部分では最初の2フィールド分の映像信号を一旦各々保存して交互に出力する。すなわち、2−3周期検出回路13において静止画フィールドが検出された場合にはその静止画フィールドは無視される。
【0022】
順次走査変換回路24の出力には切換スイッチ25が接続されている。切換スイッチ25は順次走査変換回路24の出力信号を介してメモリ16,17のいずれか一方に供給する。切換スイッチ25はメモリ16,17の書き込み入力に接続されているが、メモリ16,17の読み出し出力には切換スイッチ26が接続されている。切換スイッチ26はメモリ16,17のいずれか一方から読み出された映像信号を中継出力する。メモリ16,17各々は所定の容量を有し、その書き込み及び読み出しはメモリ制御回路19によって制御される。
【0023】
入力映像信号が2−3プルダウン方式でテレシネ変換された映像信号であるときの動作を図3を用いて説明する。同図(a)に示すフィルムのコマFA,FB,FC,FD,……に対して(b)に示す如きフィールド列となる。すなわち、コマFAに対しては第1フレームの第1フィールドFA1及び第2フィールドFA2となり、コマFBに対しては第2フレームの第1フィールドFB1及び第2フィールドFB2並びに第3フレームの第1フィールドFB1となる。コマFCに対しては第3フレームの第2フィールドFC1及び第4フレームの第1フィールドFC2となり、コマFDに対しては第4フレームの第2フィールドFD1並びに第5フレームの第1フィールドFD2及び第2フィールドFD1となる。各コマの長さは1/24秒に対して各フィールドの長さは1/60秒である。
【0024】
順次走査変換回路24はテレシネ変換された映像信号を線順次走査の映像信号に変換するので、(b)の第1フレームの第1フィールドFA1及び第2フィールドFA2からライン毎に信号を交互に得て(c)に示すように1画面分の映像信号PAを生成する。同様に、第2フレームの第1フィールドFB1及び第2フィールドFB2からライン毎に信号を交互に得て1画面分の映像信号PBを生成する。第3フレームの第2フィールドFC1及び第4フレームの第1フィールドFC2からライン毎に信号を交互に得て1画面分の映像信号PCを生成する。第4フレームの第2フィールドFD1並びに第5フレームの第1フィールドFD2からライン毎に信号を交互に得て1画面分の映像信号PDを生成する。この映像信号PA,PB,PC,PD各々の長さは1/30秒である。
【0025】
メモリ制御回路19は順次走査変換回路24の出力映像信号をメモリ16とメモリ17とに切換スイッチ25を介して交互に書き込ませる。(d)に示すようにメモリ16に映像信号PAが書き込まれるとすると、次に、(e)に示すようにメモリ17には映像信号PBが書き込まれる。そして、メモリ16に映像信号PCが書き込まれ、次に、メモリ17には映像信号PDが書き込まれる。
【0026】
このようにメモリ16,17に書き込まれた映像信号PA,PB,PC,PDはメモリ制御回路19の制御によって読み出される。この読み出しは120Hzでメモリ16,17各々で5回繰り返し行われる。すなわち、(f)に示すようにメモリ16から映像信号PAが5回読み出され、次に(g)に示すようにメモリ17から映像信号PBが5回読み出される。同様に、メモリ16から映像信号PCが5回読み出され、次にメモリ17から映像信号PDが5回読み出される。メモリ16,17各々から読み出された映像信号(画素データ)は切換スイッチ26を介して表示パネル20に供給される。
【0027】
上述の説明のようにメモリ16から読み出された映像信号PAに対しては、(h)に示すように映像信号PAによる画像が5回連続して1/120秒ずつ表示される。メモリ16又は17から映像信号PB,PC,PDに対しても各映像信号による画像が5回連続して1/120秒ずつ表示される。すなわち、(a)の映画フィルムのコマと同様に1/24秒で1画面となる表示が行われる。
【0028】
次に、入力映像信号がテレビジョン方式の映像信号であるときの動作を図4を用いて説明する。同図(a)に示すテレビジョン方式のフィールドTAo、TAe,TBo、TBe,TCo、TCe,TDo、TDe,……に対してメモリ制御回路19は順次走査変換回路24の出力映像信号をメモリ16とメモリ17とに切換スイッチ25を介して交互に書き込ませる。入力映像信号がテレビジョン方式の映像信号であるときは、順次走査変換回路24は動作せず入力の映像信号をそのまま出力する。
【0029】
切換スイッチ25から出力された映像信号は、(b)に示すようにメモリ16に映像信号TAoが書き込まれ、次に、(c)に示すようにメモリ17には映像信号TAeが書き込まれる。そして、メモリ16に映像信号TBoが書き込まれ、次に、メモリ17には映像信号TBeが書き込まれる。
【0030】
このようにメモリ16,17に書き込まれた映像信号TAo、TAe,TBo、TBe,TCo、TCe,TDo、TDeはメモリ制御回路19の制御によって読み出される。この読み出しは120Hzでメモリ16,17各々で2回繰り返し行われる。すなわち、(d)に示すようにメモリ16から映像信号taoが2回読み出され、次に(e)に示すようにメモリ17から映像信号taeが2回読み出される。同様に、メモリ16から映像信号tboが2回読み出され、次にメモリ17から映像信号tbeが2回読み出される。メモリ16,17各々から読み出された映像信号(画素データ)は切換スイッチ26を介して表示パネル20に供給される。
【0031】
上述の説明のようにメモリ16から読み出された映像信号taoに対しては、(f)に示すように映像信号taoによる画像が2回連続して1/120秒ずつ表示される。メモリ16又は17から映像信号tao、tae,tbo、tbe,tco、tce,tdo、tdeに対しても各映像信号による画像が2回連続して1/120秒ずつ表示される。すなわち、(a)のテレビジョン方式の映像信号と同様に1/60秒で1画面となる表示が行われる。
【0032】
上述の実施例では、飛び越し走査状態のフィールドを2回連続して表示する例を説明したが、別回路を追加するか、または順次走査変換回路24を流用して、テレビジョン方式の映像信号を飛び越し走査のないプログレッシブ映像信号に変換した後、連続して表示する構成としてもよい。
【0033】
次に、多の実施例を図5を用いて説明する。これは、近年規格化が進んでいる映画フィルムのコマ数と同一の24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号が入力された場合の例である。
24Hzの垂直同期周波数を検出するための機能を、図2の同期分離回路に搭載する。
【0034】
図5(a)に示すフィルムのコマFA,FB,FC,FD,……に対してメモリ制御回路19は順次走査変換回路24の出力映像信号をメモリ16とメモリ17とに切換スイッチ25を介して交互に書き込ませる。入力映像信号が映画フィルムのコマ数と同一の24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号であるときは、順次走査変換回路24は動作せず入力の映像信号をそのまま出力する。
【0035】
切換スイッチ25から出力された映像信号は、(b)に示すようにメモリ16に映像信号FAが書き込まれ、次に、(c)に示すようにメモリ17には映像信号FBが書き込まれる。そして、メモリ16に映像信号FCが書き込まれ、次に、メモリ17には映像信号FDが書き込まれる。
【0036】
このようにメモリ16,17に書き込まれた映像信号FA,FB,FC,FDはメモリ制御回路19の制御によって読み出される。この読み出しは120Hzでメモリ16,17各々で5回繰り返し行われる。すなわち、(d)に示すようにメモリ16から映像信号FAが5回読み出され、次に(e)に示すようにメモリ17から映像信号FBが5回読み出される。同様に、メモリ16から映像信号FCが5回読み出され、次にメモリ17から映像信号FDが5回読み出される。メモリ16,17各々から読み出された映像信号(画素データ)は切換スイッチ26を介して表示パネル20に供給される。
【0037】
上述の説明のようにメモリ16から読み出された映像信号FAに対しては、(f)に示すように映像信号FAによる画像が5回連続して1/120秒ずつ表示される。このように、メモリ16又は17から読み出される映像信号に対してFA,FB,FC,FD各映像信号による画像が5回連続して1/120秒ずつ表示される。すなわち、(a)のテレビジョン方式の映像信号と同様に1/24秒で1画面となる表示が行われる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、マトリックス方式の映像表示装置にて動画像を表示する際、マトリックス方式の表示素子を略120Hzにて駆動し、映画フィルムと同一の24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号、2−3プルダウン方式の映像信号、NTSC方式やHDTV方式等のテレビジョン方式の映像信号のいずれに対しても同じ周波数にて素子を駆動することにより、マトリックス方式の表示素子構造を複雑化することなく低コストで、元の映画フィルムに比べて画質が損なうことのない映像表示装置を提供することができる。
また、2−3プルダウン方式のテレビジョン信号を検出し、元の24フレームの整数倍(5倍)にして表示することにより、ジャギーの発生がなく元の映画フィルムに比べて画質が損なうことのない映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に適用される表示装置の全体構成の一例について説明した図である。
【図2】本発明の実施例に適用される表示パネル駆動回路の概略ブロック図である。
【図3】入力映像信号が2−3プルダウン方式でテレシネ変換された映像信号であるときの動作を説明した図である。
【図4】入力映像信号がテレビジョン方式の映像信号であるときの動作を説明した図である。
【図5】入力映像信号が映画フィルムのコマ数と同一の24Hzの垂直同期周波数を持つ映像信号であるときの動作を説明した図である。
【符号の説明】
1…ランプ
2…コールドミラー
3,4…ダイクロイックミラー
5…ミラー
6,7,8…空間光変調素子
9,10,11…偏光ビームスプリッタ
12…合成プリズム
13…投射レンズ
14…スクリーン
15…表示パネル
16,17…メモリ
18…駆動制御回路
19…メモリ制御回路
20…入力端子
21…A/D変換器
22…同期分離回路
23…2−3プルダウン検出回路
24…順次走査変換回路
25,26…切り換えSW
27…PLL回路

Claims (1)

  1. マトリックス方式の表示パネルを用いた映像表示装置であって、
    入力された飛び越し走査の映像信号が1秒当たり24コマのフィルムソースをテレシネ変換して得られたフィールド単位のテレシネ変換映像信号であるか否かを検出する検出手段と、
    前記検出手段によって入力された飛び越し走査の映像信号がテレシネ変換映像信号であると判別された場合に、同一フィルムフレームのフィールドを用いたフィールド間補間処理により入力された飛び越し走査の映像信号を線順次走査の映像信号に変換する線順次走査変換手段と、
    メモリと、
    前記線順次走査変換手段により変換して得た線順次走査の映像信号を間引いた後にフィールド単位で前記メモリに順次書き込み、
    前記検出手段に入力された飛び越し走査の映像信号がテレビジョン信号であると判別された場合に、前記テレビジョン信号をフィールド単位で前記メモリに順次書き込み、
    前記メモリに書き込んだ線順次走査の映像信号をフィールド単位の周波数と前記フィルムソースのコマ送りの周波数の公倍数の周波数で前記メモリから繰り返して読み出すメモリ制御手段と、
    前記メモリから読み出された線順次走査の映像信号で前記マトリックス方式の表示パネルを駆動する表示パネル駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする映像表示装置。
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