JP5300638B2 - 屋根材固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、屋根材と不燃膜とを上下に配置した屋根構造において、屋根材と不燃膜とを固定する屋根材固定具に関する。
採光を確保するために、建築物の屋根開口部において採光用天窓が施工される場合がある。とくに工場や商店の店舗などでは、充分な採光を確保するよう、大型の天窓が必要とされている。そのため、屋根開口部に合成樹脂製の屋根材が使用されるようになってきた。合成樹脂製の屋根材は、透光性を有すると共に軽量で強度が高いので、大型の天窓を作製するのに適しているからである。
しかしながら、合成樹脂製の屋根材を使用した場合、火災時に外部からの飛び火が飛来すると、合成樹脂の屋根材が熱により溶融して穴が開き、防火できないという課題があった。
この課題に対し、特許文献1では、合成樹脂製の屋根材を使用した屋根を建築基準法に定める飛び火試験に合格するよう、屋根材の下に耐火性を有するガラス等を配置して、合成樹脂製の屋根に所望の耐火性能を付与している。しかしながら、屋根材の下に配置されるガラスは重たく、割れるおそれもあるうえ、継ぎ目のない長尺屋根構造にすることができないという課題があった。また、ガラスが火災時の熱により破損し、破損したガラス片が落下するという課題があった。
そのため、特許文献2では合成樹脂製の屋根材と、ガラス繊維シート等からなる不燃膜とを上下に配置した屋根構造が開示されており、飛び火による溶融樹脂や破損ガラス片を不燃膜により受け止め、屋根の防火性および安全性を向上させている。
特開平10−46760号公報 特開2007−16445号公報
しかしながら、特許文献2に示される従来の屋根材と不燃膜とを上下に配置する屋根構造は、屋根材を取付けた後に下方からまたは横方向から不燃膜を取付ける構造であり、屋内側から作業する必要があった。そのため、作業員は常時上を向いて不燃膜を取付けるので作業性が悪く、不燃膜を撓みなく設置することが困難であると共に、不燃膜が落下する危険性があった。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑み、屋根材と不燃膜と上下に配置する屋根構造において、不燃膜および屋根材を屋根の上方から、すなわち屋外側から取付け可能にし、作業性を向上させる屋根材固定具を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明に係る屋根材固定具は、屋根材と不燃膜とを上下に配置する屋根構造の屋根材固定具であって、任意の長さを有し、長軸方向に対して直交する断面が凹形の本体と、前記本体の少なくとも一方の側面に、前記不燃膜の端部を保持する不燃膜保持部と、前記本体の上部において前記屋根材の端部を保持する屋根材保持部と、を備え、前記不燃膜保持部は、前記本体の側面から水平方向外側に延在する不燃膜受け部と、前記不燃膜受け部上に配置された前記不燃膜の端部を上方から押える押え片とを有し、前記不燃膜保持部は、前記不燃膜受け部と前記押え片とに形成されたビス孔に上方から挿通されたビスによって前記不燃膜受け部と前記押え片とを締結し、前記不燃膜の端部を挟持して前記不燃膜を保持する、ことを特徴とする。
また、上述の目的を達成するために、本発明に係る屋根材固定具は、前記屋根材が端部から下方に延在する引掛部を有しており、前記屋根材保持部は、前記本体の底面の内側から上方に延在し前記引掛部の外側を受ける屋根材受け部と、前記本体の側面端部から前記本体の内側に向けて設けられ、前記引掛部の内側に弾性をもって当接することにより、前記引掛部を前記屋根材受け部に向けて付勢する当接部と、を備え、前記屋根材保持部は、前記屋根材受け部と前記当接部とにより前記引掛部を挟持して前記屋根材を保持する、ことを特徴とする。
また、上述の目的を達成するために、本発明に係る屋根材固定具は、前記屋根材保持部が、前記本体の底面の内側から上方に延在する支持部と、前記支持部に支持されると共に、前記屋根材の上方から前記屋根材の端部を押える屋根材押え部とを備え、前記屋根材保持部は、前記本体の側面端部と前記屋根材押え部とにより前記屋根材の端部を挟持して前記屋根材を保持することを特徴とする。
また、上述の目的を達成するために、本発明に係る屋根材固定具は、前記支持部が、ボルト頭部とネジ山が形成されたボルト本体とからなるボルトであって、前記本体は、前記本体の底面の内側に前記ボルト頭部の断面形状に合わせて形成され、上部に前記ボルト本体を挿通するスリットが形成されたボルト固定部を備え、前記屋根材押え部は、前記ボルト本体を挿通するボルト孔が形成されており、前記ボルト孔を挿通した前記ボルト本体の先に設けられたナットを締めることにより、前記屋根材押え部が前記屋根材の端部を押える、ことを特徴とする。
なお、本発明において、不燃膜はガラス繊維シートか、カーボン繊維シート、不燃紙、金属メッシュシートの何れかであることが好ましく、アルミニウム、ステンレス、スチールなどの薄い金属板であってもよい。
本発明の屋根材固定具は、不燃膜受け部に上方から配置する押え片を有し、不燃膜の端部を不燃膜受け部と押え片との間に介装して、上方から挿通したビスにより締結することで、不燃膜の端部を挟持して固定する。また、本体上部に設けられた屋根材保持部を用いて、上方から屋根材を固定する。そのため、本発明の屋根材固定具を用いれば、屋根材および不燃膜の取付けを屋根の上方、すなわち屋外側から全て実施することが可能になる。そのため、不燃膜を取付ける姿勢に無理がなく、屋根材および不燃膜を効率よく、かつ安全に張設し得るようになり、特に不燃膜の撓みの発生を抑制することができるようになる。
本発明の第一の実施形態に係る屋根材固定具を用いた屋根構造を示す断面図である。 図1のA−A’線に沿った断面図である。 図1の屋根材固定具の不燃膜保持部の詳細を示す、図1のEにおける部分拡大断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る屋根材固定具を用いた屋根構造を示す断面図である。 図4のB−B’線に沿った断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の図面において同一の部材には同一の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。また、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した発明とその均等物におよぶ点に留意されたい。
(第一の実施形態)
図1から図3を用いて、本発明の第一の実施形態に係る屋根固定部材について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に基づく屋根材固定具20を用いた屋根構造100を示す断面図である。また、図2は、屋根構造100の図1のA−A’線に沿った断面図である。図3は、不燃膜保持部22の詳細を示す部分拡大断面図である。
本実施形態の屋根構造100は、ポリカーボネート樹脂の屋根材10を複数配置して、屋根を構築するものである。図1に示すように、屋根材10はその端部において下方(図1のC方向)に延在する引掛部12を有しており、構造部60(梁や横架材等)に取付けられた屋根材固定具20に引掛部12を挿入して固定する。また、不燃膜14が屋根材固定具20によって屋根材10の下方に屋根材10と所定間隔H1離して配置される。屋根材10の下方に不燃膜14を配置する屋根構造により、本実施形態の屋根構造100は所定の防火性能を有し、特に飛び火に対して有効に作用するようになっている。
本実施形態の屋根材固定具20の構成について説明する。図1に示すように、屋根材固定具20は、本体21と、不燃膜14を面的に保持する不燃膜保持部22と、屋根材10の端部を保持する屋根材保持部27とを備えている。屋根材固定具20の本体21は、側面21aと底面21bとからなり、屋根材固定具20の長軸方向に対して直交する断面が略凹形となっている。また、図2からも判るように、屋根材固定具20は、屋根材10の長さに合わせて作製された長尺の部材であり、屋根材固定具20の底部において、構造部60である山型鋼材に固定されている。また、屋根材固定具20の端面は押縁50によって塞がれていると共に、屋根材10の端部は押縁50によって上方から押えられている。屋根材固定具20の長軸方向の長さは任意であって、取付ける屋根材10の長さに合わせて形成する。
また、屋根材固定具20は、図1に示すように、隣接する屋根材10をまとめて固定するための部材である。そのため、屋根材固定具20は中心線に対して線対称の形状を有しており、以下では、向かって右側に記載した不燃膜保持部22および屋根材保持部27を中心に説明するが、左側に記載したものも同様の作用および効果を奏することができる。
本実施形態の不燃膜保持部22について説明する。不燃膜保持部22は、本体21の側面21aの上方端部の近傍から水平方向外側に延在しており、本体21と一体的に形成された不燃膜受け部22aと、不燃膜14を不燃膜受け部22aの上方から押える押え片22bと、不燃膜受け部22aおよび押え片22bを締結するビス22cとから構成されている。また、不燃膜受け部22aおよび押え片22bにはビス22cを挿通させるためのビス孔が形成されている。
不燃膜受け部22aと押え片22bとが不燃膜14の端部と接合する接合面22d、22eは、図3に示すように、微小な凹凸が形成され断面が波形になっている。そのため、接合面22d、22eと不燃膜14の端部の表面および裏面との摩擦により、不燃膜保持部22は不燃膜14の端部を強固且つ面的に保持することができる。また、引張された際に不燃膜14がずれるのを防止することができる。
不燃膜保持部22の不燃膜受け部22aが、本体21の側面21aに位置する場所によって、屋根部材10と不燃膜14との距離が決定される。すなわち、本実施形態では、本体21の側面21aの端部から不燃膜受け部22aが離れている距離が、屋根材10と不燃膜14との間に設けられる距離H1になる。なお、本実施形態の不燃膜保持部22で採用されているビス22cは皿ビスであり、不燃膜14を保持したとき、押え片22bからビス頭部が突出しないようになっている。そのため、ビス頭部の突出によって屋根材10と不燃膜14との最小距離が制限されることはない。
不燃膜保持部22に不燃膜14の端部を面的に保持させる手順を以下に示す。まず、不燃膜14の端部を不燃膜受け部22aに配置し、上方から押え片22bを載せる。不燃膜14を不燃膜受け部22aと押え片22bとの間に介装したのち、不燃膜14にビス22cが挿通するよう、ビス孔を形成する。次いで、上方からビス22cをビス孔に挿通して、ビス22cにより不燃膜受け部22aと押え片22bとを締結する。不燃膜14の端部は、不燃膜受け部22aと押え片22bとにより挟持され、不燃膜保持部22は不燃膜を面的に保持するようになる。不燃膜保持部22の不燃膜14の保持力を高めるために、ビス止めによる締結に加えて不燃膜受け部22aと押え片22bとの接合面22d、22eに接着剤を塗布して接合してもよい。
不燃膜保持部22が不燃膜14を面的に保持した後は、押え片22bの上部にゴム材等からなる緩衝材26を配置する。緩衝材26を配置することで、屋根材10が屋根材保持部27に保持されたときに、屋根材10が緩衝材26を介して押え片22bを押圧するようになる。これにより不燃膜14の保持をより強固にする。緩衝材26は、予め押え片22bの上部に接着剤により貼付けてあってもよい。
次に、本実施形態の屋根材保持部27について説明する。屋根材保持部27は、本体21の上部に設けられ、屋根材10の引掛部12の内側に位置する内面12aに当接する当接部27aと、屋根材10の端面であって引掛部12の外側に位置する外面12bを受ける屋根材受け部27bとから構成されている。屋根材受け部27bは、本体21の底面21bの略中央から垂直方向上方に延在している。また、当接部27aは、屋根材受け部27bとは所定の距離離れると共に、側面21aから内側に向けて引掛部12の内面12aの形状に合わせて設けられている。引掛部12を当接部27aと屋根材受け部27bとの間に挿入することにより、当接部27aがその弾性によって引掛部12の内面12aを屋根材受け部27bに向けて(図1のD方向)付勢し、引掛部12の外面12bを屋根材受け部27bが受けることにより引掛部12が固定され、屋根材保持部27が屋根材10を保持するようになる。
また、引掛部12の先端部は鍵型に形成されており、屋根材保持部27に挿入すると、引掛部12が抜け出るのを防止するようになっている。
屋根材固定具20は、本体21の底面21bに、側面21aの下方端部からフランジ状に水平方向外側に張り出した結合部29を有しており、屋根材固定具20は、結合部29を建物の構造部60にビス止めすることにより結合している。また、屋根材固定具20の底面21bの中央には、押縁50を取付けるためのビス孔28が設けられている。ビス孔28を設けることにより、図2に示すよう押縁50を屋根材固定具20の端面を塞ぐように取付けることが可能になる。
屋根材固定具20の材質は、特に限定しないが耐久性と加工容易性の観点から、金属製とするのがよく、特にアルミニウムが好適である。また、屋根材固定具20は同一断面で形成されており、押出し成形により任意の長さで作製することが可能である。
本実施形態の不燃膜14は、不燃材料からなる完全無孔または実質的に無孔のシート状の部材であって、前述したように不燃膜14の上方に配置される屋根材10が火災時の飛び火の熱で溶融して室内等に落下するのを防止するためのものである。本実施形態の不燃膜14は、ガラス繊維シートにシリコーン樹脂を薄く塗布した樹脂付ガラス繊維シートを採用している。ガラス繊維シートは、ガラス繊維の単糸や合撚糸を平織、綾織、朱子織などの組織で緻密に編織した、開口率(編目の空隙が占める百分率)が5%未満のシートである。ガラス繊維シートはそれ自体が透光性を有しているので、採光屋根構造として適している。シリコーン樹脂を塗布した樹脂付ガラス繊維シートは不燃性に優れる上に、ガスなどを発生することがなく、シートの解れもないため、好ましく使用されている。また、樹脂付ガラス繊維シートは、長尺体として容易に入手することが可能であり、どのような形状の屋根構造の不燃膜としても用いることができる。特に、本実施形態の不燃膜は、透光性を有するガラス繊維シートであるので、透光性を有するポリカーボネート樹脂の屋根材と組み合わせることにより、採光性を有する屋根構造とすることができる。
樹脂付ガラス繊維シート以外の素材として、不燃膜14は、カーボン繊維シートや、アクリル樹脂、フッ素樹脂などを薄く塗布した樹脂付ガラスシートまたはカーボン繊維シート、或いは開口率が5%未満の不燃紙などを使用することができる。また、不燃膜14は、アルミニウム、ステンレス、スチールなどの薄い金属板、或いはステンレス、スチールなどの金属細線を緻密に編織した開口率が5%未満の金属メッシュシートであってもよい。
本実施形態では、屋根材10として、ポリカーボネート樹脂からなる屋根材を採用している。ポリカーボネート樹脂は、機械的強度が高く、耐光性も良好であり、屋根材として最も好ましく用いられている。しかしながら、屋根材10は、ポリカーボネート樹脂以外の素材、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、或いはこれらの樹脂にガラス繊維を含有させた強化樹脂などを素材として作製されてもよい。なお、これらの素材は20%から95%の全光線透過率を有することができる。
本実施形態の屋根材10は、図1に示すように上面材10aと下面材10bとこれらを連結するリブ10cとからなる複層部材である。そのため、上面材10aと下面材10bとリブ10cとで囲まれた多数の中空部11が形成されており、屋根材10に剛性を付与すると共に、中空部11により断熱作用が発揮されて、大面積の屋根構造の場合には特に有効である。この屋根材10がポリカーボネート樹脂で作製されている場合は、上面材10aおよび下面材10bの厚さを夫々0.1mm以上、好ましくは、0.1〜1.0mmに、リブ10cの厚さを0.1mm以上、好ましくは0.1〜1.0mmにすると共に、リブ10cの高さを2mm以上、好ましくは2〜50mm、さらに好ましくは10〜40mmに、そのリブ間隔を5mm以上、好ましくは5〜50mmにすることによって、剛性と断熱性と強度を兼ね備えた屋根材10とすることができる。
また、前述のように屋根材10の両端部には、下方(下面側、C方向)に突出した引掛部12を備えている。この下方に突出した引掛部12を屋根材固定具20の上部にある屋根材保持部27に上方から挿入する。そして、引掛部12の内面12aを屋根材保持部27の当接部27aに当接させ、当接部27aがその弾性力によって、屋根材固定具20の受け部27bに向けて引掛部12を付勢することによって、屋根材10は、屋根材保持部27により保持される。このようにして、屋根材10を屋根材固定具20により固定できるようになる。
以上、第一の実施形態に係る屋根構造100および屋根材固定具20について、図1〜3を用いて説明した。本実施形態の屋根構造100は、屋根材固定具20を用いることによって、不燃膜14を上方から配置可能であり、さらに屋根材10の引掛部12を屋根材保持部27に挿入して保持させるだけで屋根材10を固定することができる。屋根の下方から不燃膜14を取付ける必要がなく、全ての部材の取付けを屋根の上方から行えるので作業性が向上する。
(第二の実施形態)
図4は、本発明の第二の実施形態に基づく屋根材固定具30を用いた屋根構造110を示す断面図であり、また、図5は、屋根構造110の図4のB−B’線に沿った断面図である。
本発明に係る第二の実施形態について、図4および図5を用いて説明する。第一の実施形態の屋根材固定具20と比較すると、本実施形態の屋根材固定具30は、屋根材保持部37として本体31の底面31bの中央から上方に延在する支持部41を備え、屋根材押え部43と協働して屋根材10を保持している点で異なっている。なお、本実施形態の屋根材10および不燃膜14は、第一の実施形態の屋根材10と不燃膜14と同じ部材であるので、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の屋根構造110は、第一の実施形態の屋根構造100と同様に、屋根材10を複数配置して屋根を構築するものである。図4に示すように、屋根材固定具30により隣接する屋根材10の端部12が固定されると共に、不燃膜14が屋根材固定具30によって屋根材10の下方に所定間隔H2離して配置されている。
本実施形態の屋根材固定具30の構成について説明する。図4に示すように、屋根材固定具30は、本体31と、不燃膜14を保持する不燃膜保持部32と、屋根材10の端部を保持する屋根材保持部37とを備えている。屋根材固定具30の本体31は、側面31aと底面31bとを有しており、屋根材固定具30の長軸方向に対して直交する断面が略凹形になっている。屋根材固定具30の長軸方向の長さは任意であって、取付ける屋根材10の長さに合わせて形成する。
屋根材固定具30は、図4に示すように、屋根材固定具30は中心線に対して線対称の形状を有している。以下では、向かって右側に記載した不燃膜保持部32および屋根材保持部37を中心に説明するが、左側に記載したものも同様の作用および効果を奏することができる。
本実施形態の不燃膜保持部32について説明する。図4に示すように、第二の実施形態の不燃膜保持部32は、本体31の側面31aの上方端部から水平方向外側に延在して本体21と一体的に形成された不燃膜受け部32aと、不燃膜14を不燃膜受け部32aの上方から押える押え片32bと、不燃膜受け部32aと押え片32bとを締結するビス32cとから構成されている。また、不燃膜受け部32aおよび押え片32bにはビス32cが挿通するビス孔が形成されている。なお、本体21と不燃膜受け部32aとは一体的に成形されるので、本体21と不燃膜受け部32aとを合わせた断面は逆ハット型の形状になる。
押え片32bは、一方の側部に係止部32fを有しており、押え片32bの断面はL字形になっている。図4に示すように、係止部32fが本体31の側面31aの内面に係止されることにより、押え片32bが本体31の外側方向にずれないようになっている。そのため、ビス32cを挿通するための不燃膜受け部32aと押え片32bとに形成されたビス孔の位置が合わせやすくなり作業性が向上する。
不燃膜受け部32aと押え片32bとが不燃膜14の端部と接合する接合面32d、32eは、第一の実施形態と同様に微小な凹凸が形成され断面が波形になっている。そのため、接合面32d、32eと不燃膜14の端部表面および裏面との摩擦により、不燃膜保持部32は不燃膜14の端部を強固に保持することができる。また、引張された際に不燃膜14がずれるのを防止することができる。
本実施形態の屋根材保持部37について説明する。屋根材保持部37は、屋根材10の端部上面に配置される板状の屋根材押え部43と、屋根材押え部43を本体31から支持する支持部41とから構成されている。支持部41が屋根材押え部43と本体31とを連結しているので、屋根材押え部43が屋根材10の端部を下方に向けて押圧することができる。そのため、屋根材保持部37は、屋根材押え部43と本体31とにより屋根材10の端部を挟持し、屋根材10を保持することができる。
本実施形態の支持部41はボルトにより実現されており、図4に示すように、ボルト頭部41aを下方にして、ネジ山が形成されたボルト本体41bを上方に向けて配置している。支持部41の長さLは、屋根材固定具30に屋根材10を配置した場合の高さH3よりも長く、少なくともボルト本体41bの端部が屋根材10の上面材10aから突出するようになっている。
本体31の底面31bの内面中央には、ボルト頭部41aを固定するボルト固定部39が設けられている。ボルト固定部39は支持部41のボルト頭部41aの断面形状に合わせて形成されており、ボルト固定部39の上部にはボルト本体41bを挿通すため、ボルト本体41bの幅と略同じ幅のスリット39aが設けられている。支持部41は、屋根材固定具30の端部よりボルト頭部41aをボルト固定部39の内部に挿入し、ボルト本体41bをスリット39aから出た状態で所定の位置まで移動させ、直立させる。支持部41の長軸方向の移動を可能にすることによって、後述する屋根押え部43に形成されたボルト孔43aとの位置に合わせることができ、容易に挿通させることができる。ボルト頭部41aが本体31に溶接固定されている場合、支持部41は移動できずボルト本体41bとボルト孔43aとの位置がずれた場合、再度孔を開ける必要があり、作業効率が下がる。
本実施形態の支持部41の上方端部には、屋根材押え部43と、屋根材押え部43を固定するためのナット42および座金45とが配置されている。屋根材押え部43は、屋根材10や本体31と実質的に同じ長さを有する長尺の板であって、支持部41のボルト本体41bを挿通するためのボルト孔43aが所定の位置に形成されている。ボルト孔43aの数は、屋根材10を保持するのに必要な支持部41の数だけ形成する。屋根材保持部37は、屋根材10を本体31と屋根材押え部43との間に介装した後、ナット42を締めることにより、屋根材10を保持することができる。
図4に示すように、屋根材10と押え片32bとの間および屋根材押え部43と屋根材10との間には、ゴム材等からなる緩衝材36、44が配置されている。そのため、押え片32bおよび屋根材押え部43が直接的に屋根材10に接することによって傷付けたり破損したりすることがない。本実施形態では、緩衝材36、44は予め押え片32bや屋根材押え部43に接着剤によって貼付けてある。なお、本実施形態において、押え片32bと屋根材10との間に配置される緩衝材36の厚さを調整することにより、不燃膜14と屋根材10との間の距離H2を変更することが可能である。
屋根材固定具30の底面31bには、押縁50を取付けるためのビス孔38が二箇所設けられている。ビス孔38を設けることにより、図5に示すよう押縁50を屋根材固定具30の端面に取付けることが可能になる。
屋根材固定具30の材質は、特に限定しないが耐久性と加工容易性の観点から、金属製とするのがよく、特にアルミニウムが好適である。また、屋根材固定具30は同一断面で形成されており、押出し成形により任意の長さで作製することが可能である。
また、前述のように本体31は側面31aと底面31bとからなる断面凹状の部材であり、本体31を押し出成形により作製すれば、本体31を水密性の高い部材にすることができる。そのため、屋根材固定具30は、屋根材10と屋根材固定具30との隙間から浸水した雨水等を流す流路としても利用することができる。本実施形態では、図5に示すように、傾斜を付けて屋根材固定具30を設けることにより、屋根材固定具30の本体31に雨水が流れるようにしてある。また、押縁50と屋根材固定具30の端部との間にスペーサー51bを配置して隙間を設けてあるので、本体31を流れる雨水は押縁50の下方に配置された水切り54に向けて排水されるようになる。
次に、本実施形態の屋根材固定具30を用いた屋根材10の施工手順について説明する。支持部41のボルト頭部41aは、予めボルト固定部39に挿入しておく。
まず、屋根材固定具30の本体31を構造部60上の所定の位置に配置する。次いで不燃膜14を不燃膜受け部32a上に配置し、緩衝材36が貼付けられた押え片32bを上方から配置して不燃膜14の端部を挟み込む。不燃膜14にビス32cを通すビス孔を形成し、ビス32cを上方からビス孔に挿入する。ビス32cにより不燃膜受け部32aと押え片32bとを締結することで、不燃膜保持部32が不燃膜14を面的に保持するようになる。
次に、支持部41を所定の位置に移動し直立させ、屋根材10の引掛部12を本体31の内部に挿入し屋根材10を配置する。このとき、支持部41の上方端部は、屋根材10から突出した状態になっている。次に、緩衝材44を裏面に貼付けた屋根材押え部43を屋根材10に上方から配置する。屋根材押え部43を配置する際は、屋根材押え部43のボルト孔43aに支持部41のボルト本体41bを挿入しながら配置する。最終的にナット42を締めることにより、屋根材押え部43と本体31とによって屋根材10の端部を挟持し、屋根材固定具30は屋根材10を固定するようになる。
以上、第二の実施形態に係る屋根構造110および屋根材固定具30について、図4および図5を用いて説明した。本実施形態の屋根構造110は、屋根材固定具30を用いることによって、不燃膜14を上方から配置可能であり、さらに屋根材10の端部を屋根材保持部37により挟持して固定することができる。屋根の下方から不燃膜14を取付ける必要がなく、全ての部材の取付けを屋根の上方すなわち屋外側から行えるので作業性が向上する。
なお、本実施形態において、屋根材をポリカーボネート樹脂からなる複層部材としたが、屋根材に波板材、折版材を用いても本発明の屋根材固定具は同様の効果を奏する。
10 合成樹脂製屋根材
12 引掛部
14 不燃膜
20、30 屋根材固定具
21、31 本体
21a、31a 側面
21b、31b 底面
22、32 不燃膜保持部
22a、32a 不燃膜受け部
22b、32b 押え片
22c、32c ビス
22d、22e、32d、32e 接合面
26、36 緩衝材
27、37 屋根材保持部
27a 当接部
27b 屋根材受け部
28、38 ビス孔
29 結合部
29b ビス
39 ボルト固定部
39a スリット
41 支持部
42 ナット
43 屋根材押え部
43a ボルト孔
44 緩衝材
45 座金
50 押縁
54 水切り
60 構造部
100、110 屋根構造

Claims (4)

  1. 屋根材と不燃膜とを上下に配置する屋根構造の屋根材固定具であって、
    任意の長さを有し、長軸方向に対して直交する断面が凹形の本体と、
    前記本体の少なくとも一方の側面に、前記不燃膜の端部を保持する不燃膜保持部と、
    前記本体の上部において前記屋根材の端部を保持する屋根材保持部と、を備え、
    前記不燃膜保持部は、
    前記本体の側面から水平方向外側に延在する不燃膜受け部と、
    前記不燃膜受け部上に配置された前記不燃膜の端部を上方から押える押え片と、を有し、
    前記不燃膜保持部は、前記不燃膜受け部と前記押え片とに形成されたビス孔に上方から挿通されたビスによって前記不燃膜受け部と前記押え片とを締結し、前記不燃膜の端部を挟持して前記不燃膜を保持する、ことを特徴とする屋根材固定具。
  2. 前記屋根材は端部から下方に延在する引掛部を有しており、
    前記屋根材保持部は、
    前記本体の底面の内側から上方に延在し、前記引掛部の外側を受ける屋根材受け部と、
    前記本体の側面端部から前記本体の内側に向けて設けられ、前記引掛部の内側に弾性をもって当接することにより、前記引掛部を前記屋根材受け部に向けて付勢する当接部と、を備え、
    前記屋根材保持部は、前記屋根材受け部と前記当接部とにより前記引掛部を挟持して前記屋根材を保持する、請求項1に記載の屋根材固定具。
  3. 前記屋根材保持部は、
    前記本体の底面の内側から上方に延在する支持部と、
    前記支持部に支持されると共に、前記屋根材の上方から前記屋根材の端部を押える屋根材押え部とを備え、
    前記屋根材保持部は、前記本体の側面端部と前記屋根材押え部とにより前記屋根材の端部を挟持して前記屋根材を保持する、請求項1に記載の屋根材固定具。
  4. 前記支持部は、ボルト頭部とネジ山が形成されたボルト本体とからなるボルトであって、
    前記本体は、前記本体の底面内側に前記ボルト頭部の断面形状に合わせて形成され、上部に前記ボルト本体を挿通するスリットが形成されたボルト固定部を備え、
    前記屋根材押え部は、前記ボルト本体を挿通するボルト孔が形成されており、
    前記ボルト孔を挿通した前記ボルト本体の先に設けられたナットを締めることにより、前記屋根材押え部が前記屋根材の端部を押える、請求項3に記載の屋根材固定具。
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